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天沼 (杉並区)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本 > 東京都 > 杉並区 > 天沼 (杉並区)
天沼
町丁
桃園川緑地
地図北緯35度42分29秒 東経139度37分24秒 / 北緯35.708067度 東経139.623217度 / 35.708067; 139.623217
日本の旗 日本
都道府県 東京都の旗 東京
特別区 杉並区
人口情報2024年(令和6年)3月1日現在[1]
 人口 15,457 人
 世帯数 9,601 世帯
面積[2]
  0.739936738 km²
人口密度 20889.62 人/km²
郵便番号 167-0032[3]
市外局番 03(東京MA[4]
ナンバープレート 杉並
ウィキポータル 日本の町・字
東京都の旗 ウィキポータル 東京都
ウィキプロジェクト 日本の町・字
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天沼(あまぬま)は、東京都杉並区町名住居表示実施済み。現行行政地名は天沼一丁目から天沼三丁目。

地理・歴史

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東京都杉並区のほぼ中央に位置する。町域北部は天沼本通りに接し、清水本天沼になる。西部から南部は青梅街道JR中央線に接し、これらを境に上荻阿佐谷南になる。東部は阿佐谷北に接する。町域内は多くは住宅地として利用されるほかは、南部の青梅街道沿いは荻窪駅北口繁華街の一角に当たる。

地名の由来

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「天沼」の地名は、現在の天沼三丁目にあった「弁天池」、あるいは「雨水が溜まった沼地」に因んでつけられたとする説がある。

『続日本紀』のみに現れる古代のである乗潴駅を、明治期に吉田東伍が当地に比定する説を唱えた。この説の有利さはその直線性と距離の配分にあり、律令制官道は今日の高速道路並に直線的であったこと[5]、現:府中市宮町にあったとする武蔵国府と、市川市国府台にあったとする下総国府とを、台東区谷中にあったとする豊島駅とちょうど等分する一直線上に並ぶ[6]ことから有力説とされている[注釈 1]

江戸期以降の歴史

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江戸時代多摩郡天沼村で、寛永12年(1635年)、日枝神社領となった。

1889年明治22年)の町村制施行により、天沼村は高円寺村・馬橋村・阿佐ヶ谷村・田端村・成宗村とともに東多摩郡杉並村(のち豊多摩郡杉並町)となった。これにより、「天沼」は杉並村の大字となる。

1932年杉並町和田堀町井荻町高井戸町東京市に編入されて杉並区になった際、杉並町大字天沼は天沼一-三丁目が起立。

住居表示の実施にあたって「天沼」表記を大字地域内で争い、南側の「旧:天沼一・二丁目」が「天沼」を、北側の「旧:天沼三丁目」が「本天沼」を名乗ることで決着して1965年1月1日に住居表示が実施された。語源とされた弁天池は現在の「天沼」側にある。

2012年、東京都は天沼三丁目を都迷惑防止条例に基づき、客引きスカウトのみならず、それらを行うために待機する行為なども禁止する区域に指定した[7]

地価

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住宅地の地価は、2024年令和6年)1月1日公示地価によれば、天沼3-20-21の地点で60万5000円/m2となっている[8]

世帯数と人口

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2024年(令和6年)3月1日現在(杉並区発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
天沼一丁目 2,483世帯 4,048人
天沼二丁目 3,128世帯 5,261人
天沼三丁目 3,990世帯 6,148人
9,601世帯 15,457人

人口の変遷

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国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[9]
14,878
2000年(平成12年)[10]
14,716
2005年(平成17年)[11]
14,845
2010年(平成22年)[12]
15,104
2015年(平成27年)[13]
15,632
2020年(令和2年)[14]
16,048

世帯数の変遷

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国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[9]
8,177
2000年(平成12年)[10]
8,499
2005年(平成17年)[11]
8,944
2010年(平成22年)[12]
9,260
2015年(平成27年)[13]
9,452
2020年(令和2年)[14]
10,020

学区

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区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2016年1月時点)[15]

丁目 番地 小学校 中学校
天沼一丁目 全域 杉並区立天沼小学校 杉並区立天沼中学校
天沼二丁目 全域
天沼三丁目 全域

交通

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鉄道

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町域内には鉄道駅はないが、町域南部は荻窪駅の駅北口に近い。北部では荻窪駅のほか、バスの便も利用される。

バス

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関東バス
  • 阿02系統 荻窪駅北口経由白鷺一丁目行き、阿05系統 荻窪駅北口行きのバス停がある。停留所名は天沼。

事業所

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2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[16]

丁目 事業所数 従業員数
天沼一丁目 50事業所 464人
天沼二丁目 115事業所 894人
天沼三丁目 389事業所 3,596人
554事業所 4,954人

事業者数の変遷

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経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[17]
561
2021年(令和3年)[16]
554

従業員数の変遷

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経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[17]
4,781
2021年(令和3年)[16]
4,954

施設

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出身・ゆかりのある人物

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その他

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日本郵便

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脚注

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注釈

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  1. ^ 「乗」は「剰」に準じて「あま」と訓ませるが、ただし「乗潴」は他の古史文献では現れない。菊池山哉は「乗潴」を「のりぬま」と訓んで「練馬」の語源とする説を唱え、また他にも明治期に字名の「天沼」があった現:さいたま市大宮区天沼町大田区馬込(後者は武蔵国府のあった大國魂神社大井宿とを結ぶ品川道の直線上にあった。)などと比定する説があるがこれらも決定的な確証がない。

出典

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  1. ^ a b 町丁別世帯数及び人口” (XLSX). 杉並区 (2024年3月6日). 2024年3月24日閲覧。 “(ファイル元のページ)(CC-BY-4.0)
  2. ^ 『国勢調査町丁・字等別境界データセット』(CODH作成)”. CODH. 2024年1月14日閲覧。(CC-BY-4.0)
  3. ^ a b 天沼の郵便番号”. 日本郵便. 2023年11月17日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. ^ 武部 2004, p. 4.
  6. ^ 武部 2004, p. 79.
  7. ^ 客引き等の相手方となるべき者を待つ行為を規制する区域の指定について”. 警視庁ホームページ (2016年3月11日). 2022年8月30日閲覧。
  8. ^ 国土交通省 不動産情報ライブラリ”. 国土交通省. 2024年4月6日閲覧。
  9. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  10. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  11. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  12. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  13. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  14. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
  15. ^ 区立学校学区域一覧”. 杉並区 (2016年1月14日). 2017年12月26日閲覧。
  16. ^ a b c 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  17. ^ a b 経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  18. ^ ウェルファーム杉並”. 杉並区 (2019年5月20日). 2019年5月25日閲覧。
  19. ^ a b 『人事興信録 第11版 下』タ79頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2020年11月17日閲覧。
  20. ^ 郵便番号簿 2022年度版” (PDF). 日本郵便. 2023年10月28日閲覧。

参考文献

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  • 人事興信所編『人事興信録 第11版 下』人事興信所、1937年。
  • 武部健一木下良監修『完全踏査-古代の道―畿内・東海道・東山道・北陸道』吉川弘文館、2004年。 

外部リンク

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