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JP2000104038A - 接着シート用組成物、接着シート、金属箔付き接着シート、及び積層板 - Google Patents

接着シート用組成物、接着シート、金属箔付き接着シート、及び積層板

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JP2000104038A
JP2000104038A JP10271875A JP27187598A JP2000104038A JP 2000104038 A JP2000104038 A JP 2000104038A JP 10271875 A JP10271875 A JP 10271875A JP 27187598 A JP27187598 A JP 27187598A JP 2000104038 A JP2000104038 A JP 2000104038A
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Japan
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adhesive sheet
composition
metal foil
insulating layer
sheet
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JP10271875A
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Kengo Yamanouchi
建吾 山野内
Toshiharu Takada
俊治 高田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内層回路表面に積層した際の回路埋め込み性
が良好で気泡が形成されることがなく、かつ低誘電率、
低誘電正接の接着シートを形成することができる接着シ
ート用組成物を提供する。 【解決手段】 数平均分子量が10000〜30000
のポリフェニレンエーテルと、エラストマーと、トリア
リルイソシアヌレートとを含有する。数平均分子量が1
0000〜30000のポリフェニレンエーテルとエラ
ストマーとの合計量と、トリアリルイソシアヌレートと
の配合重量比を、65/35〜35/65として成る。
シート状に成形する際の成形性が良好である。この接着
シート用組成物を硬化させることにより、良好な流動性
を有すると共に、誘電率及び誘電正接が低減された硬化
物を成形することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
製造に用いられる積層板、及びその積層板の製造に用い
られる接着シート、及びこの接着シートの製造に用いら
れる接着シート用組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気・電子部品等に使用されてい
る多層プリント配線板を作製するにあたっては例えば下
記のような方法を用いていた。
【0003】銅張積層板等の金属箔張積層板を用意す
る。一方ガラスクロス等の基材にエポキシ樹脂組成物等
の熱硬化性樹脂組成物を含浸させた後、加熱乾燥して樹
脂成分を半硬化させてプリプレグを作製する。金属箔張
積層板の表面にエッチング処理を施して内層回路の形成
を行い、内層基板を作製する。この内層基板の内層回路
表面に、必要に応じて接着強度を高めるための表面処理
を行い、次いでその内層回路表面にプリプレグを所要枚
数重ね、更にその外側に外層回路用の金属箔を積層し、
加熱加圧して一体成形する。このようにして、内層回路
と外層回路用の金属箔との間に、基材及び熱硬化性樹脂
組成物の硬化物からなる絶縁層が形成された多層の積層
板が製造される。次いで、この多層の積層板にスルーホ
ールやバイアホール用の穴あけ加工を施した後、この穴
の壁面に内層回路と外層回路用の金属箔とを導通させる
めっき金属皮膜を形成し、更に外層回路用の金属箔にエ
ッチング処理を施して外層回路を形成し、プリント配線
板が製造される。
【0004】しかし、近年のプリント配線板の高密度化
や生産性向上の要求に伴い、内層回路と外層回路用の金
属箔との間に基材を用いない熱硬化性樹脂組成物単独の
絶縁層を形成した、ビルドアップ基板と呼ばれる多層の
積層板の使用が検討されている。このビルドアップ基板
は、内層基板の内層回路の表面に熱硬化性樹脂組成物単
独の絶縁層と導体層とを交互に積み上げながら製造した
積層板である。このようなビルドアップ基板は、絶縁層
の厚みが基材の厚みに制限されないため、絶縁層の厚み
を薄くすることができるものであり、また基材を用いて
いないため絶縁層にレーザー処理にて穴あけ加工を施す
ことが可能となり、穴あけ効率が向上するといる特長が
