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JP2000186809A - 排煙減温装置 - Google Patents

排煙減温装置

Info

Publication number
JP2000186809A
JP2000186809A JP10362231A JP36223198A JP2000186809A JP 2000186809 A JP2000186809 A JP 2000186809A JP 10362231 A JP10362231 A JP 10362231A JP 36223198 A JP36223198 A JP 36223198A JP 2000186809 A JP2000186809 A JP 2000186809A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
water
cooling water
flue gas
tower
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10362231A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Honda
裕姫 本多
Kiyoshi Sugata
清 菅田
Noriaki Senba
範明 仙波
Masamichi Asano
昌道 浅野
Satoshi Okuno
敏 奥野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP10362231A priority Critical patent/JP2000186809A/ja
Publication of JP2000186809A publication Critical patent/JP2000186809A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2103/00Nature of the water, waste water, sewage or sludge to be treated
    • C02F2103/02Non-contaminated water, e.g. for industrial water supply
    • C02F2103/023Water in cooling circuits

Landscapes

  • Chimneys And Flues (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 開放型のクーリングタワーを使用する場合で
あっても、高濃度の有害物質の飛散を防止することがで
きる排煙減温装置を提供する。 【解決手段】 排煙1を送給される減温塔11の内部上
方に散水器12を設け、送給ポンプ13の送出口に配管
15を介して散水器12を連結し、送給ポンプ13の受
入口を減温塔11に配管16を介して連結し、配管15
の途中に開放型のクーリングタワー14を設け、配管1
6の途中に流量調整バルブ17を設け、配管16の上記
流量調整バルブ17の上流側と下流側とを配管18によ
り連絡し、配管18にオゾン送給装置19を連結し、配
管18のオゾン送給装置19の下流側に紫外線照射装置
20を連結し、配管18のオゾン送給装置19の上流側
に流量調整バルブ21を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙の温度を低下
させて大気放出時の白煙化を防止する排煙減温装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ごみなどを焼却して生じた排煙の温度を
低下させて大気放出時の白煙化を防止する従来の排煙減
温装置の一例を図3に示す。
【0003】図3に示すように、減温塔111の側面下
方には、有害物質などの除去処理を施された排煙1が送
給されるようになっている。減温塔111の内部上方に
は、散水器112が設けられている。散水器112は、
冷却水2を所定の温度に冷却する開放型のクーリングタ
ワー114および冷却水2を送給する送給ポンプ113
を介して減温塔111の下部に連結されている。減温塔
