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JPWO2013161193A1 - フィンチューブ熱交換器及びそれを備えた冷凍サイクル装置 - Google Patents

フィンチューブ熱交換器及びそれを備えた冷凍サイクル装置 Download PDF

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JPWO2013161193A1 JP2014512319A JP2014512319A JPWO2013161193A1 JP WO2013161193 A1 JPWO2013161193 A1 JP WO2013161193A1 JP 2014512319 A JP2014512319 A JP 2014512319A JP 2014512319 A JP2014512319 A JP 2014512319A JP WO2013161193 A1 JPWO2013161193 A1 JP WO2013161193A1
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Abstract

本発明のフィンチューブ熱交換器は、切り起し4を有し、気流100が通過する複数のフィン1と、複数の前記フィン1を貫通し、内部を流体が流動する複数の伝熱管2と、を備え、前記切り起し4を、最も近接する前記伝熱管2の中心よりも前記気流100の下流側のみに配設し、前記気流100に対して傾斜させて形成したので、熱流速を均一化して、また、フィン1上に水が析出しても切り起し4によって円滑に流下させて、フィン1への着霜を少なくし、排水性を向上させることができ、伝熱性能に優れている。

Description

本発明は、特に、冷媒の熱交換に用いられるフィンチューブ熱交換器に関するものである。
従来、この種のフィンチューブ熱交換器としては、図17に示すように、所定間隔Fpで並べられた複数のフィン1と、これらのフィン1に略直角に挿入される伝熱管2とから構成されている。
図18(a)は従来のフィンチューブ熱交換器を構成するフィンを積層した際の断面図、図18(b)は従来のフィンチューブ熱交換器を構成するフィンの部分平面図である。
図18に示すように、フィン1には、フィン1の表面から立ち上げられたフィンカラー3が形成され、フィンカラー3に伝熱管2を挿嵌する。フィンカラー3は、端面30が、隣り合うフィン1に接してフィン1同士の間隔を所定距離に保持する役割を果たす。
フィンチューブ熱交換器には、気流100(例えば、空気)が送風機(図示せず)などによって導入される。気流100は、積層されたフィン1の間隙を流動しながら、フィン1を介して伝熱管2の内部を流通する流体(例えば、R410a、二酸化炭素などの冷媒)と熱交換を行う。
また、伝熱管2の内部を流通する流体は、一般的には、液相と気相との二相状態にある。流体は、気流100との熱交換によって液相が蒸発し、過熱ガスとなってフィンチューブ熱交換器から流出する。
このようなフィンチューブ熱交換器について、高効率の追求に応じた伝熱を促進するために、図19に示すように、フィン1の全域にわたって切り起し4を形成したものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
図19(a)は、特許文献1に記載のフィンチューブ熱交換器を構成するフィンを積層した際の断面図、図19(b)は特許文献1に記載のフィンチューブ熱交換器を構成するフィンの部分平面図である。
図19に示す切り起し4は、フィン1の一部を、フィン平面部1cに対して略鉛直方向に折曲げた、ルーバー形状である。この切り起し4を、フィン1上に、気流100の上流側から下流側に向かって一直線に並ぶように傾斜させて形成し、伝熱管2の後流で生じる死水域を低減している。
また、図20(a)は特許文献2に記載のフィンチューブ熱交換器を構成するフィンを積層した際の断面図、図20(b)は特許文献2に記載のフィンチューブ熱交換器を構成するフィンの部分平面図である。
図20に示す切り起し4は、切り起し4の平面が、フィン平面部1cと略平行となるようにオフセットさせ、切り起し4の両端をフィン平面部1cと繋げてスリットを形成している。この切り起し4は、伝熱管2に対して気流100の上流側及び下流側の双方に形成している。また、切り起し4の高さは所定の範囲に設定している。特許文献2に記載のフィンチューブ熱交換器は、図20に示す切り起し4を設けることで、着霜時に生じる著しい伝達性能の低下抑制を図っている。
図21(a)は特許文献3に記載のフィンチューブ熱交換器を構成するフィンを積層した際の断面図、図21(b)は特許文献3に記載のフィンチューブ熱交換器を構成するフィンの部分平面図である。
図21に示す切り起し4は、フィン1の一部を、フィン平面部1cに対して略垂直方向に折曲げた、ルーバー形状である。フィン1を折曲げて形成された切り起し4は、隣り合うフィン1に向かって切り起し開口部4cを形成する。
この切り起し4を、フィン1上に、気流100の流れ方向に対して傾斜させて配設するとともに、フィン平面部1cに垂直な方向から見て交差するように配設する。その結果、切り起し開口部4cを通過して生じる気流100同士の衝突によって乱流を促進し、フィンチューブ熱交換器の伝熱を促進する。
特開2008−89237号公報 特開平11−125495号公報 特開2007−309533号公報
