明 糸田 ω
Ν 卜 リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル — 塩基性 ァ ミ ノ 酸 の製造法 技術分野
本発明 は 、 塩基性 ア ミ ノ 酸の 側鎖 ア ミ ノ 基 ( Ν ω ) に の み保護基 と し て の ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル基 を選択的 に 導入 し て Ν ω — ト リ フ ゾレオ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸 を製造す る 方法 に 関 し 、 と り わ け生理活性ペ プチ ド な ど の 合成原料 と し て有用 な オ ル 二 チ ン 、 リ ジ ン お よ び ホ モ リ ジ ン の Ν ω — ト リ フ ノレオ ロ ア セ チ ル誘導体 を 高品質、 高収率かつ経済的 に 商業的規模で有利 に 製造す る 方法 に 関す る 。 背景技術
従来、 塩基性 ア ミ ノ 酸の側鎖 ア ミ ノ 基 ( Ν ω ) に の み 保護基 と し て の ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル基 を 選択的 に 導入 し て Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ア ミ ノ 酸を製 造す る 方法、 と り わ け生理活性ペ プ チ ド な ど の 合成原料 と し て有用 な リ ジ ン お よ びオ ル二 チ ン の Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル誘導体を 製造す る 方法 と し て は 、 特開昭 6 2 — 2 2 6 9 5 2 号公報 に記載 さ れ る よ う に 、 次の 反応 式 で示 さ れ る 、 ト リ フ ノレ オ 口 酢酸エ ス テ ル の ト ラ ン ス ト リ フ ルォ ロ ア セ チ レ 一 シ ョ ン を利用 す る 方法が知 ら れて い る ο
(CH2)n一 NH2
+
CF3COOR + NH3 - CH— COO
(CH2)n - NHCOCF3
+
NH3 - CH-COO + ROH
/ ヽ 式中、 Rはアルキル基、 ァラルキル基、 ァリール基 およびそれらの置換体を表わし、 n = l - '6である。 の ト ラ ン ス 卜 リ フ ノレ オ ロ ア セ チ レ ー シ ョ ン を利用 す る 方法 に お い て は、 塩基性 ア ミ ノ 酸 と ト リ フ ルォ 口 酢酸 ェ ス テ ル を 水溶液中 で、 激 し く 撹拌 し つ つ反応 さ せ、 反 応の 進行 に 伴 っ て析 出 し て き た Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル — 塩基性 ァ ミ ノ 酸を 採取す る い わ ゆ る 反応晶析法が 前記特開昭 6 2 — 2 2 6 9 5 2 号公報 に 示 さ れて い る ο 前記 の ト ラ ン ス ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ レ ー シ ヨ ン を利用 す る 方法で は、 反応 に よ り 生成 し て く る Ν ω - 卜 リ フ ゾレ 才 ロ ァ セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸が次第 に ス ラ リ ー 状 ( ホ ィ ッ プ状 ま た は ケ ー キ状) に 析 出 し て く る 。 こ の た め 、 反応時 の 撹拌効率が悪 く な り 、 充分 な 混合が で き ず に収 mが低下す る と い つ た 問題が あ る 。
ま た 、 反応の進行 に 伴 い生成物が析出 し 反応液 の 液性 状がホ イ ッ プ状 ま た は ケ ー キ 状 と な つ て く る の で、 激 し く 撹拌 し て充分 な撹拌効率を う る た め に は、 特殊で高価 な 反応設備 を必要 と す る と か、 反応濃度を 高 く で き な い な ど の 問題が あ る 。
さ ら に 、 Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル — 塩基性 ァ ミ ノ 酸 の 結晶 を採取す る 方法 と し て は、 前記特開 昭 6 2 — 2
2 6 9 5 2 号公報 で は 、 反応後析出 し た Ν ω — ト リ フ ル ォ 口 ァ セ チ ル — 塩基性 ァ ミ ノ 酸の結晶 を 引 き 続 き 採取す
る 反応晶析 に よ る 採取方法が示 さ れ て い る が、 こ の場合 ス ラ リ ー の 流動性が よ く な く 、 缶か ら の 払 い 出 し が非常 に 難 し い 、 濂 過 性 (結晶分離性) 、 洗浄性 お よ び脱液性 が大 き く 低下 し 、 結 晶 分離 に 長 時 間 か か る 、 湿 ケ ー キ (湿結晶) の 乾燥 に お い て も 収縮性や ダマ形成な ど の た め に 長時間かか る な ど の操作性や生産性の 面での 問題が あ る 。 さ ら に 、 反応〜 晶析時 に 生成 し た塩や未反応の塩 基性 ァ ミ ノ 酸な ど の 不純物を 含有す る 低品質の Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸がえ ら れ る た め 、 高品質化 の た め に は再結晶 を 必要 と す る な ど、 生産性、 収率や 品 質の 面 で の 問題 も あ る 。
反応濃度や 晶析澳度を低 く す る こ と に よ り 、 前記の 問 題点の 一部を 改善す る (す な わ ち 、 ホ イ ッ プ化や ケ ー キ 化 を 回避 し て、 撹拌効率や反応混合物の 流動性を 改善す る ) 方法 も 考え ら れ る が、 商業的規模での生産を可能 と す る た め に は反応濃度を か な り 低 く す る 必要があ り 、 し た が っ て、 収量や生産性が い ち じ る し く 低下す る 、 大容 量の 反応設備 が必要 に な る と い っ た別の 問題が生ず る 。
前記特開昭 6 2 — 2 2 6 9 5 2 号公報の実施例 1 では、 L 一 リ ジ ン に 対 し て 1 . 5 倍モ ル の ト リ フ ルォ ロ 酢酸ェ チ ル を反応 さ せ て Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 L 一 リ ジ ン を取得す る 高濃度反応方法が開示 さ れて い る が、 取 得収率 は L 一 リ ジ ン に対 し て 5 8 m 0 1 %、 ト リ フ ルォ ロ 醉酸ェ チ ル に対 し て は 3 9 m o 1 % で あ り 、 ¾液お よ び洗浄液 の 濃縮 に よ る 二番晶 の 回収分を 含め た場合 L — リ ジ ン に 対 し て 7 7 m o l %、 ト リ フ ノレオ 口 酢酸ェ チ ル に対 し て は 5 2 m o 1 % で あ る 。 こ の と き 、 え ら れ る N ω - ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ノレ ー L 一 リ ジ ン は結晶性状が悪
い た め 、 生産性が劣 り 、 品質 に お い て も 無機塩な ど の 混 入 に よ る 品質低下の 問題が認め ら れ る 。 高品質の N ω — ト リ フ ノレ オ ロ ア セ チ ノレ ー L 一 リ ジ ン を取得す る た め に 、 再結晶 を 実施 し た場合 に は 、 総合収率が L 一 リ ジ ン に対 し て 5 5 m o 1 % 、 ト リ フ ノレ オ 口 酢酸ェ チ ノレ に 対 し て は わ ずか 3 6 m o 1 % で あ る 。 前記特開昭 6 2 — 2 2 6 9 5 2 号公報 に 示 さ れ た方法 に お い て、 N ω — 卜 リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー L 一 リ ジ ン の 収量を 高 め る に は 、 高価な ト リ フ ルォ ロ 酢酸エス テルを大過剰量使用す る 必要があ り 、 そ の 場合、 含 フ ッ 素廃水処理面で の 負荷が高 く な る と い つ た 問題 も あ る 。
前述の 諸問題 は、 と く に 商業的規模で の製造法 と し て Ν ω - ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ア ミ ノ 酸を 大量に 取 り 扱 う 上で は大 き な 問題 と な る 。
本発明 の 目 的 は 、 塩基性 ァ ミ ノ 酸 と ト リ フ ルォ ロ 酢酸 エ ス テ ル を 水性液中 で反応 さ せ て Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸を製造す る 方法 に お い て、 前記 の 問題を 克服 し 、 高品質、 高収率かつ経済的 に Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸を商業的規模で有 利 に製造す る 方法 を 提供す る こ と に あ る 。 発明 の 開示
本発明者 ら は、 前記の 現状 に 鑑み 、 前記の 課題を解決 す る た め に 鋭意研究を行 な っ た結果、 塩基性 ア ミ ノ 酸 と ト リ フ ノレ オ 口 酢酸エ ス テ ル か ら Ν ω — ト リ フ ノレ オ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸を製造す る 方法 に お い て、 塩基性 ァ ミ ノ 酸 と 塩基性 Ρ Η 調整剤 と を含む水性液 中 に 特定の 条件下 ト リ フ ル ォ ロ 酢酸エ ス テ ルを 添加 し て反応 を行 な
