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JPWO2011030438A1 - 貨幣処理装置 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る貨幣処理装置は、ユーザの指示に応じて、実行される処理の態様に関わる処理モードを、一時保留動作を行うモードと行わないモードの何れかに切替可能に設定するモード設定部を備え、入金処理または出金処理を行うにあたり処理モードが保留モードに設定されている場合には、入金貨幣または出金貨幣を一時保留させる一方、処理モードが非保留モードに設定されている場合には、入金貨幣または出金貨幣を一時保留させない構成とする。そのため、入金処理または出金処理における貨幣の一時保留動作の有無がユーザによって変更可能となる。

Description

本発明は、例えば入金処理や出金処理といった、貨幣に関する処理を実行する貨幣処理装置に関する。
従来、銀行等において貨幣の入金処理や出金処理等を実行する貨幣処理装置が広く用いられている。貨幣処理装置が用いられることにより、入金や出金等の処理は、手作業に比べて正確かつ迅速に行われることとなる。
ここで貨幣処理装置による入金処理は、例えば以下に説明する流れによって実行される。まず入金口に投入された入金貨幣は、貨幣を一時保留する一時保留部に搬送される。このとき、各入金貨幣についての金種、真偽、正損等の識別が実行される。そして、識別結果に基づいて入金貨幣の総額である入金額が算出される。
その後、貨幣処理装置は、表示部等に入金額を表示すると共に、ユーザに入金の許否を選択させる。そしてユーザによって入金が許可されると、一時保留されている入金貨幣は収納部に収納される。一方、入金が許可されない場合は、一時保留されている入金貨幣は返却される。
即ち、入金口から入金された入金貨幣は、直ちには収納部に収納されず、一旦一時保留部に収納され、入金処理がキャンセルされた場合は入金された貨幣がそのまま一時保留部から返却される。
このように、入金額を承認する動作を行った上で、承認されなかった場合には入金された貨幣現物をそのまま返却することで、取引に関する疑義が生ずることを回避し、正確に貨幣を処理することができる。
一時保留部を有さず入金貨幣が直ちに収納部に収納される貨幣処理装置では、入金処理がキャンセルされると収納部から貨幣を1枚ずつ繰り出して返却する必要がある。このような装置に比べて、一時保留部を利用する貨幣処理装置では返却に係る処理を迅速に行えるという利点もある。
入金処理を行う場合だけでなく、出金処理を行う場合でも出金貨幣が直ちには出金口に搬送されず一時保留される場合がある。このような貨幣処理装置によれば、例えば出金貨幣を一時保留中に装置内部で障害が発生したような場合、出金口から出金済みの貨幣の取扱いを考慮することなく、出金のキャンセル処理を実現することができる。
特開2004−145600号公報
上述した通り、貨幣処理を正確なものとするためには一時保留部の利用が有効である。しかし、一時保留部を利用して入金する場合、入金貨幣が入金口から収納部へ直接搬送されるものに比べて、収納完了までに時間がかかるという問題がある。特に、大量の貨幣が入金される場合この問題は顕著となる。
また貨幣処理装置の利用目的や使用環境によっては、入金処理における正確性よりも迅速性の方が重要となる場合がある。例えば、予め総額が分かっている貨幣や少額の貨幣を入金するような場合、入金額の承認処理はその重要度が低くなる。中には一時保留動作を省略してでも、迅速に処理が完了することを要求するユーザも存在し得る。
そこで、一時保留部を利用して正確な貨幣処理を実現することが可能でありながら、利用目的や使用環境に柔軟に対応するために一時保留動作を行わない貨幣処理を行うことも可能な貨幣処理装置が望まれる。
本発明は上述した問題点に鑑み、入出金処理における貨幣の一時保留動作の有無を設定可能な貨幣処理装置の提供を目的とする。また、一時保留動作を行わない場合にも一時保留部を有効に活用した運用が可能な貨幣処理装置を提供することをも目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係る貨幣処理装置の第1の態様は、貨幣を処理する貨幣処理装置において、入金貨幣が投入される入金口と、貨幣を収納する複数の収納部と、貨幣を保留可能な一時保留部と、 投入された入金貨幣を、入金口から一時保留部を介して収納部へ搬送可能な搬送部と、入金処理に係る動作を、保留モードと非保留モードのいずれかに設定可能なモード設定部と、モード設定部の設定に基づいて搬送部を制御し、保留モードでは前記入金口に投入された入金貨幣を一時保留部に保留した後に収納部へ搬送して収納し、非保留モードでは入金貨幣を一時保留部を介さずに入金口から収納部へ直接搬送して収納する制御部とを備えることを特徴とする。
また本発明に係る第2の態様は、貨幣を処理する貨幣処理装置において、貨幣を収納する複数の収納部と、出金貨幣が排出される出金口と、貨幣を一時的に保留可能な一時保留部と、排出する出金貨幣を収納部から一時保留部を介して出金口へ搬送可能な搬送部と、出金処理に係る動作を保留モードと非保留モードのいずれかに設定可能なモード設定部と、モード設定部の設定に基づいて搬送部を制御し保留モードでは収納部から出金する出金貨幣を一時保留部に保留した後に出金口へ搬送して排出し非保留モードでは出金貨幣を一時保留部を介さずに収納部から排出口へ直接搬送して排出する制御部とを備えることを特徴とする。
また本発明に係る第3の態様は、第1の態様に係る貨幣処理装置であって、さらに、入金貨幣の正損を識別する識別部を備え、制御部は非保留モードでは識別部によって損券と識別された入金貨幣を一時保留部に搬送して収納することを特徴とする。
また本発明に係る第4の態様は、第3の態様に係る貨幣処理装置であって、さらに、リジェクト紙幣を収納するリジェクトボックスを備え、制御部は損券と識別された入金貨幣をリジェクトボックスまたは一時保留部に搬送して収納することを特徴とする。
また本発明に係る第5の態様は、第4の態様に係る貨幣処理装置であって、制御部は一時保留部に損券が収納され、かつ前記リジェクトボックスに紙幣を収納可能であるときは、一時保留部の損券をリジェクトボックスに搬送し収納することを特徴とする。
また本発明に係る第6の態様は、第4の態様に係る貨幣処理装置であって、制御部は一時保留部に損券が収納され、かつリジェクトボックスに紙幣を収納不可能であるときは、一時保留部に損券が収納されていることを報知することを特徴とする。
また本発明に係る第7の態様は、第1の態様に係る貨幣処理装置であって、さらに入金貨幣が処理対象貨幣であるか否かを識別する識別部を備え、制御部は非保留モードでは識別部によって対象外貨幣と識別された入金貨幣を一時保留部へ搬送して収納することを特徴とする。
また本発明に係る第8の態様は、第7の態様に係る貨幣処理装置であって、制御部は対象外貨幣を、処理対象貨幣の貨幣価値に換算して計数することを特徴とする。
また本発明に係る第9の態様は、第1の態様に係る貨幣処理装置であって、一時保留部は非保留モードでは記番号を記録済みの追跡可能貨幣を収納し、制御部は非保留モードでは所定の指示に応じて追跡可能貨幣を一時保留部から出金口に搬送して排出することを特徴とする。
また本発明に係る第10の態様は、第9の態様に係る貨幣処理装置であって、さらに貨幣の記番号を識別する識別部を備え、制御部は入金口または収納部から繰り出した貨幣の記番号を識別部により識別して出力すると共に、識別後の貨幣を追跡可能貨幣として一時保留部へ搬送して収納することを特徴とする。
また本発明に係る第11の態様は、第10の態様に係る貨幣処理装置であって、さらに制御部が出力する識別部で識別された追跡可能貨幣の記番号を記憶する記憶部を備えることを特徴とする。
また本発明に係る第12の態様は、第1の態様に係る貨幣処理装置であって、さらに出金貨幣が排出される出金口を備え、一時保留部は非保留モードでは所定金種の貨幣を収納し、制御部は非保留モードでは入金貨幣から所定金種への両替指示に応じて入金貨幣と同額分の所定金種の貨幣を一時保留部から優先的に搬送し、一時保留部の貨幣が不足したときは収納部から所定金種の貨幣を搬送し排出口へ排出することを特徴とする。