しかしながら、従来の構成では、切り起し4が、フィン1の全域にわたって形成されていることから、特に、熱交換が盛んに行われるフィン1の気流100の上流側では、フィン1への着霜が著しく、伝熱性能が低下してしまうという課題を有していた。
また、従来の構成では、フィン1で析出する水が、切り起し4で滞留してしまうことで円滑に流下せず、伝熱性能が低下してしまうという課題を有していた。
本発明は、従来の課題を解決するもので、フィンへの着霜を少なくし、排水性を向上させた、伝熱性能に優れたフィンチューブ熱交換器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のフィンチューブ熱交換器は、切り起しを有し、気流が通過する複数のフィンと、複数の前記フィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の伝熱管と、を備え、前記切り起しを、最も近接する前記伝熱管の中心よりも前記気流の下流側のみに配設し、前記気流に対して傾斜させて形成したことを特徴とするものである。
これにより、着霜しにくい気流の下流側のみに切り起しを設けることで、着霜を少なくすることができる。また、気流方向に対して傾斜した切り起しによって、フィン上の水を円滑に流下させるので、排水性を向上させることができる。
本発明によれば、着霜が少なく、排水性が向上し、伝熱性能が優れたフィンチューブ熱交換器を提供することができる。
(a)本発明の実施の形態1におけるフィンチューブ熱交換器のフィンを積層した際の断面図、(b)同フィンチューブ熱交換器のフィンの部分平面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンにおいて切り起しと伝熱管との位置関係を示す部分平面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンにおいて切り起し高さHsと波形状高さHwとを示す断面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンにおいて切り起し高さHsとフィンカラー高さHcとを示す断面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンにおける排水作用説明図 (a)本発明の実施の形態2におけるフィンチューブ熱交換器の別形状のフィンを積層した際の断面図、(b)同フィンチューブ熱交換器の別形状のフィンの部分平面図 (a)本発明の実施の形態3におけるフィンチューブ熱交換器の別形状のフィンを積層した際の断面図、(b)同フィンチューブ熱交換器の別形状のフィンの部分平面図 本発明の実施の形態4におけるフィンチューブ熱交換器のフィンの部分平面図 (a)本発明の実施の形態5におけるフィンチューブ熱交換器のフィンを積層した際の断面図、(b)同フィンチューブ熱交換器のフィンの部分平面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンにおいて切り起しとフィンの等温線との関係を示すフィンの部分平面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンにおいて切り起し高さHsと波形状高さHwとを示す断面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンにおいて切り起し高さHsとフィンカラー高さHcとを示す断面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンにおける排水作用説明図 (a)本発明の実施の形態6におけるフィンチューブ熱交換器の別形状のフィンを積層した際の断面図、(b)同フィンチューブ熱交換器の別形状のフィンの部分平面図 (a)本発明の実施の形態7におけるフィンチューブ熱交換器のさらに別形状のフィンを積層した際の断面図、(b)同フィンチューブ熱交換器のさらに別形状のフィンの部分平面図 本発明の実施の形態8におけるフィンチューブ熱交換器のフィンの部分平面図 従来のフィンチューブ熱交換器の構成図 (a)従来のフィンチューブ熱交換器のフィンを積層した際の断面図、(b)同フィンチューブ熱交換器のフィンの部分平面図 (a)従来のフィンチューブ熱交換器の別形状のフィンを積層した際の断面図、(b)同フィンチューブ熱交換器の別形状のフィンの部分平面図 (a)従来のフィンチューブ熱交換器の別形状のフィンを積層した際の断面図、(b)同フィンチューブ熱交換器の別形状のフィンの部分平面図 (a)従来のフィンチューブ熱交換器の別形状のフィンを積層した際の断面図、(b)同フィンチューブ熱交換器の別形状のフィンの部分平面図
1 フィン
1a フィン風上部
1b フィン風下部
1c フィン平面部
2 伝熱管
3 フィンカラー
4 切り起し
4a 切り起し辺
4b 立ち上り辺
4c 切り起し開口部
5 波形状部
6 座部
100 気流
N 半径方向仮想線
M 長手方向仮想線
第1の発明は、切り起しを有し、気流が通過する複数のフィンと、複数の前記フィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の伝熱管と、を備え、前記切り起しを、最も近接する前記伝熱管の中心よりも前記気流の下流側のみに配設し、前記気流に対して傾斜させて形成したことを特徴とするものである。