え ば、 高反応濃度で も 、 ス ラ リ ー 化 ( ホ イ ッ プ化 ま た は ケ ー キ化) が抑制 さ れ、 良好 な 液性状の反応混合物を う る こ と がで き 、 し た が っ て 、 撹拌効率面で の 負荷を大幅 に軽減で き 、 ま た、 高 い 反応収率を達成で き る こ と 、 さ ら に 、 え ら れ た反応混合物を 中和 ま た は酸性化 し 、 加温 状態で良好な 結晶 を成長 さ せ る こ と で、 ホ イ ッ プ化 ま た は ケ ー キ化が抑制 さ れ、 良好 な 流動性の ス ラ リ ー を う る こ と がで き る と と も に、 濂過性 (結晶分離性) 、 洗浄性、 脱液性お よ び乾燥性の よ い良好な 結晶性状で高純度の N ω - ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸 を 収率 よ く 製造で き る こ と を見出 し 、 本発明 を 完成 さ せ た。
す な わ ち 、 本発明 は 、 ( 1 ) 塩基性 ア ミ ノ 酸 と ト リ フ ルォ ロ 詐酸エ ス テ ゾレ よ り Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性ア ミ ノ 酸を製造す る 方法 に お い て、 仕込み 溶媒の 量に 対す る 塩基性 ァ ミ ノ 酸の 総重量が約 5 〜 4 0 % ( w / V ) に な る 澳度 に て、 塩基性 ア ミ ノ 酸 と 塩基性 ρ Η調 整剤 を含む塩基性水性液 に 、 該水性液の ρ Η を 1 0 . 6 〜 1 1 . 4 、 温度を 2 0 °C以下 に維持 し な 力く ら ト リ フ ル ォ ロ 酢酸エ ス テ ル を逐次添加 し て反応 さ せ、 反応後の水 性液 よ り Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ソレ ー 塩基性 ア ミ ノ 酸 を 晶 出 さ せ、 採取す る こ と を特徴 と す る Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸の製造法 に 関す る 。
さ ら に本発明 は、 ( 2 ) ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ル の 前記塩基性水性液への 逐次添加を、 撹拌強度 1 Z 1 0 k W Z m 3以上で撹拌 し つ つ 行 な う 前記 ( 1 ) 項記載 の 製 造法 に関す る 。
さ ら に 本発明 は 、 ( 3 ) ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ル の 逐次添加を 、 1 Z 4 〜 8 時間か け て行 な う 前記 ( 1 ) ま
た は ( 2 ) 項記載の 製造法 に 関す る 。
さ ら に 本発明 は 、 ( 4 ) ト リ フ ノレオ 口 酢酸エ ス テ ル の 添加量が塩基性 ア ミ ノ 酸 に 対 し モ ル比で 0 . 5 〜 2 であ る 前記 ( 1 ) 、 ( 2 ) ま た は ( 3 ) 項記載の 製造法 に 関 す る 。
さ ら に 本発 明 は、 ( 5 ) Ν ω — ト リ フ ノレオ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ア ミ ノ 酸の 溶解 し た水性液を 、 中性 ま た は酸性 下で、 温度を 4 0 以上 に保 ち つ つ 、 ρ Η を Ν ω — ト リ フ ノレオ ロ ア セ チ ル — 塩基性 ァ ミ ノ 酸の 等電点 土 3 に調整 す る こ と に よ り Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸の 結晶 を成長 さ せ る 前記 ( 1 ) 、 ( 2 ) 、 ( 3 ) ま た は ( 4 ) 項記載の 製造法 に 関す る 。
さ ら に 本発明 は 、 ( 6 ) Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ア ミ ノ 酸の 結晶 の 成長 を、 撹拌強度 0 . 0 1 〜 0 . 5 k W Z m 3で撹拌 し つ つ 行 な う 前 記 ( 5 ) 項記載 の 製造法 に 関す る 。
さ ら に 本発明 は 、 ( 7 ) Ν ω - ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ア ミ ノ 酸の 結晶 の 成長後、 2 0 て 以下 に 冷却 し て さ ら に 晶 出 さ せ る 前記 ( 5 ) ま た は ( 6 ) 項記載の製 造法 に 関す る 。
さ ら に本発明 は 、 ( 8 ) 塩基性ア ミ ノ 酸が リ ジ ン で あ る 前記 ( 1 ) な い し ( 7 ) 項の い ずれか に 記載の 製造法 に 関す る 。
さ ら に 本発明 は、 ( 9 ) Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ア ミ ノ 酸の 溶解 し た 水性液か ら 、 中性 ま た は酸 性下、 温度 4 0 以上 で、 ρ Η を Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸の 等電点 ± 3 の 範囲 に調節 し つ つ 、 結晶 を成長 さ せ る こ と を特徴 と す る Ν ω — ト リ フ ル
ォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸を水性液か ら 晶 出 さ せ、 採取す る 方法 に 関す る 。
さ ら に 本発明 は、 ( 1 0 ) Ν ω — 卜 リ フ ノレオ ロ ア セ チ ル — 塩基性 ア ミ ノ 酸の 結晶の 成長 を、 撹拌強度 0 . 0 1 〜 0 . 5 k W / m 3で撹拌 し つ つ 行 な う 前記 ( 9 ) 項記 載の方法 に 関す る 。
さ ら に 本発明 は、 ( 1 1 ) N " — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸の結晶 の 成長 に お い て、 最終的 に p H を 5 〜 6 と す る 前記 ( 9 ) ま た は ( 1 0 ) 項記載の方 法 に 関す る 。
さ ら に 本発 明 は、 ( 1 2 ) Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸の 結晶 の 成長後、 2 0 で以下に 冷却 し て さ ら に 晶 出 さ せ る 前記 ( 9 ) 、 ( 1 0 ) ま た は ( 1 1 ) 項記載 の 方法 に 関す る 。
さ ら に本発明 は、 ( 1 3 ) Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸の 結晶 の 採取 に 際 し 、 該結晶 を ス ラ リ ー か ら 分離 し 、 引 き 続 き 、 湿結晶 に 含 ま れ る 逋液を炭 素数 1 〜 3 の ア ル コ ー ルを用 い て洗浄除去す る 前記 ( 9 ) 、 ( 1 0 ) 、 ( 1 1 ) ま た は ( 1 2 ) 項記載の方法 に 関 す る 。
さ ら に本発明 は 、 ( 1 4 ) Ν ω - ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸の 溶解 し た水性液が、 塩基性 ァ ミ ノ 酸 と 塩基性 ρ Η調整剤 を 含む塩基性水性液 に 、 該塩基性 水性液の Ρ Η を 1 0 . 6 〜 : L 1 . 4 、 温度を 2 0 で 以下 に維持 し な が ら 、 ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ルを逐次添加 し て反応 さ せた反応混合物であ る 前記 ( 9 ) 、 ( 1 0 ) 、 ( 1 1 ) 、 ( 1 2 ) ま た は ( 1 3 ) 項記載の 方法に 関す る ο
さ ら に 本発明 は、 ( 1 5 ) ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ル の 前記塩基性水性液への逐次添加 を、 1 4 〜 8 時間か け て行 な う 前記 ( 1 4 ) 項記載の 方法 に 関す る 。
さ ら に 本発明 は、 ( 1 6 ) ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ル の 前記塩基性水性液へ の 逐次添加を 、 撹拌強度 1 Z 1 0 k W Z m 3以上で撹拌 し つ つ 行 な う 前記 ( 1 4 ) ま た は ( 1 5 ) 項記載の 方法 に 関す る 。
さ ら に 本発明 は、 ( 1 7 ) ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ル の 添加量が塩基性 ア ミ ノ 酸 に 対 し モ ル比で 0 . 5 〜 2 で あ る 前記 ( 1 4 ) 、 ( 1 5 ) ま た は ( 1 6 ) 項記載の 方 法 に 関す る 。
さ ら に 本発明 は 、 ( 1 8 ) 塩基性 ア ミ ノ 酸が リ ジ ン で あ る 前記 ( 9 ) な い し ( 1 7 ) 項の い ずれか に記載の 方 法 に 関す る 。
本発明 に お い て は、 ト リ フ ルォ ロ 醉酸エ ス テ ル と 塩基 性 ァ ミ ノ 酸 と の 反応 に よ り Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ア ミ ノ 酸が製造 さ れ る が、 そ の 反応の 際、 塩基 性 ァ ミ ノ 酸 と 塩基性 ρ Η 調整剤 を 含む塩基性水性液中 に ト リ フ ル ォ ロ 酢酸エ ス テ ルが添加 さ れ る 。
