JP2000019313A - 反射体及びそれを用いた曲面状反射体 - Google Patents
反射体及びそれを用いた曲面状反射体Info
- Publication number
- JP2000019313A JP2000019313A JP10191506A JP19150698A JP2000019313A JP 2000019313 A JP2000019313 A JP 2000019313A JP 10191506 A JP10191506 A JP 10191506A JP 19150698 A JP19150698 A JP 19150698A JP 2000019313 A JP2000019313 A JP 2000019313A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reflector
- layer
- silver
- oligomer
- thin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ポリエステルフィルム/銀薄膜層からなる反射
体において、高温下で発生する反射面の白濁を防止す
る。 【解決手段】オリゴマー析出防止層(A)、ポリエステ
ルフィルム(B)及び、銀薄膜層(C)がABCの順に
形成され、かつ、A側が反射面となる反射体。
体において、高温下で発生する反射面の白濁を防止す
る。 【解決手段】オリゴマー析出防止層(A)、ポリエステ
ルフィルム(B)及び、銀薄膜層(C)がABCの順に
形成され、かつ、A側が反射面となる反射体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射率の高い銀を用
いた反射体及びそれを用いた曲面状反射体に関する。更
に詳しくは、高温環境下においても反射面に白濁を生じ
ない耐熱性に優れた反射体及びそれを用いた曲面状反射
体に関する。本発明の反射体および曲面状反射体は、液
晶表示装置のバックライトのランプリフレクター、プリ
ンター及びFAX等に用いられる反射鏡、蛍光灯の反射
傘、ストロボの反射傘、コンパクトの鏡等に用いられ
る。これ以外にもほとんどすべての光反射体に用いるこ
とができる。
いた反射体及びそれを用いた曲面状反射体に関する。更
に詳しくは、高温環境下においても反射面に白濁を生じ
ない耐熱性に優れた反射体及びそれを用いた曲面状反射
体に関する。本発明の反射体および曲面状反射体は、液
晶表示装置のバックライトのランプリフレクター、プリ
ンター及びFAX等に用いられる反射鏡、蛍光灯の反射
傘、ストロボの反射傘、コンパクトの鏡等に用いられ
る。これ以外にもほとんどすべての光反射体に用いるこ
とができる。
【0002】
【従来の技術】銀は可視光域及び赤外域に高い反射率を
持ち、また電気及び熱の伝導率が金属中で最大であるこ
とから、可視光線反射材料及び熱線反射材料、電気配線
材料として注目されている。一般に、大気中で酸化する
ことはないが、大気中の亜硫酸ガス、硫黄と反応し黒色
の硫化銀を生成する。また、オゾンと反応し黒色の酸化
銀(AgO)を生成する。
持ち、また電気及び熱の伝導率が金属中で最大であるこ
とから、可視光線反射材料及び熱線反射材料、電気配線
材料として注目されている。一般に、大気中で酸化する
ことはないが、大気中の亜硫酸ガス、硫黄と反応し黒色
の硫化銀を生成する。また、オゾンと反応し黒色の酸化
銀(AgO)を生成する。
【0003】大気による銀の硫化を防止する方法として
は、銀を合金化する方法が知られている。例えば、電気
接点用には、3〜40wt%のCuを含む銀が、また、
Cdを含む銀が、更には10wt%のAuを含む銀が用
いられている。また、歯科用には25wt%のPdと1
0wt%のCuを含む銀が、装飾用には5〜20wt%
のCuを含む銀が用いられている。また、銀の実用性能
に関しては「貴金属の実際知識」山本勇三編著、東洋経
済新報社 昭和57年 頁72〜153に詳しく述べら
れている。
は、銀を合金化する方法が知られている。例えば、電気
接点用には、3〜40wt%のCuを含む銀が、また、
Cdを含む銀が、更には10wt%のAuを含む銀が用
いられている。また、歯科用には25wt%のPdと1
0wt%のCuを含む銀が、装飾用には5〜20wt%
のCuを含む銀が用いられている。また、銀の実用性能
に関しては「貴金属の実際知識」山本勇三編著、東洋経
済新報社 昭和57年 頁72〜153に詳しく述べら
れている。
【0004】その他の硫化防止方法としては、銀を金属
層または金属酸化物層、金属硫化物層、合金層、下塗り
樹脂層、保護樹脂層により被覆する方法が知られてい
る。例えばガラス上に銀を成膜した後に、CuとSnか
らなる合金層を積層し、更に樹脂層を積層することによ
り銀の腐食を防止し、また、耐スクラッチ性を高める方
法が知られている(特開昭49−107547)。ま
た、本発明者らも、銀薄膜層の両面にアルミ、チタン等
からなる金属層を用いることにより、銀薄膜層の光、
熱、ガス等による腐食を防止する方法を開示している
(特開平1−279201)。
層または金属酸化物層、金属硫化物層、合金層、下塗り
樹脂層、保護樹脂層により被覆する方法が知られてい
る。例えばガラス上に銀を成膜した後に、CuとSnか
らなる合金層を積層し、更に樹脂層を積層することによ
り銀の腐食を防止し、また、耐スクラッチ性を高める方
法が知られている(特開昭49−107547)。ま
た、本発明者らも、銀薄膜層の両面にアルミ、チタン等
からなる金属層を用いることにより、銀薄膜層の光、
熱、ガス等による腐食を防止する方法を開示している
(特開平1−279201)。
【0005】反射体として銀を用いた高反射率の反射体
が液晶表示装置のバックライト部のランプリフレクター
を中心に、蛍光灯の反射傘、ミニラボ機のミラートンネ
ル等に用いられている。これらはPET(ポリエチレン
テレフタレート)/銀薄膜層/接着剤層/アルミ板の層
構成からなるいわゆる反射板(銀反射板)や、PET/
銀薄膜層/接着剤層/アルミ薄膜層/PET/光遮蔽層
からなるいわゆる反射シート(銀反射シート)である。
これらは、透明高分子フィルムであるPETと接着剤層
により銀薄膜層を被覆することにより従来からの問題点
であった大気曝露による銀の硫化、酸化を防止し、高反
射率を維持することに成功した。たとえば上記銀反射板
および銀反射シートを80℃の恒温槽中に1000時間
放置したが、硫化等による黒色、黄色の変色は観察され
ず、また反射率も低下しなかった。また60℃、85%
RHの恒温恒湿槽に1000時間放置したが同様に変色
及び反射率の低下は観察されなかった。
が液晶表示装置のバックライト部のランプリフレクター
を中心に、蛍光灯の反射傘、ミニラボ機のミラートンネ
ル等に用いられている。これらはPET(ポリエチレン
テレフタレート)/銀薄膜層/接着剤層/アルミ板の層
構成からなるいわゆる反射板(銀反射板)や、PET/
銀薄膜層/接着剤層/アルミ薄膜層/PET/光遮蔽層
からなるいわゆる反射シート(銀反射シート)である。
これらは、透明高分子フィルムであるPETと接着剤層
により銀薄膜層を被覆することにより従来からの問題点
であった大気曝露による銀の硫化、酸化を防止し、高反
射率を維持することに成功した。たとえば上記銀反射板
および銀反射シートを80℃の恒温槽中に1000時間
放置したが、硫化等による黒色、黄色の変色は観察され
ず、また反射率も低下しなかった。また60℃、85%
RHの恒温恒湿槽に1000時間放置したが同様に変色
及び反射率の低下は観察されなかった。
【0006】本発明者らは、Q−PANEL社(米国)
のQUV試験器を用いて、上記銀反射板及び銀反射シー
トの紫外線照射試験を行ったところ、反射面が赤紫色に
変色するという結果を得た。これらはこれまでに一般的
に知られていた銀の硫化、酸化による黒色、黄褐色、黄
色といった色とは明らかにことなり、またPETフィル
ム自身の紫外線劣化による黄変とも異なっていた。そこ
でこの紫外線照射下において起こる変色を紫外線による
銀の光劣化(紫外線劣化)と呼ぶことにした。これらに
対して我々は、波長380nmから300nmにおける
光線の透過率が10%以下である可撓性の基板(PE
T)の片面に銀を含む金属薄膜を積層することにより、
可視光線での反射率を著しく低下することなく、紫外線
に対する耐久性を改善した反射体(特開平5−1622
27、US−5276600)を提供している。
のQUV試験器を用いて、上記銀反射板及び銀反射シー
トの紫外線照射試験を行ったところ、反射面が赤紫色に
変色するという結果を得た。これらはこれまでに一般的
に知られていた銀の硫化、酸化による黒色、黄褐色、黄
色といった色とは明らかにことなり、またPETフィル
ム自身の紫外線劣化による黄変とも異なっていた。そこ
