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JPH1182917A - 廃棄物焼却炉用廃熱ボイラ - Google Patents

廃棄物焼却炉用廃熱ボイラ

Info

Publication number
JPH1182917A
JPH1182917A JP9247570A JP24757097A JPH1182917A JP H1182917 A JPH1182917 A JP H1182917A JP 9247570 A JP9247570 A JP 9247570A JP 24757097 A JP24757097 A JP 24757097A JP H1182917 A JPH1182917 A JP H1182917A
Authority
JP
Japan
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exhaust gas
waste
heat
gas
specific
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9247570A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Ishizeki
幸二 石関
Koji Arita
耕二 有田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP9247570A priority Critical patent/JPH1182917A/ja
Publication of JPH1182917A publication Critical patent/JPH1182917A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/34Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物焼却炉の排ガス以外の熱源を用いるこ
となく高温の過熱蒸気を得ることができ、かつ、独立過
熱器におけるバーナの熱回収を効率的に行うことができ
ると共に、排ガス加熱のための蒸気が不要な廃棄物焼却
炉用廃熱ボイラを提供する。 【解決手段】 空気加熱器45内で、排ガスと空気が熱
交換を行い、空気が加熱される。加熱された空気は、独
立過熱器48に導かれ、冷却された排ガスは、排ガス加
熱器50に導かれる。独立過熱器48には、排ガスボイ
ラ本体42で発生した飽和蒸気が導かれている。独立過
熱器48内において、蒸気は空気により加熱されて、発
電タービン等に供給される。排ガス加熱器50におい
て、空気加熱器45から供給された排ガスは、空気によ
って加熱されて廃熱ボイラ本体42に吹き込まれる。空
気は、排ガス通路41に吹き込まれ、排ガス温度を上昇
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ等を焼却
する廃棄物焼却炉に付属する廃熱ボイラであって、過熱
蒸気を発生する廃熱ボイラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ等の廃棄物を焼却処理する廃棄
物焼却炉には、その廃熱を有効利用するために、廃熱ボ
イラが付属されているのが一般的である。代表的な廃棄
物焼却炉の概略図を図3に示す。
【0003】ホッパ1に投入されたごみ2は、シュート
を通して乾燥ストーカ3におくられ、下からの空気と炉
内の輻射熱により乾燥されると共に、昇温されて着火す
る。着火して燃焼を開始したごみ2は、燃焼ストーカ4
に送られ、下から送られる燃焼空気によりガス化され、
一部は燃焼する。そして、更に後燃焼ストーカ5で、未
燃分が完全に燃焼する。そして、燃焼後に残った灰は、
主灰シュート6より外部に取出される。
【0004】燃焼は主燃焼室7内で行われ、燃焼排ガス
は、中間天井8の存在により、主煙道9と副煙道10に
別れて排出される。主煙道9を通る排ガスには、未燃分
はほとんど含まれず、酸素が10%程度含まれている。
副煙道10を通る排ガスには、未燃分が含まれている。