あるため、近年増加しつつある。
【0005】このようなビルドアップ基板を製造するに
あたり、絶縁層を形成する方法としては、液状の熱硬化
性樹脂組成物を内層回路の表面に塗布した後、硬化させ
て形成する方法が一般に行われていが、このような絶縁
層の形成方法の場合、熱硬化性樹脂組成物が液状のため
流動し、絶縁層の厚みにバラツキが生じやすいという問
題や、絶縁層中に気泡が生じやすという問題があった。
そのため、絶縁層を形成する方法として、熱硬化性樹脂
組成物をシート状に成形して接着シートを作製し、この
接着シートを内層回路の表面に重ねた後、圧着して絶縁
層を形成する方法が検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
ビルドアップ基板の絶縁層は、従来のプリプレグを用い
て形成される絶縁層とは異なりガラスクロス等の基材を
用いていないため、誘電率は小さくなるものの、逆に誘
電正接が大きくなる。そのため高周波特性が要求される
分野においては、更なる低誘電率、低誘電正接の、絶縁
層形成用の接着シートが求められている。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、内層回路表面に積層した際の回路埋め込み性が良
好で気泡が形成されることがなく、かつ低誘電率、低誘
電正接の接着シートを形成することができる接着シート
用組成物、この接着シート用組成物にて形成される接着
シート及び金属箔付き接着シート、並びにこの接着シー
ト又は金属箔付き接着シートにて絶縁層が形成され、誘
電特性が優れた積層板を提供することを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の接着シート用組成物は、数平均分子量が10000〜
30000のポリフェニレンエーテルと、エラストマー
と、トリアリルイソシアヌレートとを含有し、数平均分
子量が10000〜30000のポリフェニレンエーテ
ルとエラストマーとの合計量と、トリアリルイソシアヌ
レートとの配合重量比を、65/35〜35/65とし
て成ることを特徴とするものである。
【0009】また本発明の請求項2に記載の接着シート
用組成物は、エラストマーとしてスチレンブタジエンコ
ポリマーを用いて成ることを特徴とするものである。
【0010】また本発明の請求項3に記載の接着シート
は、請求項1又は2に記載の接着シート用組成物をシー
ト状に成形して成ることを特徴とするものであるまた本
発明の請求項4に記載の金属箔付き接着シートは、金属
箔の一面に、請求項1又は2に記載の接着シート用組成
物からなる接着シートの層を形成して成ることを特徴と
するものである。
【0011】また本発明の請求項5に記載の積層板は、
請求項3に記載の接着シートを、表面に導体回路を有す
る内層基板の導体回路と接着して成ることを特徴とする
ものである。
【0012】また本発明の請求項6に記載の積層板は、
請求項4に記載の金属箔付き接着シートの接着シート側
を、表面に導体回路を有する内層基板の導体回路と接着
して成ることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0014】本発明の接着シート用組成物に含有させる
ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂としては、数平
均分子量が、10000〜30000のものを用いるも
のである。
【0015】また本発明の接着シート用組成物に含有さ
せるエラストマーとしては、反応性のものでも、非反応
性のものでも良いが、特に下記一般式(A)に示すよう
なスチレンブタジエンコポリマーを用いると、スチレン
ブタジエンコポリマーのスチレン部分とポリフェニレン
エーテルとの相溶性が高いため、エラストマー成分の添
加量が少量である場合でもシート成形性を高いものとす
ることができるものである。ここでこのエラストマーの
配合量は、PPE樹脂の配合量に対して5〜20重量%
とすることが好ましいものであり、PPE樹脂の配合量
に対して5重量%未満であると、組成物を柔構造とする
効果が小さく、接着シートを形成することが困難とな
り、また20重量%を超えると、この組成物にて得られ
る接着シートの耐熱性が低下し、この接着シートにて絶
縁層が形成された積層板の耐熱性が低下するおそれがあ
る。
【0016】
【化1】 また本発明の接着シート用組成物に含有させるトリアリ
ルイソシアヌレート(TAIC)は、そのままの状態で
配合しても良く、あらかじめ一部又は全部をプレポリマ
ー化したものを配合しても良い。
【0017】以上の原材料の配合割合は、PPE樹脂と
エラストマーとの合計量と、TAICとの重量比を、6
5/35〜35/65の範囲内とするものである。TA
ICのPPE樹脂とエラストマーとの合計量に対する配
合量が小さすぎると、この組成物にて接着シートを成形
