JPS6115892Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は厠、病室、集会室等のように悪臭や人
いきれ、タバコの臭い等の発生しやすい場所にお
いて、不快感のもととなる臭いを消し室内を爽や
かに保つために用いられるカプセル封入の液状芳
香剤を収納する芳香剤容器に関するものである。

従来、芳香剤としては、ゲル状の状態で容器に
充填し充填後固化させるる固形状のものが一般的
であるが、この形態のものは一旦容器に収納充填
すれば、たとえば芳香発散口を封止しても組立て
て構成される容器自体の隙間部等から自然放香し
てしまう欠点がある。これに対し芳香剤を液状と
し、これを小さな粒状の軟質材カプセルに封入す
る形態のものは、カプセルを壊さない限り放香せ
ず、従つて適量のものを随意必要時に使用でき、
放香効率が高い。この場合、容器自体にカプセル
を圧潰して破る機構を備えておれば、使用上便宜
である。

本考案はカプセル芳香液封入カプセルの圧潰機
構を備え、従つてカプセル形芳香剤を収納するの
に都合よく構成した芳香剤を提供することを目的
とする。

以下添付図面を参照して本考案実施例を説明す
る。第１図ａ，ｂにおいて、１は容器体で、該容
器体１は断面Ｕ字状の周壁体をもつ、つまり緩曲
底面でつながれた内外２重筒壁２，３の筒体状の
ものであつて、内部筒壁２には上端開口を閉塞す
る如く、上端周縁から内部中央に向けて緩やかに
立上る斜面４を形成してのち起立させ、該起立周
壁５上端部に傘状部６を形成し、更に前記緩斜面
４の中途から外側壁体７を起立周設し、該外側壁
体７と前記起立周壁５間に上面開放のリング状の
カプセル収納室８を形成し、一方外部筒壁３の上
半部は狭い間隙の２重筒壁３ａ，３ｂとし、外部
筒壁３ａの内周面に螺溝９を形成した形状のもの
である。尚、前記外側壁体７はｂ図に示す如く、
周方向に適宜間隔を隔てて斜面４、即ち収納室８
底壁に達する縦割り溝１０をところどころに設け
又この外側壁体７の外側面下部にも前記縦割り溝
１０を避けた周方向ところどころにバネ受１１を
形成している。更に前記内部筒壁２と外部筒壁３
間には、前記収納室壁４が延長されるように外部
筒壁３側に向うにつれ低くなる支持板１２が、適
宜間隔を隔てて放射状に配設されている。１３は
該支持板１２上面に設置されたドーナツ状の吸水
性に富む吸湿紙で、液状芳香剤を吸収するもので
ある。

１４は容器の中間部材を形成する周壁体で、中
央胴部には適宜間隔に複数個の芳香発散口１５を
明け、上端内面には係嵌用の突条１６を周設し、
又稍々内側に屈折垂下する下部外面に形成した螺
条１７を前記螺溝９に螺合することにより容器体
１に組込まれる。この周壁体１４は容器体１と一
体構成であつてもよい。

１８は伏せ椀状の蓋で、頂部中央部を下方に未
細りに垂下させて喇叭状の芳香液封入カプセル投
入口１９わ形成し、また該投入口１９裏面側に周
方向ところどころに段形部材２０を形成し、該段
形部材２０と前記バネ受１１間にコイル形バネ２
１を介挿させて常時上方に付勢されるが、垂下周
壁の下部外周に周設した突条２２を前記突条１６
に係嵌させることにより押下げ可能に図示状態に
装着されている。前記投入口１９を形成する周壁
２３下端は前記カプセル収納室８の直上部に位置
しており、該周壁２３はカプセル圧潰の機能を持
つ。尚、前記にて、突条１６と２２を周設すると
したが、これらは周方向に不連続とし、蓋１８を
互いの突条１６，２２が合致しない所まで回すこ
とにより容易に容器体１から取外せるので、この
ようにすることが望ましい。