これらの排ガスは、廃熱ボイラ20に送られ、2次燃焼
室を兼ねた輻射伝熱室21中で完全燃焼する。
【0005】輻射伝熱室21の壁面には水管(蒸発管)
が設けられており、火炎からの輻射伝熱により内部の水
が加熱されて蒸気となり、対流蒸発器26で発生した蒸
気と共に気水ドラム(図示せず)に送られる。気水ドラ
ムの蒸気は、低温過熱器、高温過熱器からなる過熱器2
2に送られ、排ガスにより更に加熱されて過熱蒸気とな
り、図示しない発電タービンに送られて発電を行う。
【0006】過熱器22を通過した排ガスは、対流伝熱
部23に送られる。対流伝熱部23には、対流蒸発器2
6、エコノマイザー、空気予熱器が設けられ、更なる廃
熱回収が行われる。廃熱ボイラ20を通過した排ガス
は、減温塔、バグフィルタ、ガス処理設備等を経由して
外部に放出される。
【0007】このように、廃棄物焼却炉においては、炉
の後段に設けられた廃熱ボイラにより過熱蒸気を発生さ
せ、それにより発電を行うことで熱回収を図っている。
しかしながら、この方法で発生できる過熱蒸気の温度
は、最高400℃程度に留まっている。この理由は、廃
熱ボイラにおいては排ガス中にHClと灰が含まれてお
り、過熱器中での蒸気温度が400℃より高温になる
と、これらによる高温腐食が激しくなり、過熱器に高合
金を使用した場合でも、交換までの寿命が非常に短くな
るためである。
【0008】一般的に、自家発電での中型発電タービン
に使用されている過熱蒸気の温度は約540℃、圧力は
100Kg/cm2程度である。廃棄物焼却炉における廃熱
ボイラの発生蒸気温度はこれに比してかなり低く、従っ
て、一般のボイラを使用した発電に比して発電効率が悪
いという問題点がある。
【0009】このような問題点を解決するために、排ガ
ス系統とは独立した独立過熱器を設け、独立過熱器によ
り蒸気を540℃近くまで過熱する方法が提案されてい
る。
【0010】その系統図を図4に示す。図4において、
21は廃熱ボイラの輻射伝熱部であり、図3における輻
射伝熱部21と同じものである。輻射伝熱部21の水管
(蒸発管)24中の水は、輻射伝熱部21中の排ガスの
燃焼火炎からの輻射により加熱され、蒸気となって気水
ドラム25に集められる。(この他にも、対流蒸発器2
6で加熱されて発生した蒸気も気水ドラム25に集めら
れるが、図では省略してある。)気水ドラム25の蒸気
は、蒸気管31を通って独立過熱器30に送られる。独
立過熱器30には、バーナ32が設けられており、気水
ドラム25から送られてくる飽和蒸気を加熱して過熱蒸
気とする。独立過熱器30は、排ガス系統とは独立して
おり、清浄な燃料を使用したバーナ32により加熱を行
うので、過熱蒸気温度を540℃近くまで上昇させるこ
とができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示すような独立過熱器を有する廃熱ボイラには、廃棄物
焼却炉からの排ガス以外の熱源として、バーナを必要す
るという問題点がある。
【0012】さらに、独立過熱器のバーナの排ガスの熱
回収が十分にはできないという問題点がある。すなわ
ち、図4のような系統の独立過熱器においては、バーナ
排ガスは外部に放出されてしまい、排ガスの顕熱が回収
できない。バーナ排ガスの顕熱を回収する方法として
は、バーナ排ガスを廃熱ボイラの排ガス系統に入れてや
ることが考えられるが、この方法では、配管系等が複雑
になるばかりでなく、廃熱ボイラの容量を大きくする必
要があり、さらにはガス処理設備の容量も大きくしなけ
ればならないという問題点がある。
【0013】また、廃熱ボイラより排出された排ガス
は、ガス処理設備を通過するが、そのとき温度が低下す
るので、煙突においてドラフトがきかなくなる。また、
排ガス温度の低下に伴い、煙突から白煙が発生する。こ
れらに対応するために、従来の廃棄物焼却炉用において
は、排ガスを蒸気により加熱しており、蒸気が必要であ
るという別の問題点も有する。
【0014】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、廃棄物焼却炉の排ガス以外の熱源を用いる
