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WO2015015969A1 - 吸収性物品 - Google Patents

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WO2015015969A1
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美奈 富田
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花王株式会社
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Definitions

  • a “skin opposing surface” is a surface distribute
  • the “skin facing surface” is a surface of the front and back surfaces of each member such as the surface sheet 2 that is directed to the side opposite to the wearer's skin side when worn.
  • the concave portion 22 includes a concave portion 22 b disposed in the narrow convex portion region 9 and a concave portion 22 a in a region excluding the pair of narrow convex portion regions 9 and 9.
  • the narrow convex portion 21b arranged in the narrow convex region 9 may be uneven if the width is narrower than the width of the widest convex portion 21a.
  • the top sheet is made of a bulky nonwoven fabric having a concavo-convex structure comprising at least a plurality of convex portions raised on the skin facing surface side and concave concave portions adjacent to the convex portions,
  • the top sheet excluding the back side region has a plurality of convex portions narrower than the width of the widest convex portion at the center of the crotch region on both side portions along the longitudinal direction of the absorbent main body.

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Abstract

 本発明のおむつ(1A)は、表面シート(2)と、裏面シート(3)と、これら両シート(2,3)間に配された吸収体(4)とを備えた縦長の吸収性本体(5)を有する。吸収性本体(5)は、腹側領域A、背側領域B及び股下領域Cに区分される。表面シート(2)は、肌対向面側に隆起した多数の凸部(21)と該凸部(21)に隣接する凹んだ凹部(22)とを備える凹凸構造を有する嵩高の不織布からなる。背側領域Bを除く表面シート(2)には、吸収性本体(5)の長手方向(Y方向)に沿う両側部(5s,5s)に、股下領域Cの中央部(5m)の中の最も幅の広い凸部(21a)の幅よりも幅の狭い複数個の凸部(21b)からなる幅狭凸部領域(9)が、少なくとも一対配されている。

Description

吸収性物品
 本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
 従来より、軟便・経血等の体液の漏れを防止するために、凹凸構造の表面シートを備えた吸収性物品が知られている。
 例えば、特許文献1には、中央に断面積の大きな複数の第1の膨らみ部と、両側方に断面積の小さな複数の第2の膨らみ部とを有する膨らみ部が設けられた表面シートを備えた使い捨ておむつが記載されている。特許文献1に記載の使い捨ておむつは、表面シートが多数の膨らみ部を有しているので、着用時のクッション性が良好であり、例えば軟便吸収後のウエットバックが少なく使用感が良好である。また、特許文献1に記載の使い捨ておむつは、股下領域において、両側方に設けられた多数の第2の膨らみ部の幅が中央に設けられた多数の第1の膨らみ部の幅よりも狭いので、おむつ幅方向への例えば軟便の拡散を抑制することができる。
特開2004-049918号公報
 しかし、特許文献1に記載の使い捨ておむつは、膨らみ部が、縦方向の全長に亘って延び、互いに平行に列を成すように配されているので、背側領域で排泄された例えば軟便が、背側領域において幅方向に広がり難く、多量の軟便が股下領域に広がり易くなる。このように多量の軟便が股下領域に広がり、股下領域の吸収容量を越えてしまうと、軟便の横漏れを防止することができなくなってしまう。
 従って、本発明は、前述した課題を解消し得る吸収性物品を提供することに関するものである。
 本発明は、肌対向面側に配された液透過性の表面シートと、非肌対向面側に配された液難透過性の裏面シートと、これら両シート間に配された吸収体とを備えた縦長の吸収性本体を有する吸収性物品に関する。前記吸収性本体は、着用時に着用者の腹側に位置する腹側領域、背側に位置する背側領域及び該腹側領域と該背側領域との間に配される股下領域に区分されている。前記表面シートは、少なくとも肌対向面側に隆起した多数の凸部と該凸部に隣接する凹んだ凹部とを備える凹凸構造を有する嵩高の不織布からなる。前記背側領域を除く前記表面シートには、前記吸収性本体の長手方向に沿う両側部に、前記股下領域の中央部の中の最も幅の広い凸部の幅よりも幅の狭い複数個の凸部からなる幅狭凸部領域が、少なくとも一対配されている。
図1は、本発明の第1実施形態である展開型の使い捨ておむつを表面シート側から見た一部破断平面図である。 図2は、図1のI-I線断面図である。 図3は、図1に示す使い捨ておむつの有する吸収体を構成する吸収性コアの平面図である。 図4は、図1に示す使い捨ておむつの有する表面シートの平面図である。 図5は、本発明の第1実施形態である展開型の使い捨ておむつの製造に用いるプレスロールの一例を示す概略図である。 図6は、本発明の第2実施形態である展開型の使い捨ておむつを表面シート側から見た一部破断平面図である。 図7は、図6のII-II線断面図である(図2相当図)。 図8は、図6に示す使い捨ておむつの有する表面シートの平面図である(図4相当図)。 図9は、本発明の別の実施形態である使い捨ておむつに用いる吸収性コアの平面図である(図3相当図)。 図10は、本発明のまた別の実施形態である使い捨ておむつに用いる吸収性コアの平面図である(図3相当図)。 図11は、本発明の更に別の実施形態である使い捨ておむつに用いる吸収性コアの平面図である(図3相当図)。 図12は、本発明の更にまた別の実施形態である使い捨ておむつに用いる吸収性コアの平面図である(図3相当図)。 図13は、本発明の別の実施形態である図9に示す吸収性コアを備えた使い捨ておむつに用いる表面シートの平面図である(図4相当図)。 図14は、本発明の別の実施形態である図10に示す吸収性コアを備えた使い捨ておむつに用いる表面シートの平面図である(図4相当図)。 図15は、本発明の別の実施形態である図10に示す吸収性コアを備えた使い捨ておむつに用いる別の表面シートの平面図である(図4相当図)。 図16は、本発明の別の実施形態である図11に示す吸収性コアを備えた使い捨ておむつに用いる表面シートの平面図である(図4相当図)。 図17は、本発明の別の実施形態である図12に示す吸収性コアを備えた使い捨ておむつに用いる表面シートの平面図である(図4相当図)。
発明の詳細な説明
 以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき、図1~図4を参照しながら説明する。図1には本発明の第1実施形態である展開型の使い捨ておむつを表面シート側から見た一部破断平面図が示されており、図2には図1のI-I線断面図が示されている。また、図3には図1に示す使い捨ておむつの有する吸収体の吸収性コアの平面図が示されており、図4には図1に示す使い捨ておむつの有する表面シートの平面図が示されている。
 第1実施形態の使い捨ておむつ1A(以下、「おむつ1A」ともいう。)は、図1に示すように、肌対向面側に配された液透過性の表面シート2と、非肌対向面側に配された液難透過性の裏面シート3と、これら両シート2,3間に配された吸収体4とを備えた縦長の吸収性本体5を有している。吸収性本体5は、着用時に着用者の腹側に位置する腹側領域A、背側に位置する背側領域B及び腹側領域Aと背側領域Bとの間に配される股下領域Cに区分されている。おむつ1Aは、図1に示すように、長手方向に延びる中心線CLに対して左右対称に形成されている。