上記構成において、使用に際しては液状芳香剤
を封入した粒状カプセル２４を投入口１９から投
入する。すると該カプセル２４は容器体１の中央
部に位置している傘状部６から転げ落ちてカプセ
ル収納室８に入り込む。そこで可動蓋１８を矢示
のようにバネ２１に抗して下方に押圧する。この
押圧によりカプセル投入口１９、つまりカプセル
圧潰用周壁２３下端が収納室８内に圧下されカプ
セル２４を押し潰し破るので、内部から液状芳香
剤がでてこれが外側壁体７の縦割り溝１０から流
れ出て吸湿紙１３に染み込み、この染み込んだ芳
香剤の芳香が芳香発散口１５から外部に発散され
ることになる。

第２図は他の実施例を示したもので、この実施
例では吸湿紙支持部材１２をカプセル収納室８の
底壁４を外方に延設させ、そして、周方向ところ
どころに透孔２５を明けて形成し、この支持部材
１２により内部筒壁２と外部筒壁３を一体とし、
また外部筒壁３の周壁下半部のところどころを半
円形に切欠いて芳香発散口１５とすると共に残余
の部分を足２６とし、さらに蓋１８の垂下周壁を
下方に長く垂設し、第１図における中間周壁体１
４を省いている。この実施例においても、前記第
１の実施例と同様にその目的が達せられる。即
ち、カプセル２４圧潰により吸湿紙１３に染み込
んだ芳香剤の芳香は、透孔２５から芳香発散口１
５を経て外部に発散される。

以上記載のように本考案では、蓋１８の頂部中
央部を筒状に下方に垂下させて芳香液封入カプセ
ルの投入口１９を設け、且つ該投入口１９を形成
する垂下周壁体２３をカプセル圧潰用周壁に兼用
させて該蓋１８を押下げ可能の可動構造とし、一
方容器体内部の前記カプセル圧潰用周壁２３直下
位置に、外方に斜めに下がる底壁４とこの底壁４
から芳香液が流れ出ることができるように縦割り
溝１０を設けた外側壁体７を持つカプセル収納室
８を配設し、そしてこのカプセル収納室８外側に
前記芳香液を吸収する吸湿紙１３を斜行させて配
置する構成としてので、芳香発散に際しては投入
口１９から所要量のカプセル２４を投入しその後
蓋１８を押下げる操作のみでよく、使用が極く簡
便である。

即ち、本考案では容器自体にカプセル圧潰機構
を付設しているので、別途に圧潰機構を必要とせ
ず便利である。また蓋１８は係嵌により容器体１
に装着される着脱自在形なので、使用済のカプセ
ル２４の殻を除去するのに不便を生じない。また
カプセルの収納部と吸湿紙支持部及び圧潰機構部
は容器内に格納されるので、容器外観の意匠性を
損なうようなことはない。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案芳香剤容器の一実施例の半部
を縦断して示す正面図、同図ｂはａ図の収納室外
側壁体の縦割り溝を示す斜視図、第２図は他実施
例を示す半部を縦断した正面図である。 １……容器体、８……カプセル収納室、１０…
…縦割り溝、１５……芳香発散口、１８……蓋、
１９……カプセル投入口、２３……カプセル圧潰
用周壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一体的な内部筒壁２と外部筒壁３を有し、内部
   筒壁２上端口部にこれを塞ぐように、周縁から中
   央に向けて緩やかに立上る傾斜底壁４、この底壁
   ４内周縁から起立する周壁５を介して傘状部６を
   設け、かつ前記底壁４中間部から周方向ところど
   ころに縦割り溝１０を設けた外側壁体７を立説
   し、この壁体７と周壁５間に上面開放のリング状
   のカプセル収納室８を形成し、また外部筒体３に
   芳香発散口１５を設けた容器体１と、伏せ椀状で
   あつて、垂下周壁下部を前記外部筒壁３上部に係
   嵌してバネ２１で上方に押上げ付勢され、かつ頂
   部中央部を下方の前記カプセル収納室８直上部ま
   で末細りに垂下させて喇叭状の芳香液封入カプセ
   ル投入口１９を形成し、この投入口周壁体２３を
   カプセル圧潰用とした押下げ可能な蓋１８と、前
   記カプセル収納室８の底壁４を延長する如く外方
   に向うにつれ斜めに下がる上面を有してカプセル
   収納室８外周に連設的に配設され、その上面にて
   吸湿紙１３を支持する吸湿紙支持部材１２とから
   なる芳香剤容器。