JPH1156315A - γ−リノレン酸含有飲料 - Google Patents
γ−リノレン酸含有飲料Info
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- JPH1156315A JPH1156315A JP9241921A JP24192197A JPH1156315A JP H1156315 A JPH1156315 A JP H1156315A JP 9241921 A JP9241921 A JP 9241921A JP 24192197 A JP24192197 A JP 24192197A JP H1156315 A JPH1156315 A JP H1156315A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 γ−リノレン酸の有効性を損なうことなく、
保存安定性がよいγ−リノレン酸含有飲料を提供するこ
と。 【解決手段】 γ−リノレン酸を含有する油脂、ゲル化
剤、水からなる組成物を飲料に溶解して得られる。
保存安定性がよいγ−リノレン酸含有飲料を提供するこ
と。 【解決手段】 γ−リノレン酸を含有する油脂、ゲル化
剤、水からなる組成物を飲料に溶解して得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料中においてγ
−リノレン酸が分離せず溶解性に優れ、しかも、γ−リ
ノレン酸の酸化による劣化が防止されたγ−リノレン酸
含有飲料に関する。
−リノレン酸が分離せず溶解性に優れ、しかも、γ−リ
ノレン酸の酸化による劣化が防止されたγ−リノレン酸
含有飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】γ−リノレン酸(cis,cis,cis-6,9,12-o
ctadecatrienoic acid)はカルボン酸末端から6,9,
12番目の炭素シス型不飽和結合をもつ炭素数18の脂
肪酸でサクラソウ種子油、月見草油、ボラージ油などに
おいてその存在が認められている。γ−リノレン酸はア
レルギー性鼻炎、アレルギー端息、動脈硬化、血栓症及
び高脂血症等の疾患に有効であり現在、非常に注目され
ている物質である。従来より、γ−リノレン酸のような
高度不飽和脂肪酸の摂取法としてはそれらをカプセルに
入れて摂取するのが一般的であり、γ−リノレン酸を直
接カプセル化して食品に配合する方法(特開昭62−2
2569号公報)や動植物油を加水分解して得られる不
飽和脂肪酸をカプセル化する方法(特開昭61−210
65号公報)がある。カプセル化以外では粉末状で摂取
する方法も知られており、例えば植物精油と可食性高分
子溶液を撹拌し、エマルジョンとしてから澱粉を加えて
乾燥する方法(特開昭52−128270号公報)によ
る粉末化が実施されている。
ctadecatrienoic acid)はカルボン酸末端から6,9,
12番目の炭素シス型不飽和結合をもつ炭素数18の脂
肪酸でサクラソウ種子油、月見草油、ボラージ油などに
おいてその存在が認められている。γ−リノレン酸はア
レルギー性鼻炎、アレルギー端息、動脈硬化、血栓症及
び高脂血症等の疾患に有効であり現在、非常に注目され
ている物質である。従来より、γ−リノレン酸のような
高度不飽和脂肪酸の摂取法としてはそれらをカプセルに
入れて摂取するのが一般的であり、γ−リノレン酸を直
接カプセル化して食品に配合する方法(特開昭62−2
2569号公報)や動植物油を加水分解して得られる不
飽和脂肪酸をカプセル化する方法(特開昭61−210
65号公報)がある。カプセル化以外では粉末状で摂取
する方法も知られており、例えば植物精油と可食性高分
子溶液を撹拌し、エマルジョンとしてから澱粉を加えて
乾燥する方法(特開昭52−128270号公報)によ
る粉末化が実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
62−22569号公報、特開昭61−21065号公
報開示技術では、オイルの漏出はないものの、食品とし
ての摂取に抵抗があり、ジュースやミルク等の飲料のよ
うに摂取が容易でなく、特に子供や乳幼児はその摂取に
抵抗を示す傾向がある。又特開昭52−128270号
公報開示技術では、得られた食品中のオイルの漏出は少
ないものの、乾燥品のため、摂取しにくく、また長期間