これにより、着霜しにくい気流の下流側のみに切り起しを設けることで、着霜を少なくすることができる。また、気流方向に対して傾斜した切り起しによって、フィン上の水を円滑に流下させることで、排水性を向上させるので、伝熱性能を向上させることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記フィンは、前記伝熱管の周囲に形成される平坦な座部と、前記座部から前記気流の前記下流側となるフィン端部までに形成されるフィン平面部と、前記座部の周囲及び前記フィン平面部の周囲に形成され、山と谷が交互に形成される波形状部と、を有し、前記切り起しを、前記フィン平面部に配設したことを特徴とするものである。
これにより、波形状部を有することでフィンの伝熱面積を増大させる。また、伝熱管周囲の座部から気流の下流側となるフィン端部まで形成されたフィン平面部によって水を誘導して排水性を向上させることができる。
第3の発明は、特に、第1又は第2の発明において、前記切り起しは、前記フィンと繋がった一対の立ち上がり辺と、前記フィンと切り離される一対の切り起し辺とでブリッジ状に形成され、前記切り起し辺と前記フィンとの間にスリットが形成され、前記立ち上り辺を鉛直方向に形成したことを特徴とするものである。
これにより、表面張力によって水の滞留しやすい立ち上り辺を、鉛直方向に形成するので、ドレン水を円滑に流下させて排水性を向上させる。
第4の発明は、特に、第3の発明において、前記切り起しは、前記気流の上流側に位置する前記立ち上がり辺を、前記気流の前記下流側に位置する前記立ち上がり辺より高い位置としたことを特徴とするものである。
これにより、析出した水を自重と空気流とによってフィン風下端部側へと誘導するので、排水性を向上させる。
第5の発明は、特に、第3の発明において、前記切り起しは、前記気流の上流側に位置する前記立ち上がり辺を、前記気流の前記下流側に位置する前記立ち上がり辺より低い位置としたことを特徴とするものである。
これにより、析出した水を波形状部の谷部に誘導して円滑に流下させるので、排水性を向上させる。
第6の発明は、特に、第1の発明において、前記切り起しを、最も近接する前記伝熱管の前記中心を通る直線に対して垂直な方向に形成したことを特徴とするものである。
これにより、切り起しと伝熱管との間のフィンから、気流方向に対して切り起しよりも下流側のフィンへと伝わる熱伝達を阻害するので、フィンへの着霜がある運転条件において、切り起しよりも気流方向下流側のフィンへの着霜を抑制することができる。
第7の発明は、特に、第1の発明において、前記切り起しを、前記伝熱管の前記中心を通る直線に対して平行に形成したことを特徴とするものである。
これにより、切り起しを伝熱管中心線と平行に配置するので、切り起し風下側への熱伝導を阻害せずに熱交換性能を維持することができる。
第8の発明は、特に、第2の発明において、前記フィンは、前記伝熱管が挿入されるフィンカラーを有し、前記切り起し、前記波形状部、前記フィンカラー、の順に高さ寸法が大きくなることを特徴とするものである。
これにより、フィンの積層を容易にすることができる。
第9の発明は、特に、第1から第6の発明において、前記気流方向に、少なくとも上流側に位置する前記フィンと下流側に位置する前記フィンとを配設し、前記上流側の前記フィンの前記伝熱管と、前記下流側の前記フィンの前記伝熱管との高さを異ならせたことを特徴とするものである。
これにより、フィンチューブ熱交換器を通過する気流をフィン全体に誘導することができるので、フィンチューブ熱交換器が、略均一に切り起しによって伝熱を促進することができ、熱流束を均一化して伝熱をより促進させ、熱交換能力を高くすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1におけるフィンチューブ熱交換器は、図18に示す従来のフィンチューブ熱交換器と同様に、所定間隔Fpで並べられた複数のフィン1と、これらのフィン1に略直角に挿入される伝熱管2とから構成されている。ここでは、フィンチューブ熱交換器を蒸発器として使用する場合を例として、以下に説明する。
図1(a)は本実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器を構成するフィンの断面図、図1(b)はフィンチューブ熱交換器のフィンの部分平面図を示すものである。
図1に示すように、フィン1は、平坦な座部6と、フィン平面部1cと、波形状部5とを有する。波形状部5は、一般には、コルゲート、ワッフルなどとも呼ばれる。
座部6は、伝熱管2の周囲に形成され、フィンカラー3の周囲に気流100を案内する。フィン平面部1cは、座部6から気流100の下流側となるフィン端部1dまでに形成される。波形状部5は、座部6の周囲及びフィン平面部1cの周囲に形成され、山と谷が交互に形成される。
切り起し4は、フィン平面部1cに配設される。切り起し4は、フィン平面部1cからフィン1の一部をスリット状にオフセットさせている。
切り起し4は、フィン平面部1cと繋がった一対の立ち上がり辺4bと、フィン平面部1cと切り離される一対の切り起し辺4aとでブリッジ状に形成され、切り起し辺4aとフィン平面部1cとの間に切り起し開口部(スリット)4cが形成される。
立ち上り辺4bは、鉛直方向に形成している。
切り起し4は、最も近接する伝熱管2の中心よりも気流100の下流側のみに配設し、気流100に対して傾斜させて形成している。気流100の上流側に位置する立ち上がり辺4bは、気流100の下流側に位置する立ち上がり辺4bより高い位置としている。また、フィン平面部1cと波形状部5との境界線のうち、上側と下側の境界線は、切り起し4と同一の方向に傾斜させて形成している。
