JP2000102248A - 多出力スイッチング電源装置 - Google Patents
多出力スイッチング電源装置Info
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- JP2000102248A JP2000102248A JP10283600A JP28360098A JP2000102248A JP 2000102248 A JP2000102248 A JP 2000102248A JP 10283600 A JP10283600 A JP 10283600A JP 28360098 A JP28360098 A JP 28360098A JP 2000102248 A JP2000102248 A JP 2000102248A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 コストの上昇を招くことなく、交流電力の入
力が遮断されたときに、出力側の負荷状態に影響されず
に複数の出力電圧をそれぞれ所定の順序で降下させるシ
ーケンスを確実に実行することができる多出力スイッチ
ング電源装置を提供する。 【解決手段】 多出力スイッチング電源装置は、1次直
流電圧検出回路2とスイッチ回路3と放電回路4とを有
し、1次直流電圧検出回路2により2次側巻線Ns2に
誘起される電力の負の電圧を整流平滑することによって
得られる比較電圧Vsを検出し、比較電圧Vsの絶対値
が基準電圧Vth以下であると、直流電圧V1の供給を
遮断するようにスイッチ回路3を強制的に開動作させる
とともに、放電回路4により直流電圧V1の出力端子に
接続された外部負荷側の蓄積電荷を放電する。
力が遮断されたときに、出力側の負荷状態に影響されず
に複数の出力電圧をそれぞれ所定の順序で降下させるシ
ーケンスを確実に実行することができる多出力スイッチ
ング電源装置を提供する。 【解決手段】 多出力スイッチング電源装置は、1次直
流電圧検出回路2とスイッチ回路3と放電回路4とを有
し、1次直流電圧検出回路2により2次側巻線Ns2に
誘起される電力の負の電圧を整流平滑することによって
得られる比較電圧Vsを検出し、比較電圧Vsの絶対値
が基準電圧Vth以下であると、直流電圧V1の供給を
遮断するようにスイッチ回路3を強制的に開動作させる
とともに、放電回路4により直流電圧V1の出力端子に
接続された外部負荷側の蓄積電荷を放電する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
などのOA機器に使用される多出力スイッチング電源装
置に関する。
などのOA機器に使用される多出力スイッチング電源装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタなどのOA機
器に対しては、この機器の制御を行うための論理回路系
の電源(例えば+5V)と、駆動系の電源(例えば+2
4V)との少なくとも2種類の電源が必要である。これ
らの電源を得るための電源装置としては、多出力スイッ
チング電源装置があり、この多出力スイッチング電源装
置は、交流電源から交流電力を入力し、この交流電力を
1次整流平滑して得られた1次直流電圧を、複数の2次
側巻線を備えたトランスの1次側巻線とスイッチング素
子との直列回路に入力し、パルス幅制御された駆動パル
スでスイッチング素子のオン、オフ駆動することによっ
てトランスの各2次巻線に誘起される電力をそれぞれ2
次整流平滑して直流出力電圧(例えば第1の出力電圧;
+24V,第2の出力電圧;+5V)として外部負荷に
供給するように構成されている。また、この直流出力電
圧を安定化させるために、例えば第1の出力電圧を検出
し、この検出した電圧に応じてスイッチング素子のデュ
ーティを調整するすなわち定電圧制御が行われ、この定
電圧制御により各出力電圧の負荷変動、入力電圧変動が
補償されている。
器に対しては、この機器の制御を行うための論理回路系
の電源(例えば+5V)と、駆動系の電源(例えば+2
4V)との少なくとも2種類の電源が必要である。これ
らの電源を得るための電源装置としては、多出力スイッ
チング電源装置があり、この多出力スイッチング電源装
置は、交流電源から交流電力を入力し、この交流電力を
1次整流平滑して得られた1次直流電圧を、複数の2次
側巻線を備えたトランスの1次側巻線とスイッチング素
子との直列回路に入力し、パルス幅制御された駆動パル
スでスイッチング素子のオン、オフ駆動することによっ
てトランスの各2次巻線に誘起される電力をそれぞれ2
次整流平滑して直流出力電圧(例えば第1の出力電圧;
+24V,第2の出力電圧;+5V)として外部負荷に
供給するように構成されている。また、この直流出力電
圧を安定化させるために、例えば第1の出力電圧を検出
し、この検出した電圧に応じてスイッチング素子のデュ
ーティを調整するすなわち定電圧制御が行われ、この定
電圧制御により各出力電圧の負荷変動、入力電圧変動が
補償されている。
【0003】このように構成された多出力スイッチング
電源装置には、機器の待機状態時における省電力化、ま
たは駆動系部品のメンテナンス時におけるサービスマ
ン、ユーザに対する安全性を確保するなどのために、第
1の出力(駆動系の電源電圧)を機器へ供給、遮断する
ための開閉動作を行うスイッチが設け、このスイッチの
開閉動作を機器側からの制御信号により制御するものが
ある。
電源装置には、機器の待機状態時における省電力化、ま
たは駆動系部品のメンテナンス時におけるサービスマ
ン、ユーザに対する安全性を確保するなどのために、第
1の出力(駆動系の電源電圧)を機器へ供給、遮断する
ための開閉動作を行うスイッチが設け、このスイッチの
開閉動作を機器側からの制御信号により制御するものが
ある。
【0004】このスイッチを設けた多出力スイッチング
電源装置の構成について図7を参照しながら説明する。
図7は従来の多出力スイッチング電源装置の構成を示す
回路図である。
電源装置の構成について図7を参照しながら説明する。
図7は従来の多出力スイッチング電源装置の構成を示す
回路図である。
【0005】多出力スイッチング電源装置は、図7に示
すように、交流電源1から交流電力を入力する。入力さ
れた交流電力はダイオードブリッジD1で全波整流され
て1次平滑用コンデサC1を充電する。コンデンサC1
に充電された1次直流電力Vinは、スイッチング素子
であるMOSFETQ1をオン、オフ駆動することによ
り断続する1次電流となって、トランスT1の1次巻線
Np1とMOSFETQ1と過電流検出用抵抗R1とか
らなる直列回路に供給され、トランスT1の1次巻線N
p1の電圧に比例した電圧がトランスT1の2次巻線N
s1,Ns2、1次補助巻線Np2にそれぞれ誘起され
る。ここで、MOSFETQ1のオン、オフ動作は、制
御回路IC1から出力される駆動パルスにより制御され
る。
すように、交流電源1から交流電力を入力する。入力さ
れた交流電力はダイオードブリッジD1で全波整流され
て1次平滑用コンデサC1を充電する。コンデンサC1
に充電された1次直流電力Vinは、スイッチング素子
であるMOSFETQ1をオン、オフ駆動することによ
り断続する1次電流となって、トランスT1の1次巻線
Np1とMOSFETQ1と過電流検出用抵抗R1とか
らなる直列回路に供給され、トランスT1の1次巻線N
p1の電圧に比例した電圧がトランスT1の2次巻線N
s1,Ns2、1次補助巻線Np2にそれぞれ誘起され
る。ここで、MOSFETQ1のオン、オフ動作は、制
御回路IC1から出力される駆動パルスにより制御され
る。
【0006】1次補助巻線Np2に誘起された電圧は、
整流平滑用ダイオードD2およびコンデンサC2からな
る整流平滑回路により整流平滑されて直流の電源電圧と
して制御回路IC1に供給される。制御回路IC1は、
F/B端子に入力される光信号に基づき後述する出力電
圧V2を設定された電圧値に保持するようにパルス幅を
制御した駆動パルスを生成し、この駆動パルスをPWM
端子からMOSFETQ1のゲートに出力する。
整流平滑用ダイオードD2およびコンデンサC2からな
る整流平滑回路により整流平滑されて直流の電源電圧と
して制御回路IC1に供給される。制御回路IC1は、
F/B端子に入力される光信号に基づき後述する出力電
圧V2を設定された電圧値に保持するようにパルス幅を
制御した駆動パルスを生成し、この駆動パルスをPWM
端子からMOSFETQ1のゲートに出力する。
【0007】2次巻線Ns1に誘起された電圧は、整流
平滑用ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整
流平滑回路において整流平滑された後に、スイッチ回路
3を介して出力電圧V1として機器の駆動系へ供給され
る。この整流平滑回路においては、1次電流オフ時に2
次巻線Ns1に誘起された電圧によってダイオードD3
が導通してコンデンサC3を充電し、1次電流オン時に
はダイオードD3が遮断することによって、コンデンサ
C3の電圧が直流となるよう整流平滑動作をする。
平滑用ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整
流平滑回路において整流平滑された後に、スイッチ回路
3を介して出力電圧V1として機器の駆動系へ供給され
る。この整流平滑回路においては、1次電流オフ時に2
次巻線Ns1に誘起された電圧によってダイオードD3
が導通してコンデンサC3を充電し、1次電流オン時に
はダイオードD3が遮断することによって、コンデンサ
C3の電圧が直流となるよう整流平滑動作をする。
【0008】スイッチ回路3には、出力電圧V1の機器
への供給、遮断を行うための開閉動作を行うMOSFE
TQ2が設けられている。MOSFETQ2は、ダイオ
ードD3と出力端子との間に直列に挿入され、そのソー
スとゲートとは抵抗R2を介して接続されている。MO
SFETQ2のゲートには、トランジスタQ3のコレク
タが接続され、そのエミッタはグランド電位に接続され
ている。トランジスタQ3のベースは、抵抗R3を介し
てグランド電位に接続され、該ベースには、機器側から
の制御信号ENBが抵抗R4を介して入力される。この
制御信号ENBは通常H(HIGH)レベルに設定され
ており、機器の待機状態時または駆動系部品のメンテナ
ンス時などにおいてはL(LOW)レベルに切り換えら
れる。この制御信号ENBがHレベルであるときには、
トランジスタQ3がオンしてMOSFETQ2のゲート
に印加される電圧はほぼ0になる。したがって、MOS
FETQ2のゲート、ソース間の電圧が−V1となり、
MOSFETQ2が導通して出力端子に出力電圧V1が
供給される。これに対し、制御信号ENBがLレベルで
あるときには、トランジスタQ3がオフしてMOSFE
TQ2のゲートに印加される電圧はV1になる。したが
って、MOSFETQ2のゲート、ソース間の電圧が0
となり、MOSFETQ2が遮断して出力端子へは出力
電圧V1が供給されない。
への供給、遮断を行うための開閉動作を行うMOSFE
TQ2が設けられている。MOSFETQ2は、ダイオ
ードD3と出力端子との間に直列に挿入され、そのソー
スとゲートとは抵抗R2を介して接続されている。MO
SFETQ2のゲートには、トランジスタQ3のコレク
タが接続され、そのエミッタはグランド電位に接続され
ている。トランジスタQ3のベースは、抵抗R3を介し
てグランド電位に接続され、該ベースには、機器側から
の制御信号ENBが抵抗R4を介して入力される。この
制御信号ENBは通常H(HIGH)レベルに設定され
ており、機器の待機状態時または駆動系部品のメンテナ
ンス時などにおいてはL(LOW)レベルに切り換えら
れる。この制御信号ENBがHレベルであるときには、
トランジスタQ3がオンしてMOSFETQ2のゲート
に印加される電圧はほぼ0になる。したがって、MOS
FETQ2のゲート、ソース間の電圧が−V1となり、
MOSFETQ2が導通して出力端子に出力電圧V1が
供給される。これに対し、制御信号ENBがLレベルで
あるときには、トランジスタQ3がオフしてMOSFE
TQ2のゲートに印加される電圧はV1になる。したが
って、MOSFETQ2のゲート、ソース間の電圧が0
となり、MOSFETQ2が遮断して出力端子へは出力
電圧V1が供給されない。
【0009】2次巻線Ns2に誘起された電圧は、整流
平滑用ダイオードD4およびコンデンサC4からなる整
流平滑回路により整流平滑されて論理回路系に供給され
る出力電圧V2として出力される。
平滑用ダイオードD4およびコンデンサC4からなる整
流平滑回路により整流平滑されて論理回路系に供給され
る出力電圧V2として出力される。
【0010】出力電圧V2側には、コンデンサC4と並
列に、電流制限用抵抗R5、フォトカプラPC1の発光
ダイオードおよびシャントレギュレータIC2からなる
