本発明に係る収差測定方法及び収差測定装置では、光ピックアップや結像光学系のフォトディテクタ、CCD、CMOS素子等の光検出素子で検出する光(例えばレーザ)を発生すると共に、光のスポット像を光検出素子上に生成し、スポット像を光検出素子上で相対的に走査(XY(水平)方向:光軸と垂直方向)する。光検出素子のスポット像の生成は、Z(垂直)方向(光軸方向)の調整によって行い、光検出素子の出力信号を収差解析部に入力する。収差解析部は、スポット像の観測信号とモデル観測信号とに基づいて、スポット像から光学系の収差の測定及び光のスポット像の評価を行う。観測信号は、光のスポット像を光検出素子上で相対的にXY走査させることによって取得され、この観測信号を少なくとも2以上の異なる焦点位置、つまりZ方向に調整した2つの焦点位置で取得する。モデル観測信号は、収差を仮定することによって計算されるスポット像の強度分布と、光検出素子の受光窓の感度分布をモデル化した関数との畳み込み積分によって計算される。
このように、本発明では、光のスポット像を受光する光検出素子の出力信号から取得される観測信号と、モデル観測信号とに基づいてスポット像を形成させる光学系の収差解析を行っている。モデル観測信号は、スポット像の強度分布と光検出素子の受光窓の感度分布に基づいて計算できるため、スポット像を形成させる光学系の収差の測定及び評価を安価な装置で行うことができ、測定時間や評価時間を短くすることができる。
以下に本発明の詳細を、図面を参照して説明する。
第1図は本発明に係る収差測定装置の第1実施例を示すブロック構成図であり、CDやDVD等の光ディスクにデータの記録及び再生を行うための光ピックアップ1と、スポット像の走査及び焦点位置の調整を行うためのXYZ移動部10と、収差解析及びレーザ光のスポット像の評価を行う収差解析部9とを具備し、CD又はDVDが載置された状態で光ピックアップ1の収差測定を行うため、光ピックアップ1のCD又はDVDの載置位置に、CD又はDVDに対応する光学特性を有する透明な補正板6が挿入されている。
光ピックアップ1は、レーザ光8を照射するレーザダイオード2と、照射されたレーザ光8Aを反射及び透過するハーフミラー3と、レーザ光8Bを集光する光学系4と、レーザ光8Dのスポット像を受光して電気信号に変換して出力信号ESを出力するフォトディテクタ5とを具備している。フォトディテクタ5からの出力信号ESは収差解析部9に入力される。
また、XYZ移動部10は、光ピックアップ1の光学系4を透過して補正板6を透過したレーザ光8Bを受光して平行光とするレンズ11と、進入してきた方向にレーザ光8Cを反射する平板形のミラー12と、レンズ11又は/及びミラー12をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向にそれぞれ移動するためのXYZテージ13と、XYZステージ13を制御する制御部14とで構成される。X軸、Y軸及びZ軸は直交座標系の座標軸であり、フォトディテクタ5がレーザ光8Dを受光する受光窓に平行にXY平面がとられる。XYZステージ13は、レンズ11又は/及びミラー12を移動させる際に、レンズ11のみを移動させてミラー12を固定しておくか、レンズ11及びミラー12を一括して移動させることができる。
ここで、光ピックアップ1のCD又はDVDの載置位置に挿入する補正板6について説明する。DVDやCDの基板は、屈折率が約1.55のポリカーボネート樹脂を使用している。そして、この基板を通してレーザ光を1点に集光させ、記録ピットを読み出す。そのため、使用する対物レンズはディスク基板の厚みと屈折率を考慮し、所定の厚さの基板を通して1点に集光できるように予め球面収差を有するように設計されている。補正板6はこの球面収差を補正する目的で挿入する。即ち、測定時において基板を模擬するために、基板と同じ光学厚みを有する透明板を挿入することにより、通常DVDのディスク内部にある焦点を光ピックアップ1で読み出す状態を模擬することができる。
このような構成において、光ピックアップ1のレーザダイオード2から照射されたレーザ光8Aはハーフミラー3で反射され、レーザ光8Bとなって光学系4を透過する。光学系4を透過したレーザ光8Bは補正板6を透過し、レンズ11を経てミラー12で反射され、反射レーザ光8CがXYZ移動部10から出力される。レーザ光8Cは、入射されたレーザ光8Bと逆向きの進路を進み、補正板6及び光学系4を透過し、更にハーフミラー3を透過してレーザ光8Dとなり、レーザ光8Dはフォトディテクタ5で受光される。フォトディテクタ5は受光したレーザ光8Dを電気信号に変換し、その出力信号ESを収差解析部9に入力する。
収差解析部9は、フォトディテクタ5からの出力信号ESに基づいて、観測信号p(X,Y)((X,Y)はスポット像の相対位置)を取得する。観測信号p(X,Y)は、XYZステージ13によりレンズ11又は/及びミラー12をXY方向に移動させ、フォトディテクタ5で受光されるレーザ光8Dのスポット像をXY(水平)面内で走査することによって取得される。
収差解析部9はレーザ光8Dのスポット像を解析する際、更にモデル観測信号P(X,Y)を計算する。モデル観測信号P(X,Y)は、スポット像の強度分布s(x,y)と、フォトディテクタ5の受光窓の感度分布をモデル化した関数W(x,y)とから、下記数1の畳み込み積分によって計算される。
上記数1の畳み込み積分は、関数W(x,y)が一定のときは矩形波領域の積分にすることができる。また、畳み込み積分は、フォトディテクタ5の感度分布をモデル化した関数W(x,y)及びスポット像の強度分布s(x,y)をフーリエ変換し、周波数空間で積をとって逆フーリエ変換しても良い。
上記数1を離散化すると、下記数2が得られる。
上記数2の行列[W]は、フォトディテクタ5の受光窓の感度分布W(x,y)を離散化し、それぞれの成分を相対位置を考慮して行列[W]の成分にマッピングして構成される。
スポット像の強度分布sは、レーザ光8Dのスポット像の複素振幅をfとすると、下記数3で与えられる。
本発明では、レーザ光8Dのスポット像の複素振幅fを、下記数4で与えられるニボエ−ゼルニケ級数で表す。
ただし、Kはニボエ−ゼルニケの係数であり、Dはニボエ−ゼルニケの基底関数であり、(r,θ)は極座標を表す。
上記数4を離散化すると、下記数5となる。
上記数3を離散化した式は下記数6であり、数6に上記数5を代入すると下記数7になる。
上記数7と上記数2から、下記数8が導かれる。
ニボエ−ゼルニケ係数Kを仮定してモデル観測信号{P}=[W]|[D]{K}|2を計算し、観測信号{p}とモデル観測信号{P}に基づいて、下記数9を目的関数とする非線形最小2乗問題を解く。
上記数9の非線形最小2乗問題を解いて、設計変数Kを決定することによって、レーザ光8Dのスポット像を解析する。
なお、上記数9の非線形最小2乗問題を解いて設計変数Kを決定するためには、XYZステージ13によってレンズ11又は/及びミラー12をZ方向に移動させることによって、観測信号p(X,Y)を少なくとも2以上の異なるレーザ光8の焦点位置に対して取得する必要がある。また、レーザ光8Dのスポット像を解析する際、解の精度を向上させるために、下記数10を目的関数とするチコノフの手法を用いた非線形最小2乗問題を解くようにしても良い。
ただし、wは重み値である。
なお、チコノフの手法を用いた非線形最小2乗問題の目的関数は、数10に限定されるものではない。また、上述では、モデル観測信号をニボエ−ゼルニケ級数で展開しているが、本発明はそれに限定されるものではなく、フーリエ級数展開、ラグランジュ級数展開など一般の有限級数展開を用いることができる。
第2図は、収差解析部9におけるレーザ光8Dのスポット像の収差解析例を示すフローチャートである。
先ず、フォトディテクタ5からの出力信号ESが収差解析部9に入力される(ステップS1)。収差解析部9は、レーザ光8Dのスポット像を、フォトディテクタ5のXY面内で走査したときの出力信号ESによって、観測信号p(X,Y)を得る(ステップS2)。なお、本発明に係る収差解析部9における収差解析では、2以上の異なるZ方向の焦点位置に対して観測信号p(x,y)を取得する必要がある。その理由を、第3図を参照して以下に説明する。
