JPS60231763A - 印字盤ロ−ル用複合樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は印字盤ロール用複合樹脂組成物に関し、詳しく
は耐熱性、耐摩耗性に優れ、吸音性１寸法精度の高い印
字盤ロールの製造に適した複合樹脂組成物に関する。

タイプライタ−、プリンター、ファックス等に使用され
る印字盤用ロールの素材としてはその特性上、■耐熱性
を有すること、■キーによる打撃音の吸音性が良いこと
、■耐摩耗性を有すること、■寸法精度が高いこと、■
帯電しに（いことなどが要求される。従来、これらの性
能を満足する素材として、加硫ゴムが使用されている。

しかしながら、加硫ゴム製ロールはその製造に際して加
硫工程を必要とし、−生産性が低いうえに、価格が極め
て高いという欠点を有している。そのため、加硫ゴムの
代わりに樹脂成形品を用いることが提案されている。し
かし、樹脂成形品はロールが１０〜４０龍径程度の肉厚
品であるため、成形品にヒク、ボイド等が発生し、また
寸法精度、特に芯円度に対する精度の低いものであった
。さらに、使用時にはキーの打撃音の吸収性が小さいと
いう欠点があった。一方、成形品のヒケ、ボイドの発生
を防止するために発泡成形することが提案されたが、こ
の場合はロール表面が荒れ、芯円度に対する精度が低く
、かつ転写性が不良であった。

このように、高価な加硫ゴムに代わる印字盤ロールの製
造に好適な素材は未だ知られていない。

そこで、本発明者らは印字盤ロール用の素材として上記
要求性能を有し、かつ価格も低摩である印字盤ロール用
の素材を開発するために鋭意研究した結果、特定の樹脂
と充填拐を特定割合で配合した組成物が、上記目的に適
合する素材であることを見い出し、この知見に基づいて
本発明を完成した。

すなわち本発明は、熱可塑性樹脂３０〜９０重量％およ
び無機充填材１０〜７０重量％からなる印字盤ロール用
複合樹脂組成物である。

本発明において熱可塑性樹脂としては、特に制限なく種
々のものが用いられる。具体的には、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル。

ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレ
ン樹脂（ＡＢＳ　）　、アクリロニトリル−スチレン樹
脂（Ａ、Ｓ　）　、ポリメチルメタアクリレート（ＭＭ
Ａ　）　、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポ
リフェニレンオキサイド、ポリアミド、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンチレフクレート、エチレン
−酢酸ビニルコポ′１）マー（ＥｖＡ）、スチレン−ブ
タジェンゴム（８ＢＲ）　、　ブタジェンゴム、イング
レンゴム、クロ日プレンゴム。

アクリロニトリル−ブタジェンゴム（ＮＢＲ）　、シリ
コーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、再生ゴムおよ
びこれらの混合物などが挙げられる。特にポリプロピレ
ン、ポリエチレン、アクリロニトリル−ブタジェン−ス
チレン樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチ
レンテレフタレート。

ポリブチレンテレフタレート、スチレン−ブタジェンゴ
ム、ポリプロピレンとエチレン−酢酸ビニルコポリマー
の混合物、ポリアミドとポリエチレンテレフタレートの
混合物、ポリプロピレンとポリアミドの混合物、ポリプ
ロピレンとポリエチレンテレフタレートの混合物などが
好ましい。

次に本発明に使用する無機充填材としては種々のものが
あり、具体的にはタルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、マイカ、石こう、ガラス繊維。

炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸
化鉄、ガラス繊維、さらには亜鉛、銅、鉄。

アルミニウムなどの金属粉末あるいは繊維などを単独で
゛あるいは混合して用いる。特にタルク、マイカ、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、亜鉛末。

タルクと炭酸カルシウムの混合物などが好ましい。

無機充填材の粒径には特に制限はないが、通常は粒径０
．５〜２０μ、好ましくは１〜１５μ程度のものである
。粒径が０．５μ未満であると、樹脂中の分散性が悪く
なり、成形外観が不良となる。

また、粒径が２０μを超えると、無機充填材が表面に露
出し、脱離することがあり、成形外観が極めて不良とな
り、好ましくない。

熱可塑性樹脂および無機充填材の組合せは任意であって
、特に制限はないが、寸法精度、成形品表面外観、耐摩
耗性などの点よりポリプロピレンおよびタルク、ポリエ
チレンおよびタルク、ポリプロピレンおよびマイカ、ポ
リプロピレンおよびタルクと炭酸カルシウムの混合物等
が好適である。

熱可塑性樹脂と無機充填材の配合量は熱可塑性樹脂３０
〜９０重量％、無機充填材１０〜７０重量％とすべきで
あり、特に好ましくは熱可塑性樹脂４０〜８５重量聾、
無機充填材１５〜６０重量％である。無機充填材が１０
重最多未満であると、成形品にヒケ、静電気発生しやす
く吸音性に劣り、７０重量％を超えると、成形品の外観
が不良となり、研摩しても不十分であり、実用的でない
。