111の上部は、図示しない煙突に連絡している。
【0004】このような排煙減温装置では、送給ポンプ
113およびクーリングタワー114を作動させた後、
減温塔111の下方から内部に排煙1(温度:70〜1
00℃)を送給すると、散水器112から所定温度の冷
却水2が散布され、排煙1が冷却されて(温度:40
℃)減温塔111の上部から前記煙突を介して大気中に
白煙化することなく放出される。一方、排煙1を冷却し
た冷却水2は、減温塔111の下部から送給ポンプ11
3およびクーリングタワー114を介して散水器112
から再び散水される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したような排煙減
温装置の減温塔111に送給される排煙1は、あらかじ
め洗浄などをされて各種有害物質などが除去されている
ものの、わずかながらも当該有害物質を含んでしまって
いる場合がある。有害物質を含んだままの排煙1が排煙
減温装置に送給されると、冷却水2が排煙1を冷却する
と同時に排煙1中の残留有害物質を洗浄除去するため、
排煙1は、何ら問題なく大気中に放出される。
【0006】しかしながら、排煙1を冷却した冷却水2
は、その循環再利用に伴って、上記有害物質の含有濃度
が次第に高くなってしまうため、開放型のクーリングタ
ワー114から周囲に飛散すると、高濃度の上記有害物
質も飛散させてしまい、周囲の環境を劣化させてしまう
虞がある。ここで、この有害物質が例えばPCB類やダ
イオキシン類などの有機ハロゲン系化合物等のような難
分解性物質であると、特に問題を生じやすい。このた
め、閉鎖型のクーリングタワーを適用することにより、
冷却水2の飛散を防止して上記有害物質の周囲への飛散
を防止することも考えられるが、閉鎖型のクーリングタ
ワーは大型でコストが高いため、すべての場合に適用す
ることは困難であった。
【0007】このようなことから、本発明は、開放型の
クーリングタワーを使用する場合であっても、高濃度の
有害物質の飛散を防止することができる排煙減温装置を
提供することを目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】第一番目の発明による排
煙減温装置は、内部に排煙が送給される減温塔と、前記
減温塔内に配設されて冷却水を散布する散水器と、前記
散水器から散布された前記冷却水を当該散水器に再び送
給させる冷却水循環手段と、前記冷却水循環手段に設け
られ、前記冷却水を冷却する開放型のクーリングタワー
とを備えてなる排煙減温装置において、前記排煙を冷却
した前記冷却水にヒドロキシラジカルを供給するヒドロ
キシラジカル供給手段を設けたことを特徴とする。
【0009】第二番目の発明による排煙減温装置は、内
部に排煙が送給される減温塔と、前記減温塔内に配設さ
れて冷却水を散布する散水器と、前記散水器から散布さ
れた前記冷却水を当該散水器に再び送給させる冷却水循
環手段と、前記冷却水循環手段に設けられ、前記冷却水
を冷却する開放型のクーリングタワーとを備えてなる排
煙減温装置において、前記排煙を冷却した前記冷却水に
電気分解処理を施す冷却水用電解手段を設けたことを特
徴とする。
【0010】第三番目の発明による排煙減温装置は、内
部に排煙が送給される減温塔と、前記減温塔内に配設さ
れて冷却水を散布する散水器と、前記散水器から散布さ
れた前記冷却水を当該散水器に再び送給させる冷却水循
環手段と、前記冷却水循環手段に設けられ、前記冷却水
を冷却する開放型のクーリングタワーとを備えてなる排
煙減温装置において、前記排煙を冷却した前記冷却水に
ヒドロキシラジカルを供給するヒドロキシラジカル供給
手段と、前記排煙を冷却した前記冷却水に電気分解処理
を施す冷却水用電解手段とを設けたことを特徴とする
【0011】第四番目の発明による排煙減温装置は、内
部に排煙が送給される減温塔と、前記減温塔内に配設さ
れて冷却水を散布する散水器と、前記散水器から散布さ
れた前記冷却水を当該散水器に再び送給させる冷却水循
環手段と、前記冷却水循環手段に設けられ、前記冷却水
を冷却する開放型のクーリングタワーとを備えてなる排
煙減温装置において、前記冷却水に親油性溶媒を添加す
る溶媒送給手段と、前記親油性溶媒を添加された前記冷
