JPH1192599A - ポリオレフィン系樹脂組成物、それからなる予備発泡粒子およびその製法 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂組成物、それからなる予備発泡粒子およびその製法Info
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- JPH1192599A JPH1192599A JP25984697A JP25984697A JPH1192599A JP H1192599 A JPH1192599 A JP H1192599A JP 25984697 A JP25984697 A JP 25984697A JP 25984697 A JP25984697 A JP 25984697A JP H1192599 A JPH1192599 A JP H1192599A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 揮発性発泡剤や炭酸ガスなどの従来の発泡剤
を使用せずに所望の特性を有するポリオレフィン系樹脂
の予備発泡粒子をうる。 【解決手段】 結晶性ポリオレフィン系樹脂および親水
性低分子有機化合物からなり、該ポリオレフィン系樹脂
の融点およびその温度における水蒸気圧下での含水率が
1〜50重量%であるポリオレフィン系樹脂組成物から
なる粒子を、密閉容器内で水系分散媒に分散させ、軟化
温度以上に加熱し、含水率が1〜50重量%の含水粒子
としたのち、低圧の雰囲気中に放出させ、前記含水粒子
を発泡させて、みかけ発泡倍率5〜60倍、独立気泡率
80〜100%および平均気泡径50〜500μmを有
する予備発泡粒子を製造する。
を使用せずに所望の特性を有するポリオレフィン系樹脂
の予備発泡粒子をうる。 【解決手段】 結晶性ポリオレフィン系樹脂および親水
性低分子有機化合物からなり、該ポリオレフィン系樹脂
の融点およびその温度における水蒸気圧下での含水率が
1〜50重量%であるポリオレフィン系樹脂組成物から
なる粒子を、密閉容器内で水系分散媒に分散させ、軟化
温度以上に加熱し、含水率が1〜50重量%の含水粒子
としたのち、低圧の雰囲気中に放出させ、前記含水粒子
を発泡させて、みかけ発泡倍率5〜60倍、独立気泡率
80〜100%および平均気泡径50〜500μmを有
する予備発泡粒子を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含水率が向上した
ポリオレフィン系樹脂組成物、それからなる予備発泡粒
子およびその製法に関する。さらに詳しくは、たとえば
型内発泡成形品の原料として好ましく用いられうるポリ
オレフィン系樹脂組成物からの予備発泡粒子およびその
製法、ならびにそれに用いられるポリオレフィン系樹脂
組成物に関する。
ポリオレフィン系樹脂組成物、それからなる予備発泡粒
子およびその製法に関する。さらに詳しくは、たとえば
型内発泡成形品の原料として好ましく用いられうるポリ
オレフィン系樹脂組成物からの予備発泡粒子およびその
製法、ならびにそれに用いられるポリオレフィン系樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、発泡剤を含有するポリオレフィン系樹脂粒子を水系
分散媒に分散させ、容器内の圧力を発泡剤の蒸気圧また
はそれ以上の圧力に保持しながら樹脂の軟化温度以上に
加熱したのち、加圧容器内より低圧雰囲気中に放出して
発泡させる方法が知られている(たとえば特開昭52−
77174号公報)。
来、発泡剤を含有するポリオレフィン系樹脂粒子を水系
分散媒に分散させ、容器内の圧力を発泡剤の蒸気圧また
はそれ以上の圧力に保持しながら樹脂の軟化温度以上に
加熱したのち、加圧容器内より低圧雰囲気中に放出して
発泡させる方法が知られている(たとえば特開昭52−
77174号公報)。
【0003】一般に、ポリオレフィン系樹脂の融点およ
びその温度における水蒸気圧下での含水率は1%(重量
%、以下同様)未満と低く、含水粒子にして予備発泡さ
せることができるようなものではなく、予備発泡粒子の
製造の際には、揮発性有機発泡剤や炭酸ガスなどの発泡
剤が必要とされてきている。
びその温度における水蒸気圧下での含水率は1%(重量
%、以下同様)未満と低く、含水粒子にして予備発泡さ
せることができるようなものではなく、予備発泡粒子の
製造の際には、揮発性有機発泡剤や炭酸ガスなどの発泡
剤が必要とされてきている。
【0004】しかしながら、揮発性有機発泡剤は、プロ
パン、ブタンなどについては毒性や可燃性など安全性に
問題があり、フロンなどについてはオゾン層破壊といっ
た環境面の問題があり好ましくない。さらに、揮発性発
泡剤を使用すると、発泡倍率のコントロールが困難であ
り、揮発性発泡剤そのものが高価であるためコスト高に
なるという欠点があることも知られている。
パン、ブタンなどについては毒性や可燃性など安全性に
問題があり、フロンなどについてはオゾン層破壊といっ
た環境面の問題があり好ましくない。さらに、揮発性発
泡剤を使用すると、発泡倍率のコントロールが困難であ
り、揮発性発泡剤そのものが高価であるためコスト高に
なるという欠点があることも知られている。
【0005】一方、炭酸ガスについては、地球温暖化の
原因となるため使用しない方が好ましく、さらに予備発
泡粒子製造時に高圧にしなければならないため、大がか
りな設備を要し設備費が高価になるという欠点がある。
原因となるため使用しない方が好ましく、さらに予備発
泡粒子製造時に高圧にしなければならないため、大がか
りな設備を要し設備費が高価になるという欠点がある。
【0006】前記のごとき欠点を解決する方法として、
無機フィラーを30〜50%含有するポリオレフィン樹
脂粒子を分散媒である水を発泡剤として発泡させる方法
が提案されている(特公昭49−2183号公報)。
無機フィラーを30〜50%含有するポリオレフィン樹
脂粒子を分散媒である水を発泡剤として発泡させる方法
が提案されている(特公昭49−2183号公報)。
【0007】しかし、この方法では大量の無機フィラー
を使用しているため、型内成形時の粒子同士の融着性が
わるく、またえられる成形体の機械的強度や柔軟性が損
われるといった問題がある。
を使用しているため、型内成形時の粒子同士の融着性が
わるく、またえられる成形体の機械的強度や柔軟性が損
われるといった問題がある。
【0008】一方、同様に分散媒である水を発泡剤とし
てポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子をうる方法とし
て、炭素数12〜22の高級脂肪酸金属塩、たとえばA
l塩やZn塩を0.4〜10%含有するエチレン含有率
4〜10%のエチレン−プロピレンランダム共重合体を
基材樹脂として使用し、加熱前の容器内圧を無機ガスで
5kg/cm2Gにして加熱する方法(特開昭60−1
88435号公報)、エチレン含有率2〜10%のエチ
レン−プロピレンランダム共重合体を基材樹脂とし、加
熱前の容器内圧を無機ガスで5kg/cm2Gにして加
熱する方法(特開昭60−221440号公報)が提案
されている。
てポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子をうる方法とし
て、炭素数12〜22の高級脂肪酸金属塩、たとえばA
l塩やZn塩を0.4〜10%含有するエチレン含有率
4〜10%のエチレン−プロピレンランダム共重合体を
基材樹脂として使用し、加熱前の容器内圧を無機ガスで
5kg/cm2Gにして加熱する方法(特開昭60−1
88435号公報)、エチレン含有率2〜10%のエチ
レン−プロピレンランダム共重合体を基材樹脂とし、加
熱前の容器内圧を無機ガスで5kg/cm2Gにして加
熱する方法(特開昭60−221440号公報)が提案
されている。
【0009】しかしながら、これらの方法では(ステア
リン酸アルミニウムまたはステアリン酸亜鉛のような高
級脂肪酸塩の使用の如何に関わらず)、予め加熱前に密
閉容器内を無機ガスで5kg/cm2G以上に加圧して
おくために、加熱中の密閉容器内の圧力コントロールが
難しく、その結果、発泡倍率のバラツキが生じやすく、
均一な予備発泡粒子がえられにくい。
リン酸アルミニウムまたはステアリン酸亜鉛のような高
級脂肪酸塩の使用の如何に関わらず)、予め加熱前に密
閉容器内を無機ガスで5kg/cm2G以上に加圧して
おくために、加熱中の密閉容器内の圧力コントロールが
難しく、その結果、発泡倍率のバラツキが生じやすく、
均一な予備発泡粒子がえられにくい。
【0010】したがって、近年、従来必要とされてきた
揮発性有機発泡剤や炭酸ガスなどの発泡剤を使用しなく