第3図は、各係数αmn、βmnのフォーカス像とデフォーカス像におけるスポット像の模式図である。本発明において、スポット像1面のみを用いて収差解析を行う場合は、解の唯一性を欠いてしまい、正しい解析を行うことができない。1面のみで解析することを諦めて、2枚以上のスポット像を用いることを考えた場合、“フォーカス面+デフォーカス面”若しくは正負のデフォーカス面を用いれば、この問題点を解決することができる。即ち、本発明で未知量としている複素振幅分布の展開係数αmn、βmnのスポットの強度分布への影響は、係数αmn、βmnによって特徴が異なる。第3図の上部に示すn=3、m=1(3次コマ収差)の例のようなmが奇数の場合を考える。フォーカス面にのみ注目すると、実部の係数であるβmnフォーカス面に対する感度が同じであるため、この正負を判別することができない(例えば第3図中の“ex.1”)。一方、デフォーカス面の片面のみに注目すると、第3図中の“ex.2”のように正負の判別ができるようになる。しかし、今度はそれが実部の係数βmnの影響なのか、虚部の係数αmnの影響なのかの判別ができなくなる(例えば第3図中の“ex.3”)。また、第3図の下部に示すn=2、m=2(3次非点収差)の例のようなmが偶数の場合、スポット像への影響はmが奇数であった場合と比べて、αmn、βmnの影響が反対となる。この場合もmが奇数の場合と同様な理由で、スポット像が1面のみでは値の正負、αmn、βmnの影響の区別がつかなくなる。このような理由により、スポット像1面のみでは正しい解析を行うことができない。そのため、本発明では2以上の異なるZ方向の焦点位置に対して観測信号p(x,y)を取得するようにしている。少なくとも2面以上であるが、精度や処理速度等の点から、2面のスポット像が最適である。
収差解析部9は、次にモデル観測信号P(X,Y)を計算する(ステップS5)。モデル観測は、先ず収差の仮定であるニボエ−ゼルニケ係数{K}の仮定を行い(ステップS3)、次に前記数7によってスポット像の強度分布{s}を計算し(ステップS4)、前記数8によってモデル観測信号{P}を計算する(ステップS5)。
収差解析部9は、得られた観測信号{p}とモデル観測信号{P}に基づいて、観測信号{p}とモデル観測信号{P}の差の最小化を行う(ステップS6)。この最小化を行う際に用いる非線形最小2乗問題の目的関数は、上記数9又は上記数10で与えられる。
次に、非線形最小2乗問題の設計変数であるニボエ−ゼルニケ係数{K}が収束したか否かの判定を行う(ステップS7)。収束していないと判定された場合、最小化によって得られたニボエ−ゼルニケ係数{K}に基づいて、再度スポット像の強度分布{s}及びモデル観測信号{P}の計算を行い、観測信号{p}と得られたモデル観測信号{P}に基づいて最小化を行う。
上記ステップS7において、非線形最小2乗問題の設計変数であるニボエ−ゼルニケ係数{K}が収束したと判定された場合、決定されたニボエ−ゼルニケ係数{K}から容易に収差分布(偏角分布)を計算することができる。計算された収差分布を出力し(ステップS8)、収差解析の工程が終了する。なお、収差分布は線形最小2乗問題を用いて、よく用いられる収差指標であるゼルニケ係数として表すこともできる。
次に、本発明に係る収差測定装置の第2実施例を第4図に示して説明する。
第2実施例も第1実施例と同様に、CDやDVD等の光ディスクにデータの記録及び再生を行うための光ピックアップ1と、スポット像の走査及び焦点位置の調整を行うためのXYZ移動部20と、収差解析及びレーザ光のスポット像の評価を行う収差解析部9とを具備し、光ピックアップ1のCD又はDVDの載置位置に補正板6が挿入されている。本実施例における光ピックアップ1、補正板6及び収差解析部の構成、動作は、第1実施例のものと同じである。
第2実施例のXYZ移動部20は、光ピックアップ1の光学系4を透過し、更に補正板6を透過したレーザ光8Bを受光し、レーザ光8Bが進入してきた方向にレーザ光8Cを反射する参照球面21と、参照球面21をXY方向及びZ方向に移動するためのXYZステージ22と、XYZステージ22を制御する制御部23とで構成されている。参照球面21は半球形状の凹面鏡で、焦点が半球の中心になるようになっており、第1実施例におけるレンズ11及びミラー12と同一の作用効果を有する。
このような構成において、光ピックアップ1のレーザダイオード2から照射されたレーザ光8Aはハーフミラー3で反射されてレーザ光8Bとなり、レーザ光8Bは光学系4及び補正板6を透過して参照球面21で受光される。参照球面21で受光されたレーザ光8Bは、参照球面21で反射されてレーザ光8Cとなり、レーザ光8Cは補正板6及び光学系4を透過し、更にハーフミラー3を透過してレーザ光8Dとなってフォトディテクタ5で受光される。フォトディテクタ5に受光されたレーザ光8Dの出力信号ESは収差解析部9に入力される。
XYZステージ22で参照球面21をZ方向に移動させて焦点を合わせた後、参照球面21をXY方向に移動させ、フォトディテクタに受光されるレーザ光8Dのスポット像を、焦点位置を固定した状態で走査させることによって、収差解析部9はレーザ光8Dのスポット像の観測信号p(X,Y)を取得する。また、収差解析を行うために、XYZステージ22によって参照球面21をZ方向に再度移動させることによって、レーザ光8の少なくとも2つ以上の異なる焦点位置で観測信号p(X,Y)を取得する。
モデル観測信号P(X,Y)の計算は第1実施例と同一の方法で行う。そして、第2図に示される手順と同じ手順で、観測信号{p}とモデル観測信号{P}に基づいて、レーザ光8Dのスポット像の収差の解析を行う。
次に、本発明に係る収差測定装置の第3実施例を第5図に示して説明する。
第3実施例の収差測定装置は、光ピックアップ1と、収差が既知の基準レーザ光33を照射する基準光源30と、基準光源30をXYZ方向に移動させるXYZステージ31と、光ピックアップ1のCD又はDVDの載置位置に挿入された補正板6と、収差解析部9とを具備している。基準光源30は、照射した基準レーザ光33が補正板6、光学系4及びハーフミラー3を透過してフォトディテクタ5で受光されるように設置する。なお、本実施例における光ピックアップ1の構成は、第1及び第2実施例と同一である。
本実施例では収差測定を行う際、基準光源30から基準レーザ光33を照射する。照射された基準レーザ光33は補正板6を透過し、更に光ピックアップ1の光学系4及びハーフミラー3を透過してフォトディテクタ5で受光される。フォトディテクタ5で受光された基準レーザ光33は電気信号に変換され、その出力信号ESが収差解析部9に入力される。
収差解析部9で収差を解析するために必要となる観測信号p(X,Y)は、XYZステージ31で基準光源30をZ方向に移動させて焦点を合わせた後、基準光源30をXY方向に移動させることによって、基準レーザ光33のスポット像の焦点位置を固定した状態で水平走査し、フォトディテクタ5で受光することによって取得される。また、収差解析を行うには、XYZステージ31によって基準光源30を再度Z方向に移動させ、観測信号p(X,Y)を基準レーザ光33の少なくとも2つ以上の異なる焦点位置で取得する。
収差解析部9は、第1及び第2実施例と同じ方法でモデル観測信号P(X,Y)を取得し、観測信号{p}とモデル観測信号{P}に基づいて、第2図のフローチャートと同じ手順で収差解析を行う。この収差解析によって得られた収差から、光ピックアップ1の光学系4等によって生じる収差を導くには、収差解析によって得られた収差から基準レーザ光33の収差を差し引いて使用すれば良い。
ところで、第1実施例では、XYZステージ13によってレンズ11及びミラー12をXYZ方向に移動させ、第2実施では、XYZステージ20によって参照球面21をXYZ方向に移動させ、第3実施例では、XYZステージ31によって基準光源30をXYZ方向に移動させるようにしている。このようなXYZステージをY方向にのみ移動できるYステージにし、レンズ11及びミラー12、参照球面21、基準光源30をいずれもY方向にのみ移動できるようにし、光ピックアップ1の光学系4をフォーカストラッキング補正用アクチュエータ(図示せず)によってX方向及びZ方向に移動できるようにすることによって、レーザ光のスポット像のXY面内での走査及びレーザ光の焦点位置の移動を行うようにしても良い。また、光ピックアップ1の製造過程において、フォトディテクタ5の位置を固定する前の段階では、第6図に示すようにフォトディテクタ5にXYステージ15を取り付け、フォトディテクタ5をXY方向に移動させることによって、レーザ光のスポット像のXY走査を行うようにしても良い(第4実施例)。この場合、第1実施例〜第3実施例におけるXYZステージ(10、20、31)はZ方向にのみ移動できるZステージ10Aにし、レンズ11及びミラー12、参照球面21、基準光源30をいずれもZ方向に移動させることによって、レーザ光の焦点位置を移動する。
次に、本発明に係る収差測定装置の第5実施例を第7図に示して説明する。
