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JP2000172068A - 電子写真装置用ブレードの製造方法及び電子写真装置用ブレード体 - Google Patents

電子写真装置用ブレードの製造方法及び電子写真装置用ブレード体

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Publication number
JP2000172068A
JP2000172068A JP34571198A JP34571198A JP2000172068A JP 2000172068 A JP2000172068 A JP 2000172068A JP 34571198 A JP34571198 A JP 34571198A JP 34571198 A JP34571198 A JP 34571198A JP 2000172068 A JP2000172068 A JP 2000172068A
Authority
JP
Japan
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blade
mold
thermosetting resin
electrophotographic apparatus
elastic blade
Prior art date
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Pending
Application number
JP34571198A
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English (en)
Inventor
Shigeaki Iwasaki
成彰 岩崎
Hiroshi Mita
浩 三田
Yoshinori Fujiwara
良則 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型に精密な加工を施す必要がなく、成形後
にシートの洗浄を行う必要もなく、ブレード使用面にホ
コリ等が付着するすることにより不良となることのな
い、厚み精度に優れた電子写真装置用ブレードを安価に
製造することができる電子写真装置用ブレードの製造方
法を提供する。 【解決手段】 加熱された円筒形状の金型を回転させな
がら、その内側に熱硬化性材料を流し込んで硬化させる
遠心成形法を用いた電子写真装置用ブレートの製造方法
であって、前記金型の内側に熱硬化性樹脂を流し込ん
で、前記金型の内側に前記熱硬化性樹脂の成形体を形成
した後、引き続き、前記電子写真装置用ブレードの材料
を流し込んで硬化させることによりシートを作製し、得
られたシートを裁断することを特徴とする電子写真装置
用ブレードの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置用ブ
レードの製造方法及びこの製造方法により得られたブレ
ードを用いた電子写真装置用ブレード体に関する。
【0002】
【従来の技術】高速で回転する加熱した円筒形状の成形
金型の内面に、熱硬化性材料を流し込み、平面形状のシ
ートを得る成形方法を遠心成形法という。図3は、この
遠心成形法に用いる遠心成形機を模式的に示した図であ
り、(a)は縦断面図、(b)は、(a)図におけるA
−A線断面図である。また、図4は、図3に示した遠心
成形機を用いて遠心成形を行っている際のB部の部分拡
大断面図である。
【0003】図3に示すように、内壁に多数のヒータ3
が配設された断熱室2の内部に有底円筒形状の金型1が
設置されており、金型1は回転軸5により軸支されてい
る。成形を行う際には、ヒータ3により金型1を所定の
温度まで加熱した後、金型1を高速回転させ、熱硬化性
材料6を流し込むことにより、図4に示すように、この
材料が遠心力で金型1の内面1aに均一な熱硬化性材料
層6を形成するため、均一な厚みを有する熱硬化性材料
のシートが得られる。
【0004】この遠心成形法によれば、成形の際に内側
となっていた面(以下、空気側面という)6aは、鏡面
状の平滑面となる。また、この方法により、均一な厚み
のシートを容易に作製することができるため、熱硬化性
材料の成形の分野において広く用いられている。なお、
金型1と接触していた面(以下、金型接触面という)6
bの面精度は、金型の内面1aの粗度に影響される。
【0005】電子写真装置用ブレード体に使用する弾性
ブレードに関しても、遠心成形法は、電子写真装置内の
回転体と摺接させる面(以下、使用面という)に要求さ
れる平滑面が容易に得られること、ブレード体に要求さ
れる均一厚みのシートが得られること、及び、材料仕込
み量と得られるシートのカット寸法とを変えることによ
り、様々な寸法のブレード体が容易に得られ、少量多品