でこの紫外線照射下において起こる変色を紫外線による
銀の光劣化(紫外線劣化)と呼ぶことにした。これらに
対して我々は、波長380nmから300nmにおける
光線の透過率が10%以下である可撓性の基板(PE
T)の片面に銀を含む金属薄膜を積層することにより、
可視光線での反射率を著しく低下することなく、紫外線
に対する耐久性を改善した反射体(特開平5−1622
27、US−5276600)を提供している。
【0007】透明高分子フィルム/銀からなる反射体の
紫外線劣化に関して更に検討を行ったところ、驚くべき
ことに、可視光照射においても同様に赤紫色に変色する
ことを見いだした。更に該光劣化は、常温では非常にゆ
っくりと進行するものの、高温下では急速に進行するこ
とが分かった。よって該光劣化の特徴をより一層明らか
とするために単なる光劣化と区別する意味で、今後これ
らの劣化を光熱劣化と呼ぶ。これらに対して我々は、透
明高分子フィルムの片面に金属を含むプラズマによる表
面処理を行い、続いて該表面処理面に銀薄膜層を形成す
ることで光熱劣化を防止できることを見いだし開示して
いる。(特開平09−150482)。
紫外線劣化に関して更に検討を行ったところ、驚くべき
ことに、可視光照射においても同様に赤紫色に変色する
ことを見いだした。更に該光劣化は、常温では非常にゆ
っくりと進行するものの、高温下では急速に進行するこ
とが分かった。よって該光劣化の特徴をより一層明らか
とするために単なる光劣化と区別する意味で、今後これ
らの劣化を光熱劣化と呼ぶ。これらに対して我々は、透
明高分子フィルムの片面に金属を含むプラズマによる表
面処理を行い、続いて該表面処理面に銀薄膜層を形成す
ることで光熱劣化を防止できることを見いだし開示して
いる。(特開平09−150482)。
【0008】液晶表示装置は、薄型化、軽量化、大画面
化、高輝度化が進められており、これを受けて液晶表示
装置(LCD)用のバックライトではランプの高輝度
化、部材の高密度化が進んでいる。ランプリフレクター
においては、上記ランプの高輝度化に伴い光強度の上昇
と温度の上昇が見られ、また上記部材の高密度化が温度
上昇を更に助長している。温度の上昇の一例を挙げる
と、従来はランプ点灯によるランプリフレクターの温度
上昇が20〜30℃であったものが現在では30〜50
℃となっている。
化、高輝度化が進められており、これを受けて液晶表示
装置(LCD)用のバックライトではランプの高輝度
化、部材の高密度化が進んでいる。ランプリフレクター
においては、上記ランプの高輝度化に伴い光強度の上昇
と温度の上昇が見られ、また上記部材の高密度化が温度
上昇を更に助長している。温度の上昇の一例を挙げる
と、従来はランプ点灯によるランプリフレクターの温度
上昇が20〜30℃であったものが現在では30〜50
℃となっている。
【0009】液晶表示装置の用途は近年急速に広がりつ
つある。従来はノート型パソコン、モニターといった屋
内用途が主流であったが、近年は家庭用ビデオカメラや
カーナビゲーションといった屋外使用機器にもその用途
が広がっている。これら屋外向けの液晶表示装置では、
屋内向けに比べ例えば温度で20℃高い信頼性が要求さ
れている。
つある。従来はノート型パソコン、モニターといった屋
内用途が主流であったが、近年は家庭用ビデオカメラや
カーナビゲーションといった屋外使用機器にもその用途
が広がっている。これら屋外向けの液晶表示装置では、
屋内向けに比べ例えば温度で20℃高い信頼性が要求さ
れている。
【0010】以上のように、近年液用表示装置のバック
ライトに対する要求性能が大きく変化しており、特に温
度に関しては、これまでより30〜50℃以上高い耐久
性を求められている。液晶表示装置の高温耐久性試験に
おいて、ランプリフレクターに起因する輝度の低下が観
察された。ランプリフレクターを調べたところ反射面が
白濁していることが分かった。
ライトに対する要求性能が大きく変化しており、特に温
度に関しては、これまでより30〜50℃以上高い耐久
性を求められている。液晶表示装置の高温耐久性試験に
おいて、ランプリフレクターに起因する輝度の低下が観
察された。ランプリフレクターを調べたところ反射面が
白濁していることが分かった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、液晶表示装置のバックライトのランプリフ
レクターに用いられる反射体において、高温下で発生す
る反射面の白濁を防止し、白濁によるバックライトの輝
度低下をなくすことである。具体的には、ポリエステル
フィルム/銀薄膜層/接着剤層/支持体からなる反射体
において、180℃の高温試験を1時間行った際にも白
濁が無い反射面を得ることである。
する課題は、液晶表示装置のバックライトのランプリフ
レクターに用いられる反射体において、高温下で発生す
る反射面の白濁を防止し、白濁によるバックライトの輝
度低下をなくすことである。具体的には、ポリエステル
フィルム/銀薄膜層/接着剤層/支持体からなる反射体
において、180℃の高温試験を1時間行った際にも白
濁が無い反射面を得ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明者ら
は、かかる問題を解決するために、鋭意研究を重ねた結
果、ポリエステルフィルム中に含まれるオリゴマーが高
温下で該表面に析出し光を乱反射することで白濁して見
えることを見いだした。更に該ポリエステルフィルムの
表面に、紫外線硬化型のアクリル樹脂や、主剤と硬化剤
の2液からなる硬化剤硬化性のシリコーン樹脂等を塗布
することでオリゴマーの表面への析出を防ぎ白濁を防止
できることを見いだした。本発明はかかる知見によりな
されるに至ったものである。
は、かかる問題を解決するために、鋭意研究を重ねた結
果、ポリエステルフィルム中に含まれるオリゴマーが高
温下で該表面に析出し光を乱反射することで白濁して見
えることを見いだした。更に該ポリエステルフィルムの
表面に、紫外線硬化型のアクリル樹脂や、主剤と硬化剤
の2液からなる硬化剤硬化性のシリコーン樹脂等を塗布
することでオリゴマーの表面への析出を防ぎ白濁を防止
できることを見いだした。本発明はかかる知見によりな
されるに至ったものである。
【0013】すなわち、本発明は、(1)オリゴマー析
出防止層(A)、ポリエステルフィルム(B)及び、銀
薄膜層(C)がABCの順に形成され、かつ、A側が反
射面であることを特徴とする反射体であり、(2)オリ
ゴマー析出防止層(A)、ポリエステルフィルム
(B)、銀薄膜層(C)、接着剤層(D)及び、支持体
(E)がABCDEの順に形成され、かつ、A側が反射
面であることを特徴とする反射体であり、(3)(1)
または(2)のいずれかに記載の反射体を、オリゴマー
析出防止層(A)側を凹面とし、曲率半径が5mm以下
の面を形成するように曲折してなることを特徴とする曲
面状反射体である。
出防止層(A)、ポリエステルフィルム(B)及び、銀
薄膜層(C)がABCの順に形成され、かつ、A側が反
射面であることを特徴とする反射体であり、(2)オリ
ゴマー析出防止層(A)、ポリエステルフィルム
(B)、銀薄膜層(C)、接着剤層(D)及び、支持体
(E)がABCDEの順に形成され、かつ、A側が反射
面であることを特徴とする反射体であり、(3)(1)
または(2)のいずれかに記載の反射体を、オリゴマー
析出防止層(A)側を凹面とし、曲率半径が5mm以下
の面を形成するように曲折してなることを特徴とする曲
面状反射体である。
【0014】先ず、添付図面について説明する。図1は
本発明の最も簡単な反射体の構造断面図である。反射面
側から、オリゴマー析出防止層10、ポリエステルフィ
ルム20、銀薄膜層30である。図2は本発明の反射体
の一例を示す構造断面図である。図1の反射体の銀薄膜
層側に、支持体である金属板50を接着剤層40により
接着せしめた。
本発明の最も簡単な反射体の構造断面図である。反射面
側から、オリゴマー析出防止層10、ポリエステルフィ
ルム20、銀薄膜層30である。図2は本発明の反射体
の一例を示す構造断面図である。図1の反射体の銀薄膜
層側に、支持体である金属板50を接着剤層40により
接着せしめた。
【0015】図2に示した反射体の製造方法としては、
ポリエステルフィルム20の片面に銀薄膜層30を形成
し、該銀薄膜層面に接着剤層40を塗布し、ポリエステ
ルフィルム20の銀薄膜層とは反対の面に硬化性樹脂層
10を塗布し、該接着剤層40と金属板50とをラミネ
ートする方法があげられる。接着剤層40と金属板50
とのラミネートは接着剤塗布後に続けて行うのが一般的
であるが、これ以外にも、塗布工程とラミネート工程を
分離して行うことができる。例えば熱可塑性のポリエス
テル系接着剤を用いた際には、塗布済みの接着剤を熱ロ