保存すると、γ−リノレン酸の保存安定性に問題があっ
た。
62−22569号公報、特開昭61−21065号公
報開示技術では、オイルの漏出はないものの、食品とし
ての摂取に抵抗があり、ジュースやミルク等の飲料のよ
うに摂取が容易でなく、特に子供や乳幼児はその摂取に
抵抗を示す傾向がある。又特開昭52−128270号
公報開示技術では、得られた食品中のオイルの漏出は少
ないものの、乾燥品のため、摂取しにくく、また長期間
保存すると、γ−リノレン酸の保存安定性に問題があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる課題
を解決するために鋭意研究した結果、γ−リノレン酸を
含有する油脂、ゲル化剤、水からなる組成物を飲料に溶
解させたγ−リノレン酸含有飲料が、γ−リノレン酸の
飲料への溶解性が良好なため、摂取しやすく、しかも該
組成物が長期の保存安定性(γ−リノレン酸の酸化が進
まない)に優れるため、常に良好なγ−リノレン酸含有
飲料が得られることを見いだし本発明を完成した。
を解決するために鋭意研究した結果、γ−リノレン酸を
含有する油脂、ゲル化剤、水からなる組成物を飲料に溶
解させたγ−リノレン酸含有飲料が、γ−リノレン酸の
飲料への溶解性が良好なため、摂取しやすく、しかも該
組成物が長期の保存安定性(γ−リノレン酸の酸化が進
まない)に優れるため、常に良好なγ−リノレン酸含有
飲料が得られることを見いだし本発明を完成した。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
本発明のγ−リノレン酸飲料は、γ−リノレン酸を含有
する油脂、ゲル化剤、水からなる組成物をあらかじめ製
造しておき、かかる組成物を飲料に溶解したことを最大
の特徴とするもので、まず該組成物について述べる。
本発明のγ−リノレン酸飲料は、γ−リノレン酸を含有
する油脂、ゲル化剤、水からなる組成物をあらかじめ製
造しておき、かかる組成物を飲料に溶解したことを最大
の特徴とするもので、まず該組成物について述べる。
【0006】γ−リノレン酸を含有する油脂としては、
月見草、黒すぐり、ボラージ草由来のγ−リノレン酸を
含有する油脂やMortierelle属菌の生産する油脂のいず
れでも良いが、好ましくはボラージ草由来のγ−リノレ
ン酸を含有する油脂が用いられる。又該油脂中に含有さ
れるγ−リノレン酸の量としては4〜29重量%が好ま
しく、更には17〜27重量%が好ましい。本発明では
γ−リノレン酸を含有する油脂として純粋なγ−リノレ
ン酸を用いても良い。
月見草、黒すぐり、ボラージ草由来のγ−リノレン酸を
含有する油脂やMortierelle属菌の生産する油脂のいず
れでも良いが、好ましくはボラージ草由来のγ−リノレ
ン酸を含有する油脂が用いられる。又該油脂中に含有さ
れるγ−リノレン酸の量としては4〜29重量%が好ま
しく、更には17〜27重量%が好ましい。本発明では
γ−リノレン酸を含有する油脂として純粋なγ−リノレ
ン酸を用いても良い。
【0007】組成物中のγ−リノレン酸を含有する油脂
の配合量としては、9〜25重量%が好ましく、更に好
ましくは17〜22重量%である。配合量が9重量%未
満の場合は本発明の効果が十分発揮されず、25重量%
を越えるとオイルの漏出が起こる可能性があり好ましく
ない。
の配合量としては、9〜25重量%が好ましく、更に好
ましくは17〜22重量%である。配合量が9重量%未
満の場合は本発明の効果が十分発揮されず、25重量%
を越えるとオイルの漏出が起こる可能性があり好ましく
ない。
【0008】ゲル化剤としては、ゼラチン、ペクチン、
カラギーナン、寒天、でん粉等が挙げられ、好ましく
は、ゼラチン、ペクチンが用いられる。ゼラチンとして
は、馬、牛、豚、鯨由来のものが好ましく、分子量とし
て好ましくは10,000〜70,000であり、更に
好ましくは10,000〜15,000である。
カラギーナン、寒天、でん粉等が挙げられ、好ましく
は、ゼラチン、ペクチンが用いられる。ゼラチンとして
は、馬、牛、豚、鯨由来のものが好ましく、分子量とし
て好ましくは10,000〜70,000であり、更に
好ましくは10,000〜15,000である。
【0009】ペクチンとしては、柑橘類、リンゴ由来の
ものが好ましく、分子量としては60,000〜80,
