JPS60100627A - 連続式加熱炉の制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は連続式加熱炉の温度制御方法に関する。

従来圧延に先立って鋼片の加熱をおこなう連続式加熱か
において鋼片の抽出温度を制御する制御方法としては、
炉内の全鋼片に苅して公知の伝熱方程式を用いてオンラ
イン計算機により抽出温度が一定となるよう昇温曲線を
め、これにより炉内各帯の雰囲気温度を決定する手法が
提案されてきた。ところが炉内の全鋼片に対して炉内装
入後の各時刻における昇温予測をおこなうために必要な
伝熱計算所要時間は膨大なものとなるため、オンライン
計算実施に際しては極めて大型の計算機が必要となり費
用がかさむ。

この発明は上記従来の欠点を解消するもので、計算機に
よる演算時間が短時間ですみ、オンラインでの実施が容
易な連続式加熱炉の制御方法を提供しようとするもので
ある。

しかしてこの発明の要旨とするところは、装入口から装
入された鋼片の予測温度を所定の時間メツシュ毎に算出
して該予測温度に応じて炉温の制御をおこなう連続式加
熱炉の制御方法において、第ｎ予測時刻における鋼片の
予測温度を、該時刻における鋼片の周囲温度、第（ｎ−
１）時刻における鋼片の予測温度および第（ｎ−２）時
刻における鋼片の予測温度に、それぞれ予め鋼片の炉内
加熱実験によ請求めたパラメータを乗じたものの和とし
て演算することによシ、各鋼片の抽出予測温度を算出し
、該抽出予測温度と抽出目標温度とを比較してその偏差
に応じて炉温設定値の修正をおこなうことを特徴とする
連続式加熱炉の制御方法にある。

この発明における鋼片の抽出予測温度の算出方法は、鋼
片の連続式加熱炉における昇温特性について実験研究の
結果、発明者が得た次の知見に基づくものである。

すなわち、音声認識における音声ヌベクトルの表現等に
用いられる「時系列で表わされた繰返回帰式」を鋼片の
昇温現象にも適用できないかと種種実験したところ、次
の演算式を用いると極めて短時間で高精度の！１．温予
測をおこなえることが知見された。

Ｙｎ”　ａｘｙｎ−ｔ＋ａ２Ｙｎ−２＋ｂｏｕｎ　・＝
−（１）ここでｙｎ、ｙｎ−□、ｙｎ−２はそれぞれ演
算開始後の第ｎ予測時刻、第（ｎ−１）予測時刻、第（
ｎ−２）予測時刻における鋼片の予測温度（演算値）で
あシ、またｔｉｎは上記第ｎ予測時刻における鋼片の周
囲温度である。またａｌ、ａ２、ｂｏ　はそれぞれパラ
メータ（定数）であって、熱電対を埋込んだ鋼片を実際
に加熱炉にょシ加熱して得た実測昇温曲線から最小二乗
法にょ請求める。なおこのパラメータは鋼片のサイズ、
鋼種にょシ異なるほか、鋼片の中心、外周などの部位に
よっても異なるので、昇温予測対象部位の実測昇温曲線
よりパラメータをめる必要がある。なお（１）式におい
て、第１予測時刻の演算時は第３項のみ、第２予測時刻
の演算時は第１項と第３項のみの演算をおこなう。また
各予測時刻間隔である時間メツシュは１分根度にとれば
よい。これらのパラメータ、および該パラメータを用い
て（１）式にょシ演算しだ昇温予測値の一例を第１図に
ょシ説明すると、図示のよう々全長約２５７７２の３帯
式連続加熱炉に、−辺が１５０Ｍｍの角ビレットから成
る鋼片を装入して加熱をおこなった。このとき炉内各位
置において実測した鋼片中心温度を図中ｙｍで示し、炉
内温度実測値をもとに作成した鋼片周囲温度曲線を曲線
Ｕで示す。これらのデータをもとに（１）式の各パラメ
ータの値を最小二乗法によ請求めたところ、 ａ１＝　０．９７６ ａ２＝Ｏ，０ＯＯＯ１３２ ｂｏ＝　０．０４０２ となった。このパラメータを用いて（１）式によシ鋼片
の中心温度ｙを計算して昇温曲線をめ、前記ｙｍとの差
温ｅ＝ｙ−ｙｍとして図中上方にプロットして示す。図
示のように演算値ｙと実測値ｙｍとの差は８°Ｃ以内で
あシ、演算値は実測値に極めてよく一致している。まだ
１本の夕１・温曲線を得るのに要する計算時間は０．０
０１秒であシ、従来の差分式を用いる場合の約１００分
の１という短時間で済むのである。