前記 ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ル と し て は、 た と え ば、 メ チ ル、 ェ チ ノレ 、 η — プ ロ ピ ル、 イ ソ プ ロ ピ ル、 η — ブ チ ル、 イ ソ プ チ ル、 s e c — ブ チ ル な ど炭素数 1 〜 8 の ア ル キ ル エ ス テ ル、 ベ ン ジ ル、 フ エ ネ チ ル な ど炭素数 7 〜 1 2 の ァ ラ ル キ ルエ ス テ ル、 ま た は フ ヱ ニ ル、 P — 二 ト ロ フ エ 二 ノレ な ど炭素数 6 〜 1 0 の ァ リ ー ノレ エ ス テ ノレ も し く は 置換 ァ リ ー ルエ ス テ ル な ど種 々 使用 で き る が、 操 作性 な ど の 点で炭素数 2 〜 4 の ア ル キ ル エ ス テ ル の 使用 が好 ま し く 、 と り わ け、 ト リ フ ノレオ 口 酢酸ェ チ ノレが好 ま
し く 用 い ら れ る 。 こ れ ら の ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ル は 単独で用 い て も よ い し 、 2 種以上を併用 し て も よ い。
前記塩基性 ア ミ ノ 酸 は 、 下記一般式 ( I ) :
(CH2)n一 NH2
+ 1 - (I)
NH3 - CH- COO
(式中、 n は 1 〜 6 の 整数を表わす) で示 さ れ る 。 好ま し い代表的 な も の と し て は、 オ ル二 チ ン ( n = 3 ) 、 リ ジ ン ( n = 4 ) 、 ホ モ リ ジ ン ( n = 5 ) が あ げ ら れ、 と く に リ ジ ン が好 ま し く 用 い ら れ る 。 こ れ ら は L 体、 D体 ま た は D L 体 と し て使用 で き る が、 産業上 の 利用 面か ら L 体 ま た は D体の 光学活性体が好 ま し く 使用 さ れ る 。 ま た 、 前記塩基性 ア ミ ノ 酸 は、 取扱 い や す さ 、 晶析時の 塩 析効果への 寄与 な ど の 点か ら 好 ま し く は 、 た と え ば L 一 リ ジ ン 一 塩酸塩 な ど の 塩酸塩の よ う な塩基性 ァ ミ ノ 酸の 塩 ( と く に 好 ま し く は 強酸の 塩) と し て使用 さ れ る 。
前記塩基性 p H調整剤 と し ては無機塩基があ げ ら れる。 前記無機塩基 と し て は、 ア ル カ リ 金属水酸化物、 ア ル 力 リ 金属炭酸塩な どがあ げ ら れ る 。 前記 ア ル カ リ 金属水酸 化物 と し て は 、 水酸化 ナ ト リ ウ ム 、 水酸化 カ リ ウ ム 、 水 酸化 リ チ ウ ム があ げ ら れ る 。 前記 ア ル カ リ 金属炭酸塩 と し て は 、 炭酸ナ ト リ ウ ム 、 炭酸 カ リ ウ ム 、 炭酸 リ チ ウ ム な どがあ げ ら れ る 。 扱 い やす さ 、 中和晶析時 に生成す る 塩の塩析効果 に よ る 晶 出量の増大、 反応濃度向上 な どの 総合的観点か ら 、 水酸化 ナ ト リ ゥ ム 、 水酸化 力 リ ゥ ム 、 水酸化 リ チ ウ ム が好 ま し く 、 水酸化 ナ ト リ ウ ム が と く に 好 ま し い。 前記無機塩基 は、 た と え ば、 約 2 〜 2 O N の 水酸化ナ ト リ ウ ム 水溶液 (取扱 い や す さ 、 収率 お よ び反 応澳度向上の 点か ら 、 約 9 〜 1 O N の 水酸化 ナ ト リ ゥ ム
水溶液が と く に好 ま し く 用 い ら れ る ) な どの よ う に 、 水 溶液 と し て使用 す る の が操作性 な ど の 点か ら 好 ま し い。 前記塩基性 p H 調整剤 は 、 単独で用 い て も よ く 、 2 種以 上併用 し て も よ い。 ま た 、 塩基性 p H 調整剤 は こ れ ら に 限定 さ れず、 必要な ら ば、 た と えば、 ト リ ェチ ルァ ミ ン、 ピ リ ジ ン な どの有機塩基を使用 す る こ と も で き る 。
前記塩基性 p H 調整剤 の 使用量 は 、 塩基性水性液の p H を 1 0 . 6 〜 : L 1 . 4 に す る た め の必要量で あ る 。
前記塩基性水性液の 溶媒 と し て は、 水、 水 と 有機溶剤 と の 混合物が あ げ ら れ る 。 水の み を 溶媒 と し て用 い る こ と は 、 原料で あ る オ ル 二 チ ン 、 リ ジ ン 、 ホ モ リ ジ ン な ど の 塩基性 ア ミ ノ 酸や 生成物で あ る オ ル二 チ ン 、 リ ジ ン 、 ホ モ リ ジ ン の N ω — ト リ フ ノレ オ ロ ア セ チ ノレ誘導体 な ど の Ν ω - ト リ フ ノレオ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ァ ミ ノ 酸の 塩 な ど の 溶解度を 高 く 保 っ て高濃度反応を 実施で き る 、 晶析時 に塩 ( た と え ば、 塩化 ナ ト リ ウ ム ) 溶液中 で の 塩析効果 に よ る 晶 出量の 増大 お よ び高濃度晶析を 実施で き る 、 有 害 な 有機溶剤を用 い ず、 廃水処理 を 含む後処理が容易で あ る 、 安価で あ る な ど の 点か ら 好 ま し い。
必要に応 じ 、 水 と 有機溶剤 と の混合物を用 い て も よ く 、 水 と 有機溶剤 と の 混合物を溶媒 と し て使用 す る ばあ い 、 系 は水 と 混和性の 有機溶剤 と 水 と が均一 に混合す る 系で あ っ て も よ く 、 ま た 、 水 と 混和 し な い 有機溶剤 と 水 と の 不均一な 2 層系 で あ っ て も よ い。
前記有機溶剤 と し て は 、 た と え ば、 ジ ェ チ ルエ ー テ ル ゃ テ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン な ど の エ ー テ ル類、 塩化 メ チ レ ン ゃ ジ ク ロ ロ エ タ ン な ど の ハ ロ ゲ ン 化炭化水素類、 ト ルェ ン メ チ ル シ ク ロ へ キ サ ン 、 η — へ キ サ ン な ど の 炭化水
素類、 メ タ ノ ー ル、 エ タ ノ ー ル、 プ ロ パ ノ ー ル、 ブ タ ノ ー ル な ど の ア ル コ ー ル類、 酢酸 メ チ ル 、 酢酸ェ チ ル 、 酢 酸 プ ロ ピ ル 、 酢酸 ブ チ ル な ど の 酢酸エ ス テ ル類、 ァ セ ト ン ゃ メ チ ノレ エ チ ゾレ ケ ト ン な ど の ケ ト ン 類、 ジ メ チ ル ホ ル ム ア ミ ド 、 ジ メ チ ル ス ル ホ キ シ ド 、 N — メ チ ル ピ ロ リ ド ン な ど の 非 プ ロ ト ン 性極性溶剤 な ど が あ げ ら れ る が、 こ れ ら に限定 さ れ る も のでは な い。 前記有機溶剤 と し ては、 一般 に、 反応速度向上 な ど の 点か ら 、 水 と 混和性の 有機 溶剤の 使用 が好 ま し い。
前記塩基性水性液 と は 、 溶媒で あ る 水 ま た は水 と 有機 溶剤 と の 混合物 に 、 塩基性 ァ ミ ノ 酸 と と も に加え る 塩基 性 P H 調整剤 に よ っ て塩基性 に さ れ た 水性液の こ と で あ り 、 特別 に 水性液を塩基性 に す る た め に塩基を加え る 必 要 は な い が、 反応期間中の p H の 調整を行 な い や す く す る た め に 、 リ ン 酸水素ニ ナ ト リ ウ ム 、 塩酸、 ホ ウ 酸な ど を添加 し て緩衝性の あ る 塩基性水性液 に し た も の を使用 す る こ と も で き る 。 ま た 、 前記塩基性水性液 に は、 界面 活性剤や 相 間移動触媒 な ど を 必要 に 応 じ て添加 し て も よ い o
本発明 に お い て、 ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ル と 塩基性 ア ミ ノ 酸 と の反応は、 反応混合物の p H を 1 0 . 6 〜 1 1 . 4 、 収率、 品質の 向上な どの点か ら好ま し く は 1 0 . 8 〜 : L 1 . 2 に維持 し な が ら 行な う 。 適切 な p H 域 に お け る 反応の 実施 は、 本発明 に お け る 重要な フ ァ ク タ ー で あ る 。 反応 p H が 1 0 . 6 よ り 小 さ く な る と 、 生成物が 折-出 し 、 次第 に 液性状が ス ラ リ ー 状 (ホ イ ッ プ状、 さ ら に はケ ー キ状) と な っ て、 反応時の撹拌効率が悪 く な り 、 充分 な 混合がで き ず、 反応収率が低下す る と い つ た 傾向
があ る 。 ま た 、 反応 p H が 1 1 . 4 よ り 大 き く な る と 、 生成物の 析 出 は 抑 え ら れ る も の の 、 原料の ト リ フ ル ォ ロ 酢酸エ ス テ ル や生成物の ア ル カ リ 加水分解 (脱 ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル化) が進み やす く 、 反応収率が低下す る 傾 向があ る 。 本発明者 ら の 検討 の 結果、 反応生成率、 ω Z a 位の 反応選択性、 生成物の 安定性、 反応混合物の 液性 状や 液量少量化 な ど の 総合的観点か ら 選択 さ れ る べ き p H は お よ そ 1 1 で あ る こ と がわ か っ た。