本実施例の収差測定装置は、収差を測定するための被測定光ピックアップ1と、収差等の光学特性が既知の基準光ピックアップ41と、基準光ピックアップ41をXYZ方向に移動するためのXYZステージ46と、XYZステージ46を制御する制御部47と、被測定光ピックアップ1のフォトディテクタ5に受光されるレーザ光48のスポット像の収差を解析する収差解析部9と、被測定光ピックアップ1のCD又はDVDの載置位置に挿入された補正板6とを具備している。なお、本実施例における被測定光ピックアップ1の構成は、前記実施例の光ピックアップ1と同じであり、各構成要素には同一の符号を付してある。
基準光ピックアップ41は、収差が既知の基準レーザ光48を照射するレーザダイオード42と、基準レーザ光48を反射又は透過するハーフミラー43と、基準レーザ光を集光する光学系44と、基準レーザ光48を受光するフォトディテクタ45とで構成されている。
被測定光ピックアップ1の収差を測定する際には、基準光ピックアップ41のレーザダイオード42から基準レーザ光48を照射する。照射された基準レーザ光48はハーフミラー43で反射され、光学系44及び補正板6を透過して、被測定光ピックアップ1に進入する。基準レーザ光48は、光ピックアップ1の光学系4及びハーフミラー3を透過して、フォトディテクタ5に受光される。フォトディテクタ5は受光された基準レーザ光48を電気信号ESに変換し、電気信号ESは収差解析部9に入力される。
収差解析部9は、収差解析を行うための観測信号p(X,Y)を取得する必要がある。先ずXYZステージ46で基準光ピックアップ41をZ方向に移動させて焦点を合わせた後、基準光ピックアップ41をXY方向に移動させることによって、フォトディテクタ5で受光される基準レーザ光48のスポット像を、基準レーザ光の焦点位置を固定した状態で走査し、観測信号p(X,Y)を取得する。収差解析を行うために、XYZステージ46によって基準光ピックアップ41をZ方向に再度移動させることによって、少なくとも2以上の異なる基準レーザ光48の焦点位置に対して観測信号p(X,Y)を取得する。
収差解析部9は、第1実施例と同一の方法でモデル観測信号P(X,Y)を計算し、第2図のフローチャートと同一の手順で、観測信号{p}とモデル観測信号{P}に基づいて基準レーザ光48のスポット像の収差を解析する。被測定光ピックアップ1の光学系4等によって生じる収差は、上記収差解析によって得られた収差から、基準光ピックアップ41の基準レーザ光48の収差と光学系44等によって生じる収差を差し引くことによって導かれる。
次に、本発明に係る収差測定装置の第6実施例を第8図に示して説明する。
第6実施例の収差測定装置は、収差を測定するための被測定光ピックアップ1と、収差等の光学特性が既知の基準光ピックアップ41と、基準光ピックアップ41をXYZ方向に移動するためのXYZステージ46と、XYZステージ46を制御する制御部47と、基準光ピックアップ41のフォトディテクタ45で受光されるレーザ光8のスポット像の収差を解析する収差解析部9と、被測定光ピックアップ1のCD又はDVDの載置位置に挿入された補正板6とを具備している。本実施形態の構成は、収差解析部9が基準光ピックアップ41のフォトディテクタ45の出力信号ESを入力するようになっている点を除いて、第5実施例の構成と同一であり、対応する各構成要素には同一の符号を付してある。
本実施例では被測定光ピックアップ1の収差を測定する際、被測定光ピックアップ1のレーザダイオード2からレーザ光8を照射する。照射されたレーザ光8はハーフミラー3で反射され、光学系4及び補正板6を透過し、基準光ピックアップ41に進入する。更にレーザ光8は、基準光ピックアップ41の光学系44及びハーフミラー43を透過してフォトディテクタ45で受光される。フォトディテクタ45は受光されたレーザ光8を電気信号に変換し、その出力信号ESを収差解析部9に入力する。
収差解析部9は、収差解析を行うための観測信号p(X,Y)を取得する必要がある。先ずXYZステージ46で基準光ピックアップ41をZ方向に移動させて焦点を合わせた後、基準光ピックアップ41をXY方向に移動させることによって、フォトディテクタ5で受光されるレーザ光8のスポット像を、レーザ光の焦点位置を固定した状態で走査し、観測信号p(X,Y)を取得する。レーザダイオード45の出力信号ESから観測信号p(X,Y)を取得する。収差解析を行うために、XYZステージ46によって基準光ピックアップ41をZ方向に移動させ、少なくとも2以上の異なるレーザ光8の焦点位置に対して観測信号p(X,Y)を取得する。
収差解析部9は第1実施例と同一の方法でモデル観測信号を計算し、第2図のフローチャートと同一の手順で観測信号{p}とモデル観測信号{P}に基づいて、レーザ光8のスポット像の収差の解析を行う。被測定光ピックアップ1の光学系4等によって生じる収差は、上記収差解析によって得られた収差から、基準光ピックアップ41の光学系44等によって生じる収差を差し引くことによって導くことができる。
第1実施例〜第6実施例までの、光ピックアップ1又は被測定光ピックアップ1、基準光ピックアップ41内に挿入されているAS(astigmatism;非点収差)発生光学素子の影響を打ち消すために、ASキャンセル光学素子を設けるようにしても良い。ASキャンセル光学素子は、例えば補正板6を傾けたものが対応する。傾けた平行平板を集光又は広がる光線に挿入すると、傾けた方向の光学距離が増加し、傾きと直交する方向の光学距離は維持されるため、非点収差を生じるからである。また、レーザ光の照射源としてレーザダイオードを挙げているが、他のレーザ発生素子であっても良い。
第1実施例〜第6実施例に示される収差測定装置を用いた収差測定方法は、光ピックアップの収差を最適な収差に調整する光ピックアップ調整方法として利用しても良い。また、収差測定方法を、光ピックアップの製造過程において、光ピックアップの収差が最適になるように調整するために利用しても良い。
ここにおいて、光ピックアップがコリメータレンズ及び対物レンズモジュールで構成されている場合がある。その場合、光ピックアップの対物レンズモジュールが装着される前に、光ピックアップの光学系を検査する要求がある。例えば第9図に示すように、光ピックアップ100がコリメータレンズ101及びフォトディテクタ102を具備し、対物レンズモジュール110を後で取り付ける場合、光ピックアップ100の製造過程では対物レンズモジュール110を取り付ける前にそれ以外の光学系を検査する要求がある。このような場合、第10図に示すように焦点走査手段120からの平行光を直接対物レンズモジュール110を取り付ける前の光ピックアップ100に照射し、フォトディテクタ102上に焦点を生成し、その焦点をXY走査すれば、対物レンズモジュール110を取り付ける前の光ピックアップ100の光学系の収差を測定することができる。
具体的な焦点走査手段120の構成例は第11図及び第12図に示すようになっており、第11図の例では、焦点走査手段120が、光学系121と、レーザ光源122と、レーザ光源122を走査するためのステージ123とで構成されている。レーザ光源122から照射されたレーザ光は光学系121で平行光にされて光ピックアップ100に入射され、コリメータレンズ101を経て集光されたスポット像がフォトディテクタ102で測定される。フォトディテクタ102上のスポット像のXY走査は、ステージ123を移動することによって行うことができる。
また、第12図に示す実施例では、焦点走査手段120Aが、光学系平行レーザ光を照射するレーザ光源124と、レーザ光源124を走査するために傾斜可能なステージ125とで構成されている。レーザ光源124から照射された平行なレーザ光は光ピックアップ100に入射され、コリメータレンズ101を経て集光されたスポット像がフォトディテクタ102で測定される。フォトディテクタ102上のスポット像のXY走査は、ステージ125の駆動によって行うことができる。例えばガルバノミラーなどによって角度を変化させて実現することができる。
また、携帯電話では小型カメラが搭載されており、このような小型カメラについての調整の要求にも本発明は適用できる。携帯電話用カメラの光学系は薄型化、高画質化、高解像度化の要求があり、製造時におけるレンズの傾きなどの検査、調整に収差測定の需要がある。
第13図に示すように、レーザ光源からのレーザ光200を光学系201で集光し、そのレーザスポットを光検出素子としてのCCD210に投影する。そして、CCD210の1ピクセル211に対してスポットを走査することにより得たCCD210の出力信号を、上述した本発明の手法で解析することにより、光学系201の収差を同定することができる。なお、CCD210の1ピクセルは1μmオーダであり、レーザのスポットもサブミクロンからミクロンオーダとなり、CCD210の1ピクセルからの出力は、投影されたスポットの一部を積分した量になる。走査の移動量はミクロンオーダである。
