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JP2000036749A - D/a変換回路および半導体装置 - Google Patents

D/a変換回路および半導体装置

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JP2000036749A
JP2000036749A JP33479398A JP33479398A JP2000036749A JP 2000036749 A JP2000036749 A JP 2000036749A JP 33479398 A JP33479398 A JP 33479398A JP 33479398 A JP33479398 A JP 33479398A JP 2000036749 A JP2000036749 A JP 2000036749A
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circuit
conversion circuit
bits
gray scale
digital signal
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Jun Koyama
潤 小山
Mitsuaki Osame
光明 納
Munehiro Asami
宗広 浅見
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 面積の小さいD/A変換回路を提供する。 【解決手段】 入力されるn(n=x+y)ビットのデ
ジタル信号を階調電圧に変換し、出力するD/A変換回
路であって、nビットのうち上位xビットによって2x
通りの階調電圧が選択され、前記選択された階調電圧か
ら2y 通りの階調電圧を作り出し、下位yビットによっ
てそのうちの一つを選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】
【0002】本発明は、D/A変換(デジタル/アナロ
グ変換)回路に関する。特に、半導体装置の駆動回路に
用いられるD/A変換回路に関する。
【0003】
【従来の技術】
【0004】最近安価なガラス基板上に半導体薄膜を形
成した半導体装置、例えば薄膜トランジスタ(TFT)
を作製する技術が急速に発達してきている。その理由
は、アクティブマトリクス型半導体表示装置(特にアク
ティブマトリクス型液晶表示装置)の需要が高まってき
たことによる。
【0005】アクティブマトリクス型液晶表示装置は、
マトリクス状に配置された数十〜数百万個もの画素領域
にそれぞれTFTが配置され、各画素電極に出入りする
電荷をTFTのスイッチング機能により制御するもので
ある。
【0006】その中でも、表示装置の高精細化、高画質
化に伴い、高速駆動が可能なデジタル駆動方式のアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置が注目されてきている。
【0007】従来のデジタル駆動方式のアクティブマト
リクス型液晶表示装置を図14に示す。従来のデジタル
駆動方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、図
14に示すようにソース信号線側シフトレジスタ140
1、デジタルデコーダのアドレス線(a〜d)140
2、ラッチ回路(LAT1)1403、ラッチ回路(L
AT2)1404、ラッチパルス線1405、D/A変
換回路1406、階調電圧線1407、ソース信号線1
408、ゲイト信号線側シフトレジスタ1409、ゲイ
ト信号線(走査線)1410、および画素TFT141
1などによって構成されている。ここでは、4ビットの
デジタル駆動方式のアクティブマトリクス型液晶表示装
置を例にとっている。なお、ラッチ回路(LAT1およ
びLAT2)は、4個のラッチ回路が便宜上一まとめに
示されている。
【0008】デジタルデコーダのアドレス線(a〜d)
1402に供給されるデジタル信号(デジタル階調信
号)が、ソース信号線側シフトレジスタからのタイミン
グ信号によりLAT1群に順次書き込まれる。
【0009】LAT1群に対するデジタル信号の書き込
みが一通り終了するまでの時間は、1ライン期間と呼ば
れる。すなわち、一番左側のLAT1に対してデジタル
デコーダからのデジタル信号の書き込みが開始される時
点から、一番右側のLAT1に対してデジタルデコーダ
からのデジタル信号の書き込みが終了する時点までの時
間間隔が1ライン期間である。
【0010】LAT1群に対するデジタル信号の書き込
みが終了した後、ラッチ1群に書き込まれたデジタル信
号は、シフトレジスタの動作タイミングに合わせて、ラ
ッチパルス線にラッチパルスが流れた時にLAT2群に
一斉に送出され、書き込まれる。
【0011】デジタル信号をLAT2群に送出し終えた
LAT1群には、ソース信号線側シフトレジスタからの
信号により、再びデジタルデコーダに供給されるデジタ
ル信号の書き込みが順次行なわれる。
【0012】この2順目の1ライン期間中には、2順目
の1ライン期間の開始に合わせてLAT2群に送出され
たデジタル信号に応じた電圧がソース信号線に供給され
る。ここで例に挙げている駆動回路は、デジタル信号の
階調電圧への変換を、D/A変換回路によって16本の
階調電圧のうちの一つを選択することによって実行して
いる。
【0013】選択された階調電圧は、1ライン期間の間
対応するソース信号線に供給される。ゲイト信号線側シ
フトレジスタからの走査信号によって対応するTFTの
スイッチングが行われ、液晶分子が駆動される。
【0014】上述した動作を走査線の数だけ繰り返すこ
とによって1画面(1フレーム)が形成される。一般
に、アクティブマトリクス型液晶表示装置装置では、1
秒間に60フレームの画像の書き換えが行われている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】ここで、上述したデジタル駆動回路に用い
られている従来のD/A変換回路を説明する。図15を
参照する。
【0017】従来の4ビットのD/A変換回路は、複数
のスイッチ(sw0〜sw15)および階調電圧線(V
0〜V15)を備えている。LAT2群から供給される
4ビットのデジタル信号によって複数のスイッチ(sw
0〜sw15)のうち1つが選択され、選択されたスイ
ッチに接続されている階調電圧線からソース信号線14
07に電圧が供給される仕組みになっている。
【0018】このようなD/A変換回路が、1本のソー
ス信号線に対して1つ備えられている。
【0019】ここで説明している従来の4ビットのD/
A変換回路の場合、スイッチの数は16個であり、階調
電圧線の数は16本である。実際のアクティブマトリク
ス型液晶表示装置においては、スイッチの面積は大き
く、駆動回路全体の面積が大きくなってしまう。
【0020】ここで、従来用いられている4ビットのD
/A変換回路の別の例を取りあげてみる。図16を参照
する。図16に示されている4ビットのD/A変換回路
は、先に説明した4ビットのD/A変換回路と同じよう
に、LAT2群から供給される4ビットのデジタル信号
によって複数のスイッチ(sw0〜sw15)のうち1
つが選択され、選択されたスイッチに接続されている階
調電圧線からソース信号線に電圧が供給される仕組みに
なっている。
【0021】図16に示されるD/A変換回路は、階調
電圧線の本数は、5本(V0〜V4)であり、先に説明
した図15に示されるような4ビットのD/A変換回路
よりも少ない。しかし、スイッチの数は16個である。
よって、駆動回路全体の面積の縮小を図ることはできな
い。
【0022】ここでは、4ビットのデジタル信号を扱う
D/A変換回路について説明しているが、ビット数が増
えると、スイッチの数は指数関数的に増加していく。つ
まり、nビットのデジタル信号を扱う従来のD/A変換
回路においては、2n 個のスイッチが必要となってしま
う。したがって、駆動回路の面積が大きくなってしま
う。
【0023】上述したような駆動回路の面積が大きいこ
とが、半導体表示装置、特にアクティブマトリクス型液
晶表示装置の小型化の妨げの原因の一つとなっている。
【0024】また、半導体表示装置の高精細化のために
は、画素数の増加、つまりはソース信号線の増加が必要
となってくる。しかし、上述したように、ソース信号線
が増加すると、D/A変換回路の数も増加することにな
り、駆動回路の面積は増大し、このことが高精細化への
妨げの原因の一つとなっている。
【0025】上述した理由により、面積の小さいD/A
変換回路が切望されている。
【0026】そこで、本発明は上述した問題を鑑みてな
されたものであり、面積の小さいD/A変換回路を提供
することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
【0028】本発明のある実施形態によると、入力され
るnビット(nは2以上の自然数)のデジタル信号に対
応する階調電圧が出力線に供給されるD/A変換回路で
あって、前記nビットのデジタル信号を上位xビットと
下位yビットとに分割し(x+y=n;x、yは共に自
然数)、前記nビットのデジタル信号の上位xビットに
よって(2x +1)本の階調電圧線のうち隣り合う2本
の階調電圧線が選択され、選択された前記隣り合う2本
の階調電圧線の階調電圧から、2y 通りの階調電圧が作
り出され、前記nビットのデジタル信号の下位yビット
によって、前記2y 通りの階調電圧のうち対応する階調
電圧が出力線に供給されることを特徴とするD/A変換
回路が提供される。このことによって上記目的が達成さ
れる。
【0029】前記D/A変換回路は、薄膜トランジスタ
を用いて絶縁基板上に形成されてもよい。
【0030】また、本発明のある実施形態によると、入
力されるnビット(nは2以上の自然数)のデジタル信
号に対応する階調電圧が出力線に供給されるD/A変換
回路であって、前記nビットのデジタル信号を上位xビ
ットと下位yビットとに分割し(x+y=n;x、yは
共に自然数)、前記nビットのデジタル信号の上位xビ
ットによって(2x +1)本の階調電圧線のうち、第1
〜第(2x +1)の階調電圧線に向かってより高い電圧
が供給されている第zおよび第(z+1)の階調電圧線
が選択され(1≦z≦2x ;zは自然数)、選択された
前記第zおよび第(z+1)の階調電圧線の階調電圧か
ら、2y 通りの階調電圧が作り出され、前記nビットの
デジタル信号の下位yビットによって、前記2y 通りの
階調電圧のうち対応する階調電圧が出力線に供給される
ことを特徴とするD/A変換回路が提供される。このこ
とによって上記目的が達成される。
【0031】前記D/A変換回路は、薄膜トランジスタ
を用いて絶縁基板上に形成されてもよい。
【0032】また、本発明のある実施形態によると、マ
トリクス状に配置された複数のTFTと、前記複数のT
FTを駆動するソース信号線側駆動回路とゲイト信号線
側駆動回路と、を備えた半導体装置であって、前期ソー
ス信号線側駆動回路は、入力されるnビット(nは2以
上の自然数)のデジタル信号に対応する階調電圧が出力
線に供給されるD/A変換回路を備えており、前記nビ
ットのデジタル信号を上位xビットと下位yビットとに
分割し(x+y=n;x、yは共に自然数)、前記nビ
ットのデジタル信号の上位xビットによって(2x
1)本の階調電圧線のうち隣り合う2本の階調電圧線が
選択され、選択された前記隣り合う2本の階調電圧線の
階調電圧から、2y 通りの階調電圧が作り出され、前記
nビットのデジタル信号の下位yビットによって、前記
y 通りの階調電圧のうち対応する階調電圧が出力線に
供給されることを特徴とする半導体装置が提供される。
このことによって上記目的が達成される。
【0033】また、本発明のある実施形態によると、マ
トリクス状に配置された複数のTFTと、前記複数のT
FTを駆動するソース信号線側駆動回路とゲイト信号線
側駆動回路と、を備えた半導体装置であって、前記ソー
ス信号線側駆動回路は、入力されるnビット(nは2以
上の自然数)のデジタル信号に対応する階調電圧が出力
線に供給されるD/A変換回路を備えた駆動回路を有す
る半導体装置であって、前記nビットのデジタル信号を
上位xビットと下位yビットとに分割し(x+y=n;
x、yは共に自然数)、前記nビットのデジタル信号の
上位xビットによって(2x +1)本の階調電圧線のう
ち、第1〜第(2x +1)の階調電圧線に向かってより
高い電圧が供給されている第zおよび第(z+1)の階
調電圧線が選択され(1≦z≦2x ;zは自然数)、選
択された前記第zおよび第(z+1)の階調電圧線の階
調電圧から、2y 通りの階調電圧が作り出され、前記n
ビットのデジタル信号の下位yビットによって、前記2
y 通りの階調電圧のうち対応する階調電圧が出力線に供
給されることを特徴とする半導体装置が提供される。こ
のことによって上記目的が達成される。
【0034】また、本発明のある実施形態によると、複
数のTFTと、前記複数のTFTを駆動するソース信号
線側駆動回路とゲイト信号線側駆動回路と、を備えた半
導体装置であって、前記ソース信号線側駆動回路は、入
力されるnビット(nは2以上の自然数)のデジタル信
号に対応する階調電圧が出力線に供給されるD/A変換
回路を備えた駆動回路を有する半導体装置であって、前
記nビットのデジタル信号を上位xビットと下位yビッ
トとに分割し(x+y=n;x、yは共に自然数)、前
記nビットのデジタル信号の上位xビットによって(2
x +1)本の階調電圧線のうち、第1〜第(2x +1)
の階調電圧線に向かってより高い電圧が供給されている
第zおよび第(z+1)の階調電圧線が選択され(1≦
z≦2x ;zは自然数)、選択された前記第zおよび第
(z+1)の階調電圧線の階調電圧から、2y 通りの階
調電圧が作り出され、前記nビットのデジタル信号の下
位yビットによって、前記2y 通りの階調電圧のうち対
応する階調電圧が出力線に供給されることを特徴とする
半導体装置が提供される。このことによって上記目的が
達成される。
【0035】前記複数のTFTと、前記ソース信号線側
駆動回路と、前記ゲイト信号線側駆動回路とは、薄膜ト
ランジスタを用いて絶縁基板上に一体形成されてもよ
い。
【0036】ここで、以下の実施例をもって本発明のD
/A変換回路の詳細について説明する。ただし、以下の