ても所望の物性を有するポリオレフィン系樹脂予備発泡
粒子を製造しうる方法の開発が望まれている。
揮発性有機発泡剤や炭酸ガスなどの発泡剤を使用しなく
ても所望の物性を有するポリオレフィン系樹脂予備発泡
粒子を製造しうる方法の開発が望まれている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の技
術に鑑み、揮発性発泡剤や炭酸ガスなどの従来の発泡剤
を使用しなくても所望の特性を有するポリオレフィン系
樹脂からの予備発泡粒子をうる方法、該方法に用いるこ
とができる高含水性ポリオレフィン系樹脂組成物および
該組成物からなる予備発泡粒子を提供するためになされ
たものであり、結晶性ポリオレフィン系樹脂100部
(重量部、以下同様)および親水性低分子有機化合物
0.1〜10部からなり、該ポリオレフィン系樹脂の融
点における水蒸気圧下での含水率が1〜50%であるポ
リオレフィン系樹脂組成物(請求項1)、結晶性ポリオ
レフィン系樹脂が、エチレン−プロピレンランダム共重
合体である請求項1記載のポリオレフィン系樹脂組成物
(請求項2)、親水性低分子有機化合物が、水溶性陰イ
オン界面活性剤、水溶性陽イオン界面活性剤、水溶性両
性界面活性剤および水溶性非イオン界面活性剤から選ば
れた炭素数10〜22の炭化水素基を有する1種以上の
水溶性界面活性剤である請求項1記載のポリオレフィン
系樹脂組成物(請求項3)、水溶性陰イオン界面活性剤
が、水溶性カルボン酸塩型界面活性剤、水溶性スルホン
酸塩型界面活性剤、水溶性硫酸エステル塩型界面活性剤
および水溶性リン酸エステル塩型界面活性剤から選ばれ
た1種以上である請求項3記載のポリオレフィン系樹脂
組成物(請求項4)、水溶性陽イオン界面活性剤が、水
溶性アミン塩型界面活性剤および水溶性ピリジニウム塩
型界面活性剤から選ばれた1種以上である請求項3記載
のポリオレフィン系樹脂組成物(請求項5)、水溶性両
性界面活性剤が、水溶性カルボン酸塩型界面活性剤、水
溶性スルホン酸塩型界面活性剤および水溶性硫酸エステ
ル塩型界面活性剤から選ばれた1種以上の水溶性両性界
面活性剤である請求項3記載のポリオレフィン系樹脂組
成物(請求項6)、水溶性非イオン界面活性剤が、水溶
性ポリエチレングリコール型界面活性剤および水溶性多
価アルコール脂肪酸エステル型界面活性剤から選ばれた
1種以上である請求項3記載のポリオレフィン系樹脂組
成物(請求項7)、結晶性ポリオレフィン系樹脂および
親水性低分子有機化合物からなり、該ポリオレフィン系
樹脂の融点における水蒸気圧下での含水率が1〜50%
であるポリオレフィン系樹脂組成物からの粒子を予備発
泡させた、みかけ発泡倍率5〜60倍、独立気泡率80
〜100%および平均気泡径50〜500μmを有する
予備発泡粒子(請求項8)、ポリオレフィン系樹脂組成
物が充填剤を含有する請求項8記載の予備発泡粒子(請
求項9)、ならびに結晶性ポリオレフィン系樹脂および
親水性低分子有機化合物からなり、該ポリオレフィン系
樹脂の融点における水蒸気圧下での含水率が1〜50%
であるポリオレフィン系樹脂組成物からの粒子を、密閉
容器内で水系分散媒に分散させ、前記粒子を前記結晶性
ポリオレフィン系樹脂の軟化温度以上の温度に加熱し、
含水率が1〜50%のポリオレフィン系樹脂組成物から
の含水粒子としたのち、前記密閉容器の一端を解放し、
前記含水粒子および水系分散媒を前記密閉容器の内圧よ
りも低圧の雰囲気中に放出させ、前記含水粒子を発泡さ
せることを特徴とする予備発泡粒子の製法(請求項1
0)に関する。
術に鑑み、揮発性発泡剤や炭酸ガスなどの従来の発泡剤
を使用しなくても所望の特性を有するポリオレフィン系
樹脂からの予備発泡粒子をうる方法、該方法に用いるこ
とができる高含水性ポリオレフィン系樹脂組成物および
該組成物からなる予備発泡粒子を提供するためになされ
たものであり、結晶性ポリオレフィン系樹脂100部
(重量部、以下同様)および親水性低分子有機化合物
0.1〜10部からなり、該ポリオレフィン系樹脂の融
点における水蒸気圧下での含水率が1〜50%であるポ
リオレフィン系樹脂組成物(請求項1)、結晶性ポリオ
レフィン系樹脂が、エチレン−プロピレンランダム共重
合体である請求項1記載のポリオレフィン系樹脂組成物
(請求項2)、親水性低分子有機化合物が、水溶性陰イ
オン界面活性剤、水溶性陽イオン界面活性剤、水溶性両
性界面活性剤および水溶性非イオン界面活性剤から選ば
れた炭素数10〜22の炭化水素基を有する1種以上の
水溶性界面活性剤である請求項1記載のポリオレフィン
系樹脂組成物(請求項3)、水溶性陰イオン界面活性剤
が、水溶性カルボン酸塩型界面活性剤、水溶性スルホン
酸塩型界面活性剤、水溶性硫酸エステル塩型界面活性剤
および水溶性リン酸エステル塩型界面活性剤から選ばれ
た1種以上である請求項3記載のポリオレフィン系樹脂
組成物(請求項4)、水溶性陽イオン界面活性剤が、水
溶性アミン塩型界面活性剤および水溶性ピリジニウム塩
型界面活性剤から選ばれた1種以上である請求項3記載
のポリオレフィン系樹脂組成物(請求項5)、水溶性両
性界面活性剤が、水溶性カルボン酸塩型界面活性剤、水
溶性スルホン酸塩型界面活性剤および水溶性硫酸エステ
ル塩型界面活性剤から選ばれた1種以上の水溶性両性界
面活性剤である請求項3記載のポリオレフィン系樹脂組
成物(請求項6)、水溶性非イオン界面活性剤が、水溶
性ポリエチレングリコール型界面活性剤および水溶性多
価アルコール脂肪酸エステル型界面活性剤から選ばれた
1種以上である請求項3記載のポリオレフィン系樹脂組
成物(請求項7)、結晶性ポリオレフィン系樹脂および
親水性低分子有機化合物からなり、該ポリオレフィン系
樹脂の融点における水蒸気圧下での含水率が1〜50%
であるポリオレフィン系樹脂組成物からの粒子を予備発
泡させた、みかけ発泡倍率5〜60倍、独立気泡率80
〜100%および平均気泡径50〜500μmを有する
予備発泡粒子(請求項8)、ポリオレフィン系樹脂組成
物が充填剤を含有する請求項8記載の予備発泡粒子(請
求項9)、ならびに結晶性ポリオレフィン系樹脂および
親水性低分子有機化合物からなり、該ポリオレフィン系
樹脂の融点における水蒸気圧下での含水率が1〜50%
であるポリオレフィン系樹脂組成物からの粒子を、密閉
容器内で水系分散媒に分散させ、前記粒子を前記結晶性
ポリオレフィン系樹脂の軟化温度以上の温度に加熱し、
含水率が1〜50%のポリオレフィン系樹脂組成物から
の含水粒子としたのち、前記密閉容器の一端を解放し、
前記含水粒子および水系分散媒を前記密閉容器の内圧よ
りも低圧の雰囲気中に放出させ、前記含水粒子を発泡さ
せることを特徴とする予備発泡粒子の製法(請求項1
0)に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のポリオレフィン系樹脂組
成物は、結晶性ポリオレフィン系樹脂100部および親
水性低分子量有機化合物0.1〜10部からなり、該ポ
リオレフィン系樹脂の融点における水蒸気圧下での含水
率が1〜50%となるものである。
成物は、結晶性ポリオレフィン系樹脂100部および親
水性低分子量有機化合物0.1〜10部からなり、該ポ
リオレフィン系樹脂の融点における水蒸気圧下での含水
率が1〜50%となるものである。
【0013】前記結晶性ポリオレフィン系樹脂は、本発
明の予備発泡粒子における基材樹脂として使用される成
分であり、また、前記親水性低分子量有機化合物は本発
明のポリオレフィン系樹脂組成物を高含水性にするため
に使用される成分である。
明の予備発泡粒子における基材樹脂として使用される成
分であり、また、前記親水性低分子量有機化合物は本発
明のポリオレフィン系樹脂組成物を高含水性にするため
に使用される成分である。
【0014】前記結晶性ポリオレフィン系樹脂は、結晶
化度が通常20%以上、さらには30%以上のポリオレ
フィン系樹脂である。結晶化度が20%以上であるた
め、機械的強度、耐熱性が良好となる。なお、結晶化度
の上限はポリオレフィン系樹脂がその分子鎖の中に必ず
結晶化できない部分を有する点から通常95%である。
化度が通常20%以上、さらには30%以上のポリオレ
フィン系樹脂である。結晶化度が20%以上であるた
め、機械的強度、耐熱性が良好となる。なお、結晶化度
の上限はポリオレフィン系樹脂がその分子鎖の中に必ず
結晶化できない部分を有する点から通常95%である。
【0015】また、前記結晶性ポリオレフィン系樹脂
は、オレフィン単量体単位を50%以上、さらには70
%以上で100%以下含有し、オレフィン単量体と共重
合可能な単量体単位を50%以下、さらには30%以下
で0%以上含有する樹脂である。オレフィン単量体単位
を50%以上含有するため、軽量で機械的強度、加工