また、本発明に係る第13の態様は、第1の態様に係る貨幣処理装置であって、さらに出金貨幣が排出される出金口を備え、一時保留部は非保留モードでは所定金種の貨幣を収納し、制御部は非保留モードでは入金貨幣から所定金種への両替指示に応じて入金貨幣と同額分の所定金種の貨幣を収納部から優先的に搬送し、収納部の貨幣が不足したときは一時保留部から所定金種の貨幣を搬送し排出口へ排出すると共に、一時保留部に所定金種の貨幣が収納され、かつ所定金種を収納する前記収納部に貨幣を収納可能であるときは、一時保留部の貨幣を収納部に搬送して収納することを特徴とする。
本発明に係る貨幣処理装置の第1または第2の態様によれば、ユーザの指示に応じて、処理モードが保留モードに設定された場合には、入金処理または出金処理において貨幣の一時保留がなされ、処理モードが非保留モードに設定された場合には、入金処理または出金処理において貨幣の一時保留がなされない。そのため、入金処理または出金処理における貨幣の一時保留の有無が、ユーザによって変更可能となる。その結果、使用環境等に柔軟に適応することが可能となる。
また第3の態様によれば、処理モードが非保留モードに設定されている場合に、入金処理において正券と損券とを分離して集積させ、損券の集積に一時保留部を活用することができる。
また第4の態様によれば、一時保留部を損券の集積に活用し、リジェクトボックスの収納容量で不足する場合にも処理を停止せず継続することができる。
また第5の態様によれば、紙幣を、リジェクトボックスに優先して収納することで、一時保留部を紙幣の収納に利用する場合でもセキュリティ性の低下を回避することができる。
また第6の態様によれば、利用者に一時保留部に紙幣が残留することを報知することで、一時保留部を紙幣の収納に利用する場合でもセキュリティ性の低下を回避することができる。
また第7の態様によれば、リサイクル使用しない処理対象外紙幣を、処理対象紙幣と分離して収納することができる。
また第8の態様によれば、リサイクル使用しない処理対象外紙幣であっても入金対象として、処理対象の貨幣価値に換算した上で入金額に加算することができる。
また第9の態様によれば、記番号等を記録済みの追跡可能紙幣を一時保留部に収納することで、強盗等の緊急時に出金して使用し、後日盗難された紙幣を追跡することができる。
また第10の態様によれば、追跡可能紙幣を貨幣処理装置内部で作成し一時保留部へ収納することができる。
また第11の態様によれば、貨幣処理装置内部で追跡可能紙幣を作成した際に、追跡可能紙幣の記番号を装置内部に記憶しておくことができる。
また第12の態様によれば、一時保留部を両替用の紙幣を収納するために活用し、両替処理を行う際に、一時保留部に収納された紙幣を出金することができる。
また第13の態様によれば、一時保留部を収納部への貨幣補充用に活用し、両替処理により収納部から紙幣が出金された後に、一時保留部から収納部へ紙幣を補充することができる。
本発明の実施形態に係る紙幣処理システムの構成図である。 本発明の実施形態に係る紙幣入出金機の構成図である。 本発明の実施形態における制御体系に関するブロック図である。 本発明の実施形態における第1処理モードに関する処理の流れ図である。 本発明の実施形態における第2処理モードに関する処理の流れ図である。 本発明の実施形態における第3処理モードに関する処理の流れ図である。 本発明の実施形態における第4処理モードに関する処理の流れ図である。 本発明の実施形態における第5処理モードに関する処理の流れ図である。 スタッカの配列情報の修正に関する処理の流れ図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、以下の実施形態は、すべての局面において例示であって、本発明、その適用物或いはその用途をこれに限定することを意図するものではない。ここに例示されない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得る。
本発明の実施形態について、紙幣処理システム1を例に挙げて以下に説明する。
当該紙幣処理システム1の構成を図1に示す。このように紙幣処理システム1は、紙幣入出金機11、および2台の端末(12、13)により構成されている。ここで、紙幣入出金機11が本発明に係る貨幣処理装置に相当する。
端末(12、13)とは、例えばパーソナルコンピュータ等の操作端末であって、テラー等のユーザによって紙幣入出金機11に対する処理命令や各種情報の入出力を行うことが可能となっている。
紙幣入出金機11の内部構成を図2に示す。紙幣入出金機11は、例えば銀行等の金融機関のカウンター内で2人のテラー間に設置される。これにより、1台の紙幣入出金機11を2人のテラーによって使用することができる。
紙幣入出金機11には通信インターフェースが設けられており、ここに左右2人のテラーが操作する端末(12、13)がそれぞれ図1のように接続されている。これにより端末(12、13)と紙幣入出金機11との双方向通信が可能となっている。そしてこれら端末(12、13)のいずれか一方で紙幣入出金機11を使用することができる。
以下、図1および図2を参照しながら、紙幣入出金機11の構成の詳細について説明する。紙幣入出金機11は機体14を有し、この機体14は、テラーが操作する操作面側を前面14aとし、この前面14aと反対側つまりカウンターの外側の顧客側を後面14bとした場合、左右方向の横幅が狭く、前後方向の奥行きが長いとともに上下方向の高さが高い縦型に構成されている。
また機体14には、上部ユニット15および下部ユニット16が機体14の前面側からそれぞれ引出可能に設けられている。
上部ユニット15の上面前側および前面上側には、操作部としての上面操作部17および前面操作部18がそれぞれ配置されている。また上面操作部17は、機体14の上面14cより上方に突出され、この上面操作部17の後方の機体14の上面域にカウンターが嵌合する嵌合段部19が形成されている。この嵌合段部19から機体14の後面14bまでの幅寸法のカウンターが、機体14の上面14cに嵌合配置され、上面操作部17の上面がカウンターの上面と略同じ高さに配置される。
機体14の前面下部域には扉体28が開閉可能に取り付けられている。この扉体28には、下部ユニット16を機体14に収納して扉体28を閉じた状態で施錠解錠される、下部ユニット錠29が設けられている。扉体28が解錠されて開放されることにより、下部ユニット16は、機体14内から前方へ引き出し可能となっている。尚、下部ユニット錠29は、金融機関の上位管理者または警備保障会社の社員によってのみ、施錠解錠されるようになっている。
また紙幣入出金機11の内部機構としては、入金口41、出金口42、一時保留部43、リジェクトボックス44、紙幣収納部45、紙幣搬送部46、および識別部50等が備えられている。
入金口41は、上部ユニット15の上面側に開口するボックス状の容器として設けられている。これによりユーザは、入金口41に、入金紙幣等を投入することが可能となっている。投入された紙幣は、後述するように、紙幣搬送部46によって紙幣入出金機11の内部に搬送される。
また入金口41にはカバーが設けられ、紙幣入出金記11は、通常は当該カバーを閉じた状態で使用される。カバーが閉じられた状態であっても入金口41には所定枚数の紙幣が投入可能となっており、紙幣の投入枚数を規制することで処理能力を超える大量の紙幣が投入され障害が発生することを回避している。
カバーは透明な材質で内部が視認可能となっており、投入した紙幣が確実に内部に繰り出されていることをユーザが確認できる。それと同時に紙幣が内部に取り込んでいる際にユーザが不用意に入金口41内部に手を挿入し、搬送ベルト等の機構部に巻き込まれるようなことがないよう安全性をも確保している。
また、カバーは開閉可能または容易に取外し可能に設けられている。カバーを開くかまたは取外すことにより、入金口41で処理可能な範囲内で多量の紙幣を投入することができる。また入金口41での繰り出し不良等の障害発生時に復旧操作がしやすいようになっている。
