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JPH1192200A - 低収縮コンクリート組成物 - Google Patents

低収縮コンクリート組成物

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JPH1192200A
JPH1192200A JP9253115A JP25311597A JPH1192200A JP H1192200 A JPH1192200 A JP H1192200A JP 9253115 A JP9253115 A JP 9253115A JP 25311597 A JP25311597 A JP 25311597A JP H1192200 A JPH1192200 A JP H1192200A
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JP
Japan
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water
aggregate
lightweight fine
specific gravity
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JP9253115A
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Akira Shono
昭 庄野
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Hazama Ando Corp
Original Assignee
Hazama Gumi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高強度コンクリート、高流動コンクリート等の
高い密度及び強度が求められるコンクリートにおいて、
養生水の供給を行わなくても自己収縮や乾燥収縮を低減
でき、ひび割れが少なく、少ない工程で高強度を発現で
きるコンクリートを提供する。 【解決手段】絶乾比重2.5以上の粗骨材、軽量細骨
材、セメント及び水を含有することを特徴とする低収縮
コンクリート組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート組成
物に関し、より詳細には高強度、高密度で低収縮のコン
クリート組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高強度コンクリート、高流動コン
クリート等においては、高い密度、強度等を得る等の目
的で、骨材として通常絶乾比重2.5以上の粗骨材が用
いられ、また配合時の水/粉体比が25〜50%程度の
低い値とされる。しかしながら、このような低い水/粉
体比でコンクリートを硬化させた場合、自己収縮に伴う
ひび割れが発生し、強度発現が却って阻害されることが
問題となる。
【0003】自己収縮は、表面からの乾燥の有無によら
ず、むしろ水粉体比の影響を著しく受ける。自己収縮に
よるひび割れの発生を防ぐためには、硬化の初期の過程
(材令1週間以内)で、セメント粒子近傍に水分を十分
存在させることが必要となるが、外部からの水の供給は
困難である。また、外部から養生水を供給し、湿潤養生
を行うとしても、工程が煩雑となり、また工期が延長す
る。また、マスコンクリートの場合や、型枠面、左官仕
上面、地盤に直接接する面等を多く有するコンクリート
の場合は、養生水の供給自体が困難であるため、養生水
が供給できない内部でのひび割れが発生し、貫通ひび割
れの原因となる。
【0004】あるいは、乾燥収縮によるひび割れの発生
を防ぐためにも、上記と同様なことが言える。
【0005】従って、高強度且つ高密度であっても、自
己収縮、乾燥収縮が少なく、ひび割れが発生しないコン
クリートが求められている。
【0006】なお、粗骨材として絶乾比重1.4未満の
軽量粗骨材のみを含み、低い密度を得ることが意図され
る軽量コンクリートにおいて、さらなる軽量化を意図
し、細骨材として絶乾比重1.8未満の軽量細骨材を用
いることは知られているが、絶乾比重2.5以上の粗骨
材を含む通常のコンクリートにおいて、収縮性を低減す
ることを意図して軽量細骨材を含有させることは従来知
られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高強
度コンクリート、高流動コンクリート等の高い密度及び
強度が求められるコンクリートにおいて、養生水の供給
を行わなくても自己収縮や乾燥収縮を低減でき、ひび割
れが少なく、少ない工程で高強度を発現できるコンクリ
ートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、意外なことに、
従来軽量コンクリートのさらなる軽量化に用いられてい
た軽量細骨材を、高強度コンクリート等に若干量添加す
ることにより、水分を含みやすい軽量細骨材が硬化の過
程においてコンクリート内部でコンクリート中に水分を
供給し、養生水を供給しなくてもひび割れを防ぐことが
できることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明によれば、比重2.5以上の
粗骨材、軽量細骨材、セメント及び水を含有することを
特徴とする低収縮コンクリート組成物が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の低収縮コンクリート組成
物は、粗骨材、軽量細骨材、セメント及び水を含有す
る。
【0011】前記粗骨材は、絶乾比重2.5以上であれ
ば特に限定されず、砕石、高炉スラグ、川砂利等の通常
の粗骨材を用いることができる。
【0012】本発明の低収縮コンクリート組成物中の前
記粗骨材の配合割合は、800〜1200kg/m3
特に900〜1100kg/m3であることが好まし
い。
【0013】前記軽量細骨材とは、絶乾比重1.8以下
の細骨材である。前記軽量細骨材は、15%以上の空隙
率を有するか、水分を10%以上含有することができる
細骨材であることが好ましい。空隙率とは、骨材粒子内
部の空隙の量を示し、体積割合で表す。また、水分を1
0%以上含有することができるとは、前記空隙に浸入
し、内部気泡の空気を置換して内部に浸透した水量が、
骨材重量の10%以上となりうることをいう。
【0014】前記軽量細骨材の材質は、特に限定され