直列回路と、抵抗R6および抵抗R7からなる直列回路
とがそれぞれ挿入されている。抵抗R6および抵抗R7
により出力電圧V2は分圧され、その分圧電圧は、シャ
ントレギュレータIC2のRef端子に入力される。シ
ャントレギュレータIC2は入力された分圧電圧と内部
の基準電圧とを比較し、その差分に応じたカソード電流
をフォトカプラPC1の発光ダイオードに供給する。フ
ォトカプラPC1の発光ダイオードは供給された電流に
応じた強度を有する光信号を出力する。この光信号はフ
ォトカプラPC1の受光ダイオードを介して制御回路I
C1のF/B端子に入力され、制御回路IC1は、上述
したように、F/B端子に入力される光信号に基づき駆
動パルスのパルス幅を制御する。すなわち定電圧制御が
行われる。よって、この定電圧制御により、出力電圧V
2は入力変動、負荷変動に対して安定化される。また、
上記定電圧制御によって出力電圧V2が入力変動、負荷
変動に対して安定化されるから、2次巻線Ns2に重畳
された2次巻線Ns1に誘起された電圧波形も安定化さ
れ、ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整流
平滑回路により整流平滑された出力電圧V1も安定化さ
れた直流電圧となる。
列に、電流制限用抵抗R5、フォトカプラPC1の発光
ダイオードおよびシャントレギュレータIC2からなる
直列回路と、抵抗R6および抵抗R7からなる直列回路
とがそれぞれ挿入されている。抵抗R6および抵抗R7
により出力電圧V2は分圧され、その分圧電圧は、シャ
ントレギュレータIC2のRef端子に入力される。シ
ャントレギュレータIC2は入力された分圧電圧と内部
の基準電圧とを比較し、その差分に応じたカソード電流
をフォトカプラPC1の発光ダイオードに供給する。フ
ォトカプラPC1の発光ダイオードは供給された電流に
応じた強度を有する光信号を出力する。この光信号はフ
ォトカプラPC1の受光ダイオードを介して制御回路I
C1のF/B端子に入力され、制御回路IC1は、上述
したように、F/B端子に入力される光信号に基づき駆
動パルスのパルス幅を制御する。すなわち定電圧制御が
行われる。よって、この定電圧制御により、出力電圧V
2は入力変動、負荷変動に対して安定化される。また、
上記定電圧制御によって出力電圧V2が入力変動、負荷
変動に対して安定化されるから、2次巻線Ns2に重畳
された2次巻線Ns1に誘起された電圧波形も安定化さ
れ、ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整流
平滑回路により整流平滑された出力電圧V1も安定化さ
れた直流電圧となる。
【0011】この多出力スイッチング電源装置におい
て、第1の出力側(駆動系への供給電源)が無負荷状態
または極めて軽負荷の状態(ただしMOSFETQ2は
オン)であってかつ第2の出力側(論理回路系への供給
電源)が定格負荷状態にあるときに交流電力の入力が遮
断されると、第2の出力電圧V2が直ちに低下するが、
第1の出力電圧V1は第2の出力電圧V2のように即座
には低下しない。よって、論理回路系には電源電圧(第
2の出力電圧V2)が供給されずに駆動系のみに電源電
圧(第1の出力電圧V1)が供給されることになり、こ
の電源を使用する機器の誤動作を招く恐れがある。
て、第1の出力側(駆動系への供給電源)が無負荷状態
または極めて軽負荷の状態(ただしMOSFETQ2は
オン)であってかつ第2の出力側(論理回路系への供給
電源)が定格負荷状態にあるときに交流電力の入力が遮
断されると、第2の出力電圧V2が直ちに低下するが、
第1の出力電圧V1は第2の出力電圧V2のように即座
には低下しない。よって、論理回路系には電源電圧(第
2の出力電圧V2)が供給されずに駆動系のみに電源電
圧(第1の出力電圧V1)が供給されることになり、こ
の電源を使用する機器の誤動作を招く恐れがある。
【0012】そこで、上述の図7に示す電源装置のよう
に第1の出力電圧V1を機器へ供給し、遮断するための
MOSFETQ2が設けられていないが、機器の誤動作
を防止するための電源装置として、スイッチング電源装
置(特開平06−014541号公報)が提案されてい
る。このスイッチング電源装置は、トランスに2次側出
力用巻線とは別の検出用巻線を設けるとともに、この検
出用巻線に誘起される電圧を整流平滑する回路と、整流
平滑された電圧の低下を検出することにより1次側のス
イッチング素子のオン、オフ動作停止を検出する動作検
出回路と、第1の出力電圧V1の平滑用コンデンサの電
荷を放電させるための放電回路とを設け、動作検出回路
で電圧の低下を検出すると、1次側のスイッチング素子
のオン、オフ動作が停止したとして放電回路により第1
の出力電圧V1の平滑用コンデンサの電荷を放電させて
第1の出力電圧V1を急速に降下させるものである。
に第1の出力電圧V1を機器へ供給し、遮断するための
MOSFETQ2が設けられていないが、機器の誤動作
を防止するための電源装置として、スイッチング電源装
置(特開平06−014541号公報)が提案されてい
る。このスイッチング電源装置は、トランスに2次側出
力用巻線とは別の検出用巻線を設けるとともに、この検
出用巻線に誘起される電圧を整流平滑する回路と、整流
平滑された電圧の低下を検出することにより1次側のス
イッチング素子のオン、オフ動作停止を検出する動作検
出回路と、第1の出力電圧V1の平滑用コンデンサの電
荷を放電させるための放電回路とを設け、動作検出回路
で電圧の低下を検出すると、1次側のスイッチング素子
のオン、オフ動作が停止したとして放電回路により第1
の出力電圧V1の平滑用コンデンサの電荷を放電させて
第1の出力電圧V1を急速に降下させるものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案され
ている電源装置では、1次側のスイッチング素子のオ
ン、オフ動作停止を検出するが、一般の電源装置では、
電源の入力が遮断されて1次側の直流電圧が低下してい
く過程においてはスイッチング素子が動作を停止せず、
定電圧制御が働き続けている間は2次側出力がほぼ一定
の電圧を維持するように構成されている。よって、電源
の入力が遮断されてから放電回路による放電動作が開始
されるまでに時間が掛かることになり、第2の出力電圧
の低下より速く第1の出力電圧を降下させるために放電
速度を非常に速くする必要がある。この場合、許容損出
の大きなトランジスタを放電回路に用いる必要があり、
コストの上昇を招くとともに、機器側のコンデンサに大
きな放電電流が流れてコンデンサの寿命を劣化させるこ
とになる。
ている電源装置では、1次側のスイッチング素子のオ
ン、オフ動作停止を検出するが、一般の電源装置では、
電源の入力が遮断されて1次側の直流電圧が低下してい
く過程においてはスイッチング素子が動作を停止せず、
定電圧制御が働き続けている間は2次側出力がほぼ一定
の電圧を維持するように構成されている。よって、電源
の入力が遮断されてから放電回路による放電動作が開始
されるまでに時間が掛かることになり、第2の出力電圧
の低下より速く第1の出力電圧を降下させるために放電
速度を非常に速くする必要がある。この場合、許容損出
の大きなトランジスタを放電回路に用いる必要があり、
コストの上昇を招くとともに、機器側のコンデンサに大
きな放電電流が流れてコンデンサの寿命を劣化させるこ
とになる。
【0014】また、上記の提案された電源装置では、ト
ランスの2次側に出力用巻線とは別に検出用巻線が設け
られているから、2次側ピン数が増すなどによりトラン
スの構造が複雑になり、ひいてはコストの上昇を招く。
ランスの2次側に出力用巻線とは別に検出用巻線が設け
られているから、2次側ピン数が増すなどによりトラン
スの構造が複雑になり、ひいてはコストの上昇を招く。
【0015】本発明の目的は、コストの上昇を招くこと
なく、交流電力の入力が遮断されたときに、出力側の負
荷状態に影響されずに複数の出力電圧をそれぞれ所定の
順序で降下させるシーケンスを確実に実行することがで
きる多出力スイッチング電源装置を提供することにあ
る。
なく、交流電力の入力が遮断されたときに、出力側の負
荷状態に影響されずに複数の出力電圧をそれぞれ所定の
順序で降下させるシーケンスを確実に実行することがで
きる多出力スイッチング電源装置を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
交流電源からの交流電力を1次整流平滑して得られた1
次直流電力を、複数の2次側巻線を備えたトランスの1
次側巻線とスイッチング素子との直列回路に入力し、該
スイッチング素子のオン、オフ動作により前記トランス
の各2次巻線に誘起される電力をそれぞれ2次整流平滑
回路で2次整流平滑し、該2次整流平滑により得られた
各2次直流電力を対応する出力端子を介して外部負荷に
供給する多出力スイッチング電源装置において、前記1
次直流電力の電圧低下を前記2次側巻線の電圧波形から
検出する1次直流電圧検出回路と、前記外部負荷側から
の制御信号に基づき前記各2次直流電力の内の所定の2
次直流電力の供給、遮断に対する開閉動作を行うスイッ
チ回路と、前記所定の2次直流電力の出力端子に接続さ
れた前記外部負荷側の蓄積電荷を放電する放電回路とを
設け、前記1次直流電圧検出回路により前記1次直流電
力の電圧が所定電圧以下に低下したことを検出すると、
前記所定の2次直流電力の供給を遮断するように前記ス
イッチ回路を開動作させるとともに、前記放電回路によ
り前記外部負荷側の蓄積電荷の放電を行うことを特徴と
する。
交流電源からの交流電力を1次整流平滑して得られた1
次直流電力を、複数の2次側巻線を備えたトランスの1
次側巻線とスイッチング素子との直列回路に入力し、該
スイッチング素子のオン、オフ動作により前記トランス
の各2次巻線に誘起される電力をそれぞれ2次整流平滑
回路で2次整流平滑し、該2次整流平滑により得られた
各2次直流電力を対応する出力端子を介して外部負荷に
供給する多出力スイッチング電源装置において、前記1
次直流電力の電圧低下を前記2次側巻線の電圧波形から
検出する1次直流電圧検出回路と、前記外部負荷側から
の制御信号に基づき前記各2次直流電力の内の所定の2
次直流電力の供給、遮断に対する開閉動作を行うスイッ
チ回路と、前記所定の2次直流電力の出力端子に接続さ
れた前記外部負荷側の蓄積電荷を放電する放電回路とを
設け、前記1次直流電圧検出回路により前記1次直流電
力の電圧が所定電圧以下に低下したことを検出すると、
前記所定の2次直流電力の供給を遮断するように前記ス
イッチ回路を開動作させるとともに、前記放電回路によ
り前記外部負荷側の蓄積電荷の放電を行うことを特徴と
する。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の多
出力スイッチング電源装置において、前記1次直流電圧
検出回路は、前記2次側巻線の内の1つの巻線に誘起さ
れる電圧の負の電圧を整流平滑することによって得られ
る比較電圧の絶対値と基準電圧とを比較し、前記比較電
圧の絶対値が前記基準電圧以下であると、前記1次直流
電力の電圧が前記所定電圧以下に低下したとして前記ス
イッチ回路を開動作させるための信号を発生することを
特徴とする。
出力スイッチング電源装置において、前記1次直流電圧
検出回路は、前記2次側巻線の内の1つの巻線に誘起さ
れる電圧の負の電圧を整流平滑することによって得られ
る比較電圧の絶対値と基準電圧とを比較し、前記比較電
圧の絶対値が前記基準電圧以下であると、前記1次直流
電力の電圧が前記所定電圧以下に低下したとして前記ス
イッチ回路を開動作させるための信号を発生することを
特徴とする。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項2記載の多
出力スイッチング電源装置において、前記各2次直流電
力は、駆動系に供給する直流電力と論理回路系に供給す
る直流電力とを含み、前記1次直流電圧検出回路は、前
記2次側巻線の内の前記論理回路系の直流電力に対する
巻線に誘起される電圧の負の電圧を整流平滑することに
よって得られる比較電圧の絶対値と前記基準電圧とを比
較することを特徴とする。
出力スイッチング電源装置において、前記各2次直流電
力は、駆動系に供給する直流電力と論理回路系に供給す
る直流電力とを含み、前記1次直流電圧検出回路は、前
記2次側巻線の内の前記論理回路系の直流電力に対する
巻線に誘起される電圧の負の電圧を整流平滑することに
よって得られる比較電圧の絶対値と前記基準電圧とを比
較することを特徴とする。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項3記載の多
出力スイッチング電源装置において、前記スイッチ回路
は、前記2次整流平滑回路と前記駆動系に供給する直流
電力の出力端子との間に直列に接続され、ゲートに前記
