WO2006025184A1

WO2006025184A1 - スライド装置及び携帯電話

Info

Publication number: WO2006025184A1
Application number: PCT/JP2005/014338
Authority: WO
Inventors: Kiyoshi Chikashige; Masahiro Kobayashi
Original assignee: Advanex Inc.
Priority date: 2004-09-02
Filing date: 2005-08-04
Publication date: 2006-03-09
Also published as: JP2006074444A

Description

明細書

スライド装置及び携帯電話

技術分野

[0001] 本発明は、スライド装置及び携帯電話に関するものである。

本願は、 2004年 9月 2日に出願された特願 2004— 255451号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

背景技術

[0002] 従来、携帯電話等の携帯製品には小型化の要求に対応するため、スライド式構造が採用されるようになってきている。このスライド式構造は、通常、筐体と蓋体とで構成され、これら蓋体と筐体との間にスライド装置を介装して筐体に対し蓋体をスライド可能に結合したものである。

[0003] 例えば、テンキーを具えた携帯電話機本体 (筐体）に対して、表示部及びソフトキーを具えた蓋体が従来のスライド装置によりスライド可能に配備された携帯電話機が提案されている。この場合、蓋体の全閉によりテンキーが蓋体に隠れ、蓋体の全開によりテンキーが露出する。表示部は蓋体の開閉に無関係に露出して設けられている。 ( 特許文献 1、 2参照）

特許文献 1：特開 2003 - 110675号公報

特許文献 2 :特開 2003— 125052号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] このような従来のスライド装置を備えた携帯電話機では、蓋体をスライドさせる際に片手で行うことができる点で有利である。し力しながら、スライド操作を片手で行う場合、蓋を指で押し出す操作が必要になり、携帯電話機が手力滑り落ちたり、蓋体に設けられたソフトキーを誤操作してしまったりする虞がある。

[0005] そこで、本発明は、スライド操作を片手で容易に行えるようにした携帯製品に用いられるスライド装置及び携帯電話を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 [0006] 本発明のスライド装置は、携帯製品本体と前記携帯製品本体に対してスライドして開閉する蓋体との間に設けられ、前記携帯製品本体に対し前記蓋体を開方向又は閉方向に付勢する弾性部材と、前記蓋体を閉位置又は開位置で前記携帯製品本体にロックするロック部と、前記ロック部に連係し、前記ロック部のロックを解除する解除手段とを備える。

このように構成することにより、解除手段によって蓋体のロックされた状態を解除させることが可能になる。

[0007] このスライド装置において、前記蓋体は可動部を介して前記携帯製品本体に支持され、前記可動部に前記ロック部にロックされると共に前記解除手段によって前記口ック部からアンロックされるフックが設けられて、ることが好まし!/、。

このように構成することにより、弾性部材の弾性変形に基づく付勢力による可動部の移動を規制することができる。さらに、解除手段によってフックのロック状態が解除（アンロック）されることによって、前記可動部は迅速に元の位置に戻される。

[0008] このスライド装置において、前記蓋体を前記携帯製品本体に対してロックさせる際に前記フックをロック位置へ案内すると共に、前記ロック部とのロック状態を維持するガイド部が備えられて、ることが好ま、。

このように構成することによって、フックがロック部へと確実に案内され、ガイド部によつてロック部〖こ支持される。

[0009] このスライド装置において、前記解除手段は、所定位置から変位されることにより前記フックをアンロック位置に変位させるリリース部材と、前記リリース部材を所定位置に復帰させる弾性体と前記リリース部材に連結され前記携帯製品本体の外側に突出する操作部を備えて、ることが好ま、。

このように構成することによって、操作部が操作されるとその動きに伴ってリリース部材が連動し、フックをロック部から解除させることができる。

[0010] 本発明のスライド装置は、携帯製品本体と前記携帯製品本体の正面をスライド可能に覆う蓋体との間に介装され、前記蓋体を前記携帯製品本体に対して開閉方向にスライドさせるスライド装置であって、前記蓋体の開閉方向に沿って摺動可能に配置され、前記携帯製品本体あるいは前記蓋体のいずれか一方に連結されて一体に移動される可動部と、前記可動部を前記携帯製品本体あるいは前記蓋体の他方に対して前記開閉方向に付勢する弾性部材と、前記可動部に一端が支持されるフックと、前記携帯製品本体あるいは前記蓋体の他方に支持され前記可動部が前記弾性部材の付勢に杭して移動した際に前記フックに係合するロック部と、前記ロック部に連係し、前記フックの前記ロック部との係合を解除する解除手段とが備えられて、る。