却水から当該親油性溶媒を分離する油水分離手段と、前
記冷却水から分離された前記親油性溶媒に電気分解処理
を施す溶媒用電解手段とを設けたことを特徴とする。
【0012】第五番目の発明による排煙減温装置は、第
一〜四番目のいずれかの排煙減温装置において、前記冷
却水循環手段がバイパスラインを有していることを特徴
とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による排煙減温装置の実施
の形態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形
態に限定されるものではない。
【0014】<第一番目の実施の形態>本発明による排
煙減温装置の第一番目の実施の形態を図1を用いて説明
する。なお、図1は、その概略構成図である。
【0015】図1に示すように、減温塔11には、有害
物質などの除去処理を施された排煙1が送給されるよう
になっている。減温塔11の内部上方には、散水器12
が設けられている。散水器12は、冷却水2を送給する
送給ポンプ13の送出口に配管15を介して連結されて
いる。送給ポンプ13の受入口は、減温塔11に配管1
6を介して連結されている。配管15の途中には、冷却
水2を所定の温度に冷却する開放型のクーリングタワー
14が設けられている。配管16の途中には、流量調整
バルブ17が設けられている。
【0016】前記配管16の上記流量調整バルブ17の
上流側と下流側とは、配管18により連絡されている。
配管18には、当該配管18内を流通する冷却水2にオ
ゾン3を送給するオゾン送給装置19が連結されてい
る。配管18のオゾン送給装置19の下流側には、当該
配管18内を流通する冷却水2に紫外線(UV)4を照
射する紫外線照射装置20が連結されている。配管18
のオゾン送給装置19の上流側には、流量調整バルブ2
1が設けられている。
【0017】なお、本実施の形態では、配管18、流量
調整バルブ21などによりバイパスラインを構成し、送
給ポンプ13、配管15,16、流量調整バルブ17お
よび上記バイパスラインなどにより冷却水循環手段を構
成し、オゾン送給装置19、紫外線照射装置20などに
よりヒドロキシラジカル供給手段を構成している。
【0018】このような排煙減温装置の作用を次に説明
する。前記流量調整バルブ17を開放すると共に前記流
量調整バルブ21を閉鎖し、送給ポンプ13およびクー
リングタワー14を作動させた後、減温塔11に排煙1
(温度:70〜100℃)を送給すると、散水器112
から所定温度の冷却水2が散布され、排煙1が冷却され
て(温度:40℃)減温塔111から前記煙突を介して
大気中に白煙化することなく放出される。一方、排煙1
を冷却した冷却水2は、減温塔11の下部から送給ポン
プ13およびクーリングタワー14を介して散水器12
から再び散水される。
【0019】このようにして排煙1を冷却していき、当
該排煙1から冷却水2に移行した有害物質(例えばPC
B類やダイオキシン類などの有機ハロゲン系化合物等の
ような難分解性物質)の濃度が規定値を越えたら、前記
流量調整バルブ21を開放すると共に前記流量調整バル
ブ17を閉鎖し、オゾン送給装置19および紫外線照射
装置20を作動させることにより、配管18内を流通す
る冷却水2にオゾン3を供給すると共にUV4を照射す
ると、当該冷却水2中に高活性のヒドロキシラジカル
(OHラジカル)が発生し、当該冷却水2中の前記有害
物質が分解処理され、冷却水2から上記有害物質が除去
される。
【0020】このようにして冷却水2中の有害物質濃度
が規定値以下となったら、前記流量調整バルブ17を開
放すると共に前記流量調整バルブ21を閉鎖し、オゾン
送給装置19および紫外線照射装置20を停止すること
により、冷却水2の流通を配管18から配管16に戻
し、当初の状態に復帰させる。以下、上述した操作を繰
り返すことにより、冷却水2中の有害物質濃度を常に規
定値以下にすることができる。
【0021】このため、開放型のクーリングタワー14
から冷却水2が飛散しても、周囲に飛散する有害物質の
濃度を規定値以下に抑えることができる。
【0022】したがって、このような排煙減温装置によ
れば、開放型のクーリングタワー14であっても、周囲
に高濃度の有害物質を飛散させることがないので、閉鎖
