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JPWO2011074164A1 - 自動利得制御装置、受信機、電子機器、及び自動利得制御方法 - Google Patents

自動利得制御装置、受信機、電子機器、及び自動利得制御方法 Download PDF

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JPWO2011074164A1
JPWO2011074164A1 JP2011520268A JP2011520268A JPWO2011074164A1 JP WO2011074164 A1 JPWO2011074164 A1 JP WO2011074164A1 JP 2011520268 A JP2011520268 A JP 2011520268A JP 2011520268 A JP2011520268 A JP 2011520268A JP WO2011074164 A1 JPWO2011074164 A1 JP WO2011074164A1
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聡 塚本
英治 岡田
英治 岡田
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康雄 大場
高晴 佐伯
高晴 佐伯
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Abstract

入力信号にパルス性雑音が含まれる場合であっても、追従性に優れた自動利得制御を行う。自動利得制御装置であって、入力信号を利得制御信号に応じて増幅して、増幅された入力信号を出力する増幅器(12)と、前記増幅された入力信号を、その絶対値に対応する値を有する信号に変換する変換部(18)と、ピーク検出期間において、前記変換部による変換後の信号の値から、最大値を含む所定の数の値を除外して、パルス性雑音以外の信号のピークレベルを検出するピーク検出部(20)と、前記ピークレベルと基準信号との間の誤差を算出して、誤差信号として出力する誤差算出部(32)と、前記誤差信号に基づいて前記利得制御信号を更新して出力する利得制御部(34)とを有する。

Description

本開示は、無線受信機等で用いられる自動利得制御装置及び自動利得制御方法等に関する。
受信機等の回路において、飽和を回避しながらダイナミックレンジを有効活用するためには、信号レベルを適切な範囲に維持することが重要である。またアナログ信号をディジタル化する際にも、同様に、ADコンバータ(ADC:Analog to Digital Converter)に入力する信号のレベルを適切な範囲に維持することが重要である。無線受信機が受信する信号のレベルは、マルチパスフェージングやシャドウイングのような様々なチャネル伝播環境に応じて広範囲にわたって変化する。このため、多くの無線受信機は、自動利得制御装置を使用して受信信号のレベルを所望の範囲内に維持している。
自動利得制御装置は、入力信号のレベルに応じて可変利得増幅器の利得を自動調整し、出力信号のレベルを一定にする。言い換えると、自動利得制御装置は、入力信号の最大値に反比例するように可変利得増幅器の利得を制御し、出力信号のレベルを一定に保つ。
利得の制御を行う装置の例が知られている。例えば特許文献1には、出力信号のレベルが基準レベルを超える場合には信号の遮断を行う受信機が記載されている。特許文献2には、出力信号の振幅に応じて入力信号を減衰させるレベル制御システムが記載されている。
特開平1−227529号公報 米国特許第4,514,703号明細書
しかしながら、特許文献1又は2の装置は、入力信号にパルス性雑音が混入すると、入力信号の本来の最大値ではなく、パルス性雑音のピークの値を最大値として誤検出する。この最大値と基準信号との間の差である誤差信号をゼロにするように、すなわち、最大値が基準信号の大きさになるように、増幅器の利得が調整されるので、本来の信号レベルが一定であっても、利得が安定しなかったり、過小になったりする。
特に車載ラジオ等の受信機においては、自動車のイグニション時や、電動ミラー動作時等において、非常に鋭いパルス性の雑音が受信信号に重畳する。このような雑音は、パルス幅は非常に小さいが、ピークレベルはパルス性の雑音以外の信号のレベルよりも数10dB高い場合があり、自動利得制御装置の誤動作の原因となる。
本発明は、入力信号にパルス性雑音が含まれる場合であっても、追従性に優れた自動利得制御を行うことを目的とする。
本発明の実施形態による自動利得制御装置は、入力信号を利得制御信号に応じて増幅して、増幅された入力信号を出力する増幅器と、前記増幅された入力信号を、その絶対値に対応する値を有する信号に変換する変換部と、ピーク検出期間において、前記変換部による変換後の信号の値から、最大値を含む所定の数の値を除外して、パルス性雑音以外の信号のピークレベルを検出するピーク検出部と、前記ピークレベルと基準信号との間の誤差を算出して、誤差信号として出力する誤差算出部と、前記誤差信号に基づいて前記利得制御信号を更新して出力する利得制御部とを有する。
これによると、パルス状の雑音の影響を受けないようにすることができ、増幅器の出力信号に対応するピークレベルを正確に測定することができる。
本発明の実施形態による受信機は、自動利得制御装置と、復調部とを有する。前記自動利得制御装置は、入力信号を利得制御信号に応じて増幅して、増幅された入力信号を出力する増幅器と、前記増幅された入力信号を、その絶対値に対応する値を有する信号に変換する変換部と、ピーク検出期間において、前記変換部による変換後の信号の値から、最大値を含む所定の数の値を除外して、パルス性雑音以外の信号のピークレベルを検出し、かつ、パルス性雑音のタイミングを示す雑音位置情報を出力するピーク検出部と、前記ピークレベルと基準信号との間の誤差を算出して、誤差信号として出力する誤差算出部と、前記誤差信号に基づいて前記利得制御信号を更新して出力する利得制御部とを有する。前記復調部は、ノイズキャンセラを有し、前記増幅器の出力信号を復調して復調信号を出力し、前記ノイズキャンセラは、前記雑音位置情報を用いて前記復調部内の信号から雑音を取り除く。
本発明の実施形態による電子機器は、前記受信機と、前記受信機から出力される復調信号に所定の信号処理を行って出力する信号処理部と、前記信号処理部で信号処理された信号によって表される映像の表示、及び、信号処理部で信号処理された信号によって表される音声の出力のうちの少なくとも一方を行う出力部とを有する。
本発明の実施形態による自動利得制御方法は、増幅器によって入力信号を利得制御信号に応じて増幅して、増幅された入力信号を求め、前記増幅された入力信号を、その絶対値に対応する値を有する信号に変換し、ピーク検出期間において、前記変換後の信号の値から、最大値を含む所定の数の値を除外して、パルス性雑音以外の信号のピークレベルを検出し、前記ピークレベルと基準信号との間の誤差を誤差信号として算出し、前記誤差信号に基づいて前記利得制御信号を更新する。
本発明の実施形態によれば、パルス性雑音が存在する場合であっても、パルス性雑音以外の信号のピーク値を正確に検出することができる。このため、増幅器に設定される利得の値が収束しなかったり、過小になったりすることを防ぐことができる。
図1は、本発明の実施形態に係る自動利得制御装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、図1のメモリへ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。 図3は、図1の自動利得制御装置の他の構成例を示すブロック図である。 図4は、図3の最大値検出部へ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。 図5(a)は、パルス性雑音混入時のFM信号の波形の例を示すグラフである。図5(b)は、図5(a)の信号の1つが図3の自動利得制御装置に入力された場合における、増幅器の利得の変化を示すグラフである。 図6は、図1のメモリへ入力される信号のサンプル値の他の例を示すグラフである。 図7は、図1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。 図8(a)は、図7のメモリへ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。図8(b)は、図7の最大値検出部へ入力されるサンプル値の例を示すグラフである。 図9は、図1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。 図10は、図1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。 図11は、本発明の実施形態に係る無線受信機の構成例を示すブロック図である。 図12は、本発明の実施形態に係る電子機器の構成例を示すブロック図である。 図13は、複素信号が入力される自動利得制御装置の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図面において下2桁が同じ参照番号で示された構成要素は、互いに対応しており、同一の又は類似の構成要素である。図面における機能ブロック間の実線は、電気的な接続を示している。