従来、 代表的 な 塩基性 ァ ミ ノ 酸で あ る リ ジ ン ま た はォ ル ニ チ ン の 等電点 ( p I ) は と も に 9 . 7 で あ る こ と が 知 ら れ て お り ( 日 本化学会編、 「改訂 4 版 化学便覧 基礎編 I 」 、 1 9 9 3 年、 丸善、 4 3 1 〜 4 3 4 頁参照) 、 し たが っ て、 α位の ア ミ ノ 基を選択的に プロ ト ンィ匕 し、 ω位の ア ミ ノ 基を未解離の 状態 に保つ こ と に よ り 、 ωノ α 位の選択性を高 め る た め に は 、 と も に ρ Η 9 . 7 付近 が好 ま し い ρ Η 領域 と 考え ら れ る 。 な お、 特開昭 6 2 — 2 2 6 9 5 2 号公報 に は 、 ω Ζ α 位 の 選択性向上の た め に は ρ Η 8 〜 1 1 が好 ま し い と の 記載、 一方、 ジ ャ ー ナ ル * ォ ブ * オ ー ガ ニ ッ ク · ケ ミ ス ト リ ー ( J . O r g . C h e m . ) 、 第 5 3 卷、 8 3 6 〜 8 4 4 頁、 1 9 8 8 年に は、 ω Ζ α 位 の 選択性を高 め る た め に は p H l l よ り 高 い p H領域が好 ま し い と の 記載があ る も の の 、 反応 生成率、 生成物の 安定性、 反応混合物の 液性状や 液量少 量化、 反応濃度 を 高 く す る な ど の観点か ら の 好 ま し い P H は 報告 さ れて い な い。
塩基性 ァ ミ ノ 酸 に 対す る ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ル の モ ル比 は、 通常 0 . 5 〜 2 で あ る が、 本発明 の 条件 に よ れば、 え ら れ る 生成物の 品質、 廃水処理面の 負荷、 経済
性な どの観点か ら最 も 好ま し い ほぼ 1 (通常 0 . 7 〜 1 . 2 、 品質や経済性の 点か ら 好 ま し く は 0 . 8 〜 1 . 1 、 と く に好 ま し く は 0 . 9 〜 1 . 0 ) に近 い モ ル比で使用 す る こ と が で き る 。 そ の 結果、 ト リ フ ル ォ ロ 酢酸エ ス テ ル 当 た り の 収率が上が る 。
塩基性 ア ミ ノ 酸 は最初か ら 全量加え て お く の が、 高収 率を確保す る 、 操作性 を 簡便 に す る な どの 点か ら 好 ま し い o
前記 ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ルは、 廃水処理の容易 さ 、 反応濃度向上な どの 点か ら 、 そ の ま ま 単独で添加す る の が好 ま し い 。 必要 に 応 じ 、 た と え ば、 前記 の 有機溶剤か ら 好適に選択 さ れ る 反応に悪影響の な い液体 (た と えば、 テ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン 、 ァ ノレ コ ー ル類) に溶か し て添加す る こ と も で き る 。 ト リ フ ルォ ロ 齚酸エ ス テ ル ま た は そ の 溶液は、 商業的規模で の 高収率を達成す る た め に は、 添 加 し てか ら 時間 を か け て反応 さ せ る の は好 ま し く な く 、 逐次添加 し つ つ 反応 さ せ る の が好 ま し い。 反応温度 な ど に も よ る が、 通常、 約 1 Z 4 〜 8 時間、 好 ま し く は約 1 Z 3 〜 6 時間、 と く に約 1 Z 2 〜 3 時間 (約 1 時間程度 が最 も 好 ま し い) で全量が添加 さ れ る 程度 に逐次添加 し つつ反応さ せ る のが収率、 品質の 向上の点か ら 好ま し い。 逐次添加す る 方法 と し て は 、 一定速度で添加す る 方法、 分割添加す る 方法 な ど を採用 で き 、 と く に 、 収率、 品質 の 向上、 操作性な ど の 点か ら 、 一定速度で添加す る 方法 が好 ま し い。
反応温度 は、 通常、 約 2 0 以下、 収率、 品質の 向上 の点か ら 好 ま し く は約 1 0 以下、 と く に 好 ま し く は約 5 °C 以下が採用 さ れ る 。 下限 は反応溶液が氷結 し な い温
度で あ る 。 反応温度が高す ぎ る と 、 原料の ト リ フ ルォ ロ 齚酸エ ス テ ル や生成物の ア ル 力 リ 加水分解 (脱 ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル化) が起 こ り やす く な り 、 収率が低下す る。
反応 に 際 し て は、 反応試剤が適切 に分散 さ れ る よ う に 撹拌、 混合す る のが好ま し いが、 本発明の条件に よ れば、 液性状 の よ い 反 応 混 合物が え ら れ る の で 、 ス ラ リ 一 状 ( ホ イ ッ プ状 ま た は ケ ー キ 状) の反応混合物 を撹拌混合 す る ほ ど の 強撹拌 は必要 な い 。 撹拌強度約 1 Z 1 0 k W m 3以上、 収率、 品質の 向 上 の 点 か ら 好 ま し く は 約 1 3 k W Z m 3以上、 と く に 好 ま し く は 約 l Z 2 k W Z m 3以上 で実施 さ れ る 。 上 限 と し て は 実 用 面 か ら 約 5 k
W Z m dが好 ま し い 。 通常、 約 l Z 3 〜 3 k W Z m 3の 範 囲内 で好 ま し く 選択で き る 。
仕込濃度 は、 仕込溶媒 の 容量 に対す る 塩基性 ァ ミ ノ 酸 の総重量 と し て、 約 5 〜 4 0 % ( w / V ) 程度で あ り 、 生産性の 点か ら 、 通常、 約 1 0 % ( w / V ) 以上、 好 ま し く は約 1 5 % ( w / V ) 以上で あ る 。 こ れ に よ り 、 た と え ば、 Ν ω — ト リ フ ノレ オ ロ ア セ チ ル ー L — リ ジ ン の製 造を例 に あ げれば、 反応混合物 に対 し て生成物濃度約 1 0 % ( w / w ) ま た は そ れ以上の 流動性の 良好 な 高濃度 反応混合物を う る こ と がで き る 。 こ の よ う な 流動性の 良 好な 高濃度反応混合物の 取得 は、 操作性向上、 液量の 少 量化な ど の 生産性向上 は も ち ろ ん の こ と 、 晶析収量の 增 大 に寄与す る 。
な お、 前記の Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸 の 製造 に お け る 反応収率 (生成率) は 、 約 7 5 m o 1 %以上、 好 ま し く は約 8 0 m o 1 %以上が期待で き る 。
10 本発明 の 反応方法 は、 不活性雰囲気 ( た と え ば、 チ ッ 素 ま た は ァ ゾレ ゴ ン な ど) で も 実施で き る 。
本発明 に よ り 、 塩基性 ア ミ ノ 酸 に 対 し て大過剰量の ト リ フ ルォ ロ 酢酸エ ス テ ル を用 い る こ と な く 、 反応生成率 よ く 、 ω選択性 に す ぐ れ、 操作性や そ の の ち の結晶化 に 適 し た液性状で高濃度 (好 ま し く は 、 約 0 . 5 m o l Z 1 以上) の Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ァ ミ ノ 酸の 反応混合水性液がえ ら れ る (特公平 6 — 1 5 5 1 4 号公報の 例 3 を比較参照) 。
つ ぎ に 、 反応後の 水性液か ら の Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸 の 晶 出 、 採取 プ ロ セ ス に つ い て 説明 す る 。
反応後の 水性液を 中和 も し く は酸性化す る 。 Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸の 安定 な (す な わ ち 、 脱 卜 リ フ ノレオ ロ ア セ チ ノレイ匕を 抑制 で き る ) ρ Η約 8 以下、 好ま し く は ρ Η約 7 以下に 中和 ま た は酸性化す る。
酸性化 ま た は 中和 に使用 す る 酸 は 、 実用性 の 点か ら 強 酸が好ま し い。 通常、 塩酸や硫酸な どの鉱酸が好ま し い。 と く に 塩酸が好 ま し く 用 い ら れ る (濃塩酸が最 も 好 ま し い) 。 使用 す る 酸 は、 必ず し も こ れ ら に 限定 さ れ る も の で は な い 。 こ れ ら は単独で用 い て も よ く 、 2 種以上併用 し て も よ い 。 酸の使用量 は、 Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸結晶 の採取 に あ た っ て好 ま し く な い (不要な ) 塩基成分の 中和量 ま た は そ の過剰量で あ る 。 つ ぎに 、 こ の 水性液中 で、 以下 に述べ る よ う に 4 O 以上 に温度 を 保 ち つ つ 、 p H を N ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸の 等電点付近、 す な わ ち 、 等電点 ± 3 付近 に 調節 し な が ら 、 結晶 を成長 さ せ る 。
粒径が大 き く 、 結晶性状の 良好な 高純度の 結晶 を う る た め に は 、 4 0 °C以上、 通常 4 0 〜 1 0 0 °C、 操作性、 よ り 好 ま し い 結晶の 取得 な ど の 点か ら 好 ま し く は 5 0 〜 9 0 、 と く に好 ま し く は 6 0 〜 8 0 で に維持 し な 力、' ら 結晶 を 成長 さ せ る 。
前記の 結晶成長 は、 通常、 約 1 Z 3 時間以上、 好 ま し く は 1 〜 3 時間以上か け て ゆ つ く り 行 な う こ と に よ り 、 よ り 好 ま し い流動性 の よ い ス ラ リ 一 が取得で き る 。
こ の あ い だ、 水性液の p Hが等電点付近の ばあ い に は、 そ の p H を維持 し つ つ 、 ま た 、 等電点 よ り も 酸性側 に あ る ば あ い に は 、 p H を塩基で等電点付近 に ゆ っ く り 調整 し つ つ 行 な う 。 Ν ω — ト リ フ ノレオ ロ ア セ チ ル ー 塩基性ァ ミ ノ 酸の 等電点 は、 各 々 多少異 な る が、 通常 p H約 4 〜 7 付近、 晶 出量増大の点か ら 好 ま し く は約 5 〜 6 付近で あ る 。 ρ Η 5 . 5 ± 0 . 5 付近が最 も 好 ま し い 。 こ の ρ Η域 に お い て、 晶 出量が最大 に な る 。