型のクーリングタワーを用いる必要がなく、周囲の環境
の劣化をコンパクト且つ低コストで防止することができ
る。
【0023】なお、本実施の形態では、配管18にオゾ
ン送給装置19および紫外線照射装置20を設け、冷却
水2中の有害物質の濃度が規定値を越えたら、配管18
内に冷却水2を流通させて冷却水2中の有害物質を分解
処理するようにしたが、例えば、配管18の一端と他端
との接続する間の配管16部分にオゾン送給装置19お
よび紫外線照射装置20を設け、通常時には配管18側
に冷却水2を流通させ、冷却水2中の有害物質の濃度が
規定値を越えたら、配管16側に冷却水2を流通させて
冷却水2中の有害物質を分解処理すすることも可能であ
る。ここで、流量調整バルブ17,21および配管18
を省き、冷却水2中の有害物質の濃度が規定値を越えた
時点でオゾン送給装置19および紫外線照射装置20を
作動させることにより、配管16内を流通する冷却水2
中の有害物質を分解処理することも可能である。
【0024】また、本実施の形態では、冷却水2中の有
害物質の濃度が規定値を越えた時点で冷却水2の全量を
配管18に流通させるようにしたが、例えば、配管16
および配管18に冷却水2をそれぞれ所定量づつ常に流
通させるように各流量調整バルブ17,21をそれぞれ
調整し、オゾン送給装置19および紫外線照射装置20
を常に作動させて配管18内を流通する冷却水2中の有
害物質を常に分解処理することにより、クーリングタワ
ー14から飛散する冷却水2中の有害物質の濃度を規定
値以下に抑えるようにすることも可能である。
【0025】また、本実施の形態では、オゾン送給装置
19、紫外線照射装置20などからなるヒドロキシラジ
カル供給手段で冷却水2中の有害物質を分解処理するよ
うにしたが、当該ヒドロキシラジカル供給手段に代え
て、例えば、電源に接続された電極を配管内に設けて冷
却水用電解手段を構成し、当該配管内を流通する冷却水
に電気分解処理を施すことにより、前記有害物質を分解
処理することも可能である。さらに、ヒドロキシラジカ
ル供給手段と冷却水用電解手段との両者を併設すること
も可能である。
【0026】また、ヒドロキシラジカル供給手段として
は、オゾンに紫外線ランプにより紫外線を照射する方
法、オゾンと過酸化水素とを併用する方法、過酸化
水素に紫外線ランプにより紫外線を照射する方法、オ
ゾンおよび過酸化水素に紫外線ランプにより紫外線を照
射する方法等がある。
【0027】上記のオゾンに紫外線ランプ(例えば、
低圧水銀ランプ:出力10〜200W)により紫外線を
照射する方法は、波長185nm,254nmの紫外線
をオゾン(オゾン濃度10g/m3 以上)に照射するこ
とでOHラジカルを発生させるものである。
【0028】上記のオゾンと過酸化水素とを併用する
方法は、過酸化水素の注入量を10〜5000mg/リ
ットルとし、オゾンの注入量を50〜5000mg/リ
ットルとしてOHラジカルを発生させるものである。
【0029】上記の過酸化水素に紫外線ランプにより
紫外線を照射する方法は、過酸化水素の注入量を10〜
5000mg/リットルとし、前記紫外線ランプにより
紫外線を照射することによりOHラジカルを発生させる
ものである。
【0030】上記のオゾンおよび過酸化水素に紫外線
ランプにより紫外線を照射する方法は、上記の方法に
過酸化水素をさらに注入(10〜5000mg/リット
ル)してOHラジカルを発生させるものである。
【0031】このような各種のヒドロキシラジカル供給
手段において、本発明で適用されるものは、上記〜
のすべての方法であり、本実施の形態では、前記の方
法を適用し、水中におけるオゾン(O3 )と紫外線照射
とを下記「化1」に示すように反応させ、発生させた強
力なOHラジカルの酸化分解作用により、難分解性物質
を分解処理するようにしている。
【0032】
【化1】
【0033】ここで、冷却水2中にFeイオンやCuイ
オン等を共存させると、下記の「化2」に示すように、
上記イオンの作用によりOHラジカルが大幅に生成しや
すくなり、分解促進効果が向上するようになる。
【0034】
【化2】
【0035】一方、本発明で分解処理する有害物質とし
ては、ダイオキシン類やPCB類に代表される有害な塩
素化芳香族化合物、高縮合度芳香族炭化水素等のよう