 本発明では、おむつの展開状態において、以下の1)~3)のおむつに区分して、腹側領域A、背側領域B及び股下領域Cを判断する。具体的には、本実施形態のおむつでは、おむつの展開状態(図1)において、1)外包体の括れ位置に相当する領域を股下領域Cとし、股下領域Cよりも着用者の腹側に位置する領域を腹側領域A、股下領域Cよりも着用者の背側に位置する領域を背側領域Bとする。上記括れ位置は、外包体が後述するY方向に沿う両側部から幅方向(後述するX方向)中心に括れて外包体の幅が狭まる領域を指し、かかる領域を股下領域Cとする。ここで言う外包体は、おむつの非肌側最外方に配置されたシートを意味し、一般的に液難透過性のフィルムシートの外方に配置された不織布をいうが、かかる不織布を備えず液難透過性のフィルムのみの場合は、該フィルムを外包体とみなす。該フィルムシートと該不織布は同じ大きさか外包体としての不織布が数ミリ大きい。また、腹側部Aと背側部Bでは、外包体は幅方向に股下部Cより突出して幅広い。また、2)外包体側部が長手方向(Y方向)に直線状に形成され、背側両側部に止着用のパネルを備えるおむつの場合は、パネルを備える領域を背側領域B、前記パネルの長さ相当の腹側の部分つまり着用時にパネルが重なる部分を腹側領域A、これら背側領域Bと腹側領域Aの間を股下領域Cとする。尚、3)上記1)、2)記載から領域を判別できないおむつの場合は、おむつ展開状態でおむつを長手方向に3等分した場合の、装着者の腹側を腹側領域A、背側を背側領域B、腹側と背側の間の股下側を股下領域Cとする。
 おむつ1Aについて、詳述すると、おむつ1Aの吸収性本体5は、図1に示すように、伸長した状態において、長手方向(以下「Y方向」ともいう。Y方向:中心線CLに平行な方向をいう。)に、腹側領域A、股下領域C及び背側領域Bを有している。腹側部A、股下部C及び背側部Bは、おむつ1Aを伸長した状態において、外包体の括れ位置に相当する領域を股下領域Cとし、股下領域よりも着用者の腹側に位置する領域を腹側領域A、股下領域よりも着用者の背側に位置する領域を背側領域Bとする(上記(1)の分類のおむつに相当するため)。尚、長手方向(Y方向)に直交する方向を、おむつ1Aの幅方向(以下「X方向」ともいう。)として説明する。また、本明細書において、「肌対向面」とは、おむつ1Aを構成する表面シート2などの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、「非肌対向面」とは、表面シート2などの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。
 おむつ1Aは、図1に示すように、腹側領域Aの左右両側縁及び背側領域Bの左右両側縁それぞれが股下領域Cの左右両側縁よりも幅方向(X方向)外方に延出している。そして、股下領域Cの左右両側縁が幅方向(X方向)内方に向かって円弧状に湾曲しており、全体として長手方向(Y方向)中央部が内方に括れた形状を有している。
 おむつ1Aでは、図1に示すように、表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、長手方向(Y方向)に長い吸収体4の左右両側縁及び前後両端縁から外方に延出している。表面シート2は、図1に示すように、その長手方向(Y方向)の寸法が、裏面シート3の長手方向(Y方向)の寸法と同じであるが、図2に示すように、その幅方向(X方向)の寸法が、裏面シート3の幅方向(X方向)の寸法より小さくなっている。表面シート2及び裏面シート3はそれぞれ、吸収体4の周縁から外方に延出した延出部において直接的に又は他の部材を介在させて互いに接合されており、吸収体4を挟持・固定している。吸収体4は、パルプ繊維等の繊維の集合体に吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コア41と、該吸収性コア41を被覆するコアラップシート42とからなる。吸収体4の吸収性コア41、及び表面シート2については、下記にて詳述する。
 図1,図2に示すように、おむつ1Aの長手方向(Y方向)に沿う両側部それぞれには、Y方向に伸長状態で固定された弾性部材61を有する立体ギャザー形成用シート62が、表面シート2の側部に配され固定されており、これによって一対の立体ギャザー6,6(図2参照)が形成される。また、図1,図2に示すように、おむつ1Aの長手方向(Y方向)に沿う両側部それぞれには、レッグギャザー形成用のレッグ弾性部材63がY方向に伸長状態に配されており、レッグ弾性部材63の収縮によりレッグギャザーが形成される。また、図示していないが、おむつ1Aの背側領域B側の長手方向(Y方向)端部に、ウエストギャザー形成用のウエスト部弾性部材をX方向に伸長状態に配して、該ウエスト部弾性部材の収縮によりウエストギャザーを形成するようにしてもよい。
 おむつ1Aは、上述したように、いわゆる展開型のおむつであり、図1に示すように、背側領域Bの左右両側縁部に一対のファスニングテープ7,7が設けられ、腹側領域Aの外表面(非肌対向面)に、該ファスニングテープ7,7を止着させるランディングテープ8が設けられている。
 第1実施形態では、吸収体4は吸収性コア41を有し、吸収性コア41は、図1,図3に示すように、該吸収性コア41を構成するパルプのない空間部41sを有している。おむつ1Aの備える吸収性コア41の空間部41sは、股下領域Cにおいて、吸収性コア41の長手方向(Y方向)に沿う両側縁から中心線CLに向かって内方に凸の円弧状にパルプを欠いて形成されている。尚、おむつ1Aの備える吸収性コア41は、パルプを欠いて形成された空間部41sを有しているが、空間部41sの代わりに、パルプが若干積層されおり、パルプの坪量が相対的に低い低坪量部を有していてもよい。低坪量部を有する場合、低坪量部の坪量は、他の部分に比べて低いほど好ましく、具体的には、低坪量部/高坪量部の割合が70%以下、更に好ましくは50%以下であれば、十分に満足すべき効果が得られる。おむつ1Aの備える吸収体4は、内方に凸の円弧状に形成された空間部41sを有する吸収性コア41を、1枚のコアラップシート42で被覆して形成される。
 表面シート2について詳述すると、表面シート2は、少なくとも肌対向面側に隆起した多数の凸部21と該凸部21に隣接する凹んだ凹部22とを備える凹凸構造を有する嵩高の不織布からなる。そして、背側領域Bを除く表面シート2には、図1,図4に示すように、吸収性本体5の長手方向(Y方向)に沿う両側部5s,5sに、股下領域Cの中央部5mの中の最も幅の広い凸部21aの幅よりも幅の狭い複数個の凸部21bからなる幅狭凸部領域9が、少なくとも一対配されている。第1実施形態のおむつ1Aでは、幅狭凸部領域9は、図1に示すように、背側領域Bを除くのみならず、腹側領域Aを除く股下領域Cに配されている。即ち、幅狭凸部領域9は、背側領域Bのみならず、腹側領域Aにも無く、股下領域Cに配されている。中央部5mは、おむつ1Aを伸長した状態において、中心線CLを含んで該中心線CLに沿って延在する幅(X方向の長さ)70mm程度の部分であり、両側部5s,5sは、おむつ1Aの股下領域Cの幅方向(X方向)に最も狭い部分において、中央部5mよりも幅方向(X方向)外方に位置する部分である。両側部5s,5s及び中央部5mは、それぞれ、吸収性本体5の腹側領域Aから背側領域Bに、即ち長手方向(Y方向)の全域に亘っている。最も幅の広い凸部21aとは、股下領域Cの中央部5mの領域T内の凸部21であればよい。尚、凸部21の幅(X方向の長さ)とは、凸部21を、幅方向(X方向)に沿って垂直方向に縦断面視して、最も広い部分のX方向の寸法を示す。
 おむつ1Aの表面シート2には、一対の幅狭凸部領域9,9が配されており、該一対の幅狭凸部領域9,9を除く領域は、その全ての凸部21の幅が、最も幅の広い凸部21aの幅と略均等となっている。また、おむつ1Aの表面シート2では、幅狭凸部領域9に配された幅の狭い凸部21bは、その全ての幅が略均等となっている。即ち、おむつ1Aでは、凸部21が、幅の広い凸部21aと幅の狭い凸部21bとからなる。尚、凸部21に伴い、凹部22は、幅狭凸部領域9に配された凹部22bと、一対の幅狭凸部領域9,9を除く領域の凹部22aとからなる。一対の幅狭凸部領域9,9は、その合計の面積が、好ましくは5cm2以上、更に好ましくは30cm2以上、そして好ましくは150cm2以下、更に好ましくは60cm2以下、より具体的には、好ましくは5cm2以上150cm2以下、更に好ましくは30cm2以上60cm2以下である。尚、幅狭凸部領域9に配された幅の狭い凸部21bは、その幅が、最も幅の広い凸部21aの幅よりも狭ければ不均等であってもよい。
 第1実施形態では、吸収体4を構成する吸収性コア41の有する空間部41s又は低坪量部に対応する位置に、幅狭凸部領域9が配されている。具体的には、おむつ1Aを図1に示すように平面視して、吸収性コア41の両側部の空間部41s,41sそれぞれの輪郭の範囲内に、該輪郭に相似する形状の幅狭凸部領域9が配されている。おむつ1Aにおいては、一対の空間部41s,41sに対応して、一対の幅狭凸部領域9,9が配されている。即ち、吸収性コア41の空間部41sは、吸収性コア41の長手方向(Y方向)に沿う側縁から中心線CLに向かって内方に凸の円弧状に形成されており、該空間部41sの形状に相似して、表面シート2の幅狭凸部領域9も、表面シート2の長手方向(Y方向)に沿う側縁から中心線CLに向かって内方に凸の円弧状に形成されている。
 おむつ1Aにおいては、図1に示すように平面視して、幅狭凸部領域9の輪郭を構成する辺の内、最も内側に配された一辺90は、内方に凸の弧状に形成されており、一対の幅狭凸部領域9,9を構成する該一辺90,90どうしは、互いに対向している。即ち、おむつ1Aの一対の幅狭凸部領域9,9の形状は、中心線CLに対して左右対称に形成されている。
 最も幅の広い凸部21aの幅W1(図2参照)は、好ましくは1mm以上、更に好ましくは2mm以上、そして好ましくは30mm以下、更に好ましくは5mm以下、より具体的には、1mm以上30mm以下であることが好ましく、2mm以上5mm以下であることが更に好ましい。
 幅狭凸部領域9に配された幅の狭い凸部21bの幅W2(図2参照)は、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは1mm以上、そして好ましくは20mm以下、更に好ましくは4mm以下、より具体的には、0.5mm以上20mm以下であることが好ましく、1mm以上4mm以下であることが更に好ましい。