p H の 調節 に 使用 す る 塩基 と し て は、 無機塩基が好 ま し い 。 通常、 水酸化 ナ ト リ ウ ム 、 水酸化 カ リ ウ ム 、 水酸 化 リ チ ウ ム な ど の ア ル 力 リ 金属水酸化物、 炭酸 ナ ト リ ゥ ム、 炭酸 カ リ ウ ム 、 炭酸 リ チ ウ ム な ど の ア ル カ リ 金属炭 酸塩 ま た は 炭酸水素 ナ ト リ ウ ム 、 炭酸水素 カ リ ウ ム 、 炭 酸水素 リ チ ウ ム な ど の ア ル カ リ 金属炭酸水素塩、 水酸化 ア ン モ ニ ゥ ム な どが用 い ら れ る 。 こ れ ら の う ち で は、 実 用性の 点で水酸化 ナ ト リ ウ ム 、 水酸化 カ リ ウ ム 、 水酸化 リ チ ウ ム が好 ま し く 、 水酸化 ナ ト リ ウ ム が と く に 好 ま し い。 前記塩基 は 、 た と え ば、 約 2 〜 2 O N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液 (約 9 〜 1 O N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液 が と く に 好 ま し く 用 い ら れ る ) な どの よ う に 、 水溶液 と
し て使用 す る の が操作性 な ど の 点か ら 好 ま し い。 使用 す る 塩基 は 、 必ず し も こ れ ら に 限定 さ れ る も の で は な い。 こ れ ら は単独で用 い て も よ く 、 2 種以上併用 し て も よ い。
反応〜 晶析 に お け る 好 ま し い酸成分 お よ び塩基成分の 使用 は、 廃棄 し やす い 無機塩を 生成 さ せ る と と も に、 生 成 し た塩の 塩析効果 に よ る Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル — 塩基性 ア ミ ノ 酸の 収量を増大す る 上で重要 であ る 。 塩 折効果 に お い て は無機塩、 と く に塩化 ナ ト リ ウ ム がす ぐ れて い る 。
中和 ま た は 酸性化 に 際 し て、 別法 と し て イ オ ン 交換樹 脂 ( ダ ウ エ ッ ク ス 5 0 ( D o w e x 5 0 ) ( Η τ型 ) 、 ダ ウ ケ ミ カ ノレ社 ( D o w C h e m i c a l C o . ) 製 な ど) を 使用 す る こ と がで き る 。 N ω — ト リ フ ルォ ロ ァ セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸の 反応混合物を イ オ ン交換樹 ]|皆 と 接触 さ せ、 常法 に し た が い 、 最終的 に え ら れ る 溶液 を 濃縮す る こ と に よ り Ν ω — ト リ フ ノレオ ロ ア セ チ ル ー 塩 基性 ア ミ ノ 酸を 晶 出 さ せ る こ と がで き る 。
結晶成長 は 、 結晶性状、 ス ラ リ ー 性状 の 点か ら 緩や か に撹拌す る の が好 ま し く 、 ス ラ リ ー の 流動す る 最低速 レ ベ ル で撹拌す る の が と く に 好 ま し い。 通常、 撹拌強度約
0 . 0 1 〜 0 . 5 k W Z m。で 実施 さ れ 、 と く に 約 0 . 0 5 〜 0 . 2 k W / m 3で好 ま し く 実施 さ れ る 。 前記結 晶成長時の 温度 は撹拌 に 適 し た流動性の よ い ス ラ リ 一を 与え る 。 こ れに よ り 、 浮上性結晶の 形成や ス ラ リ ー の ホ イ ッ ブ化 ま た は ケ ー キ化 の 傾向 を極力抑制で き 、 沈降性 の あ る 粒径の 大 き い高品質の 好 ま し い結晶 の 取得、 流動 性の よ い ス ラ リ 一 の 取得が助成 さ れ る 。
Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ア ミ ノ 酸結晶 の
採取 に 際 し て は、 最終 的 に ス ラ リ ー を 冷却 し て 晶 出量を さ ら に高め る こ と がで き る 。 こ の ばあ い、 約 2 0 °C以下、 通常、 約 0 〜 2 0 °C ( と く に 約 1 0 ΐ 付近) へ の 冷却が 操作性、 晶 出 S増加の 点か ら 好 ま し い 。
な お、 前記の Ν ω _ ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸の 晶析 に お け る 晶析収率 は、 存在す る Ν ω — 卜 リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ア ミ ノ 酸 に 対 し 約 7 5 m o 1 %以上、 好 ま し く は約 8 0 m o 1 %以上が期待で き る 。
本発明 の 晶析方法 は、 不活性棼囲気 ( た と え ば、 窒素 ま た は ァ ノレ ゴ ン な ど) で も 実施 で き る 。
本発明 の 晶析方法 に よ り 、 晶析液 に 対 し 1 0 % ( w / V ) ま た は そ れ以上 の 結晶濃度 ( ス ラ リ ー 濃度) で も 良 好 な流動性を有す る ス ラ リ ー を う る こ と が で き る 。 こ の よ う な 流動性の 良好 な 高濃度 ス ラ リ ー の取得 は 、 操作性 向上、 液量の少量化な どの生産性向上は も ち ろ んの こ と、 晶析収量の 増大 に 寄与す る 。
ま た、 本発明の晶析方法に よ り 、 再結晶す る こ と な く 、 高品質の Ν ω — ト リ フ ノレ オ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸 を簡便かつ 効率的 に取得 で き る 。
以下 に 、 本発明 の好 ま し い 基本的 な 実施態様の 例 を、
Ν ω - ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル ー L ー リ ジ ン の 製造を 例 と し て記載す る が、 こ の 実施態様 に 限定 さ れ る も の で は な い ο
L ー リ ジ ン 一塩酸塩を約 3 〜 4 倍重量の 水 に 加え 、 約 1 O N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液を用 い て p H を お よ そ 1 1 に 調整す る 。 こ の 混合物中 に、 L 一 リ ジ ン 一塩酸塩 に 対 し て約 0 . 9 倍モ ルの ト リ フ ルォ ロ 酢酸ェ チ ルを約 1 〜 2 時間 か け て お よ そ 一定速度で添加 し な が ら 約 1 k
W Z m 3の 撹拌強度で反応 さ せ る 。 反 応 中 は 、 反 応温度 約 0 〜 6 °C に維持す る と と も に 、 約 1 O N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液を添加 し て反応混合物の p H を お よ そ 1 1
(通常、 1 0 . 8 〜 1 1 . 2 の 範囲) に維持す る 。 ト リ フ ルォ ロ 酢酸ェ チ ル の添加終了後、 反応混合物を酸性化 ま た は 中和す る 。
反応混合物 (約 0 〜 6 °C ) を 、 使用 し た ト リ フ ルォ ロ 酢酸ェチ ルに対 し て約 2 倍モルの濃塩酸 (約 8 〜 3 5 て) 中に添加 し 、 こ れを約 6 0 〜 8 0 °Cに加温す る。 さ ら に、 約 1 0 N の 水酸化ナ ト リ ゥ ム 水溶液 を約 1 時間か け て お よ そ 一定速度で添加 し て p H約 5 . 5 に 調整す る こ と に よ り 、 Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ノレ ー L - リ ジ ン 結晶 を 成長、 晶 出 さ せ る 。 つ い で、 約 1 5 で以下 に冷却 し 、 晶 出 を 完了 さ せ る 。 晶 出 時 の 撹拌 強度 は 約 0 . l k W m 3で あ る 。
別法 と し て は、 反応混合物 (約 0 で) を、 反応混合物 の p H を約 5 . 5 と す る 量の 濃塩酸 (約 6 0 〜 8 0 で) 中 に 、 約 1 時間か け て お よ そ 一定速度で添加 し て、 p H 約 5 . 5 に 調整す る こ と に よ り 、 Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル ー L — リ ジ ン結晶 を成長、 晶 出 さ せ る 。 必要 に よ り 、 澳塩酸 ま た は約 1 O N の 水酸化 ナ ト リ ゥ ム 水溶液を 用 い て、 p H を 微調整す る 。 つ い で、 約 1 5 以下 に冷 却 し 、 晶 出 を完了 さ せ る 。 晶 出 時の 撹拌強度 は約 0 . 1 k W Z m ϋで あ る 。
え ら れ る ス ラ リ ー 中 の 塩化 ナ ト リ ウ ム 濃度 は約 1 0 % ( w / w ) ま た は そ れ以上 と な り 、 Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ァ セ チ ル ー L — リ ジ ン の 高 い 晶 出量 がえ ら れ る 。
な お、 Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ア ミ ノ 酸
