WO2007114407A1 - スライドパッド操作部の中点復帰構造 - Google Patents

Abstract

中点6に対し所要半径の円上に内周壁2cが立設された基盤部2と、軸部7aに円板状体7bが取り付けられた操作部7と、一端8aが内周壁2cに固定された固定側円弧状部8b及び折返し部8cでV字状に折り返されて自由端8dが内周壁2cに摺接する折返し側円弧状部8eを持ち、折返し部8cで円板状体7bの周側面に対接する3個以上のばね体8,‥とを有し、3個以上のばね体8,‥で操作部7を中点6の位置に常時保持するとともに、操作部7によるスライド動作の解除の際に、3個以上のばね体8,‥の弾力で操作部7を中点6の位置に復帰させるようにしてばね体の長寿命化を図り、又、操作荷重の設定変更を容易にした。

Description

スライ ドパッ ド操作部の中点復帰構造

技術分野

明

本発明は、 スライ ドパッ ド操作部の中点復帰構造に関するものであり 、 特に、 例えば携帯ゲーム機の入田力装置等に用いられ、 該適用される装 置等に応じて操作荷重の設定変更が容易なスライ ドパッ ド操作部の中点 復帰構造に関するものである。 -

背景技術 スライ ドパッ ド操作部の中点復帰構造に関連する従来技術と して、 例 えば次のような多方向入力装置が知られている。 この従来技術は、 可動 接点と、 該可動接点の中心部に取り付けられた操作部とがー体となって 操作部材が構成されている。 前記可動接点は、 導電性を有する薄状の一 枚の金属板が成形加工されて、 中央部に前記操作部が取り付けられる孔 を有する正方形状の基部が形成され、 該正方形状の基部の四辺に、 次の ように、 一対の第 1の弾性アームと一対の第 2の弾性アームとがほぼマ ンジ状に形成されている。 即ち、 前記正方形状の基部の四辺に、 該基部 における対向角部から第 1の方向である X 1、 X 2方向で前記孔を挟ん で互いに反対側に延びる U字状の一対の第 1の弾性アームが形成され、 他の対向角部から第 2の方向である Y 1、 Y 2方向で前記孔を挟んで互 いに反対側に延びる U字状の一対の第 2の弾性アームが形成されている そして、 操作部による、 例えば、 X 2方向のスライ ド動作では、 スラ ィ ド方向にある一方の第 1の弾性アームにおける U字状の折り曲げ部が 撓められた状態になり、 スライ ド動作が解除されると、 橈められた前記 一方の第 1の弾性アームが復帰して、 操作部が中立位置に復帰する （例 えば、 特許文献 1参照） 。

特許文献 1 特開 2 0 0 2— 2 6 0 4 8 9号公報 （図 1〜図 9 ) 。 発明の開示

特許文献 1に記載の従来技術においては、 薄状の一枚の金属板が成形 加工されて、 正方形状の基部の四辺に、 一対の第 1の弾性アームと一対 の第 2の弾性アームとがほぼマンジ状に形成されている。 そして、 スラ ィ ド動作の解除の際に、 操作部を中立位置に復帰させる弾力としては、 各弾性アームにおける前記薄状の金属板の厚みと直交する方向の弾力が 利用されている。 このため、 各弾性アームの弾力は、 それほど強いもの ではなく、 これと同時に各弾性アームは、 操作部を常に中立位置に復帰 させるばね体としての機能を長期に。渡って維持することは難しい。 また 、 前記基部と前記第 1、 第 2の弾性アームとは、 薄状の一枚の金属板に より一体に形成されている。 このため、 操作部の操作荷重を適用装置等 に応じて設定変更することは困難である。

そこで、 ばね体の長寿命化を図り、 また操作荷重の設定変更を容易に するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、 本発明はこの 課題を解決することを目的とする。 本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、 請求項 1 記載の発明は、 平板部の中央部に開口部が形成され、 該開口部の中心で ある中点に対し所要半径の円上には内周壁が立設された基盤部と、 軸部 に円板状体が取り付けられ、 該円板状体に対し非操作側となる軸部が前 記開口部に移動自在に遊挿された操作部と、 一端が前記内周壁に固定さ れた固定側円弧状部及び該固定側円弧状部における他端の折返し部で V 字状に折り返されて自由端が前記内周壁に摺接する折返し側円弧状部を 持ち、 前記折返し部で前記円板状体の周側面に対接する 3個以上のばね 体とを有し、 該 3個以上のばね体の弾力で前記操作部を前記中点の位置 に常時保持するとともに、 前記操作部による前記平板部の板面に沿った 任意の方向へのスライ ド動作に伴う該スライ ド動作の解除の際に、 前記 3個以上のばね体の弾力で前記操作部を前記中点の位置に復帰させるよ うに構成してなるスライ ドパッド操作部の中点復帰構造を提供する。 この構成によれば、 各折返し部が操作部における円板状体の周側面に 対接するように、 該円板状体の周側面と内周壁との間に配設された 3個 以上のばね体の弾力で前記操作部が中点位置に常時保持される。 前記操 作部による任意の方向へのスライ ド動作に伴う該スライ ド動作の解除の 際には、 前記 3個以上のばね体の弾力で操作部は常に中点位置に復帰す る。