このように構成することにより、可動部の移動に伴い、蓋体あるいは携帯製品本体を連動させることができる。解除手段に外部に突出した操作部を設ければ、操作部を操作するだけで、フックのロック部へのロックを解除することができ、蓋体を少ない動作で容易にスライドさせることができる。

[0011] 本発明の携帯電話は、前記スライド装置を備える。

このように構成することにより、外部カゝら操作部を操作するだけで、蓋体をスライドさせることができる。

発明の効果

[0012] このスライド装置によれば、ロックの解除を少ない労力で行うことが可能になるので、蓋体のスライドが容易になり、携帯製品の利便性を向上させることができる。

また、弾性部材の弾性変形に基づく付勢力による可動部の移動を規制することができるので、蓋体の開位置及び閉位置を確実に維持させることができる。さらに、解除手段によってロックされていたフックが解除されることによって、前記可動部は迅速に元の位置に戻されるので、蓋体のスライドを自動化することが可能となる。

[0013] また、フックがロック部へと確実に案内され、ガイド部によってロック部に支持されるので、フックがロック部力も外れることを防止することができ、ロック状態を維持することができる。

また、操作部が操作されるとその動きに伴ってリリース部材が連動し、フックをロック部から解除させることができるので、蓋体に触れることなく前記蓋体を自動で開かせることが可能となる。

[0014] このスライド装置によれば、可動部の移動に伴って蓋体を連動させることができるので、蓋体に虫れることなくスライドさせることができる。

また、解除手段に外部に突出した操作部を設ければ、これを操作するだけで、フックのロック部へのロックを解除することができ、蓋体を少な、動作で容易にスライドさせることができるので、操作性が向上する。

この携帯電話によれば、外部から操作部を操作するだけで、蓋体をスライドさせることができるので、携帯電話の蓋体をワンタッチでスライドさせることが可能となり、片手だけで容易に行うことができる。したがって、携帯電話をより便利に使いこなすことがでさるよう〖こなる。

図面の簡単な説明

[0015] [図 1]本発明における第 1実施形態の携帯電話の斜視図である。

[図 2]本発明における第 1実施形態の携帯電話の斜視図である。

[図 3]本発明における第 1実施形態の携帯電話の斜視図である。

[図 4]本発明における第 1実施形態の携帯電話の要部を示す図である。

[図 5]本発明における第 1実施形態のスライド装置の斜視分解図である。

[図 6]本発明における第 1実施形態のスライド装置の斜視分解図である。

[図 7]本発明における第 1実施形態のスライド装置の組立図である。

[図 8]本発明における第 1実施形態のスライド装置の断面図である。

[図 9]本発明における第 1実施形態のスライド装置の断面図である。

[図 10]本発明における第 1実施形態のスライド装置の要部を示す図である。

[図 11]本発明における第 2実施形態のスライド装置の斜視分解図である。

[図 12]本発明における第 2実施形態のスライド装置の要部を示す図である。

[図 13]本発明における第 2実施形態のスライド装置の要部を示す図である

[図 14]本発明における第 2実施形態のスライド装置の断面図である

[図 15]本発明における第 2実施形態のスライド装置の断面図である。

符号の説明

[0016] 1…携帯電話 2…機器本体 (携帯製品本体） 3…蓋体 4…フック 9…操作部 18· ··スプリング (弾性部材） 19、 50· ··スライド部材 (可動部） 6, 51· ··スライド装置 22…弾性ガイド片 (ガイド部） 28· ··ロックフレーム（ロック部） 38…解除用部材（解除手段） 39· ··押圧部（リリース部材） 43· ··引張スプリング (弾性体） 52· ··ロック体 (ロック部） 57· ··操作部 (解除手段） 61· ··軸部（ロック部） 62· ··コイルばね（弹性体） 63· ··フック部（フック） 67· ··突起（リリース部材）

発明を実施するための最良の形態

[0017] 以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。

この実施形態では、本発明のスライド装置を備える携帯電話を示す。

図 1に示すように、携帯電話 1は、機器本体 2 (携帯製品本体)と、この機器本体 2の上面 2A側を覆う蓋体 3とから構成されている。機器本体 2には、後述するスライド装置 6が長手方向（蓋体 3の開閉方向）に沿って両側にそれぞれ内蔵されている。機器本体 2の上面 2Aには、スリット 14が形成されていると共に、機器本体用操作ボタン 5 が複数設けられている。前記スライド装置 6は、スリット 14から突出して前記スリット 14 によってガイドされるピン 15を有している。機器本体 2の両側壁には後述する蓋体 3 を支持する溝 8が設けられている。機器本体 2の側壁の一方には、蓋体 3をスライドさせるための操作部 9が開口孔 10から突出している。機器本体 2の前部にはアンテナ 7 が設けられている。