ールで溶融させることにより、任意の時点にラミネート
を行うことができる。また、硬化性樹脂層10をあらか
じめポリエステルフィルムの片面に塗布し、その後銀薄
膜層を形成することも可能である。
ポリエステルフィルム20の片面に銀薄膜層30を形成
し、該銀薄膜層面に接着剤層40を塗布し、ポリエステ
ルフィルム20の銀薄膜層とは反対の面に硬化性樹脂層
10を塗布し、該接着剤層40と金属板50とをラミネ
ートする方法があげられる。接着剤層40と金属板50
とのラミネートは接着剤塗布後に続けて行うのが一般的
であるが、これ以外にも、塗布工程とラミネート工程を
分離して行うことができる。例えば熱可塑性のポリエス
テル系接着剤を用いた際には、塗布済みの接着剤を熱ロ
ールで溶融させることにより、任意の時点にラミネート
を行うことができる。また、硬化性樹脂層10をあらか
じめポリエステルフィルムの片面に塗布し、その後銀薄
膜層を形成することも可能である。
【0016】図3に示した反射体は、支持体として、図
2における金属板50の代わりに高分子フィルム60を
用い、更に光遮蔽層70を高分子フィルム60上に塗布
することで製造できる。
2における金属板50の代わりに高分子フィルム60を
用い、更に光遮蔽層70を高分子フィルム60上に塗布
することで製造できる。
【0017】図4に示した反射体は、図3における高分
子フィルム60の代わりに、高分子フィルム60に蒸着
等により金属層80を成膜したフィルムを用い、金属層
側を接着剤層側に隣接せしめてラミネートすることで製
造できる。
子フィルム60の代わりに、高分子フィルム60に蒸着
等により金属層80を成膜したフィルムを用い、金属層
側を接着剤層側に隣接せしめてラミネートすることで製
造できる。
【0018】図5に示した反射体は図4における、高分
子フィルム60に蒸着等により金属層80を成膜したフ
ィルムを、高分子フィルム側を接着剤層側に隣接せしめ
てラミネートすることで製造できる。
子フィルム60に蒸着等により金属層80を成膜したフ
ィルムを、高分子フィルム側を接着剤層側に隣接せしめ
てラミネートすることで製造できる。
【0019】図6は本発明の曲面状反射体の使用例の一
例を示す概略図である。ここでは液晶表示装置のバック
ライトでの使用例を示した。ランプ100を囲むように
使用されているのが本発明の曲面状反射体(ランプリフ
レクター)90である。
例を示す概略図である。ここでは液晶表示装置のバック
ライトでの使用例を示した。ランプ100を囲むように
使用されているのが本発明の曲面状反射体(ランプリフ
レクター)90である。
【0020】ここで言う反射体とは、反射体に入射する
光を元の媒質に戻す物体のことである。ここでは可視領
域の光の90%以上を、元の媒質に戻す物体のことであ
り、更に好ましくは可視領域の光の92%以上を元の媒
質に戻す物体のことである。
光を元の媒質に戻す物体のことである。ここでは可視領
域の光の90%以上を、元の媒質に戻す物体のことであ
り、更に好ましくは可視領域の光の92%以上を元の媒
質に戻す物体のことである。
【0021】図1を用いて本発明の反射体による反射の
概略を説明すると、硬化性樹脂層10側から入射した光
は、そのほとんどが硬化性樹脂層10及ポリエステルフ
ィルム20を透過し、銀薄膜層30に達し、銀薄膜層3
0で反射し、ポリエステルフィルム20及び硬化性樹脂
層10を透過し、再び元の媒質中に戻る。
概略を説明すると、硬化性樹脂層10側から入射した光
は、そのほとんどが硬化性樹脂層10及ポリエステルフ
ィルム20を透過し、銀薄膜層30に達し、銀薄膜層3
0で反射し、ポリエステルフィルム20及び硬化性樹脂
層10を透過し、再び元の媒質中に戻る。
【0022】本発明におけるオリゴマー析出防止層と
は、ポリエステルフィルム中のオリゴマーが高温下で反
射体の反射面に析出し、白濁を生じるのを防ぐ層であ
り、例えば硬化性樹脂があげられる。
は、ポリエステルフィルム中のオリゴマーが高温下で反
射体の反射面に析出し、白濁を生じるのを防ぐ層であ
り、例えば硬化性樹脂があげられる。
【0023】本発明における硬化性樹脂には、フェノー
ル樹脂、キシレン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂
等のホモポリマーや、コポリマー、またはこれらを含む
樹脂があげられるが、これらの樹脂に限らず、例えば熱
可塑性樹脂であっても硬化剤により架橋した樹脂(紫外
線硬化型のアクリル樹脂等)のように架橋構造を持つ樹
脂であれば使用できる。硬化性樹脂により白濁が防止で
きる理由の詳細については不明であるが、オリゴマーの
析出がポリエステルフィルムのガラス転移温度以上で顕
著に起こることから想像すると、硬化性樹脂ではその架
橋構造によりガラス転移温度が高くなっており、これに
よってオリゴマーの析出が抑えられているのではないか
と考えられる。
ル樹脂、キシレン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂
等のホモポリマーや、コポリマー、またはこれらを含む
樹脂があげられるが、これらの樹脂に限らず、例えば熱
可塑性樹脂であっても硬化剤により架橋した樹脂(紫外
線硬化型のアクリル樹脂等)のように架橋構造を持つ樹
脂であれば使用できる。硬化性樹脂により白濁が防止で
きる理由の詳細については不明であるが、オリゴマーの
析出がポリエステルフィルムのガラス転移温度以上で顕
著に起こることから想像すると、硬化性樹脂ではその架
橋構造によりガラス転移温度が高くなっており、これに
よってオリゴマーの析出が抑えられているのではないか
と考えられる。
【0024】硬化性樹脂の光学特性は、波長550nm
の光線透過率が80%以上であることが好ましい。より
好ましくは、波長500〜600nmの範囲の光に対し
て光線透過率が80%以上であり、更に好ましくは波長
400〜800nmの範囲の光に対して光線透過率が8
0%以上である。光線透過率が80%よりも低いと、反
射体とした時の反射率が90%を下回り、反射体として
の性能上好ましくない。
の光線透過率が80%以上であることが好ましい。より
好ましくは、波長500〜600nmの範囲の光に対し
て光線透過率が80%以上であり、更に好ましくは波長
400〜800nmの範囲の光に対して光線透過率が8
0%以上である。光線透過率が80%よりも低いと、反
射体とした時の反射率が90%を下回り、反射体として
の性能上好ましくない。
【0025】硬化性樹脂の形成方法としては、ロール状
のポリエステルフィルムに連続的に塗布が可能なロール
コート法が好ましく用いられる。コート方法としては、
バーコート法、メイヤーバーコート法、リバースコート
法、グラビアコート法、ダイコート法等があげられる
が、これらは使用する硬化性樹脂の種類、粘度、塗布
量、塗布速度、得られる面状態等を考慮して選定され
る。
のポリエステルフィルムに連続的に塗布が可能なロール
コート法が好ましく用いられる。コート方法としては、
バーコート法、メイヤーバーコート法、リバースコート
法、グラビアコート法、ダイコート法等があげられる
が、これらは使用する硬化性樹脂の種類、粘度、塗布
量、塗布速度、得られる面状態等を考慮して選定され
る。
【0026】硬化性樹脂の厚みは0.2μm〜30μm
が好ましく、より好ましくは0.5μm〜20μmであ
り、更に好ましくは1μm〜10μmである。あまりに
厚すぎると材料費の点からコスト増となり好ましくな
い。あまりに薄すぎて連続膜が形成されないと十分な効
果が得られない。
が好ましく、より好ましくは0.5μm〜20μmであ
り、更に好ましくは1μm〜10μmである。あまりに
厚すぎると材料費の点からコスト増となり好ましくな
い。あまりに薄すぎて連続膜が形成されないと十分な効
果が得られない。
【0027】硬化性樹脂の硬化方法としては、加熱によ
る方法、紫外線による方法、可視光による方法、赤外線
による方法、電子線による方法、硬化剤による方法等が
あるが、特に限定されない。連続的に塗布を行う場合は
紫外線を用いる方法や加熱による方法が好ましく用いら
れる。
る方法、紫外線による方法、可視光による方法、赤外線
による方法、電子線による方法、硬化剤による方法等が
あるが、特に限定されない。連続的に塗布を行う場合は
紫外線を用いる方法や加熱による方法が好ましく用いら
れる。
【0028】反射面側の表面に析出するオリゴマーは、
180℃×1時間の高温試験の後に20mg/m2 未満
であることが好ましい。より好ましくは15mg/m2
未満であり、更により好ましくは10mg/m2 未満で
ある。オリゴマーの析出量がこれより大きいと反射面が
白濁し、反射体としての性能を損なうことがある。
180℃×1時間の高温試験の後に20mg/m2 未満
であることが好ましい。より好ましくは15mg/m2
