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JPH1161168A - グリース組成物 - Google Patents

グリース組成物

Info

Publication number
JPH1161168A
JPH1161168A JP9231061A JP23106197A JPH1161168A JP H1161168 A JPH1161168 A JP H1161168A JP 9231061 A JP9231061 A JP 9231061A JP 23106197 A JP23106197 A JP 23106197A JP H1161168 A JPH1161168 A JP H1161168A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antioxidant
represented
acid
formula
grease
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9231061A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyoshi Tanaka
典義 田中
幸男 ▲巽▼
Yukio Tatsumi
Aritoshi Fukushima
有年 福島
Yoko Saito
陽子 斉藤
Ayako Saneyoshi
絢子 実吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Denka Kogyo KK filed Critical Asahi Denka Kogyo KK
Priority to JP9231061A priority Critical patent/JPH1161168A/ja
Publication of JPH1161168A publication Critical patent/JPH1161168A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、低摩擦性、耐摩耗性及び耐
久性に優れるグリース組成物を提供することにある。 【解決手段】 本発明のグリース組成物は、特定のモリ
ブデンアミン化合物;特定の酸化防止剤;及び特定のジ
ンクジチオホスフェート、又は特定のジンクジチオカー
バメートを含有してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリース組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、等速ジョイント(CVJ)は急増
するFF車や4WDあるいは独立懸架方式のFR車等に
幅広く採用されている。CVJはエンジンの力を車輪に
伝える為に用いられるが、ハンドルを切った状態におい
ても円滑な動力伝達が必要とされる。この要求を満たす
為に、CVJは一般に、エンジン側に用いられる軸方向
にスライド可能なプランジング式ジョイントと、車輪側
に用いられる軸方向に固定された固定式ジョイントの組
み合わせから成っている。プランジングジョイントは、
往復動の転がりすべり運動による回転軸方向へのスライ
ド抵抗が発生する為、オートマチック車のアイドリング
時の振動、発進、加速時の車体の横揺れ、特定速度での
ビート音、こもり音等、車の騒音、振動問題が発生す
る。現在、より快適な、より静かな自動車が要求されて
いることより、振動低減は重要な課題となっている。そ
こで振動低減の為にジョイント自体の改良の他、ジョイ
ント内に充填されるグリースの改良も行われている。特
に、低振動と摩擦係数の間には相関関係があり、自動車
の省燃費化の促進等から、より低摩擦を与えるグリース
が求められている。
【0003】従来から、等速ジョイント用グリースの添
加剤として、二硫化モリブデン、硫黄−リン系添加剤、
鉛系添加剤等が用いられてきたが、現在では、大きなテ
ーマとなっている低振動性能を示すグリース、すなわち
低摩擦性能であるグリースの製造を目的として有機モリ
ブデン化合物が用いられている。
【0004】例えば、特開平9−87649号公報で
は、6価のモリブデン化合物とアミンを反応させたモリ
ブデンアミン化合物と、ジンクジチオホスフェートとエ
ーテル化合物を含有するグリース組成物が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記組成物で
は、低摩擦という点で十分とは言えず、未だ改善の余地
があった。近年、自動車の高出力化、高速化、CVJの
小型軽量化によるグリースの封入量の減少などにより、
グリースが使用される条件はより一層厳しくなってい
る。このような状況下、グリースは低摩擦性、耐摩耗性
に加え更なる耐久性能が求められている。従って、本発
明の目的は、低摩擦性、耐摩耗性及び耐久性に優れるグ
リース組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、基油及
び増稠剤からなる基グリースに、(A)成分として、6
価のモリブデン化合物を、下記一般式(1)
【化5】R1−NH−R2 (1) (式中、R1及びR2は水素原子及び/又は炭化水素基を