図1は、本発明の実施形態に係る自動利得制御装置の構成例を示すブロック図である。図1の自動利得制御装置100は、可変利得増幅器(GCA)12と、ADコンバータ(ADC)14と、デシメーション部16と、変換部18と、ピーク検出部20と、誤差算出部32と、利得制御部34とを有している。ピーク検出部20は、メモリ22と、サンプル選択部24と、平均化回路(平均化器)26とを有している。
増幅器12は、入力信号SIを増幅し、増幅後の信号SAをADC14に出力する。この際、増幅器12は、利得制御部34から利得制御信号GAを受け取り、利得制御信号GAに応じて入力信号SIを増幅して、増幅された入力信号を信号SAとして出力する。すなわち、増幅器12は、利得制御信号GAに対応する利得を入力信号SIに与える。本明細書では、増幅には、減衰(デシベルで表された利得が負の場合)も含むとする。ADC14は、増幅後の信号SAに対してA/D(Analog-to-Digital)変換処理を行い、得られたディジタル信号(サンプル値)SCをデシメーション部16及び自動利得制御装置100の外部に出力する。
デシメーション部16は、ADC14から出力された信号SCに対してローパスフィルタ(図示せず)による処理を施し、その後、サンプル値を間引くことにより、信号を低いサンプリングレートの信号に変換し、出力する。ローパスフィルタは、デシメーション時のエイリアシングを防ぐために用いられる。変換部18は、デシメーション後の信号を、その大きさに応じた値を有する信号に変換し、メモリ22に出力する。変換部18は、例えば、二乗回路や絶対値回路を有し、デシメーション後の信号の各サンプル値を、それぞれの絶対値に対応する値に変換する。
ピーク検出部20は、ピーク検出期間において、変換部18による変換後の信号のサンプル値から、最大値を含む所定の数の値を除外し、残りの値からパルス状の雑音(パルス性雑音)以外の信号のピークレベルPKを検出する。本明細書において、ピークレベルとは、信号のピーク値又はそれに近い値のある期間における平均値である。
図2は、図1のメモリ22へ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。図2は、N=16、M=8、X=4(Nは2以上の整数、MはM<Nを満たす自然数、XはX≦N−Mを満たす自然数)とした場合の例を示している。各縦線の長さは、変換部18から出力される対応するサンプル値を示している。この点は、以下のサンプル値を示すグラフにおいても同様である。黒丸S1〜S16は、ピーク検出期間内に入力された値のうち、大きい方から順にN個(上位Nサンプル)の値を示す。黒丸S1〜S7で示されたサンプルの値は、パルス性雑音に起因する値である。
メモリ22は、変換部18による変換後の信号として入力されるピーク検出期間内の値のうち、上位Nサンプルの値を保持する。メモリ22は、例えば、新しいサンプル値を受け取るごとに、その値を保持すべきか否かを判定する。すなわち、新しいサンプル値の方が、メモリ22がその時点において保持しているNサンプル値のうちの最小値より大きいか否かを判定する。新しいサンプル値の方が最小値より大きいと判定した場合には、新しいサンプル値を最小値と入れ替えて保持する。これにより、メモリ22は上位のサンプル値を保持することができる。ピーク検出期間終了時にメモリ22に保持されているサンプルは、図2の黒丸S1〜S16で示されている。
サンプル選択部24は、メモリ22に保持されたNサンプルの値のうち、上位Mサンプルの値を除いた上位Xサンプル(すなわち、大きい方から数えてM+1〜M+X番目のサンプル)の値を選択し、ピーク検出期間終了時又はその後に平均化回路26へ出力する。図2の場合は、黒丸S1〜S8の8サンプルの値は選択されず、黒丸S9〜S12の4サンプルの値が選択される。平均化回路26は、サンプル選択部24で選択されたXサンプルの値の平均値を計算し、得られた平均値をそのピーク検出期間におけるピークレベルPKとして出力する。メモリ22に保持されたデータは、ピーク検出期間が終了するごとにリセットされる。
誤差算出部32は、平均化回路26で求められたピークレベルPKと基準信号RSとの間の誤差を算出し、誤差信号ERとして出力する。基準信号RSは、ほぼ一定のレベルの信号である。利得制御部34は、この誤差信号ERに基づいて利得制御信号GAを更新し、増幅器12に出力する。ピーク検出期間ごとに以上の動作を繰り返すことにより、増幅器12の出力信号SAの信号レベルは、基準信号RSに応じたほぼ一定のレベルに保たれる。ピーク検出期間の長さや、利得制御信号GAを更新する周期は、例として一定であるとする。
例えば図2の場合に、黒丸S1〜S8の8サンプルの値は選択されないので、図1の自動利得制御装置100によると、黒丸S1〜S7で示されているようなパルス状の雑音の影響を受けないようにすることができ、ピーク検出期間ごとに、信号SAに対応するピークレベルPKを正確に測定することができる。M、N、及びXの値を、図1の装置100の外部からレジスタで設定可能にしてもよい。
図3は、図1の自動利得制御装置の他の構成例を示すブロック図である。図3の自動利得制御装置200は、ピーク検出部20に代えてピーク検出部220を有する点の他は、図1の自動利得制御装置100と同様に構成されている。ピーク検出部220は、ピーク検出部20の構成要素の他に、最大値検出部28を更に有している。
図1の自動利得制御装置100におけるピーク検出部20では、パルス性雑音が継続する時間に対してサンプリング間隔が短い場合や、ピーク検出期間が長い場合には、メモリ22の上位サンプルのうち非常に多くのサンプルがパルス性雑音によって占められることがある。図3の自動利得制御装置200は、このような場合においても、膨大な容量のメモリを必要としないように構成されている。
図4は、図3の最大値検出部28へ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。図4は、N=8、M=2、X=4とした場合の例を示している。最大値検出部28は、変換部18による変換後の信号を受け取り、ピーク検出期間よりも短い所定の長さの期間ごと(Kサンプルごと(Kは2以上の整数))に、その短い期間におけるサンプル値の最大値を出力する。メモリ22は、最大値検出部28から入力されるピーク検出期間内の複数の最大値のうち、上位Nサンプルの値を保持する。図4の黒丸は、Kサンプルごとの最大値を示し、そのうちの黒丸S1〜S8は、メモリ22に保持されるサンプル値を示す。
サンプル選択部24は、メモリ22に保持されたNサンプルの値のうち、上位Mサンプルを除いた上位Xサンプル(すなわち、M+1〜M+X番目のサンプル)の値を選択し、ピーク検出期間終了時又はその後に平均化回路26へ出力する。図4の場合は、黒丸S1,S2の2サンプルの値は選択されず、黒丸S3〜S6の4サンプルの値が選択される。
この例では、最大値検出部28によって、時間的な幅を持つパルス性雑音に起因するサンプル値が1サンプルで代表されている。最大値検出部28は、これに入力される信号のサンプリングレートに対して1/Kのサンプリングレートで、サンプル値をメモリ22に出力するので、メモリ22が格納する値の数は少なくなる。また、単なる間引きとは異なり、信号のピーク値を取りこぼす可能性もない。図3の自動利得制御装置200によると、パルス性雑音が継続する時間に比べてサンプリング間隔が短い場合や、ピーク検出期間が長い場合においても、回路規模を小さくすることができる。