外部負荷側からの制御信号が印加されるPチャネル型M
OSFETを有し、該MOSFETは、前記ゲートに印
加された前記制御信号に基づき前記開閉動作に対応する
動作を行うことを特徴とする。
出力スイッチング電源装置において、前記スイッチ回路
は、前記2次整流平滑回路と前記駆動系に供給する直流
電力の出力端子との間に直列に接続され、ゲートに前記
外部負荷側からの制御信号が印加されるPチャネル型M
OSFETを有し、該MOSFETは、前記ゲートに印
加された前記制御信号に基づき前記開閉動作に対応する
動作を行うことを特徴とする。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項4記載の多
出力スイッチング電源装置において、前記スイッチ回路
の前記MOSFETのゲートに接続された駆動用スイッ
チ素子を設け、前記1次直流電圧検出回路により前記比
較電圧の絶対値が前記基準電圧以下であることを検出す
ると、前記スイッチ回路をオフ動作させるための信号を
前記駆動用スイッチ素子に印加して該駆動用スイッチ素
子をオン動作させることにより前記駆動系に供給する直
流電力を遮断するように前記MOSFETをオフ動作さ
せるとともに、前記スイッチ回路に入力した信号に対し
て反転した信号を前記放電回路に入力することにより前
記外部負荷側の蓄積電荷の放電を行わせることを特徴と
する。
出力スイッチング電源装置において、前記スイッチ回路
の前記MOSFETのゲートに接続された駆動用スイッ
チ素子を設け、前記1次直流電圧検出回路により前記比
較電圧の絶対値が前記基準電圧以下であることを検出す
ると、前記スイッチ回路をオフ動作させるための信号を
前記駆動用スイッチ素子に印加して該駆動用スイッチ素
子をオン動作させることにより前記駆動系に供給する直
流電力を遮断するように前記MOSFETをオフ動作さ
せるとともに、前記スイッチ回路に入力した信号に対し
て反転した信号を前記放電回路に入力することにより前
記外部負荷側の蓄積電荷の放電を行わせることを特徴と
する。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項2記載の多
出力スイッチング電源装置において、前記各2次直流電
力は、駆動系に供給する駆動系直流電力と論理回路系に
供給する論理回路系直流電力と、前記駆動系に供給する
直流電力より高い電圧を有する高電圧系直流電力とを含
み、前記1次直流電圧検出回路は、前記2次側巻線の内
の前記論理回路系の直流電力に対する巻線に誘起される
電圧の負の電圧を整流平滑することによって得られる比
較電圧の絶対値と前記基準電圧とを比較することを特徴
とする。
出力スイッチング電源装置において、前記各2次直流電
力は、駆動系に供給する駆動系直流電力と論理回路系に
供給する論理回路系直流電力と、前記駆動系に供給する
直流電力より高い電圧を有する高電圧系直流電力とを含
み、前記1次直流電圧検出回路は、前記2次側巻線の内
の前記論理回路系の直流電力に対する巻線に誘起される
電圧の負の電圧を整流平滑することによって得られる比
較電圧の絶対値と前記基準電圧とを比較することを特徴
とする。
【0022】請求項7記載の発明は、請求項6記載の多
出力スイッチング電源装置において、前記スイッチ回路
は、前記2次整流平滑回路と前記駆動系直流電力の出力
端子との間に直列に接続され、ゲートに前記高電圧系直
流電力が抵抗を介して印加されるNチャネル型MOSF
ETを有し、前記制御信号に基づき前記MOSFETが
前記開閉動作に対応する動作を行うことを特徴とする。
出力スイッチング電源装置において、前記スイッチ回路
は、前記2次整流平滑回路と前記駆動系直流電力の出力
端子との間に直列に接続され、ゲートに前記高電圧系直
流電力が抵抗を介して印加されるNチャネル型MOSF
ETを有し、前記制御信号に基づき前記MOSFETが
前記開閉動作に対応する動作を行うことを特徴とする。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項6記載の多
出力スイッチング電源装置において、前記MOSFET
のゲートとグランド間に挿入され、前記MOSFETの
前記開閉動作に対応する動作を制御するための駆動用ス
イッチ素子とを設け、前記1次直流電圧検出回路により
前記比較電圧の絶対値が前記基準電圧以下であることを
検出すると、前記駆動用スイッチ素子を強制的にオン動
作させることにより前記駆動系直流電力を遮断するよう
に前記MOSFETを動作させるとともに、前記放電回
路による前記外部負荷側の蓄積電荷の放電を行わせるこ
とを特徴とする。
出力スイッチング電源装置において、前記MOSFET
のゲートとグランド間に挿入され、前記MOSFETの
前記開閉動作に対応する動作を制御するための駆動用ス
イッチ素子とを設け、前記1次直流電圧検出回路により
前記比較電圧の絶対値が前記基準電圧以下であることを
検出すると、前記駆動用スイッチ素子を強制的にオン動
作させることにより前記駆動系直流電力を遮断するよう
に前記MOSFETを動作させるとともに、前記放電回
路による前記外部負荷側の蓄積電荷の放電を行わせるこ
とを特徴とする。
【0024】請求項9記載の発明は、請求項8記載の多
出力スイッチング電源装置において、前記放電回路は、
前記駆動用スイッチ素子と該駆動用スイッチ素子のオン
動作に応じて駆動系直流電力の出力端子をグラウンド電
位側に導通させるダイオードとから構成されていること
を特徴とする。
出力スイッチング電源装置において、前記放電回路は、
前記駆動用スイッチ素子と該駆動用スイッチ素子のオン
動作に応じて駆動系直流電力の出力端子をグラウンド電
位側に導通させるダイオードとから構成されていること
を特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図を参照しながら説明する。
て図を参照しながら説明する。
【0026】(実施の第1形態)図1は本発明の多出力
スイッチング電源装置の実施の第1形態の構成を示す回
路図である。
スイッチング電源装置の実施の第1形態の構成を示す回
路図である。
【0027】多出力スイッチング電源装置は、図1に示
すように、交流電源1から交流電力を入力する。入力さ
れた交流電力はダイオードブリッジD1で全波整流され
て1次平滑用コンデサC1を充電する。コンデンサC1
に充電された1次直流電力Vinは、スイッチング素子
であるMOSFETQ1をオン、オフ駆動することによ
り断続する1次電流となって、トランスT1の1次巻線
Np1とMOSFETQ1と過電流検出用抵抗R1とか
らなる直列回路に供給され、トランスT1の1次巻線N
p1の電圧に比例した電圧がトランスT1の2次巻線N
s1,Ns2、1次補助巻線Np2にそれぞれ誘起され
る。ここで、MOSFETQ1のオン、オフ動作は、制
御回路IC1から出力される駆動パルスにより制御され
る。
すように、交流電源1から交流電力を入力する。入力さ
れた交流電力はダイオードブリッジD1で全波整流され
て1次平滑用コンデサC1を充電する。コンデンサC1
に充電された1次直流電力Vinは、スイッチング素子
であるMOSFETQ1をオン、オフ駆動することによ
り断続する1次電流となって、トランスT1の1次巻線
Np1とMOSFETQ1と過電流検出用抵抗R1とか
らなる直列回路に供給され、トランスT1の1次巻線N
p1の電圧に比例した電圧がトランスT1の2次巻線N
s1,Ns2、1次補助巻線Np2にそれぞれ誘起され
る。ここで、MOSFETQ1のオン、オフ動作は、制
御回路IC1から出力される駆動パルスにより制御され
る。
【0028】1次補助巻線Np2に誘起された電圧は、
整流平滑用ダイオードD2およびコンデンサC2からな
る整流平滑回路により整流平滑されて直流の電源電圧と
して制御回路IC1に供給される。制御回路IC1は、
F/B端子に入力される光信号に基づき後述する出力電
圧V2を設定された電圧値に保持するようにパルス幅を
制御した駆動パルスを生成し、この駆動パルスをPWM
端子からMOSFETQ1のゲートに出力する。
整流平滑用ダイオードD2およびコンデンサC2からな
る整流平滑回路により整流平滑されて直流の電源電圧と
して制御回路IC1に供給される。制御回路IC1は、
F/B端子に入力される光信号に基づき後述する出力電
圧V2を設定された電圧値に保持するようにパルス幅を
制御した駆動パルスを生成し、この駆動パルスをPWM
端子からMOSFETQ1のゲートに出力する。
【0029】2次巻線Ns1に誘起された電圧は、整流
平滑用ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整
流平滑回路において整流平滑された後に、スイッチ回路
3および放電回路4を介して出力電圧V1として機器の
駆動系へ供給される。この整流平滑回路においては、1
次電流オフ時に2次巻線Ns1に誘起された電圧によっ
てダイオードD3が導通してコンデンサC3を充電し、
1次電流オン時にはダイオードD3が遮断することによ
って、コンデンサC3の電圧が直流になるよう整流平滑
動作をする。
平滑用ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整
流平滑回路において整流平滑された後に、スイッチ回路
3および放電回路4を介して出力電圧V1として機器の
駆動系へ供給される。この整流平滑回路においては、1
次電流オフ時に2次巻線Ns1に誘起された電圧によっ
てダイオードD3が導通してコンデンサC3を充電し、
1次電流オン時にはダイオードD3が遮断することによ
って、コンデンサC3の電圧が直流になるよう整流平滑
動作をする。
【0030】スイッチ回路3には、出力電圧V1の機器
への供給、遮断を行うための開閉動作を行うPチャネル
型MOSFETQ2が設けられている。このMOSFE
TQ2は、ダイオードD3と出力端子との間に直列に挿
入され、そのソースとゲートとは抵抗R2を介して接続
されている。MOSFETQ2のゲートには、トランジ
スタQ3のコレクタが接続され、そのエミッタはグラン
ド電位5に接続されている。トランジスタQ3のベース
は、抵抗R3を介してグランド電位5に接続され、該ベ
ースには、機器側からの制御信号ENBが抵抗R4を介
して入力される。この制御信号ENBは通常H(HIG
H)レベルに設定されており、機器の待機状態時または
駆動系部品のメンテナンス時などにおいてはL(LO
W)レベルに切り換えられる。この制御信号ENBがH
レベルであるときには、トランジスタQ3がオンしてM
OSFETQ2のゲートに印加される電圧はほぼ0にな
る。したがって、MOSFETQ2のゲート、ソース間
の電圧が−V1となり、MOSFETQ2が導通して出
力端子に出力電圧V1が供給される。これに対し、制御
信号ENBがLレベルであるときには、トランジスタQ
3がオフしてMOSFETQ2のゲートに印加される電
圧はV1になる。したがって、MOSFETQ2のゲー
ト、ソース間の電圧が0となり、MOSFETQ2がオ
フ動作して出力端子への出力電圧V1の供給が遮断され
る。
への供給、遮断を行うための開閉動作を行うPチャネル
型MOSFETQ2が設けられている。このMOSFE
TQ2は、ダイオードD3と出力端子との間に直列に挿
入され、そのソースとゲートとは抵抗R2を介して接続
されている。MOSFETQ2のゲートには、トランジ
スタQ3のコレクタが接続され、そのエミッタはグラン
ド電位5に接続されている。トランジスタQ3のベース
は、抵抗R3を介してグランド電位5に接続され、該ベ
ースには、機器側からの制御信号ENBが抵抗R4を介
して入力される。この制御信号ENBは通常H(HIG
H)レベルに設定されており、機器の待機状態時または
駆動系部品のメンテナンス時などにおいてはL(LO
W)レベルに切り換えられる。この制御信号ENBがH
レベルであるときには、トランジスタQ3がオンしてM
OSFETQ2のゲートに印加される電圧はほぼ0にな
る。したがって、MOSFETQ2のゲート、ソース間
の電圧が−V1となり、MOSFETQ2が導通して出
力端子に出力電圧V1が供給される。これに対し、制御
信号ENBがLレベルであるときには、トランジスタQ
3がオフしてMOSFETQ2のゲートに印加される電
圧はV1になる。したがって、MOSFETQ2のゲー
ト、ソース間の電圧が0となり、MOSFETQ2がオ
フ動作して出力端子への出力電圧V1の供給が遮断され
る。
【0031】放電回路4は、ベースが抵抗R9を介して
MOSFET2のゲートに接続されているトランジスタ
Q4を有し、そのエミッタはグランド電位5に、そのコ
レクタは抵抗R8を介して出力電圧V1の+側にそれぞ
れ接続されている。MOSFETQ2がオフ動作すると
ほぼ同時に、トランジスタQ4のベースには抵抗R2お
よび抵抗R9を介してオン動作可能なベース電圧が印加
