JPS62251531A - ブレ−キデイスク装置およびその製作方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鋳造されたブレーキディスクと、このブレー
キディスクに連結されたブレーキディスク支持体を備え
、前記ブレーキディスクがブレーキパッド用の接触面を
有するブレーキリングを備えている、特に自動車の内側
包囲式ディスクブレーキのためのブレーキディスク装置
、および、ブレーキディスクが鋳型上側部分と底部中子
からなる鋳型中子内で鋳造される、前記ブレーキディス
ク装置を製作するための方法に関する。

〔従来の技術〕

この種のブレーキディスク装置は、ブレーキリングを備
えたブレーキディスクと、このブレーキディスクに連結
されかつ自動車の車輪にボルト止めされるブレーキディ
スク支持体とからなっている。ブレーキリングは摩擦面
を形成し、自動車制動時にこの摩擦面に対してブレーキ
ライニングが押し付けられる。

大型で速い自動車特に乗用車にとって充分な制動力を得
るには、ブレーキリングの摩擦面とブレーキライニング
を大きくしなければならない。これは普通の場合にはブ
レーキディスクの寸法増大、ひいては例えば１５インチ
から１６インチへの車輪の変更につながる。これを避け
るために、ブレーキディスクのキャリパ−はブレーキデ
ィスクの内径部に設けられる（内側包囲式ブレーキディ
スク）。それによって、車輪またはリムを大きくしない
で、ブレーキディスクの摩擦面を拡大することができる
。しかし、このブレーキディスク構造の場合には、通常
使用されるディスクの中央固定部材をブレーキディスク
支持体に置き換えなければならないという欠点がある。

これは高い製作コストにつながり、ブレーキディスク支
持体をブレーキディスクに確実にかつ経済的に連結する
という問題が生じる。従来、ブレーキディスクに連結板
を鋳付けし、この連結板に鋼製のブレーキディスク支持
体を溶接することが提案された。この溶接継目はスケー
ル除去や酸洗いのような特殊な腐食処理をしなければな
らず、またコストのかかる方法で熱応力によるひび割れ
を検査しなければならない。更に、連結板からブレーキ
ディスク支持体への移行部における溶接ルートを申し分
のないように形成しなければならない。これは正確で手
間のかかる溶接と正確なチェックを必要とする。

更に、ブレーキディスクが冷却通路を備えている場合に
は、冷却通路の一部が、連結板に溶接されたブレーキデ
ィスク支持体の一部によって覆われるという欠点がある
。

〔発明の目的〕

本発明の根底をなす課題は、ブレーキディスクとブレー
キディスク支持体間の確実な保持が簡単な構造でかつ低
コストで達成され、ブレーキディスク装置を低コストで
製作することができる、冒頭に述べた種類のブレーキデ
ィスク装置およびその製作方法を提供することである。

〔発明の構成〕

この課題は、冒頭に述べたブレーキディスク装置の場合
には本発明に従い、ブレーキディスク支持体がそれに一
体形成された連結部分を備え、この連結部分が複合鋳造
によってブレーキディスクに直接鋳付けされていること
によって解決され、冒頭に述べた方法の場合には本発明
に従い、ブレーキディスクの鋳造の前にブレーキディス
ク支持体が鋳型中子に差し込まれ、連結部分が鋳型中子
内に突出することによって解決される。

〔発明の効果〕

連結部分をブレーキディスク支持体と一体に形成したこ
とにより、別個の連結部品の製作と、ブレーキディスク
支持体との連結が省略される。従って、連結部分固有の
固定が省略されるので、かなり大きな工程コストが不要
となり、そして特に、ブレーキディスク支持体とブレー
キディスクがきわめて確実にかつ長持ちするように連結
される。

更に、ブレーキディスクの製作の際にそれが凝固すると
き、鋳付けされるブレーキディスク支持体がブレーキデ
ィスクの収縮運動を一緒に行うという利点がある。使用
によってブレーキディスクが加熱されるときに、ブレー
キディスク支持体は応力解除運動を一緒に行い、冷えた
ときに発生する応力が少なくとも部分的に相殺される。

従って、本発明によるブレーキディスク装置にはねじれ
現象が発生しない。

本発明による方法は、非常に簡単で低コストで実施する
ことができるという利点がある。なぜなら、連結部分を
鋳型に別個に挿入する必要がないからである。鋳型に対
する所望の位置に連結部分をもたらすには、ブレーキデ
ィスク支持体を中子に差し込むだけでよい。