出金口42は、上部ユニット15の上面側に開口するボックス状の容器として設けられている。これにより紙幣入出金機11は、出金口42に出金紙幣等を搬送し排出することが可能となっている。出金口42に排出された紙幣は、ユーザによって取り出し可能となる。
一時保留部43は、上部ユニット15内部の前面側付近に設けられており、搬送されてきた紙幣を保留する。また一時保留部43の前面側には、電磁ロックによってロックされる透明な扉43aが、開閉可能に配置されている。これによりユーザは、一時保留部43に保留されている紙幣を直接取り出すことが可能となっている。
リジェクトボックス44は、下部ユニット16内部の前面側付近に設けられており、損券や出金リジェクト紙幣等を収納する。
紙幣収納部45は、下部ユニット16内部に設けられており、紙幣を金種別に収納する。より具体的には、金種別に紙幣が収納される複数のスタッカが前後方向に並ぶように備えられている。各スタッカは、扉体28が開かれることにより、紙幣入出金機1の本体から着脱自在となっている。
紙幣入出金機11は、各金種に係るスタッカがどの位置に装着されているかを表す情報を記憶している。そして紙幣処理システム1は、このスタッカの配列情報に基づいて、入金処理や出金処理等を実行するようになっている。
ここで、例えば各スタッカの形状が互いに同一もしくは類似である場合には、ユーザによってスタッカが紙幣入出金機11の本体から取り外された後、当該スタッカが、以前と異なる位置に装着されてしまう可能性がある。また例えば、同一もしくは類似の紙幣入出金機が複数台設置されている場合には、ある紙幣入出金機の本体からスタッカが取り外された後、当該スタッカが、別の紙幣入出金機の本体に装着されてしまう可能性がある。
このような場合、スタッカの配列情報が現状と整合せず、入金処理や出金処理等が正常に実行されないこととなる。そこで紙幣入出金機11においては、このような問題を解決するため、例えば以下のような対策がなされていてもよい。
まず各スタッカに、対応する紙幣入出金機の本体のID情報、割り当てられている金種の情報、および自らが収納している紙幣枚数の情報等を付与しておく。尚、各情報を付与する手法としては、スタッカに内蔵されるメモリの他、ICカードやRF−IDを利用した電気的または磁気的な手法等が挙げられる。そして紙幣入出金機11の本体においては、スタッカが装着される位置ごとに、スタッカに付与された各情報の読取が可能であるようにしておく。
そしてステップS110からS114までの一連の処理が可能となっている。ここで処理詳細について図9を参照しながら説明する。
まず紙幣入出金機11は、新たにスタッカが装着されたか否かを判断する(ステップS110)。装着されていなければ(ステップS110のN)、当該一連の処理は終了する。
新たにスタッカが装着された場合は(ステップS110のY)、紙幣入出金機11は、この装着されたスタッカが自機に対応するものか否かを、当該スタッカに付与されている情報に基づいて判断する(ステップS111)。その結果、自機に対応しないものと判断された場合は(ステップS111のN)、スタッカの装着ミスが有った事を、例えば音や光を発することによってユーザに報知する(ステップS112)。これにより装着ミスがあった事に気付き、適切に対応することが可能となる。またステップS112の処理がなされた後は、当該一連の処理は終了する。
一方、新たに装着されたスタッカが自機に対応したものと判断された場合は(ステップS111のY)、装着された位置が、記憶されているスタッカの配列情報と整合しているか否かを、当該スタッカに付与されている情報に基づいて判断する(ステップS113)。その結果、整合しないと判断された場合は(ステップS113のN)、スタッカの配列情報を、新たに装着されたスタッカの位置に適合するように更新する(ステップS114)。
これにより、ユーザがスタッカの装着位置を間違えた場合であっても、スタッカの配列情報が自動的に修正され、入金処理や出金処理に支障が生じないようになる。尚、スタッカの配列情報が、実際のスタッカの配列と整合していると判断された場合(ステップS113のY)、もしくはステップS114の処理がなされた後は、当該一連の処理は終了する。
尚、紙幣入出金機11に、他機に対応するスタッカが装着されてもよい場合には、ステップS112の処理に代えて、スタッカの配列情報を実際の配列に整合させる処理がなされるようにしても構わない。またステップS114の処理がなされる場合にも、スタッカの装着ミスが有った事が、ユーザに報知されるようにしても構わない。
紙幣搬送部46は、上述した入金口41、出金口42、一時保留部43、リジェクトボックス44、および紙幣収納部45の各々を結び、後述する制御部からの指示に基づいて、紙幣を搬送する。より具体的には、紙幣搬送部46は、正逆方向に回転可能なベルトコンベヤとして構成されている。また図2にA〜Gで示したように、複数の分岐点を有している。これにより紙幣搬送部46は、任意の接続先へ紙幣を効率良く搬送することが可能となっている。
識別部50は、紙幣搬送部46(分岐点DとEとの間)に対応して設けられている。識別部50は、光学センサや厚み検知センサ等を備えており、搬送されてきた紙幣における光の透過像、反射像および厚み等を検出することが可能である。識別部50によれば、検出情報を利用したパターンマッチング等によって、搬送されてきた紙幣の通貨の種類、金種、真偽、および正損等を識別することが可能である。
ここで「通貨の種類」とは、例えば米国で使用されている「ドル」、ヨーロッパで使用されている「ユーロ」、日本で使用されている「円」といったような通貨の種類を指す。また「金種」とは紙幣の金額の種類(例えば、$1、$5、$10といった種類)のことであり、「真偽」とは紙幣が偽造されたものであるか否か(本物か偽物か)を示すものであり、「正損」は紙幣の劣化状態に鑑みて、紙幣が適正な状態であるか否か(正券と損券の何れであるか)を示すものである。
次に紙幣処理システム1における制御体系について、図3を参照しながら以下に説明する。本図に示すように、紙幣入出金機11は、制御部201、演算部202、処理モード設定部203、識別部50、紙幣搬送部46、および記憶部204等を有している。尚、図3は制御体系を示すものであるが、図2と対応する構成部については同一の符号を付している。
制御部201は、例えばCPU等により構成され、紙幣入出金機11を構成する各部を制御して、入出金機11の行う各種の処理を実現する。また紙幣入出金機11に接続されている端末(12、13)との間で、各種情報を入出力することができる。演算部202は、紙幣入出金機11において必要となる各種の演算処理を実行する。特に、入金処理の実行時においては、入金額の算出等を実行する。入金額の算出は、各入金紙幣の金額が順次加算されることにより算出される。
尚、演算部202が制御部201によって実現される態様であっても構わない。また、?識別部50は、上述したように紙幣における通貨の種類、金種、真偽、および正損等を識別するが、当該識別結果は制御部201等に伝送されるようになっている。
処理モード設定部203は、ユーザの指示に応じて、紙幣入出金機11において実行される処理モードを、予め準備されている複数の処理モードのうちのいずれかに設定する。尚、処理モードの種類や具体的な内容については後述する。
紙幣搬送部46は、制御部201からの指示に基づいて、紙幣の搬送を行う。
記憶部204は、書換え可能な不揮発性のメモリ等により構成され、制御部201の指示に応じて種々の情報を記憶する。記憶部204は、紙幣処理システム1において主に取り扱われる通貨であるメイン通貨(処理対象貨幣)と、メイン通貨とは異なるが紙幣処理システム1において取り扱い可能であるサブ通貨(対象外貨幣)に関する各種情報を記憶している。また記憶部204は、メイン通貨とサブ通貨との間の金額換算に用いられる換算レートの情報をも記憶している。