ず、膨脹性粘土、頁岩の焼成品等の人工軽量細骨材、火
山礫、軽石等の天然軽量細骨材、膨脹スラグ等の副産軽
量細骨材等を用いることができる。
【0015】本発明の低収縮コンクリート組成物中の前
記軽量細骨材の配合割合は、300〜900kg/
3、特に300〜600kg/m3であることが好まし
い。300kg/m3以上とすることにより十分に水分
を供給し本発明の効果を得ることができ、また600k
g/m3以下とすることにより、強度、密度等が低下し
ないようにすることができ好ましい。
【0016】本発明の低収縮コンクリート組成物中の前
記軽量細骨材の最適な含有割合は、前記軽量細骨材がど
れだけ含水できるかに応じて異なる。具体的には、本発
明の効果を得るためには、前記軽量細骨材中に、コンク
リート組成物1m3当り50kg程度にあたる量の水分
が含まれていれば十分である。従って、例えば水分を1
5重量%程度含有することができる軽量細骨材であれ
ば、300〜400kg/m3、最適には333kg/
3程度含有させることにより、十分な本発明の効果を
得ることができる。
【0017】本発明の低収縮コンクリート組成物に含ま
れるセメントとしては、ポルトランドセメントや混合セ
メント等を用いることができる。
【0018】本発明の低収縮コンクリート組成物中の前
記セメントの配合割合は、他に粉体成分を配合しない場
合であれば450〜700kg/m3とすることが好ま
しいが、他に石粉等の粉体成分を配合する場合であれ
ば、粉体成分の合計として450〜700kg/m3
範囲とすることが好ましい。
【0019】本発明の低収縮コンクリート組成物に含ま
れる水の配合割合は、140〜185kg/m3とする
ことができる。
【0020】本発明の低収縮コンクリート組成物は、前
記特定の粗骨材、前記特定の軽量細骨材、セメント及び
水を含有するが、これらに加えて、フライアッシュ、高
炉スラグ微粉末、シリカフューム、石粉等の混和材、減
水剤、高性能AE減水剤、増粘剤等の混和剤等の他の成
分を含有してもよい。これら他の成分の配合割合は、混
和材については30〜300kg/m3、混和剤につい
ては0.1〜20 l/m3が好ましい。
【0021】本発明の低収縮コンクリートは、水/粉体
比が40%以下であることが好ましい。ここで水/粉体
比とは、セメント及び石粉等の粉体成分に対する水の配
合割合をいう。
【0022】通常、低水粉体比(W/C=30〜20
%)のコンクリートの自己収縮率は、硬化開始後材令2
週程度で400〜800×10-6程度生じる。これに対
して本発明の低収縮コンクリートは、自己収縮率を10
0×10-6程度以下とすることができ、もしくは収縮を
膨脹側に転ずることができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の低収縮コンクリート組成物は、
特定の高比重の粗骨材に加えて、特定の軽量細骨材を含
むので、養生水の供給を行わなくても自己収縮や乾燥収
縮を低減しながら硬化し、ひび割れが少なく、少ない工
程で高強度を発現できる。従って、RC高層建物、PC
構造物等に用いる高強度コンクリート、締め固めが困難
な施工条件に適合させるべく締め固め作業を不要とする
ために、粉体量を多くし水粉体比を小さくした高流動コ
ンクリート等として有用である。
【0024】
【実施例】以下実施例によりさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】
【実施例1】(高強度コンクリート) 表乾比重2.6、粒径25mmの粗骨材(砕石)109
2kg/m3、表乾比重2.6の細骨材(砕砂)100
kg/m3、空隙率30%の軽量細骨材(商品名「メサ
ライト」、日本メサライト工業株式会社製)330kg
/m3、セメント(普通セメント)550kg/m3、水
165kg/m3(水/粉体比30%)及び高性能減水
剤5.5kg/m3を配合し、コンクリート組成物を得
た。この組成物を、通常の打設の手順に従って硬化させ
た。但し、養生水の供給は行わなかった。
【0026】得られた硬化物について、材令28日にお
ける圧縮強度を測定したところ、750kg/cm2
あった。また、得られた硬化物には、ひび割れは認めら
れなかった。
【0027】
【実施例2】(高強度コンクリート) 表乾比重2.65、粒径20mmの粗骨材(砕石)99
6kg/m3、空隙率30%の軽量細骨材(商品名「メ
サライト」、日本メサライト工業株式会社製)440k
g/m3、セメント(中庸熱ポルトランドセメント)6
60kg/m3、水165kg/m3(水/粉体比25
%)及び高性能減水剤11.22kg/m3を配合し、
コンクリート組成物を得た。この組成物を、通常の打設
の手順に従って硬化させた。但し、養生水の供給は行わ
なかった。
【0028】得られた硬化物について、材令28日にお
ける圧縮強度を測定したところ、900kg/cm2
あった。また、得られた硬化物には、ひび割れは認めら
れなかった。
【0029】
【実施例3】(高流動コンクリート) 表乾比重2.60、粒径20mmの粗骨材(砕石)80
0kg/m3、表乾比重2.56の細骨材(海砂)36
0kg/m3、空隙率30%の軽量細骨材(商品名「メ
サライト」、日本メサライト工業株式会社製)300k
g/m3、セメント(高炉セメントB種)200kg/
3、石灰石粉331kg/m3、水159kg/m
3(水/粉体比29.9%)、高性能AE減水剤14.
34kg/m3及び増粘剤0.1kg/m3を配合し、コ
ンクリート組成物を得た。この組成物を、通常の打設の
手順に従って硬化させた。但し、養生水の供給は行わな
かった。
【0030】得られた硬化物について、材令28日にお
ける圧縮強度を測定したところ、300kg/cm2
あった。また、得られた硬化物には、ひび割れは認めら
れなかった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶乾比重2.5以上の粗骨材、軽量細骨
    材、セメント及び水を含有することを特徴とする低収縮
    コンクリート組成物。
  2. 【請求項2】 前記軽量細骨材が、15%以上の空隙率
    を有する請求項1記載の低収縮コンクリート組成物。
  3. 【請求項3】 前記軽量細骨材が、水分を10%以上含
    有することができる軽量細骨材である請求項1又は2記
    載の低収縮コンクリート組成物。
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