概要
このページではミサイル(誘導爆弾含む)全般について扱う。
陸
対戦車ミサイル
重装甲目標に直接当てて破壊する誘導弾。遠距離の目標に対しても測距を必要とせずに命中させられる。弾頭はHEAT弾が主で、同BR帯の戦車砲のHEAT弾よりも高い貫通力を有していることが多い。純粋なミサイル駆逐戦車の場合、照準器とミサイルをともに車体の一番高いところに装備しており、車体を一切さらさずに一方的に攻撃できる。ハルブレイクを起こす軽装甲車両の場合、発射器のミサイルに弾薬庫判定があり、ミサイルを撃たれると誘爆を起こしキル判定になってしまう。弾速は戦車砲弾より遅いため、向かい合っての撃ち合いの場合はミサイルのほうが不利である。多くの主砲発射式でないミサイルの場合、発射時の自車の速度に制限がかけられており(殆どの車両の場合10km/h以下)、とっさの早撃ちはできない。ラグ(特にパケットロス)の影響を受けやすく、接近戦でラグの差で撃ち負けてしまったり、ミサイルが言うことを聞かないこともある。このラグの問題はType 60 ATMやSwingfireのようなミサイル発射器を斜め上に固定して曲射をする車両でより顕著で、サーバーの状態によっては発射したミサイルが消え一瞬後に地面で爆発するなどまともに運用することができなくなることがある。銃砲弾を当てれば撃墜できるため、レオパルド1のような高発射レートの機銃を装備した車両には迎撃されることもある。
MCLOS (手動指令照準線一致)
キーボード操作(操作中は移動不可)
ミサイルの誘導を手動で行うもの。ABでは全てのミサイルがこの方式ではなく後述のSACLOSになっている。ミサイルの誘導には移動キー(WASD、スティック)を使うため誘導中は移動ができない。ミサイルを外した場合は直ぐに地面に当てて誘導を解除する必要がある。止まっている目標に対してもミサイルのブレに対して微調整し続けなければならないため誘導の難易度はSACLOSより高い。誘導の難易度を下げるため意図的に弾速を下げられているので、遠距離の目標には察知されやすく、また迎撃もされやすい。
国 | 名称 | 弾頭 | 飛行速度 | 貫徹 | 射程距離 | 搭載車両 |
---|---|---|---|---|---|---|
ドイツ | 9M14 | HEAT | 120m/s | 400mm~200mm | 3.00km | SPz BMP-1?(改修前) |
ドイツ | LFK SS.11 | ? | 150m/s | 600mm~300mm | 3.00km | RakJPz 2 |
ソビエト | 9M14 | HEAT | 120m/s | 400mm~200mm | 3.00km | BMP-1(改修前) |
イギリス | Rb.52 | HEAT | 150m/s | 600mm~300mm | 3.00km | Strv 81 (RB 52) |
日本 | Type 64 | ? | 85m/s | 500mm~250mm | 1.80km | Type 60 ATM |
中国 | 9M14 | HEAT | 120m/s | 400mm~200mm | 3.00km | ZBD86(改修前) |
フランス | SS.11 | ? | 150m/s | 600mm~300mm | 3.00km | AMX-13 (SS.11) |
SACLOS (半自動指令照準線一致誘導方式)
マウス操作(照準に追従)
ミサイルの誘導を照準で行い、ミサイルは照準の中央に向かって飛んでいく。MCLOSと違い、ミサイル発射直後でも移動することができるが、照準が揺れればミサイルもその分揺れるため、スタビライザーが装備されてない車両での誘導は困難である。照準を合わせ続けるだけでいいので遠距離でも確実に命中させられる。弾速はMCLOSのミサイルより速い。照準器の可動範囲外までは誘導できないほか、照準とミサイルの間に障害物があると誘導できないので、三人称視点で丘の向こう側を攻撃することはできない
国 | 名称 | 弾頭 | 飛行速度 | 貫徹 | 射程距離 | 搭載車両 |
---|---|---|---|---|---|---|
アメリカ | TOW | HEAT | 299m/s | 430mm~215mm | 3.00km | M3 Bradley |
アメリカ | MGM-51B Shillelagh | HEAT | 323m/s | 431mm~215mm | 3.00km | M551 Sheridan |
アメリカ | I-TOW | HEAT | 296m/s | 630mm~315mm | 3.75km | M901 |
アメリカ | MGM-51C | HEAT | 323m/s | 431mm~215mm | 3.00km | XM-803 MBT-70 |
ドイツ | 9M113 | HEAT | 205m/s | 600mm~300mm | 3.00km | Spz BMP-1?(改修後) |
ドイツ | HOT | HEAT | 240m/s | 700mm~350mm | 4.00km | RakJPz 2 HOT |
ドイツ | TOW | HEAT | 299m/s | 430mm~215mm | 3.00km | Begleitpanzer 57 |
ドイツ | I-TOW | HEAT | 296m/s | 630mm~315mm | 3.75km | Begleitpanzer 57 |
ドイツ | MGM-51C | HEAT | 323m/s | 431mm~215mm | 3.00km | KPz-70 |
ソビエト | 3M7 | HEAT | 224m/s | 500mm~250mm | 3.00km | IT-1 |
ソビエト | 9M112 | HEAT | 400m/s | 650mm~325mm | 5.00km | T-64B T-80B |
ソビエト | 9M113*1 | HEAT | 205m/s | 600mm~300mm | 3.00km | BMP-1(改修後) BMP-2 |
ソビエト | 9M114 | HEAT | 400m/s | 560mm~280mm | 5.00km | Shturm-S |
ソビエト | 9M117 | HEAT | 370m/s | 600mm~300mm | 4.00km | T-55AM-1 T-62M-1 BMP-3 |
ソビエト | 9M117M1 | タンデム | 370m/s | 750mm~375mm | 5.00km | BMP-3 |
ソビエト | 9M119 | HEAT | 400m/s | 700mm~350mm | 5.00km | T-72B T-80U |
ソビエト | 9M120 | タンデム | 550m/s | 800mm~400mm | 6.00km | Shturm-S |
ソビエト | 9M120F-1 | HE | 550m/s | 55mm~55mm | 5.80km | Shturm-S |
ソビエト | 9M123 | タンデム | 550m/s | 1200mm~600mm | 6.00km | Khrizantema-S |
ソビエト | 9M123F | HE | 550m/s | 61mm~61mm | 6.00km | Khrizantema-S |
ソビエト | 9M133 | タンデム | 300m/s | 1200mm~600mm | 5.50km | BMP-2M |
ソビエト | 9M133FM-3 | HE | 300m/s | 61mm~61mm | 8.00km | BMP-2M |
ソビエト | 9M2200 | VT | 550m/s | 51mm~51mm | 7.00km | Shturm-S |
イギリス | MILAN | HEAT | 200m/s | 530mm~265mm | 2.00km | Warrior |
イギリス | MILAN 2 | HEAT | 200m/s | 730mm~365mm | 2.00km | Warrior |
イギリス | BAe Swingfire | HEAT | 250m/s | 535mm~267mm | 4.00km | Swingfire Striker |
イギリス | BAe Swingfire Mk.2 | HEAT | 250m/s | 700mm~350mm | 4.00km | Striker |
日本 | Type 79 ATGM | ? | 200m/s | 700mm | 4.0km | Type 89 |
中国 | 9M113 | HEAT | 205m/s | 600mm~300mm | 3.00km | ZBD86(改修後) |
中国 | TOW | HEAT | 299m/s | 430mm~215mm | 3.00km | M113A1(TOW)(CN) |
中国 | I-TOW | HEAT | 296m/s | 630mm~315mm | 3.75km | M113A1(TOW)(CN) CM25 |
中国 | TOW-2B | HEAT | 309m/s | 430mm~215mm | 3.75km | CM25 |
イタリア | TOW | HEAT | 299m/s | 430mm~215mm | 3.00km | M113A1(TOW) |
イタリア | I-TOW | HEAT | 296m/s | 630mm~315mm | 3.75km | M113A1(TOW) |
フランス | HOT | HEAT | 240m/s | 700mm~350mm | 4.00km | AMX-13 (HOT) |
フランス | MP ACRA | HEAT | 500m/s | 700mm~350mm | 3.80km | AMX-30 ACRA |
スウェーデン | RB 55 | HEAT | 299m/s | 430mm~215mm | 3.00km | UDES 33 |
スウェーデン | RB 55B | HEAT | 296m/s | 630mm~315mm | 3.75km | Pvrbv 551 |
スウェーデン | RB 55C | HEAT | 329m/s | 800mm~400mm | 3.75km | Pvrbv 551 |
スウェーデン | RB 56 BILL II | HEAT | 250m/s | 510mm~255mm | 2.20km | Strf 9056 |
地対空ミサイル
航空機を攻撃するための誘導弾。榴弾の破片効果で航空機を撃墜するため、弾頭は榴弾が主であるが、ADATSとストーマーHVMのような例外もごく一部ある。榴弾ではあるものの炸薬量が大きいため車体底や天板を破片で貫通したり、砲身破壊などであれば可能である。
SACLOS (半自動指令照準線一致誘導方式)
対戦車ミサイルのものと同じように照準で誘導するものであるが、レーダーロックした目標に自動で照準を追従させることができる。しかし、ミサイルの偏差は手動で行う必要があり、ミサイルの発射さえ分かれば簡単に回避できる。対空ミサイルを警戒してない、攻撃中、離脱中などの状況でないと命中させることは難しい。
国 | 名称 | 弾頭 | 飛行速度 | 貫徹 | 射程距離 | 搭載車両 |
---|---|---|---|---|---|---|
アメリカ | MIM146 | HEAT | 1200m/s | 900mm~450mm | 10.00km | ADATS*2 |
ドイツ | Roland 1 | HE | 900m/s | 39mm~39mm | 6.30km | FlaRakPz 1 |
ドイツ | Roland 3 | HE | 900m/s | 54mm~54mm | 8.50km | FlaRakPz 1 FlaRakRad |