図5(a)は、パルス性雑音混入時のFM(Frequency Modulation)信号の波形の例を示すグラフである。図5(b)は、図5(a)の信号の1つが図3の自動利得制御装置200に入力された場合における、増幅器12の利得の変化を示すグラフである。
例えば車載ラジオチューナにおいては、イグニション時や電動ミラー動作時等に発生するパルス性雑音の影響を受けることが知られている。図5(a)には、FM信号FM1,FM2に混入したパルス性雑音が示されている。図5(b)に示されているように、ピーク検出期間における最大値のみを用いて利得を制御する場合には、収束後の利得G0が小さく、信号が十分に増幅されない。パルス性雑音と信号との区別ができず、パルス性雑音の影響を受けるからである。一方、図3の自動利得制御装置200によると、収束後の利得G1が大きく、その値が安定しており、追従性も優れていることがわかる。
図1の自動利得制御装置100は、次のように動作してもよい。ここではメモリ22の動作の他の例を説明する。図6は、図1のメモリ22へ入力される信号のサンプル値の他の例を示すグラフである。メモリ22は、新たな値を受け取るごとに判定を行い、入力される値のうち、上位Nサンプルを常に保持するが、メモリ22が保持するサンプル値の最大値が新たな値によって更新された場合には、動作をスキップし、その直後に入力されるLサンプル(Lは1以上の整数)の値は保持しない。図6では、L=4とし、図4の場合と同様にN=8、M=2、X=4の場合を例示している。黒丸S1〜S8は、メモリ22に保持されるサンプル値を示す。
メモリ22がこのように動作することにより、パルス性雑音の立ち上がりを検出した後に、同一のパルス性雑音に起因するサンプル値でメモリが占有されることを防ぐことができる。したがって、パルス性雑音が継続する時間に比べてサンプリング間隔が短い場合や、ピーク検出期間が長い場合においても、回路規模を小さくすることができる。なお、値Lを装置100の外部からレジスタによって設定可能としてもよい。
図7は、図1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。図7の自動利得制御装置300は、ピーク検出部20に代えてピーク検出部320を有する点の他は、図1の自動利得制御装置100と同様に構成されている。ピーク検出部320は、メモリ322と、サンプル選択部324と、平均化回路326と、最大値検出部328とを有している。
図8(a)は、図7のメモリ322へ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。図8(b)は、図7の最大値検出部328へ入力されるサンプル値の例を示すグラフである。
メモリ322は、ピーク検出期間よりも短い期間(Kサンプルに相当)を単位として動作する。すなわち、メモリ322は、変換部18による変換後の信号として入力される、Kサンプルに相当する期間内のサンプル値を保持し、保持した値をその期間の終了時又はその後にサンプル選択部324に出力する。サンプル選択部324は、メモリ322に保持され、出力されたKサンプルの値のうち、最大値と時間的にその前後のサンプル値とを含むLサンプルの値以外を選択し、最大値検出部328に出力する。
最大値検出部328は、サンプル選択部324で選択され、出力されたK−L個のサンプルの値から最大値を検出し、平均化回路326に出力する。平均化回路326は、ピーク検出期間中において最大値検出部328で検出された複数の最大値の平均値を求め、得られた平均値をピークレベルPKとして誤差算出部32に出力する。図8(a)及び(b)では、K=25、L=5とした場合の例を示している。図7の自動利得制御装置300によると、パルス性雑音が継続する時間に比べてサンプリング間隔が短い場合や、ピーク検出期間が長い場合においても、回路規模を小さくすることができる。
図9は、図1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。図9の自動利得制御装置400は、ローパスフィルタ(LPF)36を更に有する点の他は、図1の自動利得制御装置100と同様に構成されている。
LPF36は、誤差算出部32から出力される誤差信号ERを受け取り、この信号の低周波成分を通過させ(言い換えると、この信号に平滑化を行い)、得られた信号を利得制御部34に出力する。利得制御部34は、LPF36から出力された信号に基づいて、利得制御信号GAを更新する。LPF36は、例えば、1次のIIR(infinite impulse response)フィルタであり、利得更新周期ごとに1回動作するものであってもよい。図9の自動利得制御装置400によると、ピーク検出部20による誤検出や、他の雑音等の影響による誤差信号ERの微小な変動による利得制御信号GAの変動を抑えることができる。同様に、自動利得制御装置200及び300等の本明細書における他の自動利得制御装置が、誤差信号ERを平滑化するLPF36を更に有してもよい。
図10は、図1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。図10の自動利得制御装置500は、ピーク検出部20及び利得制御部34に代えてピーク検出部520及び利得制御部534を有し、周期決定部38を更に有する点の他は、図1の自動利得制御装置100と同様に構成されている。
ここまでは、ピーク検出期間の長さ及び利得制御信号GAを更新する周期(利得更新周期)は一定であるとして説明したが、一定でなくてもよい。例えば、ピーク検出期間の長さ及び利得更新周期を、誤差信号ERの大きさに基づいて変更してもよい。一般的には、利得更新後のピーク検出結果に基づいて次の利得を更新するので、(利得更新周期)≧(ピーク検出期間の長さ)の関係がある。このように、利得更新周期の1周期はピーク検出期間を含んでおり、ピーク検出期間の長さと利得更新周期とは必ずしも一致する必要はない。
周期決定部38は、誤差算出部32から出力される誤差信号ERの大きさに基づいて、適切なピーク検出期間の長さDP及び利得更新周期RIを決定する。ピーク検出部520は、周期決定部38で決定されたピーク検出期間の長さDPごとにピークレベルPKの検出を行う。利得制御部534は、周期決定部38で決定された利得更新周期RIごとに一度、利得制御信号GAを更新する。ピーク検出部520及び利得制御部534は、その他の点はピーク検出部20及び利得制御部34と同様である。
例えば、入力信号SIのレベルが基準値と大幅にずれている場合、すなわち、増幅器12の利得が非常に大きい場合、又は増幅器12の利得が非常に小さい場合には、誤差信号ERの絶対値が大きい。このような場合には、周期決定部38は、ピーク検出期間の長さDP及び利得更新周期RIを短くする。誤差信号ERの大きさが0に近い場合には、周期決定部38は、ピーク検出期間の長さDP及び利得更新周期RIを長くする。これにより、急激な入力信号レベル変化時においても、高速かつスムーズに利得制御信号GAの値及び増幅器12の利得を収束させることができる。周期決定部38は、ピーク検出期間の長さDP及び利得更新周期RIを、誤差信号ERの大きさに反比例させてもよい。
ピーク検出部520は、サンプル選択部24に代えてサンプル選択部524を有する点の他は、図1のピーク検出部20と同様に構成されている。サンプル選択部524には、周期決定部38からピーク検出期間の長さDPが入力され、サンプル選択部524は、ピーク検出期間の長さDPに従って動作する。
図1のサンプル選択部24は、メモリ22に保持されたNサンプルの値のうち、上位Mサンプルの値を除いた上位Xサンプルの値を選択する。一方、図10のサンプル選択部524は、除外される値の数Mを、ピーク検出期間の長さDPに応じて変更する。その他の点は、サンプル選択部24と同様である。一般に、ピーク検出期間が長いほどノイズの影響を多く受けるので、サンプル選択部524は、除外される値の数Mを、ピーク検出期間の長さDPが長いほど大きな数に変更する。サンプル選択部524は、例えば、除外される値の数Mをピーク検出期間の長さDPに比例した数にする。これによると、ピーク検出期間が長い場合であっても、ノイズの影響を受けにくくすることができる。
同様に、図3の自動利得制御装置200が、サンプル選択部24及び利得制御部34に代えてサンプル選択部524及び利得制御部534を有し、周期決定部38を更に有するようにしてもよい。
図11は、本発明の実施形態に係る無線受信機の構成例を示すブロック図である。図11の無線受信機670は、自動利得制御装置600と、復調部40とを有している。自動利得制御装置600は、ピーク検出部20に代えてピーク検出部620を有する点の他は、図1の自動利得制御装置100と同様に構成されている。