未満であり、更により好ましくは10mg/m2 未満で
ある。オリゴマーの析出量がこれより大きいと反射面が
白濁し、反射体としての性能を損なうことがある。
【0029】本発明のポリエステルフィルムとは、現在
一般的に用いられているポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)から
なるフィルムがあげられる。必ずしもこれらに限定され
るわけではなく、ポリエステル樹脂を主成分とする、ま
たはポリエステルを含む高分子フィルムを言う。
一般的に用いられているポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)から
なるフィルムがあげられる。必ずしもこれらに限定され
るわけではなく、ポリエステル樹脂を主成分とする、ま
たはポリエステルを含む高分子フィルムを言う。
【0030】ポリエステルフィルムの厚みには限定的な
値はないが、好ましくは10〜200μm程度が、より
好ましくは10〜100μm程度が、更により好ましく
は25〜50μm程度が用いられる。使用するポリエス
テルフィルムの光学特性は、波長550nmの光線透過
率が80%以上であることが好ましい。より好ましく
は、波長500〜600nmの範囲の光に対して光線透
過率が80%以上であり、更に好ましくは波長400〜
800nmの範囲の光に対して光線透過率が80%以上
である。光線透過率が80%よりも低いと、反射体とし
た時の反射率が90%を下回り、反射体としての性能上
好ましくない。なお、銀の耐光性を向上させるためにポ
リエステルフィルムが紫外線を吸収する特性を有するこ
とが好ましいことは、本発明者らが既に開示している
(特開平5−162227、US−5276600)。
値はないが、好ましくは10〜200μm程度が、より
好ましくは10〜100μm程度が、更により好ましく
は25〜50μm程度が用いられる。使用するポリエス
テルフィルムの光学特性は、波長550nmの光線透過
率が80%以上であることが好ましい。より好ましく
は、波長500〜600nmの範囲の光に対して光線透
過率が80%以上であり、更に好ましくは波長400〜
800nmの範囲の光に対して光線透過率が80%以上
である。光線透過率が80%よりも低いと、反射体とし
た時の反射率が90%を下回り、反射体としての性能上
好ましくない。なお、銀の耐光性を向上させるためにポ
リエステルフィルムが紫外線を吸収する特性を有するこ
とが好ましいことは、本発明者らが既に開示している
(特開平5−162227、US−5276600)。
【0031】銀薄膜層の形成法としては湿式法および乾
式法がある。湿式法とはメッキ法の総称であり、溶液か
ら銀を析出させ膜を形成する方法である。具体例を挙げ
るとすれば銀鏡反応等がある。一方、乾式法とは真空成
膜法の総称であり、具体的に例示するとすれば、抵抗加
熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオン
プレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、
スパッタ法等がある。とりわけ、本発明には連続的に成
膜するロールツロール方式が可能な真空成膜法が好まし
く用いられる。
式法がある。湿式法とはメッキ法の総称であり、溶液か
ら銀を析出させ膜を形成する方法である。具体例を挙げ
るとすれば銀鏡反応等がある。一方、乾式法とは真空成
膜法の総称であり、具体的に例示するとすれば、抵抗加
熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオン
プレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、
スパッタ法等がある。とりわけ、本発明には連続的に成
膜するロールツロール方式が可能な真空成膜法が好まし
く用いられる。
【0032】真空蒸着法では銀の原材料を電子ビーム、
抵抗加熱、誘導加熱等で溶融させ、蒸気圧を上昇させ、
好ましくは0.1mTorr(約0.01Pa)以下で
基材表面に蒸着させる。
抵抗加熱、誘導加熱等で溶融させ、蒸気圧を上昇させ、
好ましくは0.1mTorr(約0.01Pa)以下で
基材表面に蒸着させる。
【0033】イオンプレーティング法では真空中にアル
ゴン等のガスを0.1mTorr(約0.01Pa)以
上導入させ、高周波もしくは直流のグロー放電を起こし
て、更に基板にバイアスをかけて蒸着を行う。これによ
り蒸着原子がグロー放電中でイオン化され、更にバイア
スの電位により加速されることから、蒸着物質と基板と
の密着力が高まる。
ゴン等のガスを0.1mTorr(約0.01Pa)以
上導入させ、高周波もしくは直流のグロー放電を起こし
て、更に基板にバイアスをかけて蒸着を行う。これによ
り蒸着原子がグロー放電中でイオン化され、更にバイア
スの電位により加速されることから、蒸着物質と基板と
の密着力が高まる。
【0034】スパッタ法には、DCマグネトロンスパッ
タ法、RFマグネトロンスパッタ法、イオンビームスパ
ッタ法、ECRスパッタ法、コンベンショナルRFスパ
ッタ法、コンベンショナルDCスパッタ法等を使用し得
る。スパッタ法においては、原材料は銀の板状のターゲ
ットを用いればよく、スパッタガスには、ヘリウム、ネ
オン、アルゴン、クリプトン、キセノン等を使用し得る
が、好ましくはアルゴンが用いられる。ガスの純度は9
9%以上が好ましいが、より好ましくは99.5%以上
である。
タ法、RFマグネトロンスパッタ法、イオンビームスパ
ッタ法、ECRスパッタ法、コンベンショナルRFスパ
ッタ法、コンベンショナルDCスパッタ法等を使用し得
る。スパッタ法においては、原材料は銀の板状のターゲ
ットを用いればよく、スパッタガスには、ヘリウム、ネ
オン、アルゴン、クリプトン、キセノン等を使用し得る
が、好ましくはアルゴンが用いられる。ガスの純度は9
9%以上が好ましいが、より好ましくは99.5%以上
である。
【0035】銀薄膜層の厚さは70nm〜300nmが
好ましく、より好ましくは100nm〜200nmであ
る。あまり薄いと銀の膜厚が十分でないために透過する
光が存在し反射率が低下する。一方、必要以上に厚くし
ても反射率は上昇しない。よってコスト面から好ましく
ない。
好ましく、より好ましくは100nm〜200nmであ
る。あまり薄いと銀の膜厚が十分でないために透過する
光が存在し反射率が低下する。一方、必要以上に厚くし
ても反射率は上昇しない。よってコスト面から好ましく
ない。
【0036】銀薄膜層には、性能に害を及ぼさない程度
の、金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、
モリブデン、タンタル、クロム、インジュウム、マンガ
ン、チタン、アルミ等の金属不純物が含まれてもよい。
使用する銀層の純度は99%以上であり、好ましくは9
9.9%以上、更に好ましくは99.99%以上であ
る。
の、金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、
モリブデン、タンタル、クロム、インジュウム、マンガ
ン、チタン、アルミ等の金属不純物が含まれてもよい。
使用する銀層の純度は99%以上であり、好ましくは9
9.9%以上、更に好ましくは99.99%以上であ
る。
【0037】本発明において膜厚の測定は、触針粗さ
計、繰り返し反射干渉計、マイクロバランス、水晶振動
子法等があるが、水晶振動子法では成膜中に膜厚が測定
可能なので所望の膜厚を得るのに適している。また、前
もって成膜の条件を定めておき、試料基材上に成膜を行
い、成膜時間と膜厚の関係を調べた上で、成膜時間によ
り膜を制御する方法もある。
計、繰り返し反射干渉計、マイクロバランス、水晶振動
子法等があるが、水晶振動子法では成膜中に膜厚が測定
可能なので所望の膜厚を得るのに適している。また、前
もって成膜の条件を定めておき、試料基材上に成膜を行
い、成膜時間と膜厚の関係を調べた上で、成膜時間によ
り膜を制御する方法もある。
【0038】ポリエステルフィルムに、金属を含むプラ
ズマによる表面処理を施し、続けて銀を成膜すること
が、反射体の耐光熱性を向上させる上で好ましいこと
は、本発明者らが既に開示している(特開平09−15
0482)。
ズマによる表面処理を施し、続けて銀を成膜すること
が、反射体の耐光熱性を向上させる上で好ましいこと
は、本発明者らが既に開示している(特開平09−15
0482)。
【0039】銀薄膜層を形成した後、さらに銀薄膜層の
保護やフィルムの滑り性の向上ため、クロム、ニッケ
ル、チタン、アルミニウム、モリブデン、タングステン
等の単金属もしくは合金、またはインコネル、インコロ
イ、モネル、ハステロイ、ステンレス、ジェラルミン等