第14図は測定対象のカメラ光学系を本発明で説明した焦点走査手段220で微小走査し、光学系201の収差を測定する構成例を示している。
本発明の有効性を確認すために、数値シミュレーションで光ピックアップの収差の解析を行った実証例を示す。即ち、予め仮定した収差に対して模擬的に生成したフォトディテクタからの出力データに対して本発明を適用し、収差を同定し、同定した収差と予め仮定した収差とを比較して本発明の有効性を検証した。なお、模擬的に生成したデータには、計測誤差もモデル化して加えている。上記第1〜第6実施例には計測データを得るための複数のハードウエアー構成を示しているが、計測データに含まれる誤差には差異がないので、本シミュレーションにより全ての実施例に対して収差が同定できるかを検証したことになる。
解析条件は以下のようにした。光ピックアップはDVDの光ピックアップとし、レーザダイオードの波長を650[nm]、開口数をNA=0.6、フォトディテクタの大きさを7500[nm]×7500[nm](125点×125点に離散化)とする。解析領域は再構成したときに1次リングを凡そカバーできる3000[nm]×3000[nm](51点×51点に離散化)を対象とし、フォトディテクタ上をレーザ光のスポット像が走査する際に、走査をこの領域の外側から行うとする。解析に用いるレーザダイオードは理想的なもの(G(u,ψ)=1)とし、観測データはフォーカス面から500[nm]及び1000[nm]離れたものとする。解析では3次球面収差までを同定することを目的とし、未知数を18個にする。
数値シミュレーションが多峰性でないことを確かめる方法としてBFGS法を用い、初期点の位置を変えて係数を計算させた。その結果、第15図に示すような特性が得られ、多峰性でないことを示すことができた。つまり、収差を唯一解として安定に同定することできる。なお、BFGS法は、Broyden,Fletcher,Goldfarb,Shannonの4人によって発表された非線形最適化手法の1つで、準ニュートン法とも呼ばれている。
次に、理想的な窓関数を第16図に示す。この特性図は、中心部分の感度を100%とし、他の部分の感度を表している。ここで用いている窓関数は一辺125、高さh=125/2xの正四角錐を高さ“1”の位置で切り取ったものを使用した。上式のx=4の場合が第17図、x=16の場合が第19図のような受光窓の感度分布になり、これらを用いて逆解析を行った。ここで、それぞれの解析結果は、第17図の場合は第18図であり、第19図の場合は第20図である。以上のように、フォトディテクタの受光窓の感度分布が周辺部で落ち込んでいても、同定が安定に行われることが確認できる。
また、本シミュレーションでは高周波成分を遮断するために、窓関数にガウス分布を利用した。これにより、走査する際に一番重要と思われる高周波成分を遮断した場合のロバスト性について考えることができる。今回ガウス分布に用いた式は、下記数11である。
ここで、第21図はα=10のガウス分布を用いた窓関数であり、第23図はα=50のときのガウス分布を用いた窓関数である。また、第22図はα=10のときのガウス分布に対する逆解析結果を示し、第24図はα=50のときのガウス分布に対する逆解析結果を示している。以上より、本発明は仮に窓関数がなまった形状の場合でも、安定に同定を行うことができる。
解析により得られたゼルニケ係数の値とゼルニケ係数の厳密値を第25図に示す。また、第26図(A)はフォトディテクタの観測信号の強度分布の正解を示し、第26図(B)は数値解析によって得られた結果から逆解析を行うことによって計算された強度分布を示している。これらの結果は、本発明による収差測定方法によって十分な精度で収差解析を行うことができることを示している。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明によれば、フォトディテクタの出力信号に基づいて観測信号を取得し、スポット像の強度分布とフォトディテクタの受光窓の感度分布に基づいてモデル観測信号を計算し、観測信号とモデル観測信号に基づいてフォトディテクタで受光されるレーザ光のスポット像の収差の解析及びレーザ光のスポット像の評価を行っているので、レーザ光のスポット像の収差の解析及びレーザ光のスポット像の評価を、安価な装置で行うことができ、測定時間を短縮することができる。
本発明は収差測定を行うためのものであるが、MTF(Modulation Transfer Function)、PSF(Point Spread Function)、OTF(Optical Transfer Function)などの光学評価量の測定にも応用できる。また、本発明は主にDVDなどの光ピックアップユニットの光学評価に応用できるが、更にカメラなどのレンズ、CCDから構成される光学系に対して、CCDの1ピクセルと同程度のサイズのスポットの収差を解析するためにも応用できる。即ち、CCDの1ピクセルに対する光の感度を窓関数として用いれば、同様の手法で収差を同定することができる。
<特許文献>
特開2006−234389号公報
In the aberration measuring method and the aberration measuring apparatus according to the present invention, light (for example, laser) detected by a light detecting element such as an optical pickup, a photodetector of an imaging optical system, a CCD, or a CMOS element is generated, and a spot image of the light is generated. The spot image is generated on the light detection element and relatively scanned (XY (horizontal) direction: direction perpendicular to the optical axis) on the light detection element. The spot image of the light detection element is generated by adjusting the Z (vertical) direction (optical axis direction), and the output signal of the light detection element is input to the aberration analysis unit. The aberration analyzer measures the aberration of the optical system from the spot image and evaluates the light spot image based on the spot image observation signal and the model observation signal. The observation signal is obtained by relatively XY-scanning the light spot image on the light detection element, and the observation signal is obtained at least at two or more different focal positions, that is, two focal positions adjusted in the Z direction. . The model observation signal is calculated by convolution integration of the intensity distribution of the spot image calculated by assuming the aberration and a function modeling the sensitivity distribution of the light receiving window of the light detection element.