ここでメイン通貨およびサブ通貨とは、具体的には、例えばメイン通貨が現在流通している紙幣であって、サブ通貨が旧紙幣である場合を言う。或いは、自国の貨幣をメイン通貨とし、他国の貨幣をサブ通貨とすることもできる。即ち、入出金機11で主に取り扱う貨幣をメイン通貨とし、真の貨幣ではあるがメイン通貨以外の貨幣であるものをサブ通貨とする。
紙幣処理システム1においては、サブ通貨が入金された場合、一般に流通するメイン通貨ではないため再使用はしない。しかし、偽札等とは異なり真の貨幣であることから、記憶部204に記憶された換算レート等の情報に基づいて、サブ通貨で入金された金額をメイン通貨に相当する金額に換算し、入金額として積算する。これらの処理詳細については後述する。
次に、紙幣処理システム1において実行される主な処理の内容について、図4から図8の各図を参照しながら、以下に説明する。
紙幣処理システム1では、現時点で設定されている処理モード(第1処理モードから第5処理モードまでの何れか)に従って、各種処理が実行されるようになっている。
まず、処理モードとして第1処理モードが設定されている場合について、図4を参照しながら説明する。第1処理モードは、従来のように一時保留部43を利用して入出金処理を行う保留モードである。
当該処理モードでは、紙幣処理システム1は、ユーザによる入金処理開始の指示の有無(ステップS11)、ユーザによる出金処理開始の指示の有無(ステップS12)、およびユーザによる処理モード変更指示の有無(ステップS13)を監視する。尚、ユーザによる各種の指示は、例えば、ユーザが端末(12、13)を操作することによって実現される。
そして入金処理開始の指示が有ったときは(ステップS11のY)、紙幣処理システム1は、入金口41に投入されている入金紙幣を、一時保留部43に搬送して保留する(ステップS14)。より具体的には、入金紙幣を、入金口41から、分岐点D、識別部50、分岐点E、C、B、Aを順に経由して、一時保留部43に搬送して収納する。
またこの搬送中において、識別部50によって入金紙幣ごとの金種が識別され、演算部202によって各入金紙幣の金額が入金額算出のために加算される。そしてこの入金額が、例えば端末(12、13)に備えられるディスプレイに表示される。
識別部50は、金種に加え、各入金紙幣が正券であるか損券であるかをも識別する。損券と識別された入金紙幣は、一時保留部43に一時保留された後、リジェクトボックス44に搬送され収納される。また識別部50は、各入金紙幣の真偽についても識別可能である。入金紙幣が偽券であると判断した場合は、紙幣を一時保留部へ搬送せずリジェクトしたり、図示しない専用の収納部へ搬送し収納する。
そして紙幣処理システム1は、入金額を表示しながらユーザからの入金の承認または非承認の指示を待つ(ステップS15)。ユーザは、端末(12、13)の操作を通じて入金の承認または非承認を指示することができる。
そして入金承認の指示がなされた場合は(ステップS15のY)、紙幣処理システム1は、一時保留部43に保留されている入金紙幣を識別し、その結果に基づいて紙幣収納部45に搬送し収納する(ステップS16)。このとき、入金額等の情報は、端末(12、13)に送られて記録される。これにより入金処理が完了する。
一方、入金非承認の指示がなされた場合は(ステップS15のN)、紙幣処理システム1は、電磁ロックを解除して一時保留部43前面の扉43aを開く。これによりユーザは、一時保留部43に保留されている紙幣を取り出して、所有者に返却することが可能となる(ステップS17)。紙幣が所有者に返却されることによって、入金のキャンセル処理が完了する。ステップS16またはS17の処理がなされた後は、ステップS11の処理に戻る。
また出金処理開始の指示が有ったときは(ステップS12のY)、紙幣処理システム1は、紙幣収納部45に収納されている紙幣のうち指定された出金額に相当する分の紙幣を、出金紙幣として一時保留部43に搬送して保留する(ステップS18)。より具体的には、出金紙幣を、紙幣収納部45から、分岐点F、E、識別部50、分岐点D、C、B、Aを順に経由して、一時保留部43に搬送して保留する。
そして紙幣処理システム1は、ユーザからの出金の承認または非承認の指示を待つ(ステップS19)。ユーザは、端末(12、13)の操作を通じて出金の承認または非承認の指示を入力することができる。尚、待機中は、例えば出金紙幣の金種ごとの枚数等の情報が、端末(12、13)のディスプレイ上に表示されるようにしてもよい。
そして出金承認の指示がなされた場合は(ステップS19のY)、紙幣処理システム1は、一時保留部43に保留されている出金紙幣を出金口42に搬送して排出する(ステップS20)。このとき、出金額等の情報は、端末(12、13)に送られて記録される。これにより出金処理が完了する。
一方、出金非承認の指示がなされた場合は(ステップS19のN)、紙幣処理システム1は、一時保留部43に保留されている出金紙幣を、紙幣収納部45に戻す(ステップS21)。これにより出金のキャンセル処理が完了する。ステップS20またはS21の処理がなされた後は、ステップS11の処理に戻る。
また処理モード変更の指示が有ったときは(ステップS13のY)、紙幣処理システム1は、処理モードの変更処理を実行する(ステップS22)。より具体的には、例えば端末(12、13)のディスプレイ表示を通じて、ユーザに所望の処理モードを選択させる。このときユーザは、端末(12、13)の操作を通じて、第1処理モードから第5処理モードのうちの何れかを選択することが可能となっている。
そして何れかの処理モードが選択されると、処理モード設定部203は、現在設定されている処理モードを、当該選択された処理モードに変更する。その後、紙幣処理システム1は、新たに設定された処理モードに従って、各処理を実行する。具体的には、例えば、第1処理モードが設定された場合はステップS11の処理が、第2処理モードが設定された場合はステップS31の処理が開始される。
第2処理モードから第5処理モードは、一時保留部43を利用せずに入出金処理を行う非保留モードである。非保留モードでは、一時保留部43を他の目的に利用することで様々な運用を可能としている。以下、非保留モードの各モード詳細について説明する。
まず第2処理モードが設定された場合に実行される処理について、図5を参照しながら説明する。第2処理モードは、一時保留部43を従来のように入出金処理のために利用することなく、損券を収納するために利用するモードである。
当該処理モードでは、紙幣処理システム1は、ユーザによる入金処理開始の指示の有無(ステップS31)、ユーザによる出金処理開始の指示の有無(ステップS32)、およびユーザによる処理モード変更指示の有無(ステップS33)を監視する。尚、ユーザによる各種の指示は、例えばユーザが端末(12、13)を操作することによって実現される。
入金処理開始の指示が有ったときは(ステップS31のY)、紙幣処理システム1は、入金口41に投入されている入金紙幣を一枚ずつ繰り入れ、分岐点Dを経由して、識別部50に搬送する。そして識別部50は、識別部50に搬送された入金紙幣に対して正損を識別する(ステップS34)。
その結果、正券であると識別された場合は(ステップS35のY)、当該入金紙幣は紙幣収納部45に搬送されて収納される(ステップS36)。
一方、損券であると識別された場合には(ステップS35のN)、リジェクトボックス44に空き容量があれば(ステップS37のN)、当該入金紙幣は、分岐点E、F、Gを順に経由してリジェクトボックス44に搬送される。尚、リジェクトボックスに空き容量があるか否かについては、リジェクトボックス44に設けられた収納量を検知するセンサの検知情報に基づいて判断される。
リジェクトボックス44が満杯であれば(ステップS37のY)、当該入金紙幣は、分岐点E、C、B、Aを順に経由して一時保留部43に搬送され収納される(ステップS39)。このとき、リジェクトボックス44が満杯で一時保留部43への搬送が開始されたことを、例えば音や光、端末(12、13)のディスプレイ上への表示によりユーザへ報知する。識別部50では正券、損券共に金種を識別し、その結果が入金額に加算される。