の合金層を10nm〜30nm積層することは有効であ
る。
保護やフィルムの滑り性の向上ため、クロム、ニッケ
ル、チタン、アルミニウム、モリブデン、タングステン
等の単金属もしくは合金、またはインコネル、インコロ
イ、モネル、ハステロイ、ステンレス、ジェラルミン等
の合金層を10nm〜30nm積層することは有効であ
る。
【0040】ポリエステルフィルム表面に、コロナ放電
処理、グロー放電処理、表面化学処理、粗面化処理等を
行うことは、銀薄膜層と高分子フィルムの密着性を向上
させる手段として当業者が用いる常套手段であろう。
処理、グロー放電処理、表面化学処理、粗面化処理等を
行うことは、銀薄膜層と高分子フィルムの密着性を向上
させる手段として当業者が用いる常套手段であろう。
【0041】かくして作製された反射体の反射率は90
%以上であり、好ましくは92%以上であり、好ましく
は94%以上である。なお、本発明において反射率は特
に明記しない限り550nmの波長の光に対しての値を
いうものとする。
%以上であり、好ましくは92%以上であり、好ましく
は94%以上である。なお、本発明において反射率は特
に明記しない限り550nmの波長の光に対しての値を
いうものとする。
【0042】本発明の接着剤層に用いられる接着剤(粘
着剤も含む)としては、ポリエステル系接着剤、アクリ
ル系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコン系接着剤、エ
ポキシ系接着剤、メラミン系接着剤等があげられる。必
ずしもこれらに限定されるわけではなく、実用上の接着
強度がでるものであれば良い。接着強度としては180
度ピール強度の測定値が100g/cmあれば十分であ
り、好ましくは500g/cmであり、より好ましくは
1000g/cmである。あまりに密着強度が小さい
と、反射体として曲率半径1〜5mm程度に曲げた時
に、ポリエステルフィルム側が金属板または高分子シー
トより浮き上がる等の事態を引き起こすのであまり好ま
しくない。
着剤も含む)としては、ポリエステル系接着剤、アクリ
ル系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコン系接着剤、エ
ポキシ系接着剤、メラミン系接着剤等があげられる。必
ずしもこれらに限定されるわけではなく、実用上の接着
強度がでるものであれば良い。接着強度としては180
度ピール強度の測定値が100g/cmあれば十分であ
り、好ましくは500g/cmであり、より好ましくは
1000g/cmである。あまりに密着強度が小さい
と、反射体として曲率半径1〜5mm程度に曲げた時
に、ポリエステルフィルム側が金属板または高分子シー
トより浮き上がる等の事態を引き起こすのであまり好ま
しくない。
【0043】接着剤層の厚みは0.5μm〜50μmで
あり、好ましくは1μm〜20μmであり、更に好まし
くは2μm〜10μmである。あまりに厚すぎると材料
費の点からコスト増となり好ましくない。あまりに薄す
ぎると十分な接着強度が得られない。
あり、好ましくは1μm〜20μmであり、更に好まし
くは2μm〜10μmである。あまりに厚すぎると材料
費の点からコスト増となり好ましくない。あまりに薄す
ぎると十分な接着強度が得られない。
【0044】接着剤の塗布方法としては、バーコート
法、メイヤーバーコート法、リバースコート法、グラビ
アコート法、ダイコート法等があげられるが、これらは
使用する接着剤の種類、粘度、塗布量、塗布速度、得ら
れる面状態等を考慮して選定される。
法、メイヤーバーコート法、リバースコート法、グラビ
アコート法、ダイコート法等があげられるが、これらは
使用する接着剤の種類、粘度、塗布量、塗布速度、得ら
れる面状態等を考慮して選定される。
【0045】本発明の反射体には、硬化性樹脂層(A)
上に透明な保護層を設けても良い。このような保護層に
より、反射体の表面硬度、耐光性、耐ガス性、耐水性な
ど外的環境因子の影響をさらに抑制することができる。
このような保護層の形成に利用できる物質の例として
は、例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹
脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリメタアクリルニト
リル樹脂、エチルシリケートより得られる重合体などの
珪素樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂などの有機物
質の他に酸化珪素、酸化亜鉛、酸化チタンなどの無機物
質が有用である。特に400nm以下、好ましくは38
0nm以下の波長の光をカットし、好ましくは10%以
下にカットする能力を有するものを積層することは銀層
の光劣化(紫外線劣化)を防止する上で好ましい。
上に透明な保護層を設けても良い。このような保護層に
より、反射体の表面硬度、耐光性、耐ガス性、耐水性な
ど外的環境因子の影響をさらに抑制することができる。
このような保護層の形成に利用できる物質の例として
は、例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹
脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリメタアクリルニト
リル樹脂、エチルシリケートより得られる重合体などの
珪素樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂などの有機物
質の他に酸化珪素、酸化亜鉛、酸化チタンなどの無機物
質が有用である。特に400nm以下、好ましくは38
0nm以下の波長の光をカットし、好ましくは10%以
下にカットする能力を有するものを積層することは銀層
の光劣化(紫外線劣化)を防止する上で好ましい。
【0046】透明保護層の形成方法としては、コーティ
ング、フィルムのラミネートなど、既存の方法があげら
れる。また、この透明保護層の膜厚は、光反射能を低下
させず、かつ可撓性を損なわない範囲で、保護効果を発
揮する必要があり、その材料、用途に応じて適宜変更し
て用いられる。
ング、フィルムのラミネートなど、既存の方法があげら
れる。また、この透明保護層の膜厚は、光反射能を低下
させず、かつ可撓性を損なわない範囲で、保護効果を発
揮する必要があり、その材料、用途に応じて適宜変更し
て用いられる。
【0047】支持体としては金属板、高分子フィルム等
があげられる。支持体として用いられる金属板として
は、アルミ板、アルミ合金板、真鍮板、ステンレス板、
鋼板等が上げられるが、必ずしもこれらに限定されるわ
けではなく、反射体の用途により選択される。例えば、
アルミは軽量かつ加工性に優れ、また熱伝導率が高くそ
れにかかる熱を効果的に大気中に逃がすことができるた
め、ノートパソコンなどのLCDのバックライトに用い
られる反射体に好適に利用できる。アルミ合金は軽量か
つ機械的強度が強いことから、構造部材を兼ねる反射体
に好適に利用できる。ステンレスは機械的強度が大き
く、また耐食性にすぐれているので、屋外で使用される
反射体をはじめ、材料の薄板化が必要な用途に好適に用
いられる。真鍮(黄銅)、すなわち銅亜鉛合金は機械的
強度の大きいことに加え、はんだづけが容易なためアー
スを必要とする反射体に好適に用いられる。鋼板は安価
であることから、コストを優先する用途である蛍光灯用
反射傘等に好適に用いられる。
があげられる。支持体として用いられる金属板として
は、アルミ板、アルミ合金板、真鍮板、ステンレス板、
鋼板等が上げられるが、必ずしもこれらに限定されるわ
けではなく、反射体の用途により選択される。例えば、
アルミは軽量かつ加工性に優れ、また熱伝導率が高くそ
れにかかる熱を効果的に大気中に逃がすことができるた
め、ノートパソコンなどのLCDのバックライトに用い
られる反射体に好適に利用できる。アルミ合金は軽量か
つ機械的強度が強いことから、構造部材を兼ねる反射体
に好適に利用できる。ステンレスは機械的強度が大き
く、また耐食性にすぐれているので、屋外で使用される
反射体をはじめ、材料の薄板化が必要な用途に好適に用
いられる。真鍮(黄銅)、すなわち銅亜鉛合金は機械的
強度の大きいことに加え、はんだづけが容易なためアー
スを必要とする反射体に好適に用いられる。鋼板は安価
であることから、コストを優先する用途である蛍光灯用
反射傘等に好適に用いられる。
【0048】支持体としての金属板の厚みは、コスト低
減及び曲げやすさの観点からは薄い方が好ましく、銀薄
膜層などとラミネートする際の取扱いの容易さや形状保
持性の観点からは、厚い方が良い。金属板の好ましい厚
みは0.05mm〜5mmであり、さらに好ましくは
0.1mm〜1mmであり、よりさらに好ましくは0.