Thus, in the present invention, aberration analysis of an optical system that forms a spot image based on an observation signal acquired from an output signal of a light detection element that receives a spot image of light and a model observation signal is performed. . Since the model observation signal can be calculated based on the intensity distribution of the spot image and the sensitivity distribution of the light receiving window of the light detection element, the measurement and evaluation of the aberration of the optical system for forming the spot image can be performed with an inexpensive device. Measurement time and evaluation time can be shortened.
Details of the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 1 is a block diagram showing a first embodiment of an aberration measuring apparatus according to the present invention. An optical pickup 1 for recording and reproducing data on an optical disk such as a CD or a DVD, a scanning of a spot image, An XYZ moving unit 10 for adjusting the focal position and an aberration analyzing unit 9 for performing aberration analysis and evaluation of the spot image of the laser beam are provided, and the aberration of the optical pickup 1 with the CD or DVD mounted thereon In order to perform the measurement, a transparent correction plate 6 having optical characteristics corresponding to the CD or DVD is inserted at the CD or DVD mounting position of the optical pickup 1.
The optical pickup 1 includes a laser diode 2 that irradiates a laser beam 8, a half mirror 3 that reflects and transmits the irradiated laser beam 8A, an optical system 4 that condenses the laser beam 8B, and a spot image of the laser beam 8D. And a photodetector 5 that receives the light and converts it into an electrical signal and outputs an output signal ES. An output signal ES from the photodetector 5 is input to the aberration analyzer 9.
The XYZ moving unit 10 receives the laser beam 8B transmitted through the optical system 4 of the optical pickup 1 and transmitted through the correction plate 6 to receive the laser beam 8B as parallel light, and reflects the laser beam 8C in the entering direction. A flat plate-shaped mirror 12, an XYZ stage 13 for moving the lens 11 or / and the mirror 12 in the X-axis direction, the Y-axis direction, and the Z-axis direction, and a control unit 14 that controls the XYZ stage 13. Is done. The X axis, the Y axis, and the Z axis are coordinate axes of an orthogonal coordinate system, and an XY plane is taken in parallel with the light receiving window through which the photodetector 5 receives the laser light 8D. The XYZ stage 13 can move only the lens 11 to fix the mirror 12 when moving the lens 11 and / or the mirror 12, or can move the lens 11 and the mirror 12 at once.
Here, the correction plate 6 inserted into the CD or DVD mounting position of the optical pickup 1 will be described. A substrate of DVD or CD uses polycarbonate resin having a refractive index of about 1.55. Then, the laser beam is condensed at one point through this substrate, and the recording pit is read out. Therefore, the objective lens to be used is designed so as to have spherical aberration in advance so that light can be focused on one point through the substrate having a predetermined thickness in consideration of the thickness and refractive index of the disk substrate. The correction plate 6 is inserted for the purpose of correcting this spherical aberration. That is, in order to simulate the substrate at the time of measurement, it is possible to simulate a state where the optical pickup 1 reads the focal point inside the normal DVD disc by inserting a transparent plate having the same optical thickness as the substrate.
In such a configuration, the laser light 8A irradiated from the laser diode 2 of the optical pickup 1 is reflected by the half mirror 3 and passes through the optical system 4 as the laser light 8B. The laser beam 8B that has passed through the optical system 4 passes through the correction plate 6, is reflected by the mirror 12 through the lens 11, and the reflected laser beam 8C is output from the XYZ moving unit 10. The laser beam 8C travels in the opposite direction to the incident laser beam 8B, passes through the correction plate 6 and the optical system 4, further passes through the half mirror 3, and becomes laser beam 8D. The laser beam 8D is detected by the photodetector 5. Received light. The photodetector 5 converts the received laser beam 8D into an electrical signal and inputs the output signal ES to the aberration analysis unit 9.
The aberration analyzer 9 acquires the observation signal p (X, Y) ((X, Y) is the relative position of the spot image) based on the output signal ES from the photodetector 5. The observation signal p (X, Y) moves the lens 11 or / and the mirror 12 in the XY directions by the XYZ stage 13, and scans the spot image of the laser beam 8D received by the photodetector 5 in the XY (horizontal) plane. Is obtained by
When analyzing the spot image of the laser beam 8D, the aberration analyzer 9 further calculates a model observation signal P (X, Y). The model observation signal P (X, Y) is expressed by the following equation 1 from the intensity distribution s (x, y) of the spot image and the function W (x, y) that models the sensitivity distribution of the light receiving window of the photodetector 5. Calculated by convolution integral.
The convolution integral of Equation 1 can be made to be an integral in the rectangular wave region when the function W (x, y) is constant. In the convolution integration, the function W (x, y) modeling the sensitivity distribution of the photodetector 5 and the intensity distribution s (x, y) of the spot image are Fourier-transformed, and the product is obtained in the frequency space and inverse Fourier transformed. May be.
When the above formula 1 is discretized, the following formula 2 is obtained.
The matrix [W] of Equation 2 is configured by discretizing the sensitivity distribution W (x, y) of the light receiving window of the photodetector 5 and mapping each component to the component of the matrix [W] in consideration of the relative position. The
The intensity distribution s of the spot image is given by the following formula 3, where f is the complex amplitude of the spot image of the laser beam 8D.
In the present invention, the complex amplitude f of the spot image of the laser beam 8D is represented by the Niboe-Zernike series given by the following equation (4).
Here, K is a Niboe-Zernike coefficient, D is a Niboe-Zernike basis function, and (r, θ) represents polar coordinates.
When the above equation 4 is discretized, the following equation 5 is obtained.
The formula obtained by discretizing the above formula 3 is the following formula 6. When the above formula 5 is substituted into the formula 6, the following formula 7 is obtained.
From the above formula 7 and the above formula 2, the following formula 8 is derived.
Assuming Niboe-Zernike coefficient K, model observation signal {P} = [W] | [D] {K} | 2 And a nonlinear least square problem having the following equation 9 as an objective function is solved based on the observation signal {p} and the model observation signal {P}.
The spot image of the laser beam 8D is analyzed by solving the above-mentioned nonlinear least square problem of Equation 9 and determining the design variable K.
In order to determine the design variable K by solving the non-linear least square problem of Equation 9, the XYZ stage 13 moves the lens 11 or / and the mirror 12 in the Z direction, whereby the observation signal p (X, Y) needs to be acquired with respect to the focal position of at least two different laser beams 8. Further, when analyzing the spot image of the laser beam 8D, in order to improve the accuracy of the solution, a nonlinear least square problem using the Chikonoff method having the following equation 10 as an objective function may be solved.
However, w is a weight value.
Note that the objective function of the nonlinear least-squares problem using the Tikhonov method is not limited to Equation 10. In the above description, the model observation signal is expanded by the Niboe-Zernike series. However, the present invention is not limited to this, and general finite series expansion such as Fourier series expansion and Lagrange series expansion can be used.
FIG. 2 is a flowchart showing an aberration analysis example of the spot image of the laser beam 8D in the aberration analysis unit 9.