ことなく高温の過熱蒸気を得ることができ、かつ、独立
過熱器から排出される熱の回収を効率的に行うことがで
きると共に、排ガス加熱のための蒸気が不要な廃棄物焼
却炉用廃熱ボイラを提供することを課題とするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、廃棄物焼却炉に付属する廃熱ボイラで
あって、廃棄物焼却炉の排ガスの一部と特定気体との熱
交換を行って特定気体を加熱する特定気体加熱器と、廃
熱ボイラ本体において排ガスと熱交換して発生した飽和
蒸気と前記加熱された特定気体との熱交換を行って過熱
蒸気を発生する、廃棄物焼却炉の排ガス系統と独立した
独立過熱器と、独立過熱器から排出される特定気体と前
記特定気体加熱器から排出される排ガスとの熱交換を行
って排ガスを加熱する排ガス加熱器とを有してなり、排
ガス加熱器で加熱された排ガスは廃熱ボイラ本体に戻さ
れ、排ガス加熱器から排出された特定気体は、ガス処理
設備を通過した排ガスに混合されることを特徴とする廃
棄物焼却炉用廃熱ボイラ(請求項1)である。
【0016】前記課題を解決するための第2の手段は、
廃棄物焼却炉に付属する廃熱ボイラであって、廃棄物焼
却炉の排ガスの一部と特定気体との熱交換を行って特定
気体を加熱する特定気体加熱器と、廃熱ボイラ本体の過
熱器を通った蒸気と前記加熱された特定気体との熱交換
を行って過熱蒸気を発生する、廃棄物焼却炉の排ガス系
統と独立した独立過熱器と、独立過熱器から排出される
特定気体と前記特定気体加熱器から排出される排ガスと
の熱交換を行って排ガスを加熱する排ガス加熱器とを有
してなり、排ガス加熱器で加熱された排ガスは廃熱ボイ
ラ本体に戻され、排ガス加熱器から排出された特定気体
は、ガス処理設備を通過した排ガスに混合されることを
特徴とする廃棄物焼却炉用廃熱ボイラ(請求項2)であ
る。
【0017】これら、第1の手段及び第2の手段におい
ては、特定気体加熱器において、排ガスと特定気体との
熱交換が行われ、特定気体が加熱されて独立過熱器へ送
られる。独立過熱器には、廃熱ボイラ本体において排ガ
スと熱交換して発生した蒸気、又は廃熱ボイラ本体の過
熱器を通った蒸気が供給されている。これら蒸気は、独
立過熱器において前記特定気体により加熱され高温の過
熱蒸気となる。独立過熱器は、排ガスの系統から独立し
ているので、高温となっても蒸気管が腐食することがな
く、過熱蒸気温度を高温にすることができる。この過熱
蒸気は、発電タービン等に送られて使用される。
【0018】また、独立過熱器における熱源は、排ガス
によって加熱された特定気体であり、バーナ等の他の熱
源を必要としない。
【0019】独立過熱器から排出された特定気体は、排
ガス加熱器に送られ、特定気体加熱器から排出された低
温の排ガスと熱交換されて、排ガスが加熱される。加熱
された排ガスは、再び廃熱ボイラ本体に戻され、蒸気の
発生に利用される。よって、独立過熱器からの特定気体
の廃熱を有効に利用することができる。
【0020】熱交換されて温度の下がった特定気体は、
ガス処理設備を通過した排ガス中に混合される。これに
より、排ガスの温度が高まるので、蒸気加熱をすること
なく、煙突におけるドラフトを得ることができ、かつ、
白煙の発生を防止することができる。
【0021】なお、以上及び以下において、「廃熱ボイ
ラ本体」とは、独立過熱器を持たない従来の廃熱ボイラ
に対応する部分、すなわち図3において符号20に対応
する部分をいう。
【0022】前記課題を解決するための第3の手段は、
廃棄物焼却炉に付属する廃熱ボイラであって、廃棄物焼
却炉の排ガスの一部と特定気体との熱交換を行って特定
気体を加熱する特定気体加熱器と、廃熱ボイラ本体にお
いて排ガスと熱交換して発生した飽和蒸気と前記加熱さ
れた特定気体との熱交換を行って過熱蒸気を発生する、
廃棄物焼却炉の排ガス系統と独立した独立過熱器とを有
してなり、特定気体加熱器から排出される排ガスは、廃
熱ボイラ本体から排出される排ガスに混合され、独立過
熱器から排出される特定気体は、ガス処理設備を通過し