切り起し4の上方と下方とには切り起し開口部4cが形成されている。切り起し開口部4cには、凝縮したドレン水が流下し、気流100が通過する。また、立ち上がり辺4bは、鉛直方向に形成しているため、凝縮したドレン水は、重力によって立ち上がり辺4bに沿って流下しやすい。
また、伝熱管2の中心同士を結んだ仮想線Lに対して、気流100の上流側をフィン風上部1a、気流100の下流側をフィン風下部1bとすると、切り起し4は、フィン風下部1bのみに配設している。波形状部5は、フィン風上部1a及びフィン風下部1bに配設している。ただし、切り起し4は、座部6よりも外側のフィン平面部1cに配設される。
さらに、切り起し4は、図2に示すように、最も近接する伝熱管2の中心を通る半径方向仮想線Nに対して垂直な方向(長手方向仮想線M)に形成している。すなわち、直線状の切り起し辺4aが、切り起し4に最も近接する伝熱管2の半径方向仮想線Nと垂直に交わるように切り起し4を配設する。
ここで、図3及び図4に示すように、フィンカラー3の高さをHc(例えば、1.5mm)、切り起し4の高さをHs(例えば、0.75mm)、波形状部5の高さをHw(例えば、1mm)とするとき、Hc>Hw>Hsの関係を満足するように形成される。さらに、切り起し4は、フィン平面部1cに対して全て同一方向に立ち上げられる。
以上のように、構成されたフィンチューブ熱交換器について、以下にその作用を説明する。
本実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器において、波形状部5に成形されたフィン風上部1aでは、フィン1の間隙を通過する気流100が蛇行するため、乱流が促進される。さらに、フィン風下部1bでは、切り起し4に気流100を通過させることによって、切り起し辺4aで温度境界層が形成される。
一般的に、切り起し4は、伝熱を促進する。従って、波形状部5と切り起し4とを配設することによって、熱流速の低いフィン風下部1bの伝熱をより促進し、フィン風上部1aとフィン風下部1bとの熱流速が比較的均一になる。
特に、フィン1の温度が0℃未満となってフィンチューブ熱交換器への着霜が生じる運転条件では、フィン風下部1bへの着霜を切り起し4によって促進し、フィン風上部1aとフィン風下部1bとへの着霜が比較的均一になる。
さらに、切り起し辺4a(切り起し4の長手方向仮想線M)と、この切り起し4に最も近接する伝熱管2の半径方向仮想線Nとが垂直に交わるように、切り起し4を配設する。そうすることによって、フィン風下部1bのうち、伝熱管2と切り起し4との間のフィン1から、切り起し4よりも気流100の下流側のフィン1の領域Aに伝わる熱を遮断する。よって、フィン1の温度が0℃未満となってフィンチューブ熱交換器への着霜が生じる運転条件では、領域Aへの着霜を抑制し、切り起し4が着霜によって閉塞しても、領域Aを気流100の風路として確保できる。
また、図3に示すように、波形状部5の高さHwを切り起し4の高さHsよりも高くすることによって、波形状部5によって案内された気流100が切り起し4をより確実に通過し、切り起し4における伝熱を促進することができる。
また、切り起し4は、フィン平面部1cからフィンカラー3と同じ方向に成形されているので、切り起し4付近において気流100の渦を発生させず、また、気流100を必要以上に蛇行させない。そのため、切り起し4による通風抵抗の増大を抑えることができる。
また、切り起し4は、切り起し開口部4cによって上方と下方とで開口し、さらに、気流100の上流側が高くなるように傾斜させている。そのため、図5に示すように、切り起し4に付着したドレン水は、自重に加えて、気流100によって流下する。また、切り起し4に付着したドレン水のうち、フィン平面部1cに流下したドレン水は、切り起し4と同一の方向に傾斜した境界線に沿って、自重に加えて、気流100によって流下する。
従って、ドレン水を滞留させようとするフィン1の表面張力に逆らってドレン水を滑らかに流下させ、フィン1への水の滞留量を少なくできる。これにより、フィン1にドレン水が付着するような運転条件であっても、ドレン水の排水性が向上し、フィンチューブ熱交換器の通風抵抗を小さくできる。
特に、フィン1の温度が0℃未満となってフィンチューブ熱交換器への着霜がある運転条件では、除霜時に霜が融けて生成した融解水が、切り起し4の傾斜を利用して滑らかに流下する。従って、除霜復帰時に、フィン1に滞留した融解水が再氷結することによる通風抵抗の増大を抑制できる。
さらに、図4に示すように、フィンカラー3の高さHcを、切り起し4の高さHsよりも高くすることにより、隣り合うフィン平面部1cと切り起し4とが接触することがなく、フィン1の表面張力によるドレン水の滞留量を少なくできる。
これにより、フィン1にドレン水が付着するような運転条件であっても、ドレン水の排水性が向上し、フィンチューブ熱交換器の通風抵抗を小さくできる。
また、切り起し4が座部6よりも外側に配設されるため、切り起し4とフィンカラー3との間に所定の間隔を取ることができる。よって、切り起し4に付着したドレン水が、表面張力によってフィンカラー3との間に滞留せずに、下方へ流下する。よって、フィン1にドレン水が付着するような運転条件にあっても、ドレン水の排水性が向上し、フィンチューブ熱交換器の通風抵抗を小さくできる。