First, the output signal ES from the photodetector 5 is input to the aberration analyzer 9 (step S1). The aberration analyzer 9 obtains the observation signal p (X, Y) from the output signal ES when the spot image of the laser beam 8D is scanned in the XY plane of the photodetector 5 (step S2). In the aberration analysis in the aberration analyzer 9 according to the present invention, it is necessary to acquire the observation signal p (x, y) for two or more different focal positions in the Z direction. The reason will be described below with reference to FIG.
FIG. 3 is a schematic diagram of spot images in the focus image and the defocus image of the coefficients αmn and βmn. In the present invention, when aberration analysis is performed using only one surface of the spot image, the uniqueness of the solution is lacking and correct analysis cannot be performed. If you give up analyzing using only one surface and consider using two or more spot images, you can solve this problem by using "focus plane + defocus plane" or a positive and negative defocus plane. Can do. That is, the influence of the expansion coefficients αmn and βmn of the complex amplitude distribution, which is an unknown quantity in the present invention, on the intensity distribution of the spot differs depending on the coefficients αmn and βmn. Consider a case where m is an odd number, as in the example of n = 3 and m = 1 (third-order coma aberration) shown in the upper part of FIG. If attention is focused only on the focus plane, the sensitivity to the βmn focus plane, which is the coefficient of the real part, is the same, and thus this positive / negative cannot be determined (for example, “ex.1” in FIG. 3). On the other hand, when attention is paid only to one side of the defocused surface, it becomes possible to discriminate between positive and negative like “ex.2” in FIG. However, it is no longer possible to determine whether this is the effect of the real part coefficient βmn or the imaginary part coefficient αmn (for example, “ex.3” in FIG. 3). Further, when m is an even number as in the example of n = 2 and m = 2 (third-order astigmatism) shown in the lower part of FIG. 3, the influence on the spot image is larger than when m is an odd number. , Αmn, and βmn are opposite. Also in this case, for the same reason as in the case where m is an odd number, if the spot image is only one surface, it is impossible to distinguish between the positive and negative values and the influence of αmn and βmn. For this reason, a correct analysis cannot be performed with only one spot image. Therefore, in the present invention, the observation signal p (x, y) is acquired for two or more different focal positions in the Z direction. Although there are at least two surfaces, a two-surface spot image is optimal in terms of accuracy, processing speed, and the like.
Next, the aberration analyzer 9 calculates the model observation signal P (X, Y) (step S5). In the model observation, first, the Niboe-Zernike coefficient {K}, which is an assumption of aberration, is assumed (step S3), and then the intensity distribution {s} of the spot image is calculated by the equation (7) (step S4). The model observation signal {P} is calculated by 8 (step S5).
The aberration analyzer 9 minimizes the difference between the observation signal {p} and the model observation signal {P} based on the obtained observation signal {p} and the model observation signal {P} (step S6). The objective function of the nonlinear least-squares problem used when performing this minimization is given by Equation 9 or Equation 10.
Next, it is determined whether the Niboe-Zernike coefficient {K}, which is a design variable of the nonlinear least square problem, has converged (step S7). If it is determined that the convergence has not occurred, the intensity distribution {s} of the spot image and the model observation signal {P} are calculated again based on the Niboe-Zernike coefficient {K} obtained by minimization, and the observation signal Minimization is performed based on {p} and the obtained model observation signal {P}.
If it is determined in step S7 that the Niboe-Zernike coefficient {K}, which is a design variable of the nonlinear least square problem, has converged, the aberration distribution (declination distribution) can be easily determined from the determined Niboe-Zernike coefficient {K}. ) Can be calculated. The calculated aberration distribution is output (step S8), and the aberration analysis process ends. The aberration distribution can also be expressed as a Zernike coefficient, which is a commonly used aberration index, using a linear least square problem.
Next, a second embodiment of the aberration measuring apparatus according to the present invention will be described with reference to FIG.
Similarly to the first embodiment, the second embodiment also has an optical pickup 1 for recording and reproducing data on an optical disk such as a CD or a DVD, and an XYZ moving unit for scanning a spot image and adjusting a focal position. 20 and an aberration analysis unit 9 that performs aberration analysis and evaluation of the spot image of the laser beam, and a correction plate 6 is inserted at the CD or DVD mounting position of the optical pickup 1. The configurations and operations of the optical pickup 1, the correction plate 6, and the aberration analysis unit in the present embodiment are the same as those in the first embodiment.
The XYZ moving unit 20 of the second embodiment receives the laser beam 8B that has passed through the optical system 4 of the optical pickup 1 and further passed through the correction plate 6, and reflects the laser beam 8C in the direction in which the laser beam 8B has entered. A reference spherical surface 21, an XYZ stage 22 for moving the reference spherical surface 21 in the XY direction and the Z direction, and a control unit 23 for controlling the XYZ stage 22. The reference spherical surface 21 is a hemispherical concave mirror whose focal point is at the center of the hemisphere, and has the same effect as the lens 11 and mirror 12 in the first embodiment.
In such a configuration, the laser light 8A irradiated from the laser diode 2 of the optical pickup 1 is reflected by the half mirror 3 to become laser light 8B, and the laser light 8B passes through the optical system 4 and the correction plate 6 and is a reference spherical surface. 21 receives light. The laser beam 8B received by the reference spherical surface 21 is reflected by the reference spherical surface 21 to become a laser beam 8C. The laser beam 8C passes through the correction plate 6 and the optical system 4, and further passes through the half mirror 3 to pass through the laser beam 8D. The light is received by the photodetector 5. The output signal ES of the laser beam 8D received by the photodetector 5 is input to the aberration analyzer 9.
After the reference spherical surface 21 is moved in the Z direction by the XYZ stage 22 to adjust the focus, the reference spherical surface 21 is moved in the XY direction, and the spot image of the laser beam 8D received by the photodetector is fixed in the focal position. By scanning, the aberration analyzer 9 acquires the observation signal p (X, Y) of the spot image of the laser beam 8D. Further, in order to perform aberration analysis, the reference spherical surface 21 is moved again in the Z direction by the XYZ stage 22 to acquire the observation signal p (X, Y) at at least two or more different focal positions of the laser light 8. .
The model observation signal P (X, Y) is calculated by the same method as in the first embodiment. Then, the aberration of the spot image of the laser beam 8D is analyzed based on the observation signal {p} and the model observation signal {P} in the same procedure as shown in FIG.
Next, a third embodiment of the aberration measuring apparatus according to the present invention will be described with reference to FIG.
The aberration measuring apparatus according to the third embodiment includes an optical pickup 1, a reference light source 30 that irradiates a reference laser beam 33 with known aberration, an XYZ stage 31 that moves the reference light source 30 in the XYZ directions, and a CD of the optical pickup 1. Or the correction board 6 inserted in the mounting position of DVD and the aberration analysis part 9 are comprised. The reference light source 30 is installed so that the irradiated reference laser light 33 is transmitted through the correction plate 6, the optical system 4, and the half mirror 3 and is received by the photodetector 5. The configuration of the optical pickup 1 in the present embodiment is the same as that in the first and second embodiments.
In this embodiment, the reference laser beam 33 is irradiated from the reference light source 30 when aberration measurement is performed. The irradiated reference laser beam 33 is transmitted through the correction plate 6, further transmitted through the optical system 4 and the half mirror 3 of the optical pickup 1, and received by the photodetector 5. The reference laser beam 33 received by the photodetector 5 is converted into an electrical signal, and the output signal ES is input to the aberration analyzer 9.
The observation signal p (X, Y) necessary for analyzing the aberration by the aberration analyzer 9 is focused by moving the reference light source 30 in the Z direction on the XYZ stage 31 and then moving the reference light source 30 in the XY direction. Is obtained by performing horizontal scanning with the focal position of the spot image of the reference laser beam 33 fixed, and receiving the light by the photodetector 5. In order to perform aberration analysis, the reference light source 30 is moved again in the Z direction by the XYZ stage 31, and the observation signal p (X, Y) is acquired at at least two different focal positions of the reference laser light 33.
