JP2000198164A - 酸素吸収性多層フィルム及び包装容器 - Google Patents
酸素吸収性多層フィルム及び包装容器Info
- Publication number
- JP2000198164A JP2000198164A JP11001221A JP122199A JP2000198164A JP 2000198164 A JP2000198164 A JP 2000198164A JP 11001221 A JP11001221 A JP 11001221A JP 122199 A JP122199 A JP 122199A JP 2000198164 A JP2000198164 A JP 2000198164A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oxygen
- absorbing
- layer
- lubricant
- container
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Packages (AREA)
Abstract
吸収性能を発揮する包装容器を得るための酸素吸収性多
層フィルムを提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂中に滑剤が添加さ
れてなるヒートシール性内層と、ポリオレフィン系樹脂
中に鉄系脱酸素剤組成物が分散されてなる酸素吸収性樹
脂層、ガスバリア層がこの順に積層されてなる3層以上
の酸素吸収性多層体であって、内層中の滑剤添加量が、
ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、0.05〜
3重量部の範囲であることを特徴とする酸素吸収性多層
フィルム。 【効果】 袋状の包装容器において、対面する内層同士
の付着を防止し、酸素吸収性多層フィルムが有する本来
の酸素吸収性能を発揮することを可能とし、各種食品、
医薬品などの収納物品の長期保存を可能にする包装材料
として利用することができる。
Description
る多層フィルムに関する。詳しくは、熱可塑性樹脂に滑
剤を特定の範囲で添加した材料構成を有する内層、熱可
塑性樹脂中に脱酸素剤が分散されてなる酸素吸収性樹脂
層、ガスバリア層の少なくとも3層がこの順に積層され
てなり、対面する内層同士又は内層と他の容器表面との
付着を防止し、本来の酸素吸収性能を損なわずに効率良
く容器内の酸素を吸収することを可能とした酸素吸収性
多層フィルム、及びこれよりなる包装容器に関する。
素吸収機能を備えた多層体で容器を構成し、容器のガス
バリア性の向上を図ると共に、容器自体に酸素吸収機能
を付与した包装容器の開発が行われている。酸素吸収機
能を備えた多層体は、通常、熱可塑性樹脂に脱酸素剤組
成物を配合した酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収
性樹脂層を中間層とし、外面側にガスバリア性を有する
外層と、内面側に酸素透過性の内層とを備えた脱酸素性
多層材料で構成され、袋、蓋材等を構成する多層フィル
ムとして、または、カップ、トレイ、ボトル、チューブ
等の容器に成形加工の容易な多層シートとして開発され
ている。
平2−72851号公報、特開平4−90848号公報
のように鉄系脱酸素剤組成物を樹脂中に分散させた酸素
吸収性多層体及び酸素吸収フィルムが知られている。ま
た、特開平8−72941号公報には酸素吸収性多層体
の酸素吸収性能の向上を図る技術が提案されている。さ
らに、脱酸素剤配合樹脂層とガスバリア層の間にポリオ
レフィン層を介在させる構成の酸素吸収性多層体及び多
層フィルムの例として、特開平8−132573号公
報、特開平9−40024号公報がある。
なる部分に酸素透過を行うと共にヒートシール層として
の役割を有する内層、中間層となる部分に内層を透過し
てくる酸素を吸収する役割を有する酸素吸収性樹脂層、
また容器の外側となる部分に容器外から侵入する酸素を
遮断する役割を有するガスバリア層の、少なくとも3層
がこの順に積層してなるシート状またはフィルム状のも
のであり、ヒートシール性内層を最内層として、熱成形
や製袋等の工程を経て脱酸素性包装容器が形成される。
この容器内に物品を収納、密封することで、容器内部に
存在する酸素は内層を透過し、酸素吸収性樹脂層中の脱
酸素剤組成物によって吸収され、また、容器外部の酸素
はガスバリア層によって遮断される。これにより、容器
内の酸素濃度はごく低い濃度に保たれ、脱酸素性包装容
器に収納された物品は長期間の保存が可能となる。
リア性容器のトップフィルムの他、三方シール袋や、四
方シール袋、スタンディングパウチ等の袋状容器の全面
や一部に、包装材料として使用される。これらの袋状容
器は、製袋機を使用して各種用途に適した形状に製袋さ
れる。
酸素吸収性多層体、いわゆる酸素吸収性多層フィルムか
らなる包装容器において、特に、袋状の容器に食品等の
収納物品を充填、密封して保存した場合、内層に使用さ
れる樹脂種、収納物品の充填条件、容器の加熱処理条
件、または容器の状態によっては、対面する内層同士又
は内層が他の容器表面に付着して酸素吸収性多層フィル
ムの有効面積が減少し、酸素吸収性多層フィルムからな
る包装袋が元来有する酸素吸収能力を十分に発揮できな
くなる場合があった。
ものであり、容器内において対面する内層同士又は内層
と他の容器表面との付着を防止し、優れた酸素吸収能力
を発揮することが可能な酸素吸収性多層フィルム及び包
装容器を提供することを目的とする。特に、袋状形態の
包装容器において、対面する内層同士の付着が無く、本
来の酸素吸収性能を発揮する包装容器を得るための酸素
吸収性多層フィルムを提供することを目的とする。
来技術の問題点に鑑み、酸素吸収性多層フィルムを構成
する内層の付着防止に関して鋭意検討を重ねた結果、滑
剤を特定量添加した熱可塑性樹脂を酸素吸収性多層フィ
ルムの内層として積層することにより、その酸素吸収性
多層フィルムからなる包装容器において対面する内層同
