JPS625103B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、自動車、特に自家用乗用自動車に連
結されるトレーラに関する。

自動車の積載容積及び積載重量を増大させるた
めに、外的積載場所を構成するトレーラを自動車
に連結して、これを牽引することが古くから提案
されている。この目的のために現在、実際に商業
化されているトレーラには２つの形式のものがあ
る。

第１の形式のものは、所定の収容面積をもつ固
定構造であり、場合によつては、この面積が積み
重ねることができる枠やラツクを付加することに
よつて変更することができる。この種のトレーラ
は荷物を運ぶという主たる機能においては満足を
与えるが、トレーラの安全な保管のためにはトレ
ーラ全体の寸法と同じ位の大きさの場所が必要な
ので、不使時の保管に問題がある。

第２の形式のトレーラは、第１の形式の変更例
であり、使用に際して組立てられ、不使用時には
全体の寸法が減少するように分解される。構成部
品の組立構造である。従つて、不使用時には、ト
レーラを牽引車両のための公知のガレージまたは
カーポート内に保管できる。

これらの２つの形式のトレーラは専用のガレー
ジまたはカーポートを持たないユーザーに満足を
与えない、と云うのは自動車内またはそのトラン
ク内に簡単に積むことのできないような重量また
は容積の大きい荷物の時折の運搬に必要なトレー
ラの取得を、そのようなトレーラ専用の保管場所
を持たないユーザーが考えないからである。

本発明の目的は、特に不使用時に自動車のトラ
ンク内に保管できるように設計された、自動車用
の新規なトレーラを提供することであり、その結
果、ユーザーがトレーラの特別な保管場所を必要
とすることなく、必要とあらば直ちに必要とされ
る付加的な積載容積を利用することのできる可能
性を常に与えられる。

また、本発明の更に別の目的は、変形可能また
は不能の後部座席を持つた小さな自動車（ハツチ
バツク式後部ドアを有するものを含む。）であつ
てもトランクを有するものであれば、そのトラン
ク内にトレーラを収納できるようにすることであ
る。

本発明によればこの課題は、牽引ロツドと、荷
台を有するシヤーシと、１対の車輪並びにこの車
輪を各々支持する車輪支持装置とを備えた自動車
用トレーラにおいて、シヤーシが所定幅の第１の
部分と、後方側端に凹所を形成する側端から内方
に凹んだ第１の部分よりも幅の狭い狭搾部を有し
ており、車輪支持装置は、車輪が走行位置におい
て前記凹所の下に位置し且つ不使用時に凹所の下
から離れてシヤーシの狭搾部の下に位置するよう
に、荷台の側端に隣接した前記第１の部分の下側
にシヤーシの縦軸線に対して横方向に回動できる
ように支持され且つ後方に延びている、と云う構
成によつて達成された。

以下に図面を参照して、実施例を詳細に説明す
る。

第１乃至第３図に示されたトレーラの実施例で
は、シヤーシ１が２本の縦材４によつて相互に結
合された横材２および３から構成されており、こ
れらの縦材及び横材は、例えば環状断面を有する
軽合金製の管材より形成されている。縦材４はそ
のほぼ中間地点からシヤーシ１によつて形成され
る枠の内側に凹んだ反り部４ａを有しており、横
材３の方向に向つて延びる凹所５を形成するよう
に延びている。この縦及び横材によつて形成され
るシヤーシ１の上に、シヤーシの形状に適合する
形状の荷台（図示せず）が固定される。

シヤーシ１は前方の横材２と同じ長さの牽引ロ
ツド６と連結されており、シヤーシ１への牽引ロ
ツドの取付けは、横材２に取付られ、横材３また
は場合によつては中間横材９に固着された支持お
よび組立スリーブ８に至るまでの牽引ロツド６の
滑動および案内を保証する、スリーブ７によつて
保証される。牽引ロツド６および組立スリーブ８
の間の結合は、弾性クランプ型または場合によつ
ては他の全ての型式の、可動ピン１０によつて保
証される。図示はされてはいないけれども、牽引
ロツド６は牽引頭部１１の反対側に、ピン１０の
挿通のための幾つかの孔を持つており、それによ
つて牽引ロツド６の横材２から突出する長さ、つ
まりはシヤーシ１と図示されていない牽引車輌の
後部との間の間隔を調整できるようになつてい
る。