ステップS34からステップS39までの各処理は、入金口41に投入された全ての入金紙幣がなくなるまで続けられる(ステップS40)。そして全ての紙幣について当該処理が完了すると(ステップS40のY)、入金額に係る情報は端末(12、13)に送られて記録される。これにより入金処理が完了する。その後、ステップS31の処理に戻る。
また出金処理開始の指示が有ったときは(ステップS32のY)、紙幣処理システム1は、紙幣収納部45に収納されている紙幣のうち指定された出金額に相当する分の紙幣を、出金紙幣として出金口42に搬送して排出する(ステップS41)。より具体的には、出金紙幣を、紙幣収納部45から分岐点F、E、識別部50、分岐点D、C、B、Aを順に経由して、出金口42に搬送する。このとき、出金額等の情報は端末(12、13)に送られて記録される。これにより出金処理が完了する。その後、ステップS31の処理に戻る。
処理モード変更の指示が有ったときは(ステップS33のY)、紙幣処理システム1は処理モードの変更処理を実行する(ステップS42)。尚、当該変更処理の内容は、上述したステップS22の処理内容と同様であるため説明を省略する。
入金処理の完了後、リジェクトボックス44に空き容量が生じたことが検出された場合は、一時保留部43に保留されている損券がリジェクトボックス44に自動的に搬送される。これにより例えばユーザによってリジェクトボックス44から損券が取り出された場合に、一時保留部43に保留されている損券をリジェクトボックス44に集約させることが可能となる。また入金処理の完了後に、一時保留部43に損券が依然収納されている場合には、例えば音や光、端末(12、13)のディスプレイ上への表示によりユーザへ報知する。
入出金機11は、下部ユニット16内の紙幣収納部45に紙幣が収納されている。そのため、例えば下部ユニット16が金庫内に収められ、上部ユニット15に比べ高いセキュリティ性を確保している。これに対し、上部ユニット15にある一時保留部43は、入金処理がキャンセルされた際に容易に紙幣を取り出せるような構成となっているため、下部ユニット16内にあるリジェクトボックス44に比べセキュリティ性が低い。そのため、上述したように動作することで、一時保留部43内に紙幣が残留することを回避し、リジェクトボックス44に収納することができる。或いは、ユーザに対し、一時保留部43からの紙幣の取り出しを促す報知を行う態様であっても構わない。これにより一時保留部43を損券の収納に利用しながら、一時保留部43に紙幣が残存しないようにすることでセキュリティ性を確保することができる。
次に、第3処理モードが設定された場合に実行される各処理について、図6を参照しながら説明する。第3処理モードは、一時保留部43を従来のように入出金処理のために利用することなく、入出金機11の処理対象外であるサブ通貨を収納するために利用する非保留モードである。
当該処理モードでは、紙幣処理システム1は、ユーザによる入金処理開始の指示の有無(ステップS51)、ユーザによる出金処理開始の指示の有無(ステップS52)、およびユーザによる処理モード変更指示の有無(ステップS53)を監視する。尚、ユーザによる各種の指示は、例えば、ユーザが端末(12、13)を操作することによって実現される。
入金処理開始の指示が有ったときは(ステップS51のY)、紙幣処理システム1は、入金口41に投入されている入金紙幣を一枚ずつ繰り入れ、分岐点Dを経由して、識別部50に搬送する。そして識別部50は、識別部50に搬送された入金紙幣に対して、通貨の種類を識別する(ステップS54)。
その結果、上述したメイン通貨であると識別した場合は(ステップS55のY)、当該入金紙幣は、分岐点E、Fを順に経由して紙幣収納部45に搬送され収納される(ステップS56)。このとき、メイン通貨である各入金紙幣の金額は、入金額算出のために加算される。一方、上述したサブ通貨であると識別された場合には(ステップS55のN)、当該入金紙幣は、分岐点E、C、B、Aを順に経由して一時保留部43に搬送され収納される(ステップS57)。
尚、サブ通貨の金額は、記憶部204に記憶された換算レートに基づいてメイン通貨における金額に換算される。そして当該換算後の金額が、入金額に加算される。具体的には例えば、メイン通貨がドル紙幣である場合に、サブ通貨として日本の紙幣であると識別されると、換算レートに基づいて円がドルに換算され、換算結果を入金額に加算する。
このとき、メイン通貨でもサブ通貨でもないと判断された入金紙幣は、収納されず排出されたりリジェクトボックス44等の所定収納部に収納される。また、損券と識別された入金紙幣については、入金額に加算された上リジェクトボックス44に搬送される。
ステップS54からステップS57までの各処理は、全ての入金紙幣(入金口41に投入されている紙幣)に対して実行される(ステップS58)。そして全ての入金紙幣について当該処理が完了したら(ステップS58のY)、入金額の情報が端末(12、13)に送られて記録される。これにより入金処理が完了する。その後、ステップS51の処理に戻る。
また出金処理開始の指示が有ったときは(ステップS52のY)、紙幣処理システム1は、紙幣収納部45に収納されている紙幣のうち指定された出金額に相当する分の紙幣を、出金紙幣として出金口42に搬送して排出する(ステップS59)。より具体的には、出金紙幣を、紙幣収納部45から分岐点F、E、識別部50、分岐点D、C、B、Aを順に経由して出金口42に搬送する。またこのとき、出金額等の情報は、端末(12、13)に送られて記録される。これにより出金処理は完了する。その後、ステップS51の処理に戻る。
また処理モード変更の指示が有ったときは(ステップS53のY)、紙幣処理システム1は、処理モードの変更処理を実行する(ステップS60)。尚、当該変更処理の内容は、上述したステップS22の処理内容と同様であるため説明を省略する。
次に、第4処理モードが設定された場合に実行される各処理について、図7を参照しながら説明する。第4処理モードは、一時保留部43を従来のように入出金処理のために利用することなく、強盗等に対応するための追跡可能紙幣を収納するために利用する非保留モードである。
ここで、追跡可能紙幣とは、各紙幣を識別可能な情報として例えば記番号が予め記録され、事後的に流通する過程を追跡することが可能な紙幣を言う。
当該処理モードでは、紙幣処理システム1は、ユーザによる入金処理開始の指示の有無(ステップS71)、ユーザによる出金処理開始の指示の有無(ステップS72)、およびユーザによる処理モード変更指示の有無(ステップS73)を監視する。また更に、紙幣処理システム1は、一時保留部43に追跡可能紙幣が補充されているか否か(ステップS74)、およびユーザによる追跡可能紙幣の出金指示の有無(ステップS75)をも監視する。
尚、ユーザによる各種の指示は、例えばユーザが端末(12、13)を操作することによって実現される。またステップS74の処理に関する判断の方法としては、例えば一時保留部43に紙幣が存在するか否かを感知するセンサを設け、当該センサの出力信号を利用する方法や、ユーザから入力された信号に基づく方法等、種々の方法が採用可能である。
入金処理開始の指示が有ったときは(ステップS71のY)、紙幣処理システム1は、入金口41に投入されている入金紙幣を分岐点D、識別部50、分岐点E、Fを順に経由させて紙幣収納部45に搬送し収納する(ステップS76)。尚、入金紙幣の正損が識別され、損券と識別された入金紙幣がリジェクトボックス44に搬送される点は第1処理モードの場合と同様である。
損券を含め識別部50によって識別された各入金紙幣の金額は、入金額に加算される。そして最終的な入金額等の情報は、端末(12、13)に送られて記録される。これにより入金処理が完了する。その後、ステップS71の処理に戻る。
出金処理開始の指示が有ったときは(ステップS72のY)、紙幣処理システム1は、紙幣収納部45に収納されている紙幣のうち指定された出金額に相当する分の紙幣を、出金紙幣として出金口42に搬送して排出する(ステップS77)。より具体的には、出金紙幣を紙幣収納部45から分岐点F、E、識別部50、分岐点D、C、B、Aを順に経由して出金口42に搬送する。このとき、出金額等の情報は端末(12、13)に送られて記録される。これにより出金処理が完了する。その後、ステップS71の処理に戻る。