な、ごみやし尿や下水汚泥などを焼却処理して生じた排
煙中に含まれている難分解性物質をいうが、本発明のO
Hラジカルや電気分解で分解できる排煙中の有害物質
(又は環境ホルモン)であればこれらに限定されるもの
ではない。
【0036】ここで、前記ダイオキシン類とは、ポリ塩
化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PCDDs)及びポ
リ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)の総称であり、
塩素系化合物とある種の有機塩素化合物の燃焼時に微量
発生するといわれ、化学的に無色の結晶である。塩素の
数によって一塩化物から八塩化物まであり、異性体には
PCDDsで75種類、PCDFsで135種類におよ
び、これらのうち、特に四塩化ジベンゾ−p−ダイオキ
シン(T4 CDD)は、最も強い毒性を有するものとし
て知られている。なお、有害な塩素化芳香族化合物とし
ては、ダイオキシン類の他にその前駆体となる種々の有
機塩素化合物(例えば、フェノール,ベンゼン等の芳香
族化合物(例えばクロルベンゼン類,クロロフェノール
及びクロロトルエン等)、塩素化アルキル化合物等)が
含まれており、使用水を放流するには当該使用水中から
除去する必要がある。
【0037】また、PCB類(ポリ塩化ビフェニル類)
はビフェニールに塩素原子が数個付加した化合物の総称
であり、塩素の置換数、置換位置により異性体がある
が、2,6−ジクロロビフェニル、2,2'−ジクロロビ
フェニル、2,3,5−トリクロロビフェニル等が代表
的なものであり、毒性が強く、焼却した場合にはダイオ
キシン類が発生するおそれがあるものとして知られてお
り、使用水を放流するには使用水中から除去する必要が
ある。
【0038】<第二番目の実施の形態>本発明による排
煙減温装置の第二番目の実施の形態を図2を用いて説明
する。なお、図2は、その概略構成図である。ただし、
前述した第一番目の実施の形態と同様な部材について
は、前述した第一番目の実施の形態の説明で用いた符号
と同様な符号を用いることにより、その説明を省略す
る。
【0039】図2に示すように、配管18の流量調整バ
ルブ21の下流側には、当該配管18内を流通する冷却
水2に親油性溶媒5を所定量づつ添加する溶媒送給手段
である溶媒送給装置22が、水分中に油分を分散させる
油分分散手段である図示しないロータリアトマイザを介
して連結されている。配管18の溶媒送給装置22の下
流側には、当該配管18内を流通する冷却水2中から上
記親油性溶媒5を分離する油水分離手段である油水分離
装置23が設けられている。油水分離装置23の油分送
出口は、貯液槽24に連絡している。貯液槽24の内部
には、電極25,26が配設されている。これら電極2
5,26は、電源27に接続されている。貯液槽24の
下方は、送出バルブ28および送出ポンプ29を介して
前記溶媒送給装置22に連結されている。
【0040】なお、本実施の形態では、貯液槽24、電
極25,26、電源27などにより溶媒用電解手段を構
成し、送出バルブ28、送出ポンプ29などにより溶媒
再利用手段を構成している。
【0041】このような排煙減温装置において、冷却水
2に移行した有害物質(例えばPCB類やダイオキシン
類などの有機ハロゲン系化合物等のような難分解性物
質)の濃度が規定値を越えたら、前記流量調整バルブ2
1を開放すると共に前記流量調整バルブ17を閉鎖し、
溶媒送給装置22を作動して、配管18内を流通する冷
却水2中に親油性溶媒5を送給すると、親油性溶媒5
は、冷却水2中の前記有害物質を抽出して当該冷却水2
中から取り除いた後、油水分離装置23で冷却水2から
分離されて貯液槽24内に送給される。
【0042】ここで、電源27を作動させると、親油性
溶媒5に抽出された有害物質が電気分解されて当該親油
性溶媒5から除去される。
【0043】このようにして親油性溶媒5中の有害物質
を分解除去したら、送出バルブ28を開放すると共に送
出ポンプ29を作動して当該親油性溶媒5を溶媒送給装
置22に送給することにより、当該親油性溶媒5を再利
用することができる。
【0044】一方、前記油水分離装置23で親油性溶媒