士又は内層と他の容器表面との付着を解消し、酸素吸収
性能を損なわずに効率良く酸素吸収が行われることを見
い出し、本発明を完成させるに至った。
が添加されてなる内層と、熱可塑性樹脂中に鉄系脱酸素
剤組成物が分散されてなる酸素吸収性樹脂層、ガスバリ
ア層がこの順に積層されてなる3層以上の酸素吸収性多
層体であって、内層中の滑剤添加量が、熱可塑性樹脂1
00重量部に対し、0.05〜3重量部の範囲であるこ
とを特徴とする酸素吸収性多層フィルムに関する。また
本発明は、上記酸素吸収性多層フィルムを少なくとも一
部に利用してなり、内層を容器の内側にしてなる包装容
器に関する。
を構成する内層は、酸素透過性樹脂に滑剤を添加したも
のであり、内容物と酸素吸収性樹脂層を隔離する隔離層
としての役割、酸素吸収性樹脂層が酸素を吸収するため
に効率良く酸素透過を行う役割、包装容器を形成する際
のヒートシール性内層としての役割を有し、また酸素吸
収性フィルムから包装容器、特に袋状の包装容器を形成
した際に、対面する内層同士又は内層が他の容器表面に
付着しない性質を有する。
ートシール性を有しかつ酸素透過性の高い熱可塑性樹脂
が好ましく、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、メタロセン触媒によるポリエチレンに例示される
各種ポリエチレン、ポリプロピレンホモポリマー、プロ
ピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチ
レンランダム共重合体、メタロセン触媒によるポリプロ
ピレンに例示される各種ポリプロピレン、ポリメチルペ
ンテン等の各種ポリオレフィン類及びこれらの変性物、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレ
ン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸
エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチ
レン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸
メチル共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステル等が挙げられ、これらを単独で、または組み合
わせて使用することができる。特に本発明では、取り扱
い性や汎用性、コストに優れたポリオレフィン系樹脂が
好ましく使用される。
る内層には、滑剤が添加される。内層に滑剤を添加する
ことにより、酸素吸収性多層フィルムを包装容器、特に
袋状の包装容器として食品等の収納物品を充填、密封し
た際に、収納物品の充填条件や容器の加熱処理条件、或
いは包装容器の保存状態によらず、対面する内層同士又
は内層の他の容器表面への付着を防止することができ、
酸素吸収性多層フィルムが有する酸素吸収性能を損なう
ことが無い。添加される滑剤としては、炭化水素系滑
剤、脂肪酸系滑剤、高級アルコール系滑剤、アミド系滑
剤、エステル系滑剤、金属石鹸系滑剤、シリコーン系滑
剤を単独で、または2種類以上を組み合わせて使用する
ことができる。
ラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポ
リエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げ
られる。脂肪酸系滑剤としては、例えば、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘ
ニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられ
る。高級アルコール系滑剤としては、例えば、セチルア
ルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリグリセロール等が挙
げられる。脂肪酸アミド系滑剤としては、例えば、ステ
アリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、
メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステア
リン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド等が挙げ
られる。エステル系滑剤としては、例えば、ステアリン
酸ブチル、ステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリス
リトールテトラステアレート、硬化ひまし油、ステアリ
ルステアレート等が挙げられる。金属石鹸滑剤として
は、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸鉛等が挙
げられる。シリコーン系滑剤としては、例えば、ジメチ
ルポリシロキサン及びその変性物等が挙げられる。
ら、炭化水素系滑剤のポリエチレンワックスやポリプロ
ピレンワックス、脂肪酸アミド系滑剤のステアリン酸ア
ミド、オレイン酸アミドやエルカ酸アミド、金属石鹸系
滑剤のステアリン酸カルシウムやステアリン酸マグネシ
ウムが好ましく用いられる。
性樹脂100重量部に対し、0.05〜3重量部の範囲
であることが好ましく、0.1〜2重量部であればより
好ましい。0.05重量部より滑剤の添加量が少ない
と、滑剤の添加効果が十分でない。また、3重量部より
滑剤の添加量が多いと、熱安定性の低下、ゲル化、異臭
の発生、色調の変化等が発生したり、また、ヒートシー
ル強度や内層のラミネート強度が経時的に大きく低下す
る場合があり、包装容器の長期保存に悪影響を与えるた
め好ましくない。
内層の膜厚は、層数や構成材料によらず、10〜100
μmの範囲とすることが好ましく、特に好ましくは20
〜80μmの範囲である。内層の膜厚が10μmより薄
いと、ヒートシール強度が低下して、包装容器の強度が
低下したり、酸素吸収性樹脂層中の脱酸素剤組成物が表