表わすが、同時に水素原子であることはない。)で表さ
れる1級又は2級アミンと反応させて得られるモリブデ
ンアミン化合物;(B)成分として、酸化防止剤;及び
(C)成分として、下記の一般式(2)
【化6】 (式中、R3及びR4は炭化水素基を表わし、aは0〜1
/3の数を表わす。)で表わされるジンクジチオホスフ
ェート、又は下記の一般式(3)
【化7】 (式中、R5及びR6は炭化水素基を表わす。)で表わさ
れるジンクジチオカーバメートを含有するグリース組成
物である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の(A)成分は、6価のモ
リブデン化合物を、一般式(1)で表される1級又は2
級アミンと反応させて得られるモリブデンアミン化合物
である。6価のモリブデン化合物としては例えば、三酸
化モリブデン又はその水和物(MoO3・nH2O)、モ
リブデン酸(H2MoO4)、モリブデン酸ナトリウム、
モリブデン酸カリウム等のモリブデン酸金属塩(M2
oO4;Mは金属原子)、モリブデン酸アンモニウム
[(NH42MoO4又は(NH46(Mo724)・4
2O]、MoOCl4、MoO2Cl2、MoO2Br2
Mo23Cl6等が挙げられるが、入手しやすい三酸化
モリブデン又はその水和物、モリブデン酸、モリブデン
酸金属塩、モリブデン酸アンモニウム等が好ましい。
【0008】又、一般式(1)において、R1及びR2
炭化水素基であり、例えば、アルキル基、アルケニル
基、アルキルアリール基、シクロアルキル基、シクロア
ルケニル基等である。アルキル基としては例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、2級ブチル、ターシャリブチル、ペンチル、イソ
ペンチル、2級ペンチル、ネオペンチル、ターシャリペ
ンチル、ヘキシル、2級ヘキシル、ヘプチル、2級ヘプ
チル、オクチル、2−エチルヘキシル、2級オクチル、
ノニル、2級ノニル、デシル、2級デシル、ウンデシ
ル、2級ウンデシル、ドデシル、2級ドデシル、トリデ
シル、イソトリデシル、2級トリデシル、テトラデシ
ル、2級テトラデシル、ヘキサデシル、2級ヘキサデシ
ル、ステアリル、イコシル、ドコシル、テトラコシル、
トリアコンチル、2−ブチルオクチル、2−ブチルデシ
ル、2−ヘキシルオクチル、2−ヘキシルデシル、2−
オクチルデシル、2−ヘキシルドデシル、2−オクチル
ドデシル、2−デシルテトラデシル、2−ドデシルヘキ
サデシル、2−ヘキサデシルオクタデシル、2−テトラ
デシルオクタデシル、モノメチル分枝−イソステアリル
等が挙げられる。
【0009】アルケニル基としては例えば、ビニル、ア
リル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブ
テニル、ペンテニル、イソペンテニル、ヘキセニル、ヘ
プテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセ
ニル、ドデセニル、テトラデセニル、オレイル等が挙げ
られる。
【0010】アルキルアリール基としては例えば、フェ
ニル、トルイル、キシリル、クメニル、メシチル、ベン
ジル、フェネチル、スチリル、シンナミル、ベンズヒド
リル、トリチル、エチルフェニル、プロピルフェニル、
ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニ
ル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェ
ニル、デシルフェニル、ウンデシルフェニル、ドデシル
フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル基等が挙げられ
る。
【0011】シクロアルキル基、シクロアルケニル基と
しては例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シク
ロヘプチル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキ
シル、メチルシクロヘプチル、シクロペンテニル、シク
ロヘキセニル、シクロヘプテニル、メチルシクロペンテ
ニル、メチルシクロヘキセニル、メチルシクロヘプテニ
ル基等が挙げられる。
【0012】又、R1及びR2は同時に水素原子であるこ
とはなく、R1及びR2は共に炭化水素基であることが好
ましく、炭素数8〜18のアルキル基、アルケニル基又
はアリール基であることがより好ましい。
【0013】上記のモリブデンアミン化合物は、三酸化
モリブデン、モリブデン酸、モリブデン酸塩等の6価の
モリブデン化合物と、1級又は2級のアミンの塩であっ
て、例えば特開昭61−285293号に記載されたよ
うに、6価のモリブデン化合物と、1級又は2級のアミ
ンを室温から100℃の間で反応させることにより得る
ことができる。
【0014】本発明の(A)成分の配合量は特に限定さ
れない。但し、実用的な摩擦低減効果を発揮させるため
にはある程度の量を配合したほうが好ましく、一方あま
り大量に配合するとスラッジ発生の原因になる場合もあ
るため、(A)成分の配合量は基グリースに対して0.