した場合にシートの流動性が損なわれて、この接着シー
トを内層基板の内層回路上に積層する際の回路埋め込み
性が確保できなくなって接着シートからなる絶縁層に気
泡が発生するおそれがあり、TAICの配合量が大きす
ぎると、シート状に成形することが困難となって、実用
上使用することが困難となる。
【0018】また本発明の組成物には、シート形成の際
のTAICによる架橋反応を促進するためにジアルキル
パーオキサイド、ハイドロパーオキサイド等のラジカル
開始剤を添加することが好ましい。
【0019】また本発明の組成物には、必要に応じて溶
媒を配合することができる。用いることができる溶媒と
しては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化
水素系の溶媒を挙げることができる。
【0020】上記のような原料を配合して得られる接着
シート用組成物をシート状に成形して、接着シート用組
成物の硬化物からなる接着シートを得ることができる。
このときの成形方法は、特に限定するものではないが、
例えばポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の
接着シート用組成物に溶解しないキャリアフィルムに、
接着シート用組成物を、好ましくは5〜100μmの厚
みに塗布した後、100〜150℃の温度で乾燥してシ
ート状に成形する一般にキャスティング法と呼ばれる方
法で成形することができる。このとき接着シート用組成
物を塗布するシートには、あらかじめ離型剤にて表面処
理を施しておくと、成形された接着シートを容易に剥離
することができ、生産性を向上することができて好まし
い。ここで接着シートの厚みは5〜80μmに形成する
ことが好ましい。
【0021】また接着シート用組成物を金属箔の一方の
面に塗布した後、100〜150℃の温度で乾燥するこ
とにより、金属箔の一面に接着シート用組成物の硬化物
からなる接着シートを形成した金属箔付き接着シートを
形成することもできる。ここで接着シートは、その厚み
を5〜80μmに形成することが好ましく、また金属箔
としては、厚みが0.012〜0.070mmの銅箔又
はアルミニウム箔を用いることができる。このようにし
て金属箔付き接着シートを作製すると、金属箔と絶縁層
の間に気泡が介在することを防ぐことができる。
【0022】上記のようにして接着シートや金属箔付き
接着シートを作製すると、誘電率及び誘電正接が低減さ
れ、かつ上記のような好適条件にて形成された場合は未
反応部分が多く含まれた良好な流動性を有する接着シー
トを得ることができるものであり、このようにして形成
される接着シート及び金属箔付き接着シートは、積層板
の絶縁層を形成するために好適なものである。
【0023】上記のような接着シートを用いて積層板を
製造する場合は、表面に導体回路が形成された内層基板
の、導体回路表面に、接着シートを接着する。この接着
シートの接着方法としては、接着シート用組成物のみか
らなる接着シートをキャリアフィルムの表面に形成した
場合は、キャリアフィルムに貼着された接着シートを、
内層基板の導体回路表面に重ね、例えば150〜200
℃、30〜50kg/cm2の条件で60〜180分間
加熱・加圧した後、キャリアフィルムを剥離して、内層
基板の導体回路の外側に接着シートにて絶縁層を形成す
ることにより、積層板を製造することができるものであ
る。このとき接着シートは、内層基板の導体回路の形状
に追随して変形し、接着シートにて形成される絶縁層
と、内層基板の導体回路との間に気泡が発生することが
ないものである。そしてこのように製造される積層板
に、必要に応じて絶縁層にレーザー加工等によりスルー
ホールやバイアホール用の穴あけ加工を施した後、この
穴の壁面にめっき金属皮膜を形成してスルーホールやバ
イアホールを形成し、そしてアディティブ法にて絶縁層
の表面に導体回路を形成することにより、プリント配線
板を製造することができる。またこのようにして製造さ
れたプリント配線板の導体回路表面に更に同様にして絶
縁層の形成、ホール加工、及び導体回路の形成を行い、
これを繰り返し行うことにより、多層のプリント配線板
を製造することができる。
【0024】また金属箔付き接着シートを用いて積層板
を製造する場合は、金属箔付き接着シートの接着シート
側を、内層基板の導体回路表面に重ね、例えば150〜
200℃、30〜50kg/cm2の条件で60〜80
分間加熱・加圧し、内層基板の導体回路の外側に接着シ
ートにて絶縁層を形成すると共に、絶縁層の外側に導体
回路用の金属箔を形成して、積層板を製造するものであ
る。このとき接着シートは、内層基板の導体回路の形状
に追随して変形し、接着シートにて形成される絶縁層
と、内層基板の導体回路との間に気泡が発生することが
ないものである。特に接着シートを、上記のように未反
応部分の多い半硬化状態として形成すると、加熱加圧時