処理モード変更の指示が有ったときは(ステップS73のY)、紙幣処理システム1は処理モードの変更処理を実行する(ステップS78)。尚、当該変更処理の内容は、上述したステップS22の処理内容と同様であるため説明を省略する。
一時保留部43に追跡可能紙幣が補充されていない場合は(ステップS74のN)、紙幣処理システム1は紙幣収納部45から所定量の紙幣を繰出し、分岐点F、E、識別部50、Dの順に搬送する。そして識別部50で読み取られた紙幣の記番号が記憶部204に記録される(ステップS79)。このとき、記番号と共に、記番号の読取がなされた日時等の情報が記録されるようにしてもよく、これらの各情報が端末(12、13)に送られて端末内の記憶装置に記録されるようにしてもよい。
また、ステップS74、S79、およびS80の処理が省略され、ユーザの手作業によって追跡可能紙幣が適宜補充されるようになっていても構わない。或いは、入金口41から所定量の紙幣を入金し、当該紙幣の記番号を識別部50で読み取って記録した後、一時保留部43に搬送して収納する態様であっても構わない。このようにして記番号が記録された追跡可能紙幣が、一時保留部43に補充される(ステップS80)。
追跡可能紙幣の出金指示が有ったときは(ステップS75のY)、紙幣処理システム1は、一時保留部43に保留されている追跡可能紙幣を分岐点A、B、C、E、識別部50、分岐点D、C、B、Aを順に経由させて出金口42に搬送し排出する(ステップS81)。
これによりユーザは、例えば強盗等に対応する際に、紙幣入出金機11から出金された追跡可能紙幣を出金口42から取り出して手渡すことが可能となる。または、一時保留部43から追跡可能紙幣を直接取り出して手渡すことも可能である。このように対応することで、強奪された紙幣の流通を追跡することが可能となる。ステップS80またはS81の処理がなされた後は、ステップS71の処理に戻る。
次に、第5処理モードが設定された場合に実行される各処理について、図8を参照しながら説明する。第5処理モードは、一時保留部43を従来のように入出金処理に利用することなく、両替時に特によく利用される金種を収納するために利用する非保留モードである。
当該処理モードでは、紙幣処理システム1は、ユーザによる入金処理開始の指示の有無(ステップS91)、ユーザによる出金処理開始の指示の有無(ステップS92)、ユーザによる処理モード変更指示の有無(ステップS93)、およびユーザによる両替処理開始の指示の有無(ステップS94)を監視する。
尚、ユーザによる各種の指示は、例えばユーザが端末(12、13)を操作することによって実現される。またここでの両替処理は、ある金種の紙幣(「両替前紙幣」とする)を受取る一方、この両替前紙幣と同額相当の他金種の紙幣(「両替後紙幣」とする)を排出する処理である。例えば、1枚の両替前紙幣200ユーロ紙幣を受取り、両替後紙幣5ユーロ紙幣を40枚排出する処理を言う。ユーザにより両替処理開始の指示がなされるときは、両替後紙幣の金種も指定される。
入金処理開始の指示が有ったときは(ステップS91のY)、紙幣処理システム1は入金口41に投入されている入金紙幣を分岐点D、識別部50、分岐点E、Fを順に経由させて紙幣収納部45に搬送し収納する(ステップS95)。尚、入金紙幣の正損が識別され、損券と識別された入金紙幣がリジェクトボックス44に搬送される点は第1処理モードの場合と同様である。
また、損券を含め識別部50によって識別された各入金紙幣の金額は入金額に加算される。そして最終的な入金額等の情報は端末(12、13)に送られて記録される。これにより入金処理が完了する。その後、ステップS91の処理に戻る。
また出金処理開始の指示が有ったときは(ステップS92のY)、紙幣処理システム1は、紙幣収納部45に収納されている紙幣のうち指定された出金額に相当する分の紙幣を、出金紙幣として出金口42に搬送して排出する(ステップS96)。より具体的には、出金紙幣を紙幣収納部45から分岐点F、E、識別部50、分岐点D、C、B、Aを順に経由して出金口42に搬送する。このとき、出金額等の情報は端末(12、13)に送られて記録される。これにより出金処理が完了する。その後、ステップS91の処理に戻る。
また処理モード変更の指示が有ったときは(ステップS93のY)、紙幣処理システム1は、処理モードの変更処理を実行する(ステップS97)。尚、当該変更処理の内容は、上述したステップS22の処理内容と同様であるため説明を省略する。
両替処理開始の指示が有ったときは(ステップS94のY)、紙幣処理システム1は、入金口41に投入されている両替前紙幣を識別部50に搬送し、当該両替前紙幣の金種が識別される。その後、両替前紙幣は紙幣収納部45に搬送されて収納される。
そして紙幣処理システム1は、一時保留部43に収納されている紙幣(以下「保留紙幣」と称する)の金種が、予めユーザにより指定された両替後紙幣の金種と一致しているか否かを判断する(ステップS98)。尚、紙幣処理システム1において、処理モードとして第5処理モードが設定されている場合は、保留紙幣の金種が予めユーザにより指定可能となっている。また一時保留部43には、予め保留紙幣を収納しておくことができる。
保留紙幣の金種が、両替後紙幣の金種と一致しないと判断された場合は(ステップS98のN)、紙幣処理システム1は、紙幣収納部45から両替後紙幣を繰出して、出金口42に搬送して排出する(ステップS99)。
一方、一致していると判断された場合は(ステップS98のY)、両替処理において、一時保留部43からの出金と紙幣収納部45からの出金とのいずれが優先されるべきか、その優先順位を判断する(ステップS100)。尚、紙幣処理システム1において、処理モードとして第5処理モードが設定されている場合には、当該優先順位は、予めユーザにより指定可能となっている。
そして一時保留部43からの出金が優先されるべきと判断された場合は(ステップS100のY)、紙幣処理システム1は、一時保留部43から両替後紙幣を繰出し出金口42に搬送して排出する(ステップS101)。即ち、保留紙幣の全部または一部が両替後紙幣として取り扱われる。尚、両替後紙幣の出金において保留紙幣が不足する場合には、不足分の両替後紙幣が紙幣収納部45から出金口42に搬送される。
一方で、紙幣収納部45からの出金が優先されるべきと判断された場合は(ステップS100のN)、紙幣処理システム1は、紙幣収納部45から両替後紙幣を繰出し出金口42に搬送して排出する(ステップS102)。その後、両替後紙幣として出金した量が、一時保留部43から紙幣収納部45へ補充される(ステップ103)。ステップS99、S101、またはS103の処理がなされることにより両替処理が完了する。これらの処理がなされた後、ステップS91の処理に戻る。
以上に説明した通り、紙幣処理システム1によれば、入金処理または出金処理の態様として、入金紙幣または出金紙幣が一時保留部43に一時保留される態様(第1処理モードの設定時)と、一時保留がなされない態様(第2処理モードから第5処理モードの何れかの設定時)の何れかを実行可能である。
第1処理モードのように、入金紙幣または出金紙幣の一時保留動作がなされる保留モードによれば、例えば一時保留動作のなされた状態で、ユーザに入金または出金の許否を指示させることが可能である。そのため、入金処理において仮に入金が許可されなかった場合であっても、入金された紙幣現物を一時保留部からそのまま返却することにより、入金のキャンセル処理が実現される。これにより、入金紙幣が紙幣収納部45に収納された後、収納した紙幣を繰り出して返却するものに比べ、処理を迅速かつ正確なものとすることが可能である。
また出金処理において仮に出金が不許可となった場合であっても、一時保留されている紙幣が紙幣収納部45に戻されることにより、出金のキャンセル処理が実現される。これにより、出金紙幣が出金口42から排出された後、出金紙幣を手作業等によって紙幣収納部45に戻す必要があるものに比べ、出金のキャンセル処理を容易なものとすることが可能である。