され、このベース電圧によりトランジスタQ4はオン動
作する。トランジスタQ4のオン動作により出力端子に
接続された容量負荷の電荷が放電され、出力電圧V1は
瞬時に降下する。
MOSFET2のゲートに接続されているトランジスタ
Q4を有し、そのエミッタはグランド電位5に、そのコ
レクタは抵抗R8を介して出力電圧V1の+側にそれぞ
れ接続されている。MOSFETQ2がオフ動作すると
ほぼ同時に、トランジスタQ4のベースには抵抗R2お
よび抵抗R9を介してオン動作可能なベース電圧が印加
され、このベース電圧によりトランジスタQ4はオン動
作する。トランジスタQ4のオン動作により出力端子に
接続された容量負荷の電荷が放電され、出力電圧V1は
瞬時に降下する。
【0032】2次巻線Ns2に誘起された電圧は、整流
平滑用ダイオードD4およびコンデンサC4からなる整
流平滑回路により整流平滑されて論理回路系に供給され
る出力電圧V2として出力される。ここで、ダイオード
D4およびコンデンサC4からなる整流平滑回路におい
ては、1次電流オフ時に2次巻線Ns2に誘起された電
圧によってダイオードD4が導通してコンデンサC4を
充電し、1次電流オン時にはダイオードD4が遮断する
ことによって、コンデンサC4の電圧が直流になるよう
整流平滑動作をする。
平滑用ダイオードD4およびコンデンサC4からなる整
流平滑回路により整流平滑されて論理回路系に供給され
る出力電圧V2として出力される。ここで、ダイオード
D4およびコンデンサC4からなる整流平滑回路におい
ては、1次電流オフ時に2次巻線Ns2に誘起された電
圧によってダイオードD4が導通してコンデンサC4を
充電し、1次電流オン時にはダイオードD4が遮断する
ことによって、コンデンサC4の電圧が直流になるよう
整流平滑動作をする。
【0033】出力電圧V2側には、コンデンサC4と並
列に、電流制限用抵抗R5、フォトカプラPC1の発光
ダイオードおよびシャントレギュレータIC2からなる
直列回路と、抵抗R6および抵抗R7からなる直列回路
とがそれぞれ挿入されている。抵抗R6および抵抗R7
により出力電圧V2は分圧され、その分圧電圧は、シャ
ントレギュレータIC2のRef端子に入力される。シ
ャントレギュレータIC2は入力された分圧電圧と内部
の基準電圧とを比較し、その差分に応じたカソード電流
をフォトカプラPC1の発光ダイオードに供給する。フ
ォトカプラPC1の発光ダイオードは供給された電流に
応じた強度を有する光信号を出力する。この光信号はフ
ォトカプラPC1の受光ダイオードを介して制御回路I
C1のF/B端子に入力され、制御回路IC1は、上述
したように、F/B端子に入力される光信号に基づき駆
動パルスのパルス幅を制御する。すなわち定電圧制御が
行われる。よって、この定電圧制御により、出力電圧V
2は入力変動、負荷変動に対して安定化される。また、
上記定電圧制御によって出力電圧V2が入力変動、負荷
変動に対して安定化されるから、2次巻線Ns2に重畳
された2次巻線Ns1に誘起された電圧波形も安定化さ
れ、ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整流
平滑回路により整流平滑された出力電圧V1も安定化さ
れた直流電圧となる。
列に、電流制限用抵抗R5、フォトカプラPC1の発光
ダイオードおよびシャントレギュレータIC2からなる
直列回路と、抵抗R6および抵抗R7からなる直列回路
とがそれぞれ挿入されている。抵抗R6および抵抗R7
により出力電圧V2は分圧され、その分圧電圧は、シャ
ントレギュレータIC2のRef端子に入力される。シ
ャントレギュレータIC2は入力された分圧電圧と内部
の基準電圧とを比較し、その差分に応じたカソード電流
をフォトカプラPC1の発光ダイオードに供給する。フ
ォトカプラPC1の発光ダイオードは供給された電流に
応じた強度を有する光信号を出力する。この光信号はフ
ォトカプラPC1の受光ダイオードを介して制御回路I
C1のF/B端子に入力され、制御回路IC1は、上述
したように、F/B端子に入力される光信号に基づき駆
動パルスのパルス幅を制御する。すなわち定電圧制御が
行われる。よって、この定電圧制御により、出力電圧V
2は入力変動、負荷変動に対して安定化される。また、
上記定電圧制御によって出力電圧V2が入力変動、負荷
変動に対して安定化されるから、2次巻線Ns2に重畳
された2次巻線Ns1に誘起された電圧波形も安定化さ
れ、ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整流
平滑回路により整流平滑された出力電圧V1も安定化さ
れた直流電圧となる。
【0034】2次巻線Ns2側には、1次直流電力Vi
nの電圧が所定電圧値以下に低下したことを2次巻線N
s2に誘起される電圧波形から検出する1次直流電圧検
出回路2が設けられている。ここで、1次直流電力Vi
nの電圧が所定電圧値以下に低下する原因としては、交
流電源1からの交流電力の入力が遮断されたことなどに
よるものである。1次直流電圧検出回路2は、2次巻線
Ns2に誘起される電圧の負の電圧を整流平滑すること
によって得られる比較電圧Vsを検出し、検出した比較
電圧Vsの絶対値と基準電圧Vthとを比較し、該比較
電圧Vsの絶対値が基準電圧値Vth以下であると、1
次直流電力Vinの電圧が前記所定電圧値以下に低下し
たとして放電回路4の動作を指示する信号を発生する。
nの電圧が所定電圧値以下に低下したことを2次巻線N
s2に誘起される電圧波形から検出する1次直流電圧検
出回路2が設けられている。ここで、1次直流電力Vi
nの電圧が所定電圧値以下に低下する原因としては、交
流電源1からの交流電力の入力が遮断されたことなどに
よるものである。1次直流電圧検出回路2は、2次巻線
Ns2に誘起される電圧の負の電圧を整流平滑すること
によって得られる比較電圧Vsを検出し、検出した比較
電圧Vsの絶対値と基準電圧Vthとを比較し、該比較
電圧Vsの絶対値が基準電圧値Vth以下であると、1
次直流電力Vinの電圧が前記所定電圧値以下に低下し
たとして放電回路4の動作を指示する信号を発生する。
【0035】具体的には、1次直流電圧検出回路2は、
カソードが2次巻線Ns2に接続されたダイオードD5
およびコンデンサC5からなる整流平滑回路を有し、コ
ンデンサC5の一端はダイオードD5のアノードに、そ
の他端はグランド電位5に接続されている。この整流平
滑回路により2次巻線Ns2に誘起される電圧の負の電
圧を整流平滑することによって比較電圧Vsは得られ
る。すなわち、1次電流オン時にダイオードD5が導通
してコンデンサC5を充電し、1次電流オフ時にはダイ
オードD5が遮断することによって、ダイオードD4お
よびコンデンサC4からなる整流平滑回路により整流平
滑された出力電圧V2とは逆電圧である負の電圧が比較
電圧Vsとして得られる。この比較電圧Vsは抵抗R1
1および抵抗R12により分圧され、この分圧された電
圧は、抵抗R11と抵抗R12との間に接続されている
抵抗R13を介してベース電圧としてトランジスタQ6
のベースに印加される。トランジスタQ6のエミッタは
ダイオードD5のアノードに接続され、トランジスタQ
6のコレクタは抵抗R10を介して出力電圧V2の+側
に接続されているとともに、ダイオードD6のアノード
に接続されている。ダイオードD6のカソードはトラン
ジスタQ5のベースに接続されている。トランジスタQ
5のエミッタはグランド電位5に接続され、そのコレク
タはスイッチ回路3のトランジスタQ3のベースに接続
されている。
カソードが2次巻線Ns2に接続されたダイオードD5
およびコンデンサC5からなる整流平滑回路を有し、コ
ンデンサC5の一端はダイオードD5のアノードに、そ
の他端はグランド電位5に接続されている。この整流平
滑回路により2次巻線Ns2に誘起される電圧の負の電
圧を整流平滑することによって比較電圧Vsは得られ
る。すなわち、1次電流オン時にダイオードD5が導通
してコンデンサC5を充電し、1次電流オフ時にはダイ
オードD5が遮断することによって、ダイオードD4お
よびコンデンサC4からなる整流平滑回路により整流平
滑された出力電圧V2とは逆電圧である負の電圧が比較
電圧Vsとして得られる。この比較電圧Vsは抵抗R1
1および抵抗R12により分圧され、この分圧された電
圧は、抵抗R11と抵抗R12との間に接続されている
抵抗R13を介してベース電圧としてトランジスタQ6
のベースに印加される。トランジスタQ6のエミッタは
ダイオードD5のアノードに接続され、トランジスタQ
6のコレクタは抵抗R10を介して出力電圧V2の+側
に接続されているとともに、ダイオードD6のアノード
に接続されている。ダイオードD6のカソードはトラン
ジスタQ5のベースに接続されている。トランジスタQ
5のエミッタはグランド電位5に接続され、そのコレク
タはスイッチ回路3のトランジスタQ3のベースに接続
されている。
【0036】比較電圧Vsの絶対値が基準電圧値Vth
より大きいときには、抵抗R13を介して印加されるベ
ース電圧によりトランジスタQ6がオン動作して抵抗R
10からエミッタ−コレクタ間を経てダイオードD5に
至る電流路が形成され、ダイオードD6のアノードに印
加される電圧は比較電圧Vsにほぼ等しい電圧(負の電
圧)になる。これによりダイオードD6は導通せず、抵
抗R10からダイオードD6を経てトランジスタQ5に
ベースに至る電流路が形成されない。すなわち、ダイオ
ードD6のカソード側電圧(1次直流電圧検出回路2の
出力)は0であり、トランジスタQ5はオフ状態に保持
される。よって、トランジスタQ5のコレクタはスイッ
チ回路3のトランジスタQ3のベースに接続されている
が、比較電圧Vsの絶対値が基準電圧値Vthより大き
いときすなわち通常状態時には、トランジスタQ5がオ
フ状態に保持されるから、上記スイッチ回路3の動作は
制御信号ENBにより支配されることになる。
より大きいときには、抵抗R13を介して印加されるベ
ース電圧によりトランジスタQ6がオン動作して抵抗R
10からエミッタ−コレクタ間を経てダイオードD5に
至る電流路が形成され、ダイオードD6のアノードに印
加される電圧は比較電圧Vsにほぼ等しい電圧(負の電
圧)になる。これによりダイオードD6は導通せず、抵
抗R10からダイオードD6を経てトランジスタQ5に
ベースに至る電流路が形成されない。すなわち、ダイオ
ードD6のカソード側電圧(1次直流電圧検出回路2の
出力)は0であり、トランジスタQ5はオフ状態に保持
される。よって、トランジスタQ5のコレクタはスイッ
チ回路3のトランジスタQ3のベースに接続されている
が、比較電圧Vsの絶対値が基準電圧値Vthより大き
いときすなわち通常状態時には、トランジスタQ5がオ
フ状態に保持されるから、上記スイッチ回路3の動作は
制御信号ENBにより支配されることになる。
【0037】これに対し、比較電圧Vsの絶対値が基準
電圧値Vthより小さいときには、抵抗R13を介して
印加されるベース電圧によってトランジスタQ6がオン
動作せずにオフ状態に保持され、トランジスタQ6のコ
レクタに印加される電圧は出力電圧V2にほぼ等しい電
圧になる。これにより、ダイオードD6が導通して抵抗
R10からダイオードD6を経てトランジスタQ5のベ
ースに至る電流路が形成され、トランジスタQ5はオン
動作する。このトランジスタQ5のオン動作によりトラ
ンジスタQ3のベースはほぼグラウンド電位5になり、
制御信号ENBのレベルに関係なくトランジスタQ3は
オフ動作する。トランジスタQ3がオフ動作すると、上
述したように、MOSFETQ2がオフ動作して出力電
圧V1の供給が遮断されるとほぼ同時に、トランジスタ
Q4のベースには抵抗R2および抵抗R9を介してオン
動作可能なベース電圧が印加され、このベース電圧によ
りトランジスタQ4はオン動作する。トランジスタQ4
のオン動作により出力端子に接続された容量負荷の電荷
が放電され、出力電圧V1は瞬時に降下する。このよう
に、比較電圧Vsの絶対値が基準電圧値Vthより小さ
いときすなわち機器動作中に交流電源1からの交流電力
の入力が遮断されたことなどにより1次直流電力Vin
の電圧が所定電圧値以下に低下したときには、制御信号
ENBのレベルに関係なくMOSFETQ2がオフ動作
して出力電圧V1の供給が強制的に遮断されるととも
に、放電回路4により出力端子に接続された容量負荷の
電荷が放電され、出力電圧V1は瞬時に降下する。
電圧値Vthより小さいときには、抵抗R13を介して
印加されるベース電圧によってトランジスタQ6がオン
動作せずにオフ状態に保持され、トランジスタQ6のコ
レクタに印加される電圧は出力電圧V2にほぼ等しい電
圧になる。これにより、ダイオードD6が導通して抵抗
R10からダイオードD6を経てトランジスタQ5のベ
ースに至る電流路が形成され、トランジスタQ5はオン
動作する。このトランジスタQ5のオン動作によりトラ