面に露出する場合がある。また、100μmより厚い
と、内層の酸素透過性が低下して、酸素吸収性樹脂層に
おいて効率良い酸素吸収ができなくなる場合がある。
内層の酸素透過度は、500cc/m2・atm・da
y(25℃、100%RH)以上であることが好まし
く、特に好ましくは700cc/m2m2・atm・da
y(25℃、100%RH)以上である。内層の酸素透
過度が500cc/m2・atm・day(25℃、1
00%RH)より低いと、酸素吸収性樹脂層中の脱酸素
剤組成物により行われる酸素吸収に対して、内層の酸素
透過が律速となり、包装容器の酸素吸収速度が低下する
ため、好ましくない。また、本発明の内層には必要に応
じて、酸化チタン等の着色顔料、酸化防止剤や紫外線吸
収剤等の添加剤、消臭剤、活性炭、ゼオライト等の吸着
剤を添加しても良い。
酸素吸収性樹脂層は熱可塑性樹脂中に脱酸素剤が分散し
た状態にてなるものであり、本発明においては容器内、
又は収納物品中に溶存する酸素を吸収する役割、また、
容器外部から侵入する微量の酸素を吸収して容器内部へ
の酸素透過を防ぐ役割を有する。酸素吸収性樹脂層は、
例えば、脱酸素剤組成物と熱可塑性樹脂を溶融混練して
作製したコンパウンドを押し出し機からフィルム状に押
し出すことによって形成され、酸素吸収性樹脂層を形成
するコンパウンドは、従来公知の方法、例えば、押し出
し機による溶融混練後、ストランドダイから押し出し、
冷却工程を経てペレット化する等の方法を用いて作製す
ることができる。
る熱可塑性樹脂樹脂としては、例えば、低密度ポリエチ
レン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、メタロセン触媒によるポリエ
チレンに例示される各種ポリエチレン、ポリプロピレン
ホモポリマー、プロピレン−エチレンブロック共重合
体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、メタロセ
ン触媒によるポリプロピレンに例示される各種ポリプロ
ピレン、ポリメチルペンテン等の各種ポリオレフィン類
及びこれらの変性物、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
アイオノマー、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、
エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アク
リル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エ
チレン−メタクリル酸メチル共重合体等が挙げられ、こ
れらを単独で、または組み合わせて使用することができ
る。特に本発明では、取り扱い性や汎用性、コストに優
れたポリオレフィン系樹脂が好ましく使用される。酸素
吸収性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂は、内層との積層
接着性を考慮して、内層を構成する熱可塑性樹脂と融着
性のある材料を選択することが好ましい。
塑性樹脂の酸素透過係数は、脱酸素剤組成物の酸素吸収
反応を妨げることがないよう、70cc・mm/m2・
atm・day(25℃、100%RH)以上であるこ
とが好ましく、100cc・mm/m2・atm・da
y(25℃、100%RH)以上であればより好まし
い。熱可塑性樹脂の酸素透過度が70cc・mm/m2
・atm・day(25℃、100%RH)より低い
と、脱酸素剤組成物により行われる酸素吸収に対して、
熱可塑性樹脂の酸素透過が律速となり、脱酸素剤組成物
の酸素吸収速度が低下するため、好ましくない。
素吸収反応を生起することができるものであって、熱可
塑性樹脂中に分散させることが可能なものであれば制限
することなく使用できるが、好ましくは、被酸化性の主
剤と助剤の組み合わせからなる脱酸素剤組成物が用いら
れる。主剤には鉄粉が好ましく用いられ、助剤には、主
剤の酸素吸収反応を促進する化学物質、例えば、ハロゲ
ン化金属やアルカリ剤が用いられる。
起こしうるものであれば使用でき、例えば、表面の一部
が既に酸化していても良く、他の金属を含有するもので
あっても良いが、純度の高いものが好ましい。また、鉄
粉は粒状のものが好ましく、例えば、還元鉄粉、噴霧鉄
粉、電解鉄粉等の鉄粉、鋳鉄、鋼材等の各種鉄の粉砕物
や研削品等が用いられる。その平均粒径は、取り扱い性
や、酸素吸収性樹脂層の膜厚を薄くすること、及びフィ
ルム外観に現れる脱酸素剤の凹凸をできるだけ防ぐこと
を考慮し、1〜100μmの範囲とすることが好まし
く、特に1〜80μmの範囲とすることが好ましい。
助剤であるハロゲン化金属は主剤の酸素吸収反応に触媒
的に作用するものである。ハロゲン化金属としては、例
えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物、
臭化物、ヨウ化物が用いられ、リチウム、ナトリウム、
カリウム、マグネシウム、カルシウム又はバリウムの塩
化物又はヨウ化物が好ましく用いられる。ハロゲン化金
属の配合量は、鉄粉100重量部当たり0.1〜20重
量部が好ましく、特に0.1〜5重量部が好ましい。
素剤組成物の助剤として鉄粉と共に使用されるが、鉄粉
に付着して容易に分離しないよう、予め混合して添加す
ることが好ましい。例えば、ボールミル、スピードミル
等を用いてハロゲン化金属と鉄粉を混合する方法、鉄粉
表面の凹凸部にハロゲン化金属を埋め込む方法、バイン
ダーを用いてハロゲン化金属を鉄粉表面に付着させる方
法、ハロゲン化金属水溶液と鉄粉を混合した後乾燥して
鉄粉表面にハロゲン化金属を付着させる方法等を採るこ
とができる。好ましい脱酸素剤組成物は、鉄粉とハロゲ
ン化金属を含む鉄粉系組成物であり、特に好ましくは、
鉄粉にハロゲン化金属を付着させたハロゲン化金属被覆
鉄粉組成物である。
酸素吸収性樹脂層の膜厚は、20〜100μmの範囲と
することが好ましく、特に好ましくは30〜80μmの