種生産に適していること等の利点を有していることか
ら、この遠心成形法により、弾性ブレードが製造される
場合が多い。しかしながら、遠心成形法には、以下のよ
うな問題点が存在していた。
【0006】近年のOA機器の小型化、高機能化等の要
求に応じ、電子写真装置においても、低コスト、高画質
化が進展している。これに伴い、現像、クリーニング装
置においては、弾性ブレードの寸法誤差範囲の高精度化
が要求されるようになってきているが、従来の遠心成形
法は、得られるシートの厚み精度が、遠心成形機の金型
の振れ精度に左右されるという問題点があった。ここ
で、振れ精度とは、金型が回転する際の、金型の中心軸
から金型内面までの距離の最大値と最小値との差をい
う。また、厚み精度とは、一成形分のシート厚みの最大
値と最小値との差をいう。
【0007】従って、振れ精度がよくない金型を使用し
た場合に、厚み精度のよくないシートが作製されてしま
うことは勿論であるが、振れ精度が良好な成形金型を使
用した場合であっても、シートを作製する際には、成形
金型を130℃以上に加熱するため、熱による歪みが生
じ、金型切削加工時の振れ精度が維持されないという問
題点があった。
【0008】具体的には、例えば、金型内面の振れ精度
が0.06mm(常温下)になるように精密に加工した
成形金型を使用しても、遠心成形されたシートは、厚み
精度が、ようやく0.30mmを維持できる程度のもの
にしかならない。
【0009】遠心金型の熱歪みを予め防止する方法とし
て、金型の切削加工を成形温度に合わせた状態で行う熱
間研削という方法があるが、この方法は、製造コストが
非常に高くつき、現実的な方法ではない。
【0010】図5は、従来の遠心成形法により得られた
弾性ブレードを用いたクリーニングブレード体及びトナ
ー薄膜形成ブレード体が用いられた電子写真装置を模式
的に示した断面図である。
【0011】図5に示したように、上記遠心成形法によ
り成形されたシートは、所定の寸法に裁断して弾性ブレ
ード32、42とした後、接着剤や両面テープにより、
金属等の剛体からなる支持体31、41に接着し、クリ
ーニングブレード体30及びトナー薄膜形成ブレード体
40とする。
【0012】この弾性ブレード32、42において、金
型接触面32a、42aは、金型内面の粗度の影響を受
け、平滑性が内側表面に比べて劣るため、感光体13等
の回転体と接触させる使用面としては、通常、空気側面
32b、42bを用いる。
【0013】一方、弾性ブレード32、42を相手側の
回転部材に当接する場合、弾性ブレード32、42と支
持体31、41との接着部に剥離の力が加わらないよう
に、弾性ブレード32、42と支持体31、41との接
着は、弾性ブレードの使用面と反対側の面、つまり、金
型接触面32a、42aが使用される。
【0014】しかしながら、金型には離型剤が使用され
ているため、シートの金型接触面6b(図4)には、シ
リコン化合物、フッ素化合物、ワックス等の離型剤成分
が付着しており、充分な接着力を得るためには、シート
の金型接触面6bの洗浄を行わなければならなかった。
【0015】さらに、従来の遠心成形法では、熱硬化性
材料よりも比重の軽いホコリ等の異物や、注型時に巻き
込む気泡が、遠心力によりシート内側の表面に移行して
硬化し、ブレード使用面である空気側面6a(図4)の
表面状態が不良とされる場合があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、金型に精密な加工を施す必要がなく、成形後にシー
トの洗浄を行う必要もなく、ブレード使用面にホコリ等
が付着するすることにより不良となることのない、厚み
精度に優れた電子写真装置用ブレードを安価に製造する
ことができる電子写真装置用ブレードの製造方法、及
び、該製造方法により製造された電子写真装置用ブレー
ドを用いた電子写真装置用ブレード体を提供することを
目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真装置用
ブレードの製造方法は、加熱された円筒形状の金型を回
転させながら、その内側に熱硬化性材料を流し込んで硬
化させる遠心成形法を用いた電子写真装置用ブレートの
製造方法であって、上記金型の内側に熱硬化性樹脂を流
し込んで、上記金型の内側に上記熱硬化性樹脂の成形体
を形成した後、引き続き、上記電子写真装置用ブレード
の材料を流し込んで硬化させることによりシートを作製
し、得られたシートを裁断することを特徴とするもので
ある。
【0018】また、本発明の電子写真装置用ブレード体
は、一主面にエッジ部を有する弾性ブレードと上記弾性
ブレードが上記エッジ部の反対側の主面端部に接着層を
介して接着された支持体とからなる電子写真装置用ブレ
ード体であって、上記弾性ブレードとして、請求項1記
載の電子写真装置用ブレードの製造方法により得られた