各ばね体は、 折返し部で V字状に折り返された固定側円弧状部と折返 し側円弧状部とを持つことで、 前記操作部のスライ ド動作の際に受ける 荷重が前記固定側円弧状部と折返し側円弧状部とに分散される。 また、 各ばね体における V字状の開き角度等を適宜に設定変更することで、 前 記操作部のスライ ド動作の際に該操作部側が受ける操作荷重を軽くする か重くするかの設定変更が可能である。

請求項 2記載の発明は、 上記ばね体の個数を 4個としてなるスライ ド パッド操作部の中点復帰構造を提供する。

この構成によれば、 4個のばね体における各折返し部で操作部を弾力 的に支持することで、 該操作部の、 より細かいスライ ド動作が可能とな る。

請求項 3記載の発明は、 上記開口部の周縁部には、 上記ばね体の折返 し部が上記中点に対し所定距離以下に接近するのを規制するための環状 部を立設してなるスライ ドパッド操作部の中点復帰構造を提供する。

この構成によれば、 操作部による任意の方向へのスライ ド動作時に、 そのスライ ド移動量によって一部のばね体の折返し部が円板状体の周側 面から離隔することが生じても、 該離隔した折返し部は中点に対し所定 距離の位置に待機状態となる。 したがって、 スライ ド動作の解除の際等 には、 一旦離隔した折返し部も円板状体の周側面に確実且つ、 スムーズ に対接して、 操作部が常に中点位置に復帰する。

請求項 1記載の発明は、 平板部の中央部に開口部が形成され、 該開口 部の中心である中点に対し所要半径の円上には内周壁が立設された基盤 部と、 軸部に円板状体が取り付けられ、 該円板状体に対し非操作側とな る軸部が前記開口部に移動自在に遊挿された操作部と、 一端が前記内周 壁に固定された固定側円弧状部及び該固定側円弧状部における他端の折 返し部で V字状に折り返されて自由端が前記内周壁に摺接する折返し側 円弧状部を持ち、 前記折返し部で前記円板状体の周側面に対接する 3個 以上のばね体とを有し、 該 3個以上のばね体の弾力で前記操作部を前記 中点の位置に常時保持するとともに、 前記操作部による前記平板部の板 面に沿った任意の方向へのスライ ド動作に伴う該スライ ド動作の解除の 際に、 前記 3個以上のばね体の弾力で前記操作部を前記中点の位置に復 帰させるように構成したので、 各ばね体は、 折返し部で V字状に折り返 された固定側円弧状部と折返し側円弧状部とを持つことで、 操作部を安 定して弾力的に保持しうるとともに前記操作部のスライ ド動作の際に受 ける荷重が前記固定側円弧状部と折返し側円弧状部とに分散されて長寿 命化を図ることができる。 また、 各ばね体における V字状の開き角度も しくは当該ばね体を形成している板厚を、 適用装置等に応じて適宜に変 更することで、 操作部のスライ ド動作の際に該操作部が受ける操作荷重 を適宜に設定変更することができ、 さらには、 スライ ド動作の解除の際 における操作部の中点位置への復帰力を適宜に設定変更することができ るという利点がある。 ·

請求項 2記載の発明は、 上記ばね体の個数を 4個と したので、 操作部 を、 より細かくスライ ド動作させることができるとともに、 細かくスラ ィ ド動作させても、 該スライ ド動作の解除の際には、 操作部をスムーズ に中点位置に復帰させることができるという利点がある。

請求項 3記載の発明は、 上記開口部の周縁部には、 上記ばね体の折返 し部が上記中点に対し所定距離以下に接近するのを規制するための環状 部を立設したので、 操作部のスライ ド移動量によって一旦離隔した折返 し部も円板状体の周側面に確実且つ、 スムーズに再対接させることがで きて、 操作部を常に中点位置に復帰させることができるという利点があ る。 図面の簡単な説明