性、電気絶縁性、耐水性、耐薬品性にすぐれる成形体が
えられる。オレフィン単量体と共重合可能な単量体単位
は、接着性、透明性、耐衝撃性、ガスバリア性、帯電防
止性などの改質、成形性の改良、成形サイクルの短縮な
どのために使用される成分であり、使用することによる
効果をうるためには、2%以上、さらには5%以上使用
するのが好ましい。
は、オレフィン単量体単位を50%以上、さらには70
%以上で100%以下含有し、オレフィン単量体と共重
合可能な単量体単位を50%以下、さらには30%以下
で0%以上含有する樹脂である。オレフィン単量体単位
を50%以上含有するため、軽量で機械的強度、加工
性、電気絶縁性、耐水性、耐薬品性にすぐれる成形体が
えられる。オレフィン単量体と共重合可能な単量体単位
は、接着性、透明性、耐衝撃性、ガスバリア性、帯電防
止性などの改質、成形性の改良、成形サイクルの短縮な
どのために使用される成分であり、使用することによる
効果をうるためには、2%以上、さらには5%以上使用
するのが好ましい。
【0016】前記オレフィン単量体の具体例としては、
エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、
ヘプテン、オクテンなどの炭素数2〜8のαオレフィン
単量体やノルボルネン系モノマーなどの環状オレフィン
などがあげられる。これらのうちでは、エチレン、プロ
ピレンが安価であり、えられる重合体の物性が良好にな
る点から好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。
エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、
ヘプテン、オクテンなどの炭素数2〜8のαオレフィン
単量体やノルボルネン系モノマーなどの環状オレフィン
などがあげられる。これらのうちでは、エチレン、プロ
ピレンが安価であり、えられる重合体の物性が良好にな
る点から好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。
【0017】前記オレフィン単量体と共重合可能な単量
体の具体例としては、酢酸ビニルなどのビニルアルコー
ルエステル、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、ヘキシルアクリレートなどのアルキル基の炭素数が
1〜6の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニル
アルコール、メタクリル酸、塩化ビニルなどがあげられ
る。これらのうちでは、酢酸ビニルが接着性、柔軟性、
低温特性の点から好ましく、メチルメタクリレートが接
着性、柔軟性、低温特性、熱安定性の点から好ましい。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
体の具体例としては、酢酸ビニルなどのビニルアルコー
ルエステル、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、ヘキシルアクリレートなどのアルキル基の炭素数が
1〜6の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニル
アルコール、メタクリル酸、塩化ビニルなどがあげられ
る。これらのうちでは、酢酸ビニルが接着性、柔軟性、
低温特性の点から好ましく、メチルメタクリレートが接
着性、柔軟性、低温特性、熱安定性の点から好ましい。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0018】前記結晶性ポリオレフィン系樹脂は、樹脂
の種類や測定試料の調整方法によって異なるが、メルト
インデックス(MI)としては、0.5〜30g/10
分、さらには3〜10g/10分のものが好ましく、ま
た曲げ弾性率(JIS K7203)としては、150
0〜20000kgf/cm2、さらに5000〜16
000kgf/cm2、融点としては、115〜165
℃、さらには130〜150℃のものが好ましい。前記
MIが0.5g/10分未満のばあい、溶融粘度が高す
ぎて高発泡倍率の予備発泡粒子がえられにくく、30g
/10分をこえるばあい、発泡時の樹脂の伸びに対する
溶融粘度が低く破泡しやすくなり、予備発泡粒子の連泡
率が高くなる傾向にある。また、前記曲げ弾性率が15
00kgf/cm2未満のばあい、機械的強度、耐熱性
が不充分となり、20000kgf/cm2をこえるば
あい、えられる発泡成形体の柔軟性、緩衝特性が不充分
となる傾向がある。さらに、融点が165℃をこえるば
あい、成形時の融着性、二次発泡力不足となり、115
℃未満のばあい、耐熱性が不足する傾向がある。
の種類や測定試料の調整方法によって異なるが、メルト
インデックス(MI)としては、0.5〜30g/10
分、さらには3〜10g/10分のものが好ましく、ま
た曲げ弾性率(JIS K7203)としては、150
0〜20000kgf/cm2、さらに5000〜16
000kgf/cm2、融点としては、115〜165
℃、さらには130〜150℃のものが好ましい。前記
MIが0.5g/10分未満のばあい、溶融粘度が高す
ぎて高発泡倍率の予備発泡粒子がえられにくく、30g
/10分をこえるばあい、発泡時の樹脂の伸びに対する
溶融粘度が低く破泡しやすくなり、予備発泡粒子の連泡
率が高くなる傾向にある。また、前記曲げ弾性率が15
00kgf/cm2未満のばあい、機械的強度、耐熱性
が不充分となり、20000kgf/cm2をこえるば
あい、えられる発泡成形体の柔軟性、緩衝特性が不充分
となる傾向がある。さらに、融点が165℃をこえるば
あい、成形時の融着性、二次発泡力不足となり、115
℃未満のばあい、耐熱性が不足する傾向がある。
【0019】前記結晶性ポリオレフィン系樹脂の具体例
としては、たとえばエチレン−プロピレンランダム共重
合体、エチレン−プロピレン−ブテンランダム3元共重
合体、ポリエチレン−ポリプロピレンブロック共重合
体、ホモポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂;
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重
合体などのポリエチレン系樹脂;ポリブテン、ポリペン
テンなどがあげられる。前記結晶性ポリオレフィン系樹
脂の結晶化度は、共重合割合や分子量、成形条件などに
よるが、通常20〜95%の範囲にある。前記ポリオレ
フィン系樹脂は無架橋の状態で用いてもよく、パーオキ
サイドや放射線などにより架橋させて用いてもよい。こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。これらのポリオレフィン系樹脂のなかでは、エチレ
ン−プロピレンランダム共重合体が、高発泡倍率で成形
性のよい予備発泡粒子がえられやすく、また、えられた
予備発泡粒子から製造された成形体の機械的強度や耐熱
性、柔軟性のバランスが良好である点から好ましい。前
記エチレン−プロピレンランダム共重合体も、共重合割
合や分子量、成形条件などにより異なるが、その結晶化
度は通常20〜90%である。
としては、たとえばエチレン−プロピレンランダム共重
合体、エチレン−プロピレン−ブテンランダム3元共重
合体、ポリエチレン−ポリプロピレンブロック共重合
体、ホモポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂;
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重
合体などのポリエチレン系樹脂;ポリブテン、ポリペン
テンなどがあげられる。前記結晶性ポリオレフィン系樹
脂の結晶化度は、共重合割合や分子量、成形条件などに
よるが、通常20〜95%の範囲にある。前記ポリオレ
フィン系樹脂は無架橋の状態で用いてもよく、パーオキ
サイドや放射線などにより架橋させて用いてもよい。こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。これらのポリオレフィン系樹脂のなかでは、エチレ
ン−プロピレンランダム共重合体が、高発泡倍率で成形
性のよい予備発泡粒子がえられやすく、また、えられた
予備発泡粒子から製造された成形体の機械的強度や耐熱
性、柔軟性のバランスが良好である点から好ましい。前
記エチレン−プロピレンランダム共重合体も、共重合割
合や分子量、成形条件などにより異なるが、その結晶化
度は通常20〜90%である。
【0020】前記エチレン−プロピレンランダム共重合
体のエチレン含有率は、0.05〜8%、さらには0.