ピーク検出部620は、図1のピーク検出部20とほぼ同様に構成されている。例えばピーク検出部620に含まれるメモリが、パルス性雑音の位置(タイミング)を検出し、パルス性雑音の位置を示す雑音位置情報NPを出力する。メモリは、値が大きいサンプル値(例えば図2の大きい方からM個のサンプル値S1〜S7)の位置をパルス性雑音の位置として検出する。ピーク検出部620は、図3及び図7のピーク検出部220,320とほぼ同様に構成されていてもよく、最大値検出部28又は328が、値が大きいサンプル値(例えば図4のサンプル値S1,S2)の位置をパルス性雑音の位置として検出し、これらの位置を示す雑音位置情報NPを出力してもよい。
復調部40は、ADC14から出力された信号SCを復調し、得られた復調信号DMを出力する。復調部40は、ノイズキャンセラ42を有する。ノイズキャンセラ42は、雑音位置情報NPを用いて復調部40の信号SCからパルス性雑音を取り除き、復調信号DMにパルス性雑音の影響が現れないようにする。ノイズキャンセラ42は、雑音位置情報NPを用いることにより確実にパルス性雑音の位置を知ることができるので、雑音位置情報NPを用いない場合よりも効率的に動作することができる。
復調部40は、必ずしもノイズキャンセラ42を有していなくてもよく、図11において、自動利得制御装置600に代えて自動利得制御装置100,200,300,400,及び500のいずれか1つを用いてもよい。
図12は、本発明の実施形態に係る電子機器の構成例を示すブロック図である。図12の電子機器180は、自動利得制御装置100と、復調部40と、信号処理部52と、映像/音声出力部54とを有している。自動利得制御装置100は、信号SCを復調部40に出力し、復調部40は、信号SCを復調して復調信号DMを出力する。信号処理部52は、復調信号DMにデコード等の所定の信号処理を行って出力する。映像/音声出力部54は、表示パネル及びスピーカーのうちの少なくとも1つを有し、信号処理部52で信号処理された信号によって表される映像の表示パネルでの表示、及び、信号処理部52で信号処理された信号によって表される音声のスピーカーからの出力のうちの少なくとも一方を行う。
電子機器180の例としては、ラジオ受信機やテレビジョン受信機がある。図12において、自動利得制御装置100に代えて、自動利得制御装置200,300,400,500,及び600のいずれか1つを用いてもよい。
以上の各例においては、自動利得制御装置が、可変利得増幅器を1つのみ有する場合について説明したが、自動利得制御装置は、この可変利得増幅器と直列に結合された他の可変利得増幅器を更に有してもよい。言い換えると、自動利得制御装置は、直列に結合された複数の可変利得増幅器を有してもよく、この場合には、複数の可変利得増幅器のうちの少なくとも1つが、以上で説明したように制御される。
以上では、自動利得制御装置の入力信号及び出力信号が実数信号である場合について説明したが、これらの信号は複素信号であってもよい。例えば、直交復調器を有する受信機に自動利得制御装置が用いられる場合には、直交復調器から出力された複素信号(同相信号SII及び直交信号SIQ)を、自動利得制御装置の入力信号とする。
図13は、複素信号が入力される自動利得制御装置の構成例を示すブロック図である。図13の自動利得制御装置700は、可変利得増幅器12A,12Bと、ADC14A,14Bと、デシメーション部16A,16Bと、変換部718と、ピーク検出部20と、誤差算出部32と、利得制御部34とを有している。
増幅器12A,12Bは、信号SII,SIQがそれぞれ入力される他は、図1の増幅器12と同様である。ADC14A,14Bは図1のADC14と同様であり、デシメーション部16A,16Bは、図1のデシメーション部16と同様である。ADC14Aは、変換後の信号SCIをデシメーション部16A及び自動利得制御装置700の外部の復調回路に出力する。ADC14Bは、変換後の信号SCQをデシメーション部16B及び復調回路に出力する。デシメーション部16A,16Bは、デシメーション部16と同様に間引きを行い、得られた信号DCI,DCQをそれぞれ変換部718に出力する。
変換部718は、二乗回路を有し、例えば、I+Q又は√(I+Q)を求めてピーク検出部20に出力する。ピーク検出部20、誤差算出部32、及び利得制御部34は、図1を参照して説明したものと同様である。自動利得制御装置200,300,400,500,及び600のそれぞれが、自動利得制御装置700と同様に、可変利得増幅器12A,12B、ADC14A,14B、デシメーション部16A,16B、及び変換部718を有してもよい。
本明細書における各機能ブロックは、典型的にはハードウェアで実現され得る。例えば各機能ブロックは、IC(集積回路)の一部として半導体基板上に形成され得る。ここでICは、LSI(large-scale integrated circuit)、ASIC(application-specific integrated circuit)、ゲートアレイ、FPGA(field programmable gate array)等を含む。代替としては各機能ブロックの一部又は全ては、ソフトウェアで実現され得る。例えばそのような機能ブロックは、プロセッサ及びプロセッサ上で実行されるプログラムによって実現され得る。換言すれば、本明細書で説明される各機能ブロックは、ハードウェアで実現されてもよいし、ソフトウェアで実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの任意の組合せで実現され得る。
本発明の多くの特徴及び優位性は、記載された説明から明らかであり、よって添付の特許請求の範囲によって、本発明のそのような特徴及び優位性の全てをカバーすることが意図される。更に、多くの変更及び改変が当業者には容易に可能であるので、本発明は、図示され記載されたものと全く同じ構成及び動作に限定されるべきではない。したがって、全ての適切な改変物及び等価物は本発明の範囲に入るものとされる。
以上説明したように、本発明の様々な実施形態によると、パルス性雑音の影響を低減することが比較的簡単な回路構成で可能となるので、本発明は、自動利得制御装置及びこれを用いる車載用のラジオチューナ等について有用である。
12,12A,12B 増幅器
18,718 変換部
20,220,320,520,620 ピーク検出部
32 誤差算出部
34,534 利得制御部
22,322 メモリ
24,324,524 サンプル選択部
26,326 平均化回路
28,328 最大値検出部
36 ローパスフィルタ
38 周期決定部
40 復調部
42 ノイズキャンセラ
52 信号処理部
54 映像/音声出力部
100,200,300,400,500,600,700 自動利得制御装置
180 電子機器
670 無線受信機
本開示は、無線受信機等で用いられる自動利得制御装置及び自動利得制御方法等に関する。
受信機等の回路において、飽和を回避しながらダイナミックレンジを有効活用するためには、信号レベルを適切な範囲に維持することが重要である。またアナログ信号をディジタル化する際にも、同様に、ADコンバータ(ADC:Analog to Digital Converter)に入力する信号のレベルを適切な範囲に維持することが重要である。無線受信機が受信する信号のレベルは、マルチパスフェージングやシャドウイングのような様々なチャネル伝播環境に応じて広範囲にわたって変化する。このため、多くの無線受信機は、自動利得制御装置を使用して受信信号のレベルを所望の範囲内に維持している。
自動利得制御装置は、入力信号のレベルに応じて可変利得増幅器の利得を自動調整し、出力信号のレベルを一定にする。言い換えると、自動利得制御装置は、入力信号の最大値に反比例するように可変利得増幅器の利得を制御し、出力信号のレベルを一定に保つ。
利得の制御を行う装置の例が知られている。例えば特許文献1には、出力信号のレベルが基準レベルを超える場合には信号の遮断を行う受信機が記載されている。特許文献2には、出力信号の振幅に応じて入力信号を減衰させるレベル制御システムが記載されている。
特開平1−227529号公報 米国特許第4,514,703号明細書
しかしながら、特許文献1又は2の装置は、入力信号にパルス性雑音が混入すると、入力信号の本来の最大値ではなく、パルス性雑音のピークの値を最大値として誤検出する。この最大値と基準信号との間の差である誤差信号をゼロにするように、すなわち、最大値が基準信号の大きさになるように、増幅器の利得が調整されるので、本来の信号レベルが一定であっても、利得が安定しなかったり、過小になったりする。