実施例に記載されているD/A変換回路は、本発明のあ
る実施形態であり、本発明のD/A変換回路は、これら
に限定されるわけではない。
【0037】
【実施例】
【0038】(実施例1)
【0039】本実施例では、本発明のD/A変換回路の
ある実施形態について説明する。本実施例では、画素数
が、横800×縦600であるアクティブマトリクス型
液晶表示装置を用いて、そのソース信号線側駆動回路に
備えられたデジタル信号をアナログ階調信号(階調電
圧)に変換するD/A変換回路の詳細について説明す
る。
【0040】また、本実施例では4ビットのデジタル信
号を処理するD/A変換回路を例にとって説明するが、
本発明のD/A変換回路は、これに限定されるわけでは
なく、2ビット以上のデジタル信号を処理するD/A変
換回路が実現される。
【0041】まず、図1及び図29を参照する。図1及
び図29には本実施例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置の概略構成図が示されている。本実施例のアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置は、第1のソース信号線
側シフトレジスタ101、デジタルデコーダのアドレス
線(a、b)102、ラッチ回路(LAT1, 0〜LA
T1, 799)103、ラッチ回路(LAT2, 0〜L
AT2, 799)104、ラッチパルス線105、第1
のD/A変換回路(1st−D/A, 0〜799)10
6、階調電圧線(V0〜V4)107、第1の出力線1
08、第2のソース信号線側シフトレジスタ109、デ
ジタルデコーダのアドレス線(c、d)110、ラッチ
回路(LAT3, 0〜LAT3, 799)111、ラッ
チ回路(LAT4, 0〜LAT4, 799)112、ラ
ッチパルス線113、第2のD/A変換回路(2nd−
D/A, 0〜2nd−D/A, 799)114、第2の
出力線115、ゲイト信号線側駆動回路としてゲイト信
号線側シフトレジスタ116、ソース信号線117、ゲ
イト信号線(走査線)118、および画素TFT119
などによって構成されている。
【0042】まお、図1及び図29では省略してある
が、その他バッファやアナログスイッチなどが適時設け
られる。
【0043】外部から供給される4ビットのデジタル信
号のうち、上位2ビットのデジタル信号がアドレス線1
02のaおよびbに供給され、下位2ビットのデジタル
信号がアドレス線110のcおよびdに供給されるよう
になっている。
【0044】5本の階調電圧線(V0〜V4)107に
は、V0〜V4間に印加される電圧を抵抗分割すること
によって、異なる電圧が供給されるようになっている。
また、最も高い電圧がV4に印加されており、最も低い
電圧がV0に印加されている。
【0045】ここで、最も低い電圧が供給される階調電
圧線を第1の階調電圧線とし、最も高い電圧が供給され
る階調電圧線を第5の階調電圧線とする。よって、5本
の階調電圧線は、第1〜第5の階調電圧線に向かってよ
り高い電圧が供給されていることがわかる。
【0046】第1のソース線側シフトレジスタ101
は、ラッチ回路LAT1, 0〜LAT1, 799にラッ
チ信号(タイミング信号)を順次供給する。ラッチ回路
LAT1, 0〜LAT1, 799は、第1のソース線側
シフトレジスタから供給されるラッチ信号により、アド
レス線102のaおよびbからデジタル信号を順次取り
込み、保持する。
【0047】ラッチ回路LAT1, 799へのデジタル
信号の取り込みが終了した瞬間に、ラッチパルス線10
5にラッチ信号が供給され、LAT2, 0〜LAT2,
799の全てのラッチ回路に、LAT1, 0〜LAT
1, 799からデジタル信号が同時に取り込まれ、保持
される。LAT2, 0〜LAT2, 799に取り込まれ
たデジタル信号は、1ライン期間の間、第1のD/A変
換回路106に送出される。
【0048】ここで、1つのラッチ回路(LAT1, 0
およびLAT2, 0)の回路図を図2に示す。ラッチ回
路(LAT1, 0)およびラッチ回路(LAT2, 0)
は、それぞれ同じ回路から成っている。
【0049】LAT1, 0は、クロックドインバータ2
01、203、204および206、ならびにインバー
タ202および205から成り、 アドレス線102のa
およびbよりデジタル信号を取り込み、保持する。クロ
ックドインバータ201、203、204および206
のスイッチングには、第1のソース信号線側シフトレジ
スタ101からのラッチ信号(lat1, 0)およびそ
の反転信号(反転lat1,0)が使用される。
【0050】LAT2, 0は、クロックドインバータ2
07、209、210および212、ならびにインバー
タ208および211から成り、 LAT1,0からデジタ
ル信号を取り込み、保持する。クロックドインバータ2
07、209、210および212のスイッチングに
は、ラッチパルス線105からのラッチ信号(lat
2)およびその反転信号(反転lat2)が使用され
る。LAT2, 0は、第1のD/A変換回路にデジタル
信号を送出する。
【0051】なお、アドレス線102のaおよびbに供
給されるデジタル信号が2段のラッチ回路を経て第1の
D/A変換回路106に供給されることから、本実施例
では、説明の便宜上、第1のD/A変換回路に接続され
る信号線をaおよびbと呼んでいる。
【0052】第1のD/A変換回路(1st−D/A,
0〜1st−D/A, 799)106には、LAT2,
0〜LAT2, 799から2ビットのデジタル信号がそ
れぞれ供給される。第1のD/A変換回路(1st−D
/A, 0〜1st−D/A,799)106は、供給さ
れる2ビットのデジタル信号をアナログ信号(階調電
圧)に変換し、第1の出力線108(108−1および
108−2)を通じて第2のD/A変換回路(2nd−
D/A, 0〜2nd−D/A, 799)114に供給す
る。
【0053】第1のソース線側シフトレジスタ101が
LAT1, 0〜799へラッチ信号を順次送出するタイ
ミングに同期して、第2のソース線側シフトレジスタ1
09は、LAT3, 0〜799へラッチ信号を順次送出
する。つまり、第1のソース信号線側シフトレジスタが
LAT1, 0にラッチ信号を送出するタイミングと、第
2のソース信号線側シフトレジスタがLAT3, 0にラ
ッチ信号を送出するタイミングとは同じである。また、
第1のソース信号線側シフトレジスタがLAT1, 1に
ラッチ信号を送出するタイミングと、第2のソース信号
線側シフトレジスタがLAT3, 1にラッチ信号を送出
するタイミングとも同じである。
【0054】第2のソース信号線側シフトレジスタ10
9からのラッチ信号によって、LAT3, 0〜LAT
3. 799は、アドレス線110のcおよびdから2ビ
ットのデジタル信号を順次取り込み、保持する。ラッチ
回路LAT3, 799へデジタル信号の取り込みが終了
した瞬間に、ラッチパルス線113にラッチ信号が供給
され、LAT4, 0〜LAT4, 799の全てのラッチ
回路がLAT3, 0〜LAT3, 799からデジタル信
号を同時に取り込み、保持する。LAT4, 0〜LAT
4, 799に取り込まれたデジタル信号は、第2のD/
A変換回路114に送出される。
【0055】第2のD/A変換回路(2nd−D/A,
0〜2nd−D/A, 799)は、第1のD/A変換回
路の出力線108から供給される階調電圧と、供給され
る2ビットのデジタル信号とに基づき、ソース信号線に
つながる第2の出力線115へ階調電圧を供給する。
【0056】第2の出力線115へ供給される階調電圧
は、バッファ(図示せず)などを通してソース信号線1
17に供給される。ゲイト信号線側シフトレジスタ11
6からの走査信号に応じて、対応するゲイト信号線11
8に接続されている画素TFT119がONとなり、階
調電圧が液晶分子に印加される。
【0057】このようにして、選択された走査線に接続
されている全ての画素TFTが一度にONとなり、液晶
分子が駆動される。そして、全ての走査線が順次選択さ
れ、1フレームの画像が形成される。本実施例では、1
秒間に60フレームの画像の形成を行う。
【0058】ここで、本実施例の第1のD/A変換回路
106および第2のD/A変換回路114について、図
3および図4を用いて詳しく説明する。
【0059】図3を参照する。図3は、第1のD/A変
換回路106および第2のD/A変換回路114の概略
図である。まず、図3を用いて第1のD/A変換回路1
06および第2のD/A変換回路114の動作を説明す
る。
【0060】第1のD/A変換回路106は、4つの内
部スイッチ(swA1〜swA4)を含むスイッチ回路
swAと、4つの内部スイッチ(swB1〜swB4)
を含むスイッチ回路swBと、階調電圧線107(V0
〜V4)とによって構成される。第2のD/A変換回路
114は、4つの内部スイッチ(swC1〜swC4)
を含むスイッチ回路swCと、4つの抵抗(R1〜R
4)とによって構成される。なお、ここでは、配線自体
が有する固有抵抗は便宜上考慮していない。
【0061】本実施例においては、swA4はV4に接
続されている。swA3およびswB4はV3に接続さ
れている。swA2およびswB3はV2に接続されて
いる。swA1およびswB2はV1に接続されてい
る。また、swB1はV0に接続されている。
【0062】第1のD/A変換回路106においては、
ラッチ回路を経てアドレス線aおよびbから供給される
2ビットのデジタル信号が、swAおよびswBを制御
する。ラッチ回路を経てアドレス線aおよびbから供給
されるデジタル信号に応じて、swAの4つの内部スイ
ッチ(swA1〜swA4)のうち、いずれか一つのス
イッチだけが閉じるように設計されており、同時に2以
上のスイッチが閉じることはない。また、アドレス線a
およびbから供給されるデジタル信号に応じて、swB
の4つの内部スイッチ(swB1〜swB4)のうち、
いずれか一つのスイッチだけが閉じるように設計されて
おり、 これらも同時に2以上のスイッチが閉じることは
ない。さらに、swAの4つの内部スイッチ(swA1
〜swA4)とswBの4つの内部スイッチ(swB1
〜swB4)とが閉じるタイミングには、次のような関
係がある。すなわち、swA1が閉じる時はswB1が
閉じ、swA2が閉じる時はswB2が閉じ、swA3
が閉じる時はswB3が閉じ、かつswA4が閉じる時
はswB4が閉じるように設計されている。従って、s
wAとswBとによって、常に隣り合う2本の階調電圧
線が選択されることになる。このようにして、いかなる
2ビットのデジタル信号が入力された場合でも、swA
とswBとによって2つの隣り合う階調電圧線が選択さ
れ、階調電圧が第1の出力線108(108−1および
108−2)に供給される。ここで、swAの4つの内
部スイッチによって選択される第1の出力線を、第1の
出力線(H)108−1と呼ぶことにし、swBの4つ
の内部スイッチによって選択される第1の出力線を、第
1の出力線(L)108−2と呼ぶことにする。
【0063】第2のD/A変換回路114においては、
ラッチ回路を経てアドレス線cおよびdから供給される
2ビットのデジタル信号が、swCを制御する。ラッチ
回路を経てアドレス線cおよびdから供給されるデジタ
ル信号に応じて、swCの4つの内部スイッチ(swC
1〜swC4)のうち、いずれか一つのスイッチだけが
閉じるように設計されている。第1の出力線(H)10
8−1と第1の出力線(L)108−2とに供給されて
いる階調電圧が第2のD/A変換回路114に印加され
る。第1の出力線(H)108−1と第1の出力線
(L)108−2とは、4つの直列に接続された抵抗
(R1〜R4)によって接続されている。第1の出力線
(H)108−1と第1の出力線(L)108−2とに
供給されている階調電圧から、第2のD/A変換回路の
4つの抵抗(R1〜R4)によって異なる4つの階調電
圧が作られる。よって、swCの4つの内部スイッチ
(swC1〜swC4)のうち、いずれか一つのスイッ
チが閉じると、対応する階調電圧が第2の出力線115
に供給される。第2の出力線115へ供給される階調電
圧は、バッファ(図示せず)などを通してソース信号線
117に供給される。
【0064】次に、図4を用いて、本実施例の第1のD
/A変換回路106および第2のD/A変換回路114
の回路構成について説明する。ただし、図4に示される
回路構成は、第1のD/A変換回路および第2のD/A
変換回路を実現するための一実施形態にすぎず、これに
限定されるわけではない。
【0065】図4に示されるように本実施例の第1のD
/A変換回路106は、16個のNチャネル型TFT
(Tr4,1 、Tr4,2 、Tr3,1 、Tr3,2 、Tr3,5 、Tr3,6 、
Tr2,1、Tr2,2 、Tr2,5 、Tr2,6 、Tr1,1 、Tr1,2 、Tr
1,5 、Tr1,6 、Tr0,1 、およびTr0,2 )と、16個のP
チャネル型TFT(Tr4,3 、Tr4,4 、Tr3,3 、Tr3,4 、
Tr3,7 、Tr3,8 、Tr2,3 、Tr2,4 、Tr2,7 、Tr2,8 、Tr
1,3 、Tr1,4 、Tr1,7 、Tr1,8 、Tr0,3 、およびTr0,4
)と、5本の階調電圧線(V0〜V4)とを含んでい
る。
【0066】5本の階調電圧線(V0〜V4)107に
おいては、最も高い電圧がV4に印加されており、最も
低い電圧がV0に印加されている。
【0067】5本の階調電圧線(V0〜V4)107に
は、独立して電圧が供給されても良い。ただし、この場
合においても、最も高い電圧がV4に印加され、最も低
い電圧がV0に印加されるようにする必要がある。
【0068】階調電圧線V4に注目すると、2個のNチ
ャネル型TFT(Tr4,1 およびTr4,2 )が直列に接続さ
れた回路と、2個のPチャネル型TFT(Tr4,3 および
Tr4,4 )が直列に接続された回路とが直列に接続されて
おり、前記2つの回路が直列に接続されてできた回路の
両端が階調電圧線V4に並列に接続されている。また、
アドレス線aおよびbからのデジタル信号が、ラッチ回
路を経て第1のD/A変換回路に供給されることから、
ここでは、説明の便宜上、ラッチ回路から供給される信
号線をaおよびbとし、これらの反転信号(反転aおよ