01〜20重量%が好ましく、0.05〜10重量%が
より好ましく、0.1〜5重量%が更に好ましい。
【0015】本発明の(B)成分は酸化防止剤である。
酸化防止剤としては、フェノール系、アミン系等のラジ
カル捕捉型酸化防止剤、硫黄系、リン系、金属系等の過
酸化物分解型酸化防止剤等が挙げられる。本発明の
(C)成分であるジンクジチオホスフェート又はジンク
ジチオカーバメートが過酸化物分解型の酸化防止剤とし
ても作用するため、(B)成分としてはフェノール系、
アミン系等のラジカル捕捉型酸化防止剤が好ましい。
【0016】フェノール系酸化防止剤は、通常ヒンダー
ドフェノール系酸化防止剤と称されているものであり、
一般式(4)で表わされる置換基を1分子中に1つ以上
有している化合物が好ましい:
【化8】 一般式(4)において、R7は炭化水素基を表わし、m
はR7の置換数であり1〜4の数を表わす。m個あるR7
は各々独立で、同一でも異なってもよい。又、R3のう
ち1つ以上はターシャリブチル基であるのが好ましく、
7の置換位は、水酸基に対して2位又は6位が好まし
い。一般式(4)中の結合末端の位置は、水酸基に対し
て2位又は4位が好ましい。
【0017】一般式(4)で表わされる置換基を有する
フェノール系酸化防止剤としては、具体的には例えば、
2,6−ジ−tert.-ブチルフェノール、2,6−ジ−te
rt.-ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert.-ブチ
ル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−te
rt.-ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2,
6−ジ−tert.-ブチルフェノール)、4,4’−ビス
(2,6−ジ−tert.-ブチルフェノール)、2,2’−
メチレンビス(4−メチル―6−tert.-ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4−エチル―6−ter
t.-ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス
(3−メチル−6−tert.-ブチルフェノール)、2,4
−ジ−tert.-ブチル−フェニル−3,5−ジ−tert.-ブ
チル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,2’−メチレ
ンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノー
ル)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−tert.-ブチルフェニル)ブタン、テトラキス
[メチレン−3−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1’
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−tert.-ブチル
−5’−メチルベンジル)4−メチルフェノール、ビス
[3,3−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−tert.-ブチ
ル−フェノール)ブタン酸]グリコールエーテル、ビス
[2−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−tert.-ブチ
ルベンジル)−4−メチル−6−tert.-ブチルフェニ
ル]フタレート、2,2−ジヒドロキシ−3,3’−ジ
(α―メチル−シクロヘキシル)−5,5’−ジメチル
ジフェニルメタン、3−tert.-ブチル−4−ヒドロキシ
アニソール、2−tert.-ブチル−4−ヒドロキシアニソ
ール、2,5−ジ−tert.-ブチルハイドロキノン、2,
5−ジ−tert.-ペンチルハイドロキノン、ビスフェノー
ルA、アルキル化ビスフェノールA、ポリアルキル化ビ
スフェノールA等の他、
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】 (式中、Meはメチル基を表わし、t−Buはtert.-ブ
チル基を表わし、Rは1価の炭化水素基を表わし、R’
は2価の炭化水素基を表わす。)等が挙げられる。
【0018】その他、硫黄原子や窒素原子、リン原子を
含むフェノール系酸化防止剤としては例えば、4,4’
−チオビス(3−メチル−6−tert.-ブチルフェノー
ル)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert.-ブ
チルフェノール)、2,6−ジ−tert.-ブチル−α―ジ
メチルアミノ−p−クレゾール、トリス[(3,5−ジ
−tert.-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ル−オキシエチル]イソシアヌレート、トリス(3,5
−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシ
アヌレート、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−te
rt.-ブチル−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイル)イソ
シアヌレート、ビス[2−メチル−4−(3−n−アル
