JPWO2012176258A1 - 超臨界二酸化炭素ガスタービン用の二酸化炭素供給回収装置及び二酸化炭素封入量調節方法 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明の第1実施形態を図1に基づいて説明する。
図1に、本発明の第1実施形態に係る閉サイクルガスタービン(以下、「サイクル」と称する)100を示す。サイクル100は、圧縮機1と、タービン2と、再生器3と、加熱器4と、冷却器5と、始動用モータであるモータ・ジェネレータ6と、バイパス7と、膨張弁8と、流量制御弁9と、二酸化炭素供給回収装置20とを備える。
以下、図1を用いて、本実施の形態に係る二酸化炭素供給回収装置を用いてサイクル100内の二酸化炭素封入量を調節する方法を説明する。
まず、図1に基づいて、サイクル100の動作を説明する。サイクル100の始動時には、膨脹弁8を所定の開度開けておき、流量制御弁9を閉じておく。冷却器5に冷却熱媒(図示せず)を流した後、モータ・ジェネレータ6を始動用モータとして使用して圧縮機1とタービン2を駆動する。加熱器4で二酸化炭素を加熱しながら圧縮機1とタービン2の回転速度を増加させる。
サイクル100を停止し放置すると、装置が大気で冷却されてサイクル100内の二酸化炭素が飽和状態となり、液が部分的に滞留して始動時に圧縮機やタービンに液が流入する、いわゆる寝込み運転を惹起する恐れがある。このため、サイクル100の停止時には、停止中にサイクル100内で二酸化炭素が飽和状態にならないよう二酸化炭素を回収する必要がある。
なおこのとき、圧縮機1の入口で二酸化炭素が気液二相の状態にならないよう、冷却器5の出口温度を制御することは言うまでもない。
以下、本実施形態に係る二酸化炭素供給回収装置20の構成例について、図2から図4を用いて説明する。
二酸化炭素供給回収装置20の構成例1を備えたサイクル200を図2に示す。サイクル200が備える二酸化炭素供給回収装置20は、冷却・加熱器23として、加熱器4が使用する加熱媒体HM及び冷却器5が使用する冷却媒体CMを用いている。加熱媒体HMは、加熱器4への供給路から分岐され、冷媒タンク24に供給される。冷却媒体CMは、冷却器5への供給路から分岐され、冷媒タンク24に供給される。サイクル200にあっては、加熱媒体HM、冷却媒体CMの冷媒タンク24への供給量を調整することによって、冷媒タンク24内に貯留されている二酸化炭素の加熱、冷却を行なう。
二酸化炭素供給回収装置20の構成例2を備えたサイクル300を図3に示す。サイクル300では、冷却源として冷却器5が使用する冷却媒体CMを用いる点はサイクル200と同様であるが、加熱源としてタービン2から出力される二酸化炭素を利用する点が異なる。図3に示すように、サイクル300では、タービン2の出口配管は分岐される。分岐された配管の一方は冷却器5に接続される。分岐されたもう一方の配管は、冷媒タンク24に配置される。そして、冷媒タンク24に配置された配管中にタービン2から出力される高温の二酸化炭素を流すことで、冷媒タンク24内に貯留されている二酸化炭素の加熱を行なう。サイクル300の構成は、加熱器4がボイラ等の「燃料を燃焼して作動流体(二酸化炭素)を加熱する方式」の場合に好適である。
二酸化炭素供給回収装置20の構成例3を備えたサイクル400を図4に示す。サイクル400は、加熱源としてタービン2から出力される二酸化炭素を利用する点はサイクル300と同様であるが、冷却源として、チラーユニットCUを利用する点が異なる。図4に示すように、サイクル400では、冷却源として独立したチラーユニットCUが冷媒タンク24に接続される。そして、チラーユニットCUによって、冷媒タンク24内に貯留された二酸化炭素の冷却を行なう。サイクル400の構成によれば、外気温度等に影響を受けることなく、冷却媒体の温度をより低下できるので、効率よく二酸化炭素の回収ができる。
以下、本発明の第2実施形態を、図2から図4を用いて説明する。なお、第1実施形態と共通する構成要件には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。本実施形態は、二酸化炭素供給回収装置の構成が第1実施形態と異なる。
コールドタンク32は回収した二酸化炭素がコールドタンク32の壁面によって加熱されないように保冷するか、水冷ジャケット等の冷却装置を備える方が望ましい。ホットタンク33は加熱した二酸化炭素が冷えないように、また、コールドタンク32から二酸化炭素の移送時にはコールドタンク32から流れてきた二酸化炭素を加熱しないように断熱するか、冷温水ジャケット等の温度調節装置を備えるとより好ましい。
冷却器31は二酸化炭素を冷却できるものであれば、特にその形式は問わない。また、加熱器34は、二酸化炭素を加熱して気化させることが出来るものであれば、その形式は問わない。
コールドタンクには、戻りバルブ35を備えた回収配管50が設けられている。回収配管50は、冷却器31に導かれる。
ホットタンク33には、均圧バルブ38を備えた均圧用配管42が設けられている。均圧用配管42は、冷却器31の上流側に接続される。すなわち、ホットタンク33は、連結配管41で接続されると共に、冷却器31を介して、均圧用配管42とで接続されている。