その一方で、第2処理モードから第5処理モードの各々のように、入金紙幣または出金紙幣の一時保留がなされない非保留モードによれば、紙幣の一時保留動作を省略することにより、入出金処理を迅速なものとすることが可能となる。
入出金処理において、一時保留動作を行うことが望ましいか否かについては、例えば紙幣処理システムの使用環境等によって左右される。本実施形態に係る紙幣処理システム1によれば、一時保留動作を行うか否かを任意に採用することが可能であるため、使用環境等に応じた適切な入金処理または出金処理が実現される。
紙幣処理システム1は、一時保留動作を行わない場合にも、第2処理モードから第5処理モードの何れかが設定されることにより、一時保留部43を有効に活用することができる。
以下、第2処理モードから第5処理モードまでの、各処理モードが設定された場合における利点等について説明する。
第2処理モードが設定された場合には、損券を収納するリジェクトボックス44が満杯になると、損券の搬送先はリジェクトボックス44から一時保留部43に自動的に切り替わる(ステップS39)。そのため、損券を収納できる量が実質的に拡大することとなり、損券の収納容量が不足し処理が停止する事態を極力回避することが可能となる。
第3処理モードが設定された場合には、サブ通貨の紙幣が入金されたときに、当該紙幣の金額がメイン通貨の金額に換算され入金額に加算されるとともに、当該サブ通貨の紙幣は一時保留部43に搬送される(ステップS57)。そのため入金処理において、サブ通貨の金額を入金額に反映させながら、サブ通貨の紙幣を、紙幣収納部45に収納されるメイン通貨の紙幣やリジェクトボックス44に収納されるリジェクト紙幣と分離することが可能となっている。その結果、分離されたサブ通貨の入金紙幣を、メイン通貨の紙幣等とは別に管理することが容易となる。
第4処理モードが設定された場合には、予め追跡可能紙幣が準備され、ユーザの指示に応じて、追跡可能紙幣が出金される。そのため、例えば侵入してきた強盗犯が金銭を要求した場合に、ユーザは、追跡可能紙幣を出金させ、これを強盗犯に手渡すことが可能となる。また追跡可能紙幣については予め記番号等が記録されているため、この情報を事後的に犯人の捜査に役立てることが可能となる。
第5処理モードが設定された場合には、予め一時保留部43に収納されている紙幣が両替後紙幣として活用される。そのためユーザは、両替後紙幣として頻繁に指定される金種の紙幣を予め一時保留部43に収納させておくことにより、両替後紙幣の不足のために処理が停止するという事態を極力回避することが可能である。
尚、一時保留部43の方が、紙幣収納部45に比べて、出金口42までの紙幣の搬送距離が短い。そのため、両替後紙幣が、一時保留部43から優先的に出金されれば、両替処理における搬送ジャムの発生を極力抑えることが可能である。また一時保留部43から出金口42までの紙幣搬送は、上部ユニット15のみによって実行されるため、当該紙幣搬送において搬送ジャム等の不具合が生じても、ユーザは比較的容易に対処することが可能である。
また、一時保留部43に配置されている扉43aの開閉は、非保留モードが設定されている場合には、所定のパスワードが入力されたときに限り実行可能であるようになっていてもよい。また自動的または手動設定により、当該扉43aの開閉の履歴が、記憶部204に記録されるようになっていてもよい。このようになっていれば、一時保留部43が各目的のために利用されることに伴うセキュリティの低下を回避することができる。
さらに、紙幣処理システム1においては、紙幣入出金機11と端末(12、13)が備えられているが、上述した端末(12、13)の役割(ユーザによる操作の情報の取得や、ディスプレイによる表示等)を、紙幣入出金機11単体で果たすことができるようにしておき、端末(12、13)を省略するようにしても構わない。また本実施形態では、貨幣の一態様として紙幣を挙げたが、紙幣の代わりに、若しくは紙幣に加えて、硬貨が用いられても構わない。
以上に説明した通り、本発明の実施形態に係る紙幣処理システム1(或いは、紙幣入出金機11)は、入金貨幣が投入される入金口41と、貨幣が収納される紙幣収納部45と、入金貨幣を、入金口41から紙幣収納部45に向けて搬送する(出金貨幣については、紙幣収納部45から出金口42に搬送する)紙幣搬送部46と、紙幣搬送部46を制御し、入金貨幣を紙幣収納部45に搬送して収納する入金処理を行う制御部201と、を備えている。尚、制御部201は、出金貨幣を出金口42に搬送して排出する出金処理をも行う。
また更に、紙幣を保留する一時保留部43と、ユーザの指示に応じて、実行される処理モードを、保留モード(第1処理モード)と、非保留モード(第2処理モードから第5処理モードの何れか)の何れかに切替可能に設定する処理モード設定部203と、を備えている。
そして更に、制御部201は、入金処理を行うにあたり、処理モードが保留モードに設定されている場合には、入金貨幣を、入金口41から一時保留部43に搬送して一時保留させた後に、紙幣収納部45に搬送して収納する。その一方、処理モードが非保留モードに設定されている場合には、入金貨幣を、一時保留部に一時保留させることなく、入金口41から紙幣収納部45に搬送して排出する。
また制御部201は、出金処理を行うにあたっては、処理モードが保留モードに設定されている場合には、出金貨幣を、紙幣収納部45から一時保留部43に搬送して一時保留させた後に、出金口42に搬送して排出する。その一方、処理モードが非保留モードに設定されている場合には、出金貨幣を、一時保留部43に一時保留させることなく、紙幣収納部45から出金口42に搬送して排出する。
尚、紙幣処理システム1においては、非保留モードの一つとして、第2処理モードから第5処理モードまでの4種類の処理モードのうちから任意に設定可能となっているが、これに限定されるものではない。例えば非保留モードとして、上述した第2処理モードから第5処理モードまでのうちいずれか一つしか準備されていないようにしても構わない。
本発明は、入金処理や出金処理を実行する貨幣処理装置等の分野において利用可能である。
1 紙幣処理システム
11 紙幣入出金機
12 端末
13 端末
14 機体
15 上部ユニット
16 下部ユニット
41 入金口
42 出金口
43 一時保留部
43a 扉
44 リジェクトボックス
45 紙幣収納部
46 紙幣搬送部
50 識別部
201 制御部
202 演算部
203 処理モード設定部
204 記憶部
A、B、C、D、E、F、G 分岐点
また本発明に係る第2の態様は、貨幣を処理する貨幣処理装置において、貨幣を収納する複数の収納部と、出金貨幣が排出される出金口と、貨幣を一時的に保留可能な一時保留部と、排出する出金貨幣を収納部から一時保留部を介して出金口へ搬送可能な搬送部と、出金処理に係る動作を保留モードと非保留モードのいずれかに設定可能なモード設定部と、モード設定部の設定に基づいて搬送部を制御し保留モードでは収納部から出金する出金貨幣を一時保留部に保留した後に出金口へ搬送して排出し非保留モードでは出金貨幣を一時保留部を介さずに収納部から出金口へ直接搬送して排出する制御部とを備えることを特徴とする。
また本発明に係る第9の態様は、第1の態様に係る貨幣処理装置であって、出金貨幣が排出される出金口をさらに備え、一時保留部は非保留モードでは記番号を記録済みの追跡可能貨幣を収納し、制御部は非保留モードでは所定の指示に応じて追跡可能貨幣を一時保留部から出金口に搬送して排出することを特徴とする。
また本発明に係る第12の態様は、第1の態様に係る貨幣処理装置であって、さらに出金貨幣が排出される出金口を備え、一時保留部は非保留モードでは所定金種の貨幣を収納し、制御部は非保留モードでは入金貨幣から所定金種への両替指示に応じて入金貨幣と同額分の所定金種の貨幣を一時保留部から優先的に搬送し、一時保留部の貨幣が不足したときは収納部から所定金種の貨幣を搬送し出金口へ排出することを特徴とする。