[0018] 蓋体 3は、上面に表示部 44と 3つの蓋体用操作ボタン 11とが設けられている。蓋体用操作ボタン 11により、蓋体 3を閉じて機器本体用操作ボタン 5が覆われた状態でも、主要な操作を行うことができる。蓋体 3の両側縁にはガイド壁部 12が設けられている。このガイド壁部 12が、前記機器本体 2の各溝 8にスライド自在に係合することにより、蓋体 3が機器本体 2に支持される。

[0019] 図 3に示すように、前述した蓋体 3のガイド壁部 12を機器本体 2に形成された溝 8の閉方向ストロークエンドまで押し込んだ状態で、前記スライド装置 6がロック状態となり、蓋体 3が機器本体 2に対して固定される。このとき、操作部 9を押圧するとスライド装置 6のロック状態が解除されて、蓋体 3は図 2に示すように本体用操作ボタン 5を露出した状態まで開作動して機器本体 2の使用状態となる。

[0020] 図 4に示すように、蓋体 3の裏面 3Aの前記ガイド壁部 12に連なり内側に向いたガイド部 45が設けられている。裏面 3Aの長手方向略中央部分には一対の凹部 13が設けられている。この凹部 13は機器本体 2に形成されたスリット 14から突出するスライド装置 6のピン 15に係止する。

[0021] 次に、図 5から図 9に基づいて、スライド装置 6について詳細に説明する。図 5に示すように、スライド装置 6は、図の下側にベースプレート 16を備えている。ベースプレート 16は、機器本体 2の長手方向に沿う部材であって、板材をプレスカロェして前後左右に壁が立ち上がった形状に形成された部材である。ベースプレート 16 内には、一対の軸 17が、長手方向（開閉方向）に沿って平行に、所定間隔を隔てて固定されている。軸 17に、スプリング 18 (弾性部材）が外装されている。軸 17は、丁字状のスライド部材 (可動部） 19の基部に形成された一対のガイド孔 35に挿通される。前記スライド部材 19は、軸 17に対してスライド自在であって、前記スプリング 18によつて、ベースプレート 16及び軸 17に対して蓋体 3の開方向に向けて付勢されている前記ベースプレート 16の基部側（閉方向端部近傍）には、前記軸 17を固定する一対の係止片 20が、底壁から立ち上げられて形成されて!、る。

[0022] 前記 T字状のスライド部材 19には、フック 4の基部力支持ピン 31によって図の上下方向に回動自在に取り付けられて、る。フック 4の先端は係止部 21となって、る。スライド部材 19がスプリング 18を圧縮する方向（閉方向）に移動された場合に、フック 4の係止部 21が後述するロックフレーム 28 (ロック部）に係止することにより、スライド部材 19がロックフレーム 28に固定される。前記軸 17を支持する一対の係止片 20の間には、ベースプレート 16の底壁部分を徐々に図の上側に向けて傾斜するように折り曲げた弾性ガイド片 (ガイド部） 22が形成されて、る。

[0023] 図 6に示すように、前述したベースプレート 16に、 2本の軸 17、スプリング 18及びフック 4を装着したスライド部材 19を装着して、下側ユニット 23が構成される。下側ュ- ット 23に対して上カバー 24が取り付けられる。上カバー 24には、幅方向中央部に長手方向に沿って後述する固定ピン 25のスライドを許容するためのスリット 46が形成されている。スリット 46の閉方向ストロークエンドには、スリット幅よりも幅が大きな開口部 26が形成されている。開口部 26を通じて、前述したスライド部材 19のフック 4の係止部 21が出没する。上カバー 24の前記開口部 26を覆うようにして、同様の開口部 27 を備えたロックフレーム 28が取り付けられる。ロックフレーム 28には、中央部分に、前記開口部 27に出没可能なロック体 29が、幅方向両側の支持ピン 30を介して揺動自在に支持されている。 [0024] 前述したスライド部材 19に支持されたフック 4の係止部 21は、スライド部材 19の閉方向ストロークエンドまで移動されると、弾性ガイド片 22にガイドされて図の上方へ摇動し、上カバー 24の開口部 26から突出し、ロックフレーム 28に係止する。すると、係止部 21によって、ロックフレーム 28の開口部 27内のロック体 29が押し上げられて口ックフレーム 28の開口部 27から突出し、ロック体 29のロック状態が維持される。