ドイツ | VT1 | HE | 1250m/s | 59mm~59mm | 12.00km | FlaRakRad |
ソビエト | 9M311 | HE? | 910m/s | 39mm~39mm | 8.00km | ZPRK 2S6 |
イギリス | Starstreak HVM | HE | 1400m/s | 50mm~30mm | 7.00km | Stormer HVM |
イギリス | MIM146 | HEAT | 1200m/s | 900mm~450mm | 10.00km | ADATS(M113) |
フランス | Roland 1 | HE | 900m/s | 39mm~39mm | 6.30km | Roland 1 |
フランス | Roland 3 | HE | 900m/s | 54mm~54mm | 8.50km | Roland 1 |
スウェーデン | RB 70 | HE | 525m/s | 37mm~37mm | 5.00km | Lvrbv 701 |
スウェーデン | RB 70 Mk.2 | HEAT? | 580m/s | 200mm~100mm | 7.00km | Lvrbv 701 ASRAD-R |
スウェーデン | BOLIDE | HEAT? | 700m/s | 200mm~100mm | 9.00km | ASRAD-R |
IRH (赤外線誘導)
航空機のものと同様の誘導方式で、発射後の誘導はミサイル側で自動で行われる。地上目標はロック出来ないため攻撃できない。
所持していないので加筆求む。
国 | 名称 | TNT換算 | 後方ロック距離 | 最大ロック距離 | 飛行速度 | 搭載車両 |
---|---|---|---|---|---|---|
イタリア | Mistral SATCP | 1.78kg | 6.50km | 4.00km | マッハ2.5 | SIDAM 25 Mistral |
日本 | Type91 | 648g | 7.00km | 4.50km | マッハ1.9 | Type 93 |
空
陸のミサイルは基本的にデフォルトの操作設定で操作が可能であるが、空に関しては『誘導爆弾』『MCLOS式の空対地/空誘導ミサイル』の二種類を運用するためには操作設定を更新する必要がある。
項目は操作設定内の武装>『照準武器のヨー軸』及び『ピッチ軸』の二つ。同操作設定内の『軸の有効化』に設定したキーを押している間誘導ミサイルの操作がONになる。『最大値』に設定したキー(操作軸)はヨー/ピッチ方向の正の値の方角に、『最小値』に設定したキーはその逆方向に誘導が行われる。
例として、『有効化』に"Alt"を設定、ヨーの『最大値』に"Num6"『最小値』に"Num4"を登録した場合を挙げよう。この場合は"Alt"キーを押している間操作が有効になり、"Num6"を押すとミサイルが→方向へ、"Num4"を押すと←方向へと旋回をする。当然これだけでは上下方向へ操作が行えないためピッチ軸も同様に設定する必要がある。
なおデフォルトではOFFになっているはずであるが、『相対制御』をONにするとしないとでは操作方法が大きく異なるので意識をしておきたい。
『相対制御』をOFFにした場合は"入力した値はキーを離すと同時に0にリセット"される。つまり『正(負)のキー』を離すと同時に"そのミサイルが向かっているその時の方角へと直進を行う"状態へ移行する(俗に言うニュートラル状態)。逆にONをした場合は、"入力した値が保持され続ける"ため"その時に入力した値の方角へ向かい続ける"状態へ移行する(ヨーの100状態であれば右旋回を続ける状態)。
筆者はない方が操作をしやすく感じるが人次第であるため、自分に合う方法を試したい。
誘導爆弾
MCLOS (手動指令照準線一致)
ドイツのFritz Xのみ実装されている。投下後、爆撃手視点で表示される枠内で誘導(デフォルトでalt+WASD)することが出来る。目視による手動誘導なので着弾まで操作をし続ける必要がある。MCLOSとはいうが、WTでは操作が簡易化され爆撃照準の枠内で着弾位置を調節するだけで良くなっている。射程は投下高度に依存し、高度が高ければ高いほど誘導できる範囲(爆撃照準の枠の大きさ)は広くなる。ただし高度が高くなればそれだけ着弾までの滑空時間も長くなる上落下に応じて誘導範囲は狭くなっていくため、艦艇など移動目標を狙う場合は滑空時間を考慮に入れて偏差を持って誘導しよう。
国 | 名称 | 重量 | TNT換算量 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|
ドイツ | PC 1400 X (Fritz X) | 1570 kg | 320 kg | 自由落下 | He 111 H-6 He 177 A-5 |
画像誘導(TV誘導)
モニターからロックオン(デフォルトではスペースキー)した地上目標めがけて自動で追尾する精密誘導爆弾。ミサイル本体に画像識別のシーカーが装備されているためファイアアンドフォーゲット運用が可能であり、一度ロックオンして投下したらロックオンし続ける必要はない。移動目標、固定された目標どちらにもロックオンが可能である。ただし画像誘導の弱点として、夜間や雲、スモークが掛かるとロックオンできず、投下自体出来なくなる。あくまで無動力のため射程は投下高度に依存する。高度と距離の関係が不適切な状態で投下すれば目標まで届かなくなるため注意。また、ロックオンに手間取れば投下のタイミングを失うため余裕をもって目標にアプローチする事。
国 | 名称 | 重量 | TNT換算量 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|
アメリカ | AGM-62A Walleye I | 505 kg | 264.36 kg | 自由落下 | A-4E Early F-4E Phantom II |
アメリカ | AGM-62A Walleye I ER | 510 kg | 264.36 kg | 自由落下 | A-7E |
アメリカ | GBU-15(V)1/B | 907.18 kg | 505.75 kg | 自由落下 | F-4E Phantom II |
ソビエト | KAB-500 | 520 kg | 160 kg | 自由落下 | MiG-27M MiG-27K |
イスラエル | AGM-62A Walleye I | 505 kg | 264.36 kg | 自由落下 | A-4E Early (M)(IL) F-4E Phantom II(IL) |
イスラエル | AGM-62A Walleye I ER | 510 kg | 264.36 kg | 自由落下 | A-4E(IL) A-4N(IL) |
イスラエル | GBU-15(V)1/B | 907.18 kg | 505.75 kg | 自由落下 | F-4E Phantom II(IL) |
イスラエル | GBU-18 | 907.18 kg | 505.75 kg | 自由落下 | A-4E Early (M)(IL) A-4E(IL) A-4N(IL) |
SALH (セミアクティブレーザー誘導)
発射母機によるレーザー照射でロックオンした目標(移動目標、固定目標どちらも可)を追尾する精密誘導爆弾。画像誘導と違い、着弾まで発射母機はレーザーを照射し続けなければならないが、発射後にも目標を切り替える事が出来る。夜間にも使用できるが、雲やスモークでロックが外れる恐れはある。他の無動力誘導爆弾と同様、射程は高度に依存する。
国 | 名称 | 重量 | TNT換算量 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|
ソビエト | KAB-500L | 560 kg | 312 kg | 自由落下 | MiG-27K |
イギリス | Mk.13 | 546 kg | 288 kg | 自由落下 | Jaguar GR.1A |
フランス | BGL-400 | 400 kg | 167 kg | 自由落下 | Jaguar A |
フランス | BGL-1000 | 970 kg | 500 kg | 自由落下 | Jaguar A |
空対地ミサイル
MCLOS (手動指令照準線一致)
キーボード操作(操作中も機体の操作可)
航空機から発射され、地上目標を攻撃するためのもの。操作は手動で行う。弾頭は榴弾で小型の爆弾と同程度の炸薬を有しているため、至近弾でも底面抜きなどでダメージを与えることができ、天板に命中させられると確実にキルできるが、榴弾のため車体正面や砲塔正面に当たると履帯や砲身程度しか破壊できない。誘導しなくとも直進性は高く、遠距離から小さな目標を狙うよりも近距離真上からロケットのように使うとキルしやすい。
国 | 名称 | 弾頭 | 重量 | TNT換算量 | 最大飛行距離 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
アメリカ | AGM-12B Bullpup | HE?*3 | 260kg | 63.5kg | 8.00km | 596m/s | A-4B A-4E Early FJ-4B VMF-232 F-100D |
アメリカ | AGM-12C Bullpup | HE?*4 | 810kg | 136.5kg | 8.00km | 245m/s | F-4C Phantom II F-4E Phantom II |
ドイツ | AS-20 Nord | HE | 143kg | 29.9kg | 8.00km | 563m/s | G.91 R/3 (DE)G.91 R/4 F-104G |
ソビエト | Kh-23M*5 | HE | 289kg | 96kg | 10.00km | 2.0M | Yak-38 Yak-38M Su-17M2 Su-17M4 Su-22M3 MiG-23M MiG-23MLD MiG-27M MiG-27K |
イギリス | AGM-12B Bullpup | HE? | 260kg | 63.5kg | 8.00km | 596m/s | Scimitar F Mk.1 Buccaneer S.2 |
イタリア | AS-20 Nord | HE | 143kg | 29.9kg | 8.00km | 563m/s | G.91 R/4 |
フランス | AS-20 Nord | HE | 143kg | 29.9kg | 8.00km | 563m/s | Super Mystere B2 Etendard IVM |
フランス | AS-30 Nord | HE | 520kg | 125.9kg | 8.00km | 500m/s | Mirage IIIC |
スウェーデン | Rb05A | RDX | 305kg | 76.8kg | 8.00km | 350m/s | SK60B SAAB-105OE |
SACLOS (半自動指令照準線一致誘導方式)
国 | 名称 | 弾頭 | 重量 | TNT換算量 | 最大飛行距離 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ソビエト | Kh-66 | HE | 278kg | 65.28kg | 10.00km | 2.0M | MiG-21PFM |
画像誘導
MCLOSとは違い自動誘導なので命中させるのも非常に簡単である。ミサイルの発射ボタンを押すとまずシーカーが起動し四角の枠が表示される、この枠内に目標を捉えもう一度発射ボタンを押すとシーカーが自動で目標を捉えロックオンする。あとは発射ボタンをさらにもう一度押せばロックオンされた目標に向かって飛んでいく。
空対空ミサイル
航空機から発射され、航空目標を攻撃するためのもの*6
MCLOS (手動指令照準線一致)
キーボード操作?