The aberration analyzer 9 acquires the model observation signal P (X, Y) by the same method as in the first and second embodiments, and based on the observation signal {p} and the model observation signal {P}, FIG. Aberration analysis is performed in the same procedure as the flowchart. In order to derive the aberration generated by the optical system 4 or the like of the optical pickup 1 from the aberration obtained by the aberration analysis, the aberration of the reference laser beam 33 may be subtracted from the aberration obtained by the aberration analysis.
In the first embodiment, the lens 11 and the mirror 12 are moved in the XYZ direction by the XYZ stage 13, in the second embodiment, the reference spherical surface 21 is moved in the XYZ direction by the XYZ stage 20, and in the third embodiment, the XYZ stage. The reference light source 30 is moved in the XYZ directions by the stage 31. Such an XYZ stage is changed to a Y stage that can move only in the Y direction, and the lens 11, the mirror 12, the reference spherical surface 21, and the reference light source 30 can be moved only in the Y direction, and the optical system 4 of the optical pickup 1 is focused. By allowing the tracking correction actuator (not shown) to move in the X direction and the Z direction, scanning of the spot image of the laser beam in the XY plane and movement of the focal position of the laser beam may be performed. good. Further, in the process of manufacturing the optical pickup 1, before the position of the photodetector 5 is fixed, an XY stage 15 is attached to the photodetector 5 as shown in FIG. 6, and the photodetector 5 is moved in the XY direction, thereby moving the laser. XY scanning of a light spot image may be performed (fourth embodiment). In this case, the XYZ stage (10, 20, 31) in the first to third embodiments is a Z stage 10A that can move only in the Z direction, and the lens 11, the mirror 12, the reference spherical surface 21, and the reference light source 30 are all used. The focal position of the laser beam is moved by moving in the Z direction.
Next, a fifth embodiment of the aberration measuring apparatus according to the present invention will be described with reference to FIG.
The aberration measuring apparatus of the present embodiment includes an optical pickup 1 to be measured for measuring aberration, a reference optical pickup 41 with known optical characteristics such as aberration, and an XYZ stage for moving the reference optical pickup 41 in the XYZ directions. 46, a control unit 47 for controlling the XYZ stage 46, an aberration analysis unit 9 for analyzing the aberration of the spot image of the laser beam 48 received by the photodetector 5 of the measured optical pickup 1, and a CD of the measured optical pickup 1 Or the correction board 6 inserted in the mounting position of DVD is comprised. The configuration of the optical pickup 1 to be measured in this embodiment is the same as that of the optical pickup 1 in the above embodiment, and the same reference numerals are given to the respective components.
The reference light pickup 41 includes a laser diode 42 that irradiates a reference laser beam 48 with known aberration, a half mirror 43 that reflects or transmits the reference laser beam 48, an optical system 44 that collects the reference laser beam, and a reference laser. It comprises a photodetector 45 that receives the light 48.
When measuring the aberration of the optical pickup 1 to be measured, the reference laser beam 48 is irradiated from the laser diode 42 of the reference optical pickup 41. The irradiated reference laser beam 48 is reflected by the half mirror 43, passes through the optical system 44 and the correction plate 6, and enters the measured optical pickup 1. The reference laser beam 48 passes through the optical system 4 and the half mirror 3 of the optical pickup 1 and is received by the photodetector 5. The photodetector 5 converts the received reference laser beam 48 into an electric signal ES, and the electric signal ES is input to the aberration analysis unit 9.
The aberration analyzer 9 needs to acquire an observation signal p (X, Y) for performing aberration analysis. First, the reference light pickup 41 is moved in the Z direction on the XYZ stage 46 to focus, and then the reference light pickup 41 is moved in the XY direction, whereby a spot image of the reference laser light 48 received by the photodetector 5 is obtained. Scanning is performed with the focus position of the reference laser beam fixed, and an observation signal p (X, Y) is acquired. In order to perform the aberration analysis, the observation signal p (X, Y) is acquired with respect to the focal position of at least two different reference laser beams 48 by moving the reference optical pickup 41 in the Z direction again by the XYZ stage 46. To do.
The aberration analyzer 9 calculates the model observation signal P (X, Y) by the same method as in the first embodiment, and the observation signal {p} and the model observation signal {P in the same procedure as the flowchart of FIG. }, The aberration of the spot image of the reference laser beam 48 is analyzed. The aberration caused by the optical system 4 or the like of the optical pickup 1 to be measured is derived by subtracting the aberration of the reference laser light 48 of the reference optical pickup 41 and the aberration caused by the optical system 44 or the like from the aberration obtained by the aberration analysis. .
Next, a sixth embodiment of the aberration measuring apparatus according to the present invention will be described with reference to FIG.
The aberration measuring apparatus of the sixth embodiment includes an optical pickup 1 to be measured for measuring aberration, a reference optical pickup 41 having known optical characteristics such as aberration, and XYZ for moving the reference optical pickup 41 in the XYZ directions. A stage 46, a control unit 47 for controlling the XYZ stage 46, an aberration analysis unit 9 for analyzing the aberration of the spot image of the laser beam 8 received by the photodetector 45 of the reference optical pickup 41, and the CD of the optical pickup 1 to be measured Or the correction board 6 inserted in the mounting position of DVD is comprised. The configuration of the present embodiment is the same as that of the fifth embodiment except that the aberration analyzer 9 inputs the output signal ES of the photo detector 45 of the reference light pickup 41. Components are given the same reference numerals.
In this embodiment, when measuring the aberration of the optical pickup 1 to be measured, the laser light 8 is emitted from the laser diode 2 of the optical pickup 1 to be measured. The irradiated laser light 8 is reflected by the half mirror 3, passes through the optical system 4 and the correction plate 6, and enters the reference light pickup 41. Further, the laser beam 8 passes through the optical system 44 and the half mirror 43 of the reference light pickup 41 and is received by the photodetector 45. The photodetector 45 converts the received laser beam 8 into an electrical signal and inputs the output signal ES to the aberration analyzer 9.
The aberration analyzer 9 needs to acquire an observation signal p (X, Y) for performing aberration analysis. First, the reference light pickup 41 is moved in the Z direction on the XYZ stage 46 to adjust the focus, and then the reference light pickup 41 is moved in the XY direction, whereby a spot image of the laser light 8 received by the photodetector 5 is converted into a laser beam. Scanning is performed with the focal position of the light fixed, and an observation signal p (X, Y) is acquired. An observation signal p (X, Y) is acquired from the output signal ES of the laser diode 45. In order to perform the aberration analysis, the reference light pickup 41 is moved in the Z direction by the XYZ stage 46, and the observation signal p (X, Y) is acquired for the focal positions of at least two or more different laser beams 8.
The aberration analyzer 9 calculates the model observation signal by the same method as in the first embodiment, and the laser beam 8 based on the observation signal {p} and the model observation signal {P} in the same procedure as the flowchart of FIG. The aberration of the spot image is analyzed. The aberration caused by the optical system 4 or the like of the optical pickup 1 to be measured can be derived by subtracting the aberration caused by the optical system 44 or the like of the reference optical pickup 41 from the aberration obtained by the aberration analysis.
In order to cancel the influence of the optical pickup 1 or the optical pickup 1 to be measured and the AS (astigmatism) generating optical element inserted in the reference optical pickup 41 in the first to sixth embodiments, An AS cancel optical element may be provided. The AS cancel optical element corresponds to, for example, a tilted correction plate 6. This is because, when an inclined parallel plate is inserted into a condensed or spreading light beam, the optical distance in the inclined direction increases and the optical distance in the direction orthogonal to the inclination is maintained, so that astigmatism occurs. Further, although a laser diode is mentioned as the laser light irradiation source, other laser generating elements may be used.