なお、座部6とフィン平面部1cとが同一平面上に形成される場合には、波形状部5と座部6との接点20間で形成される長さを距離Dとし、距離Dを直径とする円形の領域を座部6とし、その外側をフィン平面部1cとする。
以上のように、本実施の形態においては、気流100に対して傾斜させた切り起し4をフィン風下部1bに備え、フィン風下部1bの伝熱を促進する。よって、フィン1の温度が0℃未満となる運転条件において、フィン風上部1aとフィン風下部1bとの着霜が比較的均一となることに加えて、除霜時に生成する融解水がフィン1に滞留しにくくなる。
よって、切り起し4への局所的な着霜による通風抵抗の急激な増加や、熱交換量の低下を抑制し、切り起し4による伝熱を促進する。更に、従来のフィンチューブ熱交換器への着霜を大幅に改善できる。
なお、本実施の形態では、切り起し4とフィンカラー3とを同じ方向に設けたが、フィンカラー3と異なる方向に切り起し4を形成してもよい。
(実施の形態2)
図6に本発明の実施の形態2を示す。実施の形態1と同一機能である構成には同一符号を付して説明を省略し、実施の形態1と相違する構成のみ以下に説明する。
切り起し4は、図1に示すフィン1の一部をスリット状にオフセットさせたもの以外にも、図6(a)及び(b)に示すフィン1の一部をフィン平面部1cに対して略鉛直となるように折り曲げて形成してもよい。
本実施の形態では、1辺を立ち上がり辺4bとし、他の3辺をフィン平面部1cから切り離される切り起し辺4aとしている。そしてフィン1の一部を立ち上がり辺4bで折り曲げることで切り起し開口部4cが形成される。
(実施の形態3)
図7に本発明の実施の形態3を示す。実施の形態1と同一機能である構成には同一符号を付して説明を省略し、実施の形態1と相違する構成のみ以下に説明する。
図7(a)及び(b)に示すように、切り起し4は気流100の下流側が高い位置となるように傾斜して配設している。
すなわち、切り起し4は、気流100の上流側に位置する立ち上がり辺4bを、気流100の下流側に位置する立ち上がり辺4bより低い位置としている。また、フィン平面部1cと波形状部5との境界線のうち、上側と下側の境界線は、切り起し4と同一の方向に傾斜させて形成している。
上記構成により、除霜時に、切り起し4の傾斜を利用して霜が融けて生成した融解水を滑らかに流下させる。また、切り起し4に付着したドレン水のうち、フィン平面部1cに流下したドレン水は、切り起し4と同一の方向に傾斜した境界線に沿って、流下する。さらに、波形状部5によって形成される山部、谷部によって、融解水を重力方向下方へと流下させる。そのため、フィン1への水の滞留を減らして、除霜復帰後における融解水の再氷結による通風抵抗の増大を抑制できる。
また、波形状部5は、気流100の上流側及び下流側に形成することで、フィン1の表面における温度境界層を乱し、伝熱を促進するので、着霜を少なくして排水性を維持しながら、より熱交換能力を高めることができる。
なお、本実施の形態では、伝熱管2を丸管として記載したが、例えば、偏平管としてもよい。
また、実施の形態2で説明した切り起し4を実施の形態3に適用してもよい。
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4におけるフィンチューブ熱交換器を構成するフィンの部分平面図である。なお、実施の形態1から3と同一の部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図8に示すように、実施の形態4におけるフィンチューブ熱交換器は、複数のフィン1を気流100の方向に並列に並べている。すなわち、実施の形態4におけるフィンチューブ熱交換器は、少なくとも上流側に位置する1列目のフィン1と下流側に位置する2列目のフィン1とを配設している。
そして、上流側の1列目のフィン1の伝熱管2と、下流側の2列目のフィン1の伝熱管2との高さを異ならせている。1列目のフィン1の2つの伝熱管2の間に、2列目のフィン1の伝熱管2を配置することが好ましい。
本実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器は、1列目のフィン1を通過する気流100を2列目のフィン1の伝熱管2と熱交換しやすくする。
また、気流100は、1列目のフィン1又は2列目のフィン1に備えられる切り起し4のいずれか一方の切り起し4を通過する。従って、気流100は、比較的均一に、1列目又は2列目の切り起し4によって、温度境界層が形成され、伝熱を促進することができる。
以上のように、本実施の形態においては、気流100に対して傾斜させた切り起し4をフィン風下部1bに備え、かつ、気流100の方向にフィン1を2列に並べ、1列目のフィン1の伝熱管2と、下流側の2列目のフィン1の伝熱管2との高さを異ならせている。
これにより、フィンチューブ熱交換器のいずれの位置を通過する気流100も、比較的均一に切り起し4によって伝熱を促進して、熱交換能力を高くすることができる。