角速度の大きい(画面上を大きく動く)目標にこれで当てるのはかなり厳しい。
一方でヘッドオン気味で画面上の移動が小さい目標には近接信管のお陰で比較的命中する。
国 | 名称 | 重量 | 最大飛行距離 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|
ドイツ | AA-20 | 134kg | 8.00km | 563m/s | (DE)G.91 R/4 |
イタリア | AA-20 | 134kg | 8.00km | 563m/s | G.91 R/4 |
IRH (赤外線誘導)
ロックオンして発射(発射後は自動)
ミサイルの誘導を赤外線誘導(自動)で行うもの。機体のエンジンが発する高温の排気をロックオンし追尾する。目標がA/B使用時にはより遠い距離からロックできるが、エンジンカット時にはより近い距離でないとロックおよび発射が出来ない。
国 | 名称 | 重量 | 最大ロック 距離*7 | SE AM*8 | 最大過負荷 | 飛行速度 | ΔV*9 | 主な 搭載機体 | 特筆事項 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
AIM-9B | 72kg | 4.00km | / | 11G | M1.7 | 595.11m/s | A-4B CL-13B Mk.6 Scimitar F Mk.1 F-86F-40(JP) F-86F-40(CN) G.91 YS F-100D(FR) A-4E Early (M)(IL) | ||
AIM-9B FGW.2*10 | 77kg | 5.50km | / | 11G | M1.7 | 551.77m/s | F-104G | AIM-9Bからシーカーが強化された代わりに有効射程が若干短縮 | |
AIM-9D | 88kg | 5.50km | / | 18G | M2.5 | 776.00m/s | F8U-2 Phantom FGR.2 A-4N(IL) | ||
AIM-9E | 76kg | 5.50km | × | 11G | M2.5 | 598.65m/s | F-4C Phantom II F-104G Mitsubishi T-2 F-104G(CN) F-104G (BE) | ||
AIM-9G | 88kg | 5.50km | 〇 | 18G | M2.5 | 776.00m/s | AV-8C Harrier GR.3 Nesher | AIM-9Dからアンケージ機能とSEAM機能が追加 | |
AIM-9H | 88kg | 5.50km | 〇 | 18G | M2.5 | 776.00m/s | F-14A Early | AIM-9Gからわずかにフレア耐性が向上 | |
AIM-9J | 76kg | 5.50km | × | 20G | M2.5 | 594.15m/s | F-4E Phantom II F-4F F-104G(CN) F-104S Mirage 5BA (BE) | AIM-9Eから追尾性能が向上 | |
AIM-9L | 84kg | 11.00km / 3.00km | 〇 | 30G | M2.5 | 819.27m/s | F-16A ADF Tornado IDS ASSTA1 Tornado F.3 F-16AJ F-16A MLU (CN) F-16A ADF (IT) F-16A (BE) Kurnass 2000 | ||
AIM-9L/I | 84kg | 11.00km / 3.00km | 〇 | 30G | M2.5 | 819.27m/s | F-4F KWS LV | シャットオフ式のIRCCMを搭載。低煙モーターは非搭載 | |
AIM-9M | 84kg | 11.00km / 3.00km | 〇 | 30G | M2.5 | 819.27m/s | F-16C Harrier GR.7 F-15J AV-8B Plus (IT) F-16A (BE) Barak II | AIM-9Lからシャットオフ式のIRCCMと低煙モーターが追加 | |
AIM-9N | 76kg | 5.50km | × | 20G | M2.5 | 594.15m/s | Ver2.31現在無し | AIM-9Jと同一性能 | |
AIM-9P | 76kg | 5.50km | 〇 | 20G | M2.5 | 594.15m/s | F-1 F-5A(CN)) F-104S TAF | ||
AIM-9P4 | 76kg | 11.00km / 3.00km | 〇 | 20G | M2.5 | 594.15m/s | F-5E FCU (TH) | AIM-9Pからオールアスペクトが追加 | |
Flz Lwf 63/80 | 76kg | 5.50km | × | 20G | M2.5 | 594.15m/s | Hunter F.58 | AIM-9Jと同一性能 | |
R-3S | 75kg | 3.50km | / | 11G | M1.7 | 590.62m/s | MiG-21MF MIG-21 F-13 MiG-21MF (HU) MiG-21bis (FIN) | ||
R-13M | 87kg | 5.50km | × | 15G | M2.4 | 712.56m/s | Ver2.31現在無し | ||
R-13M1 | 90kg | 5.50km | 〇 | 20G | M2.4 | 712.56m/s | MiG-21bis-SAU MiG-21bis MiG-21bis-SAU (HU) MiG-21bis (FIN) | ||
R-23T | 215kg | 12.00km / 2.30km | 〇 | 20G | M3.0 | 560.49m/s | MiG-23MF(DE) MiG-23M MiG-23MF (HU) | ||
R-24T | 237kg | 16.00km / 4.30km | 〇 | 24G | M3.5 | 760.93m/s | MiG-23MLA(DE) MiG-23MLD | ||
R-27T | 245kg | 18.00km / 4.80km | 〇 | 35G | M3.5 | 717.86m/s | MiG-29 | FOVゲーティング式のIRCCMを搭載 | |
R-27T1 | 245kg | 18.00km / 4.80km | 〇 | 35G | M3.5 | 717.86m/s | MIG-29A (DE) | R-27Tと同一性能 | |
R-27ET | 343kg | 18.00km / 4.80km | 〇 | 35G | M5.8 | 1137.77m/s | MIG-29SMT | R-27Tから改良型モーターを搭載 | |
R-27ET1 | 343kg | 18.00km / 4.80km | 〇 | 35G | M5.8 | 1137.77m/s | MiG-29G J-11 | R-27ETと同一性能 | |
R-60 | 44kg | 5.00km | 〇 | 30G | M2.5 | 744.46m/s | Su-22UM3K(DE) Yak-38M Su-22M3 (HU) | ||
R-60M | 44kg | 5.00km / 2.00km | 〇 | 30G | M2.5 | 734.81m/s | Su-25 | ||
R-60MK | 44kg | 5.00km / 2.00km | 〇 | 30G | M2.5 | 734.81m/s | Su-22M4 (DE) MiG-29 (HU) MiG-21bis (FIN) | R-60Mと同一性能 | |
R-73 | 105kg | 11.00km / 3.40km | 〇 | 40G+推力偏向(40.5°) | M2.5 | 870.31m/s | Su-25T | FOVゲーティング式のIRCCMを搭載 | |
R-73E | 105kg | 11.00km / 3.40km | 〇 | 40G+推力偏向(40.5°) | M2.5 | 870.31m/s | MiG-29G J-11 | R-73と同一性能 | |
Firestreak | 136kg | 4.00km | 〇 | 15G | M3.4 | 628.69m/s | Javelin F.(A.W.) Mk.9 | ||
Red top | 167kg | 6.00km | 〇 | 16G | M3.5 | 673.60m/s | Lightning F.6 | ||
SRAAM | 70kg | 4.00km | × | 20G+推力偏向(45°) | M2.4 | 816.01m/s | Hunter F.6 | *11 | |
AAM-3 | 91kg | 11.00km / 3.00km | 〇 | 40G | M2.5 | 812.64m/s | F-15J | シャットオフ式のIRCCMと低煙モーターを搭載 | |
PL-2 | 75kg | 3.50km | / | 11G | M1.7 | 590.62m/s | J-7II | ||
PL-5B | 84kg | 5.50km | 〇 | 30G | M2.5 | 781.69m/s | J-7E | ||
PL-5C | 84kg | 11.00km / 2.50km | 〇 | 30G | M2.5 | 781.69m/s | JH-7A | ||
PL-7 | 89kg | 5.50km | 〇 | 35G | M3.0 | 701.96m/s | J-7D | Matra R550 Magic 1と同一性能 | |
PL-8 | 121kg | 11.00km / 3.00km | 〇 | 40G | M3.5 | 876.38m/s | J-8F | Python-3からヘルメット照準機能を追加 | |
PL-9 | 121kg | 11.00km / 3.00km | 〇 | 35G | M3.5 | 946.25m/s | Ver2.31現在無し | ||
Matra R530E | 193kg | 5.50km | 〇 | 15G | M2.7 | 697.52m/s | Mirage IIIC Mirage IIICJ | ||
Matra R550 Magic 1 | 89kg | 5.50km | 〇 | 35G | M2.7 | 701.96m/s | A-5C Jaguar A | ||
Matra R550 Magic 2 | 89kg | 11.00km / 3.40 | 〇 | 35G | M3.0 | 714,96m/s | Mirage 2000C-S5 | FOVゲーティング式のIRCCMを搭載 | |
RB24 | 72kg | 4.00km | / | 11G | M1.7 | 595.11m/s | J32B | AIM-9Bと同一性能 | |
RB24J | 76kg | 5.50km | 〇 | 20G | M2.5 | 594.15m/s | J35D | AIM-9Pと同一性能 | |
RB 74 | 84kg | 11.00km / 3.00km | 〇 | 30G | M2.5 | 819.27m/s | JA37D | AIM-9Lと同一性能 | |
RB 74M*12 | 84kg | 11.00km / 3.00km | 〇 | 30G | M2.5 | 819.27m/s | JAS39A | AIM-9Mと同一性能 | |