キルチオプロピオニルオキシ)−5−tert.-ブチルフェ
ニル]スルフィド、1,3,5−トリス(4−ジ−tert.
-ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジ
ル)イソシアヌレート、テトラフタロイル−ジ(2,6
−ジメチル−4−tert.-ブチル−3−ヒドロキシベンジ
ルスルフィド)、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−
tert.-ブチルアニリノ)−2,4−ビス(オクチルチ
オ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−[ジエ
チル−ビス−3−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)]プロピオネート、N,N’−ヘキ
サメチレンビス(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒド
ロキシ−ヒドロシナミド)、3,5−ジ−tert.-ブチル
−4−ヒドロキシ−ベンジル−リン酸ジエステル、ビス
(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert.-ブチルベン
ジル)サルファイド等が挙げられる。
【0019】又、アミン系酸化防止剤としては例えば、
フェニルアミン、アルキル置換フェニルアミン、ナフチ
ルアミン、アルキル置換ナフチルアミン、フェノチアジ
ン、アルキル置換フェノチアジン、N−アルキル置換フ
ェノチアジン、フェノセレナジン、アルキル置換フェノ
セレナジン、N−アルキル置換フェノセレナジン、カル
バゾール、アルキル置換カルバゾール、N−アルキル置
換カルバゾール、ピリジン、アルキル置換ピリジン、N
−アルキル置換ピリジン、キノリン、アルキル置換キノ
リン、N−アルキル置換キノリン、ベンジジン、アルキ
ル置換ベンジジン、N−アルキル置換ベンジジン、アク
リジン、アルキル置換アクリジン、N−アルキル置換ア
クリジン、これらの誘導体等が含まれる。アミン系酸化
防止剤としては特に芳香族アミンが好ましい。具体的に
は例えば、1−ナフチルアミン、フェニル−1−ナフチ
ルアミン、p−オクチルフェニル−1−ナフチルアミ
ン、p−ノニルフェニル−1−ナフチルアミン、p−ド
デシルフェニル−1−ナフチルアミン、フェニル−2−
ナフチルアミン、アルドール−α―ナフチルアミン等の
ナフチルアミン誘導体;N,N’−ジイソプロピル−p
−フェニレンジアミン、N,N’−ジイソブチル−p−
フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェ
ニレンジアミン、N,N’−ジ−β―ナフチル−p−フ
ェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチル−ヘプ
チル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1
−エチル−3−メチル−ペンチル)−p−フェニレンジ
アミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ(1−メチ
ル−プロピル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−
ビス(1,4−ジメチル−ペンチル)−p−フェニレン
ジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フ
ェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニ
ル−p−フェニレンジアミン、N−1,3−ジメチルブ
チル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、ジオ
クチル−p−フェニレンジアミン、フェニルヘキシル−
p−フェニレンジアミン、フェニルオクチル−p−フェ
ニレンジアミン、4,4’−テトラメチルジアミノジフ
ェニルメタン等のフェニレンジアミン誘導体;ジピリジ
ルアミン、ジフェニルアミン、p,p’−ジ−n−ブチ
ルジフェニルアミン、p,p’−ジ−tert.―ブチルジ
フェニルアミン、p,p’−ジ−tert.―ペンチルジフ
ェニルアミン、p,p’−ジイソボニルジフェニルアミ
ン、p,p’−ジオクチルジフェニルアミン、p,p’
−ジノニルジフェニルアミン、p,p’−ジデシルジフ
ェニルアミン、p,p’−ジドデシルジフェニルアミ
ン、p,p’−ジスチリルジフェニルアミン、p,p’
−ジメトキシジフェニルアミン、4,4’−ビス(4−
α,α―ジメチルベンゾイル)ジフェニルアミン、p−
イソプロポキシジフェニルアミン等のジフェニルアミン
誘導体の他、メチルベンジルフェニル尿素、4,4’−
メチレンビス(N,N’−ジメチルアニリン)、1,4
−ジアミノ(2−ブチル)ベンゼン、N−n−ブチル−
p−アミノフェノール、p−メンチル−3−o−アミノ
ベンゾエート、フェノチアジン等が挙げられる。
【0020】硫黄系酸化防止剤としては例えば、ジラウ
リルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピ
オネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリ
ルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオ
ジプロピオネート、ジステアリル−β,β’−チオジブ
チレート、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メ
ルカプトメチルベンズイミダゾール、2−ベンズイミダ
ゾールジスルフィド、ジラウリルサルファイド、アミル
チオグリコレート等が挙げられる。
【0021】リン系酸化防止剤としては例えば、トリフ
ェニルホスファイト、トリノニルフェニルホスファイ
ト、トリイソデシルホスファイト、ジフェニルイソデシ
ルホスファイト、フェニルジイソトリデシルホスファイ
ト、トリオクタデシルホスファイト、トリデシルホスフ
ァイト、ジフェニルノニルフェニルホスファイト、トリ
ラウリルトリチオホスファイト、トリス(シクロヘキシ
ルフェニル)ホスファイト、ビス(2−エチルヘキシ
ル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトール
ジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジ
ホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコール
ジホスファイト等が挙げられる。
【0022】金属塩系としては例えば、ニッケルジチオ
カーバメート、ジンク−2−メルカプトベンズイミダゾ
ール等が挙げられる。
【0023】尚、本発明の酸化防止剤には、一般式
(2)で表わされるジンクジチオホスフェート及び一般
式(3)で表わされるジンクジチオカーバメートは含ま
ないものとする。
【0024】本発明の(B)成分の配合量は特に限定さ
れない。但し、基グリースや他の添加剤の酸化劣化を防
止して摩擦低減効果を長期間持続させるためには、
(B)成分の配合量は基グリースに対して0.1〜20
重量%が好ましく、0.5〜10重量%がより好まし
く、1〜5重量%が更に好ましい。
【0025】本発明の(C)成分は、一般式(2)で表
わされるジンクジチオホスフェート又は一般式(3)で
表わされるジンクジチオカーバメートである。一般式
(2)において、R3及びR4は炭化水素基である。又、
前述のR1及びR2と同じく、アルキル基、アルケニル
基、アリール基等が好ましい。これらの中でも、炭素数
3〜14のアルキル基が好ましい。aは0〜1/3であ
り、a=0の場合、中性ジンクジチオホスフェートと呼
ばれ、a=1/3の場合、塩基性ジンクジチオホスフェ
ートと呼ばれる。
【0026】本発明に用いられるジンクジチオホスフェ
ートは、例えば特公昭48−37251号に示す方法で
製造することができる。即ち、P25と所望のアルコー
ルを反応させてアルキル置換ジチオリン酸を生成し、そ
れを酸化亜鉛で中性化あるいは塩基性化し、亜鉛塩を形
成させることにより製造される。
【0027】又、一般式(3)において、R5及びR6
炭化水素基である。又、前述のR1及びR2と同じく、ア
ルキル基、アルケニル基、アリール基等が好ましい。こ
れらの中でも、炭素数3〜14のアルキル基が好まし
い。
【0028】(C)成分としては一般式(2)で表わさ
れるジンクジチオホスフェート及び一般式(3)で表わ
されるジンクジチオカーバメートを併用してもよい。
又、R3及びR4の異なる2種以上のジンクジチオホスフ
ェート又はR5及びR6の異なる2種以上のジンクジチオ
カーバメートを併用してもよい。
【0029】本発明の(C)成分の配合量は特に限定さ
れない。但し、実用的な摩擦低減効果及び酸化防止効果
を発揮させるためにはある程度の量を配合したほうが好
ましく、一方あまり大量に配合するとスラッジ発生の原
因になる場合もあるため、(C)成分の配合量は基グリ
ースに対して0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜1
0重量%がより好ましく、1〜5重量%が更に好まし
い。
【0030】本発明の基グリースは、基油と増稠剤から
構成される。基油は、鉱油と合成油に大別される。鉱油
は、天然の原油から分離されるものであり、これを適当
に蒸留、精製等を行って製造される。鉱油の主成分は炭
化水素(多くはパラフィン類である)であり、その他ナ
フテン分、芳香族分等を含有している。これらを水素化
精製、溶剤脱れき、溶剤抽出、溶剤脱ろう、接触脱ろ
う、水素化分解、硫酸洗浄、白土処理等の精製を行う
と、芳香族分、硫黄分、窒素分等を除去することが可能
である。現在の技術では、これらの不純分は痕跡量以下
に除去することが可能であるが、芳香族分は潤滑油添加
剤を溶解しやすくさせる効果があるため、3〜5重量%
程度残存させる場合もある。例えば、現在使用されてい
る高度精製鉱油中の硫黄分、窒素分は0.01重量%以
下であり、場合によっては0.005重量%以下であ
る。又、芳香族分は1重量%以下、場合によっては0.
05重量%以下のものもあれば3重量%程度残存してい
るものもある。
【0031】又、合成油とは、化学的に合成された潤滑
油であって、例えばポリ−α−オレフィン、ポリイソブ
チレン(ポリブテン)、ジエステル、ポリオールエステ
ル、リン酸エステル、ケイ酸エステル、ポリアルキレン
グリコール、ポリフェニルエーテル、シリコーン、フッ
素化化合物、アルキルベンゼン等が挙げられる。これら
の中でも、ポリ−α−オレフィン、ポリイソブチレン
(ポリブテン)、ジエステル、ポリオールエステル等は
汎用的に使用することができ、内燃機関油や加工油等に
好ましく使用することができる。