シヤーシ１は、それぞれ縦材４に上に配置され
たフオーク１５の腕１４間に軸１３によつて支持
された車輪１２を各々が持つ二つの車輪支持装置
１６を備えている。第３図に詳しく示されている
ように、車輪支持装置１６は第２図の矢印f₁によ
つて示される通常の牽引方向でみて、縦材４の反
り部４ａの前方に、例えば溶接によつて固着され
た固定板１７を持つている。固定板１７は、シヤ
ーシの内側に位置したそのへりに、牽引ロツド６
によつて規定されるシヤーシ１の牽引軸に平行に
のびる枢軸１８を保持している。枢軸１８は、迅
速クランプ機構２０によつて固定板１７に保持さ
れる枢動板１９の支持を保証する。好ましい一つ
の配置においては、迅速クランプ機構２０は固定
板１７に設けられた軸受２２内に配置されたスピ
ンドル２１を持つている。スピンドル２１は、軸
受２２内でのスピンドル２１の回転を操作できる
ような固定板１７の外へ延びる操作レバー２３を
備えている。スピンドル２１はその中央部に、固
定板１７に設けられた開口２７内に係合する螺軸
２６の頭部２５の円筒孔を横切つて通る偏心円筒
スパン２４を有している。螺軸２６は枢動板１９
の外側にナツト２９を備えていて、枢動板１９に
設けられた溝２８内に係合している。

クランプ機構２０の作動は、まず向い合つた平
行な板１７および１９の間に間隙をできるだけ減
少するように螺軸２６上のナツト２９の螺合を調
節し、次に操作レバー２３を適当な方向に回転さ
せ、偏心スパン２４を動かすことによつてこのス
パン２４の偏心機能で、ナツト２９による固定板
１７への枢動板１９の締めつけを保証する軸２６
への引つ張り作用をもたらす。第３図は最大締め
付け位置にあるクランプ機構２０を示している
が、その位置からの枢動板１９の固定板１７に対
しての解放は、操作レバー２３を矢印f₂の方向に
操作して、スパン２４の周りのf₃の方向への頭部
２５の回動によるナツト２９の解放によつて得ら
れる。

車輪支持装置１６は更に、枢動板１９によつて
支持され、そしてフオーク１５の腕１４を結合し
ている筒３２を通る軸３１を支持するようになつ
た二つの懸垂軸受３０を持つている。第３図に示
されるように、腕１４はスペーサ３３によつて相
互に連結されており、スペーサ３３は圧縮に対し
て働きかつスペーサ３３と枢動板１９との間の応
力下に置かれた、例えばらせんバネ３５によつて
構成された緩衝器３４用の支持部材を構成する。
固定要素３６および３７が好ましくスペーサ３３
および枢動板１９上に備えられていて、らせんパ
ネ３５の時ならぬ解放の危険を防いでいる。

前述の記載および付属の図面は、車輪支持装置
１６が、第２図に見られるように、通常は凹所５
の下側の位置におかれていて、各フオークとの間
に介在された緩衝器３４の存在によつて走行応力
および荷重の関数として矢印f₄の一方または他方
に自由に動く車輪１２の枢動軸の支持機能を第一
に担当する。この構造的配置は、走行およぴ緩衝
のための車輪支持装置をシヤーシ１の両側の各に
配置させ、かつこのような独立的な支持装置を、
シヤーシ１と結合される荷台が占める多角形内の
領域へ配置および適用を可能とさせる。

