JP2000173985A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents
プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法Info
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Abstract
マ生成効率の問題、また内壁の温度と表面反応の制御の
問題を解決し、コストが低く、より安定したプラズマ処
理を実現する。 【解決手段】処理チャンバ自体をアルミニウム,ステン
レス,シリコン,カーボン等の導電性材料によって製造
し、誘導コイルを横切るように、小窓あるいはスリット
を設け、この部分は、Oリング等を介して、石英やアル
ミナセラミック等の絶縁材によってシールする。
Description
びプラズマ処理方法に係り、特に、半導体や液晶ディス
プレー用基板等の製造におけるエッチング,アッシン
グ,成膜等のプラズマ処理に好適なプラズマ処理装置及
びプラズマ処理方法に関するものである。
大口径化や液晶ディスプレーの大面積化に伴い、これら
の処理装置に求められる要求は、ますます厳しくなって
いる。プラズマエッチング装置、プラズマCVD装置、
プラズマアッシング装置といったプラズマ処理装置にお
いても、その状況は同じであり、スループット向上のた
めの高プラズマ密度化、被処理物の大面積化への対応、
クリーン化等が、重要課題となっている。現在、これらの
装置に用いられるプラズマ源としては、高周波容量結合
型プラズマ源,マイクロ波ECRプラズマ源,高周波誘
導結合型プラズマ源等のプラズマ源が、その特徴を生か
して様々な処理プロセスごとに使い分けられている。以
上述べた3つのプラズマ源を備えるプラズマ処理装置の
うち、近年、急速に使われはじめたのが、高周波誘導結
合型プラズマ処理装置である。誘導結合型プラズマ処理
装置は、例えば、特開平2−235332号公報に示さ
れるような装置であり、チャンバの一部である石英など
の絶縁材を介して処理チャンバの外に配置された、一般
的には、ループ、コイル、あるいは、らせんといった形
状をした高周波誘導コイルに、数100kHzから数1
00MHzの高周波電力を給電し、コイルによって形成
される誘導磁場によって、処理チャンバ内に導入された
プロセスガスにエネルギを供給し、プラズマを発生・維
持する方式のプラズマ装置である。また、コイルをチャ
ンバ内に設けた構造の高周波誘導結合型プラズマ処理装
置もあり、例えば、特開平7−106095号公報に開
示されたプラズマ処理装置では、高周波誘導コイルであ
るらせん型のコイルを、チャンバ内の、被処理物である
半導体ウエハに対向する位置に設置している。これらの
プラズマ処理装置は、プラズマ中に誘導電流が生じ、電
気回路的には、プラズマと高周波コイルが誘導結合して
いる(誘導コイルを一次コイル、プラズマ中の電流を2
次コイルとみなしたトランス回路)ため、誘導結合型プ
ラズマ処理装置と呼ばれる。誘導結合型プラズマ処理装
置の利点は、(1)単純なコイルと高周波電源という簡単
で安価な構成で、数mTorrの低圧下で、1E11〜
1E12(cm-3)という比較的高密度のプラズマを発
生できること、(2)処理チャンバ内部がシンプルである
がゆえに、処理中に被処理物上に飛来する異物を少なく
できる可能性があること等が挙げられる。これらの装置
では、低圧下で、高密度のプラズマを発生することによ
って、イオンの平均自由行程が大きく、被処理物に入射
するイオンの方向性がよいので、微細加工に適してお
り、かつ高い処理速度が得られている。
処理物である半導体ウエハは、どんどん大口径化する傾
向にあり、したがって、誘導コイルの近傍にある石英な
どの絶縁材チャンバも大型のものが必要となっている。
石英,セラミック等の大型部品は極めて値段が高く、ま
た、実際のプラズマ処理装置においては、これらのチャ
ンバは消耗品なのでコスト的に問題である。また、この
絶縁材は、大気圧に耐えるような十分な強度が必要であ
り、大きさに応じて厚くする必要があり、その結果、誘
導コイルとプラズマとの結合が弱まり、プラズマの生成
功率が低下する恐れがある。
ロセスにおいては、プラズマを生成する反応室の壁の状