【0032】ポリ−α−オレフィンとしては例えば、1
−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、
1−ドデセン、1−テトラデセン等をポリマー化又はオ
リゴマー化したもの或いはこれらを水素化したもの等が
挙げられる。ジエステルとしては例えば、グルタル酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸
等の2塩基酸と、2−エチルヘキサノール、オクタノー
ル、デカノール、ドデカノール、トリデカノール等のア
ルコールのジエステル等が挙げられる。ポリオールエス
テルとしては例えば、ネオペンチルグリコール、トリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジペンタエ
リスリトール、トリペンタエリスリトール、或いはこれ
らのアルキレンオキサイド付加物等のポリオールと、酪
酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、カプリ
ン酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の脂
肪酸とのエステル等が挙げられる。
【0033】これらの合成油は、各々化学的に合成され
るため、単一物質か同族体の混合物である。従って、例
えばポリ−α−オレフィン、ポリイソブチレン(ポリブ
テン)、ジエステル、ポリオールエステル等の合成油
は、鉱油中に含まれる不純物であるベンゼンや多環縮合
型の芳香族成分、チオフェン等の硫黄分、インドール、
カルバゾール等の窒素分等は含まれていない。
【0034】増稠剤としては、石鹸系又はコンプレック
ス石鹸系増稠剤、有機非石鹸系増稠剤、無機非石鹸系増
稠剤等が挙げられる。石鹸系増稠剤としては例えば、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、12−ヒドロキシステアリン酸、アラキン酸、ベヘ
ン酸、ゾーマリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、リシノレイン酸等の高級脂肪酸とアルミニウム、
バリウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム等の塩基を反応させた石鹸や、上記脂肪酸と塩基に更
に酢酸、安息香酸、セバシン酸、アゼライン酸、リン
酸、ホウ酸等を反応させたコンプレックス石鹸増稠剤等
が挙げられる。
【0035】有機非石鹸系増稠剤としては、テレフタレ
メート系増稠剤、ウレア系増稠剤、ポリテトラフルオロ
エチレン、フルオロ化エチレン−プロピレン共重合体等
のフッ素系等が挙げられるが、ウレア系増稠剤が好まし
い。ウレア系増稠剤としては、モノイソシアネートとモ
ノアミンを反応させたモノウレア系化合物、ジイソシア
ネートとモノアミンを反応させたジウレア系化合物、ジ
イソシアネートとモノアミンとモノオールを反応させた
ウレアウレタン系化合物、ジイソシアネートとジアミン
とモノイソシアネートを反応させたテトラウレア系化合
物等が挙げられる。モノイソシアネートとしては例え
ば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、ブ
チルイソシアネート、プロピルイソシアネート、ヘキシ
ルイソシアネート、オクチルイソシアネート、ラウリル
イソシアネート、オクタデシルイソシアネート、シクロ
ヘキシルイソシアネートフェニルイソシアネート、トリ
レンイソシアネート等が挙げられる。ジイソシアネート
としては例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,2’
−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネ
ート、ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチ
ルビフェニルジイソシアネート等が挙げられる。モノア
ミンとしては例えば、オクチルアミン、ノニルアミン、
デシルアミン、ラウリルアミン、トリデシルアミン、ミ
リスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミ
ン、オレイルアミン、フェニルアミン、トルイルアミ
ン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。ジアミンと
しては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、フェニ
レンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等が挙げられ
る。モノオールとしては例えば、ブタノール、ヘキサノ
ール、2−エチルヘキサノール、オクタノール、デカノ
ール、ラウリルアルコール、トリデカノール、ミリスチ
ルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアル
コール、オレイルアルコール、フェノール、クレゾー
ル、シクロヘキサノール等が挙げられる。
【0036】無機非石鹸系増稠剤としては例えば、モン
モリロナイト、ベントナイト、シリカエアロゲル、窒化
ホウ素等が挙げられる。
【0037】これらの増稠剤は単独で用いてもよく、ま
た2種以上を組み合わせてもよい。増稠剤の量は特に限
定されるものではないが、基油と増稠剤からなる基グリ