範囲である。酸素吸収性樹脂層の膜厚が20μmより薄
いと、製膜が困難となったり、フィルム単位面積当たり
の脱酸素剤組成物量が少なくなり、十分な酸素吸収性能
が得られなくなる。また、100μmより厚いと、フィ
ルム総厚みが厚くなり、取り扱い性に不便を生じる場合
があったり、コストに問題が生じる。
要に応じて、熱可塑性エラストマー等の改質効果を有す
る熱可塑性樹脂、酸化チタン等の着色顔料、酸化防止剤
等の添加剤、アルカリ土類金属酸化物、シラン系やチタ
ネート系の分散剤、クレー、マイカ、シリカ、炭酸カル
シウム等の充填剤、紫外線吸収剤、活性炭やゼオライト
等の吸着剤等を添加しても良い。
ガスバリア層は、本発明の多層フィルムから包装容器を
形成した際に、容器外部から侵入する酸素を遮断する役
割を有する。ガスバリア層を構成する材料としては、ア
ルミ箔等の金属箔;ポリ塩化ビニリデン;エチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物;ナイロン6、ナイロン6
6、MXナイロン、非晶性ナイロン等のポリアミド;ポ
リエチレンテレフタレート等のポリエステル;アルミ蒸
着フィルムやシリカ蒸着フィルム等の無機酸化物蒸着フ
ィルム等を単独でまたは組み合わせて用いることがで
き、その酸素透過度は加工性やコストが許す限りできる
だけ小さくすることが好ましく、100cc/m2・a
tm・day(25℃、50%RH)以下であることが
必要であり、より好ましくは50cc/m2・atm・
day(25℃、50%RH)以下である。このように
することで、本発明にかかる酸素吸収性多層フィルムを
用いて包装容器を製造した際に、外部から進入する酸素
量を少なくすることができ、収納物品の保存性をより優
れたものにすることができる。
スバリア層の積層方法については、ラミネート、共押し
出し等の従来公知の積層方法が使用でき、融着性の無い
層同士の接着には、各種熱可塑性樹脂或いは各種熱硬化
性樹脂を接着剤として用い、これを介して接着する方法
が使用できる。
度付与、耐熱性付与等の各種物性改善を目的としてガス
バリア層の外側に保護層を積層したり、各層の間に中間
層を設けることができる。これらの層を構成する材料と
しては、各種熱可塑性樹脂を使用することができ、例え
ば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、メタロセン
触媒によるポリエチレンに例示される各種ポリエチレ
ン、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレ
ンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共
重合体、メタロセン触媒によるポリプロピレンに例示さ
れる各種ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等の各種
ポリオレフィン類及びこれらの変性物、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−アクリル酸
メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタク
リル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類、
ナイロン6、ナイロン66等の各種ポリアミド類、熱可
塑性エラストマー類が挙げられ、これらを単独で、また
は組み合わせて使用しても良く、また、これらの材料か
らなる延伸フィルムであっても良い。
材料として各種用途に使用することができ、特に三方シ
ール袋や、四方シール袋、スタンディングパウチ等の袋
状容器の全面や一部に使用した際に、対面する内層同士
又は内層の他の容器表面への付着が無いため、酸素吸収
性多層フィルムが有する酸素吸収性能を損なうこと無く
発揮でき、本来の酸素吸収性多層フィルムの酸素吸収性
能を十分に発揮することができる。本発明の酸素吸収性
多層フィルムを袋状容器として使用する際には、従来公
知の製袋機を使用して製袋することができる。また、ガ
スバリア性容器のトップフィルムとして使用することも
でき、その際も内層の他の容器表面への付着が無いた
め、本来の酸素吸収性能を十分に発揮することができ
る。
される包装容器を食品等の物品の保存に使用することに
より、香味保持性等に優れた酸素吸収性包装容器が得ら
れる。本発明の酸素吸収性多層フィルムを容器の少なく
とも一部に使用してなる包装容器は、容器外から僅かに
侵入する酸素の他、容器内の酸素を吸収して、容器内保
存物の酸素による変質を防止して、収納物品の長期保存
を可能にする。
た包装容器には、例えば、牛乳、ジュース、日本酒、ウ
イスキー、焼酎、コーヒー、茶、ゼリー飲料、健康飲料
等の液体飲料、調味液、ソース、醤油、ドレッシング、
液体だし、マヨネーズ、味噌、すり下ろし香辛料等の調
味料、ジャム、クリーム、チョコレートペースト等のペ
ースト状食品、液体スープ、煮物、漬物、シチュー等の
液体加工食品に代表される液体系食品や、そば、うど
ん、ラーメン等の生麺及びゆで麺、精米、調湿米、無洗
米等の調理前の米類や調理された炊飯米、五目飯、赤
飯、米粥等の加工米製品類、粉末スープ、だしの素等の
粉末調味料等に代表される高水分食品、その他農薬や殺
虫剤等の固体状や溶液状の化学薬品、液体及びペースト
状の医薬品、化粧水、化粧クリーム、化粧乳液、整髪
料、染毛剤、シャンプー、石鹸、洗剤等、種々の物品を
収納することができ、容器外部から酸素が侵入すること
がなく、また容器内部の酸素は脱酸素剤組成物によって
吸収されることから、物品の酸化腐食等が防止され、長
期間の良好な品質保持が可能となる。
において、容器内に存在する酸素を吸収する速度は、酸
素吸収性多層フィルムからなる包装容器自体が有する酸
素吸収能力に大きく依存するが、包装容器の処理条件や
保存条件、酸素吸収性多層フィルムの面積と容器内酸素
量の比にも大きく依存する。包装容器を高温で加熱処理
したり、高温で保存することにより、脱酸素剤の酸化反