に流動して内層基板の導体回路の埋め込み性が向上する
ものである。またこのようにして製造される積層板にお
いては、上記のように金属箔付き接着シートの金属箔と
接着シートとの間には気泡が介在しないため、絶縁層に
気泡が発生することを防ぐことができ、内層基材の導体
回路と、外層の導体回路用の金属箔との間の絶縁信頼性
を確保することができるものである。そしてこのように
製造される積層板の表面の金属箔にエッチング処理を施
すことにより、導体回路を形成し、更に必要に応じて絶
縁層にスルーホール又はバイアホールを形成し、プリン
ト配線板用を製造することができる。またこのようにし
て製造された積層板の導体回路表面に更に同様にして絶
縁層の形成、ホール加工、及び導体回路の形成を行い、
これを繰り返し行うことにより、多層のプリント配線板
を製造することができる。
【0025】ここで、上記の積層板を製造するための内
層基板としては、特に限定するものではないが、例えば
エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミド樹脂
系、不飽和ポリエステル樹脂系等の熱硬化性樹脂や、こ
れらの熱硬化性樹脂に無機充填材等を配合した樹脂組成
物にて形成される絶縁板や、ガラス繊維等の無機質繊維
やポリエステル、ポリアミド、木綿等の有機質繊維のク
ロス、ペーパー等の基材を、複数枚積層して上記熱硬化
性樹脂で接着して形成される絶縁板を用い、これらの絶
縁板の片面又は両面に銅箔等の金属箔を貼着し、この表
面の金属箔にエッチング処理等を施して導体回路を形成
したもの、あるいは絶縁板の表面にめっき処理を施して
導体回路を形成したもの等を使用することができる。
【0026】上記のようにして製造される積層板は、絶
縁層を、誘電率及び誘電正接が低減された接着シートに
て形成するため、高周波特性が要求される分野における
誘電特性に優れた積層板を得ることができるものであ
る。また接着シートを内層基板の導体回路に接着する際
に、接着シートが導体回路の形状に追随して変形し、接
着シートにて形成される絶縁層と、内層基板の導体回路
との間に気泡が発生することがないものである。
【0027】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。〔実施例
1〕 日本GEプラスチック製の数平均分子量(Mn)
20000のポリフェニレンエーテル(PPE)60g
と、エラストマー成分として上記一般式(A)で示さ
れ、式中のmの値が200、nの値が120であるスチ
レンブタジエンコポリマー(旭化成工業(株)製、商品
名「タフプレンA」)5gと、TAIC(日本化成
(株)製)35gと、トルエン200gとを配合して、
90℃で60分間攪拌後、反応開始剤としてパーブチル
P(商品名、日本油脂(株)製)を1.5g加えた後、
30℃まで冷却し接着シート用組成物を調製した。
【0028】次いで、得られた接着シート用組成物を、
離型剤で表面処理したポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上にバーコーターを用いて塗布した後、130℃で
5分間処理し、樹脂塗布厚み60μmの接着シートを得
た。
【0029】次いで、銅張積層板(松下電工(株)製、
商品名「R−1766」)の表面の銅箔(厚み0.01
8mm)にエッチング処理を施して両面に導体回路を形
成した内層基板を得た。そしてその内層基板の表裏に接
着シートをそれぞれ1枚ずつ重ね、温度180℃、圧力
30kg/cm2の条件で100分加熱・加圧した後、
PETフィルムを剥離して両面に絶縁層が形成された積
層板を得た。 〔実施例2〕接着シート用組成物中のPPEの配合量を
45g、TAICの配合量を50g、トルエンの配合量
を150gとした以外は、実施例1と同様にして接着シ
ートを作製し、この接着シートを用いて、実施例1と同
様にして両面に絶縁層が形成された積層板を得た。 〔実施例3〕接着シート用組成物中のPPEの配合量を
30g、TAICの配合量を65g、トルエンの配合量
を100gとした以外は、実施例1と同様にして接着シ
ートを作製し、この接着シートを用いて、実施例1と同
様にして両面に絶縁層が形成された積層板を得た。 〔実施例4〕実施例1と同様の組成の接着シート用組成
物を厚み0.018mmの金属箔の片面に塗布した後、
130℃で5分間処理し、樹脂塗布厚み60μmの接着
シートを有する金属箔付き接着シートを得た。そして実
施例1と同一の内層基板の表裏に、金属箔付き接着シー
トをそれぞれ1枚ずつ、接着シート側が内層基板の導体
回路と密着するように重ね、温度180℃、圧力30k
g/cm2の条件で100分加熱・加圧して、両面に絶
縁層が形成され、更にその外側に金属箔の層が形成され
た積層板を得た。 〔実施例5〕実施例2と同様の組成の接着シート用組成
物を用いて、実施例4と同様にして金属箔付き接着シー