本発明の他の特徴は、特許請求の範囲の他項、以下の説
明および図面から明らかになる。

〔実施例〕

以下、図に示した実施例に基づいて本発明の詳細な説明
する。

第１図乃至第４図に示したブレーキディスク装置は、ブ
レーキディスクｌとそれに固定連結されたブレーキディ
スク支持体３からなっている。このブレーキディスクＩ
は図示していない車輪の軸に相対回転しないように取り
付けられ、かつ図示していないブレーキシューによって
内側から包囲されている。

ブレーキディスクｌは公知のごとく、軸方向に間隔をお
いて重ねて設けられた同一の２個のブレーキリング２．
２′からなっている。このブレーキリングは半径方向に
延びるリブ状のウェブ４゜４′を介して互いに連結され
ている。ウェブは外周側で互いに同じ間隔を有し、かつ
ブレーキリング２．２′と共に、半径方向に延びる冷却
通路５を画成している。一体に形成されたブレーキディ
スク１は鋳鉄からなり、かつ第１図に示した鋳型６〜８
によって製作される。鋳型は公知のごとく、鋳型上側部
分６、底部中子７および冷却通路中子８からなっている
。冷却通路中子は冷却通路５の数と同じ数の半径方向の
リブ９を備えている（第１図参照）。このリブは周方向
において等しい間隔をおいて設けられている。

第２図に示すように、それぞれ一つおきのウェブ４′の
半径方向外側の端部ＩＯは幅が広がっている。このウェ
ブ端部ｌＯの幅は好ましくは他のウェブ部分４ａの幅の
約２倍である。端部１０内には、ブレーキディスク支持
体３のウェブ状の連結部分１１が鋳付けされている。こ
の連結部分はブレーキディスクの鋳造時に、冷却通路中
子の隣接するリプ９の間の隙間の中に突出する。

ブレーキディスク支持体３は鉢形に形成され、かつ好ま
しくは鋼板からなっている。ブレーキディスク支持体は
環状円板形の固定部分１２を備え（第１図参照）、この
固定部分によって車輪にボルト止めされている。固定部
分１２には、横断面がほぼＶ字状の中間部分Ｉ３がつな
がっている。

この中間部分は外側の円筒部分１４（第１．４図参照）
につながっている。円筒部分はブレーキリング２′をそ
の高さの一部にわたって取り囲み、かつ連結部分もしく
は連結ウェブ１１を備えている。中間部分１３と円筒部
分Ｉ４は、周方向において等しい間隔をおいて設けられ
た円形の穴１５または長穴１６を備えている。長穴Ｉ６
は周方向に延びている。

連結部分１１は狭くて爪状のウェブとして形成され、ブ
レーキディスクｌの側の円筒部分１４の縁から半径方向
斜めに延びている。連結部分１１はその長さの大部分が
ブレーキディスクｌに鋳付けされている。連結部分１１
が確実に保持されるようにするために、連結部分は幅広
のウェブ端部１５０゜ ｌＯの高さ位置にあり、その端ｎ−のウェブ端部を通っ
てブレーキリング２まで達している（第１図参照）。そ
れによって、ブレーキディスクｌはブレーキディスク支
持体３に固定連結可能である。連結部分１１は周方向に
おいて等しい間隔をおいて設けられている。この間隔は
ブレーキディスクｌの一つおきのウェブ４′の間隔に等
しい。

従って、一つおきのウェブ４′の各々にだけ連結部分１
１が埋め込まれる。連結部分はウェブ４′の端部１０よ
りも幅が狭いが（第２図参照）、ウェブ部分４ａよりも
少しだけ幅が広い。それによって、連結部分とウェブ４
′が大きな面で連結されると共に、冷却通路５の流通横
断面積が幅広のウェブ端部１０によってさほど狭くなら
ない。従って、冷却通路はそのほとんどがブレーキディ
スクの冷却を行う。連結部分１１は勿論、ブレーキディ
スク支持体３の外周に沿って異なる間隔をおいて配置し
てもよい。