Shafrir | 65kg | 4.00km | / | 11G | M1.7 | 698.28m/s | Vautour IIA IDF/AF(FR) Vautour IIA(IL) | ||
Shafrir 2 | 90kg | 4.00km | × | 18G | M2.1 | 739.98m/s | Sa'ar | ||
Python-3 | 121kg | 11.00km / 3.00km | 〇 | 40G | M3.5 | 876.38m/s | F-5E FCU (TH) Kfir C.7 | ||
Python-4 | 105kg | 11.00km / 3.80km | 〇 | 50G | M4.0 | 1123.82m/s | Ver2.31現在無し | シャットオフ式とFOVゲーティング式両方のIRCCMを搭載 | |
MAA-1 | 90kg | 11.00km / 3.00km | × | 45G | M3.5 | 749.02m/s | AMX A-1A |
戦闘機が積んでいるIRHのミサイルのうち一番強いのはどれなのか。そもそも何をもって「強い」というかによるという話ではあるのだが、データ的には、という話をしておこうと思う。
そもそも、強いミサイルとは何か。やはり重要なのは「当たるかどうか」だろう。これにはいくつかの項目がかかわってくる。ミサイルの運動性能・フレアへの耐性・飛行速度と距離、の三つだ。ミサイルの運動性能と射程はゲーム内で表示されているのでわかると思う。フレアへの耐性は何で決まるのかというと、シーカーのFOVとフレアに対するロックオン距離だ。シーカーのFOVが広ければそれだけフレアを検知してしまいやすい。そして、フレアに対するロックオン距離が長ければフレアを見つけたときに追ってしまいやすいことになる。
これらを見てみると、
ミサイルの運動性能:R-60・R.550(30G)/AIM-9J/P・SRAAM(20G)
ミサイルの射程*13:AIM-9J/P(18km)/R.550(10km)/R-60(8km)/SRAAM(2km)
ミサイルの最高度:R.550(マッハ2.7)/AIM-9J/P・R-60(マッハ2.5)/SRAAM(マッハ2.4)
シーカーのFOV:AIM-9J/P・R.550(2.5°)/R-60・SRAAM(5°)
フレアに対するロックオン距離と後方象限のロックオン距離の差*14:AIM-9J/P・R.550 (1100m)/R-60 (1000m)/SRAAM(0m)
となる。
これを見てもらってどうだろうか。個人的には最高速度が速く、射程もそこそこあり、運動性能が高く、シーカーの性能もいいR.550が最強だと思うのだが残念ながら筆者は持っていない。
IRH (赤外線誘導) の発射方法
基本的には、シーカーを起動し、画面に現れる灰色の円に熱源を捉え、円が赤く変わりトーンが聞こえると発射出来る。
まずは必要なキーを割り当てよう、ABでは特に必要ないが、RB/SBでは、ミサイルの安全装置を解除→射撃という手順を踏む。
マウスやキーボードなど、操作しやすい場所にキーを割り振ろう。コントロール→武装→ミサイルの安全装置が当該項目。空対地ミサイル用の割り当てもあるので、誤割り当てしないように注意。
割り当てが終わっただろうか?
そうしたらまずは、「ミサイルの安全装置の解除」をしよう。各国のIRHミサイルは基本的に解除中は〇が長い周期で点滅し、ロックオン可能になると〇が短い周期で点滅、ピーというトーンが聞こえるようになる。こうするとシーカーが起動し、熱源を捉える準備ができたことを表す。
つぎに、敵機を中心の〇に入れよう。うまく入ると〇に変化し、ピーという音が聞こえるはずだ。これでミサイルのシーカーが敵を補足し、いつでも射撃できるようになった。
後はミサイルを射撃する。「空対空ミサイルを発射」キー入力でミサイルが発射され、目標に向かって全自動で飛んでいく。この間は後述するSARHミサイルのようにレーダーにとらえておく必要はなく、回避行動をとってもミサイルが明後日の方向に飛んでいくことはない。
AIM-9サイドワインダーには、SEAMという機能が実装されているものがあり、これはレーダーでロックオンした方向にミサイルのシーカーを向けさせ、機動中でもロックオンできるようにしたものがある。*15
この機能を使用することにより、効果的にミサイルを使用できるほか、本来であればロックオンできないような角度でも強制的にロックオンすることができるようになる。
上記画像を見てほしい、シーカーの範囲外にもかかわらず、ロックオンできているのが確認できる。この機能を使うことにより、本来はリアアスペクトのミサイルでもオールアスペクト風ミサイルとして使用できるようになったり、角度的に厳しい敵でも攻撃できるようになったりする。
当たり前だが、RWRに反応するため、発射を悟られないIRHミサイルのメリットを一つ潰すことになるので、必要に応じて使い分けたい。
SACLOS(半自動指令照準線一致誘導方式)
マウス操作?
対戦車ミサイルや対空ミサイルのものと同じように機体の照準中央に向かって飛んでいく。真正面、もしくは真後ろからでないと命中させることは難しい。Swift F.7の装備するファイアフラッシュのみの誘導方式。
国 | 名称 | 重量 | 飛行距離 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|
イギリス | FireFlash | 150kg | 4.00km | 1000m/s | Swift F.7 |
SARH (セミアクティブレーダー誘導)
ロックオンして発射(発射後もレーダーに捉え続ける必要がある)
自機のレーダーでロックした目標に誘導する。レーダーロックさえすれば誘導可能なので全方位ロックが可能である。ただし、発射後ロックオンを継続することが必要で解除してしまうとミサイルは目標を見失って自爆する。
国 | 名称 | 重量 | 最大射程距離 | 最大過負荷 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|---|
アメリカ | AIM-9C | 95kg | 18km | 15G | M2.5 | F-8E |
アメリカ | AIM-7D | 197kg | 45km | 15G | M4.0 | F-4C Phantom II |
アメリカ | AIM-7E | 205kg | 50km | 25G | M4.0 | F-4E Phantom II |
アメリカ | AIM-7E-2(DF) | 193kg | 50km | 25G | M4.0 | F-4E Phantom II |
アメリカ | AIM-7F | 231kg | 100km | 25G | M2.9 | F-4J Phantom II |
ドイツ | R-23R | 223kg | 27km | 20G | M3.0 | MiG-23MF(DE) |
ドイツ | R-3R | 75kg | 9km | 10G | M1.7 | MiG-21MF MiG-21bis-SAU MiG-21 SPS-K |
ソビエト | R-3R | 75kg | 9km | 10G | M1.7 | MiG-21SMT MiG-21bis MiG-21S |
ソビエト | R-23R | 223kg | 27km | 20G | M3.0 | MiG-23M MiG-23MLD |
ソビエト | R-24R | 244kg | 50km | 24G | M3.5 | MiG-23MLD |
イギリス | AIM-7E | 205kg | 50km | 25G | M2.5 | Phantom FG. Mk1 Phantom FGR.2 |
イギリス | Skyflash(DF) | 193kg | 50km | 25G | M4.0 | Phantom FG. Mk1 Phantom FGR.2 |
日本 | AIM-7D | 197kg | 45km | 15G | M4.0 | F-4EJ Phantom II |
日本 | AIM-7E | 205kg | 50km | 25G | M4.0 | F-4EJ Phantom II |
日本 | AIM-7E-2(DF) | 193kg | 50km | 25G | M4.0 | F-4EJ Kai Phantom II |
イタリア | AIM-7E | 205kg | 50km | 25G | M4.0 | F-104S |
フランス | Matra R530E | 193kg | 15km | 15G | M2.7 | Mirage IIIC Mirage IIIE |
スウェーデン | RB71(DF) | 193kg | 50km | 25G | M4.0 | JA37C |
SARH (セミアクティブレーダー誘導) の発射方法
F-4EJのページに詳しく載っている。AIM-7スパローの撃ち方ではあるが、東側のSARHも同じ手順で撃つことが出来る。
ざっくりであれば「レーダーに敵機が映っているのを確認し、ロックオン*16する」「赤外線追尾のもの同様の操作でミサイルのシーカーを起動し、ミサイル側ロックオンが出来たら発射する」「当たるまでレーダーのロックオンを維持する」の3ステップで使用する、と覚えておけば運用できるだろう。
まずは敵機をレーダーで捕捉しよう。IFFがあれば敵や味方の識別ができるが、ない機体ではそうもいかない。誤ロックオンには気を付けたい。また、当然ではあるが山や谷地の陰、構造物の陰にあるものはレーダーには映らない。
上記画像を見てほしい。敵機をレーダーで捕捉できているのがわかるだろうか*17。この場合は距離を分かりやすく表示するBスコープモードで、伏せ図*18で見ている。緑の四角のレーダースコープの上部であれば距離があり、下部に近づくほど敵機が近いことを表している。
さて、この状態にまで来たらACQモードで敵をロックオンしよう*19。ACQモードにはIFFの概念はなく、付近に味方機がいたり、敵機との間にいたりするとそちらをロックオンしてしまうこともある。時と場合によってはACMモードで対応したり、いったんロックオンを解除したりして、味方機にロックオンが吸われないように対応しよう。
無事ロックオンできただろうか。ロックオンすると自動的にTRKモードに移行する。この状態になると、敵機にRWRがある場合ロックオンされたことを示すブザーやアラームが鳴り響いている。自機のレーダーも自動的に敵を追尾しており、機体にもよるがその間は捜索はおろか他の機体のロックオンはできない。
また、SARHの特性上、命中するまでこの状態を維持せねばならず、例えば敵機が遮蔽物の陰に隠れたり、非パルスドップラーレーダー(以下非PD)の機体であればグラウンドクラッターでかき消されたりするとロックオンが外れてしまう。マップによっては非常にフラットな造形の時があり、その時であれば50km先の目標を補足することもできる。
ロックオン後は、ミサイルの安全装置の解除をして発射することになるのだが、相対速度や高度によってはミサイルのシーカーがロックオンできていないこともある。下記画像を見てほしい。F-4EJ改、7Eスパローの場合。下記画像右側のように、◎になっていれば、シーカーが目標を補足し、距離的にも速度的にも命中を見込める状態。逆に、右側のような〇の場合、シーカーが目標を捉えられていないか、距離や速度的に命中を期待できない状態。この状態で撃ってもミサイルは自爆するか途中で失速する。その場合はあきらめて別のターゲットを探すか、速度や距離を稼いで発射しよう。