ンジスタQ3のベースはほぼグラウンド電位5になり、
制御信号ENBのレベルに関係なくトランジスタQ3は
オフ動作する。トランジスタQ3がオフ動作すると、上
述したように、MOSFETQ2がオフ動作して出力電
圧V1の供給が遮断されるとほぼ同時に、トランジスタ
Q4のベースには抵抗R2および抵抗R9を介してオン
動作可能なベース電圧が印加され、このベース電圧によ
りトランジスタQ4はオン動作する。トランジスタQ4
のオン動作により出力端子に接続された容量負荷の電荷
が放電され、出力電圧V1は瞬時に降下する。このよう
に、比較電圧Vsの絶対値が基準電圧値Vthより小さ
いときすなわち機器動作中に交流電源1からの交流電力
の入力が遮断されたことなどにより1次直流電力Vin
の電圧が所定電圧値以下に低下したときには、制御信号
ENBのレベルに関係なくMOSFETQ2がオフ動作
して出力電圧V1の供給が強制的に遮断されるととも
に、放電回路4により出力端子に接続された容量負荷の
電荷が放電され、出力電圧V1は瞬時に降下する。
【0038】ここで、基準電圧値Vthはトランジスタ
Q3をオン、オフ動作させるための基準電圧であり、こ
の基準電圧値は抵抗R11と抵抗R12との抵抗比を変
えることによって任意の値に設定することができる。ま
た、放電回路4の放電電流は、トランジスタQ4の直流
電流増幅率hfeおよび抵抗R9で決定されるベース電
流に応じて決定されるから、この直流電流増幅率hfe
および抵抗R9によるベース電流を変えることにより放
電流の大きさを設定することができる。
Q3をオン、オフ動作させるための基準電圧であり、こ
の基準電圧値は抵抗R11と抵抗R12との抵抗比を変
えることによって任意の値に設定することができる。ま
た、放電回路4の放電電流は、トランジスタQ4の直流
電流増幅率hfeおよび抵抗R9で決定されるベース電
流に応じて決定されるから、この直流電流増幅率hfe
および抵抗R9によるベース電流を変えることにより放
電流の大きさを設定することができる。
【0039】本多出力スイッチング電源装置を複写機、
プリンタなどのOA機器の電源装置として用いるときに
は、出力電圧V1を例えば+24Vとしてヒータ、モー
タなどの駆動系に供給し、出力電圧V2を例えば+5V
として制御を行うための論理回路系に供給する。このよ
うな電力供給においては、出力電圧V2に対する負荷状
態が装置の動作、非動作時に拘らずほぼ定格負荷状態に
あるが、出力電圧V1に対する負荷状態が動作時には軽
負荷状態から定格負荷状態までの様々な負荷状態とな
り、また非動作時にはほぼ無負荷状態になることが多
い。
プリンタなどのOA機器の電源装置として用いるときに
は、出力電圧V1を例えば+24Vとしてヒータ、モー
タなどの駆動系に供給し、出力電圧V2を例えば+5V
として制御を行うための論理回路系に供給する。このよ
うな電力供給においては、出力電圧V2に対する負荷状
態が装置の動作、非動作時に拘らずほぼ定格負荷状態に
あるが、出力電圧V1に対する負荷状態が動作時には軽
負荷状態から定格負荷状態までの様々な負荷状態とな
り、また非動作時にはほぼ無負荷状態になることが多
い。
【0040】この多出力スイッチング電源装置を用いた
OA機器では、通常、その動作が停止しているときに主
電源が遮断される。すなわち、通常、出力電圧V1側が
無負荷状態または極めて軽負荷の状態であってかつ出力
電圧V2側が定格負荷状態にあるときに交流電力の入力
が遮断される。
OA機器では、通常、その動作が停止しているときに主
電源が遮断される。すなわち、通常、出力電圧V1側が
無負荷状態または極めて軽負荷の状態であってかつ出力
電圧V2側が定格負荷状態にあるときに交流電力の入力
が遮断される。
【0041】このよう状態で交流電力の入力を遮断した
場合の多出力スイッチング電源装置の動作について図2
ないし図5を参照しながら説明する。図2は図1の多出
力スイッチング電源装置の交流電力の入力遮断時におけ
る1次巻線Np1の電圧変化を示す波形図、図3は図1
の多出力スイッチング電源装置の交流電力の入力遮断時
における2次巻線のA点の電圧変化を示す波形図、図4
は図1の多出力スイッチング電源装置の交流電力の入力
遮断時における2次巻線側のB点およびC点の電圧変化
を示す波形図、図5は図1の多出力スイッチング電源装
置の交流電力の入力遮断時における出力電圧V1および
出力電圧V2の電圧変化を示す波形図である。
場合の多出力スイッチング電源装置の動作について図2
ないし図5を参照しながら説明する。図2は図1の多出
力スイッチング電源装置の交流電力の入力遮断時におけ
る1次巻線Np1の電圧変化を示す波形図、図3は図1
の多出力スイッチング電源装置の交流電力の入力遮断時
における2次巻線のA点の電圧変化を示す波形図、図4
は図1の多出力スイッチング電源装置の交流電力の入力
遮断時における2次巻線側のB点およびC点の電圧変化
を示す波形図、図5は図1の多出力スイッチング電源装
置の交流電力の入力遮断時における出力電圧V1および
出力電圧V2の電圧変化を示す波形図である。
【0042】多出力スイッチング電源装置に正常に交流
電力が入力されているときには、MOSFETQ1のオ
ン、オフ動作により1次電流がトランスT1に断続的に
供給され、1次入力電力Vinの電圧は断続的に変化す
る。トランスT1の1次巻線Np1における図1の
「・」で示す一方の端子を基準(電圧0V)として他方
の端子に発生する電圧波形は、図2に示すように、MO
SFETQ1のオン、オフ動作に応じて変化し、その電
圧はMOSFETQ1がオン動作しているときに−レベ
ルになり、その電圧値は入力電力Vinの逆電圧値−V
inになる。これに対し、MOSFETQ1がオフ動作
しているときには、その電圧が+レベルになり、その電
圧値は2次巻線Ns2との巻数比に応じた値になる。
電力が入力されているときには、MOSFETQ1のオ
ン、オフ動作により1次電流がトランスT1に断続的に
供給され、1次入力電力Vinの電圧は断続的に変化す
る。トランスT1の1次巻線Np1における図1の
「・」で示す一方の端子を基準(電圧0V)として他方
の端子に発生する電圧波形は、図2に示すように、MO
SFETQ1のオン、オフ動作に応じて変化し、その電
圧はMOSFETQ1がオン動作しているときに−レベ
ルになり、その電圧値は入力電力Vinの逆電圧値−V
inになる。これに対し、MOSFETQ1がオフ動作
しているときには、その電圧が+レベルになり、その電
圧値は2次巻線Ns2との巻数比に応じた値になる。
【0043】また、トランスT1の2次巻線Ns2にお
ける図1の「・」で示す一方の端子すなわち基準電位4
を基準(電圧0V)としてA点に発生する電圧波形は、
図3に示すように、1次巻線Np1の他方の端子におけ
る電圧波形と相似形であり、巻線比(Ns2/Np1)
倍の関係になる。この電圧の+レベルは出力電圧V2に
ほぼ等しい値になり、その−レベルは入力電力Vinの
逆電圧値−Vinのトランス巻数比に応じた値すなわち
比較電圧Vsになる。
ける図1の「・」で示す一方の端子すなわち基準電位4
を基準(電圧0V)としてA点に発生する電圧波形は、
図3に示すように、1次巻線Np1の他方の端子におけ
る電圧波形と相似形であり、巻線比(Ns2/Np1)
倍の関係になる。この電圧の+レベルは出力電圧V2に
ほぼ等しい値になり、その−レベルは入力電力Vinの
逆電圧値−Vinのトランス巻数比に応じた値すなわち
比較電圧Vsになる。
【0044】ここで、出力電圧V1側が無負荷状態また
は極めて軽負荷の状態であってかつ出力電圧V2側が定
格負荷状態にあるときに交流電力の入力が遮断されると
(図2および図3中のt0時点)、この時点から短期間
は制御回路IC1が動作を続行して定電圧制御が行われ
ることになるから、2次側の出力電圧V2は一定の値に
保持される。よって、1次巻線Np1の電圧はその+レ
ベルを一定値に保持した状態で、−レベルをt0時点か
ら1次入力電力Vinの低下に合わせて低下させながら
変化する。さらに時間が経過すると、1次巻線Np1の
電圧の+レベルはその−レベルの低下に遅れて低下し始
める。
は極めて軽負荷の状態であってかつ出力電圧V2側が定
格負荷状態にあるときに交流電力の入力が遮断されると
(図2および図3中のt0時点)、この時点から短期間
は制御回路IC1が動作を続行して定電圧制御が行われ
ることになるから、2次側の出力電圧V2は一定の値に
保持される。よって、1次巻線Np1の電圧はその+レ
ベルを一定値に保持した状態で、−レベルをt0時点か
ら1次入力電力Vinの低下に合わせて低下させながら
変化する。さらに時間が経過すると、1次巻線Np1の
電圧の+レベルはその−レベルの低下に遅れて低下し始
める。
【0045】同様に、2次巻線Ns2のA点における電
圧はその+レベルを一定値(V2)に保持した状態で、
−レベルをt0時点から1次入力電力Vinの低下に合
わせて低下させながら変化する。さらに時間が経過する
と、A点における電圧の+レベルはその−レベルの低下
に遅れて低下し始める。
圧はその+レベルを一定値(V2)に保持した状態で、
−レベルをt0時点から1次入力電力Vinの低下に合
わせて低下させながら変化する。さらに時間が経過する
と、A点における電圧の+レベルはその−レベルの低下
に遅れて低下し始める。
【0046】上述したA点における電圧の+レベルが低
下し始めると、図4に示すように、図1中のB点におけ
る電圧(出力電圧V2に相当)は、上述したA点におけ
る電圧の+レベルの低下に合わせて低下する。これに対
し、1次直流電圧検出回路2における図1中のC点の電
圧(ダイオードD5およびコンデンサC5により整流平
滑された比較電圧Vs)は、交流電力の入力が遮断され
たt0時点から徐々に低下する。例えば、t1時点でC
点の電圧が抵抗R11,R12の比で決定される基準電
圧Vthに到達すると、このt1時点で1次直流電圧検
出回路2のダイオードD6が導通してトランジスタQ5
がオン動作し、トランジスタQ5のオン動作によりスイ
ッチ回路3のトランジスタQ3がオフ動作する。トラン
ジスタQ3のオフによりMOSFETQ2がオフ動作し
て駆動系への出力電圧V1の供給が遮断されるととも
に、放電回路4のトランジスタQ4がオン動作して出力
電圧V1側に接続されている駆動系の容量に蓄積された
電荷の放電が開始される。
下し始めると、図4に示すように、図1中のB点におけ
る電圧(出力電圧V2に相当)は、上述したA点におけ
る電圧の+レベルの低下に合わせて低下する。これに対
し、1次直流電圧検出回路2における図1中のC点の電
圧(ダイオードD5およびコンデンサC5により整流平
滑された比較電圧Vs)は、交流電力の入力が遮断され
たt0時点から徐々に低下する。例えば、t1時点でC
点の電圧が抵抗R11,R12の比で決定される基準電
圧Vthに到達すると、このt1時点で1次直流電圧検
出回路2のダイオードD6が導通してトランジスタQ5
がオン動作し、トランジスタQ5のオン動作によりスイ
ッチ回路3のトランジスタQ3がオフ動作する。トラン
ジスタQ3のオフによりMOSFETQ2がオフ動作し
て駆動系への出力電圧V1の供給が遮断されるととも
に、放電回路4のトランジスタQ4がオン動作して出力
電圧V1側に接続されている駆動系の容量に蓄積された
電荷の放電が開始される。
【0047】この電荷の放電が開始されると、図5に示
すように、出力電圧V1はt1時点とほぼ同じ時点で降
下し始め、瞬時に基準電位(0V)まで低下する。これ
に対し、t1時点では本スイッチング電源装置において
は定電圧制御が行われており、定電圧制御が行われてい
る期間中は、出力電圧V2は定電圧制御が一定の電圧値
に保持されるが、さらに時間が経過して定電圧制御が停
止するt2時点になると、出力電圧V2は低下し始め
る。すなわち、出力電圧V2は出力電圧V1に遅れて低
下することになる。
すように、出力電圧V1はt1時点とほぼ同じ時点で降
下し始め、瞬時に基準電位(0V)まで低下する。これ
に対し、t1時点では本スイッチング電源装置において
は定電圧制御が行われており、定電圧制御が行われてい
る期間中は、出力電圧V2は定電圧制御が一定の電圧値
に保持されるが、さらに時間が経過して定電圧制御が停
止するt2時点になると、出力電圧V2は低下し始め
る。すなわち、出力電圧V2は出力電圧V1に遅れて低
下することになる。
【0048】このように、本実施の形態では、1次直流
電圧検出回路2で、2次巻線Ns2に誘起される電圧の
負の電圧を整流平滑することによって得られる比較電圧
Vsを検出し、検出した比較電圧Vsの絶対値と基準電
圧Vthとを比較し、該比較電圧Vsの絶対値が基準電
圧値Vth以下であると、1次直流電圧Vinの電圧が
所定電圧以下に低下したとしてスイッチ回路3による出
力電圧V1の供給を遮断するとともに、放電回路4によ
り出力電圧V1側に接続されている駆動系の容量に蓄積