000が好ましい、
ものが好ましく、分子量としては60,000〜80,
000が好ましい、
【0010】組成物中のゲル化剤の配合量としては10
〜26重量%が好ましく、更に好ましくは18〜23重
量%である。配合量が10重量%未満の場合はゲル化し
にくい傾向があり好ましくなく、26重量%を越えると
ゲル化が進行し過ぎて良い触感が得られず好ましくな
い。
〜26重量%が好ましく、更に好ましくは18〜23重
量%である。配合量が10重量%未満の場合はゲル化し
にくい傾向があり好ましくなく、26重量%を越えると
ゲル化が進行し過ぎて良い触感が得られず好ましくな
い。
【0011】組成物中の水の配合量としては49〜65
重量%が好ましく、更に好ましくは55〜60重量%で
ある。配合量が49重量%未満の場合はゲル化剤、水や
後述する糖類が不均一となり、仕上がり製品の均一性に
問題を生じ、65重量%を越えると組成物から離水する
傾向があり好ましくない。
重量%が好ましく、更に好ましくは55〜60重量%で
ある。配合量が49重量%未満の場合はゲル化剤、水や
後述する糖類が不均一となり、仕上がり製品の均一性に
問題を生じ、65重量%を越えると組成物から離水する
傾向があり好ましくない。
【0012】本発明では必要に応じて、該組成物に糖類
を添加することもあるが、該糖類としては、砂糖、水あ
めやグリセリン、ソルビトールなどの糖アルコールが単
独または併用して用いられる。糖類の配合量としては、
γ−リノレン酸を含有する油脂、ゲル化剤、水の合計量
に対して10〜1000重量%が好ましく、更には20
0〜500重量%である。該配合量が10重量%未満及
び1000重量%を越えるとゲル形成能が低下する傾向
があり好ましくない。尚上記の水あめ等の重量は元来含
まれる水分も含有した重量である。
を添加することもあるが、該糖類としては、砂糖、水あ
めやグリセリン、ソルビトールなどの糖アルコールが単
独または併用して用いられる。糖類の配合量としては、
γ−リノレン酸を含有する油脂、ゲル化剤、水の合計量
に対して10〜1000重量%が好ましく、更には20
0〜500重量%である。該配合量が10重量%未満及
び1000重量%を越えるとゲル形成能が低下する傾向
があり好ましくない。尚上記の水あめ等の重量は元来含
まれる水分も含有した重量である。
【0013】さらに該組成物には、りんご果汁、オレン
ジ果汁、グレープ果汁、グレープフルーツ果汁等の果
汁、リンゴ酸、クエン酸等の酸味料、グレープ香料、リ
ンゴ香料、オレンジ香料、グレープフルーツ香料等の香
料を添加してもよい。加える量はγ−リノレン酸を含有
する油脂、ゲル化剤、水、(糖類がある場合は糖類)の
総量に対して0.1〜20重量%が好ましい。
ジ果汁、グレープ果汁、グレープフルーツ果汁等の果
汁、リンゴ酸、クエン酸等の酸味料、グレープ香料、リ
ンゴ香料、オレンジ香料、グレープフルーツ香料等の香
料を添加してもよい。加える量はγ−リノレン酸を含有
する油脂、ゲル化剤、水、(糖類がある場合は糖類)の
総量に対して0.1〜20重量%が好ましい。
【0014】該組成物を製造する方法として特に制限は
なく、上記の成分を混合して、後述の如き一定時間放置
すればよく、その形態もゼリー状物や粉末状物、水溶
液、スラリー液等任意の形態で特に制限されないが、本
発明では、かかる組成物がゼリー状物である時、本発明
の効果を最も発揮できる。該ゼリー状とは、水の存在化
でゲル化剤により、弾性、粘性、粘弾性、剛性などの物
性をもつ状態のことであり、糖類を65重量%以上、水
を10重量%以上、かつゲル化剤としてゼラチンを含む
場合は、弾力性のあるゼリー状になりより好ましい。
なく、上記の成分を混合して、後述の如き一定時間放置
すればよく、その形態もゼリー状物や粉末状物、水溶
液、スラリー液等任意の形態で特に制限されないが、本
発明では、かかる組成物がゼリー状物である時、本発明
の効果を最も発揮できる。該ゼリー状とは、水の存在化
でゲル化剤により、弾性、粘性、粘弾性、剛性などの物
性をもつ状態のことであり、糖類を65重量%以上、水
を10重量%以上、かつゲル化剤としてゼラチンを含む
場合は、弾力性のあるゼリー状になりより好ましい。
【0015】以下に好ましいγ−リノレン酸飲料の製造
法を具体的に記述する。まず糖類70〜75重量部と水
8〜9重量部を混合して、蒸気釜等で加熱する。そこに