トを作製し、この金属箔付き接着シートを用いて実施例
4と同様にして、両面に絶縁層が形成され、更にその外
側に金属箔の層が形成された積層板を得た。 〔実施例6〕実施例3と同様の組成の接着シート用組成
物を用いて、実施例4と同様にして金属箔付き接着シー
トを作製し、この金属箔付き接着シートを用いて実施例
4と同様にして、両面に絶縁層が形成され、更にその外
側に金属箔の層が形成された積層板を得た。 〔比較例1〕 接着シート用組成物中のPPEの配合量
を65g、TAICの配合量を30g、トルエンの配合
量を250gとした以外は、実施例1と同様にして接着
シートを作製し、この接着シートを用いて、実施例1と
同様にして両面に絶縁層が形成された積層板を得た。 〔比較例2〕接着シート用組成物中のPPEの配合量を
25g、TAICの配合量を70g、トルエンの配合量
を80gとした以外は、実施例1と同様にして接着シー
トを作製しようと試みたが、シート状に形成することが
できなかった。 〔比較例3〕接着シートの代わりにFR−4タイプのガ
ラス基材エポキシ樹脂プリプレグ(松下電工株式会社
製、品番「R1661」)を用いた以外は、実施例1と
同様にして両面に絶縁層が形成された積層板を得た。
〔比較例4〕ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂
90重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂10
重量部、末端カルボキシル基変性ブタジエン−アクリロ
ニトリル((株)宇部興産製、商品名:HYCAR C
TBN)、12重量部、ジシアンジアミド2重量部、2
−エチル−4メチルイミダゾール(2E4MZ)0.0
8重量部の組成のエポキシ樹脂組成物を接着シート用組
成物として用い、この接着シート用組成物にて、実施例
1と同様にして接着シートを作製し、この接着シートを
用いて、実施例1と同様にして両面に絶縁層が形成され
た積層板を得た。 (評価試験) 〔回路埋め込み性〕各実施例、並びに比較例1、3、4
で得られた積層板における、内層基板の導体回路への絶
縁層の埋め込み性を、積層板の表面より50倍のマイク
ロスコープにて観察することにより確認し、絶縁層と内
層基板の導体回路との間に気泡が認められなかったもの
を「○」、絶縁層と内層基板の導体回路との間に気泡が
発生したものを「×」として評価した。 〔誘電特性〕各実施例、並びに比較例1、4で用いた接
着シート用組成物を、離型剤で表面処理したポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上にバーコーターを用いて塗
布した後、130℃で5分間処理し、樹脂塗布厚み60
μmの接着シートを得た。このような接着シートをポリ
エチレンテレフタレートフィルムを付けたまま、接着シ
ート側が重なるように2枚積層し、温度180℃、圧力
30kg/cm2の条件で100分加熱熱・加圧した
後、PETフィルムを剥離して、接着シートの硬化物か
らなる樹脂硬化物を作製し、この樹脂硬化物の誘電率及
び誘電正接を、MIL法に準じて測定した。また比較例
3で用いたプリプレグを2枚積層し、温度180℃、圧
力30kg/cm2の条件で100分加熱・加圧した
後、PETフィルムを剥離して樹脂硬化物を作製し、こ
の樹脂硬化物の誘電率及び誘電正接を、MIL法に準じ
て測定した。
【0030】以上の結果を表1に示す。
【0031】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1乃至6における絶縁
層は、比較例3のエポキシ樹脂を用いたプリプレグから
なる絶縁層や、比較例4のエポキシ樹脂組成物からなる
絶縁層と比べて、誘電率及び誘電正接が低減し、誘電特
性が向上したことが確認できた。また接着シート用組成
物中のTAICの配合量が小さすぎる比較例1では、回
路埋め込み性が悪化し、TAICの配合量が大きすぎる
比較例2では、接着シートを成形するこができないこと
が確認できた。
【0032】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に記載の
接着シート用組成物は、数平均分子量が10000〜3
0000のポリフェニレンエーテルと、エラストマー
と、トリアリルイソシアヌレートとを含有し、数平均分
子量が10000〜30000のポリフェニレンエーテ
ルとエラストマーとの合計量と、トリアリルイソシアヌ
レートとの配合重量比を、65/35〜35/65とす
るため、シート状に成形する際の成形性が良好であり、
かつこの接着シート用組成物を硬化させることにより、
良好な柔軟性を有すると共に、誘電率及び誘電正接が低
減された硬化物を成形することができるものである。
【0033】また本発明の請求項2に記載の接着シート
用組成物は、エラストマーとしてスチレン−ブタジエン