1〜3.8%が好ましい。エチレン含有率が0.05%
未満のばあい、融点および結晶化度が高すぎて予備発泡
粒子の発泡性、成形時の融着性が充分でなくなり、えら
れる成形体の柔軟性も充分でなくなる傾向にある。ま
た、エチレン含有率が8%をこえると、成形体の機械的
強度、耐熱性が充分でなくなる傾向にある。
体のエチレン含有率は、0.05〜8%、さらには0.
1〜3.8%が好ましい。エチレン含有率が0.05%
未満のばあい、融点および結晶化度が高すぎて予備発泡
粒子の発泡性、成形時の融着性が充分でなくなり、えら
れる成形体の柔軟性も充分でなくなる傾向にある。ま
た、エチレン含有率が8%をこえると、成形体の機械的
強度、耐熱性が充分でなくなる傾向にある。
【0021】前記親水性低分子有機化合物は、分子量が
10000以下、好ましくは1000以下の親水性を有
する有機化合物であって、親水性の尺度を表わす数値で
あるHLB(Hydrophile-Lipophile Balance)が10〜
50であることを特徴とする。
10000以下、好ましくは1000以下の親水性を有
する有機化合物であって、親水性の尺度を表わす数値で
あるHLB(Hydrophile-Lipophile Balance)が10〜
50であることを特徴とする。
【0022】前記分子量が大きすぎると前記結晶性ポリ
オレフィン系樹脂中での分散性がわるくなる傾向が生じ
る。なお、分子量の下限にはとくに限定はなく、前記結
晶性ポリオレフィン系樹脂との溶融混練の際に揮散また
は分解しない範囲であればよい。
オレフィン系樹脂中での分散性がわるくなる傾向が生じ
る。なお、分子量の下限にはとくに限定はなく、前記結
晶性ポリオレフィン系樹脂との溶融混練の際に揮散また
は分解しない範囲であればよい。
【0023】また、前記HLBが10未満だと本発明の
高含水率のポリオレフィン系樹脂組成物がえられにくく
なる傾向が生じる。また、前記HLBが50をこえると
樹脂中での分散性がわるくなる傾向が生じる。
高含水率のポリオレフィン系樹脂組成物がえられにくく
なる傾向が生じる。また、前記HLBが50をこえると
樹脂中での分散性がわるくなる傾向が生じる。
【0024】前記親水性低分子有機化合物の例として
は、水溶性陰イオン界面活性剤、水溶性陽イオン界面活
性剤、水溶性両性界面活性剤、水溶性非イオン界面活性
剤などがあげられる。
は、水溶性陰イオン界面活性剤、水溶性陽イオン界面活
性剤、水溶性両性界面活性剤、水溶性非イオン界面活性
剤などがあげられる。
【0025】前記水溶性陰イオン界面活性剤としては、
炭素数10〜22の炭化水素基を有するカルボン酸、ス
ルホン酸、硫酸モノエステル、リン酸モノまたはジエス
テルなどのアルカリ金属塩などが好ましい。これらの具
体例としては、カルボン酸のアルカリ金属塩であるラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
オレイン酸、ベヘニン酸、アルキル安息香酸などのNa
塩、K塩など、スルホン酸のアルカリ金属塩であるラウ
リルスルホン酸などのアルキルスルホン酸、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸、
ドデシルナフタレンスルホン酸などのアルキルナフタレ
ンスルホン酸などのNa塩、K塩など、硫酸モノエステ
ルのアルカリ金属塩であるラウリル硫酸などのアルキル
硫酸のNa塩、K塩など、リン酸モノまたはジエステル
のアルカリ金属塩であるラウリルリン酸などのアルキル
リン酸のNa塩、K塩などがあげられる。
炭素数10〜22の炭化水素基を有するカルボン酸、ス
ルホン酸、硫酸モノエステル、リン酸モノまたはジエス
テルなどのアルカリ金属塩などが好ましい。これらの具
体例としては、カルボン酸のアルカリ金属塩であるラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
オレイン酸、ベヘニン酸、アルキル安息香酸などのNa
塩、K塩など、スルホン酸のアルカリ金属塩であるラウ
リルスルホン酸などのアルキルスルホン酸、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸、
ドデシルナフタレンスルホン酸などのアルキルナフタレ
ンスルホン酸などのNa塩、K塩など、硫酸モノエステ
ルのアルカリ金属塩であるラウリル硫酸などのアルキル
硫酸のNa塩、K塩など、リン酸モノまたはジエステル
のアルカリ金属塩であるラウリルリン酸などのアルキル
リン酸のNa塩、K塩などがあげられる。
【0026】前記水溶性陽イオン界面活性剤としては、
炭素数10〜22の炭化水素機を有するアンモニウム
塩、アミン塩、ピリジニウム塩などが好ましい。これら
の具体例としては、ラウリル基、ミリスチル基、パルミ
チル基、ステアリル基、オレイル基、ベヘニル基を少な
くとも1個有するアミンなどと臭化メチル、ジメチル硫
酸などとのアンモニウム塩、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニ
ン酸、アルキル安息香酸などと、エチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、エタノールアミンなどのアミンと
のアミン塩、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、アルキル
安息香酸などのカルボン酸ハライドと、ピリジン類との
ピリジニウム塩があげられる。
炭素数10〜22の炭化水素機を有するアンモニウム
塩、アミン塩、ピリジニウム塩などが好ましい。これら
の具体例としては、ラウリル基、ミリスチル基、パルミ
チル基、ステアリル基、オレイル基、ベヘニル基を少な
くとも1個有するアミンなどと臭化メチル、ジメチル硫
酸などとのアンモニウム塩、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニ
ン酸、アルキル安息香酸などと、エチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、エタノールアミンなどのアミンと
のアミン塩、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、アルキル
安息香酸などのカルボン酸ハライドと、ピリジン類との
ピリジニウム塩があげられる。
【0027】前記水溶性両性界面活性剤としては、炭素
数10〜22の炭化水素基を有するカルボン酸塩型、ス
ルホン酸塩型、硫酸エステル塩型の両性界面活性剤など
が好ましい。これらの具体例としては、カルボン酸塩型
であるモノクロル酢酸ナトリウムとラウリル基、ミリス
チル基、パルミチル基、ステアリル基、オレイル基、ベ
ヘニル基などを少なくとも1個有するアミンとの塩な
ど、スルホン酸塩型であるクロルエチルスルホン酸N
a、クロルベンジルスルホン酸Naなどとラウリル基、
ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、オレイル
基、ベヘニル基などを少なくとも1個有するアミンとの
塩など、硫酸エステル塩型であるラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリル酸、オレイン酸、ベヘ
ニン酸、アルキル安息香酸などのカルボン酸とアミノエ
チルエタノールアミンとの反応物を硫酸化剤で硫酸エス
テルとしたのち、Na塩、K塩などとしたものがあげら
れる。
数10〜22の炭化水素基を有するカルボン酸塩型、ス
ルホン酸塩型、硫酸エステル塩型の両性界面活性剤など
が好ましい。これらの具体例としては、カルボン酸塩型
であるモノクロル酢酸ナトリウムとラウリル基、ミリス
チル基、パルミチル基、ステアリル基、オレイル基、ベ
ヘニル基などを少なくとも1個有するアミンとの塩な
ど、スルホン酸塩型であるクロルエチルスルホン酸N
a、クロルベンジルスルホン酸Naなどとラウリル基、
ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、オレイル
基、ベヘニル基などを少なくとも1個有するアミンとの