以上が詳細な手順となる。AIM-9サイドワインダーやR-60エイフィドのようにロックオンして発射するだけではなく、レーダーでロックオンしなければならないため、一つ手間が増えるが、うまくいけば20km先の敵機にも命中を見込める強力な兵器のため、ぜひ使いこなしてもらいたい。武運長久を願う。
ARH (アクティブレーダー誘導)
''TWSモードまたはTRKモードでロックオンして発射
SARHと同様、自機のレーダーでロックした目標に誘導する。レーダーロックさえすれば誘導可能なので全方位ロックが可能である。SARHとの違いは、レーダーがTWSモードでロックオンした敵にも発射することができ、発射後ロックオンを継続する必要がないこと、TWSモードのソフトロックオン(=SARH項で説明した「WTのシステム上のロックオン」ではなく、敵機の距離と相対速度は表示されてるけどゲームシステム上のロックオンはしていない状態)だけでも発射できることである。ただし、ミサイルが終末誘導を開始するまで、可能な限りロックオンかレーダー追尾を継続することをお勧めする。
国 | 名称 | 重量 | 最大射程距離 | 終末誘導開始距離 | 最大過負荷 | 飛行速度 | ΔV | 搭載機体 | 特筆事項 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
AAM-4 | 222㎏ | 100㎞ | 16㎞ | 32G | M4.0 | 842.78m/s | F-15J(M) | ||
AIM-120A | 147㎏ | 80㎞ | 16㎞ | 35G | M4.0 | 888.24m/s | F-15C MSIP II F-4F KWS LV F-15J(M) AV-8B Plus (IT) F-16AM (BE) Baz Meshupar | ||
AIM-120B | 147㎏ | 80㎞ | 16㎞ | 35G | M4.0 | 888.24m/s | Tornado F.3 Late | AIM-120Aと同一性能 | |
AIM-120C-5 | 157㎏ | 80㎞ | 16km | 35G | M4.0 | 928.77m/s | Ver2.37現在無し | ||
AIM-54A | 443㎏ | 150㎞ | 16㎞ | 17G | M4.3 | 1224.86m/s | F-14A Early | ||
AIM-54B | 443㎏ | 150㎞ | 16㎞ | 17G | M4.3 | 1224.86m/s | Ver2.37現在無し | AIM-54Aと同一性能 | |
AIM-54C | 463㎏ | 150㎞ | 16㎞ | 17G | M4.3 | 1158.69m/s | F-14B | ||
DERBY | 118㎏ | 80㎞ | 16㎞ | 40G | M4.0 | 1073.10m/s | Barak II | ||
I-DERBY-ER | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | Ver2.37現在無し | Ver2.37現在、3Dモデルと名前のみ発見されている | |
R-DARTER | 120㎏ | 80㎞ | 16㎞ | 40G | M4.0 | 1050.54m/s | JAS39C (ZA) | ||
MICA-EM | 112㎏ | 80㎞ | 16㎞ | 50G+推力偏向(25°) | M4.0 | 1102.47m/s | MIrage 2000-5F | ||
R-77 | 177㎏ | 80㎞ | 16㎞ | 50G | M4.0 | 952.14m/s | Su-27SM | ||
R-77-1 | 190㎏ | 120㎞ | 16㎞ | 50G | M4.0 | 1056.92m/s | Ver2.37現在無し | ||
RVV-AE | 177㎏ | 80㎞ | 16㎞ | 50G | M4.0 | 952.14m/s | J-11A | R-77と同一性能 | |
PL-12 | 198㎏ | 80㎞ | 16㎞ | 40G | M4.0 | 932.57m/s | J-8F | ||
RB99 | 147㎏ | 80㎞ | 16㎞ | 35G | M4.0 | 888.24m/s | JAS39C | AIM-120Aと同一性能 |
*編集中*ARH (アクティブレーダー誘導) の発射方法
*編集中
ミサイルの内部データの読み方
ミサイルには、発射するときに母機が受けているGが一定以上だと撃てないように設定されているものが存在する。たとえば、AIM-9Bでは4Gを超えた状態で発射しようとすると画面下部に警告文が表示され発射されない…といった具合である。しかしこの制限、実はミサイルに設定されているものではないのである。ではどこで設定されているかというと、機体のロードアウトの各パイロンのミサイルごとに設定された制限なのだ。(ちなみに、同様のことが爆弾の投下速度制限にも言える。一般的に爆弾は音速を超えた状態で投下することはできないが、これはロードアウト上で設定されたものなので、設定されていない場合はどんなに速度が出ていても投下できる)そのため、この制限を確認するには各機体のロードアウトのファイルを確認する必要がある。以下は、確認した機体のリストである。
国 | 機体 | ミサイル | 制限負荷 |
---|---|---|---|
アメリカ | F-104A F-104C | AIM-9B | 制限なし |
アメリカ | F11F-1 Tiger | AIM-9B | 制限なし |
アメリカ | AV-8A AV-8C | AIM-9G | 制限なし |
アメリカ | A-7D | AIM-9E AIM-9J | 4G 7G |
アメリカ | A-4B A-4E Early | AIM-9B | 制限なし |
アメリカ | F-4C Phantom II | AIM-9E AIM-7D | 4G 4G |
アメリカ | F-4E Phantom II | AIM-9J AIM-7E | 7G 4G |
ドイツ | F-104G | AIM-9B AIM-9B FGW.2 | 制限なし |
ドイツ | MiG-21MF | R-60 | 7G |
ソビエト | Yak-38 Yak-38M | R-60 | 7G |
ソビエト | MiG-21SMT | R-60 | 7G |
ソビエト | MiG-21bis | R-60 R-3R | 7G 2G |
ソビエト | すべての搭載機体 | R-3S | 2G |
イギリス | Phantom FGR.2 Phantom FG. Mk1 | AIM-9D/G AIM-7E | 制限なし 4G |
イギリス | Buccaneer S.2 | AIM-9B | 制限なし |
イギリス | Jaguar GR.1 | AIM-9B | 制限なし |
イギリス | Harrier GR.3 | AIM-9G | 制限なし |
イギリス | Harrier GR.1 | SRAAM | 制限なし |
イギリス | Hunter F.6 | SRAAM | 制限なし |
イギリス | Hunter FGA.9 | AIM-9B | 4G |
日本 | F-86F-40(JP) F-86F-40 JASDF(JP) | AIM-9B | 4G |
日本 | F-104J | AIM-9B/E | 制限なし |
日本 | Mitsubishi T-2 | AIM-9B AIM-9E | 4G |
日本 | F-4EJ Phantom II | AIM-9J AIM-7E | 7G 4G |
日本 | F-1 | AIM-9E AIM-9P | 4G 7G |
中国 | F-104A(CN) | AIM-9B | 制限なし |
中国 | F-104G(CN) | AIM-9B AIM-9J | 制限なし 7G |
イタリア | F-104S | AIM-9B AIM-7E | 制限なし |
イタリア | G.91 YS | AIM-9B | 4G |
フランス | Etendard IVM | AIM-9B | 4G |
フランス | Mirage IIIC | R550 Magic R530 R530E | 制限なし |
スウェーデン | J35D | Rb24 Rb24J | 制限なし 7G |
ミサイルの内部データの読み方
ミサイルの内部データには様々な設定が書かれている。しかし、パッと見ただけでは何を意味するのか分からない項目も多い。以下は現在確認済みの項目である。
mesh:ミサイルの3Dモデルの名前
WdK:3つの要素を持つ配列変数で、それぞれx,y,z軸の回転安定性を示す。高いほうが安定し、0に近いほど不安定になる*20
CxK:x方向*21の空気抵抗係数*22
force:ロケットモーターの推力
timefire:ロケットモーターの点火時間
hasProximityFuse:近接信管の有無
useStartSpeed:発射時に母機の速度を参照するかどうか
startSpeed:初速
endSpeed:終末速度
timeLife:ミサイルの飛行時間(自爆までの時間)
machMax:ミサイルの限界速度
loadFactorMax:機動限界G(表記上の数字であって実際の性能には関係ない)
guidance : ミサイルの誘導性能を設定するグループ
warmUpTime:シーカーの起動にかかる時間
workTime:シーカーの作動時間
uncageBeforeLaunch:シーカーが可動するかどうか
irseeker:赤外線ミサイルのシーカー性能を設定するグループ
rangeBand0:後方象限のロックオン可能距離
rangeBand1:前方象限のロックオン可能距離
ちなみに、アフターバーナー・側面・全面それぞれに熱量に対する倍率が設定されており、それに従って変化する模様
rangeBand2:フレアに対するロックオン可能距離
rangeBand3:IRCMに反応する距離
rangeBand6:DIRCMに反応する距離
rangeMax:不明
fov:シーカーの視野角 狭いほどフレアなどに引っかかりにくい
gateWidth:FOV式IRCCM作動時のFOV
minAngleToSun:太陽に吸われる角度
lockAngleMax:発射前のシーカーの移動可能範囲
angleMax:シーカーの首振り角(飛翔中の目標に対する最大角度)
rateMax:シーカーの作動速度
"designationSourceTypeMask": 2:これが設定されているとレーダー連動ができる(0や1だとどうなるのか要研究)
radarSeeker:レーダーシーカーの性能を設定するグループ
band:ゲーム内の電磁波の種類 上にある通り赤外線は0~2である
sideLobesAttenuation:
lockAngleMax:発射前のシーカーの移動可能範囲
angleMax:シーカーの首振り角
rateMax:シーカーの作動速度
prolongationTimeMax:
"designationSourceTypeMask": 2:IRの方と同じと思われる
transmitter:直訳すると送信機
power:送信出力?(レーダーに定義されているわけではないのか?)