あらかじめゲル化剤としてゼラチンを5〜7重量部と水
8〜10重量部を混合して得られたゼラチン水溶液を添
加し更に、混合加熱する。次いでγ−リノレン酸を含有
する油脂を1〜9重量部添加し混合する。γ−リノレン
酸を含有する油脂は直接添加してもよいが、あらかじめ
グリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤を溶解させた水性
分散液として添加することが好ましく、かかる水性分散
液中の乳化剤の量は、γ−リノレン酸を含有する油脂に
対して0.1〜0.5重量%となる様にすることが好ま
しい。
法を具体的に記述する。まず糖類70〜75重量部と水
8〜9重量部を混合して、蒸気釜等で加熱する。そこに
あらかじめゲル化剤としてゼラチンを5〜7重量部と水
8〜10重量部を混合して得られたゼラチン水溶液を添
加し更に、混合加熱する。次いでγ−リノレン酸を含有
する油脂を1〜9重量部添加し混合する。γ−リノレン
酸を含有する油脂は直接添加してもよいが、あらかじめ
グリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤を溶解させた水性
分散液として添加することが好ましく、かかる水性分散
液中の乳化剤の量は、γ−リノレン酸を含有する油脂に
対して0.1〜0.5重量%となる様にすることが好ま
しい。
【0016】γ−リノレン酸を含有する油脂を添加した
後、混合加熱し、118℃まで昇温したところで、加熱
を止めスターチモールドに流し込み、その後、温度20
〜26℃、湿度50〜70%で20〜30時間放置して
型から取り出す。
後、混合加熱し、118℃まで昇温したところで、加熱
を止めスターチモールドに流し込み、その後、温度20
〜26℃、湿度50〜70%で20〜30時間放置して
型から取り出す。
【0017】該組成物中でのγ−リノレン酸は安定で、
0〜40℃、湿度10〜90%で1〜100日保存して
も、オイルの漏出がなく、また酸価、過酸化物価の上昇
はほとんどみられず、保存安定性が良好である。
0〜40℃、湿度10〜90%で1〜100日保存して
も、オイルの漏出がなく、また酸価、過酸化物価の上昇
はほとんどみられず、保存安定性が良好である。
【0018】次に該組成物を飲料に溶解するのであるが
かかる飲料種としては(乳児用)ミルク、ジュース、ス
ポーツドリンク、清涼飲料水、茶、コーヒー、紅茶、乳
酸菌飲料等がある。また該組成物の溶解(混合)量とし
ては、飲料100重量部に対して、好ましくは該組成物
を0.1〜100重量部、更には1〜20重量部混合す
る。
かかる飲料種としては(乳児用)ミルク、ジュース、ス
ポーツドリンク、清涼飲料水、茶、コーヒー、紅茶、乳
酸菌飲料等がある。また該組成物の溶解(混合)量とし
ては、飲料100重量部に対して、好ましくは該組成物
を0.1〜100重量部、更には1〜20重量部混合す
る。
【0019】かかる溶解の際には、まず該ゼリー状物
に、30〜95℃、好ましくは40〜65℃の水を、該
ゼリー状物の0.5〜10倍重量、好ましくは2〜6倍
重量加えてスラリー状としてから、該ゼリー状物の30
〜100倍重量、40〜80倍重量の飲料を添加するの
が好ましい。
に、30〜95℃、好ましくは40〜65℃の水を、該
ゼリー状物の0.5〜10倍重量、好ましくは2〜6倍
重量加えてスラリー状としてから、該ゼリー状物の30
〜100倍重量、40〜80倍重量の飲料を添加するの
が好ましい。
【0020】スラリーの調製方法としては、ゼリー状物
に水を加えても、逆に水にゼリー状物を加えてもよい。
また飲料の調製方法としは、スラリーに飲料を加えて
も、飲料のスラリーを加えてもよい。
に水を加えても、逆に水にゼリー状物を加えてもよい。
また飲料の調製方法としは、スラリーに飲料を加えて
も、飲料のスラリーを加えてもよい。
【0021】さらに必要に応じて風味添加剤、酸化防止
剤、甘味料、呈味成分、着色料等の添加剤を加えてもよ
い。
剤、甘味料、呈味成分、着色料等の添加剤を加えてもよ
い。
【0022】
【実施例】以下、本発明について実施例を挙げて更に詳
しく説明する。尚、実施例中「%」、「部」とあるの
は、断りのない限り重量基準である。
しく説明する。尚、実施例中「%」、「部」とあるの
は、断りのない限り重量基準である。
【0023】実施例1 水あめ36.1部、砂糖27.1部、ソルビトール4.