ースに対して通常3〜40重量%、好ましくは5〜20
重量%である。
【0038】又、本発明のグリース組成物には必要に応
じて油性剤、摩擦緩和剤、極圧剤、酸化防止剤、清浄
剤、分散剤、粘度指数向上剤、消泡剤、防錆剤、流動点
降下剤等の公知の各種添加剤を加えることができる。例
えば、油性剤としてはカプリン酸、カプロン酸、カプリ
ル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、リノール酸、リノ
レン酸等の脂肪酸、ラウリルアルコール、ミリスチルア
ルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、オレイルアルコール等のアルコール、ラウリルアミ
ン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリル
アミン、オレイルアミン等のアミン、ラウリルアミド、
ミリスチルアミド、パルミチルアミド、ステアリルアミ
ン、オレイルアミン等のアミド等が挙げられる。
【0039】摩擦緩和剤としては、カプリン酸(モノ、
ジ、トリ)グリセリド、カプロン酸(モノ、ジ、トリ)
グリセリド、カプリル酸(モノ、ジ、トリ)グリセリ
ド、ラウリン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、ミリス
チン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、パルミチン酸
(モノ、ジ、トリ)グリセリド、ステアリン酸(モノ、
ジ、トリ)グリセリド、オレイン酸(モノ、ジ、トリ)
グリセリド等のエステル類、ポリオールエーテル、ポリ
エーテル、硫化オキシモリブデンジアルキルジチオカー
バメート、硫化オキシモリブデンジアルキルジチオホス
フェート等の金属塩系等が挙げられる。
【0040】極圧剤としては、ブチル(チオ、ジチオ)
ホスフェート、ヘキシル(チオ、ジチオ)ホスフェー
ト、オクチル(チオ、ジチオ)ホスフェート、2−エチ
ルヘキシル(チオ、ジチオ)ホスフェート、ノニル(チ
オ、ジチオ)ホスフェート、デシル(チオ、ジチオ)ホ
スフェート、ラウリル(チオ、ジチオ)ホスフェート、
ミリスチル(チオ、ジチオ)ホスフェート、パルミチル
(チオ、ジチオ)ホスフェート、ステアリル(チオ、ジ
チオ)ホスフェート、オレイル(チオ、ジチオ)ホスフ
ェート、フェニル(チオ、ジチオ)ホスフェート、クレ
ジル(チオ、ジチオ)ホスフェート等の(チオ、ジチ
オ)リン酸系、単体硫黄、硫化オレフィン、硫化パラフ
ィン、硫化ポリオレフィン、硫化ラード、硫化魚油、硫
化鯨油、硫化大豆油、硫化ピネン油、硫化アルキルフェ
ノール、ジチオカルバミン酸エステル、ジアルキルポリ
スルフィド、ジベンジルジスルフィド、ジフェニルジス
ルフィド、ポリフェニレンスルフィド、ジ―ターシャリ
ブチルジスルフィド、ポリオレフィンポリスルフィド、
硫化フェノール、アルキルメルカプタン、アルキルスル
ホン酸、テトラアルキルチウラムジスルフィド、1,
3,4−チアジアゾール等の無灰硫黄系等が挙げられ
る。
【0041】清浄剤としては例えば、カルシウムスルホ
ネート、カルシウムフェネート、カルシウムサリシレー
ト、マグネシウムスルホネート、マグネシウムフェネー
ト、マグネシウムサリシレート、バリウムスルホネー
ト、バリウムフェネート、バリウムサリシレート等が挙
げられる。分散剤としては例えば、ポリアルケニルコハ
ク酸イミド、ポリアルケニルコハク酸イミドホウ素化
物、ベンジルアミン等が挙げられる。粘度指数向上剤と
しては例えば、ポリ(メタ)アクリレート、ポリイソブ
チレン、ポリスチレン、エチレン−プロピレン共重合
体、スチレン−イソブチレン共重合体等が挙げられる。
【0042】又、本発明のグリース組成物中のアルカリ
金属含量は200ppm以下であることが好ましく、1
00ppm以下であることがより好ましい。グリース組
成物中にアルカリ金属が混入する場合とは、一般に基油
の分離、精製、合成工程において触媒、原料等としてア
ルカリ金属を用いた場合にこれらの除去が完全に行われ
ていなかった場合や、グリース添加剤の合成工程におい
ても、原料、触媒としてアルカリ金属あるいはその塩が
用いられる場合が多く、それらが完全に除去されていな
い場合が挙げられる。更に、さび止め剤として亜硝酸ソ
ーダやナトリウムスルホネートを用いたり、清浄分散剤
としてアルカリ金属化合物を添加する場合等も挙げられ
る。
【0043】本発明のグリース組成物は、軸受、歯車、
ユニバーサルジョイント、トルクリミッタ、自動車用等
速ジョイント(CVJ)、ボールジョイント、ホイール
ベアリング、等速ギヤ及び変速ギヤ等に用いることがで
きる。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。尚、以下の実施例中、部及び%は特に記載がな
い限り重量基準である。 <基グリース> (基グリース1)100℃での動粘度が15mm2/秒
である鉱油中で、2モルのジフェニルメタン−4,4’
−ジイソシアネートと2モルのオクチルアミン及び1モ
ルのエチレンジアミンとを反応させ、生成したウレア化
合物の含量が20%となるように均一に分散して基グリ
ース1を得た。 (基グリース2)100℃での動粘度が15mm2/秒
である鉱油中で、12−ヒドロキシステアリン酸リチウ
ムを石鹸含量が9%となるように均一に分散させ基グリ
ース2を得た。 (基グリース3)100℃での動粘度が15mm2/秒