び反転b)を考える。信号線a、b、反転aおよび反転
bは、それぞれTr4,1 、Tr4,2 、Tr4,3、Tr4,4 のゲイ
ト電極に接続されている。これらの信号線a、b、反転
a、および反転bに供給されるデジタル信号によって、
Tr4,1 、Tr4,2 、Tr4,3 、Tr4,4のスイッチングが制御
され、これら全てのTFTがONとなった時、階調電圧
線V4に供給される電圧が第1の出力線(H)108−
1に供給される。
【0069】次に階調電圧線V3に注目すると、2個の
Nチャネル型TFT(Tr3,1 およびTr3,2 )が直列に接
続された回路と、2個のPチャネル型TFT(Tr3,3 お
よびTr3,4 )が直列に接続された回路とが直列に接続さ
れており、前記2つの回路が直列に接続されてできた回
路の両端が階調電圧線V3に並列に接続されている。ま
た、ラッチ回路からの信号線a、b、反転a、および反
転bは、それぞれTr3,1 、Tr3,4 、Tr3,3 、Tr3,2 のゲ
イト電極に接続されている。これらの信号線a、b、反
転a、および反転bに供給されるデジタル信号によっ
て、Tr3,1 、Tr3,2 、Tr3,3 、Tr3,4 のスイッチングが
制御され、これら全てのTFTがONとなった時、階調
電圧線V3に供給される電圧が第1の出力線(H)10
8−1に供給される。
【0070】また階調電圧線V3においては、2個のN
チャネル型TFT(Tr3,5 およびTr3,6 )が直列に接続
された回路と、2個のPチャネル型TFT(Tr3,7 およ
びTr3,8 )が直列に接続された回路とが直列に接続され
ており、前記2つの回路が直列に接続されてできた回路
の両端が階調電圧線V3にさらに並列に接続されてい
る。また、ラッチ回路からの信号線a、b、反転aおよ
び反転bは、それぞれTr3,5 、Tr3,6 、Tr3,7 、Tr3,8
のゲイト電極に接続されている。これら全てのTFTが
ONとなった時、階調電圧線V3に供給される電圧が第
1の出力線(L)108−2に供給される。
【0071】次に階調電圧線V2に注目すると、2個の
Nチャネル型TFT(Tr2,1 およびTr2,2 )が直列に接
続された回路と、2個のPチャネル型TFT(Tr2,3 お
よびTr2,4 )が直列に接続された回路とが直列に接続さ
れており、前記2つの回路が直列に接続されてできた回
路の両端が階調電圧線V2に並列に接続されている。ま
た、ラッチ回路からの信号線a、b、反転aおよび反転
bは、それぞれTr2,3、Tr2,2 、Tr2,1 、Tr2,4 のゲイ
ト電極に接続されている。これら全てのTFTがONと
なった時、階調電圧線V2に供給される電圧が第1の出
力線(H)108−1に供給される。
【0072】また階調電圧線V2においては、2個のN
チャネル型TFT(Tr2,5 およびTr2,6 )が直列に接続
された回路と、2個のPチャネル型TFT(Tr2,7 およ
びTr2,8 )が直列に接続された回路とが直列に接続され
ており、前記2つの回路が直列に接続されてできた回路
の両端が階調電圧線V2にさらに並列に接続されてい
る。また、ラッチ回路からの信号線a、b、反転aおよ
び反転bは、それぞれTr2,5 、Tr2,8 、Tr2,7 、Tr2,6
のゲイト電極に接続されている。これら全てのTFTが
ONとなった時、階調電圧線V2に供給される電圧が第
1の出力線(L)108−2に供給される。
【0073】階調電圧線V1においても、上述したよう
な構成の回路が並列に接続されている。そして、ラッチ
回路からの信号線a、b、反転aおよび反転bは、それ
ぞれTr1,3 、Tr1,4 、Tr1,1 、Tr1,2 のゲイト電極に接
続されている。これら全てのTFTがONとなった時、
階調電圧線V1に供給される電圧が第1の出力線(H)
108−1に供給される。また、ラッチ回路からの信号
線a、b、反転aおよび反転bは、それぞれTr1,7 、Tr
1,6 、Tr1,5 、Tr1,8のゲイト電極に接続されている。
これら全てのTFTがONとなった時、階調電圧線V1
に供給される電圧が第1の出力線(L)108−2に供
給される。
【0074】階調電圧線V0においても、上述したよう
な構成の回路が並列に接続されている。そして、ラッチ
回路からの信号線a、b、反転aおよび反転bは、それ
ぞれTr0,3 、Tr0,4 、Tr0,1 、Tr0,2 のゲイト電極に接
続されている。これら全てのTFTがONとなった時、
階調電圧線V0に供給される電圧が第1の出力線(L)
108−2に供給される。
【0075】以下の表1に、信号線a、b、反転aおよ
び反転bに供給されるデジタル信号の組合わせによる、
第1の出力線(H)108−1および(L)108−2
に出力される階調電圧線の組合わせを示す。
【0076】
【表1】
【0077】信号線a、b、反転aおよび反転bに入力
されるデジタル信号によって、隣り合う2本の階調電圧
線が選択され、第1の出力線(H)108−1および第
1の出力線(L)108−2に供給されることが表1 に
示されている。
【0078】一方、第2のD/A変換回路114は、8
個のNチャネルTFT(Tr5,1 、Tr5,2 、Tr6,1 、Tr6,
2 、Tr7,1 、Tr7,2 、Tr8,1 、Tr8,2 )と8個のPチャ
ネルTFT(Tr5,3 、Tr5,4 、Tr6,3 、Tr6,4 、Tr7,3
、Tr7,4 、Tr8,3 、Tr8,4 )と4つの抵抗(R1〜R
4)とを含んでいる。
【0079】第2のD/A変換回路114においては、
第1のD/A変換回路106の第1の出力線(H)10
8−1と第1の出力線(L)108−2とが4つの直列
に接続された抵抗(R1〜R4)によって接続されてい
る。このような構成によって、第2のD/A変換回路1
14は、4つの異なる電圧を作り出している。
【0080】抵抗R1と抵抗R2との接続点に注目する
と、2個のNチャネル型TFT(Tr8,1 およびTr8,2 )
が直列に接続された回路と、2個のPチャネル型TFT
(Tr8,3 およびTr8,4 )が直列に接続された回路とが直
列に接続されており、前記2つの回路が直列に接続され
てできた回路の両端が抵抗R1とR2との接続点に接続
されている。また、アドレス線cおよびdからのデジタ
ル信号が、ラッチ回路を経て第2のD/A変換回路に供
給されることから、ここでは、説明の便宜上、ラッチ回
路から供給される信号線をcおよびdとし、これらの反
転信号(反転cおよび反転d)を考える。
【0081】また、ラッチ回路からの信号線c、d、反
転cおよび反転dは、それぞれTr8,1 、Tr8,2、Tr8,3
、Tr8,4 のゲイト電極に接続されている。これら全て
のTFTがONとなった時、第1の出力線(H)108
−1に供給される電圧から抵抗R1で電圧降下する分だ
けを引いた電圧が第2の出力線115に供給される。言
い換えると、第2の出力線115に供給される電圧は、
第1の出力線(L)108−2に供給される電圧に抵抗
(R2+R3+R4)で電圧降下する分だけをたした電
圧となる。従って、 第2の出力線に供給される電圧は、
出力先の画素TFTの電位にかかわらず一定に保たれ
る。
【0082】次に、抵抗R2とR3との接続点に注目す
ると、2個のNチャネル型TFT(Tr7,1 およびTr7,2
)が直列に接続された回路と、2個のPチャネル型T
FT(Tr7,3 およびTr7,4 )が直列に接続された回路と
が直列に接続されており、前記2つの回路が直列に接続
されてできた回路の両端が抵抗R2とR3との接続点に
接続されている。また、ラッチ回路からの信号線c、
d、反転cおよび反転dは、それぞれTr7,1 、Tr7,4 、
Tr7,3 、Tr7,2 のゲイト電極に接続されている。これら
全てのTFTがONとなった時、第1の出力線(H)1
08−1に供給される電圧から抵抗(R1+R2)で電
圧降下する分だけを引いた電圧が第2の出力線115に
供給される。言い換えると、第2の出力線115に供給
される電圧は、第1の出力線(L)108−2に供給さ
れる電圧に抵抗(R3+R4)で電圧降下する分だけを
たした電圧となる。従って、 この場合も、第2の出力線
に供給される電圧は、出力先の画素TFTの電位にかか
わらず一定に保たれる。
【0083】次に、抵抗R3とR4との接続点に注目す
ると、2個のNチャネル型TFT(Tr6,1 およびTr6,
2)が直列に接続された回路と、2個のPチャネル型T
FT(Tr6,3 およびTr6,4 )が直列に接続された回路と
が直列に接続されており、前記2つの回路が直列に接続
されてできた回路の両端が抵抗R3とR4との接続点に
接続されている。また、ラッチ回路からの信号線c、
d、反転cおよび反転dは、それぞれTr6,4 、Tr6,2 、
Tr6,1 、Tr6,3 のゲイト電極に接続されている。これら
全てのTFTがONとなった時、第1の出力線(H)1
08−1に供給される電圧から抵抗(R1+R2+R
3)で電圧降下する分だけを引いた電圧が第2の出力線
115に供給される。言い換えると、第2の出力線11
5に供給される電圧は、第1の出力線(L)108−2
に供給される電圧に抵抗R4で電圧降下する分だけをた
した電圧となる。従って、 この場合も、第2の出力線に
供給される電圧は、出力先の画素TFTの電位にかかわ
らず一定に保たれる。
【0084】次に、抵抗R4と第1の出力線(L)10
8−2との接続点に注目すると、2個のNチャネル型T
FT(Tr5,1 およびTr5,2 )が直列に接続された回路
と、2個のPチャネル型TFT(Tr5,3 およびTr5,4 )
が直列に接続された回路とが直列に接続されており、前
記2つの回路が直列に接続されてできた回路の両端が抵
抗R4と第1の出力線(L)108−2との接続点に接
続されている。また、ラッチ回路からの信号線c、d、
反転cおよび反転dは、それぞれTr5,4 、Tr5,3、Tr5,2
、Tr5,1 のゲイト電極に接続されている。これら全て
のTFTがONとなった時、第1の出力線(H)108
−1に供給される電圧から抵抗(R1+R2+R3+R
4)で電圧降下する分だけを引いた電圧が第2の出力線
115に供給される。言い換えると、第2の出力線11
5に供給される電圧は、第1の出力線(L)108−2
に供給される電圧となる。従って、 この場合も、第2の
出力線に供給される電圧は、出力先の画素TFTの電位
にかかわらず一定に保たれる。
【0085】なお、第1のD/A変換回路106の第1
の出力線(H)108−1と(L)108−2とから出
力される階調電圧線の組み合わせによって、第2のD/
A変換回路114に流れる電流は変化する。そこで、第
2のD/A変換回路114に流れる電流を表2にI1
4 のように定義する。
【0086】
【表2】
【0087】ここで、以下の表3に、信号線a、b、
c、d、反転a、反転b、反転cおよび反転dに供給さ
れるデジタル信号の組み合わせによる、最終的に第2出
力線115に出力される電圧を示す。
【0088】
【表3】
【0089】信号線a、b、c、d、反転a、反転b、
反転cおよび反転dに入力されるデジタル信号によっ
て、16通りの異なる電圧が第2の出力線115に出力
されることが表3に示されている。
【0090】よって、本実施例では、4ビットのデジタ
ル信号のうち上位2ビットのデジタル信号によって4通
りの階調電圧を選択することができ、下位4ビットによ
って選択された階調電圧から更に4通りの階調電圧を出
力することができる。よって、4(上位2ビット)×4
(下位2ビット)=16通りの階調電圧を任意に選択す
ることができる。
【0091】また、本実施例のD/A変換回路は、図3
からも理解されるように、階調電圧線の本数が5本であ
り、 しかもスイッチの数が12個である。これは、従来
のD/A変換回路と比較して、面積が小さくて済み、駆
動回路全体の小型化を実現することができる。さらに、
D/A変換回路の小型化が図れることより、アクティブ
マトリクス液晶表示装置の高精細化をも実現することが
できる。
【0092】また、本実施例のD/A変換回路は、上述
したように、画素TFTの電位が変化しても第2のD/
A変換回路の第2の出力線から供給される電圧は常に安
定しているので、安定した電圧を画素TFTに供給する
ことができる。
【0093】なお、本実施例では、4ビットのデジタル
信号を上位2ビットと下位2ビットとに分割し、それぞ
れがswAおよびswBとswCとのスイッチングを制
御するようにしたが、4ビットのデジタル信号の分割は
これに限定されるわけではない。
【0094】例えば、 上位3ビットをswAおよびsw
Bのスイッチングに使用し、下位1ビットをswCのス
イッチングに使用することもできる。この場合、swA
およびswBの内部スイッチの数は、それぞれ8個とな
り(swA1〜swA8、swB1〜swB8)、階調
電圧線の本数は9本(V0〜V8)となる。また、sw
Cの内部スイッチの数は2個(swC1およびswC
2)となり、抵抗の数は2個(R1およびR2)とな
る。swAに3ビットのデジタル信号が入力され、sw
Aの8個の内部スイッチのうち1つが閉じ、1つの階調
電圧線が選択され、その電圧が第1の出力線(H)に供
給される。また、swBに3ビットのデジタル信号が入
力され、swBの8個の内部スイッチのうち1つが閉
じ、1つの階調電圧線が選択され、その電圧が第1の出
力線(L)に供給される。swCには1ビットのデジタ
ル信号が入力され、swCの2個の内部スイッチのうち
1つが閉じ、対応する階調電圧が第2の出力線に供給さ
れる。第2の出力線へ供給される階調電圧は、バッファ
などを通してソース信号線に供給される。
【0095】また、本実施例では、4ビットのデジタル
信号を扱うD/A変換回路について説明したが、本発明
によると、nビット(nは2以上の自然数)のデジタル
信号を扱うD/A変換回路が実現され得る。この場合、
nビットのデジタル信号を、上位xビットと下位yビッ
トとに分割して捉えることができる(x+y=n)。こ
の場合、swAの内部スイッチの数は2x 個(swA1
〜swA2x )となり、swBの内部スイッチの数も同
じく2x 個(swB1〜swB2x )となる。また、階
調電圧線の本数は(2x +1)本となる。さらに、sw
Cの内部スイッチの数は2y 個(swC1〜swC
y )となり、抵抗の数も2y 個(R1〜R2y )とな
る。
【0096】ここで、(2x +1)本の階調電圧線にお
いて、最も低い電圧が印加されている階調電圧線を第1