angleHalfSens:
sideLobesSensitivity:
receiver:受信機
rcs:レーダー反射断面積。おそらくは誘導に必要なRCSを定義している?
range:シーカーの実用受信可能距離
rangeMax:シーカーの最大受信可能距離
antenna:
angleHalfSens:受信アンテナのfov
sideLobesSensitivity:高い方が低空でロックしやすくなる
distance : 目標との距離を用いて地上反射波をフィルタリングするシステム
「視界の中に敵と同じ距離の地面がある」状態では発射が難しい
つまり高度を上げるか、下から上に向けて発射する必要がある
ステータスカードには「pulse」と表示される
presents
minValue
maxValue
width
signalWidthMin
refWidth
dopplerSpeed:目標との相対速度を用いて地上反射波をフィルタリングするシステム
ヘッドオン時に限り低空や超長距離でもロックが可能
「敵と同じ速度でこちらに移動している見方」がいると、そちらに流れて誤射になってしまうことがあるので注意
ステータスカードには「CW」と表示される
presents:
minValue:
maxValue:
width:
signalWidthMin:
refWidth:
dopplerSpeedGateSearchRange:
}}
※(おそらく)の記述は内部データを確認していないが、テストフライトなどでほぼ確実と思われるもの。
防衛装置
自機を追尾する対空ミサイルから自機を防衛するための装置。
フレア・チャフ
フレアとは、自機のエンジンから放出される赤外線を追尾して飛んでくる赤外線誘導ミサイルに対して、自機のエンジンより高い温度の熱源を放出することで回避するための装置。フレアの代わりにロケットを撒いたり、太陽に向かって回避するなど、フレアを使わないIRHの回避の仕方もある。
ゲーム内でのフレアに対する赤外線誘導ミサイルの挙動は、MiG-29実装時の開発者コメントの邦訳である「MiG-29(9-13):開発者の見解」( https://warthunder.dmm.com/news/detail/10864 )が詳しい。
チャフとは、電波を反射する物体を空中に撒布することでレーダーによる探知を妨害するもの。地形に沿って飛ぶ、山に隠れるなどの方法を取ることで、同様に回避することも出来る。一部機体が持っているPDレーダーに対しては効果がない。
国 | 名称 | 搭載機体 | 操作方法 | 搭載数 |
---|---|---|---|---|
アメリカ | ? | F-4E Phantom II | 手動 | 90発 |
アメリカ | ? | A-4E Early | 手動 | 60発 |
アメリカ | ? | AV-8A | 手動 | 240発 |
アメリカ | ? | AV-8C | 手動 | 60発 |
アメリカ | ? | A-7D | 手動 | 120発 |
ソビエト | ? | Yak-28B | 手動 | 64発 |
ソビエト | ? | MiG-21SMT | 手動 | 64発 |
ソビエト | ? | MiG-21bis | 手動 | 64発 |
ソビエト | ? | MiG-23M | 手動 | 12発 |
ソビエト | ? | MiG-23MLD | 手動 | 72発 |
ソビエト | ? | MiG-27M | 手動 | 72発 |
ソビエト | ? | MiG-27K | 手動 | 72発 |
ソビエト | ? | Su-22M3 | 手動 | 12発 |
イギリス | ? | Harrier GR.3 | 手動 | 60発 |
イギリス | ? | Phantom FGR.2 | 手動 | 90発 |
イギリス | ? | Phantom FG. Mk1 | 手動 | 90発 |
イギリス | ? | Buccaneer S.2 | 手動 | 104発 |
日本 | ? | F-4EJ Phantom II | 手動 | 90発 |
日本 | ? | F-4EJ Kai Phantom II | 手動 | 90発 |
ヘリ
空対地ミサイル
ヘリから発射され、地上目標を攻撃するためのもの。
SACLOS (半自動指令照準線一致誘導方式)
戦車搭載のもの同様、敵車輛に照準を合わせ続けることで誘導する。BGM-71系統のようにワイヤーを使った有線で指令を送信しているものと9M120や9M127のように無線で指令を送信している物があり、前者のタイプは一般的に射程が短め・弾速が遅めである(つまり戦場に接近する必要がある・着弾まで時間がかかるため、撃たれるリスクが高め)。
国 | 名称 | 弾頭 | 重量 | TNT換算量 | 最大飛行距離 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
アメリカ | AGM-12B | ? | 260kg | 63.5kg | 11.00km | 245m/s | H-34 |
アメリカ | AGM-22 | ? | 30kg | 4.55kg | 3.00km | 190m/s | UH-1B UH-1C |
アメリカ | BGM-71 TOW | ? | 18kg | 2.94kg | 3.00km | 296m/s | UH-1C AH-1F |
ドイツ | AS.11 | ? | 30kg | 4.55kg | 3.00km | 190m/s | SA.313B Alouette II (DE) +UH-1D |
ドイツ | HOT-1 | ? | 23kg | 3.6kg | 4.00km | 240m/s | BO 105 PAH-1 |
ドイツ | HOT-2 | ? | 23kg | 4.92kg | 4.00km | 240m/s | BO 105 PAH-1 BO 105 PAH-1A1 |
ドイツ | HOT-3 | ? | 24kg | 4.92kg | 4.30km | 240m/s | EC-665 Tiger UHT |
ドイツ | BGM-71 TOW | ? | 18kg | 2.94kg | 3.00km | 296m/s | BO 105 CB-2 |
ドイツ | 9M114 Shturm | ? | 31kg | 2.96kg | 5.00km | 400m/s | +Mi-24P Mi-24P HFS 80(DE) |
ソビエト | 9M17M Falanga | ? | 31kg | 4.32kg | 4.00km | 220m/s | Mi-4AV Mi-24A ★Mi-24D |
ソビエト | 9M114 Shturm | ? | 31kg | 2.96kg | 5.00km | 400m/s | Mi-24V Mi-24P Mi-35M Ka-29 |
ソビエト | 9M120 Ataka | ? | 42kg | 3.38kg | 6.00km | 550m/s | Mi-35M Mi-28N Ka-52 |
ソビエト | 9M127 Vikhr | ? | 42kg | 5.16kg | 10.00km | 600m/s | Ka-50 Ka-52 |
イギリス | AGM-22 | ? | 30kg | 4.55kg | 3.00km | 190m/s | Scout AH.Mk.1 Wasp HAS.Mk.1 |
イギリス | BGM-71 TOW | ? | 18kg | 2.94kg | 3.00km | 296m/s | Lynx AH.Mk.1 |
イギリス | BGM-71 TOW-2 | ? | 21kg | 3.72kg | 3.75km | 329m/s | Lynx AH.Mk.1 G-Lynx |
日本 | BGM-71 TOW | ? | 18kg | 2.94kg | 3.00km | 296m/s | AH-1S early AH-1S |
日本 | BGM-71 TOW-2 | ? | 21kg | 3.72kg | 3.75km | 329m/s | AH-1S AH-1S Kisarazu |
イタリア | BGM-71 TOW | ? | 18kg | 2.94kg | 3.00km | 296m/s | A.109EOA-2 A129CBT |
イタリア | BGM-71 TOW-2 | ? | 21kg | 3.72kg | 3.75km | 329m/s | A-129 International |
フランス | 9M14-2 Malyutka-2 | ? | 12kg | 3.11kg*23 | 3.00km | 220m/s | IAR 316B |
フランス | AS.11 | ? | 30kg | 4.55kg | 3.00km | 190m/s | SA.316B Alouette III |
フランス | HOT-1 | ? | 23kg | 3.6kg | 4.00km | 240m/s | SA.341F Gazelle SA.342M Gazelle |
フランス | HOT-2 | ? | 23kg | 4.92kg | 4.00km | 240m/s | SA.341F Gazelle SA.342M Gazelle |
フランス | HOT-3 | ? | 24kg | 4.92kg | 4.30km | 240m/s | EC-665 Tiger HAP EC-665 Tiger HAD |
SALH (セミアクティブレーザー誘導)
史実においてはレーザーポインターを使用し、「ポインターを当てているところ」に誘導されるもの*24。WTにおいては銃手視点で「視界の安定化」キーを使用してロックオンする。
1.射程内にある敵戦車を視認できる位置まで移動する。目安としては、近い方のスポーンヘリパッドから真上に上昇すれば概ね拠点に向かっている敵戦車を射撃可能。
2.視点変更キーを使い(デフォルトではVキー)、銃手カメラの視点に変更する。そもそもサーマルカメラしかないAH-1Z以外は、Yキーでメニューを開いて、熱線暗視装置をオンにするとよい(デフォルトでは7→5)。
3.敵戦車を発見したら、照準をあわせて「視界の安定化」キーを押す*25。戦車が□で囲まれればロックオンできている。
4.ミサイル発射キーを押し、着弾までロックオンを維持する。基本的にこちらから見て物陰に隠れられる・ミサイルの誘導可能圏の外に退避される・発煙を炊くなどして戦車を確認できなくされるとロックオンは外れるが、稀に複数の戦車や「生きてる戦車とキルされた残骸」が近接すると勝手に外れてしまうことがある。この場合はもう一度「視界の安定化」キーを押すとレーザーポインターの照射位置をマウスで動かせるようになるため、疑似的なSACLOSに切り替えて照準すれば命中を狙える。 左上に表示されている、ミサイルの残り弾数の横に[10]みたいに着弾までの残り秒数が表示されるので目安にするとよい。
国 | 名称 | 弾頭 | 重量 | TNT換算量 | 最大飛行距離 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