電子写真装置用ブレードが用いられていることを特徴と
するものである。以下に本発明を詳述する。
【0019】本発明の電子写真装置用ブレードの製造方
法は、加熱された円筒形状の金型を回転させながら、そ
の内側に熱硬化性材料を流し込んで硬化させる遠心成形
法を用いた電子写真装置用ブレートの製造方法であっ
て、上記金型の内側に熱硬化性樹脂を流し込んで、上記
金型の内側に上記熱硬化性樹脂の成形体を形成した後、
引き続き、上記電子写真装置用ブレード材料(弾性ブレ
ード材料)を流し込んで硬化させることによりシートを
作製し、得られたシートを裁断することを特徴とするも
のである。
【0020】本発明では、上記のように、遠心成形法を
用いてシートを作製するが、この遠心成形法に用いる成
形機や金型として、特に新しいものを用いる必要はな
く、図3に示したような従来から使用されているものを
用いることができる。
【0021】しかし、本発明では、上記金型の内側に熱
硬化性樹脂を流し込んで、上記金型の内側に上記熱硬化
性樹脂の成形体を形成した後、引き続き、弾性ブレード
材料を流し込んで硬化させることによりシートを作製す
る。図1は、本発明の遠心成形法により遠心成形を行っ
ている場合の金型の一部(図3におけるB部に該当)を
模式的に示した断面図である。
【0022】図1に示したように、本発明では、まず最
初に、金型1の内側に熱硬化性樹脂を流し込んでいるた
め、金型の内面上に熱硬化性樹脂層8が形成され、続い
て流し込んだ弾性ブレード材料層7が熱硬化性樹脂層8
の上に形成される。
【0023】金型に流し込む熱硬化性樹脂としては、常
温で液状の熱硬化性樹脂であれば特に限定されるもので
はない。しかし、熱硬化性樹脂層8を形成した金型1を
使用して、何回も弾性ブレード材料層7を形成すること
ができるためには、熱硬化性樹脂は、150℃以上の耐
熱性を有するものが好ましい。このような熱硬化性樹脂
としては、例えば、ポリウレタンゴム、フェノール樹
脂、ポリイミド樹脂、シリコーンゴム等を挙げることが
できる。これらのなかでは、離型剤を使用せずに弾性ブ
レード材料層7を形成することができるシリコームゴム
が好ましい。
【0024】形成する熱硬化性樹脂層8の厚みは、0.
5〜3mmが好ましい。0.5mm未満であると、熱硬
化性樹脂層8の厚みが薄すぎるため強度がなく、金型よ
り剥離させる際に、全てをきれいに剥離させることがで
きず、一方、3mmを超えると、金型の熱を有効に伝熱
させることができず、形成された弾性ブレード材料層7
の特性に悪影響が発生する。
【0025】上記弾性ブレード材料としては特に限定さ
れず、例えば、ポリウレタン、シリコンゴム、エチレン
/プロピレン/ジエン共重合体(EPDM)等を挙げる
ことができる。これらのうちでは、ポリウレタンが、相
手部材汚染が少なく、永久歪みが小さく、耐磨耗性に優
れているので好ましい。また、このポリウレタンとして
は、高分子ポリオールとジイソシアネートとの反応によ
り得られるものが好ましい。
【0026】上記高分子ポリオールとしては、例えば、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリオキシア
ルキレングリコール類;ビスフェノールA、グリセリン
のエチレンオキシド付加物のポリエーテル型ポリオー
ル;アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、マレイ
ン酸、フマール酸等の2塩基酸とエチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン等のグ
リコール類との重合反応により得られるポリエステル型
ポリオール;ポリカプロラクトンジオール、ポリカーボ
ネートジオール等を挙げることができる。上記高分子ポ
リオールの数平均分子量は、500〜5000が好まし
く、1000〜3000がより好ましい。 上記高分子
ポリオールは、単独で用いてもよく、2種以上を併用し
てもよい。
【0027】ジイソシアネート化合物としては、例え
ば、トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキ
サンジイソシアネート等を挙げることができる。上記ジ
イソシアネート化合物は、単独で用いてもよく、2種以
上を併用してもよい。
【0028】鎖延長剤としては、例えば、エチレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル等の低分子ジオール;エチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、イソホロンジアミン等のジアミン等を挙
げることができる。これらのなかでは、低分子ジオール
が好ましい。さらに、必要に応じて、多官能成分とし