の階調電圧線とし、最も高い電圧が印加されている階調
電圧線を第(2x +1)の階調電圧線とすることができ
る。この場合、 第1〜第(2 x +1)の階調電圧線に向
かってより高い電圧が供給されていることになる。
【0097】nビットのデジタル信号の上位xビットに
よって(2x +1)本の階調電圧線のうち、第zおよび
第(z+1)の階調電圧線が選択され(1≦z≦2x
zは自然数)、第1の出力線(H)および(L)にそれ
らの階調電圧が出力されるとすると、 選択された第zと
第(z+1)との階調電圧線に供給されている階調電圧
から、第2のD/A変換回路の2y 個の抵抗(R1〜R
y )によって異なる2y の階調電圧が作られる。そし
て、nビットのデジタル信号の下位yビットによって、
y の電圧のうち対応する電圧が選択され、第2の出力
線に供給される。
【0098】また、上述したように、nビットのデジタ
ル信号を上位xビットと下位yビットとに分割して用い
た場合、選択され得る階調電圧の数は、2x (上位xビ
ット)×2y (下位yビット)=2(x+y) =2n とな
り、この場合も、階調電圧の数を減少させることはな
い。
【0099】ここで、本実施例のD/A変換回路を備え
たアクティブマトリクス型液晶表示装置の製造方法につ
いて以下に述べることにする。なお、以下の製造方法
は、本発明の一実施例にすぎず、他の製造方法によって
も本発明のD/A変換回路が実現され得る。
【0100】ここでは、絶縁表面を有する基板上に複数
のTFTを形成し、画素マトリクス回路、上述したD/
A変換回路を備えた駆動回路、およびロジック回路等を
モノリシックに構成する例を図10〜図13に示す。な
お、本実施例では、画素マトリクス回路の1つの画素
と、他の回路(D/A変換回路を備えた駆動回路、ロジ
ック回路等)の基本回路であるCMOS回路とが同時に
形成される様子を示す。また、本実施例では、Pチャネ
ル型TFTとNチャネル型TFTとがそれぞれ1つのゲ
イト電極を備えている場合について、その作製工程を説
明するが、ダブルゲイト型やトリプルゲイト型のような
複数のゲイト電極を備えたTFTによるCMOS回路を
も同様に作製することができる。
【0101】図10を参照する。まず、絶縁表面を有す
る基板として石英基板1001を準備する。石英基板の
代わりに熱酸化膜を形成したシリコン基板を用いること
もできる。また、石英基板上に一旦非晶質珪素膜を形成
し、それを完全に熱酸化して絶縁膜とする様な方法をと
っても良い。さらに、絶縁膜として窒化珪素膜を形成し
た石英基板、セラミックス基板またはシリコン基板を用
いても良い。
【0102】1002は非晶質珪素膜であり、最終的な
膜厚(熱酸化後の膜減りを考慮した膜厚)が10〜75
nm(好ましくは15〜45nm)となる様に調節す
る。なお、成膜に際して膜中の不純物濃度の管理を徹底
的に行うことは重要である。
【0103】本実施例の場合、非晶質珪素膜1002中
では結晶化を阻害する不純物であるC(炭素)およびN
(窒素)の濃度はいずれも5×1018atoms/cm
3 未満(代表的には5×1017atoms/cm3
下、好ましくは2×1017atoms/cm3 以下)、
O(酸素)は1.5×1019atoms/cm3 未満
(代表的には1×1018atoms/cm3 以下、好ま
しくは5×1017atoms/cm3 以下)となる様に
管理する。なぜならば各不純物がこれ以上の濃度で存在
すると、後の結晶化の際に悪影響を及ぼし、結晶化後の
膜質を低下させる原因となるからである。本明細書中に
おいて膜中の上記の不純物元素濃度は、SIMS(質量
2次イオン分析)の測定結果における最小値で定義され
る。
【0104】上記構成を得るため、本実施例で用いる減
圧熱CVD炉は定期的にドライクリーニングを行い、成
膜室の清浄化を図っておくことが望ましい。ドライクリ
ーニングは、200〜400℃程度に加熱した炉内に1
00〜300sccmのClF3 (フッ化塩素)ガスを
流し、熱分解によって生成したフッ素によって成膜室の
クリーニングを行えば良い。
【0105】なお、本出願人の知見によれば炉内温度3
00℃とし、ClF3 (フッ化塩素)ガスの流量を30
0sccmとした場合、約2μm厚の付着物(主に珪素
を主成分する)を4時間で完全に除去することができ
る。
【0106】また、非晶質珪素膜1002中の水素濃度
も非常に重要なパラメータであり、水素含有量を低く抑
えた方が結晶性の良い膜が得られる様である。そのた
め、非晶質珪素膜1002の成膜は減圧熱CVD法であ
ることが好ましい。なお、成膜条件を最適化することで
プラズマCVD法を用いることも可能である。
【0107】次に、非晶質珪素膜1002の結晶化工程
を行う。結晶化の手段としては特開平7−130652
号公報記載の技術を用いる。同公報の実施例1および実
施例2のどちらの手段でも良いが、本実施例では、同広
報の実施例2に記載した技術内容(特開平8−7832
9号公報に詳しい)を利用するのが好ましい。
【0108】特開平8−78329号公報記載の技術
は、まず触媒元素の添加領域を選択するマスク絶縁膜1
003を形成する。マスク絶縁膜1003は触媒元素を
添加するために複数箇所の開口部を有している。この開
口部の位置によって結晶領域の位置を決定することがで
きる。
【0109】そして、非晶質珪素膜の結晶化を助長する
触媒元素としてニッケル(Ni)を含有した溶液をスピ
ンコート法により塗布し、Ni含有層1004を形成す
る。なお、触媒元素としてはニッケル以外にも、コバル
ト(Co)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、ゲルマ
ニウム(Ge)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(A
u)等を用いることができる(図10(A))。
【0110】また、上記触媒元素の添加工程は、レジス
トマスクを利用したイオン注入法またはプラズマドーピ
ング法を用いることもできる。この場合、添加領域の占
有面積の低減、横成長領域の成長距離の制御が容易とな
るので、微細化した回路を構成する際に有効な技術とな
る。
【0111】次に、触媒元素の添加工程が終了したら、
450℃で1時間程度の水素出しの後、不活性雰囲気、
水素雰囲気または酸素雰囲気中において500〜700
℃(代表的には550〜650℃)の温度で4〜24時
間の加熱処理を加えて非晶質珪素膜1002の結晶化を
行う。本実施例では窒素雰囲気で570℃で14時間の
加熱処理を行う。
【0112】この時、非晶質珪素膜1002の結晶化は
ニッケルを添加した領域1005および1006で発生
した核から優先的に進行し、基板1001の基板面に対
してほぼ平行に成長した結晶領域1007および100
8が形成される。この結晶領域1007および1008
を横成長領域と呼ぶ。横成長領域は比較的揃った状態で
個々の結晶が集合しているため、全体的な結晶性に優れ
るという利点がある(図10(B))。
【0113】なお、上述の特開平7−130652号公
報の実施例1に記載された技術を用いた場合も微視的に
は横成長領域と呼びうる領域が形成されている。しかし
ながら、核発生が面内において不均一に起こるので結晶
粒界の制御性の面で難がある。
【0114】結晶化のための加熱処理が終了したら、マ
スク絶縁膜1003を除去してパターニングを行い、横
成長領域1007および1008でなる島状半導体層
(活性層)1009、1010、および1011を形成
する(図10(C))。
【0115】ここで1009はCMOS回路を構成する
Nチャネル型TFTの活性層、1010はCMOS回路
を構成するPチャネル型TFTの活性層、1011は画
素マトリクス回路を構成するNチャネル型TFT(画素
TFT)の活性層である。
【0116】活性層1009、1010、および101
1を形成したら、その上に珪素を含む絶縁膜でなるゲイ
ト絶縁膜1012を成膜する(図10(C))。
【0117】そして、次に図10(D)に示す様に触媒
元素(ニッケル)を除去または低減するための加熱処理
(触媒元素のゲッタリングプロセス)を行う。この加熱
処理は処理雰囲気中にハロゲン元素を含ませ、ハロゲン
元素による金属元素のゲッタリング効果を利用するもの
である。
【0118】なお、ハロゲン元素によるゲッタリング効
果を十分に得るためには、上記加熱処理を700℃を超
える温度で行なうことが好ましい。この温度以下では処
理雰囲気中のハロゲン化合物の分解が困難となり、ゲッ
タリング効果が得られなくなる恐れがある。
【0119】そのため本実施例ではこの加熱処理を70
0℃を超える温度で行い、好ましくは800〜1000
℃(代表的には950℃)とし、処理時間は0.1〜6
hr、代表的には0.5〜1hrとする。
【0120】なお、本実施例では酸素雰囲気中に対して
塩化水素(HCl)を0.5〜10体積%(本実施例で
は3体積%)の濃度で含有させた雰囲気中において、9
50℃で、30分の加熱処理を行う例を示す。HCl濃
度を上記濃度以上とすると、活性層1009、101
0、および1011の表面に膜厚程度の凹凸が生じてし
まうため好ましくない。
【0121】また、ハロゲン元素を含む化合物してHC
lガスを用いる例を示したが、それ以外のガスとして、
代表的にはHF、NF3 、HBr、Cl2 、ClF3
BCl2 、F2 、Br2 等のハロゲンを含む化合物から
選ばれた一種または複数種のものを用いることができ
る。
【0122】この工程においては活性層1009、10
10、および1011中のニッケルが塩素の作用により
ゲッタリングされ、揮発性の塩化ニッケルとなって大気
中へ離脱して除去されると考えられる。そして、この工
程により活性層1009、1010、および1011中
のニッケルの濃度は5×1017atoms/cm3 以下
にまで低減される。
【0123】なお、5×1017atoms/cm3 とい
う値はSIMS(質量二次イオン分析)の検出下限であ
る。本出願人が試作したTFTを解析した結果、1×1
18atoms/cm3 以下(好ましくは5×1017
toms/cm3 以下)ではTFT特性に対するニッケ
ルの影響は確認されなかった。ただし、本明細書中にお
ける不純物濃度は、SIMS分析の測定結果の最小値で
もって定義される。
【0124】また、上記加熱処理により活性層100
9、1010、および1011とゲイト絶縁膜1012
との界面では熱酸化反応が進行し、熱酸化膜の分だけゲ
イト絶縁膜1012の膜厚は増加する。この様にして熱
酸化膜を形成すると、非常に界面準位の少ない半導体/
絶縁膜界面を得ることができる。また、活性層端部にお
ける熱酸化膜の形成不良(エッジシニング)を防ぐ効果
もある。
【0125】また、触媒元素のゲッタリングプロセス
を、マスク絶縁膜1003を除去した後、活性層をパタ
ーンニングする前に行なってもよい。また、触媒元素の
ゲッタリングプロセスを、活性層をパターンニングした
後に行なってもよい。また、いずれのゲッタリングプロ
セスを組み合わせて行なってもよい。
【0126】なお、触媒元素のゲッタリングプロセス
を、P(リン)を用いることによって行うこともでき
る。このリンによるゲッタリングプロセスを上述したゲ
ッタリングプロセスに組み合わせても良い。また、リン
によるゲッタリングプロセスのみを用いても良い。
【0127】さらに、上記ハロゲン雰囲気における加熱
処理を施した後に、窒素雰囲気中で950℃で1時間程
度の加熱処理を行なうことで、ゲイト絶縁膜1012の
膜質の向上を図ることも有効である。
【0128】なお、SIMS分析により活性層100
9、1010、および1011中にはゲッタリング処理
に使用したハロゲン元素が、1×1015atoms/c
3 〜1×1020atoms/cm3 の濃度で残存する
ことも確認されている。また、その際、活性層100
9、1010、および1011と加熱処理によって形成
される熱酸化膜との間に前述のハロゲン元素が高濃度に
分布することがSIMS分析によって確かめられてい
る。
【0129】また、他の元素についてもSIMS分析を
行った結果、代表的な不純物であるC(炭素)、N(窒
素)、O(酸素)、S(硫黄)はいずれも5×1018
toms/cm3 未満(典型的には1×1018atom
s/cm3 以下)であることが確認された。
【0130】次に、図示しないアルミニウムを主成分と
する金属膜を成膜し、パターニングすることによって後
のゲイト電極の原型1013、1014、および101
5を形成する。本実施例では2wt%のスカンジウムを
含有したアルミニウム膜を用いる(図11(A))。
【0131】なお、このアルミニウムを主成分とする金
属膜のかわりに、ゲイト電極に不純物が添加された多結
晶珪素膜を用いてもよい。
【0132】次に、特開平7−135318号公報記載
の技術により多孔性の陽極酸化膜1016、1017、
および1018、無孔性の陽極酸化膜1019、102
0、および1021、ゲイト電極1022、1023、
および1024を形成する(図11(B))。
【0133】こうして図11(B)の状態が得られた
ら、次にゲイト電極1022、1023、および102
4、多孔性の陽極酸化膜1016、1017、および1
018をマスクとしてゲイト絶縁膜1012をエッチン
グする。そして、多孔性の陽極酸化膜1016、101
7、および1018を除去して図11(C)の状態を得
る。なお、図11(C)において1025、1026、
および1027で示されるのは加工後のゲイト絶縁膜で
ある。
【0134】次に、一導電性を付与する不純物元素の添
加工程を行う。不純物元素としてはNチャネル型ならば
P(リン)またはAs(砒素)、P型ならばB(ボロ
ン)またはGa(ガリウム)を用いれば良い。
【0135】本実施例では、Nチャネル型およびPチャ
ネル型のTFTを形成するための不純物添加をそれぞれ
2回の工程に分けて行う。
【0136】最初に、Nチャネル型のTFTを形成する
ための不純物添加を行う。まず、1回目の不純物添加
(本実施例ではP(リン)を用いる)を高加速電圧80
keV程度で行い、 n- 領域を形成する。このn- 領域
は、Pイオン濃度が1×1018atoms/cm3 〜1
×1019atoms/cm3 となるように調節する。
【0137】さらに、2回目の不純物添加を低加速電圧
10ke V程度で行い、n+ 領域を形成する。この時