 おむつ1Aの表面シート2においては、幅の狭い凸部21bの幅W2は、最も幅の広い凸部21aの幅W1よりも狭く、横漏れ防止の更なる向上の観点から、最も幅の広い凸部21aの幅W1の0.8倍以下であることが好ましく、0.6倍以下であることが更に好ましい。
 尚、おむつ1Aにおいて、幅狭凸部領域9に配された凹部22bの幅W4(X方向に隣り合う凸部21b,21bどうしの間隔)(図2参照)は、好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.5mm以上、そして好ましくは20mm以下、更に好ましくは5mm以下、より具体的には、0.1mm以上20mm以下であることが好ましく、0.5mm以上5mm以下であることが更に好ましい。
 また、おむつ1Aにおいて、一対の幅狭凸部領域9,9を除く領域の凹部22aの幅W3(X方向に隣り合う凸部21a,21aどうしの間隔)(図2参照)もは、幅狭凸部領域9に配された凹部22の幅よりも狭くなっているか略均等となっている。
 また、おむつ1Aを図1に示すように平面視して、幅狭凸部領域9の最大幅W(図1参照)は、幅狭凸部領域9に配された幅の狭い凸部21bの幅W2よりも広く形成されている。
 幅狭凸部領域9の最大幅Wは、好ましくは2mm以上、更に好ましくは5mm以上、そして好ましくは50mm以下、更に好ましくは20mm以下、より具体的には、2mm以上50mm以下であることが好ましく、5mm以上20mm以下であることが更に好ましい。
 幅狭凸部領域9の最大幅Wは、横漏れ防止の更なる向上の観点から、幅狭凸部領域9に配された凸部21bの幅W2の2倍以上であることが好ましく、5倍以上であることが更に好ましい。
 おむつ1Aでは、幅狭凸部領域9は、その見かけ密度が、股下領域Cの中央部5mの中の最も幅の広い凸部21aからなる領域の見かけ密度よりも高く、最も幅の広い凸部21aからなる領域の見かけ密度の1.2倍以上であることが好ましく、2倍以上であることが更に好ましい。見かけ密度の測定に関しては、下記に詳述する。
 <見かけ密度の測定方法>
 幅狭凸部領域9では、該幅狭凸部領域9内から厚み方向に切断して4cm2の範囲の部分を切り取る。そして、各切り取った部分の切断面を、例えばキーエンス(株)VHX-1000デジタルマイクロスコープを使用し、倍率20~100倍、無荷重の状態で、見かけ厚みを測定する。次いで、各切り取った部分の坪量を、測定した見かけの厚みで除して、見かけ密度を測定する。
 最も幅の広い凸部21aからなる領域でも同様に、厚み方向に切断して4cm2の範囲の部分を該領域から切り取り、見かけ密度を測定する。
 幅狭凸部領域9の見かけ密度は、好ましくは0.02g/cm3以上、更に好ましくは0.03g/cm3以上、そして好ましくは0.1g/cm3以下、更に好ましくは0.07g/cm3以下、より具体的には、好ましくは0.02g/cm3以上0.1g/cm3以下、更に好ましくは0.3g/cm3以上0.07g/cm3以下である。
 前記最も幅の広い凸部21aからなる領域の見かけ密度は、好ましくは0.008g/cm3以上、更に好ましくは0.02g/cm3以上、そして好ましくは0.05g/cm3以下、更に好ましくは0.04g/cm3以下、より具体的には、好ましくは0.008g/cm3以上0.05g/cm3以下、更に好ましくは0.02g/cm3以上0.04g/cm3以下である。
 おむつ1Aの表面シート2を構成する不織布の凹凸構造は、図2及び図4に示すように、凸部21が畝で、凹部22が溝となった畝溝構造である。凸部21及び凹部22は、何れも長手方向(Y方向)に連続して延びており、幅方向(X方向)に隣り合う凸部21,21どうしの間毎に凹部22が配置されている。表面シート2の肌対向面側の輪郭は、図2に示すように断面視して、凸部21の肌対向面側の上方に凸の輪郭と凹部22の肌対向面側の下方に凸の輪郭とが幅方向(X方向)に連続しており、幅方向(X方向)に沿って波形形状となっている。表面シート2において、凸部21と凹部22との間に明確な境界部は存在せず、一般に、幅方向(X方向)に隣り合う2つの凸部21,21の頂部間に位置する最も実質厚みの小さい部位が凹部22となる。尚、図2に示すおむつ1の表面シート2は、肌対向面側に波形形状の起伏を有する構造となり、非肌対向面側が平坦となっているが、肌対向面側のみならず、非肌対向面側も波形形状の起伏を有する構造となっていてもよい。
 おむつ1Aの表面シート2では、凸部21の内部が表面シート2の構成繊維で満たされて形成されており、内部に空洞の存在しない中実な構造となっている。また、凸部21と凹部22とで、構成繊維量が異なっている。具体的には、凸部21の構成繊維量の方が、凹部22の構成繊維量よりも多くなっている。凸部21が中実な構造である事により、畝部の型崩れを起こさず、肌への接触面積を低減し装着感を向上させさせることができる。また、凹凸構造の型崩れを起こさず、空気が通る道を確保でき、ムレによる肌トラブルを低減することができる。
 尚、おむつ1Aの表面シート2では、凹部22に開孔を複数個形成していてもよい。該開口は、凹部22の延びる長手方向(Y方向)に沿って、一定の間隔をおいて規則的に形成することが好ましい。該開孔の形状としては、表面シート2を平面視して、種々の形状とすることができ、例えば、円形、楕円形、長円形、多角形等の形状、又はこれらの組み合わせの形状等が挙がられる。該開孔の形状或いは大きさは、表面シート2の具体的な用途に応じて適宜決定することができる、開孔の大きさは、平面視における投影面積で、0.5mm2~5mm2程度であることが、液の透過性及び表面シート2の強度維持の観点から好ましい。該開孔は、表面シート2の構成繊維がより分けられることにより形成される。
 また、おむつ1Aの表面シート2においては、幅狭凸部領域9の坪量と、股下領域Cの中央部5mの中の最も幅の広い凸部21aからなる領域の坪量とは、同一である。即ち、表面シート2の全体の坪量は、均一となっている。表面シート2の全体の坪量は、好ましくは15g/m2以上、更に好ましくは20g/m2以上、そして、好ましくは150g/m2以下、更に好ましくは60g/m2以下、より具体的には、15g/m2以上150g/m2以下であることが好ましく、20g/m2以上60g/m2以下であることが更に好ましい。
 第1実施形態のおむつ1Aは、その製造方法に特に制限がなく、任意の方法により製造することができる。以下、第1実施形態のおむつ1Aの製造方法の好ましい例について図5を参照しながら説明する。
 図5に示すように、プレスロール100を用いて行う。プレスロール100は、一対の幅狭凸部領域9を形成する一対の凸状領域101を周面に備えた第1ロール102、及び周面がフラットな第2ロール103を備えている。第1ロール102の一対の凸状領域101は、吸収体4を構成する吸収性コア41の有する一対の空間部41s,41s或いは低坪量部に対応する位置に形成され、且つ、空間部41s或いは低坪量部の輪郭に相似する形状に形成されている。尚、凸状領域101には、凹凸構造の表面シート2の各凸部21の頂点に対応する位置に、周方向に延びる複数の凸部(不図示)が設けられている。
 先ず、おむつ1Aの表面シート2としては、例えば本出願人の先の出願に係る特開2009-153937号公報に記載の表面シートを用いる。
 また、おむつ1Aの吸収性コア41としては、常法に従ってバキュームすることにより、一対の空間部41s,41s或いは低坪量部を形成した吸収性コアを用いる。このように形成された一対の空間部41s,41s或いは低坪量部を有する吸収性コア41を、1枚のコアラップシート42で被覆することにより、おむつ1Aの吸収体4を形成する。
 次いで、帯状の表面シート2と帯状の裏面シート3とを、搬送方向に断続的に供給される複数個の吸収体4,4・・・を挟時するように、常法に従って固定するとともに、帯状の表面シート2の搬送方向の両側部それぞれに沿って、レッグ弾性部材63を搬送方向に伸長させた状態で、常法に従って固定する。また、帯状の表面シート2の上面側(複数の凸部21が配された面側)に、帯状の表面シート2の搬送方向の両側部それぞれに沿って、帯状の立体ギャザー形成用シート62を常法に従って固定し、各立体ギャザー形成用シート62の幅方向内方側に、立体ギャザー形成用の弾性部材61を搬送方向に伸長させた状態で、常法に従って固定する。
 以上のようにして形成された使い捨ておむつ1Aの連続体104を、帯状の表面シート2の上面側(複数の凸部21が配された面側)をプレスロール100の第1ロール102に対向するようにして、第1ロール102と第2ロール103との間に搬送する。そして、搬送された使い捨ておむつ1Aの連続体104を、一対の凸状領域101でプレスする。このようにプレスすることによって、一対の空間部41s,41s或いは低坪量部に対応する位置に配された表面シート2の凸部21の頂点を周方向に沿ってプレスし、1個の凸部21から2個の幅の狭い凸部21b,21bを形成する。尚、一対の凸状領域101を除く領域に位置する凸部21はプレスされず、凸部21の高さがそのまま維持され、幅の広い凸部21aとなる。このように、凸部21の高さがそのまま維持された一対の凸状領域101を除く領域に位置する凸部21が、幅の広い凸部21aとなり、一対の凸状領域101に位置して頂点がプレスされた凸部21が、一対の幅狭凸部領域9,9に位置する幅の狭い凸部21bとなる。以上のような工程を経て、一対の幅狭凸部領域9,9を、搬送方向に断続的に有する帯状の表面シート2を備えた使い捨ておむつ1Aの連続体105が得られ、該使い捨ておむつ1Aの連続体105を、公知の切断手段により切断することにより、使い捨ておむつ1Aが連続的に得られる。尚、プレスロール100の第1ロール102と第2ロール103とでプレスする際には、熱をかけてもよいし、常温でプレスしてもよい。
