JPH1192310A - 殺虫、殺ダニ組成物 - Google Patents
殺虫、殺ダニ組成物Info
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Abstract
フルオロメタンスルホンアニリドとN−(2−エチルヘ
キシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミドとが有効成分として含有さ
れてなる殺虫、殺ダニ組成物。
Description
に関する。
ルオロメタンスルホンアニリドは、特開昭57−156
407号公報及び特開平8−319202号公報におい
て殺虫、殺ダニ組成物の有効成分として知られている。
虫、殺ダニ効力を有する殺虫、殺ダニ組成物を提供する
ことを目的としてなされたものである。
トキシカルボニル−4−クロロトリフルオロメタンスル
ホンアニリドを有効成分として含有する殺虫、殺ダニ組
成物に、N−(2−エチルヘキシル)ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミ
ドを加えることにより、該殺虫、殺ダニ組成物の殺虫、
殺ダニ効力を飛躍的に高めることができるというもので
ある。
ルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン
−2,3−ジカルボキシイミドは、 The Pesticide Man
ual10th ed.第 392頁 (British Crop Protection発
行)に記載の化合物で「MGK−264」として広く知
られており、アレスリンとの混用において共力剤(それ
自体は殺虫力を示さないが、アレスリンに加えることに
より致死効力が増強されるもの)としての作用を示すこ
とが知られているものの、近年アレスリンに代わる高活
性のピレスロイド化合物の出現により、N−(2−エチ
ルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン
−2,3−ジカルボキシイミドのアレスリンへの添加以
外の新たな用途開発が望まれていたものである(「農薬
の生有機化学と分子設計」江藤守総編、ソフトサイエン
ス社発行(1985)参照)。
2−メトキシカルボニル−4−クロロトリフルオロメタ
ンスルホンアニリドとN−(2−エチルヘキシル)ビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカル
ボキシイミドとが有効成分として含有されてなるもので
あり、本発明の殺虫、殺ダニ組成物中の2−メトキシカ
ルボニル−4−クロロトリフルオロメタンスルホンアニ
リドとN−(2−エチルヘキシル)ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドと
は、通常、重量比で1:1〜1:50の範囲内にある。
メトキシカルボニル−4−クロロトリフルオロメタンス
ルホンアニリドとN−(2−エチルヘキシル)ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキ
シイミドとの有効成分の他に適当な担体、必要により分
散剤、湿潤剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の
製剤用補助剤を含有し、油剤、乳剤、懸濁剤、粉剤、粒
剤、エアゾール製剤、燻煙剤、加熱蒸散剤、シート等の
各種製剤形態をとるものである。
化水素類(例えば、トルエン、キシレン、メチルナフタ
レン、フェニルキシリルエタン、ケロセン、ヘキサン、
シクロヘキサン等)、エーテル類(例えば、ジエチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等)、ケトン類(例えば、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン、イソホロン等)、アルコール類
(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール、ヘキサノール、エチレングリコール等)、アミ
ド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド等)などの液体担体、タルク、
ベントナイト、クレー、カオリン、珪藻土、シリカ、バ
ーミキュライト、パーライトなどの固体担体を含有して
もよい。また、本発明の殺虫、殺ダニ組成物がエアゾー
ル製剤である場合には、窒素、炭酸ガス、ジメチルエー
テル、LPG等の気体担体を噴射剤として含有する。
煙剤である場合には、有効成分の他に発泡剤を含有す
る。該発泡剤としては例えば、アゾジカルボンアミド、
アゾビスイソブチロニトリル、2−(カルバモイルア
ゾ)イソブチロニトリル、ジニトロソペンタメチレンテ
トラミン及び p,p'−オキシ−ビス(ベンゼンスルホニ