の 晶 出 に 際 し て は 、 必要 に 応 じ 、 別途、 塩析効果の あ る 無機塩 (高 い 塩析効果 を 有す る 塩化 ナ ト リ ゥ ム が最 も 好 ま し い) を 共存 さ せ る こ と がで き る し 、 據液 お よ び Z ま た は 洗浄液 中 に 含 ま れ る Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸を 回収、 リ サ イ ク ルす る こ と も で き る 。 こ れ に よ り 、 廃水溶液中への生成物 ロ ス を最小化で き る。
こ の よ う に し てえ ら れ る Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ア ミ ノ 酸結晶 の 晶析液 ( ス ラ リ ー ) は、 加圧 » 過 、 減 圧 濾 過 、 遠心分 離 な ど の 一般 的 な 結 晶 分 離 方 法 (生産性の 点か ら 遠心分離が最 も 好 ま し い ) を 用 い て採 取 で き る 。 さ ら に 、 分離 ケ ー キ は、 水 お よ びノ ま た は有 機溶剤 で洗浄す る こ と がで き る 。 ま た 、 洗浄液中への生 成物 ロ ス を抑制 す る た め に 、 冷水で洗浄す る こ と が で き る 。 さ ら に 乾燥を 容易 に す る た め に 、 有機溶剤で洗浄す る こ と がで き る 。 前記有機溶剤 と し て は、 無水 ま た は含 水 (通常、 水分含量約 5 〜 5 0 % ( w / w ) 、 実用 性の 点か ら と く に 約 5 〜 1 0 % ( w / w ) が好 ま し く 用 い ら れ る ) の ア ル コ ー ル類が使用 で き る 。 前記 ア ル コ ー ル類 と し て は 実用 性の 点か ら 無水 ま た は 含水の炭素数 1 〜 3 の ァ ゾレ コ ー ゾレ、 と く に エ タ ノ ー ノレを好 ま し く 用 い る こ と がで き る 。 前記ア ル コ ー ルに よ る 湿結晶中の逋液 (母液) の 洗浄除去 は 、 生成物 ロ ス を最小化す る と と も に 、 乾燥 を容易 に す る こ と がわ か っ た。 本発明 の 晶析方法で は、 粒径の 大 き い 結晶性状の よ い Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸がえ ら れ る の で 、 前記ア ル コ ー ル類 に よ る 洗浄性 も よ く 、 ケ ー キ に 含 ま れ る 據液中 の 塩 も 効 率 よ く 洗浄除去で き る 。
え ら れ た Ν ω — ト リ フ ノレオ ロ ア セ チ ル 一 塩基性 ァ ミ ノ
酸結晶 は最終的 に 、 常圧 〜減圧下、 乾燥す る こ と がで き る 。 さ ら に 、 必要に 応 じ 、 粉砕 ま た は造粒す る こ と がで き る 。
本発明 に し た が い製造 さ れた Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ア ミ ノ 酸 は た と え ば、 特開昭 6 1 — 3 6 2 9 7 号公報 に 記載の 方法 に し たが い生理活性べ プチ ド に 導 く こ と がで き る 。 発明 を 実施す る た め の 最良の形態 以下 に 実施例 を あ げ て 本発明 を さ ら に詳 し く 説明す る が、 本発明 は、 こ れ ら 実施例 の み に 限定 さ れ る も の で は な い ο
実施例 1
L — リ ジ ン 一塩酸塩 3 5 . 0 5 g ( 1 9 2 m m o l ) を水 1 3 5 m l に加え 、 9 . 5 N の水酸化 ナ ト リ ウ ム水 溶液 ( 2 1 7 m m o l ) で p H l l . 0 に調整 し た。 内 温約 0 〜 3 °C に 冷却 し 、 撹拌下、 ト リ フ ル ォ ロ 酢酸ェ チ ル 2 4 . 3 5 g ( 1 7 1 m m o l ) を 1 時間 か け て ゆ つ く り 滴下 し た。 滴下中 は 、 9 . 5 N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液 ( 1 3 0 m m o 1 ) を滴下 し つ つ反応混合物を p H 1 0 . 8 〜 ; L 1 . 2 に 維持す る と と も に、 内 温 0 〜 3 で 、 撐拌強度 1 . 5 k W Z m 3に 維持 し た 。 ト リ フ ルォ 口 酢酸ェ チ ル の滴下を終了 し て、 2 0 分間、 同条件下、 撹拌を続 け た。 生成物の沈殿の な い良好な 液性状の反応 混合物 ( p H l l . 1 ) がえ ら れ た。 別実験で取得 し た 二番晶 4 . 0 g ( 1 7 m m 0 1 ) お よ び反応混合物を 濃 塩酸 3 5 g に一括添加 し 、 溶解 し た。 添加後の p H は 1 . 0 以下で あ っ た。 水 6 m l で洗 い込ん だ。 7 0 に加温
し 、 約 9 . 5 N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液 ( 1 6 4 m m o 1 ) を 1 時間かけ て ほぼ一定速度で添加 し、 p Hを 5 . 5 に調整 し た ( な お 、 撹拌 は 、 ス ラ リ ー の 回 る 最低速 レ ベ ノレ ( 0 . 1 〜 0 . 2 k W Z m 3) で実 施 し た 。 p H 2 付近か ら 結晶析出が開始 し た) 。 内温 1 5 °C以下 に 冷却 し 、 結晶 を遠心分離 し 、 9 3 %エ タ ノ ー ル 2 5 g で洗浄 し た。 分離性 は非常 に よ か っ た。 結晶 を最高 7 0 °Cの加 温下、 真空乾燥 し た。 Ν ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ノレ ー L 一 リ ジ ン の 取得量 は 3 1 . 4 g ( 1 3 0 m m o l ) 、 純 度 は 9 9 % ( w / w ) 以上 ( Ν α 異性体 は 不検 出、 塩化 ナ ト リ ウ ム 含量 0 . 1 % ( W Z W ) 以下) で あ っ た。 » 液 お よ び 洗 浄 液 中 に は 、 7 . 3 g ( 3 0 m m o l ) の N ω - ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル 一 L 一 リ ジ ン 力 含 ま れて い た。 濾液お よ び洗浄液の 混合物を、 内温約 5 0 〜 8 0 で の 範囲で、 1 Z 2 重量 ま で減圧濃縮 し た。 濃縮後、 3 0 で以下 に 冷却 し 、 結晶 を 分離 し 、 水 1 5 g で洗浄 し た。
N ω - ト リ フ ゾレオ ロ ア セ チ ル 一 L ー リ ジ ン の 二番晶の取 得量 は 4 . 0 g ( 1 7 m m 0 1 ) で あ っ た 。 反 応 収 率 (生成率) は 8 4 m o l %で あ っ た。
実施例 2
L — リ ジ ン 一塩酸塩 1 8 3 g ( l . O O m o i ) を水 7 0 0 m l に加え、 9 N の水酸化ナ ト リ ウ ム水溶液 ( 1 . 2 m o l ) で p H l l . 0 に 調整 し た。 内温 4 に 冷却 し 、 撹拌下、 ト リ フ ルォ ロ 舴酸ェ チ ル 1 4 2 g ( 1 . 0 O m o l ) を 3 0 分かけてゆ っ く り 滴下 し た。 滴下中は、 9 N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液 ( 0 . 7 m o 1 ) を滴下 し つ つ 反応混合物 を p H 1 0 . 6 〜 : L 1 . 4 に維持す る と と も に 、 内 温 4 °C、 撹拌強度 0 . 5 〜 l k W Z m に
維持 し た 。 ト リ フ ル ォ ロ 酢酸ェ チ ル の 滴下を終了 し た の ち 、 1 5 分間、 同条件下で撹拌を続 け た。 生成物の沈殿 の な い良好 な 液性状の 反応混 合物 ( P H 1 1 . 1 ) がえ ら れ た。 冷却 し た反応混合物を 7 0 °C に加温 し た 濃塩酸 1 0 0 g 中 に 1 時間か け て添加 し た。 添加 は 初期 ( と く に P H 1 . 3 付近 ま で) は速 や か に 行 な い 、 徐 々 に遅 く し た。 添加後の p H は約 6 で あ っ た 。 9 N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム水溶液を極少量添加 し て、 反応混合物の p Hを 5. 8 に微調整 し た。 塩化ナ ト リ ウ ム 1 5 0 g強を添加 して、 内 温 7 °C ま で 1 時間か け て冷却 し た 。 晶析時の撹拌強度 は 0 . l k W Z m 3 ( ス ラ リ ー の 回 る 最 低速付近) に 維 持 し た。 え ら れ た良好な性状 の ス ラ リ ー か ら 結晶 を 1 5 0 m m径の ヌ ッ チ ヱ を用 い て減圧據過 し 、 9 3 %ェ タ ノ ー ル 2 0 0 m 1 で洗浄 し た。 分離性 は 非常 に よ か っ た。 え ら れた 結晶 を 6 0 °Cでー晚乾燥 し 、 Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー L 一 リ ジ ン 結晶 を取得 し た。 取得量 1 6 5 g (取得収率 (反応収率 (生成率) X 晶析収率で示 さ れ る 、 以下同様) 6 8 m o 1 % ) で あ っ た 。
実施例 3