車輪支持装置１６は更に、スペース３３および
枢動板１９との間に介挿された対応するバネ３４
の支持を保証する補足的な機能を有する。車輪支
持装置１６は、シヤーシ１の多角形の内側の領域
へ対応する車輪１２の倒し込み可能性を達成す
る。実際先に述べたように、固定板１７への枢動
板１９の固定を保証するための螺軸２６に適用さ
れる引つ張り応力を無効にするように、レバー２
３を矢印f₂方向に操作するだけでよい。螺軸２６
は、かくして溝２８から解放され、枢動板１９は
次に軸１８上を矢印f₅（第３図）の方向に枢動す
ることができ、これによつて車輪および車輪支持
装置を第２図の下側に示した位置に導くことがで
きる。この位置においては、構成部品の全てがシ
ヤーシ１の内側に位置するのでトレーラは、可動
ピン１０の引抜きによる牽引ロツド６の取りはず
し後は車輌のトランクに容易に入れることができ
る。実際、最初に横材３をトランクの内側へ持つ
ていき、第４図に示されるように、折畳みによつ
てシヤーシの下部平行面内に位置するように車輪
及び車輪支持装置を引込ませられているので、全
体的に解放されたシヤーシの凹所５が、車輌のト
ランクの内部に通常は突出している、自動車の車
輪を受容する凸部に嵌合することができる。かく
して凹所５は、縦材４と一線をなすように配置さ
れることのできるトレーラの車輪の揺動スペース
としての第一の機能と、車輌のトランク内の車輪
用凸部への嵌め込みの第２の機能を有する。シヤ
ーシはかくしてトランク内部に平らに収納され、
わずかの高さの容積しか占めず、包み、荷物また
は他の荷重の受入、載置または配置のために必要
な容量を提供できる。トランクの内部に折られた
トレーラの完全な収納は、第２および４図に示さ
れた横材２に平行な位置に配置された牽引ロツド
６の載置によつて終わる。

このように本発明によるトレーラの構造によれ
ば、永久的にトレーラを車輌のトランク内に折ま
れた状態としたり、また必要の際には有効な使用
状態におくため容易に引き出すことができる。

というのは、トランクから引き出して、対応す
る迅速クランプ機構２０によつて車輪および車輪
支持装置を有効な位置に置きかえ、そして車輌に
牽引されるように牽引ロツド６を配し、かくして
構成された荷台上に荷重を配すれば良いからであ
る。第１図に一点鎖線で見られるように、シヤー
シ上には、適当なる迅速結合手段３９を介して、
特にカラーによつてシヤーシ上に配置される平坦
な荷台３８が結合してある。荷台３８は、容易な
積載を可能とすると共に、それが車輌のトランク
内に折り込まれた状態においてトレーラがおかれ
た時は、そのトランクの床は全ての荷重または荷
物の支持のためになお必要な容積を提供する平坦
な面となる。

第５図および６図は、以上に述べた利点を損な
うことなく、トレーラの積載容量を増加するため
の特別の実施例を示している。この実施例におい
ては、シヤーシ１は、形状においてそれに対称的
な、言いかえれば二つの凹所５を画定するための
反り部４a₁をもつ縦材４_１の、シヤーシ１_１によ
つて補完されている。この実施例においては、シ
ヤーシ１および１_１は向い合つた横材２および２
_１によつて連結されていて、凹所５および５_１は
対向している。シヤーシ１および１_１間の結合
は、好ましくは車輪支持装置１６に用いられたク
ランプ機構と同じ型式の二つのクランプ機構４０
によつて保証され、シヤーシ１および１_１の縦材
の端部に各々固定された二枚の板４２および４３
間の操作レバー４１によつて迅速な結合がされる
ようになつている。第５図は、トレーラの実際の
シヤーシを形成するため互いに延長および一線に
配された半シヤーシ１および１_１が、第３図にお
ける車輪支持装置１６のクランプ機構の機能に関
連して以前に述べたように、車輪及び車輪支持装
置の折畳みの後、シヤーシ１_１を矢印f₆の方向に
折り、シヤーシ１_１をシヤーシ１に平行に配置
し、かくしてこれら二つの半シヤーシを二つの折
られた集合体として保持することを保証するよう
に、操作レバー４１によつて固定し得るクランプ
機構４０によつて一線にされた使用状態にあるト
レーラを示している。この実施例においては、積
載容量は、折られた状態のトレーラの体積の大き
な増加を生ずることなく、倍にすることができ
る。

