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矢吹

東京上空いらっしゃいませの矢吹のレビュー・感想・評価

東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)
4.0
帰れない2人。
作詞作曲、井上陽水、忌野清志郎。
エンドロールに並ぶ名前が、えげつなくてありがたい。何も間違えておりません。
最近ね、原曲も聴きまくっているけれど、しかし、やはり、あの映像のカバーで、踊る2人を追い越せない。むしろ、いつでも、あの最高のシーンを、追いかけるために何度も聞いている。
もう星は帰ろうとしている、帰れない2人を残して。
天国がいらっしゃいませしてるわよ。

芸能界のタイムリーエターナルセンシティブから
東京大人ロマンスファンタジブリ。
いい加減。って良い加減。で、テキトーじゃなくて、適当である。大人の嗜み。
子供のわがまま。もあれば、大人のわがまま。もありまして。
こっそり夜逃げみたいなもの。
そう言う出会いも別れもあって。
惹かれ合う2人。
最後の時間。
トロンボーンのハグ、とんでもない。
遊びの豊富さが、また、大人の引き出し。
相米慎二。
バーガーショップワンオペ。も、相米慎二印の、おてんば娘にやらせてみれば。あら不思議。楽しい限り。

いつでも消えれるけど、電車に乗らないといけない。
本人になっちゃいけないけど、本人の看板なら大丈夫。
ルールはルール。からの、消えっぷりの潔さ。
正体がバレたら終わりなんだから、
バレることもないわけで。
最後の網膜から取ってるから、ひたすら鶴瓶。
死んでるか知らんから、同級生はオッケー。
鏡と写真は映らない。
影はあるから、踏み合って確かめられる。
触れ合いもできる。
細かいことは、置いといて、
ざっくりでいい、理屈じゃねえ。

500円玉を3つ借ります。というセリフ。
この分解。めっちゃよかった。
これはこれで、わざわざ、の流儀。の一つ。

お礼のバラの、木。かな。
その、お詫びの交換。がなんだか、とってもジブリっぽかった。けど、多分これは、ジブリ側のシステムに関する話。
自分の日給で、拵えたからでしょうか。
自分の時間の交換が、かな。
なにかを、差し出されたら、自分が差し出すものは、限りなく、体に関わる資本というか。
さらに、それは、もともと持っていたものじゃなくて、そのために、生み出すという力学。

ここ、しばらく、人間の体、それ自体は一つも変わってない。はず。環境と科学が変わるのみ。
それは身体の延長とも、モノによれど、違うんだし。
牧瀬里穂。
17歳、18も21も。1番楽しい夜も。
新しい自分、どの自分が自分だか。という疑問があるなら、全てあなた。
ある未来と、亡くなった人、延長の時間。
私は、私を選んでよかった。と言えてください。

2人で、どこまでも行こうって終わらせない選択を取れる、のは、終わりの訪れ。が目の前に迫っているからでもあります。
不倫の恋が1番燃え上がる理論に近い。
炎上じゃなくて。ゴールと責任の話。

いらっしゃいませ。
矢吹

矢吹