た排ガスに混合されることを特徴とする廃棄物焼却炉用
廃熱ボイラ(請求項3)である。
【0023】前記課題を解決するための第4の手段は、
廃棄物焼却炉に付属する廃熱ボイラであって、廃棄物焼
却炉の排ガスの一部と特定気体との熱交換を行って特定
気体を加熱する特定気体加熱器と、廃熱ボイラ本体の過
熱器を通った蒸気と前記加熱された特定気体との熱交換
を行って過熱蒸気を発生する、廃棄物焼却炉の排ガス系
統と独立した独立過熱器とを有してなり、特定気体加熱
器から排出される排ガスは、廃熱ボイラ本体から排出さ
れる排ガスに混合され、独立過熱器から排出される特定
気体は、ガス処理設備を通過した排ガスに混合されるこ
とを特徴とする廃棄物焼却炉用廃熱ボイラ(請求項4)
である。
【0024】これら、第3の手段及び第4の手段におい
ては、特定気体加熱器において、排ガスと特定気体との
熱交換が行われ、特定気体が加熱されて独立過熱器へ送
られる。独立過熱器には、廃熱ボイラ本体において排ガ
スと熱交換して発生した蒸気、又は廃熱ボイラ本体の過
熱器を通った蒸気が供給されている。これら蒸気は、独
立過熱器において前記特定気体により加熱され高温の過
熱蒸気となる。独立過熱器は、排ガスの系統から独立し
ているので、高温となっても蒸気管が腐食することがな
く、過熱蒸気温度を高温にすることができる。この過熱
蒸気は、発電タービン等に送られて使用される。
【0025】また、独立過熱器における熱源は、排ガス
によって加熱された特定気体であり、バーナ等の他の熱
源を必要としない。
【0026】特定気体加熱器から排出される低温の排ガ
スは、廃熱ボイラ本体から排出される排ガスに混合さ
れ、排ガス処理設備により処理される。
【0027】独立過熱器から排出される特定気体は、ガ
ス処理設備を通過した排ガス中に混合される。これによ
り、排ガスの温度が高まるので、蒸気加熱をすることな
く、煙突におけるドラフトを得ることができ、かつ白煙
の発生を防止することができる。
【0028】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第1の手段又は第2の手段であって、排ガス加熱器
が、対をなす蓄熱体を有してなり、一方の蓄熱体中を特
定気体が通過して蓄熱体を加熱しているとき、他方の蓄
熱体を排ガスが通過して排ガスが加熱されるようになっ
ており、対をなす蓄熱体で蓄熱と排ガス加熱を交互に繰
り返し行うことにより、特定気体と排ガスとの熱交換を
行うものであることを特徴とするもの(請求項5)であ
る。
【0029】このような方式の排ガス加熱器によれば、
極めて高い効率で特定気体と排ガスとの熱交換を行うこ
とができ、非常に高い温度の排ガスを得ることができ
る。
【0030】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第1の手段から第5の手段のいずれかであって、特
定気体加熱器が、対をなす蓄熱体を有してなり、一方の
蓄熱体中を排ガスが通過して蓄熱体を加熱していると
き、他方の蓄熱体を特定気体が通過して特定気体が加熱
されるようになっており、対をなす蓄熱体で蓄熱と特定
気体加熱を交互に繰り返し行うことにより、排ガスと特
定気体との熱交換を行うものであることを特徴とするも
の(請求項6)である。
【0031】このような方式の特定気体加熱器によれ
ば、極めて高い効率で排ガスと特定気体との熱交換を行
うことができ、非常に高い温度の特定気体を得ることが
できる。
【0032】前記課題を解決するための第7の手段は、
前記第1の手段から第6の手段のいずれかであって、特
定気体が空気であることを特徴とするもの(請求項7)
である。
【0033】特定気体として空気を使用すれば、システ
ム全体を簡単な構成で実現することができ、安全の面で
も特別な考慮を払う必要がない。
【0034】前記課題を解決するための第8の手段は、
前記第1の手段から第6の手段のいずれかであって、特
定気体が排ガス処理設備を通過した排ガスであることを
特徴とするもの(請求項8)である。
【0035】排ガス処理設備を通過した排ガスは、16
0℃程度の温度を有しているので、常温の空気を使用す
