JPS634014B2

JPS634014B2 -

Info

Publication number: JPS634014B2
Application number: JP57000292A
Authority: JP
Inventors: Tomofusa Horiuchi
Original assignee: Nissan Motor Co Ltd
Current assignee: Nissan Motor Co Ltd
Priority date: 1982-01-06
Filing date: 1982-01-06
Publication date: 1988-01-27
Also published as: JPS58117340A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はガソリン燃料と液化石油ガス（以下
LPGで代表する）燃料等異種燃料を選択的に使
用可能とした異種燃料併用機関における気化器の
チヨーク装置に関する。

乗用車等においては常用燃料としてLPGを用
い、大出力を要求される走行時にのみガソリン燃
料を使用するというふうに、異種燃料併用型の機
関を搭載したものがある（LPG―ガソリン併用
気化器に関する出願として特願昭55−8361、実願
昭54−178582、54−181462、54−167134、54−
165598、54−179190、54−181460、55−8892）。

かかる異種燃料併用型機関における気化器のチ
ヨーク装置は従来から例えば第１図及び第２図に
示すような構成となつている。第１図は気化器１
を示し、図示しないエアクリーナが接続される上
端部にLPG用ノズル２が配設され、その下流側
吸気通路が一次側バレル３及び二次側バレル４に
並列配設されて、それぞれにガソリン燃料用ノズ
ル５，６及びその下流に一次絞り弁７、二次絞り
弁８が配設されている。LPG用ノズル２には図
示しないLPGボンベよりベーパライザによつて
ガス化されたLPGがLPG通路９を介して導入さ
れ、該ノズル２を流通する吸気流に吸引混合され
る。一方、ガソリン用のノズル５，６にはフロー
ト室１１内のガソリン燃料がメインジエツト１
２、メインエアブリード１３を介装した燃料通路
１４を通じ、ガソリンが導かれ、該ノズル５，６
部のベンチユリ１５，１６を流通する吸気流によ
つて該ノズル５，６からガソリンを吸入し、微細
化して混合し、絞り弁７，８によつて計量されて
機関の燃焼室に吸入される。そして、これら
LPG燃料系、及びガソリン燃料系それぞれに燃
料の供給遮断等を行なう制御装置が付設されてお
り、市街地走行等の燃料経済性が優先する運転領
域ではLPG燃料を主として供給する一方、機関
の出力が要求される高速実負荷領域においては主
としてガソリン燃料の供給を行なう等の如く制御
している。尚、一次側は機関の始動から部分負荷
全般にわたつて一次側絞り弁７の開閉制御によつ
て燃料量が制御され、一次側絞り弁７が所定開度
以上開いた段階で二次側絞り弁８がこれと連動し
て開き二次側からもガソリン燃料を供給して出力
アツプをはかるものである。

チヨークバルブ２１は一次側のガソリン用ノズ
ル５の上流側にあつてチヨークバルブシヤフト２
２に軸着（固定結合）され、これと一体的に回動
可能になつている。

上記チヨークバルブ２１を含むチヨーク装置を
第２図を用いて説明する。

チヨークバルブシヤフト２２の外端はチヨーク
レバー２３が回動自由に軸支され、一次側の絞り
弁７のスロツトルシヤフト２４の外端にも回動自
由にスロツトルレバー２５が軸支されていて、こ
れらチヨークレバー２３とスロツトルレバー２５
とはリンク２６によつて相互連動可能に連結され
ている。そして、チヨークレバー２３のチヨーク
バルブシヤフト２２対して反対端にはチヨークワ
イヤー２７が連結されて、運転者のチヨーク操作
外力がチヨークレバー２３に伝達されるようにな
つている。

一方、チヨークバルブシヤフト２２にはチヨー
クアーム２８が軸着されると共に、該チヨークア
ーム２８はチヨークバルブシヤフト２２に巻き回
されたコイルバネにより常時チヨークバルブ２１
の閉弁方向に弾性付勢され、チヨークレバー２３
の一側に寄り掛つている。又、スロツトルシヤフ
ト２４にもこれに軸着されたスロツトルアーム２
９が設けられ、常時絞り弁７の閉弁方向に弾性付
勢された該スロツトルアーム２９がスロツトルレ
バー２５の一側に寄り掛つている。

今、第２図の仮想線で示すチヨークバルブ全
開、スロツトルバルブ全閉の状態からチヨークワ
イヤー２７を矢印方向に引いてチヨークレバー２
３をチヨークバルブシヤフト２２の回りに時計方
向に回動させ、実線図示の位置に持ち来たすと、
チヨークアーム２８は弾性力を受けて該チヨーク
レバー２３の回動に追従して時計方向に回動し、
全閉となる。

一方、絞り弁７はチヨークレバー２３の回動に
応じ、リンク２６、スロツトルレバー２５を介
し、スロツトルレバー２５の動きに追従するスロ
ツトルアーム２９の図示時計方向の回動によつて
微小開度だけ開かれる。

従つて、ガソリンを使つて機関を始動しようと
してチヨークワイヤー２７を上記の如く引つ張る
と、チヨークバルブ２１が全閉となり絞り弁７が
わずか開く。その結果、ガソリン燃料を使用する
場合にはチヨークバルブ２１よりも下流側に機関
の吸入負圧が作用し、かつ絞り弁７を通る吸気流
が許容されてガソリン用ノズル５から燃料が吸入
され、濃混合気となつて機関に吸入される。その
ため、機関は容易に始動可能となる。

しかし、LPG燃料を使用して機関を始動しよ
うとした時、チヨークバルブ２１が全閉であるか
らLPG用のノズル２を流通する吸気流が十分で
なく、従つてLPG用ノズル２から吸入される
LPG燃料量が不十分となる。このため、LPG燃
料を使用した場合の機関の始動が良好になされな
いという不都合があつた。かかる不都合を回避し
ようとしてチヨークワイヤー２７を操作せず、チ
ヨークバルブとは独立して絞り弁７を回動操作で
きるアクセルペダルを操作することにより、チヨ
ークバルブの回動を全開位置に保持しながら絞り
弁７のみをわずか開くようにすることもできる。
しかし、アクセルペダルを用いて絞り弁７の開度
を始動に適した値に保持するのは極めて困難であ
り、始動が難しくひいてはバツテリ消費の増大を
招くという不都合を招くものであつた。

本発明はかかる従来装置の不都合に鑑み、これ
を解消すべくなしたもので、LPG燃料を用いて
機関を始動しようとする場合、チヨークワイヤー
を引いても絞り弁は微小角度だけ開くが、チヨー
クバルブは閉じることのないようにしたチヨーク
バルブ解除機構を構成し、LPG燃料を用いても
機関始動を容易にしたチヨーク装置を提供するも
のである。

以下に本発明の実施例を第３図及び第４図に基
づいて説明する。尚、上記従来例と同一要素には
これと同一符号を付して説明を省略する。

チヨークバルブシヤフト２２のチヨークアーム
２８とは反対端に第２のチヨークアーム３１を軸
着する一方、運転席のチヨーク解放力を伝達する
別の操作具のチヨーク解放ワイヤー３２に連結さ
れたチヨーク解放レバー３３をチヨークバルブシ
ヤフト２２に回動自由に軸支する。そして、第２
のチヨークアーム３１はチヨークアーム２８とチ
ヨークレバー２３との間に介装されたコイルバネ
３４のバネ力によりチヨーク解放レバー３３に閉
弁方向に弾性力を受けて寄り掛つている。３５及
び３５ｂは気化器本体とチヨークレバー２３及び
チヨーク解放レバー３３間に介装され、これらレ
バー２３，３３をチヨークバルブ２１の開弁方向
に弾性付勢するコイルバネである。

これにより、上記実施例においては、チヨーク
ワイヤー２７、チヨークレバー２３、チヨークア
ーム２８、第２のチヨークアーム３１及びコイル
バネ３５等によりガソリン燃料用始動装置を構成
することになり、チヨーク解放ワイヤー３２、チ
ヨーク解放レバー３３及びコイルバネ３５ｂ等に
よりチヨーク解放装置を構成することとなる。

従つて、その作動は次のようになる。

今、ガソリン燃料を用いて始動しようとした場
合、チヨーク解放ワイヤー３２を第３図矢印Ｂ方
向（図で左側）に引き、第２のチヨークアーム３
１の当接から離れて、第２のチヨークアーム３１
の時計方向の回動を可能にする。チヨークワイヤ
ー２７を引けばチヨークレバー２３が図で時計方
向に回動し、チヨークアーム２８をコイルバネ３
４の弾性力によつて同じく時計方向に回動させる
ことにより、チヨークバルブ２１を全閉とする。
又チヨークレバー２３の回動はリンク２６を介し
てスロツトルレバー２５を同じくスロツトルシヤ
フト２４回り時計方向に回動し、閉弁方向に作用
するバネ力に抗してスロツトルアーム２９を図で
時計方向に当接回動して、絞り弁７を所定開度開
く。

又、LPG燃料を用いて始動しようとした場合
は、前記チヨークワイヤー２７を第３図で矢印方
向に引つ張ると同時に、チヨーク解放ワイヤー３
２を矢印方向に戻す。するとチヨーク解放レバー
３３は図で反時計方向に回動し、第２のチヨーク
アーム３１に当接する。従つて、チヨークレバー
２３が時計方向に回動してもチヨークアーム２８
は第２のチヨークアーム３１とチヨーク解放レバ
ー３３との当接によつて、コイルバネ３４が巻き
込まれるだけでチヨークレバー２３の回動に追従
できなくなり、チヨークバルブ２１を開弁状態の
まま保持する。そしてチヨークレバー２３はリン
ク２６、スロツトルレバー２５、スロツトルアー
ム２９を介して前記の如き所定開度だけ開弁する
のみとなる。即ち、チヨークワイヤー２７とチヨ
ーク解放ワイヤー３２との同時操作によつてチヨ
ークバルブ２１を全開にし、絞り弁７を所定開度
だけ開くのである。このため、一次側のバレル３
に絞り弁７の開度に応じた分だけ吸気流が発生
し、これによつてノズル２に負圧が発生し、図示
しないベーパライザー二次室との間に差圧が生じ
てLPG通路９からノズル２を介してLPG燃料が
供給され、容易に始動が可能となる。

次に始動後所定時間機関を回転し、暖機が終了
するとチヨークワイヤー２７を戻し絞り弁７を閉
じて所定のアイドル開度に保持し、アイドル運転
がなされる。

尚、上記構成において、チヨークバルブシヤフ
トにチヨークアームの他第２のチヨークアーム３
１を軸着し、この第２のチヨークアーム３１とチ
ヨーク解放レバー３３との当接によつてLPG燃
料始動時にチヨークバルブを全開状態に保持する
ようにしたが、必ずしも第２のチヨークアーム３
１を設けずともチヨーク解放レバー３３を直接チ
ヨークアーム２８に当接可能に構成することもで
きる。又、チヨークワイヤー２７のかわりに公知
のバイメタル式チヨーク機構を用いて自動的にチ
ヨーク作用を行なうようにしてもよく、手動、自
動を問うものではない。更にはLPG燃料通路に
介装した燃料切換弁と連動して自動的にチヨーク
解放レバー３３を作動するようにしてもよい。

尚、上記においてLPG用ノズルをガソリン用
の一次側及び二次側ノズルの上流側に配設したの
はLPG用ノズルを一次側と二次側に配設した場
合に、一次側から二次側への燃料のつながりが悪
いため、これを一か所で行なつて、出力燃料を、
一次側の吸気量と二次側の吸気量とを総合した空
気量によつて単一ノズルから吸入可能にしたから
である。

以上述べたように本発明によれば異種燃料併用
型の気化器において、チヨークバルブよりも上流
側に特定の燃料用ノズルがある場合、該上流側の
燃料ノズルを用いて燃料を供給し機関を始動しよ
うとした時に、通常のチヨーク装置ではチヨーク
バルブが全閉となる構成であつたのに対し、チヨ
ークバルブを全開位置に保持したままチヨーク装
置によつて絞り弁を開度調整可能にしたので、前
記上流側のノズルに絞り弁の開度に応じた吸気量
が発生し、始動燃料をこのノズルから供給するこ
とができる。又、吸気絞り弁の開度調整はチヨー
クワイヤーの操作量によつて可能となるから、そ
の調整は極めて容易となる。従つて、異種燃料の
いずれの燃料を用いても始動性が改善され、もつ
てバツテリー消費が悪化しない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のLPGガソリン併用気化器の縦
断面図、第２図は従来のチヨーク装置の説明図、
第３図は本発明に係るチヨーク装置の説明図、第
４図は第３図のLPG燃料で始動時のＡ―Ａ断面
図である。１……気化器、２……ノズル、３……一次側バ
レル、５……ノズル、７……絞り弁、２１……チ
ヨークバルブ、２２……チヨークバルブシヤフ
ト、２３……チヨークレバー、２４……スロツト
ルシヤフト、２５……スロツトルレバー、２６…
…リンク、２７……チヨークワイヤー、２８……
チヨークアーム、２９……スロツトルアーム、３
１……第２のチヨークアーム、３２……チヨーク
開放ワイヤー、３３……チヨーク解放レバー、３
４，３５……コイルバネ。

Claims

【特許請求の範囲】

１ LPG用燃料ノズル、チヨークバルブ、ガソ
リン用燃料ノズル及び吸気絞り弁を吸気流に沿つ
て順に直列に配設し、ガソリン燃料による始動時
に、チヨークワイヤーの操作に関連してチヨーク
バルブが全閉でかつ吸気絞り弁が所定開度開くよ
うにチヨークバルブと吸気絞り弁とを連動構成し
たガソリン燃料用始動装置を備えてなる異種燃料
併用気化器において、LPG燃料による始動時に、
上記ガソリン燃料用始動装置の作動状態のうち、
別の操作具で吸気絞り弁を所定開度開いたままチ
ヨークバルブを全開にするチヨーク解放装置を設
けたことを特徴とする異種燃料併用気化器のチヨ
ーク装置。