本発明の複合樹脂組成物は原則的には上記二成分からな
るが、必要により酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、滑
剤１着色剤などの種々の添加剤を添加することができる
。ここで酸化防止剤とじてはフェノール系のものが用い
られ、帯電防止剤としては各種の界面活性剤などが使用
される。また、難燃剤としては無機系の酸化アンチモン
、酸化ジルコンなどや有機系のリン酸エステル、トリク
レジルホスフェートなどが挙げられる。滑剤としては炭
化水素系島流動パラフィン、天然パラフィン。

ワックス等、脂肪酸系の高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等、
エステル系の脂肪酸低級アルコールエステル等、アルコ
ール系の脂肪族アルコール、ポリグリコール等、金属セ
ッケンであるステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バ
リウム等あるいはシリコンとしてシリコーンオイル、変
性シリコ−／等が挙げられる。着色剤としては難溶性ア
ゾ染料。

赤色着色剤、カドミウムイエロー、クロムイエロー、チ
タン白などが挙げられる。これらの添加剤の添加量は本
発明の複合樹脂組成物の物性に著しい影響を与えない程
度の範囲で決定すれば良い。

本発明の印字盤ロール用複合樹脂組成物は、上記成分を
配合、混練することにより得られる。混線は、バンバリ
ーミキサ−１押出機またはこれらの組合せ傾より温度１
８０〜３００℃程度で樹脂が可塑化するまで行なえば良
い。

このようにして得られた複合樹脂組成物は、ペレット化
し、所望の形態に成形する。形態としては、ｐ−ル状に
成形したもの、使用時にロール基板上に巻き付けて使用
するシート状成形品などが挙げられる。これらの成形方
法は特に制限な（種種の方法で行なうことができ、シー
ト状にする場合には、押出成形、射出成形などにより成
形することができ、ロール状にする場合には押出成形。

射出成形、吹込成形などで行なわれる。ロール状に成形
する場合、金属シャフトと一体的に成形することもでき
、この際には、押出成形法では樹脂組成物と金属シャフ
トを同時押出成形、あるいは押出成形後金属シャフトを
圧入するアウトサート成形を行なうことができ、また射
出成形および吹込み成形では各々、樹脂と金属シャフト
をインサート成形あるいはアクトサート成形等を行なう
ことができる。ｆＦに肉厚ロール品の場合は、まず中芯
を成形し、次いで、外側層を成形する二層成形法を行な
うこともできる。いずれの方法によっても、同様に良好
な印字盤ロールを成形することができる。

また、特に表面精度が要求される場合は、成形された成
形品表面を切削研摩、パフ仕上げなどにより表面仕上げ
を行なうこともできる。

このように、本発明の複合樹脂組成物からなる印字盤ロ
ールあるいはシートは表面が美麗であり、耐熱性、耐摩
耗性が良好であり、寸法精度、特に芯用精度が極めて優
れている。また、使用時のキー打撃音の吸収性が高いた
め、衝撃音が低下し、オフィス等において好適に使用し
得るものである。

さらに、該ロールを装着した機械内部から発生する熱に
よる変形もなく、静電防止性にも優れており、紙粉など
の付着が少なく、価格も安価である。

したがって本発明の印字盤ロール用複合樹脂組成物は、
オフィスコンピューター、ワードプロセッサー、パーソ
ナルコンピューターなどのプリンターやタイプライタ−
、ファクシミリ、テレックス、レジスター等の印字盤ロ
ールの素材として極めて有用に用いられるものである。

次に本発明を実施例により詳しく説明する。

実施例１〜２１および比較例１〜１２および比較例１４
〜１７ 第１表に掲げた各成分を所定量配合し、−軸押出機（ナ
カタニ機械（株）製、５０ｍｘφ）を用いて温度１８０
〜３００℃で混練して複合樹脂組成物を得た。次いで、
ペレット化し、１５０トン射出成形機（住人重機械工業
＠）製）にて８龍φステンレスシヤフトとともに第１表
に示す温度でインサート成形を行ない、外径３４ｍｍ、
長さ２５０ｍの棒状ロール成形品を得た。

得られた成形品について、成形品外観、耐熱性。

吸音性、−摩耗・傷付き性および耐帯電性についての結
果を第１表に示す。

実施例２２〜２７ 第１表に掲げた成分を所定量配合して実施例１と同様に
して複合樹脂組成物を得た。次いで、ペレット化し、８
龍径ステンレスシヤフトと樹脂でインサート成形にて肉
厚１３ｍｇ径、長さ２５０闘の成形品を作った。次いで
、これを別の金型に移し、再度射出成形を行ない３４順
径の棒状ロールを得た。このロールについての測定結果
を第１表に示す。

実施例２８〜２９ 第１表に掲げた成分を所定量配合して実施例１と同様に
して複合樹脂組成物を得た。次いで、ベレット化して５
０酩径中空成形機（日本製鋼所■ｇ、ＶＢ−３）で８露
径のステンレスシャフトをインサートし、外径３４困、
長さ２５０順の筒状ロールを得た。このロールについて
の測定結果を第１表に示す。