図は、 本発明の実施例に係るスライ ドパッ ド操作部の中点復帰構造を 示すものである。

図 1は実施例 1を示す図であり、 （ a ) は中点復帰構造の平面図、 （ b ) は基盤部の平面図、 （ c ) は操作部の側面図、 （d ) はばね体の斜 視図、 （e ) は図 （b ) 中の A— A線に沿う断面図である。

図 2はスライ ドパッドの外観斜視図である。

図 3は実施例 2の中点復帰構造を示す平面図である。 発明を実施するための最良の形態

ばね体の長寿命化を図り、 また操作荷重の設定変更を容易にするとい .う 目的を、 平板部の中央部に開口部が形成され、 該開口部の中心である 中点に対し所要半径の円上には内周壁が立設された基盤部と、 軸部に円 板状体が取り付けられ、 該円板状体に対し非操作側となる軸部が前記開 口部に移動自在に遊挿された操作部と、 一端が前記内周壁に固定された 固定側円弧状部及び該固定側円弧状部における他端の折返し部で V字状 に折り返されて自由端が前記内周壁に摺接する折返し側円弧状部を持ち 、 前記折返し部で前記円板状体の周側面に対接する 4個のばね体とを有 し、 該 3個以上のばね体の弾力で前記操作部を前記中点の位置に常時保 持するとともに、 前記操作部による前記平板部の板面に沿った任意の方 向へのスライ ド動作に伴う該スライ ド動作の解除の際に、 前記 3個以上 7 のばね体の弾力で前記操作部を前記中点の位置に復帰させるように構成 し、 さらに前記開口部の周縁部には、 前記ばね体の折返し部が前記中点 に対し所定距離以下に接近するのを規制するための環状部を立設するこ とにより実現した。

以下、 本発明の実施例 1を図面に従って詳述する。 図 1における （a ) は中点復帰構造の平面図、 （b ) は基盤部の平面図、 （ c ) は操作部 の側面図、 （d ) はばね体の斜視図、 （ e ) は図 （b ) 中の A— A線に 沿う断面図、 図 2はスライ ドパッドの外観斜視図である。

まず、 スライ ドパッ ド操作部の中点復帰構造の構成を説明する。 図 2 に示すように、 スライ ドパッ ド 1における基盤部 2に嵌着部 3， …を介 してカバー 4が取り付けられてハウジング 5が構成されている。 前記基 盤部 2及びカバー 4は、 合成樹脂等の絶縁材で作製されている。 前記力 バー ₄の中央部に形成された丸孔 4 _aから後述する操作部の軸部 7 aが 突出している。 .

図 1 ( b ) に示すように、 前記基盤部 2は、 平板部 2 aの中央部に丸 孔からなる開口部 2 bが形成され、 該開口部 2 bの中心である中点 6に 対し所要半径の円上に内周壁 2 cが立設されている。 図 1 ( e ) に示す ように、 前記開口部 2 bの周縁部には、 後述するばね体の折返し部が、 前記中点 6に対し所定距離以下に接近するのを規制するための環状部 2 dが立設されている。

前記基盤部 2の中央部には、 操作部 7が配設されている。 図 1 ( c ) に示すように、 操作部 7は、 軸部 7 aに円板状体 7 bが取り付けられ、 該円板状体 7 bに対し非操作側となる軸部 7 cが前記開口部 2 bに移動 自在に遊挿されて、 前記平板部 2 aの板面に沿って任意の方向ヘスライ ド移動する。

前記内周壁 2 c と円板状体 7 b との間には、 前記操作部 7を前記中点 6の位置に弾力的に保持する 3個のばね体 8 , …が配設されている。 各 ばね体 8は、 S U S等の弾性板材で作製され、 図 1 ( d ) に示すように 、 一端 8 aが前記内周壁 2 cに固定される固定側円弧状部 8 b及び該固 定側円弧状部 8 bにおける他端の折返し部 8 cで V字状に折り返されて 自由端 8 dが前記内周壁 2 cに摺接する折返し側円弧状部 8 eを持ち、 前記折返し部 8 cで前記円板状体 7 bの周側面に対接する。

次に、 上述のように構成されたスライ ドパッ ド操作部の中点復帰構造 の作用を説明する。 3個のばね体 8 , …の弾力により操作部 7は中点 6 の位置に常時保持される。 前記操作部 7による任意の方向へのスライ ド 動作に伴う該スライ ド動作の解除の際には、 前記 3個のばね体 8 , …の 弾力で操作部 7は常に中点 6の位置に復帰する。