−スチレンを用いるため、エラストマーの添加量を少量
にしても、シート成形性を高くすることができるもので
ある。
【0034】また本発明の請求項3に記載の接着シート
は、請求項1又は2に記載の接着シート用組成物をシー
ト状に成形するため、良好な流動性を有すると共に、誘
電率及び誘電正接が低減された接着シートを得ることが
できるものである。
【0035】また本発明の請求項4に記載の金属箔付き
接着シートは、金属箔の一面に、請求項1又は2に記載
の接着シート用組成物からなる接着シートの層を形成す
るため、良好な流動性を有すると共に、誘電率及び誘電
正接が低減された接着シートが形成された金属箔付き接
着シートを得ることができるものである。
【0036】また本発明の請求項5に記載の積層板は、
請求項3に記載の接着シートを、表面に導体回路を有す
る基板のその表面の導体回路と接着するため、導体回路
の外側に、誘電率及び誘電正接が低く、誘電特性が向上
した接着シートにて形成された絶縁層が配置された積層
板を得ることができるものであり、高周波特性が要求さ
れる分野における誘電特性に優れた積層板を得ることが
できるものである。また接着シートを内層基板の導体回
路に接着する際に、接着シートが導体回路の形状に追随
して変形し、接着シートにて形成される絶縁層と、内層
基板の導体回路との間に気泡が発生することがないもの
である。
【0037】また本発明の請求項6に記載の積層板は、
請求項4に記載の金属箔付き接着シートの接着シート側
を、表面に導体回路を有する基板のその表面の導体回路
と接着するため、導体回路の外側に、誘電率及び誘電正
接が低く、誘電特性が向上した接着シートにて形成され
た絶縁層が配置され、更にその外側に導体回路用の金属
箔の層が配置された積層板を得ることができるものであ
り、高周波特性が要求される分野における誘電特性に優
れた積層板を得ることができるものである。また金属箔
付き接着シートを内層基板の導体回路に接着する際に、
接着シートが導体回路の形状に追随して変形し、接着シ
ートにて形成される絶縁層と、内層基板の導体回路との
間に気泡が発生することがないものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 125/10 C09J 125/10 171/00 171/00 Z Fターム(参考) 4F071 AA10A AA51A AB06B AC12A AH13 CA01 CB06 CC02 CD01 4F100 AB17 AB33B AK51A AK54A AK73A AL05A AL09A AR00C BA02 BA03 BA05 BA07 BA10B BA10C EJ15 GB43 HB31C JA07A JG01C JG04 JG05 JK13 JL01 JL11A YY00A 4J004 AA02 AA05 AA07 AA11 AB03 AB05 BA02 CA01 CA08 CC02 FA05 4J040 CA081 CA082 EE061 EE062 FA061 FA062 JA09 LA01 LA09 NA20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量が10000〜30000
    のポリフェニレンエーテルと、エラストマーと、トリア
    リルイソシアヌレートとを含有し、数平均分子量が10
    000〜30000のポリフェニレンエーテルとエラス
    トマーとの合計量と、トリアリルイソシアヌレートとの
    配合重量比を、65/35〜35/65として成ること
    を特徴とする接着シート用組成物。
  2. 【請求項2】 エラストマーとしてスチレンブタジエン
    コポリマーを用いて成ることを特徴とする請求項1に記
    載の接着シート用組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の接着シート用組
    成物をシート状に成形して成ることを特徴とする接着シ
    ート。
  4. 【請求項4】 金属箔の一面に、請求項1又は2に記載
    の接着シート用組成物からなる接着シートの層を形成し
    て成ることを特徴とする金属箔付き接着シート。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の接着シートを、表面に
    導体回路を有する内層基板の導体回路と接着して成るこ
    とを特徴とする積層板。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の金属箔付き接着シート
    の接着シート側を、表面に導体回路を有する内層基板の
    導体回路と接着して成ることを特徴とする積層板。
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