特に車載ラジオ等の受信機においては、自動車のイグニション時や、電動ミラー動作時等において、非常に鋭いパルス性の雑音が受信信号に重畳する。このような雑音は、パルス幅は非常に小さいが、ピークレベルはパルス性の雑音以外の信号のレベルよりも数10dB高い場合があり、自動利得制御装置の誤動作の原因となる。
本発明は、入力信号にパルス性雑音が含まれる場合であっても、追従性に優れた自動利得制御を行うことを目的とする。
本発明の実施形態による自動利得制御装置は、入力信号を利得制御信号に応じて増幅して、増幅された入力信号を出力する増幅器と、前記増幅された入力信号を、その絶対値に対応する値を有する信号に変換する変換部と、ピーク検出期間において、前記変換部による変換後の信号の値から、最大値を含む所定の数の値を除外して、パルス性雑音以外の信号のピークレベルを検出するピーク検出部と、前記ピークレベルと基準信号との間の誤差を算出して、誤差信号として出力する誤差算出部と、前記誤差信号に基づいて前記利得制御信号を更新して出力する利得制御部とを有する。
これによると、パルス状の雑音の影響を受けないようにすることができ、増幅器の出力信号に対応するピークレベルを正確に測定することができる。
本発明の実施形態による受信機は、自動利得制御装置と、復調部とを有する。前記自動利得制御装置は、入力信号を利得制御信号に応じて増幅して、増幅された入力信号を出力する増幅器と、前記増幅された入力信号を、その絶対値に対応する値を有する信号に変換する変換部と、ピーク検出期間において、前記変換部による変換後の信号の値から、最大値を含む所定の数の値を除外して、パルス性雑音以外の信号のピークレベルを検出し、かつ、パルス性雑音のタイミングを示す雑音位置情報を出力するピーク検出部と、前記ピークレベルと基準信号との間の誤差を算出して、誤差信号として出力する誤差算出部と、前記誤差信号に基づいて前記利得制御信号を更新して出力する利得制御部とを有する。前記復調部は、ノイズキャンセラを有し、前記増幅器の出力信号を復調して復調信号を出力し、前記ノイズキャンセラは、前記雑音位置情報を用いて前記復調部内の信号から雑音を取り除く。
本発明の実施形態による電子機器は、前記受信機と、前記受信機から出力される復調信号に所定の信号処理を行って出力する信号処理部と、前記信号処理部で信号処理された信号によって表される映像の表示、及び、信号処理部で信号処理された信号によって表される音声の出力のうちの少なくとも一方を行う出力部とを有する。
本発明の実施形態による自動利得制御方法は、増幅器によって入力信号を利得制御信号に応じて増幅して、増幅された入力信号を求め、前記増幅された入力信号を、その絶対値に対応する値を有する信号に変換し、ピーク検出期間において、前記変換後の信号の値から、最大値を含む所定の数の値を除外して、パルス性雑音以外の信号のピークレベルを検出し、前記ピークレベルと基準信号との間の誤差を誤差信号として算出し、前記誤差信号に基づいて前記利得制御信号を更新する。
本発明の実施形態によれば、パルス性雑音が存在する場合であっても、パルス性雑音以外の信号のピーク値を正確に検出することができる。このため、増幅器に設定される利得の値が収束しなかったり、過小になったりすることを防ぐことができる。
発明の実施形態に係る自動利得制御装置の構成例を示すブロック図である。 1のメモリへ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。 1の自動利得制御装置の他の構成例を示すブロック図である。 3の最大値検出部へ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。 図5(a)は、パルス性雑音混入時のFM信号の波形の例を示すグラフである。図5(b)は、図5(a)の信号の1つが図3の自動利得制御装置に入力された場合における、増幅器の利得の変化を示すグラフである。 1のメモリへ入力される信号のサンプル値の他の例を示すグラフである。 1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。 図8(a)は、図7のメモリへ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。図8(b)は、図7の最大値検出部へ入力されるサンプル値の例を示すグラフである。 1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。 1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。 発明の実施形態に係る無線受信機の構成例を示すブロック図である。 発明の実施形態に係る電子機器の構成例を示すブロック図である。 素信号が入力される自動利得制御装置の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図面において下2桁が同じ参照番号で示された構成要素は、互いに対応しており、同一の又は類似の構成要素である。図面における機能ブロック間の実線は、電気的な接続を示している。
図1は、本発明の実施形態に係る自動利得制御装置の構成例を示すブロック図である。図1の自動利得制御装置100は、可変利得増幅器(GCA)12と、ADコンバータ(ADC)14と、デシメーション部16と、変換部18と、ピーク検出部20と、誤差算出部32と、利得制御部34とを有している。ピーク検出部20は、メモリ22と、サンプル選択部24と、平均化回路(平均化器)26とを有している。
増幅器12は、入力信号SIを増幅し、増幅後の信号SAをADC14に出力する。この際、増幅器12は、利得制御部34から利得制御信号GAを受け取り、利得制御信号GAに応じて入力信号SIを増幅して、増幅された入力信号を信号SAとして出力する。すなわち、増幅器12は、利得制御信号GAに対応する利得を入力信号SIに与える。本明細書では、増幅には、減衰(デシベルで表された利得が負の場合)も含むとする。ADC14は、増幅後の信号SAに対してA/D(Analog-to-Digital)変換処理を行い、得られたディジタル信号(サンプル値)SCをデシメーション部16及び自動利得制御装置100の外部に出力する。
デシメーション部16は、ADC14から出力された信号SCに対してローパスフィルタ(図示せず)による処理を施し、その後、サンプル値を間引くことにより、信号を低いサンプリングレートの信号に変換し、出力する。ローパスフィルタは、デシメーション時のエイリアシングを防ぐために用いられる。変換部18は、デシメーション後の信号を、その大きさに応じた値を有する信号に変換し、メモリ22に出力する。変換部18は、例えば、二乗回路や絶対値回路を有し、デシメーション後の信号の各サンプル値を、それぞれの絶対値に対応する値に変換する。
ピーク検出部20は、ピーク検出期間において、変換部18による変換後の信号のサンプル値から、最大値を含む所定の数の値を除外し、残りの値からパルス状の雑音(パルス性雑音)以外の信号のピークレベルPKを検出する。本明細書において、ピークレベルとは、信号のピーク値又はそれに近い値のある期間における平均値である。
図2は、図1のメモリ22へ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。図2は、N=16、M=8、X=4(Nは2以上の整数、MはM<Nを満たす自然数、XはX≦N−Mを満たす自然数)とした場合の例を示している。各縦線の長さは、変換部18から出力される対応するサンプル値を示している。この点は、以下のサンプル値を示すグラフにおいても同様である。黒丸S1〜S16は、ピーク検出期間内に入力された値のうち、大きい方から順にN個(上位Nサンプル)の値を示す。黒丸S1〜S7で示されたサンプルの値は、パルス性雑音に起因する値である。
メモリ22は、変換部18による変換後の信号として入力されるピーク検出期間内の値のうち、上位Nサンプルの値を保持する。メモリ22は、例えば、新しいサンプル値を受け取るごとに、その値を保持すべきか否かを判定する。すなわち、新しいサンプル値の方が、メモリ22がその時点において保持しているNサンプル値のうちの最小値より大きいか否かを判定する。新しいサンプル値の方が最小値より大きいと判定した場合には、新しいサンプル値を最小値と入れ替えて保持する。これにより、メモリ22は上位のサンプル値を保持することができる。ピーク検出期間終了時にメモリ22に保持されているサンプルは、図2の黒丸S1〜S16で示されている。