応が促進され、容器内に存在する酸素は速やかに吸収さ
れる。また、容器中の酸素吸収性多層フィルムの面積が
大きく、かつ容器内の酸素量が少ない場合、容器内の酸
素は速やかに内層を透過し、脱酸素剤組成物によって酸
素吸収される。容器内の酸素量が多い場合、酸素吸収性
多層フィルム面積が大きくなるようにする。
はこれらの実施例に限定されるものではない。また、実
施例及び比較例で行った各評価方法を示す。 (1)袋内酸素濃度測定;ガスクロマトグラフィーによ
り測定を行った。 (2)加熱処理後の袋の外観;目視により、対面する内
層同士の付着が見られなかった場合は○、付着が見られ
た場合は×とした。 (3)ヒートシール強度測定;ヒートシール部が幅15
mm×長さ10mmの試験片をサンプリングし、引っ張
り試験機を使用してチャック間距離50mm、引っ張り
速度300mm/minの条件にてヒートシール部を剥
離させ、その剥離時の最大荷重をヒートシール強度とし
た。
カルシウム3重量部を、塩化カルシウム水溶液と鉄粉を
混合した後乾燥して鉄粉表面に塩化カルシウムを付着さ
せる方法によりコーティングした粒状の脱酸素剤組成物
を得た。この脱酸素剤組成物35重量部と低密度ポリエ
チレン(三井化学(株)製、商品名:ミラソン18S
P、以下LDPEと略す)65重量部をブレンドし、3
5mm二軸押し出し機にて押し出しを行い、ブロワ付き
ネットベルトで冷却後ペレタイザーを経て、酸素吸収性
コンパウンド1を得た。
レン−エチレンランダム共重合体(チッソ(株)製、商
品名:チッソポリプロF8090、以下R−PPと略
す)55重量部、酸化防止剤としてジブチルジチオカル
バミン酸亜鉛0.2重量部をブレンドし、35mm二軸
押し出し機にて押し出しを行い、ブロワ付きネットベル
トで冷却後ペレタイザーを経て、酸素吸収性コンパウン
ド2を得た。
る押し出しラミネーターを用い、LDPE/アルミ箔/
ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略す)がこ
の順に積層されてなるアルミ箔積層フィルムのLDPE
上に製造例1で得られた酸素吸収性コンパウンド1を押
し出しラミネートして、酸素吸収性樹脂層を形成し、こ
の積層体を巻き取り機にてロール状に巻き取った。次
に、押し出し機、Tダイ、冷却ロール及び巻き取り機か
らなるタンデム押し出しラミネーターを用い、前記積層
体の酸素吸収性樹脂層上に、酸化チタンを10重量%添
加した低密度ポリエチレン(三井化学(株)製、商品
名:ミラソン18SP)からなる樹脂組成物(以下白色
LDPEと略す)を押し出しラミネートし、さらに白色
LDPE層上に、メタロセン触媒によるポリエチレン
(ダウケミカル(株)製、商品名;アフィニティーPT
1450、以下M−PEと略す)100重量部に対し滑
剤としてエルカ酸アミド0.1重量部を混合した樹脂組
成物(以下エルカ酸アミド0.1重量部添加M−PEと
略す)を押し出しラミネートして、エルカ酸アミド0.
1重量部添加M−PE層(30μm)/白色LDPE層
(30μm)/酸素吸収性樹脂層(40μm)/LDP
E(20μm)/アルミ箔(9μm)/PET(12μ
m)の構成を有する酸素吸収性多層フィルムを得た。
層を袋内面としてヒートシールにより、両面が酸素吸収
性多層フィルムからなる包装用袋を作製した。包装用袋
のヒートシール部からヒートシール強度測定用試験片を
切り出し、加熱処理前のヒートシール強度を測定した。
次に、この包装用袋にラーメン用生麺150gを入
れ、ヒートシールにより密封して四方シール包装袋(内
寸;縦15cm×横15cm、四辺のヒートシール幅;
10mm)を作製した。袋内の空気量は約70ccであ
った。次いで、この四方シール包装袋を85℃、30分
間の条件で加熱殺菌処理した後、袋の外観を観察し、袋
内酸素濃度を測定した。この四方シール包装袋を25℃
の室内に24時間保存して、袋内酸素濃度を測定し、さ
らに2ヶ月間保存した後、この包装袋のヒートシール部
から、ラーメン用生麺充填前と同様にヒートシール強度
測定用試験片をサンプリングし、ヒートシール強度を測
定した。これらの結果を表1に示す。
を2重量部とした以外は、実施例1と同様にして、エル
カ酸アミド2重量部添加M−PE層(30μm)/白色
LDPE層(30μm)/酸素吸収性樹脂層(40μ
m)/LDPE(20μm)/アルミ箔(9μm)/P
ET(12μm)の構成を有する酸素吸収性多層フィル
ムを得た。次いで、実施例1と同様にして、両面が酸素
吸収性多層フィルムからなる包装用袋を作製し、ヒート
シール部のヒートシール強度を測定した。次いで、ラー
メン用生麺を充填、密封して、85℃、30分間の条件
で加熱殺菌処理を行った後、袋の外観観察、袋内酸素濃
度の経時変化測定、さらに2ヶ月間保存した後のヒート
シール部のヒートシール強度測定を行った。これらの結
果を表1に示す。
1と同様にして、M−PE層(30μm)/白色LDP
E層(30μm)/酸素吸収性樹脂層(40μm)/L
DPE(20μm)/アルミ箔(9μm)/PET(1
2μm)の構成を有する酸素吸収性多層フィルムを作製
した。
施例1と同様にして、両面が酸素吸収性多層フィルムか
らなる包装用袋を作製し、ヒートシール部のヒートシー
ル強度を測定した。次いで、実施例1と同様にして、ラ
ーメン用生麺を充填、密封して、85℃、30分間の条
件で加熱殺菌処理を行った後、袋の外観観察、袋内酸素
濃度の経時変化測定、さらに2ヶ月間保存した後のヒー
トシール部のヒートシール強度測定を行った。これらの
結果を表1に示す。
は、実施例1と同様にして、エルカ酸アミド0.01重
量部添加M−PE層(30μm)/白色LDPE層(3
0μm)/酸素吸収性樹脂層(40μm)/LDPE
(20μm)/アルミ箔(9μm)/PET(12μ
m)の構成を有する酸素吸収性多層フィルムを得た。次
いで、実施例1と同様にして、両面が酸素吸収性多層フ
ィルムからなる包装用袋を作製し、ヒートシール部のヒ
ートシール強度を測定した。次いで、実施例1と同様に
して、ラーメン用生麺を充填、密封して、85℃、30