 尚、上述した一対の幅狭凸部領域9,9を備える使い捨ておむつ1Aの製造方法は、先に、使い捨ておむつ1Aの連続体104を製造した後に、プレスロール100の第1ロール102及び第2ロール103を用いてプレスしたが、例えば、帯状の表面シート2のみを、プレスロール100の第1ロール102及び第2ロール103を用いてプレスして、一対の幅狭凸部領域9,9が搬送方向に断続的に配された帯状の表面シート2を形成してもよい。具体的には、このように形成された一対の幅狭凸部領域9,9を断続的に有する帯状の表面シート2を、搬送方向に断続的に供給される複数個の吸収体4を構成する吸収性コア41の有する一対の空間部41s,41s或いは低坪量部に対応する位置に配するようにして、上述したようにして、使い捨ておむつ1Aの連続体105を形成し、形成された使い捨ておむつ1Aの連続体105を、公知の切断手段により切断することにより、使い捨ておむつ1Aを連続的に製造してもよい。
 第1実施形態の使い捨ておむつ1Aの形成材料について説明する。
 裏面シート3、立体ギャザー形成用シート62としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、裏面シート3としては、樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体等を用いることができる。立体ギャザー形成用シート62としては、伸縮性のフィルム、不織布、織物またはそれらの積層シート等を用いることができる。
 ファスニングテープ7としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、「マジックテープ(登録商標)」(クラレ社製)、「クイックロン(登録商標)」(YKK社製)、「マジクロス(登録商標)」(カネボウベルタッチ社製)等におけるオス部材等を用いることができる。
 吸収体4を構成する吸収性コア41としては、パルプ繊維等の繊維の集合体に吸収ポリマーの粒子を保持させたもの等を用いることができる。吸収体4を構成する被覆材42としては、親水性シート、例えば、透水性の薄紙(ティッシュペーパー)や透水性の不織布からなるコアラップシート等を用いることができる。
 立体ギャザー形成用の弾性部材61、レッグ弾性部材63及びウエスト部弾性部材としては、天然ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン-ポリイソプレン共重合体、ポリスチレン-ポリブタジエン共重合体、アクリル酸エチル-エチレン等のポリエチレン-αオレフィン共重合体等からなる糸状の伸縮性材料を用いることができる。
 各部材の固定に用いられる接着剤としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができ、例えば、ホットメルト接着剤を用いることができる。ホットメルト接着剤としては、例えばスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン共重合体(SEBS)等のブロックコポリマー系のホットメルト接着剤が挙げられる。
 上述した本発明の実施形態の使い捨ておむつ1Aを使用した際の作用効果について説明する。
 おむつ1Aは、表面シート2が凹凸構造を有する嵩高の不織布から形成されているので、着用時のクッション性が良好で、体液吸収後のウエットバックが少なく使用感が良好である。また、おむつ1Aは、図1に示すように、表面シート2の背側領域Bを除く部分に、一対の幅狭凸部領域9,9が配されているので、背側領域Bで排泄された例えば軟便が、背側領域Bにおいて幅方向(X方向)に広がり易く、背側領域Bで十分に拡散し易くなっている。従って、中央領域5mを通って股下領域Cに広がる例えば軟便の量を抑えることができ、股下領域Cに広がる軟便を、一対の幅狭凸部領域9,9により抑え、軟便の横漏れ防止性を更に向上さることができる。
 また、おむつ1Aは、吸収体4を構成する吸収性コア41が、図3に示すように、一対の空間部41s,41sを有しており、図1に示すように、一対の空間部41s,41sに対応する位置に一対の幅狭凸部領域9,9が配されている。その為、幅狭凸部領域9,9で堰き止められた例えば軟便が、一対の空間部41s,41sを介して吸収性コア41内に吸収され易く、軟便の横漏れ防止性を更に向上さることができる。
 また、おむつ1Aは、図1に示すように、幅狭凸部領域9が、背側領域Bを除くのみならず腹側領域Aを除く股下領域Cに配されている。その為、パッケージングによりおむつ1Aが加圧された状態となると、幅狭凸部領域9が幅方向(X方向)に縮み易く、このように縮んだ一対の幅狭凸部領域9,9を備えたおむつ1Aを取り出して使用すると、軟便の高い横漏れ防止効果が期待できる。
 また、おむつ1Aは、図2及び図4に示すように、表面シート2が、多数の凸部21が畝で凹部22が溝となった畝溝構造からなる凹凸構造を有する嵩高の不織布からなるので、幅狭凸部領域9にて、軟便が長手方向(Y方向)に拡散し易く、横漏れ防止効果を更に向上さることができる。
 また、おむつ1Aの表面シート2は、図2及び図4に示すように、幅狭凸部領域9の見かけ密度が、股下領域Cの中央部5mの中の最も幅の広い凸部21aからなる領域の見かけ密度よりも高いので、股下領域Cで幅方向(X方向)に広がる軟便を堰き止め易く、軟便の横漏れ防止効果を更に向上さることができる。
 また、おむつ1Aは、中心線CLに対して左右対称に形成された一対の幅狭凸部領域9,9を構成する一辺90,90どうしが、互いに対向し、内方に凸の弧状に形成されており、股下領域Cの中心部に向かって軟便の拡散幅が狭くなるようになっている。その為、背側領域Bで排泄された軟便が、中央領域5mを通って股下領域Cの中心部に向かって広がり易く、軟便の横漏れ防止効果を更に向上さることができる。
 また、おむつ1Aは、図1に示すように、幅狭凸部領域9の最大幅Wが、該幅狭凸部領域9に配された幅の狭い凸部21bの幅W2よりも広く形成されている。その為、幅狭凸部領域9を形成し易く、軟便の横漏れ防止効果を更に向上さることができる。
 次に、本発明の吸収性物品の第2実施形態の使い捨ておむつについて、図6~図8に基づいて説明する。
 第2実施形態の使い捨ておむつ1B(以下、「おむつ1B」ともいう)については、第1実施形態の使い捨ておむつ1Aと異なる点について説明する。特に説明しない点は、おむつ1Aと同様であり、おむつ1Aの説明が適宜適用される。
 おむつ1Bは、おむつ1Aと同様に、図6に示すように、表面シート2に一対の幅狭凸部領域9,9が配されている。該一対の幅狭凸部領域9,9を除く領域は、その全ての凸部21の幅が、最も幅の広い凸部21aの幅と略均等となっている。また、幅狭凸部領域9に配された幅の狭い凸部21bは、その全ての幅が略均等となっている。
 おむつ1Bでは、最も幅の広い凸部21aの幅W5(図7参照)は、好ましくは1mm以上、更に好ましくは2mm以上、そして好ましくは30mm以下、更に好ましくは5mm以下、より具体的には、1mm以上30mm以下であることが好ましく、2mm以上5mm以下であることが更に好ましい。
 また、おむつ1Bでは、幅狭凸部領域9に配された幅の狭い凸部21bの幅W6(図7参照)は、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは1mm以上、そして好ましくは20mm以下、更に好ましくは4mm以下、より具体的には、0.5mm以上20mm以下であることが好ましく、1mm以上4mm以下であることが更に好ましい。
 おむつ1Bの表面シート2においては、幅の狭い凸部21bの幅W6は、最も幅の広い凸部21aの幅W5よりも狭く、横漏れ防止の更なる向上の観点から、最も幅の広い凸部21aの幅W5の0.8倍以下であることが好ましく、0.6倍以下であることが更に好ましい。
 尚、おむつ1Bの表面シート2においては、図7,図8に示すように、幅狭凸部領域9に配された凹部22bの幅W8(X方向に隣り合う凸部21b,21bどうしの間隔)(図7参照)が、一対の幅狭凸部領域9,9を除く領域の凹部22aの幅W7(X方向に隣り合う凸部21a,21aどうしの間隔)(図7参照)よりも狭いか略均等に形成されている。
 おむつ1Bにおいて、幅狭凸部領域9に配された凹部22bの幅W8(X方向に隣り合う凸部21b,21bどうしの間隔)(図7参照)は、好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.5mm以上、そして好ましくは20mm以下、更に好ましくは5mm以下、より具体的には、0.1mm以上20mm以下であることが好ましく、0.5mm以上5mm以下であることが更に好ましい。
 また、おむつ1Bにおいて、一対の幅狭凸部領域9,9を除く領域の凹部22aの幅W7(X方向に隣り合う凸部21a,21aどうしの間隔)(図7参照)は、好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.3mm以上、そして好ましくは10mm以下、更に好ましくは3mm以下、より具体的には、0.1mm以上10mm以下であることが好ましく、0.3mm以上3mm以下であることが更に好ましい。
 また、おむつ1Bを図1に示すように平面視して、幅狭凸部領域9の最大幅W(図6参照)は、幅狭凸部領域9に配された幅の狭い凸部21bの幅W6よりも広く形成されている。幅狭凸部領域9の最大幅Wは、横漏れ防止の更なる向上の観点から、幅狭凸部領域9に配された凸部21bの幅W6の2倍以上であることが好ましく、5倍以上であることが更に好ましい。
 おむつ1Bでは、幅狭凸部領域9は、その見かけ厚みが、股下領域Cの中央部5mの中の最も幅の広い凸部21aからなる領域の見かけ厚みよりも小さいか略同一となっている(図7参照)。尚、おむつ1Bの表面シート2においては、幅狭凸部領域9の坪量が股下領域Cの中央部5mの中の最も幅の広い凸部21aからなる領域の坪量よりも高く形成されている。
 幅狭凸部領域9の見かけ密度(前記最も幅の広い凸部21aからなる領域の見かけ密度)は、好ましくは0.02g/cm3以上、更に好ましくは0.03g/cm3以上、そして好ましくは0.1g/cm3以下、更に好ましくは0.07g/cm3以下、より具体的には、好ましくは0.02g/cm3以上0.1g/cm3以下、更に好ましくは0.03g/cm3以上0.7g/cm3以下である。