2mm〜0.8mmである。
減及び曲げやすさの観点からは薄い方が好ましく、銀薄
膜層などとラミネートする際の取扱いの容易さや形状保
持性の観点からは、厚い方が良い。金属板の好ましい厚
みは0.05mm〜5mmであり、さらに好ましくは
0.1mm〜1mmであり、よりさらに好ましくは0.
2mm〜0.8mmである。
【0049】支持体に用いられる高分子フィルムとして
は、二軸延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、アクリ
ル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリエーテルサルホン(P
ES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポ
リアリレート、ポリエーテルイミド、ポリイミドなどの
ホモポリマーまたはコポリマーがあげられる。特に好ま
しくは、ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、
該高分子フィルムが最外層である場合には外観上白色の
ものが好まれる。また該高分子フィルムの厚みは、コス
ト低減及び、曲げ易さからは薄い方が好ましく、銀薄膜
層等とラミネートする際の取扱い(ハンドリング)性及
び形状保持性からは、厚みは厚い方が良い。好ましいフ
ィルムの厚みは、5μm〜500μm、さらに好ましく
は10μm〜200μmであり、15μm〜100μm
が好ましく用いられる。
は、二軸延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、アクリ
ル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリエーテルサルホン(P
ES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポ
リアリレート、ポリエーテルイミド、ポリイミドなどの
ホモポリマーまたはコポリマーがあげられる。特に好ま
しくは、ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、
該高分子フィルムが最外層である場合には外観上白色の
ものが好まれる。また該高分子フィルムの厚みは、コス
ト低減及び、曲げ易さからは薄い方が好ましく、銀薄膜
層等とラミネートする際の取扱い(ハンドリング)性及
び形状保持性からは、厚みは厚い方が良い。好ましいフ
ィルムの厚みは、5μm〜500μm、さらに好ましく
は10μm〜200μmであり、15μm〜100μm
が好ましく用いられる。
【0050】高分子フィルムには光遮蔽層としてチタニ
ア、マグネシア等の白色顔料を含む樹脂を塗布すること
が好ましい。更に、金属蒸着膜(金属層)を施すことが
好ましい。これらは銀薄膜層に存在する欠陥(ピンホー
ル等)によりランプの光が漏れることを防止する役目が
ある。
ア、マグネシア等の白色顔料を含む樹脂を塗布すること
が好ましい。更に、金属蒸着膜(金属層)を施すことが
好ましい。これらは銀薄膜層に存在する欠陥(ピンホー
ル等)によりランプの光が漏れることを防止する役目が
ある。
【0051】本願の発明品である銀反射体の構成、及び
組成の代表的な評価方法を以下に説明する。硬化性樹脂
層、ポリエステルフィルム、銀薄膜層、接着剤層、支持
体の各部の厚さは、その断面を透過型電子顕微鏡(TE
M)又は走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することで
直接測定できる。また、硬化性樹脂層、ポリエステルフ
ィルム、銀薄膜層、接着剤層、支持体の各部の材料分析
は、断面試料の各層について赤外分光(IR)やX線マ
イクロアナライザ(EPMA)を行うことによりでき
る。また、内部の材料分析は界面で引き剥がしたり、不
必要な部分を溶媒で溶解するなどして必要な部分を露出
させることによって行うことができる。銀薄膜層及び支
持体の材料分析は、蛍光X線分光(XRF)によりでき
る。さらに、X線マイクロアナライザ(EPMA)では
蛍光X線分光より微細な部分の元素分析が行える。ま
た、銀薄膜層の形成されたポリエステルフィルムを、接
着剤層から引き剥し銀薄膜層を露出させれば、オージェ
電子分光法(AES)により組成分析及び深さプロファ
イルをとることもでき厚さを知ることもできる。
組成の代表的な評価方法を以下に説明する。硬化性樹脂
層、ポリエステルフィルム、銀薄膜層、接着剤層、支持
体の各部の厚さは、その断面を透過型電子顕微鏡(TE
M)又は走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することで
直接測定できる。また、硬化性樹脂層、ポリエステルフ
ィルム、銀薄膜層、接着剤層、支持体の各部の材料分析
は、断面試料の各層について赤外分光(IR)やX線マ
イクロアナライザ(EPMA)を行うことによりでき
る。また、内部の材料分析は界面で引き剥がしたり、不
必要な部分を溶媒で溶解するなどして必要な部分を露出
させることによって行うことができる。銀薄膜層及び支
持体の材料分析は、蛍光X線分光(XRF)によりでき
る。さらに、X線マイクロアナライザ(EPMA)では
蛍光X線分光より微細な部分の元素分析が行える。ま
た、銀薄膜層の形成されたポリエステルフィルムを、接
着剤層から引き剥し銀薄膜層を露出させれば、オージェ
電子分光法(AES)により組成分析及び深さプロファ
イルをとることもでき厚さを知ることもできる。
【0052】
【実施例】以下の実施例及び比較例に示すサンプルを高
温試験した。更にサンプル表面のオリゴマー析出量を求
めた。 〔実施例1〕ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝
人(株)製、品番HB-3、厚み25μm)の片面に、紫外
線硬化型のアクリル樹脂を塗布した。塗布厚みは4μm
とした。
温試験した。更にサンプル表面のオリゴマー析出量を求
めた。 〔実施例1〕ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝
人(株)製、品番HB-3、厚み25μm)の片面に、紫外
線硬化型のアクリル樹脂を塗布した。塗布厚みは4μm
とした。
【0053】〔実施例2〕ポリエチレンテレフタレート
フィルム(東洋紡績(株)製、品番E5001 、厚み25μ
m)の片面に2液型の変性シリコーン樹脂を塗布した。
塗布厚みは1μmとした。
フィルム(東洋紡績(株)製、品番E5001 、厚み25μ
m)の片面に2液型の変性シリコーン樹脂を塗布した。
塗布厚みは1μmとした。
【0054】〔実施例3〕ポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ製、品番T-60、厚み25μm)の片面に
ウレタンアクリル系樹脂を塗布した。塗布厚みは3μm
とした。
フィルム(東レ製、品番T-60、厚み25μm)の片面に
ウレタンアクリル系樹脂を塗布した。塗布厚みは3μm
とした。
【0055】〔実施例4〕ポリエチレンナフタレートフ
ィルム(デュポン製、商品名カラデックス、品番103
0、厚み25μm)の片面に、紫外線硬化型のアクリル
樹脂を塗布した。塗布厚みは4μmとした。
ィルム(デュポン製、商品名カラデックス、品番103
0、厚み25μm)の片面に、紫外線硬化型のアクリル
樹脂を塗布した。塗布厚みは4μmとした。
【0056】〔比較例1〕ポリエチレンテレフタレート
フィルム(帝人(株)製、品番HB-3、厚み25μm)を
そのまま試験した。
フィルム(帝人(株)製、品番HB-3、厚み25μm)を
そのまま試験した。
【0057】〔比較例2〕ポリエチレンテレフタレート
フィルム(東洋紡績(株)製、品番E5001 、厚み25μ
m)をそのまま試験した。
フィルム(東洋紡績(株)製、品番E5001 、厚み25μ
m)をそのまま試験した。
【0058】〔比較例3〕ポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ製、品番T-60、厚み25μm)をそのま
ま試験した。
フィルム(東レ製、品番T-60、厚み25μm)をそのま
ま試験した。
【0059】〔比較例4〕ポリエチレンナフタレートフ
ィルム(デュポン製、商品名カラデックス、品番103
0、厚み25μm)をそのまま試験した。
ィルム(デュポン製、商品名カラデックス、品番103
0、厚み25μm)をそのまま試験した。
【0060】1.高温試験 大きさが50mm×50mmのサンプルを厚みが 0.3mmの
アルミ板に耐熱テープで四方を固定し、180 ℃の高温槽
に1時間放置した。試験後のサンプル表面を光学顕微鏡
にて観察した。高温試験後のサンプル表面の状態を示す
光学顕微鏡写真を図7〜11に示す。尚、実施例1につ
いては硬化性樹脂側の表面を観察した。また、図の右下
のバーは25μmの長さを表す。図8〜11に示すとお
り、比較例1〜4では大きさが数から十数μmの結晶形
の析出物が観察された。尚、大きさが20〜30μmの
白くぼんやりとした像は、サンプル裏面にある析出物の
ピンボケ像が写ったものでありここでは無視して良い。
結晶形の析出物を赤外線分光法(顕微IR法)により分
析したところ用いたポリエステルフィルムのオリゴマー
であることが分かった。一方、実施例1〜4において
は、比較例1〜4で観察されたポリエステルフィルムの
オリゴマーは観察されていない。図7に実施例1に基づ
く光学顕微鏡写真を示す。フィルム中のフィラー若しく