態が、プラズマ中のガスや解離種の組成に強い影響を与
えることである。したがって、従来から、反応室の壁の
温度調節を行い、内壁の化学反応を制御することが行わ
れてきた。しかしながら、一般的な絶縁材料、特に石英
は熱伝導率が低く、チャンバ全体を均一な温度に保つの
がきわめて困難である。さらに、チャンバ内壁での表面
反応には、壁の温度のみならず、壁に入ってくるイオン
のフラックスが強い影響を与える。したがって、壁での
表面反応を完全にコントロールするためには、このイオ
ンの入射量とエネルギを制御する必要があるが、従来の
絶縁材のチャンバの内表面の電位は、プラズマによる電
子とイオンの量のバランスによって決定され、プラズマ
次第であるのでイオンのエネルギを制御する手段を持た
ない。
の問題点、すなわち、大型の絶縁材を使用する上でのコ
ストとプラズマ生成効率の問題、また内壁の温度と表面
反応の制御の問題を解決し、コストが低く、より安定し
たプラズマ処理を実現することのできるプラズマ処理装
置及びプラズマ処理方法を提供することにある。
バ自体をアルミニウム,ステンレス,シリコン,カーボ
ン等の導電性材料によって製造し、誘導コイルを横切る
ように小窓あるいはスリットを設け、この部分はOリン
グ等を介して、石英やアルミナセラミック等の絶縁材に
よってシールする。このような構成にすることによっ
て、絶縁材の面積を最小限にすることができ、その結
果、絶縁材の厚みも小さくすることができる。また、チ
ャンバ全体が導電性材料で形成されることにより、一般
にこれらの材料は熱伝導率が高いので、ヒータ等によっ
てチャンバの温度調節を容易に行うことができる。ま
た、チャンバ全体が導電性なので、チャンバを接地電位
から絶縁し、このチャンバに高周波あるいは直流的な電
圧を印加することによって、プラズマ中のイオンのチャ
ンバ表面への入射エネルギを制御し、チャンバ温度以外
の手段によって、チャンバ内壁での表面反応を制御する
ことができる。
の分野に限定されるものではなく、液晶ディスプレイの
製造や各種材料の成膜,表面処理に適用が可能である
が、ここでは、半導体デバイス製造用のプラズマエッチ
ング装置を例にとって、実施例を説明する。
ある。図中のベースチャンバ3は、アルミニウムあるい
はステンレス製の真空容器である。ベースチャンバ3
は、排気手段4、および、被処理物である半導体ウエハ
1を搬入出するための搬送システム11を備える。ベー
スチャンバ3の上には、プラズマを生成し、被処理物を
処理するための処理チャンバ5が載置される。処理チャ
ンバは、たとえばアルミニウム製であり、チャンバ中に
は、半導体ウエハ1を載置するための電極2が設置され
る。電極2には、プラズマ処理中に半導体ウエハ1に入
射するイオンのエネルギを制御する目的で、数百KHz
から数十MHzの周波数のバイアス用高周波電源12が
接続される。
あるいは、らせん形の誘導コイル7が設置される。図2
は、処理チャンバ5を上部から見た図であり、処理チャ
ンバ5には、誘導コイル7を横切るように、放射上に細
長いスリット状の小窓15が設けられる。スリットに
は、図3に示すようにシール用のOリング溝及びOリン
グ16が設けられており、スリットに合った形状の石英
あるいはアルミナセラミック等の絶縁材料の窓材が各ス
リットに取り付けられる。コイルを横切るように窓を設
けるのは、チャンバ自体が導電体なので、そうしない
と、プラズマではなく、チャンバ自体に誘導電流が流れ
てしまうためである。図1に示したような構成では、チ
ャンバを接地電位にすると、チャンバ自体がファラデー
シールドとして機能する。誘導結合プラズマでは、コイ
ルに流れる電流によって生成する誘導磁場を妨げる方向
に生成するプラズマ中の電場によって電子が加速される
が、プラズマ中の電子は、同時にコイルによってできる
電場によっても直接加速される(容量結合)。ファラデ
ーシールドは、コイルとプラズマとの間に接地電位の導
体を挿入することにより、このコイルとプラズマとの容
量結合を防ぐ働きがある。一般に強い容量結合が生じる
と、エッチングガスの化学的な性質とあいまって、絶縁
材の削れを引き起こす。本発明の構成では、処理チャン
バ5がファラデーシールドとしても機能するので、絶縁
材の削れを押さえることができる。また、チャンバ全体
は、加熱手段あるいは冷却手段からなる温度調節手段に