は、 加速電圧が低いので、ゲイト絶縁膜がマスクとして
機能する。また、このn+ 領域は、シート抵抗が500
Ω以下(好ましくは300Ω以下)となるように調節す
る。
【0138】以上の工程を経て、CMOS回路を構成す
るNチャネル型TFTのソース領域1028、ドレイン
領域1029、低濃度不純物領域1030、チャネル形
成領域1031が形成される。また、画素TFTを構成
するNチャネル型TFTのソース領域1032、ドレイ
ン領域1033、低濃度不純物領域1034、チャネル
形成領域1035が確定する(図11(D))。
【0139】なお、図11(D)に示す状態ではCMO
S回路を構成するPチャネル型TFTの活性層は、Nチ
ャネル型TFTの活性層と同じ構成となっている。
【0140】次に、図12(A)に示すように、Nチャ
ネル型TFTを覆ってレジストマスク1036を設け、
P型を付与する不純物イオン(本実施例ではボロンを用
いる)の添加を行う。
【0141】この工程も前述の不純物添加工程と同様に
2回に分けて行うが、Nチャネル型をPチャネル型に反
転させる必要があるため、前述のPイオンの添加濃度の
数倍程度の濃度のB(ボロン)イオンを添加する。
【0142】こうしてCMOS回路を構成するPチャネ
ル型TFTのソース領域1037、ドレイン領域103
8、低濃度不純物領域1039、チャネル形成領域10
40が形成される(図12(A))。
【0143】以上の様にして活性層が完成したら、ファ
ーネスアニール、レーザーアニール、ランプアニール等
の組み合わせによって不純物イオンの活性化を行う。そ
れと同時に添加工程で受けた活性層の損傷も修復され
る。
【0144】次に、層間絶縁膜1041として酸化珪素
膜と窒化珪素膜との積層膜を形成し、コンタクトホール
を形成した後、ソース電極1042、1043、および
1044、ドレイン電極1045、1046を形成して
図12(B)に示す状態を得る。なお、層間絶縁膜10
41として有機性樹脂膜を用いることもできる。
【0145】図12(B)に示す状態が得られたら、有
機性樹脂膜からなる第1の層間絶縁膜1047を0.5
〜3μmの厚さに形成する。有機性樹脂膜としては、ポ
リイミド、アクリル、ポリイミドアミド等が用いられ
る。有機性樹脂膜の利点は、成膜方法が簡単である点、
容易に膜厚を厚くできる点、比誘電率が低いので寄生容
量を低減できる点、平坦性に優れている点などが挙げら
れる。なお、上述した以外の有機性樹脂膜を用いること
もできる。
【0146】次に、第1の層間絶縁膜1047上に遮光
性を有する膜でなるブラックマスク1048を100n
mの厚さに形成する。なお、本実施例では、ブラックマ
スク1048としてチタン膜を用いるが、黒色顔料を含
む樹脂膜等を用いることもできる。
【0147】なお、ブラックマスク1048にチタン膜
を用いる場合には、 駆動回路や他の周辺回路部の配線の
一部をチタンによって形成することができる。このチタ
ンの配線は、ブラックマスク1048の形成時に、同時
に形成され得る。
【0148】ブラックマスク1048を形成したら、第
2の層間絶縁膜1049として酸化珪素膜、窒化珪素
膜、有機性樹脂膜のいずれかまたはそれらの積層膜を
0.1〜0.3μmの厚さに形成する。そして層間絶縁
膜1047および層間絶縁膜1049にコンタクトホー
ルを形成し、画素電極1050を120nmの厚さに形
成する。本実施例の構成によると、ブラックマスク10
48と画素電極1050とが重畳する領域で補助容量が
形成されている(図12(C))。なお、本実施例は透
過型のアクティブマトリクス液晶表示装置の例であるた
め画素電極1050を構成する導電膜としてITO等の
透明導電膜を用いる。
【0149】次に、基板全体を350℃の水素雰囲気で
1〜2時間加熱し、素子全体の水素化を行うことで膜中
(特に活性層中)のダングリングボンド(不対結合手)
を補償する。以上の工程を経て同一基板上にCMOS回
路および画素マトリクス回路を作製することができる。
【0150】次に、図13に示すように、上記の工程に
よって作製されたアクティブマトリクス基板をもとに、
アクティブマトリクス型液晶表示装置を作製する工程を
説明する。
【0151】図12(C)の状態のアクティブマトリク
ス基板に配向膜1051を形成する。本実施例では、配
向膜1051には、ポリイミドを用いた。次に、対向基
板を用意する。対向基板は、ガラス基板1052、透明
導電膜1053、配向膜1054とで構成される。
【0152】なお、本実施例では、配向膜には、液晶分
子が基板に対して平行に配向するようなポリイミド膜を
用いた。なお、配向膜形成後、ラビング処理を施すこと
により、液晶分子がある一定のプレチルト角を持って平
行配向するようにした。
【0153】次に、 上記の工程を経たアクティブマトリ
クス基板と対向基板とを公知のセル組み工程によって、
シール材やスペーサ(共に図示せず)などを介して貼り
合わせる。その後、両基板の間に液晶材料1055を注
入し、封止剤(図示せず)によって完全に封止する。よ
って、図13に示すような透過型のアクティブマトリク
ス型液晶表示装置が完成する。
【0154】なお本実施例では、液晶パネルがTN(ツ
イストネマチック)モードによって表示を行うようにし
た。そのため、1対の偏光板(図示せず)がクロスニコ
ル(1対の偏光板が、それぞれの偏光軸を直交させるよ
うな状態)で、液晶パネルを挟持するように配置され
た。
【0155】よって、本実施例では、液晶表示装置に電
圧が印加されていないとき白表示となる、いわゆるノー
マリホワイトモードで表示を行うことが理解される。
【0156】なお、本実施例の液晶パネルは、FPCを
取り付ける端面のみアクティブマトリクス基板が外部に
出ており、残りの3つの端面は揃っている。
【0157】上述した製造方法によって、本実施例のD
/A変換回路は、アクティブマトリクス液晶表示装置の
他の駆動回路、他の周辺装置と共に、石英基板やガラス
基板などの絶縁基板上に一体形成され得ることが理解さ
れる。また、本実施例のD/A変換回路のそれぞれの階
調電圧線に接続される2個のPチャネル型TFTと2個
のNチャネル型TFTとは、同一半導体層上に形成され
ても良い。あるいは、2個の独立したPチャネル型TF
Tと2個の独立したNチャネル型TFTとがコンタクト
を介して金属配線などによって接続されるようにしても
良い。しかし、前者の場合の方がよりD/A変換回路の
小面積化が図れるので好ましい。
【0158】ここで、本実施例の作製方法によって作製
され半導体薄膜について説明する。上述した本実施例の
作製方法によると、非晶質珪素膜を結晶化させて、連続
粒界結晶シリコン(いわゆるContinuous Grain Silico
n:CGS)と呼ばれる結晶シリコン膜を得ることがで
きる。
【0159】本実施例の作製方法によって得られた半導
体薄膜の横成長領域は棒状または偏平棒状結晶の集合体
からなる特異な結晶構造を示す。以下にその特徴につい
て示す。
【0160】〔横成長領域の結晶構造に関する知見〕
【0161】上記実施例の作製工程に従って形成した横
成長領域は、微視的に見れば複数の棒状(または偏平棒
状)結晶が互いに概略平行に特定方向への規則性をもっ
て並んだ結晶構造を有する。このことはTEM(透過型
電子顕微鏡法)による観察で容易に確認することができ
る。
【0162】また、本発明者らは上述した本実施例の作
製方法によって得られた半導体薄膜の結晶粒界をHR−
TEM(高分解能透過型電子顕微鏡法)で詳細に観察し
た(図24)。ただし、本明細書中において結晶粒界と
は、断りがない限り異なる棒状結晶同士が接した境界に
形成される粒界を指すものと定義する。従って、例えば
別々の横成長領域がぶつかりあって形成される様なマク
ロな意味あいでの粒界とは区別して考える。
【0163】ところで前述のHR−TEM(高分解能透
過型電子顕微鏡法)とは、試料に対して垂直に電子線を
照射し、透過電子や弾性散乱電子の干渉を利用して原子
・分子配列を評価する手法である。同手法を用いること
で結晶格子の配列状態を格子縞として観察することが可
能である。従って、結晶粒界を観察することで、結晶粒
界における原子同士の結合状態を推測することができ
る。
【0164】本出願人らが得たTEM写真(図24)で
は異なる二つの結晶粒(棒状結晶粒)が結晶粒界で接し
た状態が明瞭に観察された。また、この時、二つの結晶
粒は結晶軸に多少のずれが含まれているものの概略{1
10}配向であることが電子線回折により確認されてい
る。
【0165】ところで、前述の様なTEM写真による格
子縞観察では{110}面内に{111}面に対応する
格子縞が観察された。なお、{111}面に対応する格
子縞とは、その格子縞に沿って結晶粒を切断した場合に
断面に{111}面が現れる様な格子縞を指している。
格子縞がどの様な面に対応するかは、簡易的には格子縞
間の距離により確認できる。
【0166】この時、本出願人らは上述した本実施例の
作製方法によって得られた半導体薄膜のTEM写真を詳
細に観察した結果、非常に興味深い知見を得た。写真に
見える異なる二つの結晶粒ではどちらにも{111}面
に対応する格子縞が見えていた。そして、互いの格子縞
が明らかに平行に走っているのが観察されたのである。
【0167】さらに、結晶粒界の存在と関係なく、結晶
粒界を横切る様にして異なる二つの結晶粒の格子縞が繋
がっていた。即ち、結晶粒界を横切る様にして観測され
る格子縞の殆どが、異なる結晶粒の格子縞であるにも拘
らず直線的に連続していることが確認できた。これは任
意の結晶粒界で同様であった。
【0168】この様な結晶構造(正確には結晶粒界の構
造)は、結晶粒界において異なる二つの結晶粒が極めて
整合性よく接合していることを示している。即ち、結晶
粒界において結晶格子が連続的に連なり、結晶欠陥等に
起因するトラップ準位を非常に作りにくい構成となって
いる。換言すれば、結晶粒界において結晶格子に連続性
があるとも言える。
【0169】なお、図25に、本発明者らはリファレン
スとして従来の多結晶珪素膜(いわゆる高温ポリシリコ
ン膜)についても電子線回折およびHR−TEM観察に
よる解析を行った。その結果、異なる二つの結晶粒にお
いて互いの格子縞は全くバラバラに走っており、結晶粒
界で整合性よく連続する様な接合は殆どなかった。即
ち、結晶粒界では格子縞が途切れた部分が多く、結晶欠
陥が多いことが判明した。
【0170】本出願人らは、本願発明のアクティブマト
リクス型液晶表示装置の液晶パネルに利用する半導体薄
膜の様に格子縞が整合性良く対応した場合の原子の結合
状態を整合結合と呼び、その時の結合手を整合結合手と
呼ぶ。また、逆に従来の多結晶珪素膜に多く見られる様
に格子縞が整合性良く対応しない場合の原子の結合状態
を不整合結合と呼び、その時の結合手を不整合結合手
(又は不対結合手)と呼ぶ。
【0171】本願発明で利用する半導体薄膜は結晶粒界
における整合性が極めて優れているため、上述の不整合
結合手が極めて少ない。本発明者らが任意の複数の結晶
粒界について調べた結果、全体の結合手に対する不整合
結合手の存在割合は10%以下(好ましくは5%以下、さ
らに好ましくは3%以下)であった。即ち、全体の結合
手の90%以上(好ましくは95%以上、さらに好ましくは
97%以上)が整合結合手によって構成されているのであ
る。
【0172】また、本実施例の作製工程に従って作製し
た横成長領域を電子線回折で観察した結果を図26
(a)に示す。なお、図26(b)は比較のために観察
した従来のポリシリコン膜(高温ポリシリコン膜と呼ば
れるもの)の電子線回折パターンである。
【0173】図26(a)、(b)に示す電子線回折パ
ターンは電子線の照射エリアの径が4.25μmであり、十
分に広い領域の情報を拾っている。ここで示している写
真は任意の複数箇所を調べた結果の代表的な回折パター
ンである。
【0174】図26(a)の場合、〈110〉入射に対
応する回折スポット(回折斑点)が比較的きれいに現れ
ており、電子線の照射エリア内では殆ど全ての結晶粒が
{110}配向していることが確認できる。一方、図2
6(b)に示す従来の高温ポリシリコン膜の場合、回折
スポットには明瞭な規則性が見られず、{110}面以
外の面方位の結晶粒が不規則に混在することが判明し
た。
【0175】この様に、結晶粒界を有する半導体薄膜で
ありながら、{110}配向に特有の規則性を有する電
子線回折パターンを示す点が本願発明で利用する半導体
薄膜の特徴であり、電子線回折パターンを比較すれば従
来の半導体薄膜との違いは明白である。
【0176】以上の様に、本実施例の作製工程で作製さ
れた半導体薄膜は従来の半導体薄膜とは全く異なる結晶
構造(正確には結晶粒界の構造)を有する半導体薄膜で
あった。本出願人らは本願発明で利用する半導体薄膜に
ついて解析した結果を特願平9-55633 号、同9-165216
号、同9-212428号でも説明している。
【0177】また、上述の様な本願発明で利用する半導
体薄膜の結晶粒界は、90%以上が整合結合手によって構
成されているため、キャリアの移動を阻害する障壁(バ
リア)としては機能は殆どない。即ち、本願発明で利用
する半導体薄膜は実質的に結晶粒界が存在しないとも言
える。
【0178】従来の半導体薄膜では結晶粒界がキャリア
の移動を妨げる障壁として機能していたのだが、本願発
明で利用する半導体薄膜ではその様な結晶粒界が実質的
に存在しないので高いキャリア移動度が実現される。そ
のため、本願発明で利用する半導体薄膜を用いて作製し
たTFTの電気特性は非常に優れた値を示す。この事に
ついては以下に示す。
【0179】〔TFTの電気特性に関する知見〕
【0180】本願発明で利用する半導体薄膜は実質的に
単結晶と見なせる(実質的に結晶粒界が存在しない)た
め、それを活性層とするTFTは単結晶シリコンを用い
たMOSFETに匹敵する電気特性を示す。本発明者ら
が試作したTFTからは次に示す様なデータが得られて
いる。
【0181】(1)TFTのスイッチング性能(オン/
オフ動作の切り換えの俊敏性)の指標となるサブスレッ
ショルド係数が、Nチャネル型TFTおよびPチャネル
型TFTともに60〜100mV/decade(代表的には60〜85mV
/decade )と小さい。 (2)TFTの動作速度の指標となる電界効果移動度
(μFE)が、Nチャネル型TFTで200 〜650cm2/Vs
(代表的には250 〜300cm2/Vs )、Pチャネル型TFT