この操作部 7のスライ ド動作時に、 そのスライ ド移動量によって一部 のばね体 8の折返し部 8 cが円板状体 7 bの周側面から離隔することが ある。 しかし、 この状態が生じても、 該離隔した折返し部 8 cは、 環状 部 2 dにより前記中点 6に対し所定距離以下に接近するのが規制されて 、 前記所定距離の位置に待機状態となる。 したがって、 スライ ド動作の 解除の際等には、 一且離隔した折返し部 8 cも円板状体 7 bの周側面に 確実且つ、 スムーズに対接して、 操作部 7は、 前記 3個のばね体 8 , · · の弾力で常に中点 6の位置に復帰する。

各ばね体 8は、 折返し部 8 cで V字状に折り返された固定側円弧状部 8 b と折返し側円弧状部 8 e とを持つことで、 前記操作部 7のスライ ド 動作の際に受ける荷重が前記固定側円弧状部 8 b と折返し側円弧状部 8 e とに分散される。 また、 各ばね体 8における V字状の開き角度等を適 宜に設定変更することで、 前記操作部 7のスライ ド動作の際に該操作部 7側が受ける操作荷重を軽くするか重くするかの設定変更が可能である 上述したように、 本実施例に係るスライ ドパッ ド操作部の中点復帰構 造においては、 各ばね体 8は、 折返し部 8 cで V字状に折り返された固 定側円弧状部 8 b と折返し側円弧状部 8 e とを持つことで、 操作部 7を 安定して弾力的に保持することができる。

各ばね体 8は、 前記操作部 7のスライ ド動作の際に受ける荷重が前記 固定側円弧状部 8 b と折返し側円弧状部 8 e とに分散されることで、 長 寿命化を図ることができる。

各ばね体 8における V字状の開き角度もしくは当該ばね体 8を形成し ている弾性板材の板厚を、 適用装置等に応じて適宜に変更することで、 操作部 7のスライ ド動作の際に該操作部 7が受ける操作荷重を適宜に設 定変更することができ、 さらには、 スライ ド動作の解除の際における操 作部 7の中点 6の位置への復帰力を適宜に設定変更することができる。 操作部 7のスライ ド移動量によって一旦離隔した折返し部 8 c も円板 状体 7 b の周側面に確実且つ、 スムーズに再対接させることができて、 操作部 7を常に中点 6の位置に確実に復帰させることができる。

本発明の実施例 2を、 図 3を用いて説明する。 図 3は中点復帰構造の 平面図である。 本実施例では、 基盤部 2における内周壁 2 c と操作部 7 における円板状体 7 b との間に、 4個のばね体 8， …が配設されている 本実施例においては、 4個のばね体 8， …における各折返し部 8 cで 操作部 7を弾力的に支持することで、 該操作部 7を、 より細かくスライ ド動作させることができる。 また、 細かくスライ ド動作させても、 該ス ライ ド動作の解除の際には、 操作部 7をスムーズに中点 6の位置に復帰 させることができる。

なお、 ばね体 8の個数を、 実施例 1では 3個、 実施例 2では 4個と し たが、 ばね体 8の個数は、 3個以上であればよい。

また、 本発明は、 本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすこ とができ、 そして、 本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然であ る。 産業上の利用可能性

以上のように、 本発明に係るスライ ドパッ ド操作部の中点復帰構造は 、 携帯ゲーム機の入力装置等に用いられ、 特に、 本構造を適用される装 置等に応じて操作荷重の設定変更等が容易なスライ ド操作部の中点復帰 構造として用いるのに適している。

Claims

請 求 の 範 囲

平板部の中央部に開口部が形成され、 該開口部の中心である中点に 対し所要半径の円上には内周壁が立設された基盤部と、 軸部に円板 状体が取り付けられ、 該円板状体に対し非操作側となる軸部が前記 開口部に移動自在に遊挿された操作部と、 一端が前記内周壁に固定 された固定側円弧状部及び該固定側円弧状部における他端の折返し 部で V字状に折り返されて自由端が前記内周壁に摺接する折返し側 円弧状部を持ち、 前記折返し部で前記円板状体の周側面に対接する

3個以上のばね体とを有し、 該 3個以上のばね体の弾力で前記操作 部を前記中点の位置に常時保持するとともに、 前記操作部による前 記平板部の板面に沿った任意の方向へのスライ ド動作に伴う該スラ ィ ド動作の解除の際に、 前記 3個以上のばね体の弾力で前記操作部 を前記中点の位置に復帰させるように構成してなることを特徴とす るスライ ドパッド操作部の中点復帰構造。

上記ばね体の個数を 4個としてなることを特徴とする請求項 1記載 のスライ ドパッド操作部の中点復帰構造。

上記開口部の周縁部には、 上記ばね体の折返し部が上記中点に対し 所定距離以下に接近するのを規制するための環状部を立設してなる ことを特徴とする請求項 1又は 2記載のスライ ドパッ ド操作部の中 点復帰構造。