塩など、硫酸エステル塩型であるラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリル酸、オレイン酸、ベヘ
ニン酸、アルキル安息香酸などのカルボン酸とアミノエ
チルエタノールアミンとの反応物を硫酸化剤で硫酸エス
テルとしたのち、Na塩、K塩などとしたものがあげら
れる。
【0028】前記水溶性非イオン界面活性剤としては、
炭素数10〜22の炭化水素基を有するポリエチレング
リコール型、多価アルコール脂肪酸エステル型の界面活
性剤などが好ましい。これらの具体例としては、ポリエ
チレングリコール型であるラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリル酸、オレイン酸、ベヘニン
酸、アルキル安息香酸などとポリエチレングリコールと
のエステル、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル
基、ステアリル基、オレイル基、ベヘニル基などを少な
くとも1個有するアミンのエチレンオキシド付加物な
ど、多価アルコール脂肪酸エステル型であるラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸、ベヘニン酸、アルキル安息香酸などと、ソルビ
タン、ジエタノールアミンなどの多価アルコールとの反
応物などがあげられる。
炭素数10〜22の炭化水素基を有するポリエチレング
リコール型、多価アルコール脂肪酸エステル型の界面活
性剤などが好ましい。これらの具体例としては、ポリエ
チレングリコール型であるラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリル酸、オレイン酸、ベヘニン
酸、アルキル安息香酸などとポリエチレングリコールと
のエステル、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル
基、ステアリル基、オレイル基、ベヘニル基などを少な
くとも1個有するアミンのエチレンオキシド付加物な
ど、多価アルコール脂肪酸エステル型であるラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸、ベヘニン酸、アルキル安息香酸などと、ソルビ
タン、ジエタノールアミンなどの多価アルコールとの反
応物などがあげられる。
【0029】これらは単独で用いてもよく、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
組み合わせて用いてもよい。
【0030】前記親水性低分子有機化合物の使用量は、
前記親水性低分子有機化合物の種類によって異なるが、
通常、所定の含水率を有するポリオレフィン系樹脂組成
物をうるためには、結晶性ポリオレフィン系樹脂100
部に対して、0.1部以上、好ましくは0.2部以上で
あり、また予備発泡粒子の製造時の生産安定性や発泡特
性を良好にし、えられる成形体にすぐれた成形性、機械
的強度、耐熱性を付与するとともに、吸水寸法変化を抑
制するためには、10部以下、好ましくは5部以下であ
る。
前記親水性低分子有機化合物の種類によって異なるが、
通常、所定の含水率を有するポリオレフィン系樹脂組成
物をうるためには、結晶性ポリオレフィン系樹脂100
部に対して、0.1部以上、好ましくは0.2部以上で
あり、また予備発泡粒子の製造時の生産安定性や発泡特
性を良好にし、えられる成形体にすぐれた成形性、機械
的強度、耐熱性を付与するとともに、吸水寸法変化を抑
制するためには、10部以下、好ましくは5部以下であ
る。
【0031】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物に
は、充填剤を含有せしめるのが好ましく、このばあいに
は、気泡が均一で高発泡倍率の予備発泡粒子をうること
ができる。
は、充填剤を含有せしめるのが好ましく、このばあいに
は、気泡が均一で高発泡倍率の予備発泡粒子をうること
ができる。
【0032】前記充填剤は、無機充填剤と有機充填剤と
に大別される。
に大別される。
【0033】前記無機充填剤の具体例としては、たとえ
ばタルク、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムなどがあ
げられる。これらの無機充填剤は、単独で用いてもよく
2種以上を併用してもよい。これらの無機充填剤のなか
では、タルクが、気泡が均一で高発泡倍率を有する予備
発泡粒子を与える点から好ましい。
ばタルク、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムなどがあ
げられる。これらの無機充填剤は、単独で用いてもよく
2種以上を併用してもよい。これらの無機充填剤のなか
では、タルクが、気泡が均一で高発泡倍率を有する予備
発泡粒子を与える点から好ましい。
【0034】前記有機充填剤としては、前記ポリオレフ
ィン系樹脂の軟化温度以上の温度で固体状のものであれ
ばよく、とくに限定はない。前記有機充填剤の具体例と
しては、たとえばフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉
末、熱可塑性ポリエステル樹脂粉末などがあげられる。
これらの有機充填剤は、単独で用いてもよく2種以上を
併用してもよい。
ィン系樹脂の軟化温度以上の温度で固体状のものであれ
ばよく、とくに限定はない。前記有機充填剤の具体例と
しては、たとえばフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉
末、熱可塑性ポリエステル樹脂粉末などがあげられる。
これらの有機充填剤は、単独で用いてもよく2種以上を
併用してもよい。
【0035】前記充填剤の平均粒径としては、気泡が均
一で高発泡倍率を有する予備発泡粒子をつくり、また該
予備発泡粒子から機械的強度や柔軟性などにすぐれた成
形体をうる点から0.1〜50μm、さらには0.5〜
10μmであるのが好ましい。前記平均粒子径が50μ
mをこえるばあいには、気泡径が大きくになりすぎる傾
向があり、0.1μm未満のばあいには、発泡核点にな
りにくく、成形性が悪化する傾向にある。
一で高発泡倍率を有する予備発泡粒子をつくり、また該
予備発泡粒子から機械的強度や柔軟性などにすぐれた成
形体をうる点から0.1〜50μm、さらには0.5〜
10μmであるのが好ましい。前記平均粒子径が50μ
mをこえるばあいには、気泡径が大きくになりすぎる傾
向があり、0.1μm未満のばあいには、発泡核点にな
りにくく、成形性が悪化する傾向にある。
【0036】前記充填剤の使用量は、高発泡倍率の予備
発泡粒子をうるためには、結晶性ポリオレフィン系樹脂
100部に対して0.01部以上、さらには0.1部以
上にするのが好ましく、また予備発泡粒子を成形する際
に、すぐれた融着性を発現させ、該予備発泡粒子から機
械的強度や柔軟性などにすぐれた成形体をうるために
は、10部以下、さらには5部以下にするのが好まし
い。
発泡粒子をうるためには、結晶性ポリオレフィン系樹脂
100部に対して0.01部以上、さらには0.1部以
上にするのが好ましく、また予備発泡粒子を成形する際
に、すぐれた融着性を発現させ、該予備発泡粒子から機
械的強度や柔軟性などにすぐれた成形体をうるために
は、10部以下、さらには5部以下にするのが好まし
い。
【0037】前記結晶性ポリオレフィン系樹脂、親水性
低分子有機化合物、必要により添加される充填剤などを
含有するポリオレフィン系樹脂組成物は、通常、押出
機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどを用い
て溶融混練し、ついで円柱状、楕円柱状、球状、立方体
状、直方体状など予備発泡に利用しやすい所望の粒子形
状に成形するのが好ましい。えられる粒子は通常0.5
〜10mg/粒である。
低分子有機化合物、必要により添加される充填剤などを
含有するポリオレフィン系樹脂組成物は、通常、押出