された電荷を放電するように構成したから、出力電圧V
1側が無負荷状態または極めて軽負荷の状態であってか
つ出力電圧V2側が定格負荷状態にあるときに交流電力
の入力が遮断された場合に、出力電力V1を瞬時に降下
させることができるとともに、出力電力V1の降下終了
後に出力電圧V2を低下させることができる。
電圧検出回路2で、2次巻線Ns2に誘起される電圧の
負の電圧を整流平滑することによって得られる比較電圧
Vsを検出し、検出した比較電圧Vsの絶対値と基準電
圧Vthとを比較し、該比較電圧Vsの絶対値が基準電
圧値Vth以下であると、1次直流電圧Vinの電圧が
所定電圧以下に低下したとしてスイッチ回路3による出
力電圧V1の供給を遮断するとともに、放電回路4によ
り出力電圧V1側に接続されている駆動系の容量に蓄積
された電荷を放電するように構成したから、出力電圧V
1側が無負荷状態または極めて軽負荷の状態であってか
つ出力電圧V2側が定格負荷状態にあるときに交流電力
の入力が遮断された場合に、出力電力V1を瞬時に降下
させることができるとともに、出力電力V1の降下終了
後に出力電圧V2を低下させることができる。
【0049】すなわち、出力電圧V1側が無負荷状態ま
たは極めて軽負荷の状態であってかつ出力電圧V2側が
定格負荷状態にあるときに交流電力の入力が遮断された
場合には、1次直流電圧Vinの電圧が低下していく過
程でMOSFETQ1の動作が継続されて出力電圧V2
が一定値に保持されている期間中に1次直流電圧検出回
路2で1次直流電力Vinの電圧が所定電圧以下に低下
したことを検出するから、出力電圧V2が一定値に保持
されている期間中に出力電圧V1を低下させることがで
き、放電回路4にその放電速度を上げるための大きな許
容電力のトランジスタを用いる必要がない。また、出力
側の負荷状態に影響されずに出力電圧V1を最初に次い
で出力電圧V2を降下させるという安定したシーケンス
を確実に実行することができ、論理回路系には電源電圧
が供給されずに駆動系のみに電源電圧が供給されること
による、機器の誤動作、暴走、駆動系の破損などの事故
の発生を確実に防止することができる。さらに、1次直
流電力Vinの電圧が所定電圧以下に低下したことを検
出するための巻線を新たに設ける必要がなく、トランス
の構造が複雑化することはない。
たは極めて軽負荷の状態であってかつ出力電圧V2側が
定格負荷状態にあるときに交流電力の入力が遮断された
場合には、1次直流電圧Vinの電圧が低下していく過
程でMOSFETQ1の動作が継続されて出力電圧V2
が一定値に保持されている期間中に1次直流電圧検出回
路2で1次直流電力Vinの電圧が所定電圧以下に低下
したことを検出するから、出力電圧V2が一定値に保持
されている期間中に出力電圧V1を低下させることがで
き、放電回路4にその放電速度を上げるための大きな許
容電力のトランジスタを用いる必要がない。また、出力
側の負荷状態に影響されずに出力電圧V1を最初に次い
で出力電圧V2を降下させるという安定したシーケンス
を確実に実行することができ、論理回路系には電源電圧
が供給されずに駆動系のみに電源電圧が供給されること
による、機器の誤動作、暴走、駆動系の破損などの事故
の発生を確実に防止することができる。さらに、1次直
流電力Vinの電圧が所定電圧以下に低下したことを検
出するための巻線を新たに設ける必要がなく、トランス
の構造が複雑化することはない。
【0050】なお、本実施の形態では、2次巻線Ns2
に誘起される電圧を整流平滑することによって比較電圧
Vsを得ているが、2次巻線Ns1に誘起される電圧を
整流平滑することによって比較電圧Vsを得るように1
次直流電圧検出回路を構成することもできる。
に誘起される電圧を整流平滑することによって比較電圧
Vsを得ているが、2次巻線Ns1に誘起される電圧を
整流平滑することによって比較電圧Vsを得るように1
次直流電圧検出回路を構成することもできる。
【0051】また、本実施の形態では、2つの出力を有
する多出力スイッチング電源装置似ついて説明したが、
本発明の原理を、放電回路を適宜設けることによってさ
らに多い出力系統を有するスイッチング電源装置に適用
することが可能であることはいうまでもない。
する多出力スイッチング電源装置似ついて説明したが、
本発明の原理を、放電回路を適宜設けることによってさ
らに多い出力系統を有するスイッチング電源装置に適用
することが可能であることはいうまでもない。
【0052】さらに、放電回路4に設けられているトラ
ンジスタQ4をMOSFETなどの素子に代えても同様
の作用を得ることができる。
ンジスタQ4をMOSFETなどの素子に代えても同様
の作用を得ることができる。
【0053】(実施の第2形態)次に、本発明の実施の
第2形態について図6を参照しながら説明する。図6は
本発明の多出力スイッチング電源装置の実施の第2形態
の構成を示す回路図である。
第2形態について図6を参照しながら説明する。図6は
本発明の多出力スイッチング電源装置の実施の第2形態
の構成を示す回路図である。
【0054】本実施の形態は、上述の実施の第1形態に
対し、3つの出力系統を有し、スイッチ回路のMOSF
ETにPチャネル型に代えてNチャネル型のものを用い
ている点で異なる。このNチャネル型MOSFETは、
オン抵抗が同じ場合、Pチャネル型MOSFETに比し
てコストが非常に安価であるという特徴を有する。ま
た、Nチャネル型MOSFETを用いることによってN
チャネル型MOSFETのゲート駆動用トランジスタを
放電回路の放電用トランジスタと兼用することが可能に
なる。しかし、Nチャネル型MOSFETを用いて供
給、遮断を行う出力系統に対し、この出力系統より高い
電圧がNチャネル型MOSFETのゲート印加電圧とし
て必要である。よって、本実施の形態では、出力電圧が
V3>V1>V2の関係を満足する、出力電圧V1、出
力電圧V2、出力電圧V3の3つの出力系統を有し、出
力電圧V1の供給、遮断を行うためのスイッチ素子にN
チャネル型MOSFETが用いられている各系統の構成
の多出力スイッチング電源装置について説明する。な
お、上述の実施の第1形態と同じ部材、部品には同一の
符号を付し、その説明は省略する。
対し、3つの出力系統を有し、スイッチ回路のMOSF
ETにPチャネル型に代えてNチャネル型のものを用い
ている点で異なる。このNチャネル型MOSFETは、
オン抵抗が同じ場合、Pチャネル型MOSFETに比し
てコストが非常に安価であるという特徴を有する。ま
た、Nチャネル型MOSFETを用いることによってN
チャネル型MOSFETのゲート駆動用トランジスタを
放電回路の放電用トランジスタと兼用することが可能に
なる。しかし、Nチャネル型MOSFETを用いて供
給、遮断を行う出力系統に対し、この出力系統より高い
電圧がNチャネル型MOSFETのゲート印加電圧とし
て必要である。よって、本実施の形態では、出力電圧が
V3>V1>V2の関係を満足する、出力電圧V1、出
力電圧V2、出力電圧V3の3つの出力系統を有し、出
力電圧V1の供給、遮断を行うためのスイッチ素子にN
チャネル型MOSFETが用いられている各系統の構成
の多出力スイッチング電源装置について説明する。な
お、上述の実施の第1形態と同じ部材、部品には同一の
符号を付し、その説明は省略する。
【0055】具体的には、図6に示すように、トランス
T1には2次巻線Ns1,Ns2,Ns3が設けられ、
2次巻線Ns3に誘起された電圧は、整流平滑用ダイオ
ードD7およびコンデンサC6からなる整流平滑回路に
より整流平滑されて出力電圧V3として例えば機器の高
電圧系に供給される。
T1には2次巻線Ns1,Ns2,Ns3が設けられ、
2次巻線Ns3に誘起された電圧は、整流平滑用ダイオ
ードD7およびコンデンサC6からなる整流平滑回路に
より整流平滑されて出力電圧V3として例えば機器の高
電圧系に供給される。
【0056】2次巻線Ns1に誘起された電圧は、整流
平滑用ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整
流平滑回路において整流平滑された後に、スイッチ回路
30および放電回路40を介して出力電圧V1として機
器の駆動系へ供給される。ここで、出力電圧V1と出力
電圧V3とは、次の(1)式の関係式を満足するように
設定されている。
平滑用ダイオードD3およびコンデンサC3からなる整
流平滑回路において整流平滑された後に、スイッチ回路
30および放電回路40を介して出力電圧V1として機
器の駆動系へ供給される。ここで、出力電圧V1と出力
電圧V3とは、次の(1)式の関係式を満足するように
設定されている。
【0057】 V3>V1+Von …(1) なお、VonはMOSFETQ7のオン動作に必要なゲ
ート電圧に等しい電圧である。
ート電圧に等しい電圧である。
【0058】スイッチ回路30には、出力電圧V1の機
器への供給、遮断を行うための開閉動作を行うNチャネ
ル型MOSFETQ7と、MOSFETQ7のゲート駆
動用トランジスタQ8およびQ9とが設けられている。
このMOSFETQ7は、ダイオードD3と出力端子と
の間に直列に挿入され、そのゲートは、抵抗R14と抵
抗R15間に接続されている。抵抗R14の一端は出力
電圧V3の+側に接続され、その他端は抵抗R15の一
端に接続されている。また、MOSFETQ7のゲー
ト、ソース間はダイオードD8を介して接続されてい
る。抵抗R15の他端には、トランジスタQ8のコレク
タが接続され、そのエミッタはグラウンド電位5に接続
されている。トランジスタQ8のベース、エミッタ間は
抵抗R16を介して接続され、ベースは1次直流電圧検
出回路2のダイオードD6のカソードに接続されてい
る。ここで、トランジスタQ8、ダイオードD8、抵抗
R15が互いに協働して放電回路40を構成する。
器への供給、遮断を行うための開閉動作を行うNチャネ
ル型MOSFETQ7と、MOSFETQ7のゲート駆
動用トランジスタQ8およびQ9とが設けられている。
このMOSFETQ7は、ダイオードD3と出力端子と
の間に直列に挿入され、そのゲートは、抵抗R14と抵
抗R15間に接続されている。抵抗R14の一端は出力
電圧V3の+側に接続され、その他端は抵抗R15の一
端に接続されている。また、MOSFETQ7のゲー
ト、ソース間はダイオードD8を介して接続されてい
る。抵抗R15の他端には、トランジスタQ8のコレク
タが接続され、そのエミッタはグラウンド電位5に接続
されている。トランジスタQ8のベース、エミッタ間は
抵抗R16を介して接続され、ベースは1次直流電圧検
出回路2のダイオードD6のカソードに接続されてい
る。ここで、トランジスタQ8、ダイオードD8、抵抗
R15が互いに協働して放電回路40を構成する。
【0059】トランジスタQ9のコレクタは抵抗R17
を介して出力電圧V2の+側に接続され、抵抗R17と
コレクタ間にはダイオードD6のカソードが接続されて
いる。トランジスタQ9のエミッタはグラウンド電位5
に接続され、そのベースには抵抗R18を介して制御信
号ENBが入力される。トランジスタQ9のベース、エ
ミッタ間は抵抗R19を介して接続されている。制御信
号ENBは通常Hレベルに設定されており、機器の待機
状態時または駆動系部品のメンテナンス時などにおいて
はLレベルに切り換えられる。この制御信号ENBがH
レベルであるときには、トランジスタQ9がオンしてト
ランジスタQ8のゲートに印加される電圧はほぼ0にな
る。したがって、トランジスタQ8がオフ動作してMO
SFETQ7のゲートにはゲート電圧として出力電圧V
3が印加され、MOSFETQ7が導通して出力端子に
出力電圧V1が供給される。
を介して出力電圧V2の+側に接続され、抵抗R17と
コレクタ間にはダイオードD6のカソードが接続されて
いる。トランジスタQ9のエミッタはグラウンド電位5
に接続され、そのベースには抵抗R18を介して制御信
号ENBが入力される。トランジスタQ9のベース、エ
ミッタ間は抵抗R19を介して接続されている。制御信
号ENBは通常Hレベルに設定されており、機器の待機
状態時または駆動系部品のメンテナンス時などにおいて
はLレベルに切り換えられる。この制御信号ENBがH
レベルであるときには、トランジスタQ9がオンしてト
ランジスタQ8のゲートに印加される電圧はほぼ0にな
る。したがって、トランジスタQ8がオフ動作してMO
SFETQ7のゲートにはゲート電圧として出力電圧V
3が印加され、MOSFETQ7が導通して出力端子に
出力電圧V1が供給される。
【0060】これに対し、制御信号ENBがLレベルで
あるときには、トランジスタQ9がオフしてトランジス
タQ8のベースには抵抗17を介してベース電流が供給
され、トランジスタQ8がオン動作する。これにより、
MOSFETQ7のゲート電圧はV3から0に低下す
る。したがって、MOSFETQ7がオフ動作して出力