分間の条件で加熱殺菌処理を行った後、袋の外観観察、
袋内酸素濃度の経時変化測定、さらに2ヶ月間保存した
後のヒートシール部のヒートシール強度測定を行った。
これらの結果を表1に示す。
例1と同様にして、エルカ酸アミド4重量部添加M−P
E層(30μm)/白色LDPE層(30μm)/酸素
吸収性樹脂層(40μm)/LDPE(20μm)/ア
ルミ箔(9μm)/PET(12μm)の構成を有する
酸素吸収性多層フィルムを得た。次いで、実施例1と同
様にして、両面が酸素吸収性多層フィルムからなる包装
用袋を作製し、ヒートシール部のヒートシール強度を測
定した。次いで、実施例1と同様にして、ラーメン用生
麺を充填、密封して、85℃、30分間の条件で加熱殺
菌処理を行った後、袋の外観観察、袋内酸素濃度の経時
変化測定、さらに2ヶ月間保存した後のヒートシール部
のヒートシール強度測定を行った。これらの結果を表1
に示す。
クス(三井化学(株)製、商品名;三井ハイワックス4
00、以下PEワックスと略す)を0.5重量部添加し
た樹脂混合物(PEワックス0.5重量部添加M−PE
と略す)を使用したこと以外は、実施例1と同様にし
て、PEワックス0.5重量部添加M−PE層(30μ
m)/白色LDPE層(30μm)/酸素吸収性樹脂層
(40μm)/LDPE(20μm)/アルミ箔(9μ
m)/PET(12μm)の構成を有する酸素吸収性多
層フィルムを得た。
からなり、もう一方の面が直鎖状低密度ポリエチレン
(40μm、以下LLDPEと略す)/LDPE(20
μm)/MXD6積層ナイロン(25μm、三菱化学
(株)製、商品名;ナイロンスーパーニール)の構成を
有する無色透明なガスバリア性多層フィルムからなる包
装用袋を、酸素吸収性フィルムの内層側と、ガスバリア
性多層フィルムのLLDPE側を対面させるようにして
作製した。この包装用袋のヒートシール部からヒートシ
ール強度測定用試験片を切り出し、ヒートシール強度を
測定した。
入れ、ヒートシールにより密封して四方シール包装袋
(内寸;縦20cm×横15cm、四辺のヒートシール
幅;10mm)を作製した。袋内の空気量は約10cc
であった。次いで、この四方シール包装袋を85℃、3
0分間の条件で加熱殺菌処理した後、袋の外観を観察
し、袋内酸素濃度を測定した。この四方シール包装袋を
25℃の室内に保存して、袋内酸素濃度の経時変化を測
定し、さらに2ヶ月間保存した後、この四方シール包装
袋のヒートシール部から、米粥充填前と同様にヒートシ
ール強度測定用試験片をサンプリングし、ヒートシール
強度を測定した。これらの結果を表1に示す。
るフィルム製造装置を用い、R−PP100重量部、オ
レイン酸アミド0.3重量部、ジブチルジチオカルバミ
ン酸亜鉛0.4重量部からなる樹脂混合物からなるフィ
ルム(オレイン酸アミド添加R−PPと略す)を作製し
た。次に、押し出し機、Tダイ、冷却ロール及び巻き取
り機からなるタンデム押し出しラミネーターを用い、前
記オレイン酸アミド添加R−PPからなるフィルム上に
酸化チタンを10重量%添加した白色R−PPを押し出
しラミネートし、さらに白色R−PP層上に、製造例2
で得られた酸素吸収性コンパウンド2を押し出しラミネ
ートして3層からなる積層体を作製した。次いで、前記
積層体の酸素吸収性コンパウンド2からなる層側と、ア
ルミ箔/ナイロン6/PETがこの順に積層されてなる
アルミ箔積層フィルムのアルミ箔側を、ウレタン系接着
剤を使用したドライラミネートにより接着して、オレイ
ン酸アミド0.3重量部添加R−PP層(30μm)/
白色R−PP層(30μm)/酸素吸収性樹脂層(40
μm)/接着剤層(5μm)/アルミ箔(9μm)/ナ
イロン6(15μm)/PET(12μm)の構成を有
する酸素吸収性多層フィルムを得た。
して、両面が前記酸素吸収性多層フィルムからなる包装
用袋を作製した。この包装用袋のヒートシール部からヒ
ートシール強度測定用試験片を切り出し、ヒートシール
強度を測定した。結果を表1に示す。次いで、包装用袋
に米粥200gを入れ、ヒートシールにより密封して四
方シール包装袋(内寸;縦20cm×横15cm、四辺
のヒートシール幅;10mm)を作製した。袋内の空気
量は約10ccであった。次いで、この四方シール包装
袋を121℃、30分間の条件で加熱殺菌処理した後、
袋の外観を観察し、袋内酸素濃度を測定した。この包装
袋を25℃の室内に保存して、袋内酸素濃度の経時変化
を測定し、さらに2ヶ月間保存した後、この包装袋のヒ
ートシール部から、米粥充填前と同様にヒートシール強
度測定用試験片をサンプリングし、ヒートシール強度を
測定した。これらの結果を表1に示す。
れている内層を有する酸素吸収性多層フィルムを使用し
て袋状包装容器を作製した実施例1及び実施例2では、
ラーメン用生麺を充填密封し、加熱処理した後において
も対面する内層同士の付着が無く、酸素吸収性フィルム
が有する能力を十分発揮することができた。また、滑剤
の添加量が適当であるため、包装袋を長期保存した際に
発生する内層表面への滑剤のブリードが小さく、十分な
ヒートシール強度を保ち、実用性に優れていた。
が添加されていない比較例1や、滑剤の添加量が少ない
比較例2では、加熱処理中に対面する内層同士で付着が
発生し、加熱処理後に包装袋の外観が損なわれていた。
さらに袋内空間部の酸素濃度経時変化測定においても、
酸素透過が行われる内層の面積が付着により減少したた
め、実施例1で示した酸素吸収性多層フィルム2が有す
る酸素吸収速度と比較して、明らかに速度低下が見られ
た。また、滑剤の添加量が過剰である比較例3では、加
熱処理後の内層同士の付着はなく、フィルムが有する酸
素吸収能力を十分発揮できたが、長期間保存した際に発
生する滑剤のブリードアウトのため、ヒートシール強度
が大きく低下し、実用性に問題があった。
センポリエチレンに適当量添加した実施例3や、オレイ
ン酸アミドをプロピレン−エチレンランダム共重合体に
適当量添加した実施例4では、実施例1や実施例2と同
様、加熱処理後も対面する内層同士の付着は無く、十分