 前記最も幅の広い凸部21aからなる領域の見かけ密度は、好ましくは0.008g/cm3以上、更に好ましくは0.02g/cm3以上、そして好ましくは0.05g/cm3以下、更に好ましくは0.04g/cm3以下、より具体的には、好ましくは0.008g/cm3以上0.05g/cm3以下、更に好ましくは0.02g/cm3以上0.04g/cm3以下である。
 第2実施形態のおむつ1Bは、その製造方法に特に制限がなく、任意の方法により製造することができる。
 例えば、図5に示すプレスロール100の第1ロール102の備える一対の凸状領域101を以下のように変更することにより製造することができる。具体的には、第1ロール102の一対の凸状領域101に設けられ、且つ周方向に延びる複数の凸部(不図示)を、吸収体4を構成する吸収性コア41の有する一対の空間部41s,41s或いは低坪量部に対応する位置に形成される、凹凸構造の表面シート2の各凹部22(溝)の底部に対応する位置に配するように設計変更すればよい。このように設計変更した凸部(不図示)を有するプレスロール100を用いれば、後はおむつ1Aの製造方法と同様にして、おむつ1Bを製造することができる。
 第2実施形態の使い捨ておむつ1B(以下、「おむつ1B」ともいう)については、第1実施形態の使い捨ておむつ1Aと同様の効果が奏され、おむつ1Aの説明が適宜適用される。
 本発明の吸収性物品の一実施形態である使い捨ておむつは、上述の第1実施形態の使い捨ておむつ1A或いは第2実施形態の使い捨ておむつ1Bに何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
 例えば、上述の実施形態の使い捨ておむつ1A,1Bにおいては、表面シート2の凸部21が、図4,図8に示すように、長手方向(Y方向)に連続して延びているが、長手方向(Y方向)に間欠的に配されていてもよい。間欠的に配される場合、凸部21の長さは、1mm以上30mm以下であることが好ましく、2mm以上5mm以下であることが更に好ましい。尚、間欠的に配される場合、幅狭凸部領域9に位置する凸部21の長さは、幅狭凸部領域9を除く領域に位置する凸部21の長さと同様である。また、凸部21の長さ(Y方向の長さ)とは、凸部21を、長手方向(Y方向)に沿って垂直方向に縦断面視して、最も長い部分のY方向の寸法を示す。
 また、上述の実施形態の使い捨ておむつ1A,1Bにおいては、図1,図3,図6に示すように、吸収体4の吸収性コア41は、股下領域Cにおいて、吸収性コア41の長手方向(Y方向)に沿う両側縁から中心線CLに向かって内方に凸の円弧状にパルプを欠いて形成された空間部41s或いはパルプの坪量を低くして形成された低坪量部を有している。このような吸収性コア41の空間部41s或いは低坪量部の形状に換えて、図9に示すように、空間部41s或いは低坪量部が、股下領域Cにおいて、吸収性コア41の長手方向(Y方向)に沿う両側縁より内方に位置し、その形状が、中心線CLに向かって内方に凸の円弧状に形成されていてもよい。
 また、図10に示すように、空間部41s或いは低坪量部が、第1空間部41s1及び第2空間部41s2を有していてもよい。具体的には、股下領域Cにおいて、第1空間部41s1が、吸収性コア41の長手方向(Y方向)に沿う両側縁から中心線CLに向かって内方に凸の円弧状に形成されていると共に、第2空間部41s2が、第1空間部41s1の円弧状の頂部よりも内方に位置し、一対の矩形状に形成されている。
 また、図11に示すように、空間部41s或いは低坪量部が、第1空間部41s1及び第3空間部41s3を有していてもよい。具体的には、股下領域Cにおいて、第1空間部41s1が、吸収性コア41の長手方向(Y方向)に沿う両側縁より内方に位置し、その形状が、中心線CLに向かって内方に凸の円弧状に形成されていると共に、第3空間部41s3が、隣り合う第1空間部41s1の円弧状の頂部どうしの中間に位置し、1本の矩形状に形成されている。尚、該一本の矩形状の第3空間部41s3は、図11に示すように、その背側領域B側の端部が、一対の円弧状の第1空間部41s1,41s1それぞれの背側領域B側の端部よりも腹側領域A寄りに配されている。
 また、図12に示すように、空間部41s或いは低坪量部が、吸収性コア41の長手方向(Y方向)に沿う両側部に、背側領域Bの股下領域C寄りの部分から股下領域Cを経て腹側領域Aの全域に亘るまで一直線状に形成されていてもよい。
 また、上述の実施形態の使い捨ておむつ1A,1Bにおいては、図1,図6に示すように、表面シート2の幅狭凸部領域9は、吸収体4を構成する吸収性コア41の有する空間部41s又は低坪量部に対応する位置に配されているが、対応して配されていなくてもよい。
 また、上述の実施形態の使い捨ておむつ1A,1Bにおいては、吸収体4を構成する吸収性コア41の有する空間部41s又は低坪量部の形状が、図3に示すような形状である場合に、表面シート2の幅狭凸部領域9は、図1,図4,図6,図8に示すように、空間部41s又は低坪量部に対応する位置に配されているが、例えば、空間部41s又は低坪量部の形状が、上述した図9に示す形状である場合には、表面シート2の幅狭凸部領域9は、図13に示すように、図9に示す一対の空間部41s,41s又は低坪量部の形状に相似して、股下領域Cにおいて、吸収性コア41の長手方向(Y方向)に沿う両側縁より内方に位置し、その形状が、中心線CLに向かって内方に凸の円弧状に形成されていてもよい。
 また、例えば、空間部41s又は低坪量部が第1空間部41s1及び第2空間部41s2を有し、上述した図10に示す形状である場合には、両側部5s,5sに表面シート2の幅狭凸部領域9は、図14に示すように、一対の第1の幅狭凸部領域9a,9aと、該一対の第1の幅狭凸部領域9a,9aの間に更に一対の中央幅狭凸部領域9b,9bとを有していてもよい。具体的には、表面シート2の幅狭凸部領域9は、図10に示す二対の空間部41s(第1空間部41s1及び第2空間部41s2)の形状に相似して、股下領域Cの両側部5s,5sにおいて、一対の第1の幅狭凸部領域9a,9aが、表面シート2の長手方向(Y方向)に沿う両側縁から中心線CLに向かって内方に凸の円弧状に形成されていると共に、該一対の第1の幅狭凸部領域9a,9aの間に、更に一対の中央幅狭凸部領域9b,9bが、円弧状の幅狭凸部領域9aの頂部よりも内方に位置し、Y方向に長い矩形状に形成されていている。この場合、該一対の中央幅狭凸部領域9b,9bは、図14に示すように、その背側領域B側の端部が、一対の円弧状の幅狭凸部領域9a,9aそれぞれの背側領域B側の端部よりも腹側領域A寄りに配されている。尚、表面シート2の幅狭凸部領域9は、図10に示す二対の空間部41s(第1空間部41s1及び第2空間部41s2)の内、一方の一対の空間部41s,41s(第1空間部41s1又は第2空間部41s2)の形状に相似して形成されていてもよい。例えば、図10に示す二対の空間部41s(第1空間部41s1及び第2空間部41s2)の内、内側の一対の空間部41s,41s(第2空間部41s2)の形状に相似して、図15に示すように、一対の中央幅狭凸部領域9b,9bのみが、Y方向に長い矩形状に形成されていてもよい。
 また、例えば、空間部41s(第1空間部41s1及び第3空間部41s3)が、上述した図11に示す形状である場合には、表面シート2の幅狭凸部領域9は、図16に示すように、一対の第1の幅狭凸部領域9a,9aと、該一対の第1の幅狭凸部領域9a,9aの間に更に一個の第2の中央幅狭凸部領域9cとを有していてもよい。具体的には、表面シート2の幅狭凸部領域9は、図11に示す3個の空間部41s(第1空間部41s1及び第3空間部41s3)の形状に相似して、股下領域Cにおいて、一対の第1の幅狭凸部領域9a,9aが、表面シート2の長手方向(Y方向)に沿う両側縁より内方に位置し、その形状が、中心線CLに向かって内方に凸の円弧状に形成されていると共に、該一対の幅狭凸部領域9a,9aの間に、更に一個の第2の中央幅狭凸部領域9cが、円弧状の幅狭凸部領域9aの頂部よりも内方に位置し、Y方向に長い矩形状に形成されていてもよい。この場合、該一個の第2の中央幅狭凸部領域9cは、図16に示すように、その背側領域B側の端部が、一対の円弧状の幅狭凸部領域9a,9aそれぞれの背側領域B側の端部よりも腹側領域A寄りに配されている。このように、第2の中央幅狭凸部領域9cが一対の円弧状の幅狭凸部領域9a,9aよりも腹側領域A寄りに配されていると、股下領域Cに拡散してきた軟便が、股下領域Cにて更に長手方向(Y方向)に拡散し易いので、股下領域Cにおける横漏れを更に防止することができる。
 また、例えば、空間部41s又は低坪量部の形状が、上述した図12に示す形状である場合には、表面シート2の幅狭凸部領域9は、図17に示すように、図12に示す空間部41s又は低坪量部の形状に相似して、表面シート2の長手方向(Y方向)に沿う両側部に、背側領域Bの股下領域C寄りの部分から股下領域Cを経て腹側領域Aの全域に亘るまで一直線状に形成されていてもよい。図17に示す表面シート2について詳述すると、表面シート2は、股下領域Cの中央部5mに最も幅の広い凸部21aを有している。そして、背側領域Bを除く表面シート2には、最も幅の広い凸部21aの幅よりも幅の狭い複数個の凸部21bからなる幅狭凸部領域9が、吸収性本体5の長手方向(Y方向)に沿う両側部5s,5sに一対配されている。
 また、上述の実施形態の使い捨ておむつ1A,1Bにおいては、表面シート2として、図2及び図7に示すように、中実の凸部21が畝で凹部22が溝となった畝溝構造からなる凹凸構造の不織布を用いているが、該凹凸構造の不織布の換わりに、第1層及び第2層の2つの層を有する不織布であって、第1層側が肌対向面側に隆起して内部が空洞となっている多数の凸部21を形成していると共に隣り合う凸部21間に凹部22を形成する凹凸構造を有する嵩高の不織布を用いてもよい。このような不織布としては、例えば、本出願人の先の出願に係る特開2004-174234号公報に記載の表面シートが挙げられる。また、前記畝溝構造からなる凹凸構造の不織布の換わりに、二層からなる不織布であって、内部が中実となっている多数の凸部と、該凸部間に凹部とを有する凹凸構造の嵩高不織布を用いてもよい。このような不織布としては、例えば、本出願人の先の出願に係る特開2002-187228号公報に記載の表面シートが挙げられる。また、前記畝溝構造からなる凹凸構造の不織布の換わりに、一層からなる不織布であって、肌対向面側に隆起する多数の凸部と、該凸部間に凹部とを有する凹凸構造の嵩高不織布を用いてもよい。このような不織布としては、例えば、本出願人の先の出願に係る特開2012-136790号公報に記載の表面シートが挙げられる。