アメリカ | AGM-114B | ? | 45kg | 3.1kg | 8.00km | 475m/s | AH-64A AH-64D AH-1Z AH-64A Peten(US) |
イギリス | AGM-114B | ? | 45kg | 3.1kg | 8.00km | 475m/s | Lynx AH.Mk.1 G-Lynx |
イギリス | AGM-114K | ? | 45kg | 3.36kg | 8.00km | 475m/s | AH Mk.1 |
日本 | AGM-114K | ? | 45kg | 3.36kg | 8.00km | 475m/s | AH-64DJP |
イタリア | AGM-114B | ? | 45kg | 3.1kg | 8.00km | 475m/s | A129CBT A-129 International |
フランス | AGM-114B | ? | 45kg | 3.1kg | 8.00km | 475m/s | EC-665 Tiger HAD |
IRH (赤外線誘導)
戦車の熱源をとらえて誘導されるもの。SACLOSやSALHと違って「ミサイル発射ボタンを押してロックオン、もう一回押して発射」すれば後は何もしなくてもよい、撃ちっぱなし機能があることが特徴である。
国 | 名称 | 弾頭 | 重量 | TNT換算量 | 最大飛行距離 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ドイツ | PARS 3 LR | ? | 49kg | 3.7kg | 7.00km | M0.9 | EC-665 Tiger UHT |
空対空ミサイル
ヘリから発射され、航空目標を攻撃するためのもの。
IRH (赤外線誘導)
航空機のものと同様の誘導方式で、発射後の誘導はミサイル側で自動で行われる。地上目標はロック出来ないため攻撃できない。
国 | 名称 | 重量 | 後方ロック距離 | 全方位ロック距離 | 最大過負荷 | 飛行速度 | 搭載機体 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
アメリカ | AIM-92 | 10kg | 7.00km | 4.50km | 10G | M2.2 | AH-64A AH-64D AH-64A Peten(US) |
アメリカ | AIM-9L | 84kg | 6.50km | 3.00km | 30G | M2.5 | AH-1Z |
ドイツ | R-60 | 44kg | 5.00km | 不可 | 30G | M2.5 | Mi-24P HFS 80(DE) |
ドイツ | R-60M | 44kg | 5.00km | 2.00km | 30G | M2.5 | Mi-24P HFS 80(DE) |
ドイツ | AIM-92 | 10kg | 7.00km | 4.50km | 10G | M2.2 | EC-665 Tiger UHT |
ソビエト | R-60 | 44kg | 5.00km | 不可 | 30G | M2.5 | Mi-24V Mi-24P |
ソビエト | R-60M | 44kg | 5.00km | 2.00km | 30G | M2.5 | Mi-24V Mi-24P |
ソビエト | 9M39 | 10kg | 6.00km | 4.00km | 10G | M1.7 | Mi-35M Mi-28N Ka-52 Ka-50 |
イギリス | AIM-92 | 10kg | 7.00km | 4.50km | 10G | M2.2 | Lynx AH.Mk.1 G-Lynx |
日本 | AIM-92 | 10kg | 7.00km | 4.50km | 10G | M2.2 | AH-64DJP |
イタリア | AIM-92 | 10kg | 7.00km | 4.50km | 10G | M2.2 | A129CBT |
フランス | Mistral | 18kg | 6.50km | 4.00km | 12G | M2.5 | SA.341F Gazelle SA.342M Gazelle EC-665 Tiger HAD EC-665 Tiger HAP |
警報装置
自機に対して照射されるレーダーやレーザー誘導に対して警告するもの。
RWR (レーダー警報受信機)
レーダーから発せられる電波を探知し、識別および方向などの情報を提供する広帯域受信機。よく勘違いされやすいが、効果があるのはレーダーロックおよびSARHに対してのみであり、IRHの発射を警告してくれるわけではない。ただしIRH発射前のレーダーロックには効果がある。
WTに実装されているものはその機体に搭載されている受信機の型式により、相手レーダーの形式や敵味方を区別できるかどうかなどの性能が大きく分かれる。
防衛装置
自機を追尾する対空ミサイルから自機を防衛するための装置。
フレア
自機のエンジンから放出される赤外線を追尾して飛んでくる赤外線誘導ミサイルに対して、自機のエンジンより高い温度の熱源を放出することで回避するための装置。
IRCM
強力な赤外線を周期的に放出することにより自機に対して飛んでくるIRミサイルのシーカーに方向を誤認させることで誘導を妨害するもの
DIRCM
自機に対して飛んでくるミサイルの誘導装置に強力なレーザーを照射することで、誘導機能に問題を起こし無効化させるもの。
HIRSS
自機のエンジンから放出される赤外線を追尾して飛んでくる赤外線誘導ミサイルに対して、設計段階でエンジンから直接外部へ高温の排気が出ないようにするもの。
海
対艦ミサイル?
SACLOS (半自動指令照準線一致誘導方式)
国 | 名称 | 弾頭 | 飛行速度 | 貫徹 | 射程距離 | 搭載艦艇 |
---|---|---|---|---|---|---|
イタリア | Nettuno | Torpex | 280m/s | 80 | 10.00km | P 494 Saetta |
アメリカ | RIM-24A | Torpex | 620m/s | ?? | 14.00km | USS Douglas |
データマイン表
海外有志がデータマインをもとにミサイルの内部データの一覧表を作成してくれている。
また、本家データマインの変更履歴を見ればどのバージョンでどのミサイルに変更が入ったのか辿れる。ミサイルごとの変更履歴をたどるにはこちらの方が便利。アプリ版Githubで見る方法もある。
また、RedditのData Mineタグフィードでは本家データマインの更新情報をもとに更新点をまとめて投稿してくれている人がおり、素人が分かりにくい変更内容の場合は解説してくれるユーザーがいたりする。
データの見方
- Force exerted by booster: [N](ブースターの推進力)
- Burn time of booster: [s](ブースターの燃焼時間)
- Raw acceleration at ignition[m/s^2](ブースター点火時の加速度)
- Specific impulse of booster: [s](ブースターの比推力)
- ΔV of booster: [m/s](メインブースターだけで現在の速度(母機の速度)から何m/sまで加速できるか)
- Booster start delay: [s](ブースターの点火ラグ)
- Force exerted by sustainer: [N](巡行用ブースターの推進力)
- Burn time of sustainer: [s](巡行用ブースターの燃焼時間)
- Specific impulse of sustainer: [s](巡行用ブースターの比推力)
- ΔV of sustainer: [m/s](巡航ブースターだけで現在の速度(メインブースターが燃え終わった時の速度)から何m/sまで加速できるか)
- Total ΔV: [m/s](総合的な速度の変化量)
- Explosive mass: [kg of TNT equivalent](TNT換算した時の弾頭の爆薬の量)
- Proximity fuse:(近接信管の有無)
- Proximity fuse range: [m](近接信管の作動範囲)
- Proximity fuse shell detection (80-200 mm):(近接信管が他のミサイルや砲弾に対して作動するかどうか)
- Proximity fuse delay: [s](近接信管の遅延時間。発射してからこの秒数は近接信管が作動しないので、目の前の敵に激突する勢いで発射してもこの秒数以内ならすっぽ抜けてしまう)
SARHでは近接信管の作動する距離も炸薬量も様々である。
理論的には近接信管の作動距離が2倍になったときに同じ確殺力を得るためには、縦横高さそれぞれ2倍の火球を作るような炸薬量(=合計8倍)が必要になると考えられる。
つまり、近接信管距離と炸薬量の1/3乗が比例していれば同じ確殺力と言えそうである。
というのをグラフ化してみたのが以下である。
斜めの線は近接信管距離と炸薬量1/3乗の比率が1,2,4の線である。
これを見るとAIM-54系は近接信管の作動距離トップの上に確殺力もトップクラス、確殺力だけ見ればR-27系やAIM-7Cも同程度のところにいると言える。
一方でSkyflash系列はコメントでも噂されている通り、ダントツの確殺力の低さを誇る。
AIM-9CはSkyflashに近い確殺力の低さということになるが、体感ではそこまでではないのは近接信管の作動距離が機体サイズに近くなっているせいであろうか。
アップデートで近接信管の距離と炸薬量が同時に変更された際などは、ぜひ近接信管の距離と炸薬量の1/3乗との関係がどうなったかに着目してみよう。
- Guidance type:(誘導方法*28)
- Guidance start delay: [s](誘導を始めるまでの遅延時間)
- Guidance duration: [s](誘導可能時間)
- Seeker warm up time: [s](シーカーの起動までにかかる時間)
- Seeker search duration: [s](シーカー起動後何秒間起動し続けるか)
- Field of view: [degrees](シーカーの視野角。ミサイルシーカーを起動したときにコックピットから見れる小丸のサイズ。小さいとフレアに釣られにくい)
- Gimbal limit: [degrees](シーカーのジンバルの限界角度。ミサイルシーカーを起動したときにコックピットから見れる大丸のサイズ)
- Track rate: [degrees/second](トラックレート)
- Uncaged seeker before launch:(射撃前にシーカーを解除できるか)
- Maximum lock angle before launch: [degrees](最大ロックオン角度)