また、フィン1の表面温度が0℃未満となる運転条件においては、フィン風上部1aとフィン風下部1bとで比較的均一に着霜させ、除霜時における融解水の再氷結を防止して、従来の切り起し4を備えるフィンチューブ熱交換器への着霜も大きく改善することができる。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5について、図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態5におけるフィンチューブ熱交換器は、図18に示す従来のフィンチューブ熱交換器と同様に、所定間隔Fpで並べられた複数のフィン1と、これらのフィン1に略直角に挿入される伝熱管2とから構成されている。ここでは、フィンチューブ熱交換器を蒸発器として使用する場合を例として、以下に説明する。
図9(a)は本実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器を構成するフィンの断面図、図9(b)はフィンチューブ熱交換器のフィンの部分平面図を示すものである。
図9に示すように、フィン1は、平坦な座部6と、フィン平面部1cと、波形状部5とを有する。波形状部5は、一般には、コルゲート、ワッフルなどとも呼ばれる。
座部6は、伝熱管2の周囲に形成され、フィンカラー3の周囲に気流100を案内する。フィン平面部1cは、座部6から気流100の下流側となるフィン端部1dまでに形成される。波形状部5は、座部6の周囲及びフィン平面部1cの周囲に形成され、山と谷が交互に形成される。
切り起し4は、フィン平面部1cに配設される。切り起し4は、フィン平面部1cからフィン平面部1cの一部をスリット状にオフセットさせている。
切り起し4は、フィン平面部1cと繋がった一対の立ち上がり辺4bと、フィン平面部1cと切り離される一対の切り起し辺4aとでブリッジ状に形成され、切り起し辺4aとフィン平面部1cとの間に切り起し開口部(スリット)4cが形成される。
立ち上り辺4bは、鉛直方向に形成している。
切り起し4は、最も近接する伝熱管2の中心よりも気流100の下流側のみに配設し、気流100に対して傾斜させて形成している。気流100の上流側に位置する立ち上がり辺4bは、気流100の下流側に位置する立ち上がり辺4bより高い位置としている。また、フィン平面部1cと波形状部5との境界線のうち、上側と下側の境界線は、切り起し4と同一の方向に傾斜させて形成している。
切り起し4は、伝熱管2の中心を通る半径方向仮想線Nに対して平行に形成している。
本実施の形態による2つの切り起し4は、気流100の上流側が上方となるように伝熱管2の中心を通る半径方向仮想線Nの両側に配設されている。
切り起し4の上方と下方とには切り起し開口部4cが形成されている。切り起し開口部4cは、凝縮したドレン水が流下し、気流100が通過する。また、立ち上がり辺4bは、鉛直方向に形成しているため、凝縮したドレン水は、重力によって立ち上がり辺4bに沿って流下しやすい。
また、伝熱管2の中心同士を結んだ仮想線Lに対して、気流100の上流側をフィン風上部1a、気流100の下流側をフィン風下部1bとすると、切り起し4は、フィン風下部1bのみに配設している。波形状部5は、フィン風上部1a及びフィン風下部1bに配設している。ここで、切り起し4は、フィンカラー3の周辺に円形状に形成される座部6よりも外側のフィン平面部1cに配設される。
ここで、図11及び図12に示すように、フィンカラー3の高さをHc(例えば、1.5mm)、切り起し4の高さをHs(例えば、0.75mm)、波形状部5の高さをHw(例えば、1mm)とするとき、Hc>Hw>Hsの関係を満足するように形成される。さらに、切り起し4は、フィン平面部1cに対して全て同一の方向に立ち上げられる。
以上のように、構成されたフィンチューブ熱交換器について、以下にその作用を説明する。
本実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器は、波形状部5に成形されたフィン風上部1aでは、フィン1の間隙を通過する気流100が蛇行するため、乱流が促進される。さらに、フィン風下部1bでは、気流100を切り起し4に通過させることによって、切り起し辺4aで温度境界層が形成される。
一般的に、切り起し4は、伝熱を促進するので、波形状部5と切り起し4とを配設することによって、熱流速の低いフィン風下部1bの伝熱をより促進し、フィン風上部1aとフィン風下部1bとの熱流速が比較的均一になる。
特に、フィン1の温度が0℃未満となってフィンチューブ熱交換器への着霜が生じる運転条件では、フィン風下部1bへの着霜を切り起し4によって促進し、フィン風上部1aとフィン風下部1bとへの着霜が比較的均一になる。
また、切り起し4は、伝熱管2の半径方向仮想線Nと略平行に配設されている。通常、図10に示すように、伝熱管2とフィン1との間の伝熱は、等温線T0、T1、T2、T3、T4・・・が、伝熱管2の中心から放射状に拡がる。よって、切り起し4と伝熱管2から拡がる等温線とは略垂直に交わる。 すなわち、図10の熱伝導方向の破線矢印で示すように、熱は等温線に対して垂直な方向に移動する。そのため、半径方向仮想線Nと略平行に配設された切り起し4は、フィン1上に不連続面を形成しながらも、フィン1と伝熱管2との間の伝熱を遮ることがなく、フィン1と伝熱管2との間の熱抵抗として作用することがない。
さらに、伝熱管2の半径方向仮想線Nと略平行に配設された切り起し4は、伝熱管2との距離が大きいフィン1の端部と伝熱管2との伝熱を促進する。これにより、伝熱管2の近傍における熱流速と、フィン1の端部周辺の熱流速とが、比較的均一になる。
また、図11に示すように、波形状部5の高さHwを切り起し4の高さHsよりも高くすることによって、波形状部5によって案内された気流100が、切り起し4をより確実に通過し、切り起し4よって伝熱を促進することができる。