以下第２図乃至第４図によりこの発明を３帯式加熱炉に
適用した実施例について説明する。

図中１は加熱炉で、予熱帯２、加熱帯３、均熱帯４を有
している。５は炉温制御装置で、炉温調節計等をそなえ
た公知の構成のもので、加熱帯３および均熱帯４のバー
ナの燃焼量を調節、して各帯の炉温を設定値に維持する
。６ａ〜６ｄは炉温検出器、７は鋼片搬送装置に連動し
て鋼片の炉内位置推定用の信号を発するパルスゼネレー
タから成る位散検出器、８は鋼片の鋼種およびサイズの
データ打込用のタイプライタ、９は操業データ管理装置
である。また１０は鋼片温度演算回路、１１は抽出目標
温度選定回路、１２はこれら両回路の出力を比較して偏
差値信号を発する比較器、１３は炉温設定値演算回路、
１４は炉温設定回路、１５はグラフィックディスプレイ
から成る表示装置である。

次に上記装置を用いたこの発明の制御手順を説明すると
、先ず加熱炉１の操業開始時においては、炉温制御装置
５の炉温調節計を作業者が手動で設定するか、タイプラ
イタ８にょる鋼種およびサイズ信号により炉温設定回路
１４を介して上記炉温調節計を設定する。操業中、上記
鋼種およびサイズ信−号のほか、炉温検出に６　ａ〜６
ｄによる炉温実測顧、位置検出器７による鋼片位置信号
を操業データ管用」装置９に与えておく。この操業デー
タ管理装置９からの炉温実測値信号Ｔ１〜Ｔ４に応じて
炉温設定値演算回路１３により、第３図に示すような鋼
片の周囲温度Ｕを演１ｔ、する。鋼片Ｗが装入［］から
炉に装入された時点以後、適宜の時間メツシュ（たとえ
ば１分おき）をもって、炉温設定値演算回路１３０発す
る上記周囲温度Ｕをもとに、鋼片温度演算回路］０によ
り（１）式を用いて各鋼片の予測温度をオンライン演算
する。なお（１）式におけるパラメータａ　１、ａ　２
、ｂｏは、鋼片温度演算回路１０に内蔵する記憶装置か
ら鋼片の鋼種およびサイズ信号に応じて選定して用いる
。上記演算により第４図に示すように各鋼片Ｗｉについ
て昇温曲線をめ、抽出予測温度Ｓｉを比較器１２に出力
するとともに表示装置１５に表示する。

一方操業データ管理装置９からの鋼種およびサイズ信号
に応じて抽出目標温度選定回路１１は鋼片Ｗの抽出目標
温度Ｓを選び出し、この温度Ｓと抽出予測温度Ｓｉとを
比較器１２により比較してその温度偏差信号を炉温設定
値演算回路１３に与えて該回路１３により炉温設定値の
修正をおこない、すべての鋼片の抽出予測温度Ｓｉが抽
出目標温度Ｓ±△Ｓ（抽出目標温度の許容温度差）の範
囲内に入る寸で設定炉温を変えて繰返し演算し、得られ
た設定炉温信号を炉温設定回路１４に与えるのである。

上記の鋼片温度演算回路１０における演算は、極めて簡
潔な（１）式を用いるので、繰返演算であっても短時間
で容易におこなうことができる。

以上はこの発明を単一の加熱帯をそなえだ加熱炉に適用
した揚台について説明したが、この発明は複数帯の加熱
帯をそなえた加熱炉にも適用できるものである。この場
合は各加熱帯、あるいは加熱の主体をなす加熱帯等の特
定の加熱帯に対して本発明方法を適用すればよい。

以上説明したようにこの発明によれば、計算機による演
算時間が短時間ですむため、マイクロコンピュータ等を
利用してオンラインでの炉温制御を容易に実施すること
ができ、安価な費用で鋼片抽出温度の正確な制御をおこ
なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明における昇温予測値の一例を示すグラ
フ、第２図はこの発明方法を実施する制御装置の一例を
示すブロック線図、第３図は第２図の炉温設定値油力１
回路により演算した鋼片周囲温度線図、第、４図は同じ
く鋼片温度演算回路により演算した鋼片昇温曲線図であ
る。 １・・・加熱炉、５・・・炉温制御装置、６ａ〜６ｄ・
・・炉温検出器、７・位置検出器、８・・タイプライタ
、９・・操業データ管理装置、１０・・鋼片温度演算回
路、１１・抽出目標温度選定回路、１２・比較器、１３
・・−炉温設定値演算回路、１４・炉温設定回路、１５
・・・表示装置。 出ね１人　大同特殊鋼株式会社 代理人　乾　昌　雄 呻＝てニュー＝ジヰ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 装入口から装入された鋼片の予測温度を所定の時間メツ
   シュ毎に算出して該予測温度に応じて炉温の制御をおこ
   なう連続式加熱炉の制御方法において、第ｎ予測時刻に
   おける鋼片の予測温度を、該時刻における鋼片の周囲温
   度、第（ｎ−１）時刻における鋼片の予測温度および第
   （ｎ−２’）時刻における鋼片の予測温度に、それぞれ
   予め鋼片の炉内加熱実験によりめたパラメータを乗じた
   ものの和として演り、することにより、各鋼片の抽出予
   測温度を算出し、該抽出予測温度と抽出目標温度とを比
   較してその偏差に応じて炉温設定値の修正をおこなうこ
   とを特徴とする連続式加熱炉の制御方法。