 また、上述の実施形態の使い捨ておむつ1A,1Bは、その製造方法として、一対の幅狭凸部領域9を形成する一対の凸状領域101を周面に備えた第1ロール102を有するプレスロール100を用いて製造する例を示したが、プレスロール100を用いなくてもよい。例えば、帯状の表面シート2に、搬送方向に断続的に供給される複数個の吸収体4,4・・・を常法に従って固定しておき、吸収体4が固定された帯状の表面シート2を搬送しながら、一対の幅狭凸部領域9を形成したい部分にのみ、搬送方向にテンションを掛け、その部分を幅縮みさせた状態で、帯状の裏面シート3を、複数個の吸収体4,4・・・を挟時するように、常法に従って固定する。このように幅縮みさせることで、幅狭凸部領域9を形成することができる。表面シート2に幅狭凸部領域9を形成した後は、該帯状の表面シート2の上面側(複数の凸部21が配された面側)に、帯状の表面シート2の搬送方向の両側部それぞれに沿って、帯状の立体ギャザー形成用シート62を常法に従って固定し、各立体ギャザー形成用シート62の幅方向内方側に、立体ギャザー形成用の弾性部材61を搬送方向に伸長させた状態で、常法に従って固定する。以上のような工程を経て、一対の幅狭凸部領域9,9を、搬送方向に断続的に有する帯状の表面シート2を備えた使い捨ておむつ1A,1Bの連続体が得られ、該使い捨ておむつ1A,1Bの連続体を、公知の切断手段により切断することにより、使い捨ておむつ1A,1Bが連続的に得られる。
 また、上述の実施形態の使い捨ておむつ1A,1Bは、図1,図6に示すように、展開型の使い捨ておむつであるが、パンツ型の使い捨ておむつであってもよく、生理用ナプキンであってもよい。
 上述した実施形態に関し、さらに以下の吸収性物品を開示する。
<1>
 肌対向面側に配された液透過性の表面シートと、非肌対向面側に配された液難透過性の裏面シートと、これら両シート間に配された吸収体とを備えた縦長の吸収性本体を有する吸収性物品であって、
 前記吸収性本体は、着用時に着用者の腹側に位置する腹側領域、背側に位置する背側領域及び該腹側領域と該背側領域との間に配される股下領域に区分されており、
 前記表面シートは、少なくとも肌対向面側に隆起した多数の凸部と該凸部に隣接する凹んだ凹部とを備える凹凸構造を有する嵩高の不織布からなり、
 前記背側領域を除く前記表面シートには、前記吸収性本体の長手方向に沿う両側部に、前記股下領域の中央部の最も幅の広い凸部の幅よりも幅の狭い複数個の凸部からなる幅狭凸部領域が、少なくとも一対配されている吸収性物品。
<2>
 前記吸収体は、該吸収体を構成するパルプの坪量が相対的に低い低坪量部、又は該吸収体を構成するパルプのない空間部を有し、
 前記低坪量部又は前記空間部に対応する位置に、前記幅狭凸部領域が配されている前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
 前記幅狭凸部領域は、前記腹側領域に無く、前記股下領域に配されている前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
 前記表面シートは、前記股下領域の中央部に最も幅の広い凸部を有し、
 前記背側領域を除く前記表面シートには、最も幅の広い凸部の幅よりも幅の狭い複数個の凸部からなる幅狭凸部領域が、前記吸収性本体の長手方向に沿う両側部に少なくとも一対配されている前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<5>
 前記表面シートを構成する不織布の凹凸構造は、前記凸部が畝で前記凹部が溝となった畝溝構造である前記<1>~<4>の何れか1に記載の吸収性物品。
<6>
 前記幅狭凸部領域は、その見掛け密度が、前記股下領域の中央部の中の最も幅の広い凸部からなる領域の見掛け密度よりも高い前記<1>~<5>の何れか1に記載の吸収性物品。
<7>
 平面視して、前記幅狭凸部領域の輪郭を構成する辺の内、最も内側に配された一辺は、内方に凸の弧状に形成されており、前記一対の幅狭凸部領域を構成する該一辺どうしは、互いに対向している前記<1>~<6>の何れか1に記載の吸収性物品。
<8>
 平面視して、前記幅狭凸部領域の最大幅は、前記幅狭凸部領域に配された前記幅の狭い凸部の幅よりも広い前記<1>~<7>の何れか1に記載の吸収性物品。
<9>
 前記一対の幅狭凸部領域の間に、少なくとも1個の中央幅狭凸部領域が更に配されており、該中央幅狭凸部領域の背側領域側の端部が、該一対の幅狭凸部領域それぞれの背側領域側の端部よりも腹側領域寄りに配されている前記<1>~<8>の何れか1に記載の吸収性物品。
<10>
 前記吸収性物品は、使い捨ておむつである前記<1>~<9>の何れか1に記載の吸収性物品。
<11>
 前記使い捨ておむつは、展開型の使い捨ておむつであり、背側領域の左右両側縁部に一対のファスニングテープが設けられ、腹側領域の外表面に、該ファスニングテープを止着させるランディングテープが設けられている前記<10>に記載の吸収性物品。
<12>
 前記液難透過性の裏面シートは、液難透過性フィルムと外方に配置された不織布からなる外包体を備えた前記<10>又は<11>に記載の吸収性物品。
<13>
 前記外包体に括れ位置を有し、該括れ位置を股下領域に有する前記<12>に記載の吸収性物品。
<14>
 前記吸収体は、パルプ繊維の集合体に吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアと、該吸収性コアを被覆するコアラップシートとからなる前記<10>~<13>の何れか1に記載の吸収性物品。
<15>
 前記使い捨ておむつの長手方向に沿う両側部それぞれには、伸長状態で固定された弾性部材を有する立体ギャザー形成用シートが、前記表面シートの側部に配され固定されており、これによって一対の立体ギャザーが形成された前記<10>~<14>の何れか1に記載の吸収性物品。
<16>
 前記使い捨ておむつの長手方向に沿う両側部それぞれには、レッグギャザー形成用のレッグ弾性部材が伸長状態に配されており、レッグ弾性部材の収縮によりレッグギャザーが形成された前記<10>~<15>の何れか1に記載の吸収性物品。
<17>
 前記吸収体は吸収性コアを有し、該吸収性コアは、該吸収性コアを構成するパルプのない空間部を有しており、前記使い捨ておむつの備える吸収性コアの前記空間部は、股下領域において、吸収性コアの長手方向(Y方向)に沿う両側縁から中心線CLに向かって内方に凸の円弧状にパルプを欠いて形成されている前記<10>~<16>の何れか1に記載の吸収性物品。
<18>
 前記空間部に、パルプが積層されてパルプの坪量が相対的に低い低坪量部を有し、該低坪量部の坪量は、低坪量部/高坪量部の割合が70%以下、好ましくは50%以下である前記<17>に記載の吸収性物品。
<19>
 前記吸収体は、内方に凸の円弧状に形成された空間部又は低坪量部を有する吸収性コアを、コアラップシートで被覆して形成された前記<17>又は<18>に記載の吸収性物品。
<20>
 前記表面シートは、吸収性本体の長手方向(Y方向)に沿う両側部に、股下領域の中央部の中の最も幅の広い凸部の幅よりも幅の狭い複数個の凸部からなる幅狭凸部領域が、少なくとも一対配されて、該幅狭凸部領域は、股下領域に配されて、中央部は、おむつを伸長した状態において、中心線を含んで該中心線に沿って延在し、両側部は、おむつの股下領域の幅方向(X方向)に最も狭い部分において、中央部よりも幅方向(X方向)外方に位置する部分であり、両側部及び中央部は、それぞれ、吸収性本体の腹側領域から背側領域に、即ち長手方向(Y方向)の全域に亘っている前記<10>~<19>の何れか1に記載の吸収性物品。
<21>
 前記表面シートは、一対の幅狭凸部領域が配されており、該一対の幅狭凸部領域を除く領域は、その全ての凸部の幅が、最も幅の広い凸部の幅と均等となっており、該表面シートにおける、幅狭凸部領域に配された幅の狭い凸部は、その全ての幅が均等となっており、凹部は、幅狭凸部領域に配された凹部と、一対の幅狭凸部領域を除く領域の凹部とからなり、一対の幅狭凸部領域は、その合計の面積が、5cm2以上、好ましくは30cm2以上、150cm2以下、好ましくは60cm2以下、好ましくは5cm2以上150cm2以下、更に好ましくは30cm2以上60cm2以下である前記<10>~<20>の何れか1に記載の吸収性物品。
<22>
 前記表面シートは、平面視して、幅狭凸部領域の輪郭を構成する辺の内、最も内側に配された一辺が、内方に凸の弧状に形成されており、一対の幅狭凸部領域を構成する該一辺どうしは、互いに対向し、一対の該幅狭凸部領域の形状は、中心線に対して左右対称に形成されており、最も幅の広い凸部の幅W1は、1mm以上、好ましくは2mm以上、30mm以下、好ましくは5mm以下、1mm以上30mm以下であることが好ましく、2mm以上5mm以下であることが更に好ましく、幅狭凸部領域に配された幅の狭い凸部の幅W2は、0.5mm以上、好ましくは1mm以上、20mm以下、好ましくは4mm以下、0.5mm以上20mm以下であることが好ましく、1mm以上4mm以下であることが更に好ましい前記<10>~<21>の何れか1に記載の吸収性物品。
<23>
 前記表面シートにおいては、幅の狭い凸部の幅W2は、最も幅の広い凸部の幅W1よりも狭く、最も幅の広い凸部の幅W1の0.8倍以下、好ましくは、0.6倍以下である前記<10>~<22>の何れか1に記載の吸収性物品。