また、切り起し4は、フィン平面部1cからフィンカラー3と同じ方向に成形されているので、切り起し4付近において気流100の渦を発生させず、また、気流100を必要以上に蛇行させない。そのため、切り起し4による通風抵抗の増大を抑えることができる。
また、切り起し4は、切り起し開口部4cによって上方と下方とで開口し、さらに、気流100の上流側が高くなるように傾斜させている。そのため、図13に示すように、切り起し4に付着したドレン水は、自重に加えて、気流100によって流下する。また、切り起し4に付着したドレン水のうち、フィン平面部1cに流下したドレン水は、切り起し4と同一の方向に傾斜した境界線に沿って、自重に加えて、気流100によって流下する。
従って、ドレン水を滞留させようとするフィン1の表面張力に逆らってドレン水を滑らかに流下させ、フィン1への水の滞留量を少なくできる。これにより、フィン1にドレン水が付着するような運転条件であっても、ドレン水の排水性が向上し、フィンチューブ熱交換器の通風抵抗を小さくできる。
特に、フィン1の温度が0℃未満となってフィンチューブ熱交換器への着霜がある運転条件では、除霜時に霜が融けて生成した融解水が、切り起し4の傾斜を利用して滑らかに流下する。従って、除霜復帰時に、フィン1に滞留した融解水が再氷結することによる通風抵抗の増大を抑制できる。
さらに、図12に示すように、フィンカラー3の高さHcを、切り起し4の高さHsよりも高くすることにより、隣り合うフィン平面部1cと切り起し4とが接触することがなく、積層されるフィン1の間で、フィン1の表面張力によって滞留するドレン水を少なくできる。
これにより、フィン1にドレン水が付着するような運転条件であっても、ドレン水の排水性が向上し、フィンチューブ熱交換器の通風抵抗を小さくできる。
また、切り起し4が、フィンカラー3の周囲に形成される円形状の座部6よりも外側に配設されるため、切り起し4とフィンカラー3との間に所定の間隔を取ることができる。よって、切り起し4に付着したドレン水が、表面張力によってフィンカラー3との間に滞留せずに、下方へ流下する。よって、フィン1にドレン水が付着するような運転条件であっても、ドレン水の排水性が向上し、フィンチューブ熱交換器の通風抵抗を小さくできる。
なお、座部6とフィン平面部1cとが同一平面上に形成される場合には、波形状部5と座部6との接点20間で形成される長さを距離Dとし、距離Dを直径とする円形の領域を座部6とし、その外側をフィン平面部1cとする。
以上のように、本実施の形態においては、気流100に対して傾斜させた切り起し4をフィン風下部1bに備え、フィン風下部1bの伝熱を促進する。よって、フィン1の温度が0℃未満となる運転条件において、フィン風上部1aとフィン風下部1bとの着霜が比較的均一となることに加えて、除霜時に生成する融解水がフィン1に滞留しにくくなる。
よって、切り起し4への局所的な着霜による通風抵抗の急激な増加や、熱交換量の低下を抑制し、切り起し4によって伝熱を促進する。更に、従来のフィンチューブ熱交換器への着霜を大幅に改善できる。
なお、本実施の形態では、切り起し4とフィンカラー3とを同じ方向に設けたが、フィンカラー3と異なる方向に切り起し4を形成してもよい。
(実施の形態6)
図14に本発明の実施の形態6を示す。実施の形態5と同一機能である構成には同一符号を付して説明を省略し、実施の形態5と相違する構成のみ以下に説明する。
切り起し4は、図9に示すフィン1の一部をスリット状にオフセットさせたもの以外にも、図14(a)及び(b)に示すフィン1の一部をフィン平面部1cに対して略鉛直となるように折り曲げて形成してもよい。
本実施の形態では、1辺を立ち上がり辺4bとし、他の3辺をフィン平面部1cから切り離される切り起し辺4aとしている。そしてフィン1の一部を立ち上がり辺4bで折り曲げることで切り起し開口部4cが形成される。
(実施の形態7)
図15に本発明の実施の形態7を示す。実施の形態5と同一機能である構成には同一符号を付して説明を省略し、実施の形態5と相違する構成のみ以下に説明する。
図15(a)及び(b)に示すように、切り起し4は気流100の下流側が高い位置となるように傾斜して配設している。
すなわち、切り起し4は、気流100の上流側に位置する立ち上がり辺4bを、気流100の下流側に位置する立ち上がり辺4bより低い位置としている。また、フィン平面部1cと波形状部5との境界線のうち、上側と下側の境界線は、切り起し4と同一の方向に傾斜させて形成している。
上記構成により、除霜時に、切り起し4の傾斜を利用して霜が融けて生成した融解水を滑らかに流下させる。また、切り起し4に付着したドレン水のうち、フィン平面部1cに流下したドレン水は、切り起し4と同一の方向に傾斜した境界線に沿って、流下する。さらに、波形状部5によって形成される山部、谷部によって、融解水を重力方向下方へと流下させる。そのため、フィン1への水の滞留を減らして、除霜復帰後における融解水の再氷結による通風抵抗の増大を抑制できる。
また、波形状部5は、気流100の上流側及び下流側に形成することで、フィン1の表面における温度境界層を乱し、伝熱を促進するので、着霜を少なくして排水性を維持しながら、熱交換能力をより向上させることができる。
なお、本実施の形態では、伝熱管2を丸管として記載したが、例えば、偏平管としてもよい。
また、実施の形態6で説明した切り起し4を実施の形態7に適用してもよい。
(実施の形態8)