は欠陥と思われるものがわずかに写っているが、比較例
における結晶形の析出物は見られない。これらより硬化
性樹脂によりオリゴマーの析出が抑えられたことが分か
る。
アルミ板に耐熱テープで四方を固定し、180 ℃の高温槽
に1時間放置した。試験後のサンプル表面を光学顕微鏡
にて観察した。高温試験後のサンプル表面の状態を示す
光学顕微鏡写真を図7〜11に示す。尚、実施例1につ
いては硬化性樹脂側の表面を観察した。また、図の右下
のバーは25μmの長さを表す。図8〜11に示すとお
り、比較例1〜4では大きさが数から十数μmの結晶形
の析出物が観察された。尚、大きさが20〜30μmの
白くぼんやりとした像は、サンプル裏面にある析出物の
ピンボケ像が写ったものでありここでは無視して良い。
結晶形の析出物を赤外線分光法(顕微IR法)により分
析したところ用いたポリエステルフィルムのオリゴマー
であることが分かった。一方、実施例1〜4において
は、比較例1〜4で観察されたポリエステルフィルムの
オリゴマーは観察されていない。図7に実施例1に基づ
く光学顕微鏡写真を示す。フィルム中のフィラー若しく
は欠陥と思われるものがわずかに写っているが、比較例
における結晶形の析出物は見られない。これらより硬化
性樹脂によりオリゴマーの析出が抑えられたことが分か
る。
【0061】2.オリゴマー析出量 実施例及び比較例について更にオリゴマーの析出量を求
めた。大きさが約10cm×10cmのサンプルを180 ℃の高温
槽に1時間放置し、サンプル表面に析出したオリゴマー
の重量をオリゴマー拭き取り前後の重量差から求めた。
尚、拭き取り溶媒には今回エタノールを用いたが、クロ
ロホルム等を適宜選択して用いて構わない。 実験手順: ・180 ℃の高温槽で1時間サンプルを加熱する。 ・除電ブロワーで表面に付着したほこり等を飛ばした
後、重量を測定する。 ・エタノールを染み込ませたウエスで十分に表面を拭く
(実施例1では硬化性樹脂表面を、比較例1〜4ではサ
ンプルの表面及び裏面を拭いた)。 ・180 ℃の高温槽で5分間加熱し、用いた拭き取り用の
溶媒(エタノール)を完全に蒸発させる。 ・除電ブロワーで表面に付着したほこり等を飛ばした
後、重量を測定する。結果を表1に示す。
めた。大きさが約10cm×10cmのサンプルを180 ℃の高温
槽に1時間放置し、サンプル表面に析出したオリゴマー
の重量をオリゴマー拭き取り前後の重量差から求めた。
尚、拭き取り溶媒には今回エタノールを用いたが、クロ
ロホルム等を適宜選択して用いて構わない。 実験手順: ・180 ℃の高温槽で1時間サンプルを加熱する。 ・除電ブロワーで表面に付着したほこり等を飛ばした
後、重量を測定する。 ・エタノールを染み込ませたウエスで十分に表面を拭く
(実施例1では硬化性樹脂表面を、比較例1〜4ではサ
ンプルの表面及び裏面を拭いた)。 ・180 ℃の高温槽で5分間加熱し、用いた拭き取り用の
溶媒(エタノール)を完全に蒸発させる。 ・除電ブロワーで表面に付着したほこり等を飛ばした
後、重量を測定する。結果を表1に示す。
【0062】
【表1】 *析出重量は以下の式より求めた。 析出重量(g/m2 )=(W0-W)/W×A ここでAは評価した(拭き取った)面積が 1m2 となる
時のサンプルの重量である。実施例1の場合、PETの密
度が1.4 g/m3 、厚みが25μmであり、硬化性樹脂
の密度が1.19g/m3 、厚みが4μmであり、評価した
面が片面であることから、A=39.8g/m2 と求まる。
同様にして、比較例1乃至3では、PETの密度が 1.4g
/m3 、厚みが25μmであり、評価した面が表面及び
裏面であることから、A=17.5g/m2 が、比較例4で
は、PEN の密度が1.36g/m3 、厚みが25μmであ
り、評価した面が表面及び裏面であることから、A=1
7.0g/m2 が求まる。
時のサンプルの重量である。実施例1の場合、PETの密
度が1.4 g/m3 、厚みが25μmであり、硬化性樹脂
の密度が1.19g/m3 、厚みが4μmであり、評価した
面が片面であることから、A=39.8g/m2 と求まる。
同様にして、比較例1乃至3では、PETの密度が 1.4g
/m3 、厚みが25μmであり、評価した面が表面及び
裏面であることから、A=17.5g/m2 が、比較例4で
は、PEN の密度が1.36g/m3 、厚みが25μmであ
り、評価した面が表面及び裏面であることから、A=1
7.0g/m2 が求まる。
【0063】表1より比較例では1m2 当たり40〜7
0mgのオリゴマーが表面に析出しているが、硬化性樹
脂を用いた実施例1では析出物が全く見られないことが
分かる。
0mgのオリゴマーが表面に析出しているが、硬化性樹
脂を用いた実施例1では析出物が全く見られないことが
分かる。
【0064】
【発明の効果】ポリエステルフィルム/銀薄膜層/接着
剤層/支持体からなる反射体において、該ポリエステル
フィルムの銀薄膜層とは反対の側に、紫外線硬化型のア
クリル樹脂や、2液型のシリコーン樹脂等のいわゆる硬
化性樹脂を塗布することで、高温下で発生する反射面の
白濁を防止することができた。
剤層/支持体からなる反射体において、該ポリエステル
フィルムの銀薄膜層とは反対の側に、紫外線硬化型のア
クリル樹脂や、2液型のシリコーン樹脂等のいわゆる硬
化性樹脂を塗布することで、高温下で発生する反射面の
白濁を防止することができた。
【図1】本発明の反射体の構造断面図である。
【図2】本発明の反射体の一例を示す構造断面図であ
る。
る。
【図3】本発明の反射体の一例を示す構造断面図であ
る。
る。
【図4】本発明の反射体の一例を示す構造断面図であ
る。
る。
【図5】本発明の反射体の一例を示す構造断面図であ
る。
る。
【図6】本発明の曲面状反射体の使用例の一例を示す概
略図である。
略図である。
【図7】高温試験後のサンプル表面の状態を示す光学顕
微鏡写真を示す図面である。右下のバーの長さは25μ
mである。
微鏡写真を示す図面である。右下のバーの長さは25μ
mである。
【図8】高温試験後のサンプル表面の状態を示す光学顕
微鏡写真を示す図面である。右下のバーの長さは25μ
mである。
微鏡写真を示す図面である。右下のバーの長さは25μ
mである。
【図9】高温試験後のサンプル表面の状態を示す光学顕
微鏡写真を示す図面である。右下のバーの長さは25μ
mである。
微鏡写真を示す図面である。右下のバーの長さは25μ
mである。
【図10】高温試験後のサンプル表面の状態を示す光学
顕微鏡写真を示す図面である。右下のバーの長さは25
μmである。
顕微鏡写真を示す図面である。右下のバーの長さは25
μmである。
【図11】高温試験後のサンプル表面の状態を示す光学
顕微鏡写真を示す図面である。右下のバーの長さは25
μmである。
顕微鏡写真を示す図面である。右下のバーの長さは25
μmである。
10 硬化性樹脂 20 ポリエステルフィルム 30 銀薄膜層 40 接着剤層 50 金属板 60 高分子フィルム 70 光遮蔽層 80 金属層 90 曲面状反射体(ランプリフレクター) 100 ランプ 110 レンズフィルム 120 拡散シート 130 導光板 140 反射シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H042 DA04 DA11 DA18 DC02 DC03 DC08 DD05 DE00 DE04 4F073 AA05 AA16 BA23 BB01 BB09 EA65 EA76 HA11 4F100 AB24C AK25A AK41B AR00A AT00D BA10A BA10C BA10D CB00 GB48 JB12A JB14A JM02C JN06A YY00
Claims (6)
- 【請求項1】オリゴマー析出防止層(A)、ポリエステ
ルフィルム(B)及び、銀薄膜層(C)がABCの順に
形成され、かつ、A側が反射面であることを特徴とする
反射体。 - 【請求項2】オリゴマー析出防止層(A)、ポリエステ
ルフィルム(B)、銀薄膜層(C)、接着剤層(D)及
び、支持体(E)がABCDEの順に形成され、かつ、
A側が反射面であることを特徴とする反射体。 - 【請求項3】180℃、1時間の高温試験後にA側の表
面に析出したオリゴマーの析出量が20mg/m2 未満
であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに
記載の反射体。 - 【請求項4】オリゴマー析出防止層(A)が硬化性樹脂
であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに
記載の反射体。 - 【請求項5】請求項1または2のいずれかに記載の反射
体を、オリゴマー析出防止層(A)側を凹面とし、曲率
半径が5mm以下の面を形成するように曲折してなるこ
とを特徴とする曲面状反射体。 - 【請求項6】液晶表示装置のバックライトのランプリフ
レクターとして用いることを特徴とする請求項5に記載
の曲面状反射体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10191506A JP2000019313A (ja) | 1998-07-07 | 1998-07-07 | 反射体及びそれを用いた曲面状反射体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10191506A JP2000019313A (ja) | 1998-07-07 | 1998-07-07 | 反射体及びそれを用いた曲面状反射体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000019313A true JP2000019313A (ja) | 2000-01-21 |