L 一 リ ジ ン 一塩酸塩 2 0 . O g ( l l O m m o l ) を 水 8 0 m l に 加え、 9 . 5 N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液 で p H l l . 2 〜 1 1 . 3 に調整 し た。 内温 0 に 冷却 し 、 撹拌下、 ト リ フ ルォ ロ 酢酸ェ チ ル 1 5 . 6 g ( 1 1 O m m o 1 ) を 3 0 分か け て ゆ っ く り 滴下 し た。 滴下中 は、 9 N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液を滴下 し つ つ反応混 合物を p H l l . 2 〜 1 1 . 3 に維持す る と と も に 、 内 温 0 で、 撹拌強度 1 . 5 k W Z m 3に 維持 し た 。 ト リ フ ルォ ロ 酢酸ェ チ ルの 滴下を終了 し て、 3 0 分後 に 、 え ら
れ た良好 な 液性状の 反応混合物を室温下で澳塩酸 2 2 g 中 に一括添加 し た。 添加後の p H は 1 . 0 以下であ っ た。
6 5 °C に 加温 し 、 撹拌強度 0 . 2 〜 0 . 5 k WZ m 3下、 9 . 5 N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液を 3 0 分以上か け て ほ ぼ一定速度で添加 し 、 p H を 5 . 8 に 調整 し た 。 内温 5 °C に冷却 し 、 結晶 を遠心分離 し 、 9 3 %エ タ ノ ー ル 1 9 m 1 で洗浄 し た。 分離性 は非常 に よ か っ た。 N ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル 一 L ー リ ジ ン の 取得量 は 1 6 . 5 g ( 6 8 m m 0 1 ) (収率 6 2 m o l % ) 、 純度 は 9 9 % ( w / w ) 以上 ( Ν α 異性体 は 不検 出 、 塩化ナ ト リ ウ ム 含量 0 , 1 % ( W Z W ) 以下) で あ っ た。 濂液お よ び洗 浄液中 に は、 4 . 5 g ( 1 9 m m o 1 ) (収率 1 7 m o 1 % ) の Ν ω — ト リ フ ノレオ ロ ア セ チ ノレ 一 L — リ ジ ン が含 ま れて い た。 反応収率 (生成率) は 7 9 m o 1 %で あ つ た 0
実施例 4
実施例 3 でえ ら れ た 濾液お よ び洗浄液 の 混合物を反応 仕込水の か わ り に 用 い て 、 実施例 3 と 同様 に 実施 し た。 な お、 澳塩酸 は 2 8 g 使用 し た。 良好 な 液性状で反応、 晶析が実施で き 、 N ω — ト リ フ ノレオ ロ ア セ チ ル ー L ー リ ジ ン の取得量 は 1 9 . 6 g ( 8 1 m m o l ) であ っ た。 鎗液 お よ び洗浄液中 に は 、 3 . 4 g ( 1 4 m m o l ) の N ω - ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ソレ ー L — リ ジ ン が含 ま れて い た ο
実施例 5
L 一 リ ジ ン 一塩酸塩 2 0 . O g ( l l O m m o l ) を 水 8 0 m l に加 え 、 9 . 5 N の 水酸化ナ ト リ ウ ム水溶液 で p H l O . 9 〜 1 1 . 1 に 調整 し た。 内 温 1 1 に 冷
却 し 、 携拌下、 ト リ フ ルォ ロ 齚酸ェ チ ノレ 1 5 . 6 g ( 1 1 0 m m 0 1 ) を 2 0 分 か け て ゆ っ く り 滴下 し た。 滴下 中 は 、 9 N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液を滴下 し つ つ反応 混合物を P H I O . 9 〜 1 1 . 2 に維持す る と と も に 、 内温 9 〜 1 4 、 撹拌強度 0 . 5 k WZ m 3に維持 し た。 ト リ フ ルォ ロ齚酸ェ チ ルの滴下を終了 し て、 1 0分後に、 え ら れた 良好な 液性状 の 反応混合物を室温の 濃塩酸 2 2 g 中 に一括添加 し た 。 添加後の P H は 1 . 0 以下で あ つ た。 6 5 °C に加温 し 、 撹拌強度 0. 2 k WZ m 3下、 9. 5 N の 水酸化ナ ト リ ゥ ム 水溶液を 3 0 分以上 か け て ほ ぼ —定速度で添加 し 、 p H を 5 . 5 に 調整 し た 。 内 温 5 °C に 冷却 し 、 一晚保持 し た。 結晶を遠心分離 し 、 9 3 % ェ 夕 ノ ール 1 9 m 1 で洗浄 し た。 分離性は非常に よか っ た。
Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ノレ 一 L ー リ ジ ン の 取得量 は 1 5 . 8 g ( 6 5 m m o 1 ) 、 純度 は 9 9 % ( w / w ) 以 上 ( N " 異性体 は 不検出、 塩化 ナ ト リ ウ ム 含量 0 . 1 % ( w / w ) 以下) で あ っ た。 濂液お よ び洗浄液中 に は、 4 . 4 g ( 1 8 m m o l ) の Ν Ω — ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル ー L 一 リ ジ ン が含 ま れて い た。 反応収率 (生成率) は 7 5 m 0 1 %で あ っ た。
実施例 6
実施例 3 と 同様の 方法で え ら れた良好 な 液性伏の 反応 混合物 ( p H l l . 0 ) を 5 0 〜 6 0 て の 水 1 0 m l を 入れ た フ ラ ス コ に滴下 し て い っ た。 滴下中 は、 緩や か に 撹拌 ( 0 . l k W Z m 3前後) し つ つ 、 澳塩酸 を 同 時 に 0 . 5 時間かけて滴下 し、 フ ラ ス コ 内液の P H を 3 〜 6 、 内温 を 5 0 〜 6 0 で に維持 し た。 最終的 に若干量の 9 . 5 N の水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液を添加 し 、 p H を 5 . 5
に調整 し 、 内 温約 5 °C に 冷却 し た。 結晶 を遠心分離 し 、 9 3 %エ タ ノ ー ル 1 9 m 1 で洗浄 し た。 分離性 は非常 に よ か っ た 。 Ν ω — ト リ フ ノレ オ ロ ア セ チ ノレ 一 L ー リ ジ ン の 取 得量 は 1 6 . 3 g ( 6 7 m m o 1 ) 、 純度 は 9 9 % ( w Z w ) 以上 ( Ν α 異性体 は不検出 、 塩化 ナ ト リ ウ ム 含量 0 . l % ( w / w ) 以下) で あ っ た 。 晶析収率 は 7 8 m o 1 %であ っ た。 取得収率は 6 1 m o 1 %であ っ た。 実施例 7
L 一 リ ジ ン 一塩酸塩 2 0 . O g ( l l O m m o l ) を 水 8 0 m 1 に加 え、 9 . 5 N 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液で p H 1 0 . 0 に調整 し た。 内温 3 に 冷却 し 、 撹拌下、 ト リ フ ルォ ロ 齚酸ェ チ ノレ 1 5 . 6 g ( 1 1 O m m o 1 ) を 2 0 分か け て ゆ つ く り 滴下 し た。 滴下 中 は、 9 N の水 酸化ナ ト リ ゥ ム水溶液を滴下 し つつ反応混合物を P H 9. 9 〜 : L 0 . 5 に維持す る と と も に 、 内温 2 〜 7 、 撹拌 強度 0 . 5 〜 : L k W Z m 3に 維持 し た 。 ト リ フ ル ォ ロ 酢 酸ェ チ ルの 滴下を終了 し て、 1 0 分後 に 、 ホ イ ッ プ伏の 反応混合物 に 濃塩酸 2 2 g を 一括添加 し 溶解 さ せ た。 添 加後の p H は 1 . 0 以下で あ っ た。 Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ァ セ チル ー L 一 リ ジ ン の生成率は 6 3 m o 1 %であ っ た。
6 5 で に加温 し 、 携拌強度 0 . 2 k W Z m 3下、 9 . 5 N の 水酸化 ナ ト リ ゥ ム 水溶液を 2 0 分以上か け て ほぼ一 定速度で添加 し 、 p H を 5 . 5 に 調整 し た。 内温 5 に 冷却 し、 一晚保持 し た。 結晶 を遠心分離 し 、 9 3 %エ タ ノ ー ル 1 9 m 1 で洗浄 し た。 分離性 は非常 に よ か っ た。
N ω - ト リ フ ノレオ ロ ア セ チ ル ー L ー リ ジ ン の 取得量 は 1 3 . 1 g ( 5 4 m m o 1 ) 、 純度 は 9 9 % ( w / w ) 以 上 ( Ν α 異性体 は 不検出 、 塩化ナ ト リ ウ ム 含量 0 . 1 %
( w Z w ) 以下) で あ っ た。 晶析収率 は 7 7 m o 1 % で あ っ た。
本実施例 は、 N ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー L ー リ ジ ン の 生成を 、 本発明 の 範囲 ( ρ Η Ι Ο . 6 〜 : L 1 . 4 ) 外の p H に て行な っ た た め、 反応混合物 は ホ イ ッ プ化 し
N ω - 卜 リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル ー L 一 リ ジ ン の生成率 は低 く な つ て い る が、 晶 出 〜採取の操作 は本発明 に し た が い 行な っ た た め、 良好な結晶性状の Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー L ー リ ジ ン を操作性 よ く え る こ と がで き た こ と を示 し て い る 。
比較例 1
1 0 0 0 m l の 円筒状 フ ラ ス コ ( 6 0 m m 径の 櫂型搜 拌翼使用) 中に て、 L 一 リ ジ ン一塩酸塩 9 1 . 3 g ( 0 .