<24>
 前記幅狭凸部領域に配された凹部の幅W4(X方向に隣り合う凸部21b,21bどうしの間隔)は、0.1mm以上、好ましくは0.5mm以上、20mm以下、好ましくは5mm以下、0.1mm以上20mm以下であることが好ましく、0.5mm以上5mm以下であることが更に好ましい前記<10>~<23>の何れか1に記載の吸収性物品。<25>
 前記表面シートを平面視して、幅狭凸部領域の最大幅Wは、幅狭凸部領域に配された幅の狭い凸部の幅W2よりも広く形成されており、幅狭凸部領域の最大幅Wは、2mm以上、好ましくは5mm以上、そして50mm以下、好ましくは20mm以下、2mm以上50mm以下であることが好ましく、5mm以上20mm以下であることが更に好ましい前記<10>~<24>何れか1に記載の吸収性物品。
<26>
 前記幅狭凸部領域の最大幅Wは、幅狭凸部領域に配された凸部の幅W2の2倍以上であり、5倍以上であることが好ましい前記<10>~<25>の何れか1に記載の吸収性物品。
<27>
 前記幅狭凸部領域は、その見かけ密度が、股下領域の中央部の中の最も幅の広い凸部からなる領域の見かけ密度よりも高く、最も幅の広い凸部からなる領域の見かけ密度の1.2倍以上、好ましくは、2倍以上である前記<10>~<26>の何れか1に記載の吸収性物品。
<28>
 前記幅狭凸部領域の見かけ密度は、0.02g/cm3以上、好ましくは0.03g/cm3以上、そして0.1g/cm3以下、好ましくは0.07g/cm3以下、好ましくは0.02g/cm3以上0.1g/cm3以下、更に好ましくは0.3g/cm3以上0.07g/cm3以下であり、
 前記最も幅の広い凸部からなる領域の見かけ密度は、0.008g/cm3以上、好ましくは0.02g/cm3以上、そして0.05g/cm3以下、好ましくは0.04g/cm3以下、好ましくは0.008g/cm3以上0.05g/cm3以下、更に好ましくは0.02g/cm3以上0.04g/cm3以下である前記<10>~<27>の何れか1に記載の吸収性物品。
<29>
 前記表面シートを構成する不織布の凹凸構造は、凸部が畝で、凹部が溝となった畝溝構造であり、凸部及び凹部は、何れも長手方向(Y方向)に連続して延びており、幅方向(X方向)に隣り合う凸部どうしの間毎に凹部が配置され、前記表面シートの肌対向面側の輪郭は、断面視して、凸部の肌対向面側の上方に凸の輪郭と凹部の肌対向面側の下方に凸の輪郭とが幅方向(X方向)に連続しており、幅方向(X方向)に沿って波形形状となっている前記<10>~<28>の何れか1に記載の吸収性物品。
<30>
 前記表面シートにおいて、幅方向(X方向)に隣り合う2つの凸部の頂部間に位置する最も実質厚みの小さい部位が凹部となり、肌対向面側に波形形状の起伏を有する構造となり、非肌対向面側が平坦となっているか、または波形形状の起伏を有する構造となっている前記<10>~<29>の何れか1に記載の吸収性物品。
<31>
 前記表面シートでは、凸部の内部が表面シートの構成繊維で満たされて形成されており、内部に空洞の存在しない中実な構造となっており、凸部と凹部とで、構成繊維量が異なっており、凸部の構成繊維量の方が、凹部の構成繊維量よりも多くなっている前記<10>~<30>の何れか1に記載の吸収性物品。
<32>
 前記表面シートは、凹部に開孔を複数個形成し、該開口は、凹部の延びる長手方向(Y方向)に沿って、一定の間隔をおいて規則的に形成され、該開孔の形状としては、表面シートを平面視して、円形、楕円形、長円形、多角形の形状、又はこれらの組み合わせの形状のいづれかであり、該開孔の大きさは、平面視における投影面積で、0.5mm2~5mm2である前記<10>~<31>の何れか1に記載の吸収性物品。
<33>
 前記表面シートは、幅狭凸部領域の坪量と、股下領域Cの中央部の中の最も幅の広い凸部からなる領域の坪量とは、同一であり、前記表面シートの全体の坪量は、均一である前記<10>~<32>の何れか1に記載の吸収性物品。
<34>
 前記表面シートの全体の坪量は、15g/m2以上、好ましくは20g/m2以上、そして、150g/m2以下、好ましくは60g/m2以下、15g/m2以上150g/m2以下であることが好ましく、20g/m2以上60g/m2以下であることが更に好ましい前記<10>~<33>の何れか1に記載の吸収性物品。
<35>
 前記裏面シートは、樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体を用い、前記立体ギャザー形成用シートは、伸縮性のフィルム、不織布、織物またはそれらの積層シートを用いた前記<10>~<34>の何れか1に記載の吸収性物品。
<36>
 前記吸収体を構成する吸収性コアとしては、パルプ繊維等の繊維の集合体に吸収ポリマーの粒子を保持させたものを用い、吸収体を構成する被覆材としては、親水性シートであり、透水性の薄紙(ティッシュペーパー)や透水性の不織布からなるコアラップシート何れかを用いた前記<10>~<35>の何れか1に記載の吸収性物品。
 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例によって何ら制限されるものではない。
 [実施例1]
 ユニ・チャーム株式会社のムーニー(登録商標)Mサイズを用い、表面シートにおける吸収体を構成する吸収性コアの一対の空間部に対応する位置に配された部分のみを、長手方向にテンションを掛け、その部分を幅縮みさせ、一対の幅狭凸部領域9,9を有する実施例1の使い捨ておむつを作製した。一対の幅狭凸部領域9,9の形状は、表面シートの長手方向(Y方向)に沿う側縁から中心線CLに向かって内方に凸の円弧状に形成されていた。一対の幅狭凸部領域9,9の合計の面積は30cm2であった。幅狭凸部領域9に配された幅の狭い凸部21bの幅は2mmであり、幅狭凸部領域9を除く領域の凸部(最も幅の広い凸部21a)の幅は3mmであった。幅狭凸部領域9の最大幅は20mmであった。幅狭凸部領域9の見かけ密度は0.032g/cm3であり、幅狭凸部領域9を除く領域の見かけ密度は0.020g/cm3であった。
 [比較例1]
 テンションを掛けず、ユニ・チャーム株式会社のムーニー(登録商標)Mサイズを、そのまま比較例1の使い捨ておむつとした。
 [比較例2]
 ユニ・チャーム株式会社のムーニー(登録商標)Mサイズを用い、表面シートの長手方向(Y方向)に沿う両側部を、長手方向にテンションを掛け、その部分を幅縮みさせ、一対の幅狭凸部領域が両側部の長手方向(Y方向)の全域に亘って配された比較例2の使い捨ておむつを作製した。
 [比較例3]
 ユニ・チャーム株式会社のムーニー(登録商標)Mサイズを用い、表面シートの全域を長手方向(Y方向)にテンションを掛け、全域が幅狭凸部領域となった比較例3の使い捨ておむつを作製した。
 〔性能評価〕
 実施例1、比較例1~3の使い捨ておむつに関し、下記方法に従って、着用時の軟便の拡散性について評価した。評価環境は室温23℃、湿度50%RHであった。それらの結果を下記表1に示す。
 〔着用時の拡散性〕
 実施例1、比較例1~3で得られた使い捨ておむつについて、表面シートの肌対向面側の背側領域における中央部に、チューブを介して疑似軟便10gを、注入した。該擬似軟便の成分は、ベントナイト28.0g、グリセリン14.0g、イオン交換水114.1g、エマルゲン130K0.03重量%水溶液(花王)14.2gであり、粘度は300mPa・s(23℃、振動式粘度計:株式会社エー・アンド・デイ製、SV-10)であった。
 注入後、OHP用フィルムを表面シート上に置き、該OHP用フィルムの上から直径65mm幅65mmのローラーを用いて、該ローラーを腹側領域へ向かって転がした際の拡散幅及び注入点から腹側領域方向への拡散距離をそれぞれ測定した。測定は、各おむつについて3サンプル測定し、測定された値の平均値を求めて、表1に示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示す結果から明らかなように、実施例1の使い捨ておむつは、比較例1~3の使い捨ておむつに比べて、股下領域での長手方向への拡散が促進されると共に、幅方向への拡散が抑制されていることが分かった。従って、実施例1の使い捨ておむつによれば、軟便の横漏れを効率的に防ぐことが期待できる。
 それに対し、比較例1の使い捨ておむつは、幅狭凸部領域が存在しないので、股下領域において、幅方向に拡散し易いことが分かった。また、比較例2の使い捨ておむつは、一対の幅狭凸部領域が長手方向の両側部に全域に亘って存在しているので、股下領域への拡散が促進され過ぎ、幅方向にも拡散してしまうことが分かった。また、比較例3の使い捨ておむつは、全域が幅狭凸部領域となっているので、長手方向に拡散し易く、股下領域において、幅方向にも拡散し易いことが分かった。
 本発明の吸収性物品によれば、着用時のクッション性が良好で、体液吸収後のウエットバックが少なく使用感が良好であると共に、体液の横漏れ防止性が更に向上する。

Claims (36)

  1.  肌対向面側に配された液透過性の表面シートと、非肌対向面側に配された液難透過性の裏面シートと、これら両シート間に配された吸収体とを備えた縦長の吸収性本体を有する吸収性物品であって、
     前記吸収性本体は、着用時に着用者の腹側に位置する腹側領域、背側に位置する背側領域及び該腹側領域と該背側領域との間に配される股下領域に区分されており、
     前記表面シートは、少なくとも肌対向面側に隆起した多数の凸部と該凸部に隣接する凹んだ凹部とを備える凹凸構造を有する嵩高の不織布からなり、
     前記背側領域を除く前記表面シートには、前記吸収性本体の長手方向に沿う両側部に、前記股下領域の中央部の最も幅の広い凸部の幅よりも幅の狭い複数個の凸部からなる幅狭凸部領域が、少なくとも一対配されている吸収性物品。
  2.  前記吸収体は、該吸収体を構成するパルプの坪量が相対的に低い低坪量部、又は該吸収体を構成するパルプのない空間部を有し、
     前記低坪量部又は前記空間部に対応する位置に、前記幅狭凸部領域が配されている請求項1に記載の吸収性物品。