で100 〜300cm2/Vs (代表的には150 〜200cm2/Vs )と
大きい。 (3)TFTの駆動電圧の指標となるしきい値電圧(V
th)が、Nチャネル型TFTで-0.5〜1.5 V、Pチャネ
ル型TFTで-1.5〜0.5 Vと小さい。
【0182】以上の様に、極めて優れたスイッチング特
性および高速動作特性が実現可能であることが確認され
ている。
【0183】なお、CGSを形成するにあたって前述し
た結晶化温度以上の温度(700〜1100℃)でのア
ニール工程は、結晶粒内の欠陥低減に関して重要な役割
を果たしている。そのことについて以下に説明する。
【0184】図27(a)は、前述の結晶化工程までを
終了した時点での結晶シリコン膜を25万倍に拡大した
TEM写真であり、結晶粒内(黒い部分と白い部分はコ
ントラストの差に起因して現れる)に矢印で示されるよ
うなジグザグ上に見える欠陥が確認される。
【0185】このような欠陥としては主としてシリコン
結晶格子面の原子の積み重ね順序が食い違っている積層
欠陥であるが、転位などの場合もある。図27(a)は
{111}面に平行な欠陥面を有する積層欠陥と思われ
る。そのことは、ジグザグ状に見える欠陥が約70°の
角度をなして折れ曲がっていることからも確認できる。
【0186】一方、図27(b)に示すように、同倍率
で見た本発明に用いた結晶シリコン膜は、結晶粒内には
ほとんど積層欠陥や転位などに起因する欠陥が見られ
ず、非常に結晶性が高いことが確認できる。この傾向は
膜面全体について言えることであり、欠陥数をゼロにす
ることは現状では困難であるものの、実質的にはゼロと
見なせる程度にまで低減することができる。
【0187】即ち、本発明のアクティブマトリクス型液
晶表示装置の液晶パネルに用いた結晶シリコン膜は、結
晶粒内の欠陥がほとんど無視し得る程度にまで低減さ
れ、且つ、結晶粒界が高い連続性によってキャリア移動
の障壁になりえないため、単結晶または実質的に単結晶
と見なせる。
【0188】このように図27(a)と(b)との写真
が示した結晶シリコン膜はどちらも結晶粒界にほぼ同等
の連続性を有しているが、結晶粒内の欠陥数には大きな
差がある。図27(b)に示した結晶シリコン膜が図2
7(a)に示した結晶シリコン膜よりも遥かに高い電気
特性を示す理由はこの欠陥数の差による所が大きい。
【0189】以上のことから、CGSを作製するにあた
って、触媒元素のゲッタリングプロセスは必要不可欠な
工程であることが判る。本発明者らは、この工程によっ
て起こる現象について次のようなモデルを考えている。
【0190】まず、図27(a)に示す状態では結晶粒
内の欠陥(主として積層欠陥)には触媒元素(代表的に
はニッケル)が偏析している。即ち、Si-Ni-Siといった
形の結合が多数存在していると考えられる。
【0191】しかしながら、触媒元素のゲッタリングプ
ロセスを行うことで欠陥に存在するNiが除去されるとSi
-Ni 結合は切れる。そのため、シリコンの余った結合手
は、すぐにSi-Si 結合を形成して安定する。こうして欠
陥が消滅する。
【0192】勿論、高い温度での熱アニールによって結
晶シリコン膜中の欠陥が消滅することは知られている
が、ニッケルとの結合が切れて、未結合手が多く発生す
るためのシリコンの再結合がスムーズに行われると推測
できる。
【0193】また、本発明者らは結晶化温度以上の温度
(700〜1100℃)で加熱処理を行うことで結晶シ
リコン膜とその下地との間が固着し、密着性が高まるこ
とで欠陥が消滅するというモデルも考えている。
【0194】こうして得られた結晶シリコン膜(図27
(b))は、単に結晶化をおこなっただけの結晶シリコ
ン膜(図27(a)と比較して格段に結晶粒内の欠陥数
が少ないという特徴を有している。この欠陥数の差は電
子スピン共鳴分析(ElectronSpin Resonance :ES
R)によってスピン密度の差となって現れる。現状では
本発明に用いた結晶シリコン膜のスピン密度は少なくと
も1×1018個/cm3以下(代表的には5×1017
/cm3 以下)である。
【0195】以上のような結晶構造および特徴を有する
本発明に用いた結晶シリコン膜を、連続粒界結晶シリコ
ン(Continuous Grain Silicon:CGS)と呼んでい
る。
【0196】(実施例2)
【0197】本実施例では、本発明のD/A変換回路の
別の実施形態について説明する。なお、本実施例では8
ビットのD/A変換回路を例にとって説明するが、本発
明はこれに限定されるわけではなく、2ビット以上の信
号を扱うD/A変換回路が実現される。
【0198】また、本実施例においては、画素数が、横
1920×縦1080である液晶表示装置の駆動回路に
備えられたD/A変換回路を例にとって説明する。
【0199】図5を参照する。図5には本実施例の液晶
表示装置の概略構成図が示されている。本実施例の液晶
表示装置は、第1のソース信号線側シフトレジスタ50
1、デジタルデコーダのアドレス線(a、b、c、d)
502、ラッチ回路(LAT1, 0〜LAT1, 191
9)503、ラッチ回路(LAT2, 0〜LAT2,1
919)504、ラッチパルス線505、スイッチング
回路506、第1のD/A変換回路(1st−D/A,
0〜1st−D/A, 479)507、階調電圧線(V
0〜V16)508、第1のD/A変換回路の第1の出
力線509(509−1および509−2)、第2のソ
ース信号線側シフトレジスタ510、デジタルデコーダ
のアドレス線(e、f、g、h)511、ラッチ回路
(LAT3, 0〜LAT3, 1919)512、ラッチ
回路(LAT4, 0〜LAT4, 1919)513、ラ
ッチパルス線514、スイッチング回路515、第2の
D/A変換回路(2nd−D/A, 0〜2nd−D/
A, 479)516、第2のD/A変換回路の第2の出
力線517、スイッチング回路518、ゲイト信号線側
シフトレジスタ519、ソース信号線520、ゲイト信
号線(走査線)521、および画素TFT522などに
よって構成されている。
【0200】外部から供給される8ビットのデジタル信
号のうち、上位4ビットのデジタル信号がアドレス線
a、b、cおよびdに供給され、下位4ビットのデジタ
ル信号がアドレス線e、f、gおよびhに供給されるよ
うになっている。
【0201】17本の階調電圧線(V0〜V16)50
8には、V0〜V16間に印加される電圧を抵抗分割す
ることによって、それぞれ異なる電圧が供給されるよう
になっている。また、V16の方がV0よりも高い電圧
がに印加されている。つまり、本実施例においても、実
施例1と同様にV16、V15、………、V1、V0の
順に高い電圧が印加されている。
【0202】第1のソース信号線側シフトレジスタ50
1が、ラッチ回路503(LAT1, 0〜LAT1, 1
919)にラッチ信号を順次供給し、ラッチ信号が入力
されるタイミングでラッチ回路503がアドレス線50
2(a、b、c、d)からデジタル信号が取り込まれ、
保持されるむステップ、およびラッチ回路504(LA
2, 0〜LAT2, 1919)にラッチ信号が入力さ
れ、ラッチ回路503からデジタル信号が取り込まれ、
保持されるステップは、実施例1に従うのでここでは省
略する。
【0203】ラッチ回路504(LAT2, 0〜LAT
2, 1919)に取り込み、保持された4ビットのデジ
タル信号は、スイッチング回路506に入力される。本
実施例では、第1のD/A変換回路501および第2の
D/A変換回路510がソース信号線4本に1つの割合
で備わっている。そのため、スイッチング回路506に
よる、ラッチ回路の選択が必要となっている。実際に
は、それぞれのラッチ回路は、4分の1ライン期間づつ
選択されることになる。なお、スイッチング回路506
の機能の詳細については、本出願人による特願平9−2
86098号の実施例1に記載されているので参照され
たい。
【0204】本実施例では、4本のソース信号線に対し
て1組のD/A変換回路(第1のD/A変換回路および
第2のD/A変換回路)が備わっているので、4つのラ
ッチ回路LAT2, 0〜3においては、それぞれ1ライ
ン期間の4分の1の期間ずつだけ、スイッチング回路5
06によって選択され、 第1のD/A変換回路(1st
−D/A, 0)に4ビットのデジタル信号を供給する。
【0205】4ビットのデジタル信号は、第1のD/A
変換回路507によって、階調電圧に変換され、第2の
D/A変換回路516に供給される。
【0206】第2のソース線側シフトレジスタ510
が、ラッチ回路512(LAT3, 0〜LAT3, 19
19)にラッチ信号を順次供給し、ラッチ信号が入力さ
れるタイミングでアドレス線511(e、f、g、h)
からデジタル信号を取り込み、保持するステップは、お
よびラッチ回路513(LAT4, 0〜LAT4, 19
19)にラッチ信号が入力され、ラッチ回路512から
デジタル信号が取り込まれ、保持されるステップは、実
施例1に従うのでここでは省略する。なお、本実施例に
おいても、第1のソース信号線側シフトレジスタがラッ
チ回路503(LAT1, 0〜LAT1, 1919)に
ラッチ信号を送出するタイミングと、第2のソース信号
線側シフトレジスタがラッチ回路512(LAT3, 0
〜LAT3, 1919)にラッチ信号を送出するタイミ
ングとは同じである。
【0207】ラッチ回路(LAT4, 0〜LAT4, 1
919)に取り込み、保持された4ビットのデジタル信
号は、スイッチング回路515に入力される。ここで
も、スイッチング回路506による、ラッチ回路の選択
が必要となっている。ここでも、ラッチ回路は、4分の
1ライン期間づつ選択される。こうして、第2のD/A
変換回路516には、ラッチ回路から4ビットのデジタ
ル信号が順次取り込まれる。
【0208】第2のD/A変換回路516は、入力され
るデジタル信号に応じた階調電圧を出力線517に供給
する。
【0209】ここで、本実施例の第1および第2のD/
A変換回路について説明する。図6を参照する。図6
は、第1のD/A変換回路507および第2のD/A変
換回路516の概略図である。まず、図6を用いて第1
のD/A変換回路507および第2のD/A変換回路5
16の動作を説明する。
【0210】第1のD/A変換回路507は、16個の
スイッチ(swA1〜swA16)を含むスイッチ回路
swAと、16個のスイッチ(swB1〜swB16)
を含むスイッチ回路swBと、17本の階調電圧線(V
0〜V16)とによって構成される。第2のD/A変換
回路516は、16個のスイッチ(swC1〜swC1
6)を含むスイッチ回路swCと、16個の抵抗(R1
〜R16)とによって構成される。なお、ここでは、配
線自体が有する固有抵抗については便宜上考慮していな
い。
【0211】第1のD/A変換回路507において、ス
イッチング回路506によって選択されたラッチ回路を
経てアドレス線a、b、cおよびdから供給される4ビ
ットのデジタル信号が、swAおよびswBを制御す
る。swAの16個のスイッチ(swA1〜swA1
6)において、ラッチ回路を経てアドレス線a、b、c
およびdから供給されるデジタル信階調号に応じて、い
ずれか一つのスイッチだけが閉じるようになっており、
同時に2以上のスイッチが閉じることはない。また、s
wBの16個のスイッチ(swB1〜swB16)にお
いても、ラッチ回路を経てアドレス線a、b、cおよび
dから供給されるデジタル信号に応じて、いずれか一つ
のスイッチだけが閉じるようになっており、 同時に2以
上のスイッチが閉じることはない。さらに、swAの4
つのスイッチとswBの4つのスイッチとが閉じるタイ
ミングには、次のような関係がある。すなわち、swA
1が閉じる時はswB1が閉じ、swA2が閉じる時は
swB2が閉じ、swA3が閉じる時はswB3が閉
じ、かつswA4が閉じる時はswB4が閉じるように
設計されている。他のスイッチに関しても、swAnと
swBnと(1≦n≦16;nは自然数)が同時に閉じ
るようになっている。従って、swAとswBとによっ
て、常に2つの隣り合う階調電圧線が選択されることに
なる。このようにして、swAとswBとによって2つ
の隣り合う階調電圧線が選択され、第1の出力線(H)
509−1と第1の出力線(L)509−2とに供給さ
れる。
【0212】第2のD/A変換回路516において、ラ
ッチ回路を経てアドレス線e、f、gおよびhから供給
される4ビットのデジタル信号が、swCを制御する。
swCの16個のスイッチ(swC1〜swC16)に
おいて、アドレス線e、f、gおよびhから供給される
デジタル信号に応じて、いずれか一つのスイッチだけが
閉じるようになっている。
【0213】第1の出力線(H)509−1に供給され
ている階調電圧と、第1の出力線(L)509−2に供
給されている階調電圧から、16個の抵抗(R1〜R1
6)によって16の異なる階調電圧が作られる。swC
の16個のスイッチのうち、いずれか一つのスイッチが
閉じ、対応する階調電圧が第2の出力線517に供給さ
れる。第2の出力線517へ供給される階調電圧は、バ
ッファ(図示せず)などを通してソース信号線520に
供給される。
【0214】よって、本実施例では、8ビットのデジタ
ル信号のうち上位4ビットによって16通りの階調電圧
を選択することができ、下位4ビットによって選択され
た階調電圧から更に16通りの階調電圧を出力すること
ができる。よって、16(上位4ビット)×16(下位
4ビット)=256通りの階調電圧を選択することがで
きる。
【0215】図7および図8には、本実施例の第1のD
/A変換回路507および第2のD/A変換回路516
の回路構成の1例が挙げられている。
【0216】次に図9を参照する。図9には、図7およ
び図8に示されている本実施例のD/A変換回路の回路
パターンの一部(図7に示されている第1のD/A変換
回路の回路507パターンの一部)が示されている。図
9において、901〜905は、N型の不純物が添加さ
れた半導体活性層である。906〜910は、P型の不
純物が添加された半導体活性層である。911〜914
はゲイト電極配線であり、本実施例では2wt%のSc
(スカンジウム)を含有したAl(アルミニウム)が用
いられている。915〜917および918〜931は
第2配線であり、本実施例ではAlが用いられている。
932および933は第3配線である。代表的に934