よって温度調節されるが、アルミニウムの熱伝導率は、
石英などに比べてはるかに高いため、チャンバの内表面
を正確な温度に温度調節できる。
l、BCl3、HBr、CxFy等、きわめて腐食性の
高いガスを用いるため、チャンバ材の金属が腐食され、
その結果、被処理物の半導体が金属汚染されることがあ
る。そのため、図1の実施例では、チャンバの材料をア
ルミニウムとしたが、カーボン、シリコン等を用いた方
が好ましい場合もある。また、シリコンの大型チャンバ
は作るのが困難であるので、図4に示すように、チャン
バ自体は、アルミニウムなどで作り、いくつかのピース
のシリコンのカバー13をチャンバの内表面に設置して
もよい。この際、望ましくは、各カバーとチャンバの間
に低圧(10Torr程度)のHeガスをパージする構
造にし、これらのカバーとチャンバの間の熱伝導を促進
した方がよい。
全体を絶縁リングによって接地電位から電気的に浮いた
状態にしておき、チャンバに高周波または直流電力の印
加手段を接続する構造とし、チャンバの内表面に入射す
るイオンエネルギを制御することができる。チャンバへ
の電力供給は、図5のように誘導コイルに接続される電
源から分岐しても、あるいは、図6に示すように別の電
源を用いてもよい。このような構造によって、チャンバ
のほぼ全面に均一なバイアス電圧を生じ、チャンバ内表
面に入射するイオンを制御することにより、チャンバの
表面反応を制御することができる。
種の割合は、プラズマ生成時の解離の割合のみならず、
チャンバの表面反応にも強く影響されている。したがっ
て、チャンバの表面反応を制御することにより、より安
定したエッチングが可能となる。また、エッチングによ
って発生した反応生成物は、チャンバ表面に付着する
が、O2やSF6、Cl2といったガスによって、プラズ
マクリーニングを行う際に、チャンバの電圧を高く設定
することによって、入射するイオンのエネルギが増大
し、チャンバ付着物を効率よく取り除くことができる。
される場合、図8はチャンバがテーパ型の場合の実施例
であり、図4に示す実施例と全く同様に本発明が適用可
能である。また、これらの実施例では、図5または図6
のようにチャンバ全体を絶縁リングによって接地電位か
ら電気的に浮いた状態にしする。そしてこの場合は処理
チャンバ5の外側に温度調節手段9を設け、処理チャン
バ5の温度を制御している。本実施例では処理チャンバ
が導電性で熱の伝導率も良いので、温度管理も容易であ
り、処理チャンバ内壁への反応生成物の付着を防止する
のに有効である。また、図5および図6のようにチャン
バに高周波または直流電力の印加手段を接続し、チャン
バの内表面に入射するイオンエネルギを制御する構成を
併用しても良い。
することによって、絶縁材の面積を最小限にすることが
でき、その結果、絶縁材の厚みも小さくすることができ
る。また、チャンバ全体が導電性材料で形成されること
により、一般にこれらの材料は熱伝導率が高いので、ヒ
ータ等によってチャンバの温度調節を容易に行うことが
できる。また、チャンバ全体が導電性なので、チャンバ
を接地電位から絶縁し、このチャンバに高周波、あるい
は直流的な電圧を印加することによって、プラズマ中の
イオンのチャンバ表面への入射エネルギを制御し、チャ
ンバ温度以外の手段によって、チャンバ内壁での表面反
応を制御することができる。これにより、プラズマの生
成効率が向上するとともに、絶縁材部品が小型化され安
くなるので、装置のコスト、ランニングコストが低減さ
れる。また、高精度にチャンバの表面反応が制御できる
ことにより、プラズマ処理性能が向上し、微細なエッチ
ング加工や、高品質な成膜加工、表面処理等が可能とな
る。
ス製造用のプラズマエッチング装置を例にとって示した
が、本発明は、プラズマエッチング装置に限定されるこ
となく、プラズマCVD装置、プラズマアッシング装置、
プラズマスパッタ装置などに適用が可能であり、半導体
デバイスの処理のみならず、特に大型の被処理物である
液晶ディスプレイ基板の処理や、その他、表面処理全般
に適用が可能である。また、これらの実施例は被処理物
のプラズマ処理時だけでなく、処理チャンバのプラズマ
クリーニング時にも有効である。
ば、プラズマの生成効率が向上するとともに、絶縁材部
品が小型化され安くなるので、装置のコスト,ランニン