端子への出力電圧V1の供給が遮断されるとともに、ダ
イオードD8が導通して出力端子に接続された容量負荷
の電荷が放電され、出力電圧V1は瞬時に降下する。
あるときには、トランジスタQ9がオフしてトランジス
タQ8のベースには抵抗17を介してベース電流が供給
され、トランジスタQ8がオン動作する。これにより、
MOSFETQ7のゲート電圧はV3から0に低下す
る。したがって、MOSFETQ7がオフ動作して出力
端子への出力電圧V1の供給が遮断されるとともに、ダ
イオードD8が導通して出力端子に接続された容量負荷
の電荷が放電され、出力電圧V1は瞬時に降下する。
【0061】2次巻線Ns2側には、上述の実施の第1
形態と同様に、1次直流電力Vinの電圧が所定電圧値
以下に低下したことを2次巻線Ns2に誘起される電圧
波形から検出する1次直流電圧検出回路2が設けられて
いる。1次直流電圧検出回路2は、2次巻線Ns2に誘
起される電圧の負の電圧を整流平滑することによって得
られる比較電圧Vsを検出し、検出した比較電圧Vsの
絶対値と基準電圧Vthとを比較する。比較電圧Vsの
絶対値が基準電圧値Vthより大きいときすなわち通常
状態時には、抵抗R13を介して印加されるベース電圧
によりトランジスタQ6がオン動作して抵抗R10から
エミッタ−コレクタ間を経てダイオードD5に至る電流
路が形成され、ダイオードD6のアノードに印加される
電圧は比較電圧Vsにほぼ等しい電圧(負の電圧)にな
る。これによりダイオードD6は導通せず、抵抗R10
からダイオードD6を経てトランジスタQ8のベースに
至る電流路が形成されない。よって、ダイオードD6の
カソード側電圧(1次直流電圧検出回路2の出力)は0
であり、トランジスタQ8の動作は制御信号ENBに支
配されることになる。すなわち上記スイッチ回路30の
動作は制御信号ENBにより支配されることになる。
形態と同様に、1次直流電力Vinの電圧が所定電圧値
以下に低下したことを2次巻線Ns2に誘起される電圧
波形から検出する1次直流電圧検出回路2が設けられて
いる。1次直流電圧検出回路2は、2次巻線Ns2に誘
起される電圧の負の電圧を整流平滑することによって得
られる比較電圧Vsを検出し、検出した比較電圧Vsの
絶対値と基準電圧Vthとを比較する。比較電圧Vsの
絶対値が基準電圧値Vthより大きいときすなわち通常
状態時には、抵抗R13を介して印加されるベース電圧
によりトランジスタQ6がオン動作して抵抗R10から
エミッタ−コレクタ間を経てダイオードD5に至る電流
路が形成され、ダイオードD6のアノードに印加される
電圧は比較電圧Vsにほぼ等しい電圧(負の電圧)にな
る。これによりダイオードD6は導通せず、抵抗R10
からダイオードD6を経てトランジスタQ8のベースに
至る電流路が形成されない。よって、ダイオードD6の
カソード側電圧(1次直流電圧検出回路2の出力)は0
であり、トランジスタQ8の動作は制御信号ENBに支
配されることになる。すなわち上記スイッチ回路30の
動作は制御信号ENBにより支配されることになる。
【0062】これに対し、比較電圧Vsの絶対値が基準
電圧値Vthより小さいときには、抵抗R13を介して
印加されるベース電圧によってトランジスタQ6がオン
動作せずにオフ状態に保持され、トランジスタQ6のコ
レクタに印加される電圧は出力電圧V2にほぼ等しい電
圧になる。これにより、ダイオードD6が導通して抵抗
R10からダイオードD6を経てトランジスタQ8のベ
ースに至る電流路が形成され、制御信号ENBのレベル
に関係なくトランジスタQ8はオン動作する。このトラ
ンジスタQ8のオン動作によりMOSFETQ7がオフ
動作して出力端子への出力電圧V1の供給が遮断される
とともに、ダイオードD8が導通して出力端子に接続さ
れた容量負荷の電荷が放電され、出力電圧V1は瞬時に
降下する。
電圧値Vthより小さいときには、抵抗R13を介して
印加されるベース電圧によってトランジスタQ6がオン
動作せずにオフ状態に保持され、トランジスタQ6のコ
レクタに印加される電圧は出力電圧V2にほぼ等しい電
圧になる。これにより、ダイオードD6が導通して抵抗
R10からダイオードD6を経てトランジスタQ8のベ
ースに至る電流路が形成され、制御信号ENBのレベル
に関係なくトランジスタQ8はオン動作する。このトラ
ンジスタQ8のオン動作によりMOSFETQ7がオフ
動作して出力端子への出力電圧V1の供給が遮断される
とともに、ダイオードD8が導通して出力端子に接続さ
れた容量負荷の電荷が放電され、出力電圧V1は瞬時に
降下する。
【0063】以上により本実施の形態では、出力電圧が
V3>V1>V2の関係を満足する、出力電圧V1、出
力電圧V2、出力電圧V3の3つの出力系統を有し、出
力電圧V1の供給、遮断を行う場合に、この出力電圧V
1のスイッチ素子にNチャネル型MOSFETを用いる
ことによって、上述の実施の第1形態と同様の効果を得
ることができるとともに、スイッチング素子としてPチ
ャネル型MOSFETを用いる場合に比してコストをさ
らに減少することが可能である。
V3>V1>V2の関係を満足する、出力電圧V1、出
力電圧V2、出力電圧V3の3つの出力系統を有し、出
力電圧V1の供給、遮断を行う場合に、この出力電圧V
1のスイッチ素子にNチャネル型MOSFETを用いる
ことによって、上述の実施の第1形態と同様の効果を得
ることができるとともに、スイッチング素子としてPチ
ャネル型MOSFETを用いる場合に比してコストをさ
らに減少することが可能である。
【0064】なお、本実施の形態では、MOSFETQ
7の駆動用スイッチ素子および放電回路40を構成する
ためのトランジスタとしてトランジスタQ8を用いてい
るが、このトランジスタQ8に代えてMOSFETなど
のスイッチ素子を用いることもできる。
7の駆動用スイッチ素子および放電回路40を構成する
ためのトランジスタとしてトランジスタQ8を用いてい
るが、このトランジスタQ8に代えてMOSFETなど
のスイッチ素子を用いることもできる。
【0065】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1記載の
多出力スイッチング電源装置によれば、1次直流電力の
電圧低下を2次側巻線の電圧波形から検出する1次直流
電圧検出回路と、外部負荷側からの制御信号に基づき各
2次直流電力の内の所定の2次直流電力の供給、遮断に
対する開閉動作を行うスイッチ回路と、所定の2次直流
電力の出力端子に接続された外部負荷側の蓄積電荷を放
電する放電回路とを設け、1次直流電圧検出回路により
1次直流電力の電圧が所定電圧以下に低下したことを検
出すると、所定の2次直流電力の供給を遮断するように
スイッチ回路を開動作させるとともに、放電回路により
外部負荷側の蓄積電荷の放電を行うから、コストの上昇
を招くことなく、交流電力の入力が遮断されたときに、
出力側の負荷状態に影響されずに複数の出力電圧をそれ
ぞれ所定の順序で降下させるシーケンスを確実に実行す
ることができる。
多出力スイッチング電源装置によれば、1次直流電力の
電圧低下を2次側巻線の電圧波形から検出する1次直流
電圧検出回路と、外部負荷側からの制御信号に基づき各
2次直流電力の内の所定の2次直流電力の供給、遮断に
対する開閉動作を行うスイッチ回路と、所定の2次直流
電力の出力端子に接続された外部負荷側の蓄積電荷を放
電する放電回路とを設け、1次直流電圧検出回路により
1次直流電力の電圧が所定電圧以下に低下したことを検
出すると、所定の2次直流電力の供給を遮断するように
スイッチ回路を開動作させるとともに、放電回路により
外部負荷側の蓄積電荷の放電を行うから、コストの上昇
を招くことなく、交流電力の入力が遮断されたときに、
出力側の負荷状態に影響されずに複数の出力電圧をそれ
ぞれ所定の順序で降下させるシーケンスを確実に実行す
ることができる。
【0066】請求項2記載の多出力スイッチング電源装
置によれば、1次直流電圧検出回路で、2次側巻線の内
の1つの巻線に誘起される電圧の負の電圧を整流平滑す
ることによって得られる比較電圧の絶対値と基準電圧と
を比較し、比較電圧の絶対値が基準電圧以下であると、
1次直流電力の電圧が所定電圧以下に低下したとしてス
イッチ回路を開動作させるための信号を発生するように
構成することができる。
置によれば、1次直流電圧検出回路で、2次側巻線の内
の1つの巻線に誘起される電圧の負の電圧を整流平滑す
ることによって得られる比較電圧の絶対値と基準電圧と
を比較し、比較電圧の絶対値が基準電圧以下であると、
1次直流電力の電圧が所定電圧以下に低下したとしてス
イッチ回路を開動作させるための信号を発生するように
構成することができる。
【0067】請求項3記載の多出力スイッチング電源装
置によれば、各2次直流電力が、駆動系に供給する直流
電力と論理回路系に供給する直流電力とを含み、1次直
流電圧検出回路で、2次側巻線の内の論理回路系の直流
電力に対する巻線に誘起される電圧の負の電圧を整流平
滑することによって得られる比較電圧の絶対値と基準電
圧とを比較するように構成することができる。
置によれば、各2次直流電力が、駆動系に供給する直流
電力と論理回路系に供給する直流電力とを含み、1次直
流電圧検出回路で、2次側巻線の内の論理回路系の直流
電力に対する巻線に誘起される電圧の負の電圧を整流平
滑することによって得られる比較電圧の絶対値と基準電
圧とを比較するように構成することができる。
【0068】請求項4記載の多出力スイッチング電源装
置によれば、スイッチ回路が、2次整流平滑回路と駆動
系に供給する直流電力の出力端子との間に直列に接続さ
れ、ゲートに外部負荷側からの制御信号が印加されるP
チャネル型MOSFETを有し、該MOSFETが、ゲ
ートに印加された制御信号に基づき開閉動作に対応する
動作を行うように構成することができる。
置によれば、スイッチ回路が、2次整流平滑回路と駆動
系に供給する直流電力の出力端子との間に直列に接続さ
れ、ゲートに外部負荷側からの制御信号が印加されるP
チャネル型MOSFETを有し、該MOSFETが、ゲ
ートに印加された制御信号に基づき開閉動作に対応する
動作を行うように構成することができる。
【0069】請求項5記載の多出力スイッチング電源装
置によれば、スイッチ回路のMOSFETのゲートに接
続された駆動用スイッチ素子を設け、1次直流電圧検出
回路により比較電圧の絶対値が基準電圧以下であること
を検出すると、スイッチ回路をオフ動作させるための信
号を駆動用スイッチ素子に印加して該駆動用スイッチ素
子をオン動作させることにより駆動系に供給する直流電
力を遮断するようにMOSFETをオフ動作させるとと
もに、スイッチ回路に入力した信号に対して反転した信
号を放電回路に入力することにより外部負荷側の蓄積電
荷の放電を行わせるように構成することができる。
置によれば、スイッチ回路のMOSFETのゲートに接
続された駆動用スイッチ素子を設け、1次直流電圧検出
回路により比較電圧の絶対値が基準電圧以下であること
を検出すると、スイッチ回路をオフ動作させるための信
号を駆動用スイッチ素子に印加して該駆動用スイッチ素
子をオン動作させることにより駆動系に供給する直流電
力を遮断するようにMOSFETをオフ動作させるとと
もに、スイッチ回路に入力した信号に対して反転した信
号を放電回路に入力することにより外部負荷側の蓄積電
荷の放電を行わせるように構成することができる。
【0070】請求項6記載の多出力スイッチング電源装
置によれば、各2次直流電力が、駆動系に供給する駆動
系直流電力と論理回路系に供給する論理回路系直流電力
と、駆動系に供給する直流電力より高い電圧を有する高
電圧系直流電力とを含み、1次直流電圧検出回路で、2
次側巻線の内の前記論理回路系の直流電力に対する巻線
に誘起される電圧の負の電圧を整流平滑することによっ
て得られる比較電圧の絶対値と基準電圧とを比較するよ
うに構成することができる。
置によれば、各2次直流電力が、駆動系に供給する駆動
系直流電力と論理回路系に供給する論理回路系直流電力
と、駆動系に供給する直流電力より高い電圧を有する高
電圧系直流電力とを含み、1次直流電圧検出回路で、2
次側巻線の内の前記論理回路系の直流電力に対する巻線
に誘起される電圧の負の電圧を整流平滑することによっ
て得られる比較電圧の絶対値と基準電圧とを比較するよ
うに構成することができる。
【0071】請求項7記載の多出力スイッチング電源装
置によれば、スイッチ回路で、2次整流平滑回路と駆動
系直流電力の出力端子との間に直列に接続され、ゲート
に高電圧系直流電力が抵抗を介して印加されるNチャネ
ル型MOSFETを有し、制御信号に基づきMOSFE
Tが開閉動作に対応する動作を行うように構成すること
ができる。
置によれば、スイッチ回路で、2次整流平滑回路と駆動
系直流電力の出力端子との間に直列に接続され、ゲート
に高電圧系直流電力が抵抗を介して印加されるNチャネ