第５図はこのような構造例において、牽引ロツ
ド１６はシヤーシ１_１の下部に配置されることを
示している。

本発明は図示および詳細に説明された実施例に
限定されるものではなく、その枠を越えることな
く、種々の変更を加えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の対象の横断面図である。第
２図は、第１図の―線に沿つた平面図であ
る。第３図は、第１図の―線に沿つた部分的
横断面の拡大図である。第４図は、本発明の対象
の可能性の一つを示した、第１図に似た側面図で
ある。第５図は、本発明の対象の一実施例を示す
第１図に似た側面図である。第６図は、第５図の
構造的配置の利点を示した側面図である。 図中符号、１…シヤーシ、２…横材、３…横
材、４…縦材、５…凹材、６…牽引ロツド、７…
スリーブ、８…組立スリーブ、９…中間横材、１
０…可動ピン、１１…牽引頭部、１２…車輪、１
３…軸、１４…腕、１５…フオーク、１６…車輪
支持装置、１７…固定板、１８…枢軸、１９…枢
動板、２０…迅速クランプ機構、２１…スピンド
ル、２２…軸受、２３…操作レバー、２４…偏心
スパン、２５…頭部、２６…螺軸、２７…開口、
２８…溝、２９…ナツト、３０…懸垂軸受、３１
…軸、３１…軸、３２…筒、３３…スペーサ、３
４…緩衝器、３５…らせんバネ、３６…固定要
素、３７…固定要素、３８…荷台、３９…迅速結
合手段、４０…クランプ機構、４１…操作レバ
ー、４２…固定板、４３…枢動板、を夫々示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 牽引ロツドと、荷台を有するシヤーシと、１
   対の車輪並びにこの車輪を各々支持する車輪支持
   装置とを備えた自動車用トレーラにおいて、シヤ
   ーシ１が所定幅の第１の部分Ａと、後方側端に凹
   所５を形成する側端から内方に凹んだ第１の部分
   よりも幅の狭い狭搾部Ｂを有しており、車輪支持
   装置１６は、車輪１２が走行位置において前記凹
   所５の下に位置し且つ不使用時に凹所の下から離
   れてシヤーシ１の狭搾部Ｂの下に位置するよう
   に、荷台３８の側端に隣接した前記第１の部分Ａ
   の下側にシヤーシ１の縦軸線に対して横方向に回
   動できるように支持され且つ後方に延びているこ
   とを特徴とする自動車用トレーラ。 ２ 前記車輪支持装置１６が、車輪１２を受容し
   回転自在に支持するフオーク１５を有し、このフ
   オークが枢動板１９の懸垂軸受３０に保持された
   軸３１に枢支され、緩衝器３４がフオーク１５と
   枢動板１９との間に配置されたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項に記載の自動車用トレー
   ラ。 ３ シヤーシ１は、第１の部分Ａの前方端部に荷
   台を持つ第２のシヤーシ１_１が揺動自在にヒンジ
   結合されて延長されており、第２のシヤーシ１_１
   が第１の荷台３８上に折重ねられた際に第１の荷
   台３８とほぼ同じ形状及び大きさを有することを
   特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の自動車
   用トレーラ。 ４ 取外し自在な牽引ロツド６がシヤーシ１の最
   大幅よりも小さいことを特徴とする特許請求の範
   囲第１項に記載の自動車用トレーラ。