JPS6014188Y2 - ばね秤の風袋引き装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案はばね秤の風袋引き装置に関するものである。

従来この種の装置としてゼロ点調整つまみにより風袋引
きを行うようにしたものは知られているが、風袋引きが
行われたか否か又は風袋引き中であるか否かを適正に表
示する手段を備えておらず、このため不正が行われるお
それがあり、取引や証明に使用するのに不適正である旨
の計量法上の問題がある。

本案は上記従来の問題点に鑑みて開発されたもので風袋
引きが行われたか否か等を適正に表示し、商取引上の安
全を確保することを目的とする。

以下実施例について具体的に説明する。

第１，２図において、１は測定荷重表示機構を収納する
ケース、２はそのケース下部に取付けられた後述する風
袋引き機構を収納するケースである。

上記測定荷重表示機構は通常のばね秤のものと同様であ
り、ケース頂部のゼロ点調整っまみ３、そのつまみ３に
より回転する軸４、その軸４とねじ結合するばねつり腕
５、その腕５と下部の二股部６との間に張られた２本の
ばね７，７を有する。

上記二股部６から下方へリング８を介してっり棒９がケ
ース２内に垂下している。

上記二股部にはラック１０が設けられ、ピニオン１１と
かみ合う。

そのピニオン１１はケース１に回転可能に軸受けされた
軸１２に固定されており、軸１２の両端に荷重表示用の
指針１３．１３が取付けられ、荷重表示板１４．１４の
荷重を指示する。

１５は腕５の回り止め用ストッパ、１６は二股部６の下
降を制限するストッパ、１７はラック外れ止めを示し、
各部材１５，１６．１７はケース１に固定されている。

風袋引き機構は以下の通りである。

前記ケース２内上部に枠２０が取付けられており、その
枠２０にウオームホイール２１が回転可能に保持されて
いる。

上記ウオームホイール２１の下部に、これと一体のねじ
軸２２が枠２０を通して突出しており、その軸２２にば
ねつり腕２３がねじ込まれている。

上記枠２０、ウオームホイール２１、ねじ軸２２は同一
軸線の貫通孔を有し、その孔内を上記つり棒９が貫通し
ている。

つり棒９の下端には二股部２４が取付けられており、そ
の二股部２４と上記腕２３との間に２本のばね２５，２
５が張られている。

二股部２４からリング２６を介して加重皿（図に省略）
に連なる連結棒２７が垂下している。

上記ウオームホイール２１とかみ合うウオーム２８はケ
ース２に回転可能に軸受された軸２９に固定され、その
軸２９のケース２の側面からの突出端にハンドル３０が
固定されている。

又ケース２内において軸２９の両側に風袋測定を表示す
るための円盤３１．３１が取付けられ、その円盤３１．
３１の特定位置と対向してケース２に表示窓３２．３２
が形成されている。

第３図に示すように円盤３１の窓３２との対向面周縁に
色分は等による標識３３が形成され、その標識３３の先
端部３３ａは指針１３がゼロ点にあるとき、窓３２の表
示線３２ａに一致させるように設定されている。

３４は腕２３の回り止め用ストッパで先端をケース２の
内面に押当てである。

３５は二股部２４の下降を制限するストッパで、ケース
２に固定されている。

上記の構成において、連結棒２７に測定荷重が作用する
と、上下部のばね７，１５が伸び、ラック１０が下降し
てピニオン１１を回動させ指針１３により荷重を表示す
る。

風袋測定に当っては荷重−に風袋を載せると上記同様に
指針１３は風袋の重量を表示する。

次いでハンドル３０を第１図において反時計方向（第２
図において矢印方向）に回すとウオーム２８、ウオーム
ホイール２１が回転し、ねじ軸２２を介して腕２３が上
昇する。

腕２３の上昇によりばね２５及び二股部２４が引上げら
れ、つり棒９を介してラック１０が上昇し、ピニオン１
１が上記の場合と逆回転する、指針１１がゼロ点に戻っ
た時にハンドル３０の回転を止める。

上記ハンドル３０の回転によって、これと一体の円盤３
０が第３図矢示方向に回転し窓３２を介して標識３３の
先端部３３ａが表示線３２ａから離れることによって風
袋引きが行われたことが表示される。

その後加重皿に被秤量物を載せれば、その重量のみが指
針１３によって表示されるものである。

本案は上記のように構成したから、風袋引きが行われた
か否か、風袋引き中であるか否かを標識３３等の表示部
材によって確実に表示することができ、取引や証明に使
用する上で計量法上の要求を満すことができるものであ
る。

又本案は、その構成上通常のばね秤に組込むことが可能
である。

更に風袋引き機構部の組立も簡易で、荷重表示部及び風
袋引き機構部の各ばねの制限ストッパの位置も容易に設
定することができ、動作も確実であるといった諸効果を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の一実施例を示す縦断正面図、第２図は第
１図■−■線断面図、第３図は風袋引き表示用円盤と窓
の関係を示す説明図。 ２は風袋引き機構を収納するケース、９はつり棒、２１
はウオームホイール、２２は中空ねじ軸、２３はばねつ
り腕、２４は二股部、２５はばね、２８はウオーム、３
０はハンドル、３１は円盤、３２は表示窓。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 通常のばね枠型の測定荷重表示機構１の下に風袋引専用
   機構を収納したケース２を連設し、測定荷重表示機構１
   の加重皿つり棒９を上記ケース２内に延長垂下し、 そのつり棒９にルーズに嵌合したねじ管軸２２にウオー
   ムホイール２１を取付けてケース２に設けた枠２０に支
   持させ、 そのウオームホイール２１とかみ合うウオーム２８の軸
   ２９をケース２の両側面に延長してハンドル３０を設け
   、 上記のねじ管軸２２に風袋引用ばねつり腕２３を螺合し
   、 つり棒９の下端に二股部２４を取付け、 この二股部２４と上記ばねつり腕２３との間に、つり棒
   ９の両側に対称に風袋引用ばね２５゜２５を張設し、 上記二股部２４から加重皿つり用連結棒２７を、ケース
   ２の下方に垂下させ、 前記のウオーム軸２９に表示板３１を取付け、ケース２
   に表示窓３２をあけ、測定荷重表示機構１の指針１３が
   ゼロ点にあるとき合致する標識３２ａ、３３ａを、その
   表示窓３２と表示板３１に設け、 上記のゼロ点標識３３ａを始端とする風袋引操作標識３
   ３を、ハンドル軸２９を中心とする円弧状に表示板３１
   に設けたばね秤の風袋引き装置。