[0025] 図 7に示すように、前述したように構成した下側ユニット 23と上カバー 24とを外側から包み込むように、断面 C字状に形成されたスライドブラケット 33が摺動自在に取り付けられる。スライドブラケット 33とスライド部材 19とは、スライドブラケット 33に形成された孔 34と、前記スライド部材 19に形成された孔 32 (図 5, 6参照）と、上カバー 24のスリット 46を貫通する固定ピン 25によって固定されている。さらに、スライドブラケット 33 上に突出するピン 15が、図 1に示した機器本体 2の上面 2Aのスリット 14から突出して蓋体 3の裏面 3Aに形成された凹部 13に係止することにより、蓋体 3とスライドブラケット 33及びスライド部材 19とが一体にスライドする。

[0026] 図 8、 9に基づいてスライド装置 6の動きについて説明する。図 2に示すように蓋体 3 が機器本体 2に対して開状態にある場合には、図 8に示すように、前述したスライドブラケット 33すなわちスライド部材 19は、スプリング 18の不勢力を受けない状態で軸 1 7の先端（開方向ストロークエンド）にある。この状態では、ロック体 29はロックフレーム 28の開口部 27から若干頭部 29Aを突出させた状態にある。次に、前記蓋体 3が閉方向にスライドされると、前記蓋体 3と一体にピン 15を介して係止しているスライドブラケット 33が閉方向ストロークエンドまで移動される。

これにより、スライド部材 19は、スライド装置 6の閉方向ストロークエンドに向力つてスプリング 18を押し縮めながら移動される。

[0027] すると、閉方向ストロークエンド近傍で、前述したフック 4の係止部 21が弾性ガイド片 22により徐々に上側に変位されて図 8及び図 9における左回りに回動し始め、スライド部材 19が閉方向ストロークエンドに至った時点で、ロックフレーム 28の開口部 27 力も突出し、ロック体 29の下側を押圧する。押圧されたロック体 29は、支持ピン 30を中心に右回りに回動するように姿勢変化し、頭部 29Aの上面を後方に若干傾斜させた状態で、上側に突出する。このとき、ロック体 29の下面後部に傾斜面 31が形成されているので、操作者には節度感が伝えられる。このとき、フック 4の係止部 21に設けられた縦壁 36は、前記開口部 27の前壁 37に係止する。つまり、伸長しょうとするスプリング 18の力によって、前記フック 4は、ロックフレーム 28に確実に係止される。したがって、図 3に示すように、機器本体 2に対して蓋体 3が確実にロックされる。

[0028] 図 10に示すように、機器本体 2に設置されたスライド装置 6には、ロック部 29に連係する解除用部材 38 (解除手段）が備えられている。解除用部材 38は、スライド装置 6 の閉方向ストロークエンド近傍に設けられて前記ロック体 29の頭部 29Aを押圧する押圧部 39 (リリース部材）と、押圧部 39に連結して機器本体 2の側壁に沿って伸びる連結部 40と、連結部 40の先端に設けられ機器本体 2の側壁に形成された開口孔 10 カゝら突出する前記操作部 9とで構成されている。前記押圧部 39と機器本体 2との間には、押圧部 39をスライド装置 6の閉方向ストロークエンド側に向けて付勢する引張スプリング 43 (弾性体）が取り付けられて、る。

[0029] 操作部 9を引張スプリング 43に抗して開方向へ移動させることで、各スライド装置 6 の押圧部 39は、ロック状態にあるロック体 29を、頭部 29Aの傾斜に沿って押圧する。頭部 29を押圧されて徐々に回転し下降するロック体 29は、前記スライド部材 19のフック 4の係止部 21を下側に押圧する。下側に押圧されたフック 4は、弾性ガイド片 22 を押圧しながら下側に下がる。フック 4のロックフレーム 28に対する係合状態が解除されると、前述したスプリング 18によってフック 4及びスライド部材 19は付勢されて元の位置すなわち開位置に戻る。

図 2に示すように、蓋体 3は 2つのスライド装置 6によりバランスよくスライドされて開状態となる。また、ワンタッチで蓋体 3をスライドさせることができるので、片手で容易に開力せることができる。