ル型MOSFETを有し、制御信号に基づきMOSFE
Tが開閉動作に対応する動作を行うように構成すること
ができる。
【0072】請求項8記載の多出力スイッチング電源装
置によれば、MOSFETのゲートとグランド間に挿入
され、MOSFETの開閉動作に対応する動作を制御す
るための駆動用スイッチ素子とを設け、1次直流電圧検
出回路により比較電圧の絶対値が基準電圧以下であるこ
とを検出すると、駆動用スイッチ素子を強制的にオン動
作させることにより駆動系直流電力を遮断するようにM
OSFETを動作させるとともに、放電回路による外部
負荷側の蓄積容量の放電を行わせるように構成すること
ができる。
置によれば、MOSFETのゲートとグランド間に挿入
され、MOSFETの開閉動作に対応する動作を制御す
るための駆動用スイッチ素子とを設け、1次直流電圧検
出回路により比較電圧の絶対値が基準電圧以下であるこ
とを検出すると、駆動用スイッチ素子を強制的にオン動
作させることにより駆動系直流電力を遮断するようにM
OSFETを動作させるとともに、放電回路による外部
負荷側の蓄積容量の放電を行わせるように構成すること
ができる。
【0073】請求項9記載の多出力スイッチング電源装
置によれば、放電回路が、駆動用スイッチ素子と該駆動
用スイッチ素子のオン動作に応じて駆動系直流電力の出
力端子をグラウンド電位側に導通させるダイオードとか
ら構成されているようにすることができる。
置によれば、放電回路が、駆動用スイッチ素子と該駆動
用スイッチ素子のオン動作に応じて駆動系直流電力の出
力端子をグラウンド電位側に導通させるダイオードとか
ら構成されているようにすることができる。
【図1】本発明の多出力スイッチング電源装置の実施の
第1形態の構成を示す回路図である。
第1形態の構成を示す回路図である。
【図2】図1の多出力スイッチング電源装置の交流電力
の入力遮断時における1次巻線Np1の電圧変化を示す
波形図である。
の入力遮断時における1次巻線Np1の電圧変化を示す
波形図である。
【図3】図1の多出力スイッチング電源装置の交流電力
の入力遮断時における2次巻線のA点の電圧変化を示す
波形図である。
の入力遮断時における2次巻線のA点の電圧変化を示す
波形図である。
【図4】図1の多出力スイッチング電源装置の交流電力
の入力遮断時における2次巻線側のB点およびC点の電
圧変化を示す波形図である。
の入力遮断時における2次巻線側のB点およびC点の電
圧変化を示す波形図である。
【図5】図1の多出力スイッチング電源装置の交流電力
の入力遮断時における出力電圧V1および出力電圧V2
の電圧変化を示す波形図である。
の入力遮断時における出力電圧V1および出力電圧V2
の電圧変化を示す波形図である。
【図6】本発明の多出力スイッチング電源装置の実施の
第2形態の構成を示す回路図である。
第2形態の構成を示す回路図である。
【図7】従来の多出力スイッチング電源装置の構成を示
す回路図である。
す回路図である。
1 交流電源 2 1次直流電圧検出回路 3,30 スイッチ回路 4,40 放電回路 5 グラウンド電位 T1 トランス Q1,Q2,Q7 MOSFET Q3,Q4,Q5,Q6,Q8,Q9 トランジスタ Np1 1次巻線 Np2 1次補助巻線 Ns1,Ns2,Ns3 2次巻線 C1〜C5 コンデンサ D1〜D6 ダイオード R1〜R19 抵抗 IC1 制御回路 IC2 シャントレギュレータ PC1 フォトカプラ
Claims (9)
- 【請求項1】 交流電源からの交流電力を1次整流平滑
して得られた1次直流電力を、複数の2次側巻線を備え
たトランスの1次側巻線とスイッチング素子との直列回
路に入力し、該スイッチング素子のオン、オフ動作によ
り前記トランスの各2次巻線に誘起される電力をそれぞ
れ2次整流平滑回路で2次整流平滑し、該2次整流平滑
により得られた各2次直流電力を対応する出力端子を介
して外部負荷に供給する多出力スイッチング電源装置に
おいて、前記1次直流電力の電圧低下を前記2次側巻線
の電圧波形から検出する1次直流電圧検出回路と、前記
外部負荷側からの制御信号に基づき前記各2次直流電力
の内の所定の2次直流電力の供給、遮断に対する開閉動
作を行うスイッチ回路と、前記所定の2次直流電力の出
力端子に接続された前記外部負荷側の蓄積電荷を放電す
る放電回路とを設け、前記1次直流電圧検出回路により
前記1次直流電力の電圧が所定電圧以下に低下したこと
を検出すると、前記所定の2次直流電力の供給を遮断す
るように前記スイッチ回路を開動作させるとともに、前
記放電回路により前記外部負荷側の蓄積電荷の放電を行
うことを特徴とする多出力スイッチング電源装置。 - 【請求項2】 前記1次直流電圧検出回路は、前記2次
側巻線の内の1つの巻線に誘起される電圧の負の電圧を
整流平滑することによって得られる比較電圧の絶対値と
基準電圧とを比較し、前記比較電圧の絶対値が前記基準
電圧以下であると、前記1次直流電力の電圧が前記所定
電圧以下に低下したとして前記スイッチ回路を開動作さ
せるための信号を発生することを特徴とする請求項1記
載の多出力スイッチング電源装置。 - 【請求項3】 前記各2次直流電力は、駆動系に供給す
る直流電力と論理回路系に供給する直流電力とを含み、
前記1次直流電圧検出回路は、前記2次側巻線の内の前
記論理回路系の直流電力に対する巻線に誘起される電圧
の負の電圧を整流平滑することによって得られる比較電
圧の絶対値と前記基準電圧とを比較することを特徴とす
る請求項2記載の多出力スイッチング電源装置。 - 【請求項4】 前記スイッチ回路は、前記2次整流平滑
回路と前記駆動系に供給する直流電力の出力端子との間
に直列に接続され、ゲートに前記外部負荷側からの制御
信号が印加されるPチャネル型MOSFETを有し、該
MOSFETは、前記ゲートに印加された前記制御信号
に基づき前記開閉動作に対応する動作を行うことを特徴
とする請求項3記載の多出力スイッチング電源装置。 - 【請求項5】 前記スイッチ回路の前記MOSFETの
ゲートに接続された駆動用スイッチ素子を設け、前記1
次直流電圧検出回路により前記比較電圧の絶対値が前記
基準電圧以下であることを検出すると、前記スイッチ回
路をオフ動作させるための信号を前記駆動用スイッチ素
子に印加して該駆動用スイッチ素子をオン動作させるこ
とにより前記駆動系に供給する直流電力を遮断するよう
に前記MOSFETをオフ動作させるとともに、前記ス
イッチ回路に入力した信号に対して反転した信号を前記
放電回路に入力することにより前記外部負荷側の蓄積電
荷の放電を行わせることを特徴とする請求項4記載の多
出力スイッチング電源装置。 - 【請求項6】 前記各2次直流電力は、駆動系に供給す
る駆動系直流電力と論理回路系に供給する論理回路系直
流電力と、前記駆動系に供給する直流電力より高い電圧
を有する高電圧系直流電力とを含み、前記1次直流電圧
検出回路は、前記2次側巻線の内の前記論理回路系の直
流電力に対する巻線に誘起される電圧の負の電圧を整流
平滑することによって得られる比較電圧の絶対値と前記
基準電圧とを比較することを特徴とする請求項2記載の
多出力スイッチング電源装置。 - 【請求項7】 前記スイッチ回路は、前記2次整流平滑
回路と前記駆動系直流電力の出力端子との間に直列に接
続され、ゲートに前記高電圧系直流電力が抵抗を介して
印加されるNチャネル型MOSFETを有し、前記制御
信号に基づき前記MOSFETが前記開閉動作に対応す
る動作を行うことを特徴とする請求項6記載の多出力ス
イッチング電源装置。 - 【請求項8】 前記MOSFETのゲートとグランド間
に挿入され、前記MOSFETの前記開閉動作に対応す
る動作を制御するための駆動用スイッチ素子とを設け、
前記1次直流電圧検出回路により前記比較電圧の絶対値
が前記基準電圧以下であることを検出すると、前記駆動
用スイッチ素子を強制的にオン動作させることにより前
記駆動系直流電力を遮断するように前記MOSFETを
動作させるとともに、前記放電回路による前記外部負荷
側の蓄積電荷の放電を行わせることを特徴とする請求項
6記載の多出力スイッチング電源装置。 - 【請求項9】 前記放電回路は、前記駆動用スイッチ素
子と該駆動用スイッチ素子のオン動作に応じて駆動系直
流電力の出力端子をグラウンド電位側に導通させるダイ
オードとから構成されていることを特徴とする請求項8
記載の多出力スイッチング電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10283600A JP2000102248A (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 多出力スイッチング電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10283600A JP2000102248A (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 多出力スイッチング電源装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000102248A true JP2000102248A (ja) | 2000-04-07 |
Family
ID=17667613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10283600A Pending JP2000102248A (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 多出力スイッチング電源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000102248A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002099948A1 (en) * | 2001-06-05 | 2002-12-12 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Power supply architecture with controlled power-on and power-off sequence |
US6880904B2 (en) | 2001-05-15 | 2005-04-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink jet recording apparatus |
JP2010068631A (ja) * | 2008-09-11 | 2010-03-25 | Funai Electric Co Ltd | 減電圧検出回路及びスイッチング電源システム |
JP2012135208A (ja) * | 2012-03-09 | 2012-07-12 | Mitsubishi Electric Corp | インバータ装置 |
-
1998
- 1998-09-21 JP JP10283600A patent/JP2000102248A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6880904B2 (en) | 2001-05-15 | 2005-04-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink jet recording apparatus |
US7255410B2 (en) | 2001-05-15 | 2007-08-14 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink jet recording apparatus |
WO2002099948A1 (en) * | 2001-06-05 | 2002-12-12 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Power supply architecture with controlled power-on and power-off sequence |
JP2010068631A (ja) * | 2008-09-11 | 2010-03-25 | Funai Electric Co Ltd | 減電圧検出回路及びスイッチング電源システム |
JP4678429B2 (ja) * | 2008-09-11 | 2011-04-27 | 船井電機株式会社 | スイッチング電源システム |
JP2012135208A (ja) * | 2012-03-09 | 2012-07-12 | Mitsubishi Electric Corp | インバータ装置 |
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