5 0 m o 1 ) を水 3 5 0 m l と 4 N の水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液 1 2 5 m l ( 0 . 5 0 m o l ) に、 1 0 〜 2 0 で 下、 溶解 さ せ た。 こ の 溶液 ( ρ Η Ι Ο . 4 ) を 4 に冷 却 し 、 激 し く 撹拌 ( 7 0 0 r p m ) 下、 ト リ フ ルォ ロ 醉 酸ェ チ ル 7 1 . 1 g ( 0 . 5 0 m o l ) を速 や か に 添加 し た。 添加後、 内温 5 て前後 に維持 し つ つ 、 そ の ま ま 2 時間、 激 し く 撹拌を続 け た。 こ の 過程で、 反応混合物か ら 生成物が ホ イ ッ プ状 に 析出 し 、 撹拌混合 は不可能な性 状 と な っ た (反応開始 と と も に反応混合物の p H は低下 し 、 p H 8 . 7 ま で低下 し た ) 。 最終的 に 、 p H 6 の反 応混合物を、 1 5 0 m m 径の ヌ ッ チ ュ を用 い て減圧濂過 し 、 水 2 0 0 m l 、 9 9 . 5 % エ タ ノ ー ル 1 5 0 m l で 順に 洗浄 し た。 結晶性状が悪 く 、 «過 お よ び洗浄 に 1 時 間以上要 し た。 え ら れた結晶を 5 0 °Cで一晚真空乾燥 し、 充分 に 乾燥 さ せ た。 ケ ー キ は収縮 し 、 塊状の 乾体がえ ら
れ た。 え ら れ た 結晶 は 、 純度 9 3 % ( w / w ) 、 水 お よ びエ タ ノ ー ル の 含量 は 1 % ( w / w ) 未満で、 純分量 と し て 4 7 . 3 g ( 0 . 2 0 m o l 、 収率 4 0 m o l % ) の 1^ " 一 ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー L 一 リ ジ ン を含ん で い た。 ま た、 濂液中 に は 1 3 . 7 g ( 0 . 0 6 m o l 、 収 率 l l m o l % ) 、 水洗浄液 中 に は 9 . 8 g ( 0 . 0 4 m o 1 、 収率 8 m o 1 % ) 、 エ タ ノ ール洗浄液中 に は 4. 7 g ( 0 . 0 2 m o l 、 収率 4 111 0 1 % ) の 1^ 6 — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー L 一 リ ジ ン を 含ん で い た。 反応収率 (生成率) は 6 3 m o l %で あ っ た。
実施例 8 お よ び比較例 2 〜 4
L 一 リ ジ ン 一塩酸塩 9 . 1 3 g ( 5 0 . 0 m m 0 1 ) を水 3 7 . 5 m l に加 え、 4 N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶 液で所定 の p H ( p H 1 3 . 0 、 1 2 . 0 、 1 1 . 0 ま た は 1 0 . 0 ) に調整 し た。 内温 4 °Cに冷却 し、 撹拌下、 ト リ フ ルォ ロ酢酸ェ チ ル 7 . 1 1 g ( 5 0 . O m m o l ) を 3 0 分 か け て ゆ っ く り 滴下 し た。 滴下中 は 、 4 N の水 酸化 ナ ト リ ゥ ム 水溶液を滴下 し つ つ 反応混合物 を所定の p H ( p H 1 3 . 0 、 1 2 . 0 、 1 1 . 0 ま た は 1 0 . 0 ) に維持す る と と も に 、 内 温 4 、 撹拌強度 1 . 5 k W Z m 13に 維持 し た。 ト リ フ ル ォ ロ 鲊酸 ェ チ ル の 滴下 を 終了 し て、 1 5 分後 に 、 濃塩酸を 添加 し て反応混合物の p H を 1 に し て ク ェ ン チ し 、 H P L C 分析 し 、 Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー L 一 リ ジ ン の生成率お よ び ω Ζ α 選択性 ( Ν ω 体 ( m m o 1 ) Ν α 体 ( m m o 1 ) ) を 調べ た。 そ の 結果を表 1 に 示す。
実施例および 生成率
PH α選択性
Ι^ίί^ VΙ番号つ ( m o 1 % ) ω
ノ
比較例 2 13.0 16 88/12
比校例 3 12.0 64 99/1
実施例 8 11.0 83 94/6
比較例 4 10.0 60 89/11 な お、 ρ Η 1 0 . 0 で は反応時 に生成物が析出 し て ホ イ ッ ブ化 し 、 ト リ フ ルォ ロ 酢酸ェ チ ル の 若干 の 残存が認 め ら れ た。
比較例 5
L 一 リ ジ ン 一塩酸塩 9 . 1 3 g ( 5 0 . O m m o l ) を水 4 7 . 5 m l に加 え、 炭酸ナ ト リ ウ ム 2 . 6 g お よ び炭酸水素ナ ト リ ウ ム 4 . 2 g を加え た。 内温 4 で に冷 却 し 、 撹拌下、 ト リ フ ルォ ロ 酢酸ェ チ ル 7 . 1 1 g ( 5 0 . O m m o l ) を 3 0 分か け て ゆ っ く り 滴下 し た。 滴 下中 は、 4 N の 水酸化 ナ ト リ ウ ム 水溶液を 滴下 し つ つ 反 応混合物を p H 9 . 0 に維持す る と と も に 、 内温 4 て、 撹拌強度 1 . 5 1ε Ψ Ζ πι ΰに 維持 し た。 ト リ フ ル ォ ロ 酔 酸ェ チ ル の 滴下を終了 し て、 1 5 分後に、 濃塩酸を 添加 し て反応混合物の ρ Η を 1 に し て ク ェ ン チ し 、 H P L C 分析 し た結果、 Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ノレ ー L ー リ ジ ン の生成率 は 2 9 m o 1 %、 ω Ζ α 選択性 ( Ν ω 体 ( m m o 1 ) Ζ Ν α 体 ( m m o 1 ) ) は 6 5 3 5 であ っ た。 実施例 9 〜 1 1
L 一 リ ジ ン 一塩酸塩 9 . 1 3 g ( 5 0 . O m m o l ) を水 3 7 . 5 m l に 加え、 表 2 に 示す 4 N の ア ル カ リ 金
属水酸化物水溶液で そ れ ぞれ P H 1 1 , 0 に 調整 し た。 内温 4 に冷却 し、 撹拌下、 ト リ フ ルォ ロ 酢酸ェ チ ル 7. 1 1 g ( 5 0 . O m m o l ) を 3 0 分か け て ゆ っ く り 滴 下 し た。 滴下中 は、 そ れぞれ 4 N の ア ル カ リ 金属水酸化 物水溶液を 滴下 し つ つ 反応混合物を p H l l 0 に維持
3 す る と と も に 、 内温 4 、 撹 拌 強度 1 . 5 k W Z m "に ,一 維持 し た。 ト リ フ ルォ ロ 醉酸ェ チ ル の 滴下を終了 し て、 1 5 分後 に、 澳塩酸を添加 し て反応混合物の p H を 1 に
ω
し 、 H P L C 分析 し N 一 ト リ フ ル ォ ロ ア セ チ ル し — リ ジ ン の 生成率お よ び ω Ζ α 選択性 ( Ν ω 体 I m m ο a
1 ) / N 体 ( m m o 1 ) ) を し ら べ た。 そ の結果を表 2 に 示す
表 2
な お、 反応時の 生成物の析出 は い ずれ も 認め ら れず、 良好な 液性状で あ っ た。
実施例 1 2
L 一 リ ジ ン 一塩酸埴 1 8 . 3 g ( 0 . l O m o l ) を 水 5 0 m l に加え 、 9 N の 水酸化ナ ト リ ウ ム 水溶液で P H 1 1 . 0 に調整 し た。 内温 4 で に冷却 し 、 撹拌下、 ト リ フ ルォ ロ 酢酸ェ チ ル 1 4 . 2 g ( 0 . l O m o l ) を 3 0 分か け て ゆ っ く り 滴下 し た。 滴下中 は、 9 N の 水酸 化ナ ト リ ゥ ム水溶液を滴下 しつつ反応混合物を P H 1 1 .
0 に維持す る と と も に、 内温 4 、 撹拌強度 1 . 5 k W Z m 3に維持 し た。 ト リ フ ル ォ ロ 醉酸 ェ チ ル の 滴下 を 終 了 し て、 1 5 分後 に 、 濃塩酸を添加 し て 反応混合物の p H を 1 に し 、 H P L C 分析 し た結果、 Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ソレ ー L 一 リ ジ ン の生成率 は 7 5 m o 1 %、 ω / α 選択性 ( Ν ω 体 ( m m o 1 ) Ζ Ν α 体 ( m m o 1 ) ) は 9 9 / 1 であ っ た。
実施例 1 3 お よ び比較例 6
実施例 2 と 同様の方法で、 反応混合物を え た。 反応混 合物 3 4 0 g を 水 7 0 m l お よ び濃塩酸 2 2 g の 混合物 ( 6 5 ) 中 に緩や か に 撹拌下 ( 0 . 2 Κ Ψ Ζ πι 3) 、 3 0 分か け て添加 し た の ち 、 1 0 ま で 1 時間か け て冷 却 し 、 Ρ Η 6 . 0 の ス ラ リ ー を え た ( ス ラ リ ー Α ) 。 ま た、 反応混合物 3 4 0 g に 5 〜 2 5 で の 範囲で水 7 0 m 1 お よ び澳塩酸 2 2 g を撹拌下 ( 0 . 2 k W Z m 3) 3 0 分か け て添加 し た の ち 、 1 0 で ま で 1 時間か け て冷却 し 、 P H 6 . 0 の ス ラ リ ー を え た ( ス ラ リ ー B ) 。
ス ラ リ ー A は き わ め て流動性が よ い の に 対 し て、 ス ラ リ ー B は ホ イ ッ プ状で あ り 容器 を逆 さ ま に し て も ス ラ リ 一 は落 ち な か っ た。
ま た、 各ス ラ リ ー 全量を そ れ ぞれ 1 5 O m m径の ヌ ッ チ ヱ を用 い て差圧 7 3 O m m H g で ¾過 し た と こ ろ 、 表 3 に示す濂液通過速度 (所定量の «液を え る た め の 所要 時間で表わす) であ っ た。 なお、 ス ラ リ ー B につ いて は、 ス ノ、 ° テ ラ で搔 き 取 り な 力 ら ヌ ッ チ ェ 上に 払 い 出 し てか ら 滅過 を 開始 し た。
表 3
ス ラ リ 一 A の 據過性 は ス ラ リ 一 B の 據過性 よ り も 格段 に ょ い こ と がわ か っ た 。 ま た、 ス ラ リ ー B の ケ ー キ は収 縮性が非常 に 大 き か つ た。
え ら れ た 結晶 を 顕微鏡観察 し た結果、 ス ラ リ ー A の 結 晶 は約 1 0 0 〜 2 0 0 m以上の粒径で あ る の に対 し て、 ス ラ リ 一 B の 結晶 は約 2 0 / m以下の粒径で あ っ た。
本発明 に よ り 、 高品質、 高収率かつ経済的 に Ν ω — ト リ フ ルォ ロ ア セ チ ル ー 塩基性 ァ ミ ノ 酸を商業的規模で有 利 に 製造す る こ と が で き る 。