尚、図示都合上、解除用部材 38は図 10のみに示すものとし、図 1から図 3については、操作部 9のみを示した。

[0030] 次に、本発明の第 2の実施形態について図 11から図 15に基づいて説明する。

この実施形態では、第 1の実施形態におけるスライド装置 6のスライド部材 19とフック 4とを一体ィ匕してスライド部材 (可動部） 50とすると共に、第 1実施形態のロック体 29 及びロックフレーム 28に替えてロックベース 54及びロック部 60とした。これに加えて、押圧部 39 (リリース部材）と操作部 9を一体にして単純な構造の操作部 57とした。尚、ベースプレート 16、軸 17、スプリング 18及びスライドブラケット 33等の基本的構成は、第 1実施形態と同様であるので同一部分に同一符号を付して説明は省略する

[0031] スライド部材 50は、 T字状に形成され、閉方向側先端に一体形成されたフック部 63 を備えている。フック部 63は、後述するロック体 52 (ロック部）に対して横方向から係止し、上記実施形態とは異なり、フック部 63自体はスライド部材 50に対して可動ではない。スライド部材 50の基部には、一対の軸 17が挿通されるガイド穴 35が 2つ形成されている。

[0032] ベースプレート 16の閉方向ストロークエンド側には、軸 17の一端を支持する係止片

20に隣接して、ロックベース 54が設けられている。ロックベース 54には、ベースプレート 16の幅方向に延びる溝 56が形成されている。溝 56には、後述する操作部 57 ( 解除手段）がスライド自在に装着される。ロックベース 54の略中央部に、ロック部 60を揺動自在に支持する軸受穴 58が設けられている。ロックベース 54には、スライド部材

50のフック部 63を受け入れる溝 66が形成されている。

[0033] 前記ロック部 60は、前述したロックベース 54の軸受穴 58に水平方向に揺動自在に支持される基部側の軸部 61と、この軸部 61を中心にしてロックベース 54の幅方向に揺動する先端側のロック体 52とから構成されている。

前記ロック体 52は、コイルばね 62 (弾性体）によってベースプレート 16からロックべース 54の内側に向けて付勢されている。ロック体 52の先端部分にはスライド部材 50 のフック部 63に係止する係止部 70が設けられている。

[0034] ロックベース 54の溝 66に対して挿入されたフック部 63に、前記コイルばね 62によつて付勢されたロック部 60のロック体 52が、この溝 66から突出して係止する。

前述したロック部 60の溝 59にスライド自在に装着される操作部 57は、その先端部分の裏面 57Aに突起 67 (リリース部材)を備えている。突起 67は、前記ロック部 60のロック体 52に設けられた穴 68に係止している。

図 14, 15に示すように、前記スライド部材 50は、第 1の実施形態と同様にスライドブラケット 33が固定ピン 25によって固定されている。 [0035] 図 13, 15に示すように、蓋体 3が開いた状態においては、ロック体 52がコイルばね 62によって押圧されて、ロックベース 54の溝 66に突出した状態になっている。操作部 57もロック体 52を介してコイルパネ 62によって押圧されて、機器本体 2から外部へ突出した状態となっている。

ベースプレート 16及び上カバー 24には各々切欠き部 71aが形成され、双方を^み合わせることによって開口孔 71が構成されている。前記操作部 57は、開口孔 71と機器本体 2の側壁に形成された開口孔（図示せず)力外部へ突出して、る。

[0036] この状態で、蓋体 3を閉方向にスライドさせると、図 12, 14に示すように、前記スライド部材 50のフック部 63が前記ロックベース 54の溝 66に進入する。フック部 63によりロック体 52が押圧されてコイルばね 62に抗して退避する。さらにフック部 63が押し込まれてロック体 52の係止部 70を越えると、コイルばね 62によって付勢されたロック体 52が係止位置へ回動し、係止部 70がフック部 63に係止する。

ロック体 52は、ロック部 60の基部側に設けられた軸部 61によってスムーズに回動できるため、フック部 63のロック体 52に対する係合動作はスムーズに成される。フック部 63がロック体 52をスムーズに押圧できるように、係止部 70とフック部 63の先端には、傾斜面 70A、 63Aが形成されている。