図16は、本発明の実施の形態8におけるフィンチューブ熱交換器を構成するフィンの部分平面図である。なお、実施の形態1から7と同一の部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図16に示すように、実施の形態7におけるフィンチューブ熱交換器は、複数のフィン1を気流100の方向に並列に並べている。すなわち、実施の形態7におけるフィンチューブ熱交換器は、少なくとも上流側に位置する1列目のフィン1と下流側に位置する2列目のフィン1とを配設している。
そして、上流側の1列目のフィン1の伝熱管2と、下流側の2列目のフィン1の伝熱管2との高さを異ならせている。1列目のフィン1の2つの伝熱管2の間に、2列目のフィン1の伝熱管2を配置することが好ましい。
本実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器は、1列目のフィン1を通過する気流100を2列目のフィン1の伝熱管2と熱交換しやすくする。
また、気流100は、1列目のフィン1又は2列目のフィン1に備えられる切り起し4のいずれか一つの切り起し4を通過する。従って、気流100は、切り起し4によって温度境界層が形成され、伝熱を促進することができる。
以上のように、本実施の形態においては、気流100に対して傾斜させた切り起し4をフィン風下部1bに備え、かつ、気流100の方向にフィン1を2列に並べ、1列目のフィン1の伝熱管2と、下流側の2列目のフィン1の伝熱管2との高さを異ならせている。
これにより、フィンチューブ熱交換器のいずれの位置を通過する気流100も、切り起し4によって伝熱を促進して、熱交換性能を向上できる。
また、フィン1の表面温度が0℃未満となる運転条件においては、フィン風上部1aとフィン風下部1bとで比較的均一に着霜させ、除霜時における融解水の再氷結を防止して、従来の切り起し4を備えるフィンチューブ熱交換器への着霜も大きく改善することができる。
以上のように、本発明にかかるフィンチューブ熱交換器は、気流方向に対してフィンの下流側のみに形成され、かつ、気流方向に対して傾斜した切り起しにより、着霜を少なくし、排水性を向上させることができるので、空気調和装置、給湯装置、暖房装置などに用いられる冷凍サイクル装置の熱交換器に適用することができる。

Claims (10)

  1. 切り起しを有し、気流が通過する複数のフィンと、
    複数の前記フィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の伝熱管と、
    を備え、
    前記切り起しを、最も近接する前記伝熱管の中心よりも前記気流の下流側のみに配設し、前記気流に対して傾斜させて形成したことを特徴とするフィンチューブ熱交換器。
  2. 前記フィンは、
    前記伝熱管の周囲に形成される平坦な座部と、
    前記座部から前記気流の前記下流側となるフィン端部までに形成されるフィン平面部と、
    前記座部の周囲及び前記フィン平面部の周囲に形成され、山と谷が交互に形成される波形状部と、
    を有し、
    前記切り起しを、前記フィン平面部に配設したことを特徴とする請求項1に記載のフィンチューブ熱交換器。
  3. 前記切り起しは、前記フィンと繋がった一対の立ち上がり辺と、前記フィンと切り離される一対の切り起し辺とでブリッジ状に形成され、
    前記切り起し辺と前記フィンとの間にスリットが形成され、
    前記立ち上り辺を鉛直方向に形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフィンチューブ熱交換器。
  4. 前記切り起しは、前記気流の上流側に位置する前記立ち上がり辺を、前記気流の前記下流側に位置する前記立ち上がり辺より高い位置としたことを特徴とする請求項3に記載のフィンチューブ熱交換器。
  5. 前記切り起しは、前記気流の上流側に位置する前記立ち上がり辺を、前記気流の前記下流側に位置する前記立ち上がり辺より低い位置としたことを特徴とする請求項3に記載のフィンチューブ熱交換器。
  6. 前記切り起しを、最も近接する前記伝熱管の前記中心を通る直線に対して垂直な方向に形成したことを特徴とする請求項1に記載のフィンチューブ熱交換器。
  7. 前記切り起しを、前記伝熱管の前記中心を通る直線に対して平行に形成したことを特徴とする請求項1に記載のフィンチューブ熱交換器。
  8. 前記フィンは、前記伝熱管が挿入されるフィンカラーを有し、
    前記切り起し、前記波形状部、前記フィンカラー、の順に高さ寸法が大きくなることを特徴とする請求項2に記載のフィンチューブ熱交換器。
  9. 前記気流方向に、少なくとも上流側に位置する前記フィンと下流側に位置する前記フィンとを配設し、
    前記上流側の前記フィンの前記伝熱管と、前記下流側の前記フィンの前記伝熱管との高さを異ならせたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載のフィンチューブ熱交換器。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載のフィンチューブ熱交換器を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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