5を分離された冷却水2は、配管18から配管16に戻
され、先に説明した通り、排煙1の冷却に再び供され
る。
【0045】このようにして冷却水2中の有害物質濃度
が規定値以下となったら、前記流量調整バルブ17を開
放すると共に前記流量調整バルブ21を閉鎖し、溶媒送
給装置22を停止することにより、冷却水2の流通を配
管18から配管16に戻し、当初の状態に復帰させる。
以下、上述した操作を繰り返すことにより、冷却水2中
の有害物質濃度を常に規定値以下にすることができる。
【0046】したがって、このような排煙減温装置によ
れば、前述した実施の形態の場合と同様に、開放型のク
ーリングタワー14から冷却水2が飛散しても、周囲に
飛散する有害物質の濃度を規定値以下に抑えることがで
きるので、閉鎖型のクーリングタワーを用いる必要がな
く、周囲の環境の劣化をコンパクト且つ低コストで防止
することができる。
【0047】なお、本実施の形態では、配管18に溶媒
送給装置22および油水分離装置23を設け、冷却水2
中の有害物質の濃度が規定値を越えたら、配管18 内に
冷却水2を流通させて冷却水2中の有害物質を抽出除去
するようにしたが、前述した実施の形態のときでも説明
したように、例えば、配管18の一端と他端との接続す
る間の配管16部分に溶媒送給装置22および油水分離
装置23を設け、通常時には配管18側に冷却水2を流
通させ、冷却水2中の有害物質の濃度が規定値を越えた
ら、配管16側に冷却水2を流通させて冷却水2中の有
害物質を抽出除去することも可能である。ここで、流量
調整バルブ17,21および配管18を省き、冷却水2
中の有害物質の濃度が規定値を越えた時点で溶媒送給装
置22を作動させることにより、配管16内を流通する
冷却水2中から有害物質を抽出除去することも可能であ
る。
【0048】また、本実施の形態では、冷却水2中の有
害物質の濃度が規定値を越えた時点で冷却水2の全量を
配管18に流通させるようにしたが、例えば、配管16
および配管18に冷却水2をそれぞれ所定量づつ常に流
通させるように各流量調整バルブ17,21をそれぞれ
調整し、溶媒送給装置22および油水分離装置23を常
に作動させて配管18内を流通する冷却水2中の有害物
質を常に抽出除去することにより、クーリングタワー1
4から飛散する冷却水2中の有害物質の濃度を規定値以
下に抑えるようにすることも可能である。
【0049】また、本発明で使用される親油性溶媒とし
ては、アセトニトリルやジメチルスルフォキサイトなど
が挙げられる。
【0050】
【発明の効果】第一番目の発明による排煙減温装置は、
内部に排煙が送給される減温塔と、前記減温塔内に配設
されて冷却水を散布する散水器と、前記散水器から散布
された前記冷却水を当該散水器に再び送給させる冷却水
循環手段と、前記冷却水循環手段に設けられ、前記冷却
水を冷却する開放型のクーリングタワーとを備えてなる
排煙減温装置において、前記排煙を冷却した前記冷却水
にヒドロキシラジカルを供給するヒドロキシラジカル供
給手段を設けたことから、排煙の冷却に伴って冷却水に
移行した有害物質をヒドロキシラジカルで分解処理する
ことができるので、開放型のクーリングタワーから冷却
水が飛散しても、周囲に飛散する有害物質の濃度を規定
値以下に抑えることができ、周囲の環境の劣化をコンパ
クト且つ低コストで防止することができる。
【0051】第二番目の発明による排煙減温装置は、内
部に排煙が送給される減温塔と、前記減温塔内に配設さ
れて冷却水を散布する散水器と、前記散水器から散布さ
れた前記冷却水を当該散水器に再び送給させる冷却水循
環手段と、前記冷却水循環手段に設けられ、前記冷却水
を冷却する開放型のクーリングタワーとを備えてなる排
煙減温装置において、前記排煙を冷却した前記冷却水に
電気分解処理を施す冷却水用電解手段を設けたことか
ら、排煙の冷却に伴って冷却水に移行した有害物質を分
解処理することができるので、開放型のクーリングタワ
ーから冷却水が飛散しても、周囲に飛散する有害物質の
濃度を規定値以下に抑えることができ、周囲の環境の劣
化をコンパクト且つ低コストで防止することができる。
【0052】第三番目の発明による排煙減温装置は、内
部に排煙が送給される減温塔と、前記減温塔内に配設さ
れて冷却水を散布する散水器と、前記散水器から散布さ