サンプル選択部24は、メモリ22に保持されたNサンプルの値のうち、上位Mサンプルの値を除いた上位Xサンプル(すなわち、大きい方から数えてM+1〜M+X番目のサンプル)の値を選択し、ピーク検出期間終了時又はその後に平均化回路26へ出力する。図2の場合は、黒丸S1〜S8の8サンプルの値は選択されず、黒丸S9〜S12の4サンプルの値が選択される。平均化回路26は、サンプル選択部24で選択されたXサンプルの値の平均値を計算し、得られた平均値をそのピーク検出期間におけるピークレベルPKとして出力する。メモリ22に保持されたデータは、ピーク検出期間が終了するごとにリセットされる。
誤差算出部32は、平均化回路26で求められたピークレベルPKと基準信号RSとの間の誤差を算出し、誤差信号ERとして出力する。基準信号RSは、ほぼ一定のレベルの信号である。利得制御部34は、この誤差信号ERに基づいて利得制御信号GAを更新し、増幅器12に出力する。ピーク検出期間ごとに以上の動作を繰り返すことにより、増幅器12の出力信号SAの信号レベルは、基準信号RSに応じたほぼ一定のレベルに保たれる。ピーク検出期間の長さや、利得制御信号GAを更新する周期は、例として一定であるとする。
例えば図2の場合に、黒丸S1〜S8の8サンプルの値は選択されないので、図1の自動利得制御装置100によると、黒丸S1〜S7で示されているようなパルス状の雑音の影響を受けないようにすることができ、ピーク検出期間ごとに、信号SAに対応するピークレベルPKを正確に測定することができる。M、N、及びXの値を、図1の装置100の外部からレジスタで設定可能にしてもよい。
図3は、図1の自動利得制御装置の他の構成例を示すブロック図である。図3の自動利得制御装置200は、ピーク検出部20に代えてピーク検出部220を有する点の他は、図1の自動利得制御装置100と同様に構成されている。ピーク検出部220は、ピーク検出部20の構成要素の他に、最大値検出部28を更に有している。
図1の自動利得制御装置100におけるピーク検出部20では、パルス性雑音が継続する時間に対してサンプリング間隔が短い場合や、ピーク検出期間が長い場合には、メモリ22の上位サンプルのうち非常に多くのサンプルがパルス性雑音によって占められることがある。図3の自動利得制御装置200は、このような場合においても、膨大な容量のメモリを必要としないように構成されている。
図4は、図3の最大値検出部28へ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。図4は、N=8、M=2、X=4とした場合の例を示している。最大値検出部28は、変換部18による変換後の信号を受け取り、ピーク検出期間よりも短い所定の長さの期間ごと(Kサンプルごと(Kは2以上の整数))に、その短い期間におけるサンプル値の最大値を出力する。メモリ22は、最大値検出部28から入力されるピーク検出期間内の複数の最大値のうち、上位Nサンプルの値を保持する。図4の黒丸は、Kサンプルごとの最大値を示し、そのうちの黒丸S1〜S8は、メモリ22に保持されるサンプル値を示す。
サンプル選択部24は、メモリ22に保持されたNサンプルの値のうち、上位Mサンプルを除いた上位Xサンプル(すなわち、M+1〜M+X番目のサンプル)の値を選択し、ピーク検出期間終了時又はその後に平均化回路26へ出力する。図4の場合は、黒丸S1,S2の2サンプルの値は選択されず、黒丸S3〜S6の4サンプルの値が選択される。
この例では、最大値検出部28によって、時間的な幅を持つパルス性雑音に起因するサンプル値が1サンプルで代表されている。最大値検出部28は、これに入力される信号のサンプリングレートに対して1/Kのサンプリングレートで、サンプル値をメモリ22に出力するので、メモリ22が格納する値の数は少なくなる。また、単なる間引きとは異なり、信号のピーク値を取りこぼす可能性もない。図3の自動利得制御装置200によると、パルス性雑音が継続する時間に比べてサンプリング間隔が短い場合や、ピーク検出期間が長い場合においても、回路規模を小さくすることができる。
図5(a)は、パルス性雑音混入時のFM(Frequency Modulation)信号の波形の例を示すグラフである。図5(b)は、図5(a)の信号の1つが図3の自動利得制御装置200に入力された場合における、増幅器12の利得の変化を示すグラフである。
例えば車載ラジオチューナにおいては、イグニション時や電動ミラー動作時等に発生するパルス性雑音の影響を受けることが知られている。図5(a)には、FM信号FM1,FM2に混入したパルス性雑音が示されている。図5(b)に示されているように、ピーク検出期間における最大値のみを用いて利得を制御する場合には、収束後の利得G0が小さく、信号が十分に増幅されない。パルス性雑音と信号との区別ができず、パルス性雑音の影響を受けるからである。一方、図3の自動利得制御装置200によると、収束後の利得G1が大きく、その値が安定しており、追従性も優れていることがわかる。
図1の自動利得制御装置100は、次のように動作してもよい。ここではメモリ22の動作の他の例を説明する。図6は、図1のメモリ22へ入力される信号のサンプル値の他の例を示すグラフである。メモリ22は、新たな値を受け取るごとに判定を行い、入力される値のうち、上位Nサンプルを常に保持するが、メモリ22が保持するサンプル値の最大値が新たな値によって更新された場合には、動作をスキップし、その直後に入力されるLサンプル(Lは1以上の整数)の値は保持しない。図6では、L=4とし、図4の場合と同様にN=8、M=2、X=4の場合を例示している。黒丸S1〜S8は、メモリ22に保持されるサンプル値を示す。
メモリ22がこのように動作することにより、パルス性雑音の立ち上がりを検出した後に、同一のパルス性雑音に起因するサンプル値でメモリが占有されることを防ぐことができる。したがって、パルス性雑音が継続する時間に比べてサンプリング間隔が短い場合や、ピーク検出期間が長い場合においても、回路規模を小さくすることができる。なお、値Lを装置100の外部からレジスタによって設定可能としてもよい。
図7は、図1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。図7の自動利得制御装置300は、ピーク検出部20に代えてピーク検出部320を有する点の他は、図1の自動利得制御装置100と同様に構成されている。ピーク検出部320は、メモリ322と、サンプル選択部324と、平均化回路326と、最大値検出部328とを有している。
図8(a)は、図7のメモリ322へ入力される信号のサンプル値の例を示すグラフである。図8(b)は、図7の最大値検出部328へ入力されるサンプル値の例を示すグラフである。
メモリ322は、ピーク検出期間よりも短い期間(Kサンプルに相当)を単位として動作する。すなわち、メモリ322は、変換部18による変換後の信号として入力される、Kサンプルに相当する期間内のサンプル値を保持し、保持した値をその期間の終了時又はその後にサンプル選択部324に出力する。サンプル選択部324は、メモリ322に保持され、出力されたKサンプルの値のうち、最大値と時間的にその前後のサンプル値とを含むLサンプルの値以外を選択し、最大値検出部328に出力する。
最大値検出部328は、サンプル選択部324で選択され、出力されたK−L個のサンプルの値から最大値を検出し、平均化回路326に出力する。平均化回路326は、ピーク検出期間中において最大値検出部328で検出された複数の最大値の平均値を求め、得られた平均値をピークレベルPKとして誤差算出部32に出力する。図8(a)及び(b)では、K=25、L=5とした場合の例を示している。図7の自動利得制御装置300によると、パルス性雑音が継続する時間に比べてサンプリング間隔が短い場合や、ピーク検出期間が長い場合においても、回路規模を小さくすることができる。
図9は、図1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。図9の自動利得制御装置400は、ローパスフィルタ(LPF)36を更に有する点の他は、図1の自動利得制御装置100と同様に構成されている。