機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどを用い
て溶融混練し、ついで円柱状、楕円柱状、球状、立方体
状、直方体状など予備発泡に利用しやすい所望の粒子形
状に成形するのが好ましい。えられる粒子は通常0.5
〜10mg/粒である。
【0038】前記結晶性ポリオレフィン系樹脂組成物か
らの粒子は、予備発泡させる際に、密閉容器内で水系分
散媒に分散せしめられ、結晶性ポリオレフィン系樹脂の
融点以上の温度に加熱することにより含水せしめられ
る。
らの粒子は、予備発泡させる際に、密閉容器内で水系分
散媒に分散せしめられ、結晶性ポリオレフィン系樹脂の
融点以上の温度に加熱することにより含水せしめられ
る。
【0039】前記結晶性ポリオレフィン系樹脂の融点に
おける水蒸気圧下での本発明のポリオレフィン系樹脂組
成物の含水率は、1〜50%、好ましくは1.5〜30
%であるため、粒子の含水率も1〜50%、好ましくは
1.5〜30%となる。前記含水率が1%未満のばあ
い、みかけの発泡倍率が5倍未満となり、また50%を
こえると、粒子の水系分散媒に対する分散性が低下し、
予備発泡粒子製造時に密閉容器内で粒子が塊状になり、
均一な予備発泡粒子をうることが困難になる。
おける水蒸気圧下での本発明のポリオレフィン系樹脂組
成物の含水率は、1〜50%、好ましくは1.5〜30
%であるため、粒子の含水率も1〜50%、好ましくは
1.5〜30%となる。前記含水率が1%未満のばあ
い、みかけの発泡倍率が5倍未満となり、また50%を
こえると、粒子の水系分散媒に対する分散性が低下し、
予備発泡粒子製造時に密閉容器内で粒子が塊状になり、
均一な予備発泡粒子をうることが困難になる。
【0040】なお、前記結晶性ポリオレフィン系樹脂の
融点は、DSCによって10℃/分の昇温速度で測定し
たときの融解ピークの頂点の温度より求められ、その温
度における水蒸気圧下での含水率は、以下のようにして
求められる。
融点は、DSCによって10℃/分の昇温速度で測定し
たときの融解ピークの頂点の温度より求められ、その温
度における水蒸気圧下での含水率は、以下のようにして
求められる。
【0041】すなわち、300cc耐圧アンプル中に、
前記ポリオレフィン系樹脂組成物からの粒子50g、水
150g、分散剤としてパウダー状塩基性第三リン酸カ
ルシウム0.2g、n−パラフィンスルホン酸ソーダ
0.003gを入れ、密閉後に前記結晶性ポリオレフィ
ン系樹脂の融点に設定した油浴中で3時間加熱処理す
る。さらに室温まで冷却後、取り出し、充分水洗して分
散剤を除去したのち、えられた含水粒子の表面の付着水
分を除去したものの重量(X)を求め、ついで結晶性ポ
リオレフィン系樹脂の融点よりも20℃高い温度に設定
されたオーブン中で3時間乾燥させ、デシケータ中で室
温まで冷却させたあとの重量(Y)を求め、式(I):
前記ポリオレフィン系樹脂組成物からの粒子50g、水
150g、分散剤としてパウダー状塩基性第三リン酸カ
ルシウム0.2g、n−パラフィンスルホン酸ソーダ
0.003gを入れ、密閉後に前記結晶性ポリオレフィ
ン系樹脂の融点に設定した油浴中で3時間加熱処理す
る。さらに室温まで冷却後、取り出し、充分水洗して分
散剤を除去したのち、えられた含水粒子の表面の付着水
分を除去したものの重量(X)を求め、ついで結晶性ポ
リオレフィン系樹脂の融点よりも20℃高い温度に設定
されたオーブン中で3時間乾燥させ、デシケータ中で室
温まで冷却させたあとの重量(Y)を求め、式(I):
【0042】
【数1】
【0043】にしたがって求められる。なお、含水率
は、結晶性ポリオレフィン系樹脂および親水性低分子有
機化合物の合計量に対する割合であり、充填剤を含む組
成物のばあいには補正する必要がある。
は、結晶性ポリオレフィン系樹脂および親水性低分子有
機化合物の合計量に対する割合であり、充填剤を含む組
成物のばあいには補正する必要がある。
【0044】前記ポリオレフィン系樹脂組成物からの予
備発泡粒子は、たとえば前記結晶性ポリオレフィン系樹
脂、親水性低分子有機化合物、要すれば使用される充填
剤などを含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなる
粒子を密閉容器内で水系分散媒に分散させ、該粒子を前
記結晶性ポリオレフィン系樹脂の軟化温度以上の温度に
加熱し、含水率が1〜50%であるポリオレフィン系樹
脂組成物からなる含水粒子にしたのち、前記密閉容器の
一端を解放し、前記含水粒子および水系分散媒を前記密
閉容器の内圧よりも低圧の雰囲気中、通常、大気圧下に
放出させ、前記含水粒子を発泡させることによりえられ
る。
備発泡粒子は、たとえば前記結晶性ポリオレフィン系樹
脂、親水性低分子有機化合物、要すれば使用される充填
剤などを含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなる
粒子を密閉容器内で水系分散媒に分散させ、該粒子を前
記結晶性ポリオレフィン系樹脂の軟化温度以上の温度に
加熱し、含水率が1〜50%であるポリオレフィン系樹
脂組成物からなる含水粒子にしたのち、前記密閉容器の
一端を解放し、前記含水粒子および水系分散媒を前記密
閉容器の内圧よりも低圧の雰囲気中、通常、大気圧下に
放出させ、前記含水粒子を発泡させることによりえられ
る。
【0045】前記密閉容器内で前記粒子を水系分散媒に
分散させるが、このとき、分散剤として、第三リン酸カ
ルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛、
炭酸カルシウムなどや、少量の界面活性剤、たとえばド
デシルベンゼンスルホン酸ソーダ、n−パラフィンスル
ホン酸ソーダ、α−オレフィンスルホン酸ソーダなどを
使用しうる。前記分散剤および界面活性剤の使用量につ
いては特別な限定はなく、一般に使用される量使用すれ
ばよい。
分散させるが、このとき、分散剤として、第三リン酸カ
ルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛、
炭酸カルシウムなどや、少量の界面活性剤、たとえばド
デシルベンゼンスルホン酸ソーダ、n−パラフィンスル
ホン酸ソーダ、α−オレフィンスルホン酸ソーダなどを
使用しうる。前記分散剤および界面活性剤の使用量につ
いては特別な限定はなく、一般に使用される量使用すれ
ばよい。
【0046】なお、前記水系分散媒としては、その代表
的なものとして水があげられるが、水に、必要によりエ
チレングリコール、エチルアルコール、グリセリンなど
の1種以上が含有されているものであってもよい。
的なものとして水があげられるが、水に、必要によりエ
チレングリコール、エチルアルコール、グリセリンなど
の1種以上が含有されているものであってもよい。
【0047】本発明においては、前記含水粒子および水
系分散媒を前記密閉容器の内圧よりも低圧の雰囲気中、
通常、大気圧下に放出させ、前記含水粒子を発泡させる
ことにより予備発泡粒子が製造される。
系分散媒を前記密閉容器の内圧よりも低圧の雰囲気中、
通常、大気圧下に放出させ、前記含水粒子を発泡させる
ことにより予備発泡粒子が製造される。
【0048】かくしてえられるポリオレフィン系樹脂組
成物を用いた予備発泡粒子は、みかけ発泡倍率5〜60
倍、好ましくは10〜40倍、独立気泡率80〜100
%、好ましくは85〜100%、および平均気泡径50
〜500μm、好ましくは100〜400μmを有す
る。
成物を用いた予備発泡粒子は、みかけ発泡倍率5〜60
倍、好ましくは10〜40倍、独立気泡率80〜100
%、好ましくは85〜100%、および平均気泡径50
〜500μm、好ましくは100〜400μmを有す
る。
【0049】前記みかけ発泡倍率が5倍未満のばあい、
えられる成形体の柔軟性、緩衝特性などが不充分とな
り、また60倍をこえるばあい、えられる成形体の機械
的強度、耐熱性などが不充分となる。また、前記独立気
泡率が80%未満のばあい、2次発泡力が不足するた
め、成形時に融着不良が発生し、えられる成形体の機械
的強度などが低下する。また、前記平均気泡径が50μ