  3.  前記幅狭凸部領域は、前記腹側領域に無く、前記股下領域に配されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4.  前記表面シートは、前記股下領域の中央部に最も幅の広い凸部を有し、
     前記背側領域を除く前記表面シートには、最も幅の広い凸部の幅よりも幅の狭い複数個の凸部からなる幅狭凸部領域が、前記吸収性本体の長手方向に沿う両側部に少なくとも一対配されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  5.  前記表面シートを構成する不織布の凹凸構造は、前記凸部が畝で前記凹部が溝となった畝溝構造である請求項1~4の何れか1項に記載の吸収性物品。
  6.  前記幅狭凸部領域は、その見掛け密度が、前記股下領域の中央部の中の最も幅の広い凸部からなる領域の見掛け密度よりも高い請求項1~5の何れか1項に記載の吸収性物品。
  7.  平面視して、前記幅狭凸部領域の輪郭を構成する辺の内、最も内側に配された一辺は、内方に凸の弧状に形成されており、前記一対の幅狭凸部領域を構成する該一辺どうしは、互いに対向している請求項1~6の何れか1項に記載の吸収性物品。
  8.  平面視して、前記幅狭凸部領域の最大幅は、前記幅狭凸部領域に配された前記幅の狭い凸部の幅よりも広い請求項1~7の何れか1項に記載の吸収性物品。
  9.  前記一対の幅狭凸部領域の間に、少なくとも1個の中央幅狭凸部領域が更に配されており、該中央幅狭凸部領域の背側領域側の端部が、該一対の幅狭凸部領域それぞれの背側領域側の端部よりも腹側領域寄りに配されている請求項1~8の何れか1項に記載の吸収性物品。
  10.  前記吸収性物品は、使い捨ておむつである請求項1~9の何れか1項に記載の吸収性物品。
  11.  前記使い捨ておむつは、展開型の使い捨ておむつであり、背側領域の左右両側縁部に一対のファスニングテープが設けられ、腹側領域の外表面に、該ファスニングテープを止着させるランディングテープが設けられている請求項10に記載の吸収性物品。
  12.  前記液難透過性の裏面シートは、液難透過性フィルムと外方に配置された不織布からなる外包体を備えた請求項10又は11に記載の吸収性物品。
  13.  前記外包体に括れ位置を有し、該括れ位置を股下領域に有する請求項12に記載の吸収性物品。
  14.  前記吸収体は、パルプ繊維の集合体に吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアと、該吸収性コアを被覆するコアラップシートとからなる請求項10~13の何れか1項に記載の吸収性物品。
  15.  前記使い捨ておむつの長手方向に沿う両側部それぞれには、伸長状態で固定された弾性部材を有する立体ギャザー形成用シートが、前記表面シートの側部に配され固定されており、これによって一対の立体ギャザーが形成された請求項10~14の何れか1項に記載の吸収性物品。
  16.  前記使い捨ておむつの長手方向に沿う両側部それぞれには、レッグギャザー形成用のレッグ弾性部材が伸長状態に配されており、レッグ弾性部材の収縮によりレッグギャザーが形成された請求項10~15の何れか1項に記載の吸収性物品。
  17.  前記吸収体は吸収性コアを有し、該吸収性コアは、該吸収性コアを構成するパルプのない空間部を有しており、前記使い捨ておむつの備える吸収性コアの前記空間部は、股下領域において、吸収性コアの長手方向(Y方向)に沿う両側縁から中心線CLに向かって内方に凸の円弧状にパルプを欠いて形成されている請求項10~16の何れか1項に記載の吸収性物品。
  18.  前記空間部に、パルプが積層されてパルプの坪量が相対的に低い低坪量部を有し、該低坪量部の坪量は、低坪量部/高坪量部の割合が70%以下である請求項17に記載の吸収性物品。
  19.  前記吸収体は、内方に凸の円弧状に形成された空間部又は低坪量部を有する吸収性コアを、コアラップシートで被覆して形成された請求項17又は18に記載の吸収性物品。
  20.  前記表面シートは、吸収性本体の長手方向(Y方向)に沿う両側部に、股下領域の中央部の中の最も幅の広い凸部の幅よりも幅の狭い複数個の凸部からなる幅狭凸部領域が、少なくとも一対配されて、該幅狭凸部領域は、股下領域に配されて、中央部は、おむつを伸長した状態において、中心線を含んで該中心線に沿って延在し、両側部は、おむつの股下領域の幅方向(X方向)に最も狭い部分において、中央部よりも幅方向(X方向)外方に位置する部分であり、両側部及び中央部は、それぞれ、吸収性本体の腹側領域から背側領域に、即ち長手方向(Y方向)の全域に亘っている請求項10~19の何れか1項に記載の吸収性物品。
  21.  前記表面シートは、一対の幅狭凸部領域が配されており、該一対の幅狭凸部領域を除く領域は、その全ての凸部の幅が、最も幅の広い凸部の幅と均等となっており、該表面シートにおける、幅狭凸部領域に配された幅の狭い凸部は、その全ての幅が均等となっており、凹部は、幅狭凸部領域に配された凹部と、一対の幅狭凸部領域を除く領域の凹部とからなり、一対の幅狭凸部領域は、その合計の面積が、5cm2以上150cm2以下である請求項10~20の何れか1項に記載の吸収性物品。
  22.  前記表面シートは、平面視して、幅狭凸部領域の輪郭を構成する辺の内、最も内側に配された一辺が、内方に凸の弧状に形成されており、一対の幅狭凸部領域を構成する該一辺どうしは、互いに対向し、一対の該幅狭凸部領域の形状は、中心線に対して左右対称に形成されており、最も幅の広い凸部の幅W1は、1mm以上30mm以下であり、幅狭凸部領域に配された幅の狭い凸部の幅W2は、0.5mm以上20mm以下である請求項10~21の何れか1項に記載の吸収性物品。
  23.  前記表面シートにおいては、幅の狭い凸部の幅W2は、最も幅の広い凸部の幅W1よりも狭く、最も幅の広い凸部の幅W1の0.8倍以下である請求項10~22の何れか1項に記載の吸収性物品。
  24.  前記幅狭凸部領域に配された凹部の幅W4(X方向に隣り合う凸部どうしの間隔)は、0.1mm以上20mm以下である請求項10~23の何れか1項に記載の吸収性物品。
  25.  前記表面シートを平面視して、幅狭凸部領域の最大幅Wは、幅狭凸部領域に配された幅の狭い凸部の幅W2よりも広く形成されており、幅狭凸部領域の最大幅Wは、2mm以上50mm以下である請求項10~24の何れか1項に記載の吸収性物品。
  26.  前記幅狭凸部領域の最大幅Wは、幅狭凸部領域に配された凸部の幅W2の2倍以上である請求項10~25の何れか1項に記載の吸収性物品。
  27.  前記幅狭凸部領域は、その見かけ密度が、股下領域の中央部の中の最も幅の広い凸部からなる領域の見かけ密度よりも高く、最も幅の広い凸部からなる領域の見かけ密度の1.2倍以上である請求項10~26の何れか1項に記載の吸収性物品。
  28.  前記幅狭凸部領域の見かけ密度は、0.02g/cm3以上0.1g/cm3以下であり、
     前記最も幅の広い凸部からなる領域の見かけ密度は、0.008g/cm3以上0.05g/cm3以下である請求項10~27の何れか1項に記載の吸収性物品。
  29.  前記表面シートを構成する不織布の凹凸構造は、凸部が畝で、凹部が溝となった畝溝構造であり、凸部及び凹部は、何れも長手方向(Y方向)に連続して延びており、幅方向(X方向)に隣り合う凸部どうしの間毎に凹部が配置され、前記表面シートの肌対向面側の輪郭は、断面視して、凸部の肌対向面側の上方に凸の輪郭と凹部の肌対向面側の下方に凸の輪郭とが幅方向(X方向)に連続しており、幅方向(X方向)に沿って波形形状となっている請求項10~28の何れか1項に何れか記載の吸収性物品。
  30.  前記表面シートにおいて、幅方向(X方向)に隣り合う2つの凸部の頂部間に位置する最も実質厚みの小さい部位が凹部となり、肌対向面側に波形形状の起伏を有する構造となり、非肌対向面側が平坦となっているか、または波形形状の起伏を有する構造となっている請求項10~29の何れか1項に記載の吸収性物品。
  31.  前記表面シートでは、凸部の内部が表面シートの構成繊維で満たされて形成されており、内部に空洞の存在しない中実な構造となっており、凸部と凹部とで、構成繊維量が異なっており、凸部の構成繊維量の方が、凹部の構成繊維量よりも多くなっている請求項10~30の何れか1項に記載の吸収性物品。
  32.  前記表面シートは、凹部に開孔を複数個形成し、該開口は、凹部の延びる長手方向(Y方向)に沿って、一定の間隔をおいて規則的に形成され、該開孔の形状としては、表面シートを平面視して、円形、楕円形、長円形、多角形の形状、又はこれらの組み合わせの形状のいづれかであり、該開孔の大きさは、平面視における投影面積で、0.5mm2~5mm2である請求項10~31の何れか1項に記載の吸収性物品。
  33.  前記表面シートは、幅狭凸部領域の坪量と、股下領域Cの中央部の中の最も幅の広い凸部からなる領域の坪量とは、同一であり、前記表面シートの全体の坪量は、均一である請求項10~32の何れか1項に記載の吸収性物品。
  34.  前記表面シートの全体の坪量は、15g/m2以上150g/m2以下である請求項10~33の何れか1項に記載の吸収性物品。
  35.  前記裏面シートは、樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体を用い、前記立体ギャザー形成用シートは、伸縮性のフィルム、不織布、織物またはそれらの積層シートを用いた請求項10~34の何れか1項に記載の吸収性物品。
  36.  前記吸収体を構成する吸収性コアとしては、パルプ繊維等の繊維の集合体に吸収ポリマーの粒子を保持させたものを用い、吸収体を構成する被覆材としては、親水性シートであり、透水性の薄紙や透水性の不織布からなるコアラップシート何れかを用いた請求項10~35の何れか1項に記載の吸収性物品。
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