また、本発明に係る第13の態様は、第1の態様に係る貨幣処理装置であって、さらに出金貨幣が排出される出金口を備え、一時保留部は非保留モードでは所定金種の貨幣を収納し、制御部は非保留モードでは入金貨幣から所定金種への両替指示に応じて入金貨幣と同額分の所定金種の貨幣を収納部から優先的に搬送し、収納部の貨幣が不足したときは一時保留部から所定金種の貨幣を搬送し出金口へ排出すると共に、一時保留部に所定金種の貨幣が収納され、かつ所定金種を収納する前記収納部に貨幣を収納可能であるときは、一時保留部の貨幣を収納部に搬送して収納することを特徴とする。
また入金口41にはカバーが設けられ、紙幣入出金機11は、通常は当該カバーを閉じた状態で使用される。カバーが閉じられた状態であっても入金口41には所定枚数の紙幣が投入可能となっており、紙幣の投入枚数を規制することで処理能力を超える大量の紙幣が投入され障害が発生することを回避している。
紙幣収納部45は、下部ユニット16内部に設けられており、紙幣を金種別に収納する。より具体的には、金種別に紙幣が収納される複数のスタッカが前後方向に並ぶように備えられている。各スタッカは、扉体28が開かれることにより、紙幣入出金機11の本体から着脱自在となっている。
尚、演算部202が制御部201によって実現される態様であっても構わない。また、識別部50は、上述したように紙幣における通貨の種類、金種、真偽、および正損等を識別するが、当該識別結果は制御部201等に伝送されるようになっている。
一方で、紙幣収納部45からの出金が優先されるべきと判断された場合は(ステップS100のN)、紙幣処理システム1は、紙幣収納部45から両替後紙幣を繰出し出金口42に搬送して排出する(ステップS102)。その後、両替後紙幣として出金した量が、一時保留部43から紙幣収納部45へ補充される(ステップS103)。ステップS99、S101、またはS103の処理がなされることにより両替処理が完了する。これらの処理がなされた後、ステップS91の処理に戻る。
そして更に、制御部201は、入金処理を行うにあたり、処理モードが保留モードに設定されている場合には、入金貨幣を、入金口41から一時保留部43に搬送して一時保留させた後に、紙幣収納部45に搬送して収納する。その一方、処理モードが非保留モードに設定されている場合には、入金貨幣を、一時保留部に一時保留させることなく、入金口41から紙幣収納部45に搬送して収納する。

Claims (13)

  1. 貨幣を処理する貨幣処理装置において、
    入金貨幣が投入される入金口と、
    貨幣を収納する複数の収納部と、
    貨幣を保留可能な一時保留部と、
    投入された入金貨幣を、前記入金口から前記一時保留部を介して前記収納部へ搬送可能な搬送部と、
    入金処理に係る動作を、保留モードと非保留モードのいずれかに設定可能なモード設定部と、
    前記モード設定部の設定に基づいて前記搬送部を制御し、保留モードでは前記入金口に投入された入金貨幣を前記一時保留部に保留した後に前記収納部へ搬送して収納し、非保留モードでは前記入金貨幣を前記一時保留部を介さずに前記入金口から前記収納部へ直接搬送して収納する制御部と、
    を備えることを特徴とする貨幣処理装置。
  2. 貨幣を処理する貨幣処理装置において、
    貨幣を収納する複数の収納部と、
    出金貨幣が排出される出金口と、
    貨幣を一時的に保留可能な一時保留部と、
    排出する出金貨幣を、前記収納部から前記一時保留部を介して前記出金口へ搬送可能な搬送部と、
    出金処理に係る動作を、保留モードと非保留モードのいずれかに設定可能なモード設定部と、
    前記モード設定部の設定に基づいて前記搬送部を制御し、保留モードでは前記収納部から出金する出金貨幣を前記一時保留部に保留した後に前記出金口へ搬送して排出し、非保留モードでは前記出金貨幣を前記一時保留部を介さずに前記収納部から前記排出口へ直接搬送して排出する制御部と、
    を備えることを特徴とする貨幣処理装置。
  3. 請求項1に記載の貨幣処理装置であって、さらに、
    入金貨幣の正損を識別する識別部、
    を備え、
    前記制御部は、前記非保留モードでは、前記識別部によって損券と識別された入金貨幣を前記一時保留部に搬送して収納することを特徴とする貨幣処理装置。
  4. 請求項3に記載の貨幣処理装置であって、さらに、
    リジェクト紙幣を収納するリジェクトボックス、
    を備え、
    前記制御部は、前記損券と識別された入金貨幣を、前記リジェクトボックスまたは前記一時保留部に搬送して収納することを特徴とする貨幣処理装置。
  5. 請求項4に記載の貨幣処理装置であって、
    前記制御部は、前記一時保留部に損券が収納され、かつ前記リジェクトボックスに紙幣を収納可能であるときは、前記一時保留部の損券を前記リジェクトボックスに搬送し収納することを特徴とする貨幣処理装置。
  6. 請求項4に記載の貨幣処理装置であって、
    前記制御部は、前記一時保留部に損券が収納され、かつ前記リジェクトボックスに紙幣を収納不可能であるときは、前記一時保留部に損券が収納されていることを報知することを特徴とする貨幣処理装置。
  7. 請求項1に記載の貨幣処理装置であって、さらに、
    入金貨幣が処理対象貨幣であるか否かを識別する識別部、
    を備え、
    前記制御部は、前記非保留モードでは、前記識別部によって対象外貨幣と識別された入金貨幣を前記一時保留部へ搬送して収納することを特徴とする貨幣処理装置。
  8. 請求項7に記載の貨幣処理装置であって、
    前記制御部は、前記対象外貨幣を、処理対象貨幣の貨幣価値に換算して計数することを特徴とする貨幣処理装置。
  9. 請求項1に記載の貨幣処理装置であって、
    前記一時保留部は、前記非保留モードでは、記番号を記録済みの追跡可能貨幣を収納し、
    前記制御部は、前記非保留モードでは、所定の指示に応じて前記追跡可能貨幣を前記一時保留部から前記出金口に搬送して排出することを特徴とする貨幣処理装置。
  10. 請求項9に記載の貨幣処理装置であって、さらに、
    貨幣の記番号を識別する識別部、
    を備え、
    前記制御部は、前記入金口または前記収納部から繰り出した貨幣の記番号を前記識別部により識別して出力すると共に、識別後の貨幣を前記追跡可能貨幣として前記一時保留部へ搬送して収納することを特徴とする貨幣処理装置。
  11. 請求項10に記載の貨幣処理装置であって、さらに、
    前記制御部が出力する、前記識別部で識別された前記追跡可能貨幣の記番号を記憶する記憶部、
    を備えることを特徴とする貨幣処理装置。
  12. 請求項1に記載の貨幣処理装置であって、さらに、
    出金貨幣が排出される出金口、
    を備え、
    前記一時保留部は、前記非保留モードでは、所定金種の貨幣を収納し、
    前記制御部は、前記非保留モードでは、入金貨幣から前記所定金種への両替指示に応じて、前記入金貨幣と同額分の前記所定金種の貨幣を、前記一時保留部から優先的に搬送し、前記一時保留部の貨幣が不足したときは前記収納部から前記所定金種の貨幣を搬送し、前記排出口へ排出する
    ことを特徴とする貨幣処理装置。
  13. 請求項1に記載の貨幣処理装置であって、さらに、
    出金貨幣が排出される出金口、
    を備え、
    前記一時保留部は、前記非保留モードでは、所定金種の貨幣を収納し、
    前記制御部は、前記非保留モードでは、入金貨幣から前記所定金種への両替指示に応じて、前記入金貨幣と同額分の前記所定金種の貨幣を、前記収納部から優先的に搬送し、前記収納部の貨幣が不足したときは前記一時保留部から前記所定金種の貨幣を搬送し、前記排出口へ排出すると共に、
    前記一時保留部に前記所定金種の貨幣が収納され、かつ前記所定金種を収納する前記収納部に貨幣を収納可能であるときは、前記一時保留部の貨幣を前記収納部に搬送して収納することを特徴とする貨幣処理装置。
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