冷却器31の上流側は、均圧用配管42との合流部のさらに上流に回収バルブ21が設けられている。回収バルブ21の上流側は、分岐部12に接続される。加熱器34の下流側には供給バルブ22が設けられる。加熱器34の下流側であって供給バルブ22の上流側は分岐し、バイパスバルブ39を備えたバイパス管43によって、均圧バルブ38の上流側にバイパスしている。供給バルブ22の下流側は、合流部13に接続される。このようにして、二酸化炭素供給回収装置30は、サイクル100に接続されて閉サイクルを構成する。
以下、図2を用いて、本実施の形態に係る二酸化炭素供給回収装置を用いてサイクル100内の二酸化炭素封入量を調節する方法を説明する。
サイクル100へ二酸化炭素を供給する時は、バルブ37とバイパスバルブ39を開けて、ホットタンク33内の二酸化炭素を加熱器34へ導いて加熱する。供給バルブ22の下流側の配管内の圧力よりホットタンク33が高圧となっていることを確認した後、供給バルブ22を開ける。この時、連結バルブ36と均圧バルブ38は閉じておく。ホットタンク33より低い位置に加熱器34を設置しておけば、バルブ37とバイパスバルブ39を開けるだけで、対流によりホットタンク33内の二酸化炭素を加熱器34で加熱できる。
サイクル100からの二酸化炭素は回収バルブ21と戻りバルブ35を開けると、回収配管50を通り冷却器31へ導かれる。冷却器31へ導かれた二酸化炭素は、冷却され、液化又は高密度となる。液化又は高密度となった二酸化炭素は、重力によってコールドタンク32へ回収される。この時、連結バルブ36と均圧バルブ38は閉じておく。ここで、回収バルブ21より上流側の配管は、回収配管50より高圧側となるよう設置する。
2 タービン
3 再生器
4 加熱器
5 冷却器
6 モータ・ジェネレータ(始動用モータ)
7 バイパス
8 膨脹弁
9 流量制御弁
10 シャフト
11 バイパス合流部
12 分岐部
13 合流部
14 封入量調整バルブ
20、30 二酸化炭素供給回収装置
21 回収バルブ(二酸化炭素回収用バルブ)
22 供給バルブ(二酸化炭素供給用バルブ)
23 冷却・加熱器
24 冷媒タンク
31 冷却器
32 コールドタンク
33 ホットタンク
34 加熱器
35 戻りバルブ
36 連結バルブ
38 均圧バルブ
41 連結配管
42 均圧配管
50 回収配管
Claims (6)
- 圧縮機とタービンが流路で接続され、前記流路に沿って再生器、加熱器、冷却器が備えられ、前記圧縮機及び前記タービンに接続された始動用モータとを有し、超臨界二酸化炭素を作動流体として用いる閉サイクルガスタービンで用いられる二酸化炭素供給回収装置であって、
二酸化炭素回収用バルブと、
二酸化炭素供給用バルブと、
冷却・加熱器を備えた冷媒タンクと
を有する二酸化炭素供給回収装置。 - 請求項1に記載の二酸化炭素供給回収装置であって、
前記冷媒タンクは、低温側のコールドタンクと、高温側のホットタンクとから構成され、
前記冷却・加熱器は、前記コールドタンクの上流側に設けられた冷却器と、前記ホットタンクの下流側に設けられた加熱器とから構成されている
二酸化炭素供給回収装置。 - 請求項2に記載の二酸化炭素供給回収装置であって、
前記コールドタンクは、前記ホットタンクの上方に配置され、
前記コールドタンクと前記ホットタンクは、超臨界二酸化炭素が流れる連結配管と、均圧用配管とで接続されている
二酸化炭素供給回収装置。 - 圧縮機とタービンが流路で接続され、前記流路に沿って再生器、加熱器、冷却器が備えられ、前記圧縮機及び前記タービンに接続された始動用モータとを有し、超臨界二酸化炭素を作動流体として用いる閉サイクルガスタービンの二酸化炭素封入量を調節する二酸化炭素封入量調節方法であって、
前記閉サイクルガスタービン内の二酸化炭素を冷却しながら二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収工程と、
前記閉サイクルガスタービン内の二酸化炭素を加熱しながら二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給工程と、
を有する二酸化炭素封入量調節方法。 - 請求項4に記載の二酸化炭素封入量調節方法であって、
前記二酸化炭素回収工程は、前記閉サイクルガスタービンに設けられた冷媒タンクを冷却・加熱器で冷却しながら二酸化炭素を回収する工程であり、
前記二酸化炭素供給工程は、前記冷媒タンクを前記冷却・加熱器で加熱しながら二酸化炭素を供給する工程である
二酸化炭素封入量調節方法。 - 請求項4に記載の二酸化炭素封入量調節方法であって、
前記二酸化炭素回収工程は、前記閉サイクルガスタービンに設けられたコールドタンクに内蔵された、または前記コールドタンク上部に設けられた冷却器によって二酸化炭素を冷却することによって二酸化炭素を回収する工程であり、
前記二酸化炭素供給工程は、前記閉サイクルガスタービンに設けられたホットタンクに内蔵された、または前記ホットタンクの下部に設けられた加熱器によって二酸化炭素を供給する工程である
二酸化炭素封入量調節方法。
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