グコストが低減される。また、高精度にチャンバの表面
反応が制御できることにより、プラズマ処理性能が向上
し、微細なエッチング加工や高品質な成膜加工,表面処
理等が可能となる。
断面図である。
である。
す縦断面図である。
す縦断面図である。
す縦断面図である。
す縦断面図である。
す縦断面図である。
段、5…処理チャンバ、6…高周波電源、7…誘導コイ
ル、8…絶縁体窓、9…温度調節手段、10…プロセス
ガス導入部、11…搬送システム、12…バイアス用高
周波電源。13…カバー、15…スリット、16…Oリ
ング、20…絶縁材リング。
Claims (11)
- 【請求項1】処理チャンバと、前記処理チャンバへの処
理用のガスの導入手段および排気手段と、前記処理チャ
ンバに設けられ被処理物を載置するステージと、前記処
理チャンバ内へ導入した処理用ガスのプラズマを発生さ
せるための高周波電力供給手段と、前記電力供給手段に
接続され前記処理チャンバの外側に設けられた誘導コイ
ルを備えたプラズマ処理装置において、前記処理チャン
バが導電性材料によって作られ、かつ前記誘導コイルを
横切るように少なくとも一つの絶縁材料からなる小窓を
設けたことを特徴とするプラズマ処理装置。 - 【請求項2】請求項1記載のプラズマ処理装置におい
て、前記処理チャンバが接地電位と絶縁され、かつ、前
記高周波電力供給手段と独立して制御できる別の高周波
電力供給手段と接続されたことを特徴とするプラズマ処
理装置。 - 【請求項3】請求項1記載のプラズマ処理装置におい
て、前記処理チャンバが接地電位と絶縁され、かつ、直
流電力供給手段と接続されたことを特徴とするプラズマ
処理装置。 - 【請求項4】請求項1記載のプラズマ処理装置におい
て、前記処理チャンバが接地電位と絶縁され、かつ前記
誘導コイルと接続された高周波電源から分岐回路によっ
て導かれる高周波電力供給手段と接続されることを特徴
とするプラズマ処理装置。 - 【請求項5】請求項1から4記載のプラズマ処理装置に
おいて、処理チャンバが、アルミニウム、ステンレス、
シリコンまたはカーボンのいずれかであることを特徴と
するプラズマ処理装置。 - 【請求項6】請求項1から5記載のプラズマ処理装置に
おいて、処理チャンバの外側に温度調節手段を設けたこ
とを特徴とするプラズマ処理装置。 - 【請求項7】請求項1から6記載のプラズマ処理装置を
プラズマクリーニン時に使用することを特徴とするプラ
ズマ処理装置。 - 【請求項8】導電性チャンバの一部に設けた絶縁性の小
窓またはスリットを介して前記導伝性チャンバの外部か
ら供給される電磁波を前記導伝性チャンバ内に導入し、
前記導電性チャンバ内に導入したガスをプラズマ化し、
プラズマ処理することを特徴とするプラズマ処理方法。 - 【請求項9】導電性チャンバの一部に設けた絶縁性の小
窓またはスリットを介して前記導伝性チャンバの外部か
ら供給される電磁波を前記導伝性チャンバ内に導入する
と共に、前記導電性チャンバに電力を印加し、前記導電
性チャンバ内に導入したガスをプラズマ化し、プラズマ
処理することを特徴とするプラズマ処理方法。 - 【請求項10】処理チャンバと、前記処理チャンバへの
処理用のガスの導入手段および排気手段と、前記処理チ
ャンバに設けられ被処理物を載置するステージと、前記
処理チャンバ内へ導入した処理用ガスのプラズマを発生
させるための高周波電力供給手段と、前記電力供給手段
に接続され前記処理チャンバの外側に設けられた誘導コ
イルを備え、前記処理チャンバが導電性材料によって作
られ、かつ前記誘導コイルを横切るように少なくとも一
つの絶縁材料からなる小窓を有し、前記処理チャンバが
接地電位と絶縁され、かつ、前記高周波電力供給手段と
独立して制御できる別の高周波電力供給手段または直流
電力供給手段と接続されたプラズマ処理装置を用い、前
記処理チャンバに直流あるいは交流電圧を生じた状態で
前記被処理物のプラズマ処理を行うことを特徴とするプ
ラズマ処理方法。 - 【請求項11】請求項8から10記載のプラズマ処理方
法において、前記処理チャンバの外側に設けた温度調節
手段によって前記処理チャンバの温度を制御することを
特徴とするプラズマ処理方法。
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