れた前記冷却水を当該散水器に再び送給させる冷却水循
環手段と、前記冷却水循環手段に設けられ、前記冷却水
を冷却する開放型のクーリングタワーとを備えてなる排
煙減温装置において、前記排煙を冷却した前記冷却水に
ヒドロキシラジカルを供給するヒドロキシラジカル供給
手段と、前記排煙を冷却した前記冷却水に電気分解処理
を施す冷却水用電解手段とを設けたことから、排煙の冷
却に伴って冷却水に移行した有害物質を分解処理するこ
とができるので、開放型のクーリングタワーから冷却水
が飛散しても、周囲に飛散する有害物質の濃度を規定値
以下に抑えることができ、周囲の環境の劣化をコンパク
ト且つ低コストで防止することができる。
【0053】第四番目の発明による排煙減温装置は、内
部に排煙が送給される減温塔と、前記減温塔内に配設さ
れて冷却水を散布する散水器と、前記散水器から散布さ
れた前記冷却水を当該散水器に再び送給させる冷却水循
環手段と、前記冷却水循環手段に設けられ、前記冷却水
を冷却する開放型のクーリングタワーとを備えてなる排
煙減温装置において、前記冷却水に親油性溶媒を添加す
る溶媒送給手段と、前記親油性溶媒を添加された前記冷
却水から当該親油性溶媒を分離する油水分離手段と、前
記冷却水から分離された前記親油性溶媒に電気分解処理
を施す溶媒用電解手段とを設けたことから、溶媒送給手
段で冷却水に親油性溶媒を添加すると、排煙の冷却に伴
って冷却水に移行した有害物質が親油性溶媒に抽出さ
れ、油水分離手段で当該親油性溶媒を冷却水から分離し
た後、溶媒電解手段で当該親油性溶媒に電気分解処理を
施すと、有害物質を分解処理することができるので、開
放型のクーリングタワーから冷却水が飛散しても、周囲
に飛散する有害物質の濃度を規定値以下に抑えることが
でき、周囲の環境の劣化をコンパクト且つ低コストで防
止することができる。
【0054】第五番目の発明による排煙減温装置は、第
一〜四番目のいずれかの排煙減温装置において、前記冷
却水循環手段がバイパスラインを有していることから、
例えば、バイパスラインにも所定量の冷却水を常時流通
させておけば、分解処理にかかる冷却水を最小限の量に
抑えることができるので、有害物質の分解処理にかかる
各種手段の規模を必要最小限の大きさにすることがで
き、コンパクト化および低コスト化をさらに図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による排煙減温装置の第一番目の実施の
形態の概略構成図である。
【図2】本発明による排煙減温装置の第二番目の実施の
形態の概略構成図である。
【図3】従来の排煙減温装置の一例の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 排煙 2 冷却水 3 オゾン 4 紫外線(UV) 5 親油性溶媒 11 減温塔 12 散水器 13 送給ポンプ 14 クーリングタワー 15,16 配管 17 流量調整バルブ 18 配管 19 オゾン送給装置 20 紫外線照射装置 21 流量調整バルブ 22 溶媒送給装置 23 油水分離装置 24 貯液槽 25,26 電極 27 電源 28 送出バルブ 29 送出ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 19/08 C02F 1/78 4G075 C02F 1/26 F28C 1/16 1/32 B01D 53/34 ZABC 1/46 134F 1/78 F28C 1/16 (72)発明者 仙波 範明 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 浅野 昌道 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 奥野 敏 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重工 業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 3K070 DA04 DA37 DA42 4D002 AA21 BA02 BA05 BA08 BA09 BA13 CA01 CA07 CA13 DA51 DA52 DA57 DA70 EA05 EA07 HA01 