LPF36は、誤差算出部32から出力される誤差信号ERを受け取り、この信号の低周波成分を通過させ(言い換えると、この信号に平滑化を行い)、得られた信号を利得制御部34に出力する。利得制御部34は、LPF36から出力された信号に基づいて、利得制御信号GAを更新する。LPF36は、例えば、1次のIIR(infinite impulse response)フィルタであり、利得更新周期ごとに1回動作するものであってもよい。図9の自動利得制御装置400によると、ピーク検出部20による誤検出や、他の雑音等の影響による誤差信号ERの微小な変動による利得制御信号GAの変動を抑えることができる。同様に、自動利得制御装置200及び300等の本明細書における他の自動利得制御装置が、誤差信号ERを平滑化するLPF36を更に有してもよい。
図10は、図1の自動利得制御装置の更に他の構成例を示すブロック図である。図10の自動利得制御装置500は、ピーク検出部20及び利得制御部34に代えてピーク検出部520及び利得制御部534を有し、周期決定部38を更に有する点の他は、図1の自動利得制御装置100と同様に構成されている。
ここまでは、ピーク検出期間の長さ及び利得制御信号GAを更新する周期(利得更新周期)は一定であるとして説明したが、一定でなくてもよい。例えば、ピーク検出期間の長さ及び利得更新周期を、誤差信号ERの大きさに基づいて変更してもよい。一般的には、利得更新後のピーク検出結果に基づいて次の利得を更新するので、(利得更新周期)≧(ピーク検出期間の長さ)の関係がある。このように、利得更新周期の1周期はピーク検出期間を含んでおり、ピーク検出期間の長さと利得更新周期とは必ずしも一致する必要はない。
周期決定部38は、誤差算出部32から出力される誤差信号ERの大きさに基づいて、適切なピーク検出期間の長さDP及び利得更新周期RIを決定する。ピーク検出部520は、周期決定部38で決定されたピーク検出期間の長さDPごとにピークレベルPKの検出を行う。利得制御部534は、周期決定部38で決定された利得更新周期RIごとに一度、利得制御信号GAを更新する。ピーク検出部520及び利得制御部534は、その他の点はピーク検出部20及び利得制御部34と同様である。
例えば、入力信号SIのレベルが基準値と大幅にずれている場合、すなわち、増幅器12の利得が非常に大きい場合、又は増幅器12の利得が非常に小さい場合には、誤差信号ERの絶対値が大きい。このような場合には、周期決定部38は、ピーク検出期間の長さDP及び利得更新周期RIを短くする。誤差信号ERの大きさが0に近い場合には、周期決定部38は、ピーク検出期間の長さDP及び利得更新周期RIを長くする。これにより、急激な入力信号レベル変化時においても、高速かつスムーズに利得制御信号GAの値及び増幅器12の利得を収束させることができる。周期決定部38は、ピーク検出期間の長さDP及び利得更新周期RIを、誤差信号ERの大きさに反比例させてもよい。
ピーク検出部520は、サンプル選択部24に代えてサンプル選択部524を有する点の他は、図1のピーク検出部20と同様に構成されている。サンプル選択部524には、周期決定部38からピーク検出期間の長さDPが入力され、サンプル選択部524は、ピーク検出期間の長さDPに従って動作する。
図1のサンプル選択部24は、メモリ22に保持されたNサンプルの値のうち、上位Mサンプルの値を除いた上位Xサンプルの値を選択する。一方、図10のサンプル選択部524は、除外される値の数Mを、ピーク検出期間の長さDPに応じて変更する。その他の点は、サンプル選択部24と同様である。一般に、ピーク検出期間が長いほどノイズの影響を多く受けるので、サンプル選択部524は、除外される値の数Mを、ピーク検出期間の長さDPが長いほど大きな数に変更する。サンプル選択部524は、例えば、除外される値の数Mをピーク検出期間の長さDPに比例した数にする。これによると、ピーク検出期間が長い場合であっても、ノイズの影響を受けにくくすることができる。
同様に、図3の自動利得制御装置200が、サンプル選択部24及び利得制御部34に代えてサンプル選択部524及び利得制御部534を有し、周期決定部38を更に有するようにしてもよい。
図11は、本発明の実施形態に係る無線受信機の構成例を示すブロック図である。図11の無線受信機670は、自動利得制御装置600と、復調部40とを有している。自動利得制御装置600は、ピーク検出部20に代えてピーク検出部620を有する点の他は、図1の自動利得制御装置100と同様に構成されている。
ピーク検出部620は、図1のピーク検出部20とほぼ同様に構成されている。例えばピーク検出部620に含まれるメモリが、パルス性雑音の位置(タイミング)を検出し、パルス性雑音の位置を示す雑音位置情報NPを出力する。メモリは、値が大きいサンプル値(例えば図2の大きい方からM個のサンプル値S1〜S7)の位置をパルス性雑音の位置として検出する。ピーク検出部620は、図3及び図7のピーク検出部220,320とほぼ同様に構成されていてもよく、最大値検出部28又は328が、値が大きいサンプル値(例えば図4のサンプル値S1,S2)の位置をパルス性雑音の位置として検出し、これらの位置を示す雑音位置情報NPを出力してもよい。
復調部40は、ADC14から出力された信号SCを復調し、得られた復調信号DMを出力する。復調部40は、ノイズキャンセラ42を有する。ノイズキャンセラ42は、雑音位置情報NPを用いて復調部40の信号SCからパルス性雑音を取り除き、復調信号DMにパルス性雑音の影響が現れないようにする。ノイズキャンセラ42は、雑音位置情報NPを用いることにより確実にパルス性雑音の位置を知ることができるので、雑音位置情報NPを用いない場合よりも効率的に動作することができる。
復調部40は、必ずしもノイズキャンセラ42を有していなくてもよく、図11において、自動利得制御装置600に代えて自動利得制御装置100,200,300,400,及び500のいずれか1つを用いてもよい。
図12は、本発明の実施形態に係る電子機器の構成例を示すブロック図である。図12の電子機器180は、自動利得制御装置100と、復調部40と、信号処理部52と、映像/音声出力部54とを有している。自動利得制御装置100は、信号SCを復調部40に出力し、復調部40は、信号SCを復調して復調信号DMを出力する。信号処理部52は、復調信号DMにデコード等の所定の信号処理を行って出力する。映像/音声出力部54は、表示パネル及びスピーカーのうちの少なくとも1つを有し、信号処理部52で信号処理された信号によって表される映像の表示パネルでの表示、及び、信号処理部52で信号処理された信号によって表される音声のスピーカーからの出力のうちの少なくとも一方を行う。
電子機器180の例としては、ラジオ受信機やテレビジョン受信機がある。図12において、自動利得制御装置100に代えて、自動利得制御装置200,300,400,500,及び600のいずれか1つを用いてもよい。
以上の各例においては、自動利得制御装置が、可変利得増幅器を1つのみ有する場合について説明したが、自動利得制御装置は、この可変利得増幅器と直列に結合された他の可変利得増幅器を更に有してもよい。言い換えると、自動利得制御装置は、直列に結合された複数の可変利得増幅器を有してもよく、この場合には、複数の可変利得増幅器のうちの少なくとも1つが、以上で説明したように制御される。
以上では、自動利得制御装置の入力信号及び出力信号が実数信号である場合について説明したが、これらの信号は複素信号であってもよい。例えば、直交復調器を有する受信機に自動利得制御装置が用いられる場合には、直交復調器から出力された複素信号(同相信号SII及び直交信号SIQ)を、自動利得制御装置の入力信号とする。
図13は、複素信号が入力される自動利得制御装置の構成例を示すブロック図である。図13の自動利得制御装置700は、可変利得増幅器12A,12Bと、ADC14A,14Bと、デシメーション部16A,16Bと、変換部718と、ピーク検出部20と、誤差算出部32と、利得制御部34とを有している。
増幅器12A,12Bは、信号SII,SIQがそれぞれ入力される他は、図1の増幅器12と同様である。ADC14A,14Bは図1のADC14と同様であり、デシメーション部16A,16Bは、図1のデシメーション部16と同様である。ADC14Aは、変換後の信号SCIをデシメーション部16A及び自動利得制御装置700の外部の復調回路に出力する。ADC14Bは、変換後の信号SCQをデシメーション部16B及び復調回路に出力する。デシメーション部16A,16Bは、デシメーション部16と同様に間引きを行い、得られた信号DCI,DCQをそれぞれ変換部718に出力する。