Family
ID=16275795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10191506A Pending JP2000019313A (ja) | 1998-07-07 | 1998-07-07 | 反射体及びそれを用いた曲面状反射体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000019313A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005194300A (ja) * | 2003-12-26 | 2005-07-21 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 光反射体用熱可塑性樹脂組成物、光反射体用成形品および光反射体 |
US20090212037A1 (en) * | 2008-02-22 | 2009-08-27 | Ranish Joseph M | Silver reflectors for semiconductor processing chambers |
JP2011156703A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Teijin Dupont Films Japan Ltd | 離型ポリエステルフィルム |
US8569403B2 (en) | 2003-08-26 | 2013-10-29 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition for light reflector, formed article for light reflector, light reflector, and method for producing formed article for light reflector |
JP2013240927A (ja) * | 2012-05-21 | 2013-12-05 | Fujimori Kogyo Co Ltd | 表面処理フィルム、表面保護フィルム及びそれが貼り合わされた精密電気・電子部品 |
-
1998
- 1998-07-07 JP JP10191506A patent/JP2000019313A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8569403B2 (en) | 2003-08-26 | 2013-10-29 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition for light reflector, formed article for light reflector, light reflector, and method for producing formed article for light reflector |
US9671531B2 (en) | 2003-08-26 | 2017-06-06 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition for light reflector, formed article for light reflector, light reflector, and method for producing formed article for light reflector |
JP2005194300A (ja) * | 2003-12-26 | 2005-07-21 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 光反射体用熱可塑性樹脂組成物、光反射体用成形品および光反射体 |
US20090212037A1 (en) * | 2008-02-22 | 2009-08-27 | Ranish Joseph M | Silver reflectors for semiconductor processing chambers |
EP2257973A1 (en) * | 2008-02-22 | 2010-12-08 | Applied Materials, Inc. | Silver reflectors for semiconductor processing chambers |
JP2011515021A (ja) * | 2008-02-22 | 2011-05-12 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド | 半導体処理チャンバーのための銀リフレクタ |
US8314368B2 (en) * | 2008-02-22 | 2012-11-20 | Applied Materials, Inc. | Silver reflectors for semiconductor processing chambers |
EP2257973B1 (en) * | 2008-02-22 | 2014-09-17 | Applied Materials, Inc. | Silver reflectors for semiconductor processing chambers |
JP2017011282A (ja) * | 2008-02-22 | 2017-01-12 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated | 半導体処理チャンバーのための銀リフレクタ |
JP2018152579A (ja) * | 2008-02-22 | 2018-09-27 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated | 半導体処理チャンバーのための銀リフレクタ |
JP2011156703A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Teijin Dupont Films Japan Ltd | 離型ポリエステルフィルム |
JP2013240927A (ja) * | 2012-05-21 | 2013-12-05 | Fujimori Kogyo Co Ltd | 表面処理フィルム、表面保護フィルム及びそれが貼り合わされた精密電気・電子部品 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100192673B1 (ko) | 반사체 및 그것을 사용한 반사부재 | |
US6906863B2 (en) | Lamp reflector and reflector | |
TWI237128B (en) | Reflector, usage of relfector, and manufacture method of reflector | |
JP3821596B2 (ja) | 反射体及びその加工方法及びそれを用いた反射部材 | |
JP2004145239A (ja) | 反射シート及びそれを用いたリフレクター、サイドライト型バックライト装置、液晶表示装置 | |
JP2000019313A (ja) | 反射体及びそれを用いた曲面状反射体 | |
JP4031285B2 (ja) | ランプリフレクターおよび反射体 | |
JP2001318213A (ja) | 反射部材 | |
JP3447175B2 (ja) | 反射体及びそれを用いた反射部材 | |
JP2002079605A (ja) | 反射シート及びそれをそれを用いたリフレクター | |
JP2000180615A (ja) | 反射体及びそれを用いた反射部材 | |
JP2000081505A (ja) | 反射鏡及び反射鏡の製造方法 | |
JPH10206614A (ja) | 反射体および反射体の製造方法 | |
JP3250888B2 (ja) | 艶消し反射フィルム | |
JPH085806A (ja) | 反射体およびそれを用いた液晶表示用バックライトランプリフレクター | |
JP2004244499A (ja) | 両面粘着シート | |
JP2001174613A (ja) | 反射部材 | |
JP2002116313A (ja) | 反射シート及びそれを用いたリフレクター | |
JPWO2005072949A1 (ja) | 光反射体用基材および光反射体 | |
JP2001033605A (ja) | 反射体及びそれを用いた反射部材 | |
JPH09226043A (ja) | 反射体 | |
JP2001145975A (ja) | 反射部材 | |
JP3250876B2 (ja) | 艶消し反射フィルム | |
JP3544772B2 (ja) | 反射板 | |
JP3300518B2 (ja) | 反射板及びそれを用いたストロボ用反射傘 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051018 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060314 |