な酸素吸収速度が発揮でき、かつ長期間保存後のヒート
シール部のヒートシール強度の低下も小さかった。
ム及びそれからなる包装容器は、従来例において問題で
あった、対面する内層同士又は内層と他の容器表面との
付着を無くし、本来の酸素吸収性能を発揮することを可
能とする。本発明で得られる酸素吸収性多層フィルム
は、特に、袋状形態の包装容器において、または、加熱
処理において、対面する内層同士の付着が無く、酸素吸
収性多層フィルム本来の酸素吸収性能を発揮する包装容
器を得ることができる。このことにより、本発明の酸素
吸収性多層フィルム及び包装袋は、各種食品、医薬品な
どの収納物品の長期保存を可能にする包装材料として、
極めて有用なものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 酸素透過性熱可塑性樹脂中に滑剤が添加
されてなる内層と、熱可塑性樹脂中に脱酸素剤が分散さ
れてなる酸素吸収性樹脂層、ガスバリア層の少なくとも
3層がこの順に積層されてなる酸素吸収性多層体であっ
て、内層中の滑剤添加量が、熱可塑性樹脂100重量部
に対し、0.05〜3重量部の範囲であることを特徴と
する酸素吸収性多層フィルム。 - 【請求項2】 内層中の滑剤が、炭化水素系滑剤、脂肪
酸系滑剤、高級アルコール系滑剤、アミド系滑剤、エス
テル系滑剤、金属石鹸系滑剤及びシリコーン系滑剤から
なる群から選ばれた少なくとも一種の滑剤であることを
特徴とする請求項1記載の酸素吸収性多層フィルム。 - 【請求項3】 請求項1記載の酸素吸収性多層フィルム
を少なくとも一部に利用してなり、内層を容器の内側に
してなる包装容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00122199A JP4196142B2 (ja) | 1999-01-06 | 1999-01-06 | 酸素吸収性多層フィルム及び包装容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00122199A JP4196142B2 (ja) | 1999-01-06 | 1999-01-06 | 酸素吸収性多層フィルム及び包装容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000198164A true JP2000198164A (ja) | 2000-07-18 |
JP4196142B2 JP4196142B2 (ja) | 2008-12-17 |
Family
ID=11495422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00122199A Expired - Lifetime JP4196142B2 (ja) | 1999-01-06 | 1999-01-06 | 酸素吸収性多層フィルム及び包装容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4196142B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002307536A (ja) * | 2001-04-11 | 2002-10-23 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 酸素吸収性多層フイルムの製造方法 |
JP2003034001A (ja) * | 2001-07-24 | 2003-02-04 | Toppan Printing Co Ltd | 包装材料および包装体 |
JP2003154604A (ja) * | 2001-08-02 | 2003-05-27 | Toray Plastics (America) Inc | 包装用二軸配向ポリオレフィン金属化フィルム |
EP2123571A4 (en) * | 2007-03-15 | 2010-08-04 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | MULTILAYER PLASTIC CONTAINER FOR NON-OIL CONTENT |
JP2012229037A (ja) * | 2011-04-25 | 2012-11-22 | Kureha Corp | 樹脂製多層容器 |
WO2013026426A1 (en) | 2011-08-19 | 2013-02-28 | Invos, Spol. S R. O. | Packaging film with antioxidant effects |
JP2015140192A (ja) * | 2014-01-28 | 2015-08-03 | 凸版印刷株式会社 | 酸素インジケーター付き包装袋 |
EP2955120A4 (en) * | 2013-02-08 | 2016-10-26 | Toyo Seikan Group Holdings Ltd | CONTAINER WITH EXCELLENT SLIDING CHARACTERISTICS |
JP2020507672A (ja) * | 2017-02-09 | 2020-03-12 | トレビラ ホールディングス ゲーエムベーハー | 改善ガスバリア性のためのポリマーブレンド |
-
1999
- 1999-01-06 JP JP00122199A patent/JP4196142B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002307536A (ja) * | 2001-04-11 | 2002-10-23 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 酸素吸収性多層フイルムの製造方法 |
JP2003034001A (ja) * | 2001-07-24 | 2003-02-04 | Toppan Printing Co Ltd | 包装材料および包装体 |