ブレーキディスクｌを鋳造し、同時にブレーキディスク
をブレーキディスク支持体３に連結する際に、円筒部分
１４がブレーキリング２′に溶接されないようにするた
めに、ブレーキリング２′の半径方向外側の縁１８と、
これに対向する、ブレーキディスク支持体３の円筒部分
！４の内壁菫９との間に、リング状の絶縁マット１７が
挿入されている。この絶縁マットは好ましくはミネラル
ウールからなり、厚さが約２ｍ−である。絶縁マット！
７はその挟持個所Ｉ６から円筒部分１４のほぼ半分の高
さまで突出している。

上記のブレーキディスク構造体は鋳型６〜８で鋳造され
る。その底部中子７はブレーキディスク支持体３内に次
のように配置されている。すなわち、ブレーキディスク
支持体３の固定部分１２に載り、かつその外面２０が円
筒部分Ｉ４の内壁１９に接触するように配置されている
。外壁２０はその上側半分に凹部２１を備え、この凹部
には絶縁マット１７が挿入されている。ブレーキディス
ク支持体３の連結部分１１は鋳型の中において、冷却通
路中子８の互いに隣接するリブ９の間の中間室の中に挿
入されている。この場合、中間室は下側と上側が底部中
子７の内面２２と鋳型上側部分６の内面２３によって画
成されている。連結部分１１はその半分以上の長さにわ
たって、特にその長さの約４分の３にわたって中間室に
挿入されている（第１図参照）。ブレーキディスクｌが
鋳型６〜８内で鋳造されるときに、連結部分１１はブレ
ーキディスクの鋳造材料によって鋳付けされ、それによ
ってブレーキディスク支持体はブレーキディスクＩに確
実に連結される。ブレーキディスク支持体３をブレーキ
ディスクｌに連結するための、溶接等のような後から追
加される別個の方法ステップがもはや不要である。

更に、ブレーキディスクの鋳造の際に、連結部分は場所
を取らないので、邪魔にならない。

連結部分１１の形は、ブレーキディスクｌの鋳造材料内
での固定係留を保証するものであれば任意である。第３
図は連結部分１．１の形の異なる二つの例を示している
。連結部分はその端部が広がっていてもよいし、また全
長にわたって幅が一定であってもよい。連結部分１１は
更に、穴を備えていてもよい。この場合、ブレーキディ
スクｌの鋳造材料が連結部分のこの穴を通って侵入する
ので、ブレーキディスク支持体とブレーキディスクｌが
確実に固定連結される。連結部分はブレーキリング２ま
で届くようにする必要はなく、ウェブ端部ｌＯのところ
で終わるようにしてもよい。ウェブ４′は必ずしも幅広
の端部１０を備える必要はなく、その全長にわたって同
じ厚さを有していてもよい。連結部分１１は円筒部分１
４から垂直に突出していてもよい。

ブレーキディスクＩは必ずしも冷却通路５を備える必要
はなく、適当な用途の場合には中空でないようにずなわ
ら中実に形成してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、ブレーキディスクを製作しかつブレーキディ
スク支持体に連結するための鋳型内にある、本発明によ
るブレーキディスク装置のブレーキディスクの一部とブ
レーキディスク支持体の一部を示す図、第２図は第１図
の■−■線に沿った拡大断面図、第３図は第１図の矢印
■方向の矢視図、第４図は第１図のブレーキディスクを
矢印■方向に見た側面図である。 ｌ・・・ブレーキディスク、　２．２’　　・・・ブレ
ーキリング、　３・・・ブレーキディスク支持体、　４
．４′　・・・ウェブ、　４ａ・・・ウェブ部分、　５
・・・冷却通路、　６・・・鋳型上側部分、　７・・・
底部中子、　８・・・冷却通路中子、　　９・・・リブ
、　　１０・・・ウェブ端部、　　１１・・・連結部分
、　　１２・・・固定部分、　　１３・・・中間部分、
　　Ｉ４・・・円筒部分、　　１５・・・円形穴、　　
１５８Ｌ・・・連結部分の端部、　　１６・・・長穴、
　　１７・・・絶縁マット、　　１８・・・ブレーキリ
ングの外側の縁、　　１９・・・円筒部分の内壁、２０
・・・底部中子の外面、　２１・・・凹部、２２・・・
底部中子の内面、２３・・・鋳型上側部分の内面