て、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、
グリセリン及びこれらのエチレンオキシド、プロピレン
オキシド付加物等を添加してもよい。
【0029】上記した本発明の方法によれば、最初に流
し込んだ熱硬化性樹脂層8の空気側面8aに、鏡面状の
面が形成されるため、続いて流し込んだ弾性ブレード材
料層7の樹脂接触面7bも鏡面状となる。弾性ブレード
材料層7の空気側面7aが鏡面状となることは勿論であ
る。
【0030】従って、従来は、図5に示したように、弾
性ブレード32、42の空気側面32a、32bを使用
面とせざるを得なかったが、本発明では、図2に示した
ように、弾性ブレード12、22の使用面を樹脂接触面
12b、22bとすることができる。その結果、金型に
付着した離型剤や金型汚れに影響されない空気側面12
a、22aを支持体11、21との接着面とすることが
でき、接着面を洗浄する必要がなくなり、生産性を上げ
ることができる。また、表面不良の発生しにくい樹脂接
触面12b、22bを、使用面とすることができるた
め、表面不良が減少し、生産性が上がる。
【0031】さらに、成形金型の振れ精度が良好になる
ように、金型を精密に加工しなくても、熱硬化性樹脂を
金型に流し込むと、上記熱硬化性樹脂は、金型1の振れ
を吸収したかたちで硬化し、内側の空気側面8aが鏡面
状で、しかも高い振れ精度を有する熱硬化性樹脂層8が
形成される。その結果、従来の方法では達成できない良
好な厚み精度を有する弾性ブレード材料層7を作製する
ことができる。
【0032】本発明の電子写真装置用ブレード体(クリ
ーニングブレード体、トナー薄膜形成ブレード体等)に
用いられる支持部材としては特に限定されず、例えば、
剛体の金属、弾性を有する金属;プラスチック、セラミ
ック等から製造されたもの等を挙げることができる。こ
れら支持部材のなかでは、剛体の金属が好ましく用いら
れる。上記弾性ブレードと上記支持部材との接着方法と
しては特に限定されず、例えば、ポリアミド系、ポリウ
レタン系ホットメルト接着剤や、エポキシ系、フェノー
ル系接着剤を用いた接着方法を挙げることができる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0034】実施例1シリコーンゴム層(熱硬化性樹脂層)の形成 図3に示した構成の遠心成形機の成形金型ドラム(内
径:700mm、奥行き:500mm、常温での振れ精
度:0.06mm、成形時の回転数:800rpm)を
160℃に加熱し、シリコーンゴム材料として、ポリシ
ロキサンが主成分の市販品TSE3032(東芝シリコ
ーン社製)の主剤と硬化剤との混合液を、上記成形金型
ドラム内に流し込み、90分間加熱硬化させ、シリコー
ンゴム層(熱硬化性樹脂層)を形成した。硬化したシリ
コーンゴムの空気側面は、鏡面状であり、振れ精度は、
160℃において、0.01mmであった。
【0035】なお、振れ精度は、強固な土台に固定した
1/100ダイアルゲージを金型内面に接触させ、金型
ドラムをゆっくりと回転させて周方向の最大値及び最小
値を測定し、この操作を金型スラスト方向に3回繰り返
すことによる最大値を振れ精度とした。
【0036】弾性ブレード材料層の形成 成形金型の温度を140℃に設定し、弾性ブレード材料
として、MDI−PEA系ウレタンプレポリマー(日本
ポリウレタン社製、Mn:2000、NCO:6.3重
量%)及び硬化剤(1,4−ブタンジオールとトリメチ
ロールプロパンとの重量比が3:2の混合物)を、総O
H基当量/総NCO基当量=0.9となる比率で混合
し、攪拌した後、この粘性液をシリコーンゴム層が形成
されている金型に流し込みんだ。整形時の回転数は80
0rpmであった。60分間加熱硬化させた後、弾性ブ
レード材料層のみを取り出し、120℃のオーブン内に
て12時間二次架橋させ、弾性ブレード材料層からなる
成形シートを得た。
【0037】次に、得られた成形シートを所定の大きさ
に裁断して弾性ブレードを作製し、以下のような評価を
行った。その結果、厚み精度は、0.045mmと良好
であった。また、弾性ブレードの表面状態に関し、空気
側面については、4点の欠陥が観察されたが、樹脂接触
面は、鏡面状態であり、欠陥は全く発見されなかった。
本実施例で得られた弾性ブレードでは、樹脂接触面を使
用面とするので、製品として使用する場合に表面不良は
なかったことになる。
【0038】評価方法 (1)厚み精度 一枚の成形シートより得られた弾性ブレードの全部の厚
みを最小目盛り1/1000mmの厚みゲージで測定
し、最大値と最小値との差を厚み精度とした。
【0039】(2)弾性ブレードの表面状態 得られた弾性ブレード表面の気泡、異物等の欠陥を、目
視にて検査した。
【0040】比較例1弾性ブレード材料層の形成 実施例1と同一の成形機及び金型を用い、成形金型の温