るのに比して、その廃熱を有効に利用することができ
る。排ガス処理設備を通過した排ガスは、清浄であるの
で、特定気体加熱器や独立過熱器を汚損することがな
い。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図を用
いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の一例を示
す系統図である。図1において、40は廃棄物焼却炉、
42は廃熱ボイラ本体、43は湿式ガス処理設備、45
は空気加熱器、48は独立過熱器、50は排ガス加熱器
である。廃熱ボイラ本体とは、図3において符号20で
示されるような構成を持つ部分のことである。
【0037】廃棄物焼却炉40より排出された排ガス
は、排ガス通路41を通って順次、排ガスボイラ本体4
2、ガス処理設備43に送られ、その後、煙突から排出
される。排ガスの一部は、排ガス配管44を通って空気
加熱器45に導かれる。このときの排ガスの温度は約9
00℃である。空気加熱器45には、空気配管46より
常温の空気がブロワにより押し込まれている。空気加熱
器45内で、排ガスと空気が熱交換を行い、空気は約8
00℃まで加熱され、排ガスは約200℃まで冷却され
る。加熱された空気は、空気配管47を通って独立過熱
器48に導かれ、冷却された排ガスは、排ガス配管49
を通って排ガス加熱器50に導かれる。
【0038】独立過熱器48には、排ガスボイラ本体4
2で発生した約310℃の飽和蒸気が、蒸気配管51を
通って導かれている。独立過熱器48内において、空気
と蒸気の間で熱交換が行われ、蒸気は空気により約54
0℃まで加熱されて過熱蒸気となり、発電タービン等に
供給される。空気は、約500℃まで温度が下がり、空
気配管52を通って排ガス加熱器50に導かれる。
【0039】排ガス加熱器50においては、低温の排ガ
スと高温の空気との間で熱交換が行われる。すなわち、
空気加熱器45から供給された約200℃の排ガスは、
空気によって約400℃まで加熱される。加熱された排
ガスは、排ガス配管53を通って廃熱ボイラ本体42に
吹き込まれ、蒸気の発生に利用される。空気は、約20
0℃まで温度が下がり、空気配管54を通して、ガス処
理設備43を通過した後の排ガス通路41に吹き込ま
れ、排ガス温度を上昇させる。
【0040】このように、本発明においては、独立過熱
器48を使用しているので、蒸気配管を腐食させること
なく蒸気の温度を高温にすることができる。また、独立
過熱器48の熱源としては、排ガスによって加熱された
空気を使用しているので、バーナ等の他の熱源を必要と
しない。独立過熱器48を通過した空気の廃熱は、排ガ
ス加熱器50によって排ガスの加熱に利用されているの
で熱効率が良い。さらに、ガス処理設備43を通過した
後の排ガス通路41に高温空気を吹き込んで排ガス温度
を上昇させているので、従来必要であった、煙突におけ
るドラフト確保や白煙防止のための蒸気加熱が不要とな
る。
【0041】なお、以上の説明においては、独立過熱器
48に供給される蒸気は、廃熱ボイラ42で発生した飽
和蒸気であるとしていたが、図3における過熱器22で
発生した過熱蒸気を供給し、この過熱蒸気を更に加熱す
るようにしてもよい。
【0042】図2に、本発明の実施の形態の他の例を示
す。図2において、図1と同じ構成要素には同じ符号を
付し、その説明を省略する。
【0043】廃棄物焼却炉40より排出された排ガスの
うち約70%は、排ガス通路41を通って順次、排ガス
ボイラ本体42、ガス処理設備43に送られ、その後、
煙突から排出される。排ガスの残りの30%は、排ガス
配管44を通って空気加熱器45に導かれる。このとき
の排ガスの温度は約900℃である。空気加熱器45に
は、空気配管46より常温の空気がブロワにより押し込
まれている。空気加熱器45内で、排ガスと空気が熱交
換を行い、空気は約800℃まで加熱され、排ガスは約
200℃まで冷却される。加熱された空気は、空気配管
47を通って独立過熱器48に導かれ、冷却された排ガ
スは、排ガス配管49を通って廃熱ボイラ本体42の出