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、鋳造されたブレーキディスクと、このブレーキディ
   スクに連結されたブレーキディスク支持体を備え、前記
   ブレーキディスクがブレーキパッド用の接触面を有する
   ブレーキリングを備えている、特に自動車の内側包囲式
   ディスクブレーキのためのブレーキディスク装置におい
   て、ブレーキディスク支持体（３）がそれに一体形成さ
   れた連結部分（１１）を備え、この連結部分が複合鋳造
   によってブレーキディスク（１）に直接鋳付けされてい
   ることを特徴とするブレーキディスク装置。 ２、ブレーキリングの間に、ウェブによって互いに分離
   された冷却通路が設けられ、連結部分（１１）が冷却通
   路（５）の外側の範囲に設けられていることを特徴とす
   る、特許請求の範囲第１項記載のブレーキディスク装置
   。 ３、連結部分（１１）がブレーキディスク（１）のウェ
   ブ（４）の特に幅広の端部（１０）に埋め込まれている
   ことを特徴とする、特許請求の範囲第２項記載のブレー
   キディスク装置。 ４、連結部分（１１）がウェブ（４）よりも幅が狭いこ
   とを特徴とする、特許請求の範囲第２項または第３項記
   載のブレーキディスク装置。 ５、ブレーキディスク支持体が円筒部分を備え、連結部
   分（１１）が円筒部分（１４）を越えて爪状に突き出て
   いることを特徴とする、特許請求の範囲第１項から第４
   項までのいずれか一つに記載のブレーキディスク装置。 ６、連結部分（１１）がブレーキディスク支持体軸線の
   方へ向かって内方へ斜めに延びていることを特徴とする
   、特許請求の範囲第１項から第５項までのいずれか一つ
   に記載のブレーキディスク装置。 ７、連結部分（１１）がブレーキリング（２′）の一方
   を包囲していることを特徴とする、特許請求の範囲第１
   項から第６項までのいずれか一つに記載のブレーキディ
   スク装置。 ８、多数の連結部分（１１）が設けられ、この連結部分
   がそれぞれ互いに等しい間隔を有することを特徴とする
   、特許請求の範囲第１項から第７項までのいずれか一つ
   に記載のブレーキディスク装置。 ９、連結部分（１１）がそれぞれ一つおきのウェブ（４
   ′）に連結されていることを特徴とする、特許請求の範
   囲第２項から第８項までのいずれか一つに記載のブレー
   キディスク装置。 １０、鋳造されたブレーキディスクと、このブレーキデ
   ィスクに連結されたブレーキディスク支持体を備え、前
   記ブレーキディスクがブレーキパッド用の接触面を有す
   るブレーキリングを備え、ブレーキディスク支持体がそ
   れに一体形成された連結部分を備え、この連結部分が複
   合鋳造によってブレーキディスクに直接鋳付けされてい
   る、特に自動車の内側包囲式ディスクブレーキのための
   ブレーキディスク装置を製作する方法であって、ブレー
   キディスクが鋳型上側部分と底部中子からなる鋳型中子
   内で鋳造される方法において、ブレーキディスク（１）
   の鋳造の前にブレーキディスク支持体（３）が鋳型中子
   （６〜８）に差し込まれ、連結部分（１１）が鋳型中子
   内に突出することを特徴とする方法。 １１、底部中子（７）がブレーキディスク支持体（３）
   の中に装着され、絶縁マット（１７）が底部申子の外縁
   （２０）とブレーキディスク支持体（３）の円筒部分（
   １４）の内壁（１９）の間に挿入されることを特徴とす
   る、特許請求の範囲第１０項記載の方法。 １２、絶縁マット（１７）がミネラルウールからなって
   いることを特徴とする、特許請求の範囲第１１項記載の
   方法。 １３、絶縁マット（１７）の厚さが約２ｍｍであること
   を特徴とする、特許請求の範囲第１１項または第１２項
   記載の方法。 １４、絶縁マット（１７）がブレーキディスク支持体（
   ３）内に突出するブレーキディスク（１）の下縁（１８
   ）とブレーキディスク支持体（３）の円筒部分（１４）
   の間に挿入されることを特徴とする、特許請求の範囲第
   １０項から第１３項までのいずれか一つに記載の方法。 １５、絶縁マット（１７）が円筒部分（１４）のほぼ半
   分の高さまで延びていることを特徴とする、特許請求の
   範囲第１０項から第１４項までのいずれか一つに記載の
   方法。