度を140℃に設定した後、成形金型の離型剤として、
ごく少量のフッ素・シリコン両用タイプの離型剤を使用
し、この離型剤を金型内面に拭き延ばした。次に、弾性
ブレード材料として、実施例1の場合と同様のウレタン
プレポリマー及び硬化剤を使用し、同じ回転数及び同じ
硬化時間で成形し、成形シートを取り出した後実施例1
と同様の条件で二次架橋を行った。その後、得られた成
形シートの裁断を行って、弾性ブレードを作製した後、
実施例1と同様に評価を行った。なお、成形金型の振れ
精度は、140℃に加熱した状態で、0.24mmであ
った。
【0041】その結果、厚み精度は、0.252mmと
実施例に比べて非常に大きかった。また、金型接触面に
は、金型成形の加工跡が転写されているため、ブレート
使用面に用いることはできなかった。一成形分の弾性ブ
レードの表面欠陥は、5点あり、これらの表面欠陥を有
する弾性ブレードは、表面性不良となり、製品として用
いることはできなかった。
【0042】
【発明の効果】本発明の電子写真装置用ブレードの製造
方法によれば、金型に精密な加工を施す必要がなく、成
形後にシートの洗浄を行う必要もなく、ブレード使用面
にホコリ等が付着するすることにより不良となることも
なく、厚み精度に優れた電子写真装置用ブレードを安価
に製造することができる。また、本発明の電子写真装置
用ブレード体によれば、厚み精度に優れ、かつ、安価な
電子写真装置用ブレード体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置用ブレードの製造方法に
おいて、遠心成形法を用いて成形を行う際の金型内部を
模式的に示した部分拡大断面図である。
【図2】本発明の電子写真装置用ブレード体を用いた電
子写真装置の一例を模式的に示した断面図である。
【図3】遠心成形法に用いる遠心成形機を模式的に示し
た図であり、(a)は縦断面図、(b)は、(a)図に
おけるA−A線断面図である。
【図4】従来の電子写真装置用ブレードの製造方法にお
いて、遠心成形法を用いて成形を行う際の金型内部を模
式的に示した部分拡大断面図である。
【図5】従来の電子写真装置用ブレード体を用いた電子
写真装置の一例を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
1 金型 1a 内面 2 断熱室 3 ヒータ 7 弾性ブレード材料層 7a 空気側面 7b 樹脂接触面 8 熱硬化性樹脂層 8a 空気側面 10、30 クリーニングブレード体 11、31 支持体 12、32 弾性ブレード 12a 空気面側 12b 樹脂接触面 20、40 トナー薄膜形成ブレード体 21、41 支持体 22、42 弾性ブレード 22a 空気面側 22b 樹脂接触面 32a、42a 金型接触面 32b、42b 空気側面
フロントページの続き (72)発明者 藤原 良則 神戸市兵庫区明和通3−2−15 バンドー 化学株式会社内 Fターム(参考) 2H034 BF01 2H077 AD13 AD17 FA22 4F205 AA33 AA36 AA42 AA45 AB03 AG01 AH33 AM32 GA02 GB01 GC04 GE02 GE06 GE27 GF01 GN01 GN13 GN28 GN29 GW06 GW23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱された円筒形状の金型を回転させな
    がら、その内側に熱硬化性材料を流し込んで硬化させる
    遠心成形法を用いた電子写真装置用ブレートの製造方法
    であって、前記金型の内側に熱硬化性樹脂を流し込ん
    で、前記金型の内側に前記熱硬化性樹脂の成形体を形成
    した後、引き続き、前記電子写真装置用ブレードの材料
    を流し込んで硬化させることによりシートを作製し、得
    られたシートを裁断することを特徴とする電子写真装置
    用ブレードの製造方法。
  2. 【請求項2】 一主面にエッジ部を有する弾性ブレード
    と前記弾性ブレードが前記エッジ部の反対側の主面端部
    に接着層を介して接着された支持体とからなる電子写真
    装置用ブレード体であって、前記弾性ブレードとして、
    請求項1記載の電子写真装置用ブレードの製造方法によ
    り得られた電子写真装置用ブレードが用いられているこ
    とを特徴とする電子写真装置用ブレード体。
  3. 【請求項3】 遠心成形法によりシートを作製した際、
    熱硬化性樹脂と接触していた面側にエッジ部を形成した
    請求項2記載の電子写真装置用ブレード体。
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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