側の排ガス通路41に吹き込まれる。廃熱ボイラ出側の
排ガスの温度も約200℃である。
【0044】独立過熱器48には、排ガスボイラ本体4
2で発生した約400℃、100Kg/cm2の蒸気が、蒸
気配管51を通って導かれている。独立過熱器48内に
おいて、空気と蒸気の間で熱交換が行われ、蒸気は空気
により約540℃まで加熱された過熱蒸気となり、発電
タービン等に供給される。空気は、約500℃まで温度
が下がり、空気配管52を通って、ガス処理設備43を
通過した後の排ガス通路41に吹き込まれ、排ガス温度
を約160℃から230℃まで上昇させる。
【0045】このように、本発明においては、独立過熱
器48を使用しているので、蒸気配管を腐食させること
なく蒸気の温度を高温にすることができる。また、独立
過熱器48の熱源としては、排ガスによって加熱された
空気を使用しているので、バーナ等の他の熱源を必要と
しない。独立過熱器48を通過した空気により、ガス処
理設備43を通過した後の排ガス温度を上昇させている
ので、従来必要であった、煙突におけるドラフト確保や
白煙防止のための蒸気加熱が不要となる。なお、独立過
熱器48に供給される蒸気は飽和蒸気でも過熱蒸気でも
よい。
【0046】空気加熱器45及び排ガス加熱器50とし
ては、できるだけ構造が簡単で熱交換効率の良いものが
望ましい。構造が簡単で熱交換効率の良い空気加熱器の
例を図3示す。
【0047】図3おいて、45は空気加熱器、61、6
2は蓄熱器、63、64は切換弁である。図3おいて、
約900℃の排ガスは、切換弁64を介して蓄熱器61
に導かれ、蓄熱器61を加熱した後、切換弁63を介し
て放出され、次の排ガス加熱器に送られる。放出される
排ガスの温度は約200℃である。一方、常温の空気
は、切換弁63を介して蓄熱器62に導かれる。蓄熱器
62は既に加熱されており、空気はその熱により約80
0℃まで加熱される。そして、切換弁64を介して独立
過熱器に送られる。
【0048】所定時間経過後、切換弁63、64を切り
替えて、排ガスの流れを、切換弁64→蓄熱器62→切
換弁63→排ガス加熱器とし、空気の流れを、切換弁6
3→蓄熱器61→切換弁64→独立過熱器とする。この
ようにして、蓄熱器61、62に交互に蓄熱と放熱を行
わせて、排ガスにより空気を加熱する。
【0049】この空気加熱器と全く同じ構成のものが、
排ガス加熱器50としても使用できる。ただし、この場
合には、排ガス温度より空気温度の方が高いので、空気
により蓄熱器が加熱され、過熱された蓄熱器により排ガ
スが加熱される。
【0050】なお、以上の説明においては、本発明の
「特定気体」として空気を使用し、図1、図2の空気配
管46から空気を吹き込み、これを空気加熱器45で加
熱して、独立過熱器48において蒸気の加熱に使用して
いるが、「特定気体」として、ガス処理設備43を通過
した後の排ガスを使用してもよい。この場合には、この
排ガスを、空気配管46として示した配管から吹き込む
ことになる。このようにすれば、排ガスの顕熱を更に有
効に使用することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、廃棄物
焼却炉に付属する廃熱ボイラであって、廃棄物焼却炉の
排ガスの一部と特定気体との熱交換を行って特定気体を
加熱する特定気体加熱器と、廃熱ボイラ本体において排
ガスと熱交換して発生した飽和蒸気、又は廃熱ボイラ本
体の過熱器を通った蒸気と前記加熱された特定気体との
熱交換を行って過熱蒸気を発生する、廃棄物焼却炉の排
ガス系統と独立した独立過熱器と、独立過熱器から排出
される特定気体と前記特定気体加熱器から排出される排
ガスとの熱交換を行って排ガスを加熱する排ガス加熱器
とを有してなり、排ガス加熱器で加熱された排ガスは廃
熱ボイラ本体に戻され、排ガス加熱器から排出された特
定気体は、ガス処理設備を通過した排ガスに混合される
ことを特徴とする廃棄物焼却炉用廃熱ボイラであるの
で、バーナ等の他の熱源を設けることなく、廃棄物焼却
炉の排ガスのみで高温の過熱蒸気を発生させることがで
