デフォルメ(仏: déformer、動詞)、デフォルマシオン(仏: déformation、名詞)とは、絵画や彫刻などで、対象を変形・歪曲して表現すること。 現代日本では、対象(主に人物)の特徴を誇張、強調して簡略化・省略化した表現方法との意味で用いることもあるが、これは日本独特の用法であり、本来のフランス語には誇張や簡略化の意味合いはなく、力学、地質学、数学などにおける「変形(する)」という意味で使われている。 原始美術、近代美術、戯画、風刺画、イラストレーション、漫画、アニメと世界各地のあらゆる時代のさまざまな絵画表現に見られる表現手法である。ただし、表現造作技術が稚拙あるいは未発達であるがゆえにバランスが現実的ではなくなってしまったものなどは、デフォルメとはいわない。デフォルメとは、あくまで作り手の主観の反映として意図して変形させた造形表現である。よって、単に現実的ではない造形を指してデフォルメと呼ぶのは妥当ではない。