- Minimum angle of incidence of the seeker to the Sun for it to not capture the Sun: [degrees](シーカーの太陽に対する最小入射角*29)
- Lock-on range from rear-aspect: [km]、Lock-on range from all-aspect: [km](ロックオンできる距離)
- Flare and IRCM detection range: [km](フレアやIRCMの探知距離)
- DIRCM detection range: [km](DIRCMの探知距離)
- Head-on lock-on range against afterburning target: [km](ヘッドオン時の、アフターバーナーを使用している敵のロックオン距離)
- Maximum break lock time: [s](最大ブレークロック時間。ロックオンが外れてからこの秒数までは自爆せずに飛び続け、この時間内に再ロックすれば誘導が継続される)
- Can be slaved to radar:(レーダースレーブ可能か)
- Proportional navigation multiplier: (affects how far ahead it attempts to lead)(比例航法の倍率。値が大きくなるとより敵機の前方に飛ぶようになる)
- Base indicated air speed: [m/s](基準指示対気速度)
- PID proportional term:(PID制御の比例項。大きいとクイックに最適軌道に乗るが、大きすぎると実装初期のAIM-9Lのように行き過ぎて戻るS字軌道となる(専門用語ではリンギング。詳細はWikipediaのPID制御を参照)
- PID integral term:(PID制御の積分項。)
- PID integral term limit:(PID制御の積分項の飽和対策項)
- PID derivative term:(PID制御の微分項)
- Maximum fin angle of attack: [degrees](最大フィン旋回角度。おそらくMAX Gが出せないような低速での旋回半径に関係する)
- Maximum fin lateral acceleration:(フィンの最大横加速度)
- Wing area multiplier:(翼面積の倍率)
- Start speed: [m/s](飛行開始速度)
- Maximum speed: [m/s](最大速度)
- Maximum statcard (useless) speed: [Mach](最大マッハ数。スタットカードに書いてあるだけの値で、実際のゲーム内の挙動に影響しない。)
- Maximum statcard (useless) launch range: [km](最大射程範囲。スタットカードに書いてあるだけの値で、実際のゲーム内の挙動に影響しない。)
- Flight time until guidance starts (delay): [s](誘導開始されるまでの遅延時間)
- Flight time when pull limit reaches 40%: [s] (発射してからMax Gの40%のGで曲がれるようになるまでの時間
- Flight time when pull limit reaches 100%: [s] (発射してからMax Gで曲がれるようになるまでの時間)
- Minimum range: [m](最低射程範囲)
- Maximum (flight) range: [km](最大飛行距離)
- Maximum G-load: [G](最大旋回G)
- Maximum statcard (useless) G-load: [G](使用時最大旋回Gスタットカードに書いてあるだけの値で、実際のゲーム内の挙動に影響しない。)
- Thrust vectoring:(スラストベクタリング*30の有無)
- Thrust vectoring angle: [degrees](スラストベクタリングの最大角度)
まずはAIM-7Fを題材に基礎的なデータを見ていこう。
まずはエンジンの燃焼の仕方である。
Engine propertiesから、Force exerted by booster, Burn time of booster, Booster start delay, Force exerted by sustainer, Burn time of sustainerの値から、下の図の「AIM-7Fのブースター出力」のグラフが作れる。
また、上の値のうち時間関係のものとPhysical propertiesからMass, Mass at end of booster burn, Mass at end of sustainer burnの3つの重量から下の図の「AIM-7Fの質量」のグラフが作れる。
AIM-7Fはメインブースターでぐっと加速して、サステナーブースターで最高速度を維持するタイプのミサイルである。そしてそれぞれのブースターは燃えていくうちに時々刻々と軽くなっていく。
ブースターの燃焼が終わればあとはグライダーのごとく滑空しながら飛んでいき、発射後75秒(Guidance propertiesのGuidance duration)たてば自爆する。
プレイヤーとしてはそんなことはどうでもよく、まずは射程が知りたいだろうが、射程を知るには速度を知らねばならず、速度を知るためには発射機の速度と加速度を知らないとならない。
そこでまずは加速度から考えていこう。加速度を考えるためには高校くらいで習うニュートンの運動方程式を見なければならない。
上の式は物体の瞬間的な加速度を知るためにある。aが知りたくて、mは先程グラフで出したばかりである。あとはFが分かればよい。
Fについては[ブースター出力]-[空気抵抗]で求められるが、まあ計算が面倒くさいのでまずは「摩擦は無視するものとする」でいこう。
空気抵抗を無視しなければどうなるかは後で考察をするが、空気抵抗を無視すると計算がし易いし、そこを基点として空気抵抗を入れればどういう影響が出そうかわかっていれば十分である。
メインブースターが点火した瞬間はまだミサイルの質量は発射した瞬間と同じく Massの値(231.33 kg)である。メインブースター出力は26940 Nなので、単純に割り算すれば点火した瞬間の加速度が116.46 m/s^2とわかる(Raw acceleration at ignition)。
この値は、もしこのままの加速度を維持すれば1秒後には速度が116.46 m/s増える(時速にすると+420kphくらい)というとてつもない数字である。
維持すれば、と書いたが、ミサイルは時々刻々と重量が軽くなって行くのである。同じブースター出力でも軽くなっていくにつれ加速度も上がる。0.1秒後の加速度は116.88 m/s^2となっている。
じゃあメインブースターが燃え尽きる頃にはどうなっているのか……というのは本来積分を使って求めなければいけないのだが、ミサイルデータシートの作者がすでに計算してくれていて、これがΔVである。
下図は筆者がエクセルで空気抵抗無視、母機速度0の状態でのミサイル速度を計算したものだが、データシート記載のΔVの値とほぼ一致しているのがわかるだろう。
これはツィオルコフスキーの公式と呼ばれるもので計算されるものである。(参考:Wikipedia)
ここでブースター排気速度wなんてWTのファイル内には定義されてないのだが、データシート内に記載されているSpecific impulse of booster: [s]に重力加速度9.81を掛けると求められる。
Specific impulseとは日本語では比推力と書き、ブースター推力/(推進剤の毎秒あたりの減るスピード*g)で求められるものである。
比推力はブースターに使われる燃焼剤の効率の良さを表す指標なのだが、ブースター設計の良し悪しならともかくも、ブースター以外の質量が絡んでくるミサイルではあまり見ても仕方がない。
さて、空気抵抗を入れればどうなるかである。
空気抵抗は超ざっくりとWikipedia先生から引っ張ってくると以下の通り。ρは高度でかわり、高度8000mでは0.52程度までさがる。Vは発射母機の速度でスタートし、ブースターで加速した分だけ早くなる。Sは代表面積だが概ね前から見た面積を使うことが多いので、Physical propertiesからミサイル直径(Calibre)から、直径^2*π/4で計算してしまおう。Cdに当たる数値はおそらくデータマインから拾えるCxkと呼ばれる数値だと言われているが、WT内部で別の謎係数を掛けて使っているらしく、我々が正確に計算することはできない。
このような感じで空気抵抗は計算されるのだが、上の方で出した加速度の式で分かる通り、空気抵抗もミサイルの質量mで割られた形で加速度に影響を与える。
ということは同じ空気抵抗なら重いミサイルのほうが空気抵抗の影響は少ない。逆にR-60のような極端に軽いミサイルは空気抵抗の影響が大きい。
AIM-7Fで空気抵抗の影響を入れて母機の速度は1000kph(TAS)と仮定して計算すると以下のようになる*31
メインブースターで加速しきったあと、サステナーブースターで速度の減少を抑えて、それが終わってから本格的に滑空を始めている。
射程については、敵機とミサイルとの相対速度の積分で求められる。わかりやすく言えば、20秒掛けて届く距離というのは速度のグラフを20秒で打ち切って、区切られた部分の面積を数えればよい。
グラフのスタート地点は母機速度1000kphである。コレが500kphならグラフの赤線全体が下に下がってしまい、そうするとグラフで囲んだ面積=到達距離がグンと目減りしてしまう。これが長射程でミサイルを撃つためには自機の速度を稼げと言われる由来である。
また、AIM-7Fを想定して敵機の速度をマイナス(近づいてくる方向)で書いたが、敵機の後方から撃つ場合はこの緑線はプラス側になり、敵機の側方(もしくは後ろ上方)から撃つときはゼロ付近に書くことになるだろう。
これがA-10の後方からミサイルを撃つと遠くからでもよく当たり、F-104の後方から撃つと1kmですら届かなくなり、AIM-9JのΔVがAIM-9Bとほぼ変わらないのに後ろ上方から撃つことができ射程が長くなったように感じる理由である。
最後に速度の積分値=射程を計算したグラフを示す。
海抜0mで24km届くことになっているが、これは速度が落ちてヘロヘロになったミサイルに勝手に敵機が突っ込んできてくれる分で伸びているだけであるのであまり信じないように。
実際のところ信用できるのはちゃんとミサイルが速度を持っている間、つまりサステナーブースターが燃え尽きて数秒くらいだろう。
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- 作成 -- 2020-05-07 (木) 05:26:17