The aberration measuring method using the aberration measuring apparatus shown in the first to sixth embodiments may be used as an optical pickup adjusting method for adjusting the aberration of the optical pickup to an optimum aberration. In addition, the aberration measurement method may be used in order to adjust the aberration of the optical pickup so as to be optimum in the manufacturing process of the optical pickup.
Here, the optical pickup may be configured with a collimator lens and an objective lens module. In that case, there is a need to inspect the optical system of the optical pickup before the objective lens module of the optical pickup is mounted. For example, as shown in FIG. 9, when the optical pickup 100 includes a collimator lens 101 and a photodetector 102 and the objective lens module 110 is attached later, in the manufacturing process of the optical pickup 100, other than that before attaching the objective lens module 110. There is a need to inspect the optical system. In such a case, as shown in FIG. 10, parallel light from the focus scanning means 120 is directly applied to the optical pickup 100 before the objective lens module 110 is mounted, a focus is generated on the photodetector 102, and the focus is set to XY. By scanning, the aberration of the optical system of the optical pickup 100 before the objective lens module 110 is attached can be measured.
A specific configuration example of the focus scanning unit 120 is as shown in FIGS. 11 and 12. In the example of FIG. 11, the focus scanning unit 120 includes an optical system 121, a laser light source 122, and a laser. It comprises a stage 123 for scanning the light source 122. Laser light emitted from the laser light source 122 is converted into parallel light by the optical system 121 and incident on the optical pickup 100, and a spot image collected through the collimator lens 101 is measured by the photodetector 102. XY scanning of the spot image on the photodetector 102 can be performed by moving the stage 123.
In the embodiment shown in FIG. 12, the focus scanning means 120A is composed of a laser light source 124 that irradiates optical system parallel laser light and a stage 125 that can be tilted to scan the laser light source 124. Parallel laser light emitted from the laser light source 124 enters the optical pickup 100, and a spot image collected through the collimator lens 101 is measured by the photodetector 102. XY scanning of the spot image on the photodetector 102 can be performed by driving the stage 125. For example, it can be realized by changing the angle by a galvanometer mirror or the like.
In addition, a small camera is mounted on a mobile phone, and the present invention can be applied to a request for adjustment of such a small camera. The optical system of a mobile phone camera is required to be thin, high in image quality, and high in resolution, and there is a demand for aberration measurement for inspection and adjustment of lens tilt during manufacturing.
As shown in FIG. 13, a laser beam 200 from a laser light source is condensed by an optical system 201, and the laser spot is projected onto a CCD 210 as a light detection element. The aberration of the optical system 201 can be identified by analyzing the output signal of the CCD 210 obtained by scanning the spot with respect to one pixel 211 of the CCD 210 by the method of the present invention described above. Note that one pixel of the CCD 210 is on the order of 1 μm, the laser spot is also on the order of submicron to micron, and the output from one pixel of the CCD 210 is an amount obtained by integrating a part of the projected spot. The amount of scanning movement is on the order of microns.
FIG. 14 shows a configuration example in which the camera optical system to be measured is finely scanned by the focus scanning unit 220 described in the present invention, and the aberration of the optical system 201 is measured.
In order to confirm the effectiveness of the present invention, a demonstration example in which the aberration of the optical pickup is analyzed by numerical simulation is shown. In other words, the present invention is applied to output data from a photo-detector that is simulated for previously assumed aberrations, the aberrations are identified, and the identified aberrations are compared with the previously assumed aberrations. The sex was verified. Note that measurement errors are also modeled and added to the simulated data. Although the first to sixth embodiments show a plurality of hardware configurations for obtaining measurement data, there is no difference in the errors included in the measurement data. It is verified whether the aberration can be identified.
Analysis conditions were as follows. The optical pickup is a DVD optical pickup, the wavelength of the laser diode is 650 [nm], the numerical aperture is NA = 0.6, and the size of the photodetector is 7500 [nm] × 7500 [nm] (125 points × 125 points discrete) ). The analysis region is targeted for 3000 [nm] × 3000 [nm] (discretized to 51 points × 51 points) that can cover the primary ring when reconstructed, and when the spot image of the laser beam scans on the photodetector. Assume that scanning is performed from outside this region. The laser diode used for the analysis is ideal (G (u, ψ) = 1), and the observation data is 500 [nm] and 1000 [nm] away from the focus plane. The analysis aims to identify up to third-order spherical aberration, and the number of unknowns is 18.
The BFGS method was used as a method for confirming that the numerical simulation was not multimodal, and the coefficient was calculated by changing the position of the initial point. As a result, the characteristics shown in FIG. 15 were obtained, and it was possible to show that they were not multimodal. That is, it is possible to stably identify aberration as the only solution. The BFGS method is one of non-linear optimization methods published by four persons, namely, Broden, Fletcher, Goldfarb, and Shannon, and is also called a quasi-Newton method.
Next, an ideal window function is shown in FIG. In this characteristic diagram, the sensitivity of the central portion is assumed to be 100%, and the sensitivity of other portions is represented. As the window function used here, a regular quadrangular pyramid having a side of 125 and a height of h = 125 / 2x cut out at a position of height “1” was used. The sensitivity distribution of the light receiving window is as shown in FIG. 17 when x = 4 in the above equation and FIG. 19 when x = 16, and the inverse analysis was performed using these. Here, each analysis result is FIG. 18 in the case of FIG. 17 and FIG. 20 in the case of FIG. As described above, it can be confirmed that the identification can be performed stably even if the sensitivity distribution of the light receiving window of the photodetector falls in the peripheral portion.
In this simulation, a Gaussian distribution is used for the window function in order to block high-frequency components. Thereby, it is possible to consider the robustness when the high-frequency component that is considered to be the most important during scanning is cut off. The formula used for the Gaussian distribution this time is
Here, FIG. 21 shows a window function using a Gaussian distribution with α = 10, and FIG. 23 shows a window function using a Gaussian distribution when α = 50. FIG. 22 shows the inverse analysis result for the Gaussian distribution when α = 10, and FIG. 24 shows the inverse analysis result for the Gaussian distribution when α = 50. As described above, the present invention can identify stably even if the window function has a rounded shape.
FIG. 25 shows Zernike coefficient values and exact Zernike coefficient values obtained by analysis. FIG. 26 (A) shows the correct answer of the intensity distribution of the observation signal of the photodetector, and FIG. 26 (B) shows the intensity distribution calculated by performing the inverse analysis from the result obtained by the numerical analysis. Yes. These results indicate that the aberration analysis can be performed with sufficient accuracy by the aberration measuring method according to the present invention.
As mentioned above, although embodiment of this invention was described concretely, this invention is not limited to this, In the range which does not deviate from the meaning, it can change suitably.
According to the present invention, an observation signal is acquired based on the output signal of the photodetector, a model observation signal is calculated based on the intensity distribution of the spot image and the sensitivity distribution of the light receiving window of the photodetector, and based on the observation signal and the model observation signal Analysis of the spot image of the laser beam received by the photodetector and evaluation of the spot image of the laser beam, so that the analysis of the aberration of the spot image of the laser beam and the evaluation of the spot image of the laser beam are inexpensive. The measurement time can be shortened by using the apparatus.
Although the present invention is for measuring aberrations, it can also be applied to the measurement of optical evaluation quantities such as MTF (Modulation Transfer Function), PSF (Point Spread Function), OTF (Optical Transfer Function) and the like. In addition, the present invention can be applied mainly to optical evaluation of optical pickup units such as DVDs. However, a spot having a size similar to one pixel of a CCD can be compared with an optical system composed of a lens such as a camera and a CCD. It can also be applied to analyze aberrations. In other words, if the sensitivity of light for one pixel of the CCD is used as a window function, the aberration can be identified by the same method.
<Patent Literature>
JP 2006-234389 A