m未満のばあい、えられる成形体の形状が歪むなどの問
題が生じ、500μmをこえるばあい、えられる成形体
の機械的強度が低下する。
えられる成形体の柔軟性、緩衝特性などが不充分とな
り、また60倍をこえるばあい、えられる成形体の機械
的強度、耐熱性などが不充分となる。また、前記独立気
泡率が80%未満のばあい、2次発泡力が不足するた
め、成形時に融着不良が発生し、えられる成形体の機械
的強度などが低下する。また、前記平均気泡径が50μ
m未満のばあい、えられる成形体の形状が歪むなどの問
題が生じ、500μmをこえるばあい、えられる成形体
の機械的強度が低下する。
【0050】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物から
の予備発泡粒子は、80%以上の独立気泡率を有するの
で、さらに要すればこの予備発泡粒子を耐圧容器中で加
熱加圧下、一定時間処理することによって空気含浸を行
なったのちに成形用金型に充填し、蒸気加熱により、加
熱発泡成形して金型どおりの発泡成形体を製造してもよ
い。
の予備発泡粒子は、80%以上の独立気泡率を有するの
で、さらに要すればこの予備発泡粒子を耐圧容器中で加
熱加圧下、一定時間処理することによって空気含浸を行
なったのちに成形用金型に充填し、蒸気加熱により、加
熱発泡成形して金型どおりの発泡成形体を製造してもよ
い。
【0051】かくしてえられた発泡成形体は、寸法収縮
率が小さく、形状変形が小さいので、きわめて商品価値
の高いものとなる。
率が小さく、形状変形が小さいので、きわめて商品価値
の高いものとなる。
【0052】
【実施例】つぎに本発明を実施例および比較例にもとづ
いて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。
いて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。
【0053】実施例1〜7および比較例1〜4 結晶性ポリオレフィン系樹脂であるエチレン−プロピレ
ンランダム共重合体(結晶化度36%、密度0.90g
/cm3、エチレン含有量3.1%、融点145℃、M
I=6g/10分)100部に対し、表1に示す親水性
低分子有機化合物およびタルク(平均粒径9.5μm)
を表1に示す量添加し、50mmφ単軸押出機に供給
し、溶融混練したのち、直径2.2mmφの円筒ダイよ
り押し出し、水冷後カッターで切断し、円柱状の含水性
ポリオレフィン系樹脂組成物からの粒子(ペレット)
(1.8mg/粒)をえた。
ンランダム共重合体(結晶化度36%、密度0.90g
/cm3、エチレン含有量3.1%、融点145℃、M
I=6g/10分)100部に対し、表1に示す親水性
低分子有機化合物およびタルク(平均粒径9.5μm)
を表1に示す量添加し、50mmφ単軸押出機に供給
し、溶融混練したのち、直径2.2mmφの円筒ダイよ
り押し出し、水冷後カッターで切断し、円柱状の含水性
ポリオレフィン系樹脂組成物からの粒子(ペレット)
(1.8mg/粒)をえた。
【0054】つぎに、えられた粒子100部、分散剤と
してパウダー状塩基性第三リン酸カルシウム1部および
n−パラフィンスルホン酸ソーダ0.05部を水300
部とともに密閉容器内に仕込み、容器内容物を約90分
間かけて155℃まで加熱し、さらに同温度で15分間
保持した。このときの圧力は、約5.6kg/cm2G
であった。
してパウダー状塩基性第三リン酸カルシウム1部および
n−パラフィンスルホン酸ソーダ0.05部を水300
部とともに密閉容器内に仕込み、容器内容物を約90分
間かけて155℃まで加熱し、さらに同温度で15分間
保持した。このときの圧力は、約5.6kg/cm2G
であった。
【0055】そののち、容器内の圧力を圧縮空気で30
kg/cm2Gまで上昇させ、ただちにこの圧力を保持
しつつ、密閉容器下部のバルブを開いて水分散物(含水
粒子および水系分散媒)を大気圧下に放出して予備発泡
を行なった。
kg/cm2Gまで上昇させ、ただちにこの圧力を保持
しつつ、密閉容器下部のバルブを開いて水分散物(含水
粒子および水系分散媒)を大気圧下に放出して予備発泡
を行なった。
【0056】つぎに、えられた予備発泡粒子の物性とし
て、みかけ発泡倍率、独立気泡率、平均気泡径および気
泡のバラツキを以下の方法にしたがって調べた。また、
えられた粒子の含水率を測定した。結果を表1に示す。
て、みかけ発泡倍率、独立気泡率、平均気泡径および気
泡のバラツキを以下の方法にしたがって調べた。また、
えられた粒子の含水率を測定した。結果を表1に示す。
【0057】(含水率)前記実施の形態中に示した方法
により求めた。
により求めた。
【0058】(みかけ発泡倍率)内容量1リットルのビ
ーカーに、えられた予備発泡粒子をすり切ることができ
るまで静かに入れ、振動を加えずに、平板で予備発泡粒
子をすり切り、ビーカー内の予備発泡粒子の重量を測定
し、みかけ密度を算出した。つぎに、予備発泡粒子をう
るために用いた樹脂組成物の粒子(ペレット)の密度を
みかけ密度で除して、えられた値をみかけ発泡倍率とし
た。
ーカーに、えられた予備発泡粒子をすり切ることができ
るまで静かに入れ、振動を加えずに、平板で予備発泡粒
子をすり切り、ビーカー内の予備発泡粒子の重量を測定
し、みかけ密度を算出した。つぎに、予備発泡粒子をう
るために用いた樹脂組成物の粒子(ペレット)の密度を
みかけ密度で除して、えられた値をみかけ発泡倍率とし
た。
【0059】(独立気泡率)空気比較式比重計(ベック
マン(BECKMAN)社製、930型)を用いて、え
られた予備発泡粒子の独立気泡体積を求め、かかる独立
気泡体積を別途水没法で求めたみかけ体積で除すること
によって独立気泡率を算出した。
マン(BECKMAN)社製、930型)を用いて、え
られた予備発泡粒子の独立気泡体積を求め、かかる独立
気泡体積を別途水没法で求めたみかけ体積で除すること
によって独立気泡率を算出した。
【0060】(平均気泡径)えられた予備発泡粒子の中
から任意に30個の予備発泡粒子を取り出し、JIS
K 6402に準拠して気泡径を測定し、平均気泡径
(d)を算出した。
から任意に30個の予備発泡粒子を取り出し、JIS
K 6402に準拠して気泡径を測定し、平均気泡径
(d)を算出した。
【0061】(気泡のバラツキ)平均気泡径(d)と気
泡径のバラツキを表わす標準偏差(σ)との比(以下、
Uという)を、式: U(%)=(σ/d)×100 から求めた。
泡径のバラツキを表わす標準偏差(σ)との比(以下、
Uという)を、式: U(%)=(σ/d)×100 から求めた。
【0062】Uが小さいほど気泡が均一であることを示
す。
す。
【0063】Uの値を以下の基準にしたがって分類し、
評価した。
評価した。
【0064】 ○:Uの値が35%未満 △:Uの値が35〜45% ×:Uの値が45%をこえる
【0065】
【表1】
【0066】表1の結果から、実施例1〜7でえられた
予備発泡粒子はいずれも高発泡倍率で、気泡のバラツキ
のない独立気泡率の高い予備発泡粒子であることがわか
る。
予備発泡粒子はいずれも高発泡倍率で、気泡のバラツキ
のない独立気泡率の高い予備発泡粒子であることがわか
る。
【0067】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を
用いれば、従来の揮発性発泡剤や炭酸ガスを使用しなく
ても、みかけ発泡倍率5〜60倍、独立気泡率80〜1
00%および平均気泡径50〜500μmという、すぐ
れた性質を有する予備発泡粒子がえられる。
用いれば、従来の揮発性発泡剤や炭酸ガスを使用しなく
ても、みかけ発泡倍率5〜60倍、独立気泡率80〜1
00%および平均気泡径50〜500μmという、すぐ
れた性質を有する予備発泡粒子がえられる。
【0068】本発明の予備発泡粒子を用いたばあい、え
られる型内発泡成形体の収縮率が小さく、またその成形
品の歪みも小さいので、外観にすぐれ、しかも成形体の
生産効率が向上するようになる。したがって、本発明の
予備発泡粒子は、寸法精度を要求される車両用衝撃吸収