HA07 4D037 AA08 AB06 AB14 AB16 BA11 BB06 BB08 CA04 4D050 AA08 AB15 AB19 BB02 BB09 BC09 BC10 BD02 BD03 BD06 CA10 CA20 4D061 DA05 DB18 DB19 DC09 DC11 EA01 EB01 EB04 EB17 EB19 ED20 FA05 FA07 FA16 4G075 AA37 BA04 BA05 BA06 BB03 BB05 BD03 BD13 BD15 BD23 CA03 CA20 CA33 CA52 CA57 DA01 EA01 EA05 EB09 EB31 EC02 EC21 EC25 EC26 FC02 FC11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に排煙が送給される減温塔と、 前記減温塔内に配設されて冷却水を散布する散水器と、 前記散水器から散布された前記冷却水を当該散水器に再
    び送給させる冷却水循環手段と、 前記冷却水循環手段に設けられ、前記冷却水を冷却する
    開放型のクーリングタワーとを備えてなる排煙減温装置
    において、 前記排煙を冷却した前記冷却水にヒドロキシラジカルを
    供給するヒドロキシラジカル供給手段を設けたことを特
    徴とする排煙減温装置。
  2. 【請求項2】 内部に排煙が送給される減温塔と、 前記減温塔内に配設されて冷却水を散布する散水器と、 前記散水器から散布された前記冷却水を当該散水器に再
    び送給させる冷却水循環手段と、 前記冷却水循環手段に設けられ、前記冷却水を冷却する
    開放型のクーリングタワーとを備えてなる排煙減温装置
    において、 前記排煙を冷却した前記冷却水に電気分解処理を施す冷
    却水用電解手段を設けたことを特徴とする排煙減温装
    置。
  3. 【請求項3】 内部に排煙が送給される減温塔と、 前記減温塔内に配設されて冷却水を散布する散水器と、 前記散水器から散布された前記冷却水を当該散水器に再
    び送給させる冷却水循環手段と、 前記冷却水循環手段に設けられ、前記冷却水を冷却する
    開放型のクーリングタワーとを備えてなる排煙減温装置
    において、 前記排煙を冷却した前記冷却水にヒドロキシラジカルを
    供給するヒドロキシラジカル供給手段と、 前記排煙を冷却した前記冷却水に電気分解処理を施す冷
    却水用電解手段とを設けたことを特徴とする排煙減温装
    置。
  4. 【請求項4】 内部に排煙が送給される減温塔と、 前記減温塔内に配設されて冷却水を散布する散水器と、 前記散水器から散布された前記冷却水を当該散水器に再
    び送給させる冷却水循環手段と、 前記冷却水循環手段に設けられ、前記冷却水を冷却する
    開放型のクーリングタワーと を備えてなる排煙減温装置において、 前記冷却水に親油性溶媒を添加する溶媒送給手段と、 前記親油性溶媒を添加された前記冷却水から当該親油性
    溶媒を分離する油水分離手段と、 前記冷却水から分離された前記親油性溶媒に電気分解処
    理を施す溶媒用電解手段とを設けたことを特徴とする排
    煙減温装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の排煙
    減温装置において、 前記冷却水循環手段がバイパスラインを有していること
    を特徴とする排煙減温装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003022955A (ja) * 2001-07-09 2003-01-24 Canon Inc 露光装置
JP2003022963A (ja) * 2001-07-10 2003-01-24 Canon Inc 露光装置
EP3690316A1 (de) * 2019-01-29 2020-08-05 STEAG Energy Services GmbH Verfahren zur reinigung des rauchgases von anlagen mit feuerungen

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