で示されているような黒く塗りつぶされている部分は、
ゲイト電極と第2配線と、あるいは第2配線と第3配線
との接続(コンタクト)をとっている部分である。
【0217】なお、図中で同じ模様の配線は、それぞれ
同じ配線層にあるものとする。また、図中で破線によっ
て示されている部分は、上部の配線によって隠れている
下部の配線を示す。
【0218】なお、915は階調電圧線V16であり、
916は階調電圧線V15であり、917は階調電圧線
V14である。
【0219】本実施例では、この第3配線は、液晶表示
装置のアクティブマトリクス基板側のBM(ブラックマ
スク)層を形成する時に同時に形成されているが、別の
配線層を用いて形成されても良い。その場合、用いられ
る材料(Al、Ti等)によってその線幅や膜厚を変え
ることが望ましい。例えば、 第3配線の材料にTiを用
いた場合、TiはAlと比較して抵抗率が高いので、線
幅を太くしたり、膜厚を厚くしたりすることが望まし
い。また、第3配線に、例えばAlとTiといったよう
な2種類以上の金属の積層構造を用いても良い。
【0220】ここで、本実施例のD/A変換回路を従来
のD/A変換回路と比較してみる。本実施例の8ビット
のD/A変換回路は、図6からも理解されるように、階
調電圧線の本数が17本であり、しかもスイッチの数が
48個である。従来の8ビットのD/A変換回路は、階
調電圧数が256あるいは17であり、スイッチの数も
256個である。したがって、従来のD/A変換回路と
比較して、スイッチの数を極端に減少させることがで
き、面積が小さくて済み、駆動回路全体の小型化を実現
することができる。さらに、D/A変換回路の小型化が
図れることより、アクティブマトリクス液晶表示装置の
高精細化をも実現することができる。
【0221】なお、本実施例では、8ビットのデジタル
信号を上位4ビットと下位4ビットとに分割し、それぞ
れがswAおよびswBとswCとのスイッチングを制
御するようにしたが、8ビットのデジタル信号の分割は
これに限定されるわけではない。たとえば、8ビットの
デジタル信号を上位6ビットと下位2ビットとに分割
し、それぞれがswAおよびswBとswCとのスイッ
チングを制御するようにすることもできる。
【0222】また、本実施例のD/A変換回路において
も、画素TFTの電位が変化しても第2のD/A変換回
路の第2の出力線から供給される電圧は常に安定してい
るので、安定した電圧を画素TFTに供給することがで
きる。
【0223】なお、本実施例のD/A変換回路も、液晶
表示装置の他の駆動回路、他の周辺装置と共に、石英基
板やガラス基板などの絶縁基板上に一体形成され得る。
本発明のD/A変換回路は、実施例1の製造方法によっ
て作成され得る。また、他の製造方法によっても作成さ
れ得る。
【0224】また、本実施例のD/A変換回路のそれぞ
れの階調電圧線に接続される4個のPチャネル型TFT
と4個のNチャネル型TFTとは、同一半導体層上に形
成されているが、4個の独立したPチャネル型TFTと
4個の独立したNチャネル型TFTとがコンタクトを介
して金属配線などによって接続されるようにしても良
い。しかし、前者の場合の方がよりD/A変換回路の小
面積化が図れるので好ましい。
【0225】ここで図21に、本実施例のアクティブマ
トリクス型液晶表示装置の写真を示す。図21(A)に
よると、良好なチェックパターンの表示が行われている
ことがわかる。また図21(B)によると、良好な25
6の階調表示が行なわれていることがわかる。
【0226】図22および図23は、本実施例のD/A
変換回路を動作させ、データを測定した時のオシロスコ
ープ図である。
【0227】図22は、本実施例の第1のD/A変換回
路に供給される階調電圧線V0〜V16(図6参照)の
電圧データを示している。階調電圧線V0〜V16の1
7通りの安定した電圧が供給されていることがわかる。
【0228】図23は、本実施例の第2のD/A変換回
路の第2の出力線に出力される電圧データを示してい
る。下位4ビットのでデジタル信号によって16通りの
安定した電圧が第2の出力線に出力されていることがわ
かる。なお、出力信号に見られるグリッチは、DE信号
によるものであり、ソース信号線のアナログデータ信号
のチャージには影響はない。
【0229】(実施例3)
【0230】本実施例では、実施例1に記載されている
スイッチ回路の具体的な回路構成の一例について説明す
る。本実施例では、4ビットのデジタルビデオデータを
扱うアクティブマトリクス型液晶表示装置の主用部のブ
ロック図を示すことにする。シフトレジスタ回路、ラッ
チ回路、D/A変換回路等については実施例1を参照す
ることができる。なお、本実施例で説明するスイッチ回
路は、実施例2で述べたアクティブマトリクス型液晶表
示装置にも用いられ得る。
【0231】図17を参照する。図17には、本実施例
のアクティブマトリクス型液晶表示装置の主要部のブロ
ック図が示されている。実施例1と記載が異なる点は、
ソース信号線側駆動回路が、画素マトリクス回路を挟ん
で上下に用いられていること、ゲイト信号線側駆動回路
が画素マトリクス回路を挟んで左右に用いられているこ
と、ソース信号線側駆動回路にレベルシフタ回路が用い
られていること、デジタルビデオデータ分割回路が設け
られていること等がある。また、レベルシフタ回路は必
要に応じて用いればよく、必ずしも用いなくても良い。
【0232】本実施例のアクティブマトリクス型液晶表
示装置は、ソース信号線側駆動回路A1701、ソース
信号線側駆動回路A1702、ゲイト信号線側駆動回路
A1712、ソース信号線側駆動回路A1715、画素
マトリクス回路1716、およびデジタルビデオデータ
分割回路1710を有している。
【0233】ソース信号線側駆動回路A1701は、シ
フトレジスタ回路1702、バッファ回路1702、ラ
ッチ回路(1)1704、ラッチ回路(2)1705、
セレクタ(スイッチ)回路(1)1708、レベルシフ
タ回路1707、D/A変換回路1708、セレクタ
(スイッチ)回路(2)1709を備えている。ソース
信号線側駆動回路A101は、奇数番目のソース信号線
に映像信号(階調電圧信号)を供給する。なお、本実施
例では、上記実施例1で説明したスイッチ回路に相当す
る回路をセレクタ回路と呼ぶことにする。説明の都合
上、第1および第2のD/A変換回路をD/A変換回路
1708としてひとまとめに記載している。
【0234】ソース信号線側駆動回路において、ラッチ
回路(2)1705までの動作については、実施例1あ
るいは実施例2を参照することができる。
【0235】セレクタ回路(1)1706で選択され
た、ラッチ回路から4ビットのデジタルビデオデータの
うち上位2ビットのデジタルビデオデータがレベルシフ
タ1707に供給される。レベルシフタ1707によっ
てデジタルビデオデータの電圧レベルは上げられ、D/
A変換回路1708の第1のD/A変換回路に供給す
る。D/A変換回路1708は、2ビットのデジタルビ
デオデータをアナログ信号(階調電圧)に変換し、第2
のD/A変換回路に供給する。第2のD/A変換回路
は、4ビットのデジタルビデオデータの下位2ビットの
デジタルビデオデータによって第1のD/A変換回路よ
り供給される階調電圧よりさらに階調電圧を選択し、セ
レクタ回路(2)1709に供給する。セレクタ回路
(2)1709によって選択されるソース信号線に順次
供給される。ソース信号線に供給されるアナログ信号
は、ソース信号線に接続されている画素マトリクス回路
の画素TFTのソース領域に供給される。この一連の動
作は、実施例1を参照されたい。
【0236】1711はソース信号線側駆動回路Bであ
り、構成はソース信号線側駆動回路A1701と同じで
ある。ソース信号線側駆動回路B1711は、偶数番目
のソース信号線に映像信号を供給する。
【0237】1715はゲイト信号線側駆動回路Bであ
り、ゲイト信号線側駆動回路A1712と同じ構成をと
る。本実施例では、このようにゲイト信号線側駆動回路
を画素マトリクス回路1716の両端に設け、両方のゲ
イト信号線側駆動回路を動作させることによって、片方
が動作しない場合にも表示不良を引き起こすことが無
い。
【0238】1710はデジタルビデオデータ分割回路
である。デジタルビデオデータ分割回路1710は、外
部から入力されるデジタルビデオデータの周波数を1/
mに落とすための回路である。デジタルビデオデータを
分割することにより、駆動回路の動作に必要な信号の周
波数も1 /mに落とすことができる。なおデジタルビデ
オデータ分割回路を画素マトリクス回路や他の駆動回路
と同じ基板上に一体形成することは、本出願人による特
許出願である特願平9−356238号に開示されてい
る。前記特許出願には、デジタルビデオデータ分割回路
の動作の説明が詳細になされており、本実施例のデジタ
ルビデオデータ分割回路の動作を理解する上で参考にさ
れたい。
【0239】ここで、本実施例のセレクタ回路(1)1
706およびセレクタ回路(2)1709の構成ならび
に動作について説明する。セレクタ回路の基本概念は、
実施例1で説明したスイッチ回路と同じである。本実施
例では、ソース信号線4本毎に一つのセレクタ回路
(1)およびセレクタ回路(2)が用いられている。よ
って、ソース信号線側駆動回路(A)には、240個の
セレクタ回路(1)および240個のセレクタ回路
(2)が用いられており、ソース信号線側駆動回路
(B)には、240個のセレクタ回路(1)および24
0個のセレクタ回路(2)が用いられている。
【0240】図18を参照する。図18には、説明の便
宜上、ソース信号線側駆動回路(A)の最も左のセレク
タ回路(1)のみが示されている。実際のソース信号線
側駆動回路には、このセレクタ回路が240個用いられ
ている。
【0241】本実施例のセレクタ回路(1)の一つは、
図18に示されるように、8個の3入力NAND回路
と、2個の4入力NAND回路と、2個のインバータを
有している。本実施例のセレクタ回路(1)1506に
は、ラッチ回路(2)1505からの信号が入力され、
ラッチ回路(2)1505からの信号線L0, 0、L
0, 1、L1, 0、L1, 1、...、L1919,
0、L1919, 1のうち、信号線L0, 0、L0,
1、L1, 0、L1, 1、L2, 0、L2, 1、L3,
0、L3, 1が図16に示されるセレクタ回路(1)に
接続されている。La,bという記載は、左からa番目
のソース信号線に供給されるデジタルビデオデータのb
ビット目の信号が供給されることを意味する。また、セ
レクタ回路(1)には、信号線SS1およびSS2から
タイミング信号が入力される。セレクタ回路(1)から
の信号は、レベルシフタ1507に入力され、その後D
/A変換回路1508に入力される。
【0242】ここで、図19を参照する。図19には、
セレクタ回路(2)が示されている。図19には、説明
の便宜上、最も左のセレクタ回路(2)が示されてい
る。実際のソース信号線側駆動回路には、このセレクタ
回路が240個用いられている。
【0243】本実施例のセレクタ回路(2)は、図19
に示されるように、3個のPチャネル型TFTと3個の
Nチャネル型TFTとを有するアナログスイッチ4個
と、3個のインバータを有している。セレクタ回路
(2)には、D/A変換回路1708によってアナログ
信号に変換されたアナログ映像信号(階調電圧)が入力
される。
【0244】図20には、セレクタ回路(1)1706
入力される2ビットのデジタルビデオデータおよびセレ
クタ回路(1)1706ならびにセレクタ回路(1)1
709に入力されるタイミング信号のタイミングチャー
トが示されている。LSはラッチ信号であり、1ライン
期間(horizontal scanning period)の開始時に、ラッ
チ回路(2)に供給される信号である。bit−0およ
びbit−1は、ラッチ回路(2)から出力されるデジ
タル画像信号の0ビット目、1ビット目のデータをそれ
ぞれ示す。なお、ここでは、図16に示されるセレクタ
回路(1)に接続されているラッチ回路(2)からの信
号線L0, 1およびL0, 0にはそれぞれ、A1および
A0というデジタル信号が供給され、信号線L1, 1お
よびL1, 0にはそれぞれ、B1およびB0というデジ
タル信号が供給され、信号線L2, 1およびL2, 0に
はそれぞれ、C1およびC0というデジタル信号が供給
され、信号線L3, 1およびL3, 0にはそれぞれ、D
1およびD0というデジタル信号が供給されるとする。
【0245】セレクタ回路(1)において、SS1およ
びSS2に供給されるタイミング信号に基づいて、bi
t−1およびbit−0に出力される信号が選択され
る。つまり、最初の(1/4)ライン期間には、bit
−1にはA1が出力され、かつbit−0にはA0が出
力される。次の(1/4)ライン期間には、bit−1
にはB1が出力され、かつbit- 0にはB0が出力さ
れる。次の(1/4)ライン期間には、bit−1には
C1が出力され、かつbit−0にはC0が出力され
る。そして、最後の(1/4)ライン期間には、bit
−1にはD1が出力され、かつbit−0にはD0が出
力される。このように、(1/4)ライン期間づつラッ
チ回路(2)からのデータがレベルシフタ回路に供給さ
れることになる。
【0246】D/A変換回路から供給されるアナログ映
像信号は、セレクタ回路(2)によって選択され、ソー
ス信号線に供給される。この場合も、(1/4)ライン
期間ずつ対応するソース信号線にアナログ映像信号が供
給されるが、デコードイネイブル信号(DE)によって
アナログ信号の電圧が完全に確定している間だけ、ソー
ス信号線にアナログ映像信号が供給されることになる。
【0247】なお、本実施例では、4ビットのデジタル
ビデオデータを扱ったが、4ビット以上のデジタルビデ
オデータを扱うこともできる。
【0248】また、本実施例では、ソース信号線4本に
一つD/A変換回路を設けるため、スイッチ回路を用
い、D/A変換回路の数を従来の4分の1としたが、、
D/A変換回路の数をこれ以外の数にする事も出来る。
たとえば、ソース信号線8本につき1つのD/A変換回
路を割り当てた場合、本実施例のアクティブマトリクス
型液晶表示装置ではD/A変換回路の数は240個とな
り、駆動回路のさらなる面積縮小が実現される。このよ
うに、何本のソース信号線につき1つのD/A変換回路
を割り当てるかは、本実施例に限定されるものではな
い。