ルヒドラジド)等の熱分解により窒素を発生し得る有機
発泡剤などが挙げられる。該非燃焼型燻煙剤の使用に際
しては、例えば、特公昭59-49201号公報に記載されるよ
うな隔壁で区分された容器の一方に顆粒状の燻煙剤を入
れ、他方に酸化カルシウムを入れておき、使用時に酸化
カルシウムに水を加え、この時の化学反応熱を利用して
ダニ防除を行うという方法が便利である。
型燻煙剤である場合には、有効成分の他に通常、過塩素
酸カリウム、硝酸カリウム、塩素酸カリウム等の酸素供
給剤、糖類、澱粉等の燃焼剤、さらに必要により、硝酸
グアニジン、ニトログアニジン、ジシアンジアミド、リ
ン酸グアニル尿素、スルファミン酸グアニジン等の発熱
調整剤や塩化カリウム、塩化ナトリウム、四三酸化鉄、
酸化銅、酸化クロム、酸化鉄、塩化鉄、活性炭等の酸素
供給剤分解用助剤、パーライト、珪藻土、タルク、クレ
ー等の無機担体を含有し、これらの各成分を混合し、水
を加えて混練、顆粒状に成型、乾燥といった通常の方法
により製造される。
マット製剤(所謂、電気蚊取りマット製剤)である場
合、該殺虫、殺ダニ組成物は、コットンリンター、不織
布、セラミック板、厚紙等の多孔質担体に有効成分が保
持されてなる。該加熱蒸散用マット製剤は、例えば市販
の電気蚊取りマット用ヒーターを用いるなどして 100〜
300℃に加熱することにより使用される。
形態をとる場合、シート基材としては、例えば、紙、ポ
リオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等の合成
樹脂フィルム、合成繊維や羊毛、絹、綿、麻等の天然繊
維の織布又は不織布などが用いられる。該シート基材1
m2 当たり通常、2−メトキシカルボニル−4−クロロ
トリフルオロメタンスルホンアニリドとN−(2−エチ
ルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン
−2,3−ジカルボキシイミドとが合計量にして 0.01
〜2g保持される。また、該シート基材は通常、0.01〜
10 mm程度の厚さを有する。
ニ組成物は、通常、2−メトキシカルボニル−4−クロ
ロトリフルオロメタンスルホンアニリドとN−(2−エ
チルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エ
ン−2,3−ジカルボキシイミドとの混合物又はそれら
の溶液(例えば、アセトン等のケトン系溶媒、メタノー
ル等のアルコール系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶
媒、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ベ
ンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン等の脂肪族
炭化水素系溶媒などの有機溶媒に溶解したもの)をシー
ト基材に含浸させて製造されるが、シート基材となる合
成樹脂フィルムや合成繊維に、予め2−メトキシカルボ
ニル−4−クロロトリフルオロメタンスルホンアニリド
とN−(2−エチルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドとの混
合物又はそれらの溶液を練り混んでおき、その後フィル
ムに成形したり、繊維にして織物とすることもできる。
メトキシカルボニル−4−クロロトリフルオロメタンス
ルホンアニリドとN−(2−エチルヘキシル)ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキ
シイミドとを有効成分とするものであるが、さらに、他
の殺虫、殺ダニ活性成分(例えば、ペルメトリン、エン
ペントリン等のピレスロイド化合物)、共力剤、殺菌
剤、防黴剤等を含有させたものであってもよい。
内に生息するダニ、例えば、コナヒョウヒダニ、ヤケヒ
ョウヒダニ等のヒョウヒダニ類、コウノホシカダニ、ケ
ナガコナダニ、ムギコナダニ等のコナダニ類、チリニク
ダニ、イエニクダニ、サヤアシニクダニ等のニクダニ
類、マルニクダニ類、ミナミツメダニ、クワガタツメダ
ニ、フトツメダニ、ホソツメダニ、アシナガツメダニ等
のツメダニ類、イエダニ、トリサシダニ、ワクモ、スズ
メサシダニ等のイエダニ類、イエササラダニ類、シラミ
ダニ類、ヒゼンダニ類などを防除するのに有効である
が、これらのダニのみならず、ネコノミ、イヌノミ等の
ノミ類、チャバネゴキブリ、クロゴキブリ等のゴキブリ
類、ヒラタチャタテ、カツブシチャタテ等のチャタテム
シ類、イエヒメアリ等のアリ類、トコジラミ等のトコジ
ラミ類などの有害昆虫の防除にも有効である。
る。 製造例1 2−メトキシカルボニル−4−クロロトリフルオロメタ
ンスルホンアニリド 5量部とN−(2−エチルヘキシ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3