比較例１３ 第１表に掲げた成分を所定量配合して実施例１と同様に
して複合樹脂組成物を得た。次いで、ベレット化し、−
軸押出機（ナカタニ機械（株）製、５０窮φ）を用いて
内径７．８ｍｍ、外径３４１１ｍの異型押出成形品（筒
状品）を成形後、長さ２５０１１１？Ｌにカットした。

このものに８　ＩＩＩ！径のステンレスシャフトを圧入
して棒状ロールを作製した。このロールについての測定
結果を第１表に示す。

／ ／ ／″ ／′ ／ ／ ／ ＊１・・・ポリプロピレン（出光石油化学（株）製、商
品名［Ｊ−７５０ＨＪ、密度ｏ、９００９／＜雇３）＊
２°−７りりロニトリルーブタジエンースチレン樹脂（
宇部サイコン、商品名［ｘｘ−１ｓｔＪ）＊３・・・ポ
リカーボネート（出光石油化学（株）製、商品名ｒＡ−
２７ｏｏＪ） ＊４・・・ポリアミド（旭化成工業＠）製、商品名「レ
オナ１２００ＳＪ　） ＊５・・・ポリエチレンテレフタレート（東洋紡（株）
１１１０ＪＪ、、密度０．９６　ｓ　ｇ／ｃＩｒＬ３）
＊フ・・・スチレン−ブタジェンゴム（日本合成コム（
株）製、商品名［Ｊ８Ｒ−１５００Ｊ　）＊８・・・エ
チレン−酢酸ビニル−共重合体（三井ポリケミカル（株
）製、商品名「エバフレックス」、密度０．９６　ｇ／
ａｒｆ’、Ｍ工１５Ｉ！／１０分）＊９・・・浅田製粉
（株）、粒径２〜３μ＊１０・・°ｙ　’、＃５〜６μ ＊１１　・・・炭酸カルシウム、金子鉱業（株）製、粒
径１〜３　μ ＊１２・・・硫酸バリウム、バライト工業（株）ｉ、粒
径２〜４　μ 禾１３・・・堺化学工業（株）製、粒径１〜５μ＊１４
−・・印字盤ロールを成形後および切削・研摩後の外観
を目視にて評価した。

成形後　Ｏ・・・美麗 △・・・部分的に荒れているが実用 上問題なし ×・・・荒れ、ヒケが激しく、ロー ルとしての使用不可 切削・研摩後○・・・美麗 Δ・・・若干表面の荒れがあるが実 用上問題なし Ｘ・・・ボイド、ヒケが大きく、切 削、研摩によっても除去が 不可能。ロールとしての使 用不可。

＊１５・・・成形されたロールを−３０’Ｃで２時間、
８０℃で２時間で冷却、加熱を１０回繰返した。

その後の外観を目視評価した。

＊１６・・・成形四−ルな実機に取り付け、ドツトイン
パクト印字システムにて印字テスト中、ロールから発生
する印字音の強さ、高さを普通騒音計（ノード（株）製
、２００７型〕にて測定した。

＊１７・・・成形ロールを実機に取り付け、ドツトイン
パクト印字システムにて３００万行、３億字印字した後
、ロールの摩耗度、傷付き性を目視にて確認した。

○・・・異常なし △・・・一部ロールに凹部分発生 ×・・・ロール上の凹部分が激しく発生したり、また熱
により変形 ＊１８・・・耐摩耗・傷付き性の試験終了後、ロール上
に付着した紙粉、ゴミ粉をナイロン繊維製へケで除去し
たときの程度を評価した。

Ｏ・・・軽く掃くだけで容易に除去できる。

△・・・強く連続的に掃かないと除去できない。

×・・・紙粉などの付着がひどく、除去が困難である。

＊１９・・・ロールを７０℃で７０時間オーブン内に入
れた後、ロール中心部の寸法精度を芯円度で評価した。

本２０・・・ポリブチレンテレフタレート（エンジニア
リングプラスチック（（転）製ζ密度１．３１ｇ／ｃｍ
”　） 特許出願人　カルプ工業株式会社

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）　熱可塑性樹脂３０〜９０重量％および無機充填
   材１０〜７０重量％からなる印字盤ロール用複合樹脂組
   成物。
2. （２）熱可塑性樹脂がポリプロピレン、ポリエチレン、
   アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン樹脂、ポリカ
   ーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート
   、ポリブチレンテレフタレート、スチレン−ブタジェン
   ゴムおよびこれらの混合物のいずれかである特許請求の
   範囲第１項記載の組成物。
3. （３）無機充填材がメルク、マイカ、炭酸カルシウム、
   硫酸バリウム、亜鉛末およびこれらの混合物のいずれか
   である特許請求の範囲第１項記載の組成物。
4. （４）　熱可塑性樹脂がポリプロピレンおよび無機充填
   材がタルクである特許請求の範囲第１項記載の組成物。
5. （５）無機充填制が粒径が０．５〜２０μである特許請
   求の範囲第１項記載の組成物。