[0037] 蓋体 3を機器本体 2に対して閉状態力開状態にする場合には、一対のスライド装置 51にそれぞれ設けられた両側の操作部 57を外部から押圧すれば、ロック体 52が軸部 61を中心に退避方向に回動するため、フック部 63との係合状態が解除される。すると、押し縮められたスプリング 18によってスライド部材 50がスライドブラケット 33と一体に元の位置（開位置）に戻る。したがって、蓋体 3をワンタッチで開くことができるすなわち、このスライド装置 51によれば、蓋体 3の開操作を自動化することができ、片手だけでも容易に開操作を行うことが可能となる。また、スライド装置 50とフック部 6 3が一体化されているため壊れに難い。さらに、押圧部 39 (リリース部材)と操作部 9も一体に形成したため、部品点数の削減を図ることができる。

[0038] 尚、上記実施形態に限らず、各操作部 57を連動させるようにしてもよい。こうすることによって、一つの操作部 57を押圧するだけで蓋体 3を開かせることができるので、より簡単に蓋体 3を開くことができる。また、利き手に関わらず操作が容易となるように、両側にある操作部 57のどちらか一方を押圧することでスライド装置 51のロック部 60 力 Sアンロックされるように構成してもよ、。

スライド装置 51を一対にして設けたことによって、蓋体 3を安定してスライドさせることがでさる。

[0039] 尚、本実施形態では、携帯電話 1について説明したが、携帯製品であれば携帯電話 1に限らず、携帯用コンピュータ、携帯用電子辞書、その他表示部があり、ボタン操作を必要なものには何にでも本発明のスライド装置を適用することができる。また、スライド装置 6, 51は、機器本体 2に 1つだけ設けてもよい。さらに、蓋体 3を開方向に付勢し操作部 9, 57を操作したときに蓋体 3が機器本体 2に対して開方向にスライドした場合について説明したが、蓋体 3を閉方向に付勢し操作部 9, 57を押すことで機器本体 2に対して開ヽてヽた蓋体 3が閉じるように構成してもよ、。

さらに、本発明は、上記実施形態に限定されることなぐ本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変更が可能である。

[0040] 以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなぐ添付のクレームの範囲によってのみ限定される。

産業上の利用可能性

[0041] このスライド装置によれば、ロックの解除を少ない労力で行うことが可能になるので、蓋体のスライドが容易になり、携帯製品の利便性を向上させることができる。

Claims

請求の範囲

[1] 携帯製品本体と前記携帯製品本体に対しスライドして開閉する蓋体との間に設けられ、前記携帯製品本体に対し前記蓋体を開方向又は閉方向に付勢する弾性部材と前記蓋体を閉位置又は開位置で前記携帯製品本体にロックするロック部と、前記ロック部に連係し、前記ロック部のロックを解除する解除手段と、を備えたことを特徴とするスライド装置。

[2] 前記蓋体は可動部を介して前記携帯製品本体に支持され、前記可動部には前記ロック部にロックされると共に前記解除手段によって前記ロック部力アンロックされるフックが設けられてヽること特徴とする請求項 1に記載のスライド装置。

[3] 前記蓋体を前記携帯製品本体に対してロックさせる際に前記フックをロック位置へ案内すると共に、前記ロック部とのロック状態を維持するガイド部が備えられていることを特徴とする請求 2に記載のスライド装置。

[4] 前記解除手段は、所定位置力変位されることにより前記フックをアンロック位置に変位させるリリース部材と、前記リリース部材を所定位置に復帰させる弾性体と、前記リリース部材に連結され前記携帯製品本体の外側に突出する操作部を備えていることを特徴とする請求項 2に記載のスライド装置。

[5] 携帯製品本体と前記携帯製品本体の上面をスライド可能に覆う蓋体との間に介装され、前記蓋体を前記携帯製品本体に対して開閉方向スライドさせるスライド装置であって、

前記蓋体の開閉方向に沿って摺動可能に配置され、前記携帯製品本体あるいは前記蓋体のいずれか一方に連結されて一体に移動される可動部と、

前記可動部を前記携帯製品本体あるいは前記蓋体の他方に対して前記開閉方向に付勢する弾性部材と、

前記可動部に一端が支持されるフックと、

前記携帯製品本体あるいは前記蓋体の他方に支持され前記可動部が前記弾性部材の付勢に杭して移動した際に前記フックに係合するロック部と、

前記ロック部に連係し、前記フックと前記ロック部との係合を解除する解除手段と、が備えられて、ることを特徴とするスライド装置。

[6] 請求項 1に記載のスライド装置と、前記携帯製品本体及び前記蓋体を備えたことを特徴とする携帯電話。

[7] 請求項 5に記載のスライド装置と、前記携帯製品本体及び前記蓋体を備えたことを特徴とする携帯電話。