JP2003154604A (ja) * | 2001-08-02 | 2003-05-27 | Toray Plastics (America) Inc | 包装用二軸配向ポリオレフィン金属化フィルム |
EP2123571A4 (en) * | 2007-03-15 | 2010-08-04 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | MULTILAYER PLASTIC CONTAINER FOR NON-OIL CONTENT |
JP2012229037A (ja) * | 2011-04-25 | 2012-11-22 | Kureha Corp | 樹脂製多層容器 |
WO2013026426A1 (en) | 2011-08-19 | 2013-02-28 | Invos, Spol. S R. O. | Packaging film with antioxidant effects |
EP2955120A4 (en) * | 2013-02-08 | 2016-10-26 | Toyo Seikan Group Holdings Ltd | CONTAINER WITH EXCELLENT SLIDING CHARACTERISTICS |
US10556741B2 (en) | 2013-02-08 | 2020-02-11 | Toyo Seikan Group Holdings, Ltd. | Container having excellent slipping property for fluid contents |
JP2015140192A (ja) * | 2014-01-28 | 2015-08-03 | 凸版印刷株式会社 | 酸素インジケーター付き包装袋 |
JP2020507672A (ja) * | 2017-02-09 | 2020-03-12 | トレビラ ホールディングス ゲーエムベーハー | 改善ガスバリア性のためのポリマーブレンド |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4196142B2 (ja) | 2008-12-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU728300B2 (en) | Oxygen absorbing multi-layer film and oxygen absorbing packaging container | |
JP6202183B1 (ja) | 多層体、包装容器、及び食品の保存方法 | |
JP6198182B1 (ja) | 多層体、包装容器、及び食品の保存方法 | |
EP0964046A1 (en) | Oxygen absorbing composition, oxygen absorbing resin and preserving method | |
JP2001105540A (ja) | 酸素吸収性多層体及び包装容器 | |
JP4441195B2 (ja) | 脱酸素性蓋材及び脱酸素性密封容器 | |
JP4019339B2 (ja) | 炭酸ガス吸収積層体、これを用いた容器及び食品類の保存方法 | |
JP4196142B2 (ja) | 酸素吸収性多層フィルム及び包装容器 | |
JP3496427B2 (ja) | 脱酸素樹脂組成物及びこれを用いた包装材、多層包装材、包装体、又は包装方法 | |
JP3687720B2 (ja) | 酸素吸収多層フィルム及び酸素吸収包装容器 | |
JP3460789B2 (ja) | 脱酸素性多層フィルム | |
JP2003088344A (ja) | 酸素吸収及び炭酸ガス吸収多層体 | |
JP2001354817A (ja) | 酸素吸収性樹脂組成物 | |
JP4793229B2 (ja) | 酸素吸収多層フィルム及び包装容器 | |
JP2001121652A (ja) | 酸素吸収性多層フィルム及び脱酸素性容器 | |
JPH1045177A (ja) | 物品の保存方法 | |
JP2002238521A (ja) | 食品の保存方法 | |
JP2008006635A (ja) | 引裂き性に優れる酸素吸収性多層フィルム及び酸素吸収包装容器。 | |
JP4139924B2 (ja) | 脱酸素性フィルム及びその製造方法 | |
JP4178340B2 (ja) | 脱酸素性多層フィルム及び包装容器 | |
JP2002052655A (ja) | 酸素吸収性多層体及びこれを用いた低水分含有物品の保存方法 | |
JP2000255008A (ja) | 酸素吸収性多層体 | |
JP2000062102A (ja) | 紙基材脱酸素性多層体及び紙容器 | |
JP4200342B2 (ja) | 酸素吸収多層体及び製造方法 | |
JP4120723B2 (ja) | 脱酸素性多層フィルム及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051209 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080514 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080521 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080718 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080903 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080916 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131010 Year of fee payment: 5 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |