JPS63235600A - 鉱物質繊維板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、岩綿、鉱滓綿、あるいはガラスウールからな
る鉱物質繊維を繊維成分とする鉱物質繊維板の製造方法
に関するものであり、不燃性、耐火断熱性、吸音特性９
機械的強度等の諸性能に優れた性質を奏する鉱物質繊維
板を経済的に得る方法を提供するものである。

〔従来の技術］ 鉱物質繊維板の製造方法には、鉱物質繊維を適正量の結
合剤や添加剤と共に、１０〜１００倍に相当する多量の
水中に均一に分散させて水性スラリーとし、これを抄造
、成形した後、乾燥。

硬化させる湿式抄造法、および鉱物質繊維に適正量の結
合剤や添加剤を添加した混合物に、該混合物の２〜３倍
の水を加え、これをペースト状に練り、押出、または圧
延して板状に成形し、更に乾燥、固化させるペースト法
がある。

［発明が解決しようとする問題点］ 前記従来の鉱物質繊維板の製造方法のうちの前者の湿式
抄造法は、量産での生産性に優れているのが特徴である
が、該方法においては、機械的強度や硬度等の物理的強
度を有する鉱物質繊維板を得るために、成形用組成物中
には一定量の有機質結合剤が含有されている水性スラリ
ーを使用しなければならず、得られる鉱物質繊維板にお
ける不燃性、耐火・断熱性等の防火性能に一定の限界が
存するのが欠点とされている。

また、前記湿式抄造法による鉱物質繊維板の製造方法に
おいては、使用される水性スラリー中の有機質および無
機質結合剤のリテンション・固着剤として、良く叩解さ
れているゲル状セルロース、高分子凝集剤、アスベスト
等が使用されているが、前記ゲル状セルロースを含有す
る水性スラリーによって得られる鉱物質繊維板は、リテ
ンション・固着剤たるゲル状セルロースに起因する不燃
性や耐火・断熱性等の防火性能の低下が生ずるし、また
、高分子凝集剤はリテンション・固着剤としての作用が
十分ではなく、更には、アスベストはアスベスト粉塵が
肺がんの原因となるため、その使用が制限されているの
が実情である。

これに対して本発明の鉱物質繊維板の製造方法は、不燃
性、耐火断熱性、吸音性９機械的強度等の諸種の性能を
バランス良く具備する鉱物質繊維板を、量産での生産性
に優れる湿式抄造法で得る方法を提供するものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の鉱物質繊維板の製造方法は、岩綿。

鉱滓綿、あるいはガラスウールからなる鉱物質繊維１０
０重量部と、アタパルジャイト３〜２５重量部と、繊維
長２０μ〜２ｍｍのセピオライト０．１〜６重量部とを
必須の固形成分として含有し、かつ前記アタパルジャイ
トと繊維長２０μ〜２ｍｍのセピオライトとの重量比が
３〜３ｏ：１にあり、しかも有機質結合剤が５重量部以
下で有機質成分の合計量が７重量部以下に抑えられてい
る鉱物質繊維組成物の水性スラリー、すなわち、前記鉱
物質繊維組成物を該鉱物質繊維組成物の１０〜１００倍
に相当する分量の水中に前記組成物が略均−に分散され
ている固形成分１〜８重量重量度の分散液からなる水性
スラリーを得る工程と、得られた水性スラリーを、フォ
ードリニヤ−１丸網型等の抄造機を利用して抄造、成形
する工程と、得られた成形シートを乾燥、硬化させる工
程とからなるものである。

前記構成からなる本発明の鉱物質繊維板の製造方法にお
いて使用される水性スラリー中で主たる固形成分をなす
鉱物質繊維は、岩綿、鉱滓綿、およびガラスウールの中
から選択されるものである。

また、前記水性スラリーに使用されるアタパルジャイト
は、得られる鉱物質繊維板における無機質結合剤として
作用するものであり、同時に、場合によって（鉱物質繊
維１００重量部に対して５重量部以下の少量の範囲で）
添加されることのある有機質結合剤に対するリテンショ
ン・固着剤としての作用をも果すものである。前記鉱物
質繊維に対する無機質結合剤の作用を果すアタパルジャ
イトは、　＊Ｍ４構造型粘度で、直径１００Ａ　、長さ
１〜数μ程度の針状結晶物で、水中でコロイド状に分散
する性質を有しており、該分散状態での表面積が２１０
ｍ２７ｇと極めて大きくなるもので、高度の吸着性能を
具備するものである。

主たる固形成分が鉱物′Ｉｔ繊維からなる前記水性スラ
リー中に、前記アタパルジャイトと共に含有される繊維
長２０μ〜２ｍｍのセピオライトは、従来の湿式抄造法
による鉱物質繊維板の製造方法で使用されていた水性ス
ラリーにおける故紙パルプ等の有機繊維が果していたリ
テンション、固着作用を果すものであり、前述のアタパ
ルジャイトに対する優れたリテンション、固若作用を奏
するものである。尚、本発明で使用される繊維長２０μ
〜２ｍｍのセピオライトは、繊維長の長い形状を有する
セピオライトを予め選択し、これをパルパーおよびリフ
ァイナーにより、繊維を短く切断し過ぎないようにして
解繊することにより、所定の範囲内の繊維長を有するセ
ピオライトがゲル状で存在しているところの水分散性ス
ラリーのかたちで容易に得られるものである。また、前
記鉱物質繊維の水性スラリーに使用されるセピオライト
は繊維長が２０μ未満の短かいものになると、アタパル
ジャイトに対するリテンション、固着作用が弱くなるし
、また、繊維長が２ｍｍを超える長いものになると、水
性スラリーの抄造性が悪くなるばかりでなく、得られる
鉱物質繊維板の表面状態が悪くなるので、前記使用され
るセとオライドはその繊維長が２０μ〜２１！ＩＯＩの
範囲内のものとされるものである。

前記主たる固形成分が鉱物質繊維からなる水性スラリー
中の一方の必須の固形成分たるアタパルジャイトは、鉱
物質繊維１００重量部に対して３〜２５重量部の割合で
存在するものであるが、これは、アタパルジャイトが３
重量部未満の少量になると、アタパルジャイトによる結
合剤の作用が得られなく、機械的強度に優れた特性を有
する鉱物質繊維板が得られなくなるためであり、また、
アタパルジャイトが２５重量部を超える通量になると、
水性スラリーの濾水性が悪く、抄造性が悪くなるばかり
でなく、得られる鉱物質繊維板の撥水性が低下するため
でもある。また、前記水性スラリー中の他方の必須の固
形成分たる繊維長２０μ〜２ｍｍのセピオライトは、鉱
物質繊維１００重量部に対して０．１〜６重量部の割合
で存在するものであるが、これは、前記セピオライトが
０．１重量部未満の少量になると、前述のアタパルジャ
イトに対するリテンション、固着作用が十分ではなく、
優れた機械的強度を有する鉱物質繊維板が得られなくな
り、また、前記セピオライトが６重量部を超える大量に
なると、水性スラリーの濾水性が悪化して効率の良い抄
造を行なうことができなくなるためである。

更に、前記鉱物質繊維を主固形成分とする水性スラリー
中における必須の固形成分たる前記アタパルジャイトと
繊維長２０μ〜２ｍｍのセピオライトとは、その重量比
が３〜３０：１の範囲内にあるもので、アタパルジャイ
ト３に対してセピオライトが１を超えるような場合はセ
ピオライトの通量に対する不経済が生ずるだけであり、
またアタパルジャイト３０に対してセピオライトが１未
溝の場合には、セピオライトによって果されるアタパル
ジャイトのリテンション作用が十分ではなく、得られる
鉱物質繊維板の曲げ強度が低下する等の弊害が生ずる。

前記鉱物質繊維を主たる固形成分とする水性スラリー中
には、必要に応じてζ有機質結合剤、結合助剤、撥水剤
等が含有されるが、有機質結合剤、例えば、バルブ、生
澱粉、煮沸澱粉、ポリビニルアルコール、ガーガム、酢
酸ビニルエマルジョン、アクリルエマルジョン、フェノ
ール樹脂等の有機質結合剤が、鉱物質繊維１００重量部
に対して５重量部を超えるような場合や、水性スラリー
中の有機質成分の合計量が７重量部を超えるような場合
には、得られる鉱物質繊維板の不燃性が低下し、英国規
格による不燃性試験でのｒ　ｎｏｎ−ｃｏｍｂｕｓｔｉ
ｂｌｅ　Ｊをクリヤーする鉱物質繊維板が得られ難くな
るので、有機質結合剤は５重量部以下に、また、有機質
成分の合計量は７重量部以下にそれぞれ抑えられている
ことが必要である。なお、ポリアクリルアミド。

ポリアクリルアミド変性物、硫酸アルミニウム等の結合
助剤と、撥水剤とは、これらの合計量が２重量部以下で
その作用が十分に奏されるものである。

［実施例］ 以下、本発明の鉱物質繊維板の製造方法の具体的な構成
を実施例を以って説明し、併せ、得られた鉱物質繊維板
の性質を比較のために得られた鉱物質繊維板と比較して
説明する。

［実施例１〜６］、［比較例１〜７］ 後記第１表の実施例１〜６．比較例１〜７欄に記載した
各組成成分からなる固形成分（ＩＱＯＯｇ）の４重量％
水分散液による水性スラリーを２５℃作成し、得られた
水性スラリーを実験室のテスト抄造機で抄造、減圧脱水
し、次いでプレス機でプレス成形した後、乾燥炉で、１
７０〜２５０℃、４時間の乾燥、硬化を行なうことによ
って鉱物質繊維板を得た。

各水性スラリーの成形減水時間、および得られた鉱物質
繊維板の密度２曲げ強さ、圧縮強さ。

不燃性を併せて第１表に示す。

なお、第１表中における水性スラリーの成形減水時間、
抄造工程中におけるリティン重陽）、および得られた鉱
物質繊維板の各種物性値の測定方法は以下の通りである
。

ｔ”ｆＩＩＥＩｆＪ：各水性スラリーを金網の目の粗さ
５０メツシユ、金網部の大きさ　　４００×４００、脱
水部の真空度１５００ｍｍ水柱のテスト抄造機で抄造す
る際の濾水時間。

９９呈上１：乾燥、硬化後の鉱物質繊維板の重量を水性
スラリー２５ＩＬ中に含まれる固形成分重量で除した値
。

１工ｌ盗：　ＪＩＳ　Ａ　５９０７に従って測定した値
。

旦旦１１：鉱物質繊維板をその厚さ方向に０．５ｍｍ　
７分の速度で圧縮し、厚さが８５％となったときの応力
を面積で除した値。

五工韮：英国規格（ＢＳ）　４７６第４部「材料の不燃
性試験」に準じて行なった値。

なお、第１表中におけるセピオライトは繊維長２０μ〜
２ｍｍの範囲内のものであり、アタパルジャイトもセピ
オライトも共に、予めパルパーでやわらかくほぐした後
にリファイナーにより繊維長が短くなることのないよう
にフィブリル化したコロイド状分散水液のかたちで使用
した。

また、バルブセルロースは、新聞故紙を叩解し、ＴＡＰ
ＰＩ　５ｔａｎｄａｒｄ　５ｈｅｅｔ　Ｍａｃｈｉｎｅ
による濾水時間が約４００秒のゲル状セルロースとして
使用した。

更に、ポリアクリルアミドは分子量５０５程度のポリマ
ーを使用した。

前記第１表に表示される結果から、実施例における水性
スラリーの減水性やリティン率はいずれも良好であり、
しかも、前記水性スラリーによる抄造成形体たる鉱物質
繊維板は、曲げ強度、不燃性等においてバランスのとれ
た良好な物性を有していることが明らかである。

しかしながら、セピオライトを含有しない水性スラリー
を使用する比較例１の場合には、前記セピオライトの作
用が得られないために抄造成形工程でのリティン率が低
く、曲げ強度において満足される鉱物質繊維板を得るこ
とができない。

過剰のセとオライドを含有する水性スラリーを使用する
比較例２の場合には、得られる鉱物質繊維板の物性は良
好であるが、水性スラリーの減水性が悪く、鉱物質繊維
板を工業的規模で製造するには不適当である。

有機質結合剤たるバルブセルロースを過剰に含有する水
性スラリーを使用する比較例５においては、抄造成形工
程でのリティン率が良く、また得られた鉱物質繊維板は
曲げ強度に優れたものとなるが、不燃性という面での条
件を満足するものは得られない。

過剰のセピオライトを含有し、しかもアタパルジャイト
を含有しない水性スラリーを使用する比較例６の場合に
は、前記比較例２の場合と同様に得られる鉱物質繊維板
の物性は良好であるが、水性スラリーの減水性が極端に
悪くなる。

更に、適量のセピオライトは含有するがアタパルジャイ
トを含有しない水性スラリーを使用する比較例７の場合
には、アタパルジャイトの奏する結合剤としての作用が
得られないため、曲げ強度や圧縮強度において満足され
る鉱物質繊維板は得られない。

［発明の作用および効果］ 本発明の鉱物質繊維板の製造方法は、鉱物質繊維１００
重量部と、アタパルジャイト３〜２５重量部と、繊維長
２０μ〜２ｍｍのセピオライト０．１〜６重量部とを必
須の固形成分として含有し、かつ前記アタパルジャイト
と繊維長２０μ〜２ｍｍのセピオライトとの重量比が３
〜３０：°１にあり、しかも有機質結合剤が５重量部以
下で有機質成分の合計量が７重量部以下に抑えられてい
る鉱物質ｌＩＭ組成物の水性スラリーを、抄造、成形後
、乾燥、硬化させることによって鉱物質繊維板を得るも
ので、アタパルジャイトの有する無機室結合剤としての
作用と、繊維長２０μ〜２ｍｍのセピオライトの有する
抄造成形性に対しての弊害をもたらすことなく奏される
好適なるリテンション作用とを十分に利用して鉱物質繊
維板を得るものである。

従って、本発明の鉱物質繊維板の製造方法においては、
不燃性、耐火断熱性、吸音性１機械的強度等の諸性能を
バランス良く具備する鉱物質繊維板を、効率良く、しか
も安価、確実に得られるという作用、効果が奏されるも
のである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 岩綿、鉱滓綿、あるいはガラスウールからなる鉱物質繊
   維１００重量部と、アタパルジャイト３〜２５重量部と
   、繊維長２０μ〜２ｍｍのセピオライト０．１〜６重量
   部とを必須の固形成分として含有し、かつ前記アタパル
   ジャイトと繊維長２０μ〜２ｍｍのセピオライトとの重
   量比が３〜３０：１にあり、しかも有機質結合剤が５重
   量部以下で有機質成分の合計量が７重量部以下に抑えら
   れている鉱物質繊維組成物の水性スラリーを、抄造、成
   形後、乾燥、硬化させることを特徴とする鉱物質繊維板
   の製造方法。