【0249】上記実施例では、代表的に実施例1あるい
は2に示された本発明のD/A変換回路を液晶表示装置
の駆動回路に用いる例を説明した。この場合、液晶表示
装置に用いられる表示方法としては、ネマチック液晶を
用いたTNモードや電界制御複屈折を利用したモード、
液晶と高分子との混合層、いわゆる高分子分散モードな
どにも用いることができる。なお、上記実施例では、透
過型のアクティブマトリクス型液晶表示装置の駆動回路
に本発明のD/A変換回路を用いる場合について説明し
たが、本発明のD/A変換回路は、反射型のアクティブ
マトリクス型液晶表示装置の駆動回路にも用いられ得
る。
【0250】さらに、代表的に実施例1あるいは2に示
された本発明のD/A変換回路を備えたデジタル駆動方
式の駆動回路は、上述したように画素TFTの線順次走
査を行い、その画素数は今後のATV(Advance
d TV)に対応できる程莫大である。よって、応答速
度の速い無しきい値反強誘電性液晶を用いたアクティブ
マトリクス型液晶表示装置に用いると、さらにその効果
を発揮する。
【0251】また、代表的に実施例1あるいは2に示さ
れた本発明のD/A変換回路を、印加電圧に応答して光
学的特性が変調され得るその他のいかなる表示媒体を備
えた表示装置の駆動回路に用いてもよい。例えば、エレ
クトロルミネセンス素子などを用いた表示装置の駆動回
路に用いても良い。
【0252】また、代表的に実施例1あるいは2に示さ
れた本発明のD/A変換回路を、イメージセンサなどの
半導体装置の駆動回路に用いることもできる。この場
合、イメージセンサの受光部と、受光部で電気信号に変
換された映像を表示する画像表示部とが一体形成された
イメージセンサにも適応させることができる。また、イ
メージセンサは、ラインセンサあるいはエリアセンサの
どちらにでも適応可能である。
【0253】(実施例4)本実施例では、本発明を用い
た様々な電子機器について説明する。なお、本実施例に
挙げる電子機器とは、本発明のD/A変換回路を搭載し
た製品と定義する。
【0254】その様な電子機器としては、ビデオカメ
ラ、スチルカメラ、プロジェクター、プロジェクション
TV、ヘッドマウントディスプレイ、カーナビゲーショ
ン、パーソナルコンピュータ(ノート型を含む)、携帯
情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話等)などが
挙げられる。それらの一例を図28に示す。これらの電
子機器には、上述の実施例1〜3の本発明のD/A変換
回路を用いた表示装置を用いることができる。
【0255】図28(A)は携帯電話であり、本体20
01、音声出力部2002、音声入力部2003、表示
装置2004、操作スイッチ2005、アンテナ200
6で構成される。本発明のD/A変換回路は音声出力部
2002、音声入力部2003、表示装置2004等に
適用することができる。
【0256】図28(B)はビデオカメラであり、本体
2101、表示装置2102、音声入力部2103、操
作スイッチ2104、バッテリー2105、受像部21
06、で構成される。本発明のD/A変換回路は表示装
置2102、音声入力部2103、受像部2106に適
用することができる。
【0257】図28(C)はモバイルコンピューター
(モービルコンピューター)であり、本体2201、カ
メラ部2202、受像部2203、操作スイッチ220
4、表示装置2205で構成される。本発明のD/A変
換回路は受像部2203、表示装置2205等に適用で
きる。
【0258】図28(D)はヘッドマウントディスプレ
イであり、本体2301、表示装置2302、バンド部
2303で構成される。本発明のD/A変換回路は表示
装置2302に適用することができる。
【0259】図28(E)はリア型プロジェクターであ
り、本体2401、光源2402、表示装置2403、
偏光ビームスプリッター2404、リフレクター240
5、2406、スクリーン2407、で構成される。本
発明のD/A変換回路は表示装置2403に適用するこ
とができる。
【0260】図28(F)はフロンと型プロジェクター
であり、本体2501、光源2502、表示装置250
3、光学系2504、スクリーン2505で構成され
る。本発明のD/A変換回路は表示装置2503に適用
することができる。
【0261】以上の様に、本発明のD/A変換回路の適
用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用す
ることが可能である。また、他にも電光掲示板、宣伝広
告用ディスプレイなどにも活用することができる。
【0262】
【発明の効果】
【0263】本発明によると、スイッチの少ないD/A
変換回路が実現できる。また、デジタル信号のビット数
が大きくなるに従って、スイッチの数を従来と比較して
極端に減少させることができる。よって、大画面、高精
細な半導体表示装置における、大きなビット数のデジタ
ル信号を扱うD/A変換回路でさえも、小面積で実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のD/A変換回路を備えたアクティブ
マトリクス型液晶表示装置の概略構成図である。
【図2】 ラッチ回路の回路図である。
【図3】 本発明のD/A変換回路の構成図である。
【図4】 本発明のD/A変換回路の回路例である。
【図5】 本発明のD/A変換回路を備えたアクティブ
マトリクス型液晶表示装置の構成図である。
【図6】 本発明のD/A変換回路の構成図である。
【図7】 本発明のD/A変換回路の回路例である。
【図8】 本発明のD/A変換回路の回路例である。
【図9】 本発明のD/A変換回路の回路パターン図で
ある。
【図10】 本発明のD/A変換回路を備えた液晶表示
装置の一製造方法を示す図である。
【図11】 本発明のD/A変換回路を備えた液晶表示
装置の一製造方法を示す図である。
【図12】 本発明のD/A変換回路を備えた液晶表示
装置の一製造方法を示す図である。
【図13】 本発明のD/A変換回路を備えた液晶表示
装置の一実施例である。
【図14】 従来のデジタル駆動方式の液晶表示装置の
構成図である。
【図15】 従来のデジタル駆動方式の液晶表示装置に
用いられているD/A変換回路である。
【図16】 従来のデジタル駆動方式の液晶表示装置に
用いられているD/A変換回路である。
【図17】 本発明のある実施形態による半導体表示装
置のブロック図である。
【図18】 本発明のある実施形態によるセレクタ回路
(スイッチ回路)の回路構成図である。
【図19】 本発明のある実施形態によるセレクタ回路
(スイッチ回路)の回路構成図である。
【図20】 本発明のある実施形態によるセレクタ回路
のタイミングチャートである。
【図21】 本発明のある実施形態によるアクティブマ
トリクス型液晶表示装置の写真図である。
【図22】 本発明のある実施形態によるD/A変換回
路の出力信号のオシロスコープ図である。
【図23】 本発明のある実施形態によるD/A変換回
路の出力信号のオシロスコープ図である。
【図24】 CGSのTEM写真図である。
【図25】 高温ポリシリコンのTEM写真図である。
【図26】 CGSおよび高温ポリシリコンの電子線回
折パターンを示す写真図である。
【図27】 CGSおよび高温ポリシリコンのTEM写
真図である。
【図28】 本願発明を用いた様々な電子機器の図
【図29】 本発明のD/A変換回路を備えたアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置の概略構成図である。
【符号の説明】
106 第1のD/A変換回路 107 階調電圧線 108−1 第1の出力線(H) 108−2 第1の出力線(L) 114 第2のD/A変換回路 115 第2の出力線

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されるnビット(nは2以上の自然
    数)のデジタル信号に対応する階調電圧が出力線に供給
    されるD/A変換回路であって、 前記nビットのデジタル信号を上位xビットと下位yビ
    ットとに分割し(x+y=n;x、yは共に自然数)、 前記nビットのデジタル信号の上位xビットによって
    (2x +1)本の階調電圧線のうち隣り合う2本の階調
    電圧線が選択され、 選択された前記隣り合う2本の階調電圧線の階調電圧か
    ら、2y 通りの階調電圧が作り出され、 前記nビットのデジタル信号の下位yビットによって、
    前記2y 通りの階調電圧のうち対応する階調電圧が出
    力線に供給されることを特徴とするD/A変換回路。
  2. 【請求項2】 前記D/A変換回路は、薄膜トランジス
    タを用いて絶縁基板上に形成される請求項1に記載のD
    /A変換回路。
  3. 【請求項3】 入力されるnビット(nは2以上の自然
    数)のデジタル信号に対応する階調電圧が出力線に供給
    されるD/A変換回路であって、 前記nビットのデジタル信号を上位xビットと下位yビ
    ットとに分割し(x+y=n;x、yは共に自然数)、
    前記nビットのデジタル信号の上位xビットによって
    (2x +1)本の階調電圧線のうち、第1〜第(2x
    1)の階調電圧線に向かってより高い電圧が供給されて
    いる第zおよび第(z+1)の階調電圧線が選択され
    (1≦z≦2x;zは自然数)、 選択された前記第zおよび第(z+1)の階調電圧線の
    階調電圧から、2y 通りの階調電圧が作り出され、 前記nビットのデジタル信号の下位yビットによって、
    前記2y 通りの階調電圧のうち対応する階調電圧が出
    力線に供給されることを特徴とするD/A変換回路。
  4. 【請求項4】 前記D/A変換回路は、薄膜トランジス
    タを用いて絶縁基板上に形成される請求項3に記載のD
    /A変換回路。
  5. 【請求項5】 マトリクス状に配置された複数のTFT
    と、 前記複数のTFTを駆動するソース信号線側駆動回路と
    ゲイト信号線側駆動回路と、を備えた半導体装置であっ
    て、 前期ソース信号線側駆動回路は、入力されるnビット
    (nは2以上の自然数)のデジタル信号に対応する階調
    電圧が出力線に供給されるD/A変換回路を備えてお
    り、 前記nビットのデジタル信号を上位xビットと下位yビ
    ットとに分割し(x+y=n;x、yは共に自然数)、 前記nビットのデジタル信号の上位xビットによって
    (2x +1)本の階調電圧線のうち隣り合う2本の階調
    電圧線が選択され、 選択された前記隣り合う2本の階調電圧線の階調電圧か
    ら、2y 通りの階調電圧が作り出され、 前記nビットのデジタル信号の下位yビットによって、
    前記2y 通りの階調電圧のうち対応する階調電圧が出力
    線に供給されることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 マトリクス状に配置された複数のTFT
    と、 前記複数のTFTを駆動するソース信号線側駆動回路と
    ゲイト信号線側駆動回路と、を備えた半導体装置であっ
    て、 前記ソース信号線側駆動回路は、入力されるnビット
    (nは2以上の自然数)のデジタル信号に対応する階調
    電圧が出力線に供給されるD/A変換回路を備えた駆動
    回路を有する半導体装置であって、 前記nビットのデジタル信号を上位xビットと下位yビ
    ットとに分割し(x+y=n;x、yは共に自然数)、
    前記nビットのデジタル信号の上位xビットによって
    (2x +1)本の階調電圧線のうち、第1〜第(2x
    1)の階調電圧線に向かってより高い電圧が供給されて
    いる第zおよび第(z+1)の階調電圧線が選択され
    (1≦z≦2x;zは自然数)、 選択された前記第zおよび第(z+1)の階調電圧線の
    階調電圧から、2y 通りの階調電圧が作り出され、 前記nビットのデジタル信号の下位yビットによって、
    前記2y 通りの階調電圧のうち対応する階調電圧が出力
    線に供給されることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 複数のTFTと、 前記複数のTFTを駆動するソース信号線側駆動回路と
    ゲイト信号線側駆動回路と、を備えた半導体装置であっ
    て、 前記ソース信号線側駆動回路は、入力されるnビット
    (nは2以上の自然数)のデジタル信号に対応する階調
    電圧が出力線に供給されるD/A変換回路を備えた駆動
    回路を有する半導体装置であって、 前記nビットのデジタル信号を上位xビットと下位yビ
    ットとに分割し(x+y=n;x、yは共に自然数)、
    前記nビットのデジタル信号の上位xビットによって
    (2x +1)本の階調電圧線のうち、第1〜第(2x
    1)の階調電圧線に向かってより高い電圧が供給されて
    いる第zおよび第(z+1)の階調電圧線が選択され
    (1≦z≦2x;zは自然数)、 選択された前記第zおよび第(z+1)の階調電圧線の
    階調電圧から、2y通りの階調電圧が作り出され、 前記nビットのデジタル信号の下位yビットによって、
    前記2y 通りの階調電圧のうち対応する階調電圧が出力
    線に供給されることを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記複数のTFTと、前記ソース信号線
    側駆動回路と、前記ゲイト信号線側駆動回路とは、薄膜
    トランジスタを用いて絶縁基板上に一体形成される請求
    項5乃至7のいずれか一つに記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記半導体装置のBM層は、前記ソース
    信号線側駆動回路または前記ゲイト信号線側駆動回路の
    第3配線として用いられる請求項8に記載の半導体装
    置。
  10. 【請求項10】 前記半導体装置のBM層には、Al膜
    あるいはAlおよびTiの積層膜が用いられることを特
    徴とする請求項9に記載の半導体装置。
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