体などの構造部材、断熱建材などに好ましく用いられう
るものであり、また緩衝包材などの用途にも有用であ
る。
られる型内発泡成形体の収縮率が小さく、またその成形
品の歪みも小さいので、外観にすぐれ、しかも成形体の
生産効率が向上するようになる。したがって、本発明の
予備発泡粒子は、寸法精度を要求される車両用衝撃吸収
体などの構造部材、断熱建材などに好ましく用いられう
るものであり、また緩衝包材などの用途にも有用であ
る。
Claims (10)
- 【請求項1】 結晶性ポリオレフィン系樹脂100重量
部および親水性低分子有機化合物0.1〜10重量部か
らなり、該ポリオレフィン系樹脂の融点における水蒸気
圧下での含水率が1〜50重量%であるポリオレフィン
系樹脂組成物。 - 【請求項2】 結晶性ポリオレフィン系樹脂が、エチレ
ン−プロピレンランダム共重合体である請求項1記載の
ポリオレフィン系樹脂組成物。 - 【請求項3】 親水性低分子有機化合物が、水溶性陰イ
オン界面活性剤、水溶性陽イオン界面活性剤、水溶性両
性界面活性剤および水溶性非イオン界面活性剤から選ば
れた炭素数10〜22の炭化水素基を有する1種以上の
水溶性界面活性剤である請求項1記載のポリオレフィン
系樹脂組成物。 - 【請求項4】 水溶性陰イオン界面活性剤が、水溶性カ
ルボン酸塩型界面活性剤、水溶性スルホン酸塩型界面活
性剤、水溶性硫酸エステル塩型界面活性剤および水溶性
リン酸エステル塩型界面活性剤から選ばれた1種以上で
ある請求項3記載のポリオレフィン系樹脂組成物。 - 【請求項5】 水溶性陽イオン界面活性剤が、水溶性ア
ミン塩型界面活性剤および水溶性ピリジニウム塩型界面
活性剤から選ばれた1種以上である請求項3記載のポリ
オレフィン系樹脂組成物。 - 【請求項6】 水溶性両性界面活性剤が、水溶性カルボ
ン酸塩型界面活性剤、水溶性スルホン酸塩型界面活性剤
および水溶性硫酸エステル塩型界面活性剤から選ばれた
1種以上である請求項3記載のポリオレフィン系樹脂組
成物。 - 【請求項7】 水溶性非イオン界面活性剤が、水溶性ポ
リエチレングリコール型界面活性剤および水溶性多価ア
ルコール脂肪酸エステル型界面活性剤から選ばれた1種
以上である請求項3記載のポリオレフィン系樹脂組成
物。 - 【請求項8】 結晶性ポリオレフィン系樹脂および親水
性低分子有機化合物からなり、該ポリオレフィン系樹脂
の融点における水蒸気圧下での含水率が1〜50重量%
であるポリオレフィン系樹脂組成物からの粒子を予備発
泡させた、みかけ発泡倍率5〜60倍、独立気泡率80
〜100%および平均気泡径50〜500μmを有する
予備発泡粒子。 - 【請求項9】 ポリオレフィン系樹脂組成物が充填剤を
含有する請求項8記載の予備発泡粒子。 - 【請求項10】 結晶性ポリオレフィン系樹脂および親
水性低分子有機化合物からなり、該ポリオレフィン系樹
脂の融点における水蒸気圧下での含水率が1〜50重量
%であるポリオレフィン系樹脂組成物からの粒子を、密
閉容器内で水系分散媒に分散させ、前記粒子を前記結晶
性ポリオレフィン系樹脂の軟化温度以上の温度に加熱
し、含水率が1〜50重量%のポリオレフィン系樹脂組
成物からの含水粒子としたのち、前記密閉容器の一端を
解放し、前記含水粒子および水系分散媒を前記密閉容器
の内圧よりも低圧の雰囲気中に放出させ、前記含水粒子
を発泡させることを特徴とする予備発泡粒子の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25984697A JPH1192599A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | ポリオレフィン系樹脂組成物、それからなる予備発泡粒子およびその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25984697A JPH1192599A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | ポリオレフィン系樹脂組成物、それからなる予備発泡粒子およびその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1192599A true JPH1192599A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17339804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25984697A Pending JPH1192599A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | ポリオレフィン系樹脂組成物、それからなる予備発泡粒子およびその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1192599A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002161175A (ja) * | 2000-11-29 | 2002-06-04 | Ube Ind Ltd | ポリオレフィン組成物及びこの成形物 |
WO2004069907A1 (ja) * | 2003-02-04 | 2004-08-19 | Kao Corporation | 多孔性粒子及び化粧料 |
WO2005080486A1 (ja) * | 2004-02-24 | 2005-09-01 | Kaneka Corporation | 水を発泡剤としたポリオレフィン系予備発泡粒子の製造方法 |
JP2009024140A (ja) * | 2007-07-23 | 2009-02-05 | Kaneka Corp | ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造方法 |
JP2009161738A (ja) * | 2007-12-11 | 2009-07-23 | Kaneka Corp | 熱可塑性樹脂発泡粒子の製造方法 |
JP2009215485A (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-24 | Kaneka Corp | ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子およびポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体 |
JP2009256409A (ja) * | 2008-04-14 | 2009-11-05 | Kaneka Corp | ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法 |
JP2010059393A (ja) * | 2008-08-05 | 2010-03-18 | Kaneka Corp | 熱可塑性樹脂発泡粒子およびその製造方法 |
US7691413B2 (en) * | 2004-09-29 | 2010-04-06 | Kao Corporation | Composite particle and process for producing the same |
-
1997
- 1997-09-25 JP JP25984697A patent/JPH1192599A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002161175A (ja) * | 2000-11-29 | 2002-06-04 | Ube Ind Ltd | ポリオレフィン組成物及びこの成形物 |
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CN100338122C (zh) * | 2003-02-04 | 2007-09-19 | 花王株式会社 | 多孔性颗粒和化妆品 |
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