き、排ガスボイラ系全体の熱効率が良くなる。さらに、
ガス処理設備を通過した排ガスを加熱するための蒸気が
不要となる。
【0052】また、本発明は、廃棄物焼却炉に付属する
廃熱ボイラであって、廃棄物焼却炉の排ガスの一部と特
定気体との熱交換を行って特定気体を加熱する特定気体
加熱器と、廃熱ボイラ本体において排ガスと熱交換して
発生した蒸気、又は廃熱ボイラ本体の過熱器を通った蒸
気と前記加熱された特定気体との熱交換を行って過熱蒸
気を発生する、廃棄物焼却炉の排ガス系統と独立した独
立過熱器とを有してなり、特定気体加熱器から排出され
る排ガスは、廃熱ボイラ本体から排出される排ガスに混
合され、独立過熱器から排出される特定気体は、ガス処
理設備を通過した排ガスに混合されることを特徴とする
廃棄物焼却炉用廃熱ボイラであるので、バーナ等の他の
熱源を設けることなく、廃棄物焼却炉の排ガスのみで高
温の過熱蒸気を発生させることができ、排ガスボイラ系
全体の熱効率が良くなる。さらに、ガス処理設備を通過
した排ガスを加熱するための蒸気が不要となる。
【0053】さらに、本発明において、対をなす蓄熱体
を有してなり、一方の蓄熱体中を排ガスが通過している
とき、他方の蓄熱体を特定気体が通過するようになって
おり、対をなす蓄熱体で蓄熱と放熱を交互に繰り返し行
うことにより、排ガスと特定気体との熱交換を行う特定
気体加熱器、排ガス加熱器を使用すれば、構造を複雑化
することなく、高い熱交換効率で熱交換を行うことがで
きる。
【0054】また、本発明において、特定気体として空
気を使用すれば、システム全体を簡単な構成で実現する
ことができ、安全の面でも特別な考慮を払う必要がな
い。
【0055】特定気体として、排ガス処理設備を通過し
た排ガスを使用すれば、その廃熱を有効に利用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す系統図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の他の例を示す系統図であ
る。
【図3】本発明の特定気体加熱器の1例である空気加熱
器の例を示す系統図である。
【図4】従来の廃棄物焼却炉の例を示す図である。
【図5】独立過熱器を持った従来の排ガスボイラの例を
示す系統図である。
【符号の説明】
1 ホッパ 2 ごみ 3 乾燥ストーカ 4 燃焼ストーカ 5 後燃焼ストーカ 6 主灰シュート 7 主燃焼室 8 中間天井 9 主煙道 10 副煙道 20 廃熱ボイラ 21 輻射伝熱室 22 過熱器 23 対流伝熱部 24 水管(蒸発管) 25 気水ドラム 26 対流蒸発器 30 独立過熱器 31 蒸気管 32 バーナ 40 廃棄物焼却炉 41 排ガス通路 42 廃熱ボイラ本体 43 ガス処理設備 44 排ガス配管 45 空気加熱器 46、47 空気配管 48 独立過熱器 49 排ガス配管 50 排ガス加熱器 51 蒸気配管 52 空気配管 53 ガス配管 54 空気配管 61、62 蓄熱器 63、64 切換弁

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物焼却炉に付属する廃熱ボイラであ
    って、廃棄物焼却炉の排ガスの一部と特定気体との熱交
    換を行って特定気体を加熱する特定気体加熱器と、廃熱
    ボイラ本体において排ガスと熱交換して発生した飽和蒸
    気と前記加熱された特定気体との熱交換を行って過熱蒸
    気を発生する、廃棄物焼却炉の排ガス系統と独立した独
    立過熱器と、独立過熱器から排出される特定気体と前記
    特定気体加熱器から排出される排ガスとの熱交換を行っ
    て排ガスを加熱する排ガス加熱器とを有してなり、排ガ
    ス加熱器で加熱された排ガスは廃熱ボイラ本体に戻さ
    れ、排ガス加熱器から排出された特定気体は、ガス処理
    設備を通過した排ガスに混合されることを特徴とする廃
    棄物焼却炉用廃熱ボイラ。
  2. 【請求項2】 廃棄物焼却炉に付属する廃熱ボイラであ
    って、廃棄物焼却炉の排ガスの一部と特定気体との熱交