である鉱油中に、リン酸三カルシウムを含量25%とな
るように均一に分散させ基グリース3を得た。 (基グリース4)100℃での動粘度が20mm2/秒
であるポリ―α―オレフィンを用いた以外は基グリース
1と同じ方法で調整して基グリース4を得た。
【0045】<(A)成分> (Mo−アミン化合物1)窒素気流下で三酸化モリブデ
ン1モルを水540mlに分散させ、50〜60℃に保
ちつつ2モルのジイソトリデシルアミンを1時間で滴下
し、更に1時間同温度で熟成した。この後水層を分離除
去し、淡青色オイル状のモリブデンアミン化合物1を合
成した。尚、一般式(1)中のR1及びR2はイソトリデ
シル基である。 (Mo−アミン化合物2)三酸化モリブデン1モルをモ
リブデン酸アンモニウム1モルに、ジトリデシルアミン
2モルをジベンジルアミン2モルに代えた以外はモリブ
デンアミン化合物1と同様に合成してモリブデンアミン
化合物2を得た。尚、一般式(1)中のR1及びR2はベ
ンジル基である。
【0046】<(B)成分> (酸化防止剤1)4,4’−ビス(2,6−ジ―ter
t.−ブチルフェノール) (酸化防止剤2)4,4’−メチレンビス(2,6−ジ
―tert.−ブチルフェノール) (酸化防止剤3)2,6−ジ―tert.−ブチルフェ
ノール (酸化防止剤4)フェニル―1−ナフチルアミン
【0047】<(C)成分> (ジンクジチオホスフェート:ZnDTP1) R3=R4=2−エチルヘキシル基 (ジンクジチオホスフェート:ZnDTP2) R3=R4=1級ドデシル基 (ジンクジチオホスフェート:ZnDTP3) R3=R4=1級テトラデシル基 (ジンクジチオホスフェート:ZnDTP4) R3=R4=2級ヘキシル基 (ジンクジチオホスフェート:ZnDTP5) R3=R4=イソプロピル基及び2級ヘキシル基 上記のZnDTPは全て中性塩と塩基性塩の混合物であ
る。 (ジンクジチオカーバメート:ZnDTC1) R5=R6=2−エチルヘキシル基 (ジンクジチオカーバメート:ZnDTC2) R5=R6=ペンチル基 (ジンクジチオカーバメート:ZnDTC3) R5=R6=イソトリデシル基
【0048】上記の各成分を下記の表のとおりに配合
し、摩擦係数及び摩耗痕径を測定した。摩擦係数及び摩
耗痕径の測定はSRV摩擦係数測定試験機を用いて下記
のとおりに行った。試験条件はシリンダ−オンプレ−ト
の点接触条件で行った。即ち、上部ボール(φ10m
m)をプレ−ト(φ24×6.85mm)上にセット
し、往復振動させ、2時間後に摩擦係数を測定した。そ
の後、ボールの摩耗痕径を目盛り付き顕微鏡で測定し
た。尚、試験に使用したボール及びプレートの材質は両
者共SUJ−2であった。試験条件は荷重:100N、
温度:200℃、振幅:1.5mm、サイクル:50H
zで行った。
【0049】各成分の配合及び試験結果は以下のとお
り。尚、配合量は%、摩耗痕径の測定結果はX軸方向の
長さとY軸方向の長さの和(mm)で表わした。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【発明の効果】本発明の効果は、低摩擦性、耐摩耗性及
び耐久性に優れるグリース組成物を提供したことにあ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 115:04 117:02 113:10 139:00 137:10 133:04 129:10) C10N 10:04 10:12 30:06 40:02 40:04 50:10 (72)発明者 斉藤 陽子 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 実吉 絢子 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基油及び増稠剤からなる基グリースに、
    (A)成分として、6価のモリブデン化合物を、下記一
    般式(1) 【化1】R1−NH−R2 (1) (式中、R1及びR2は水素原子及び/又は炭化水素基を
    表わすが、同時に水素原子であることはない。)で表さ
    れる1級又は2級アミンと反応させて得られるモリブデ
    ンアミン化合物;(B)成分として、酸化防止剤;及び
    (C)成分として、下記の一般式(2) 【化2】 (式中、R3及びR4は炭化水素基を表わし、aは0〜1
    /3の数を表わす。)で表わされるジンクジチオホスフ
    ェート、又は下記の一般式(3) 【化3】 (式中、R5及びR6は炭化水素基を表わす。)で表わさ
    れるジンクジチオカーバメートを含有するグリース組成
    物。
  2. 【請求項2】 6価のモリブデン化合物が、三酸化モリ
    ブデン又はその水和物、モリブデン酸、モリブデン酸金
    属塩若しくはモリブデン酸アンモニウムである、請求項
    1記載のグリース組成物。
  3. 【請求項3】 酸化防止剤が、フェノール系酸化防止剤
    又はアミン系酸化防止剤である、請求項1又は2記載の
    グリース組成物。
  4. 【請求項4】 酸化防止剤が、下記の一般式(4) 【化4】 (式中、R7は炭化水素基を表わし、mは1〜4の数を
    表わす。)で表わされる置換基を有するフェノール系酸
    化防止剤、又は芳香族アミン系酸化防止剤である、請求
    項1乃至3の何れか1項記載のグリース組成物。
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