変換部718は、二乗回路を有し、例えば、I+Q又は√(I+Q)を求めてピーク検出部20に出力する。ピーク検出部20、誤差算出部32、及び利得制御部34は、図1を参照して説明したものと同様である。自動利得制御装置200,300,400,500,及び600のそれぞれが、自動利得制御装置700と同様に、可変利得増幅器12A,12B、ADC14A,14B、デシメーション部16A,16B、及び変換部718を有してもよい。
本明細書における各機能ブロックは、典型的にはハードウェアで実現され得る。例えば各機能ブロックは、IC(集積回路)の一部として半導体基板上に形成され得る。ここでICは、LSI(large-scale integrated circuit)、ASIC(application-specific integrated circuit)、ゲートアレイ、FPGA(field programmable gate array)等を含む。代替としては各機能ブロックの一部又は全ては、ソフトウェアで実現され得る。例えばそのような機能ブロックは、プロセッサ及びプロセッサ上で実行されるプログラムによって実現され得る。換言すれば、本明細書で説明される各機能ブロックは、ハードウェアで実現されてもよいし、ソフトウェアで実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの任意の組合せで実現され得る。
本発明の多くの特徴及び優位性は、記載された説明から明らかであり、よって添付の特許請求の範囲によって、本発明のそのような特徴及び優位性の全てをカバーすることが意図される。更に、多くの変更及び改変が当業者には容易に可能であるので、本発明は、図示され記載されたものと全く同じ構成及び動作に限定されるべきではない。したがって、全ての適切な改変物及び等価物は本発明の範囲に入るものとされる。
以上説明したように、本発明の様々な実施形態によると、パルス性雑音の影響を低減することが比較的簡単な回路構成で可能となるので、本発明は、自動利得制御装置及びこれを用いる車載用のラジオチューナ等について有用である。
12,12A,12B 増幅器
18,718 変換部
20,220,320,520,620 ピーク検出部
32 誤差算出部
34,534 利得制御部
22,322 メモリ
24,324,524 サンプル選択部
26,326 平均化回路
28,328 最大値検出部
36 ローパスフィルタ
38 周期決定部
40 復調部
42 ノイズキャンセラ
52 信号処理部
54 映像/音声出力部
100,200,300,400,500,600,700 自動利得制御装置
180 電子機器
670 無線受信機

Claims (12)

  1. 入力信号を利得制御信号に応じて増幅して、増幅された入力信号を出力する増幅器と、
    前記増幅された入力信号を、その絶対値に対応する値を有する信号に変換する変換部と、
    ピーク検出期間において、前記変換部による変換後の信号の値から、最大値を含む所定の数の値を除外して、パルス性雑音以外の信号のピークレベルを検出するピーク検出部と、
    前記ピークレベルと基準信号との間の誤差を算出して、誤差信号として出力する誤差算出部と、
    前記誤差信号に基づいて前記利得制御信号を更新して出力する利得制御部とを備える
    自動利得制御装置。
  2. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記ピーク検出部は、
    前記変換部による変換後の信号が入力され、前記ピーク検出期間内に入力された値のうち、大きい方からN個(Nは2以上の整数)の値を保持するメモリと、
    前記メモリに保持された値のうち、大きい方から数えてM+1番目からM+X番目までのX個(MはM<Nを満たす自然数、XはX≦N−Mを満たす自然数)の値を選択するサンプル選択部と、
    前記サンプル選択部で選択された値の平均値を計算して前記ピークレベルとして出力する平均化器とを有する
    自動利得制御装置。
  3. 請求項2に記載の自動利得制御装置において、
    前記ピーク検出部は、前記ピーク検出期間より短い所定の長さの期間ごとに、前記変換部による変換後の値から最大値を検出して出力する最大値検出部を更に有し、
    前記メモリには、前記最大値検出部から出力された値が入力される
    自動利得制御装置。
  4. 請求項2に記載の自動利得制御装置において、
    前記メモリは、新たな値を受け取るごとに、前記新たな値を保持すべきか否かを判定し、保持する値のうちの最大値が前記新たな値によって更新された場合には、その直後に入力される所定の数の値は保持しない
    自動利得制御装置。
  5. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記ピーク検出部は、
    前記変換部による変換後の信号が入力され、前記ピーク検出期間より短い所定の長さの期間に入力された値を保持するメモリと、
    前記メモリに保持された値のうち、最大値とその前後の値とを含む所定の数の値以外を選択するサンプル選択部と、
    前記サンプル選択部で選択された値から最大値を検出する最大値検出部と、
    前記最大値検出部で検出された最大値の、前記ピーク検出期間における平均値を計算して、前記ピークレベルとして出力する平均化器とを有する
    自動利得制御装置。
  6. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記誤差信号に平滑化を行って出力するローパスフィルタを更に備え、
    前記利得制御部は、前記ローパスフィルタで平滑化された信号に基づいて前記利得制御信号を更新して出力する
    自動利得制御装置。
  7. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記誤差信号の大きさに基づいて、前記ピーク検出期間の長さを決定する周期決定部を更に備え、
    前記ピーク検出部は、前記ピーク検出期間ごとにピークレベルを検出し、
    前記利得制御部は、前記ピーク検出期間を含む期間ごとに前記利得制御信号を更新する
    自動利得制御装置。
  8. 請求項7に記載の自動利得制御装置において、
    前記ピーク検出部は、前記所定の数を、前記ピーク検出期間の長さに応じて変更する
    自動利得制御装置。
  9. 請求項1に記載の自動利得制御装置において、
    前記可変利得増幅器と直列に結合された他の可変利得増幅器を更に有する
    自動利得制御装置。
  10. 自動利得制御装置と、
    復調部とを備え、
    前記自動利得制御装置は、
    入力信号を利得制御信号に応じて増幅して、増幅された入力信号を出力する増幅器と、
    前記増幅された入力信号を、その絶対値に対応する値を有する信号に変換する変換部と、
    ピーク検出期間において、前記変換部による変換後の信号の値から、最大値を含む所定の数の値を除外して、パルス性雑音以外の信号のピークレベルを検出し、かつ、パルス性雑音のタイミングを示す雑音位置情報を出力するピーク検出部と、
    前記ピークレベルと基準信号との間の誤差を算出して、誤差信号として出力する誤差算出部と、
    前記誤差信号に基づいて前記利得制御信号を更新して出力する利得制御部とを有し、
    前記復調部は、ノイズキャンセラを有し、前記増幅器の出力信号を復調して復調信号を出力し、
    前記ノイズキャンセラは、前記雑音位置情報を用いて前記復調部内の信号から雑音を取り除く
    受信機。
  11. 請求項10に記載の受信機と、
    前記受信機から出力される復調信号に所定の信号処理を行って出力する信号処理部と、
    前記信号処理部で信号処理された信号によって表される映像の表示、及び、信号処理部で信号処理された信号によって表される音声の出力のうちの少なくとも一方を行う出力部とを備える
    電子機器。
  12. 増幅器によって入力信号を利得制御信号に応じて増幅して、増幅された入力信号を求め、
    前記増幅された入力信号を、その絶対値に対応する値を有する信号に変換し、
    ピーク検出期間において、前記変換後の信号の値から、最大値を含む所定の数の値を除外して、パルス性雑音以外の信号のピークレベルを検出し、
    前記ピークレベルと基準信号との間の誤差を誤差信号として算出し、
    前記誤差信号に基づいて前記利得制御信号を更新する
    自動利得制御方法。
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