    換を行って特定気体を加熱する特定気体加熱器と、廃熱
    ボイラ本体の過熱器を通った蒸気と前記加熱された特定
    気体との熱交換を行って過熱蒸気を発生する、廃棄物焼
    却炉の排ガス系統と独立した独立過熱器と、独立過熱器
    から排出される特定気体と前記特定気体加熱器から排出
    される排ガスとの熱交換を行って排ガスを加熱する排ガ
    ス加熱器とを有してなり、排ガス加熱器で加熱された排
    ガスは廃熱ボイラ本体に戻され、排ガス加熱器から排出
    された特定気体は、ガス処理設備を通過した排ガスに混
    合されることを特徴とする廃棄物焼却炉用廃熱ボイラ。
  3. 【請求項3】 廃棄物焼却炉に付属する廃熱ボイラであ
    って、廃棄物焼却炉の排ガスの一部と特定気体との熱交
    換を行って特定気体を加熱する特定気体加熱器と、廃熱
    ボイラ本体において排ガスと熱交換して発生した飽和蒸
    気と前記加熱された特定気体との熱交換を行って過熱蒸
    気を発生する、廃棄物焼却炉の排ガス系統と独立した独
    立過熱器とを有してなり、特定気体加熱器から排出され
    る排ガスは、廃熱ボイラ本体から排出される排ガスに混
    合され、独立過熱器から排出される特定気体は、ガス処
    理設備を通過した排ガスに混合されることを特徴とする
    廃棄物焼却炉用廃熱ボイラ。
  4. 【請求項4】 廃棄物焼却炉に付属する廃熱ボイラであ
    って、廃棄物焼却炉の排ガスの一部と特定気体との熱交
    換を行って特定気体を加熱する特定気体加熱器と、廃熱
    ボイラ本体の過熱器を通った蒸気と前記加熱された特定
    気体との熱交換を行って過熱蒸気を発生する、廃棄物焼
    却炉の排ガス系統と独立した独立過熱器とを有してな
    り、特定気体加熱器から排出される排ガスは、廃熱ボイ
    ラ本体から排出される排ガスに混合され、独立過熱器か
    ら排出される特定気体は、ガス処理設備を通過した排ガ
    スに混合されることを特徴とする廃棄物焼却炉用廃熱ボ
    イラ。
  5. 【請求項5】 排ガス加熱器が、対をなす蓄熱体を有し
    てなり、一方の蓄熱体中を特定気体が通過して蓄熱体を
    加熱しているとき、他方の蓄熱体を排ガスが通過して排
    ガスが加熱されるようになっており、対をなす蓄熱体で
    蓄熱と排ガス加熱を交互に繰り返し行うことにより、特
    定気体と排ガスとの熱交換を行うものであることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の廃棄物焼却炉用廃
    熱ボイラ。
  6. 【請求項6】 特定気体加熱器が、対をなす蓄熱体を有
    してなり、一方の蓄熱体中を排ガスが通過して蓄熱体を
    加熱しているとき、他方の蓄熱体を特定気体が通過して
    特定気体が加熱されるようになっており、対をなす蓄熱
    体で蓄熱と特定気体加熱を交互に繰り返し行うことによ
    り、排ガスと特定気体との熱交換を行うものであること
    を特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項
    に記載の廃棄物焼却炉用廃熱ボイラ。
  7. 【請求項7】 特定気体が空気であることを特徴とする
    請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の廃棄
    物焼却炉用廃熱ボイラ。
  8. 【請求項8】 特定気体が排ガス処理設備を通過した排
    ガスであることを特徴とする請求項1から請求項6のう
    ちいずれか1項に記載の廃棄物焼却炉用廃熱ボイラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011105064A1 (ja) * 2010-02-24 2011-09-01 メタウォーター株式会社 排熱発電方法及び排熱発電システム
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