−ジカルボキシイミド 15重量部、酸化亜鉛 0.5重量部
及びα−澱粉2重量部にアゾジカルボンアミドを混合し
て全体を 100重量部とし、水を加えて混練、押出機で顆
粒状に成形し、乾燥して本発明の殺虫、殺ダニ組成物
(燻煙剤)を得る。
ンスルホンアニリド5量部とN−(2−エチルヘキシ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3
−ジカルボキシイミド15重量部との混合物 1.5g、ア
ゾジカルボンアミド 2.5g、ニトロセルロース 1.5g、
フタル酸ジブチル 0.4g、酸化亜鉛 0.54g、パーライ
ト 2.56g及びポリビニルアルコール1.0gを混合
し、水を加えて混練、押出機で顆粒状に成形し、乾燥し
て本発明の殺虫、殺ダニ組成物(燻煙剤)を得る。
ンスルホンアニリド5量部とN−(2−エチルヘキシ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3
−ジカルボキシイミド 15 重量部との混合物1gをセラ
ミック多孔体(縦4.2cm、横 4.2cm、厚さ 1.2cm、孔径
0.3cm、孔数 102、京セラ社製)に塗布して本発明の殺
虫、殺ダニ組成物(加熱蒸散用マット製剤)を得る。
ンスルホンアニリドとN−(2−エチルヘキシル)ビシ
クロ[2.2.1」ヘプト−5−エン−2,3−ジカル
ボキシイミドとをアセトンで希釈し、クラフト紙に1m
2 当たり2−メトキシカルボニル−4−クロロトリフル
オロメタンスルホンアニリドとN−(2−エチルヘキシ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3
−ジカルボキシイミドとが各々0.05gと 0.8gとなるよ
うに滴下、含浸させ、風乾して本発明の殺虫、殺ダニ組
成物(シート製剤)を得る。
試験例を示す。 試験例1 製造例4で得たシート状の殺虫、殺ダニ組成物(12cm×
12cm)をベニヤ板(15cm×15cm)中央部に貼り付けた。
3cm×3cmに切ったカーペット上に、コナヒョウヒダニ
約 200頭を含む動物用粉末飼料 0.1gを広げ、上述のシ
ート状の殺虫、殺ダニ組成物上に載せた。これを容積約
2.6リットルのプラスチックケース内に入れ、湿度調節
用に飽和硝酸アンモニウム水溶液を入れたカップを上記
プラスチックケースの底部に置き、蓋をした。6週間後
にカーペットを取り出し、カーペット表面に粘着シート
を貼り、60℃に加熱したホットプレート上に該カーペッ
トを置いて上部に逃げようとしたダニを粘着シートで捕
集し、顕微鏡で粘着シート上のダニを観察し、数えるこ
とにより生ダニ数を求めた。無処理区の生ダニ数と処理
区の生ダニ数から下記の式によって防ダニ指数を計算し
た。
フルオロメタンスルホンアニリドあるいはN−(2−エ
チルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エ
ン−2,3−ジカルボキシイミド単独を保持させた防虫
シート及び薬剤を処理していないシートでも同様の試験
を行った。
試験では防ダニ指数が 64.5 であった。一方、製造例4
に準じて、1m2 当たり2−メトキシカルボニル−4−
クロロトリフルオロメタンスルホンアニリド 0.05gの
みを保持させたシートを用いた試験では防ダニ指数が
20.3、N−(2−エチルヘキシル)ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
0.8gのみを保持させたシートを用いた試験では防ダニ
指数が 0であり、 N−(2−エチルヘキシル)ビシク
ロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボ
キシイミドの添加によって、2−メトキシカルボニル−
4−クロロトリフルオロメタンスルホンアニリドのダニ
防除効力が大きく上昇することが認められた。
虫、特に屋内に生息するダニを防除するうえで、極めて
有効である。
Claims (2)
- 【請求項1】2−メトキシカルボニル−4−クロロトリ
フルオロメタンスルホンアニリドとN−(2−エチルヘ
キシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミドとが有効成分として含有さ
れてなることを特徴とする殺虫、殺ダニ組成物。 - 【請求項2】2−メトキシカルボニル−4−クロロトリ
フルオロメタンスルホンアニリドとN−(2−エチルヘ
キシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミドとの重量比が1:1〜1:
50の範囲内である請求項1記載の殺虫、殺ダニ組成
物。
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