5部(糖類全量67.7部)、水7.5部を加熱混合さ
せた後、あらかじめゼラチン6.0部、水9.0部を混
合して10分以上放置させたものを添加し、さらに加熱
混合した。次いでボラージ草由来のγ−リノレン酸を2
0%含有する油脂5.9部に、グリセリン脂肪酸エステ
ル(乳化剤)0.3部を加え撹拌して得られた、γ−リ
ノレン酸を含有する油脂の乳化液を添加し、更に撹拌、
加熱を続け、118℃に達したところで加熱を止める。
かかる混合物は糖類70.2%、ゲル化剤6.2%、水
17.1%、γ−リノレン酸を含有する油脂6.1%の
組成であった。この混合物をスターチモールド中に流し
込み、その後、温度25℃、湿度65%で24時間放置
して型から取り出し、一個あたり2gのゼリー状物(組
成物)を得た。得られたゼリー状物について以下の評価
を行った。
5部(糖類全量67.7部)、水7.5部を加熱混合さ
せた後、あらかじめゼラチン6.0部、水9.0部を混
合して10分以上放置させたものを添加し、さらに加熱
混合した。次いでボラージ草由来のγ−リノレン酸を2
0%含有する油脂5.9部に、グリセリン脂肪酸エステ
ル(乳化剤)0.3部を加え撹拌して得られた、γ−リ
ノレン酸を含有する油脂の乳化液を添加し、更に撹拌、
加熱を続け、118℃に達したところで加熱を止める。
かかる混合物は糖類70.2%、ゲル化剤6.2%、水
17.1%、γ−リノレン酸を含有する油脂6.1%の
組成であった。この混合物をスターチモールド中に流し
込み、その後、温度25℃、湿度65%で24時間放置
して型から取り出し、一個あたり2gのゼリー状物(組
成物)を得た。得られたゼリー状物について以下の評価
を行った。
【0024】組成物の放置安定性 上記ゼリー状物を常温で1ケ月保存した後、組成物の放
置安定性を以下の様に評価した。 ○・・・γ−リノレン酸を含有する油脂の漏出なし ×・・・γ−リノレン酸を含有する油脂の漏出あり
置安定性を以下の様に評価した。 ○・・・γ−リノレン酸を含有する油脂の漏出なし ×・・・γ−リノレン酸を含有する油脂の漏出あり
【0025】更に該ゼリー状物を1ケ月保存後、50℃
の水10gを添加し、スラリー状とした後、市販ミルク
90gを加えて撹拌しγ−リノレン酸含有飲料とした。
該飲料について以下の〜の評価を行った。
の水10gを添加し、スラリー状とした後、市販ミルク
90gを加えて撹拌しγ−リノレン酸含有飲料とした。
該飲料について以下の〜の評価を行った。
【0026】組成物の溶解性 上記γ−リノレン酸飲料を目視観察により以下の様に評
価した。 ◎・・・均一に溶解、1日後も飲料の濁りなし ○・・・均一に溶解、3時間後も飲料の濁りなし、1日
後に飲料にやや濁りあり △・・・均一に溶解せず、少し濁りあり ×・・・溶解せず、すぐに分離
価した。 ◎・・・均一に溶解、1日後も飲料の濁りなし ○・・・均一に溶解、3時間後も飲料の濁りなし、1日
後に飲料にやや濁りあり △・・・均一に溶解せず、少し濁りあり ×・・・溶解せず、すぐに分離
【0027】保存安定性試験 上記γ−リノレン酸飲料を40℃で5時間放置した時の
酸化臭を調べて以下の様に評価した。 ○・・・全く匂わない △・・・すこし匂う ×・・・強く匂う
酸化臭を調べて以下の様に評価した。 ○・・・全く匂わない △・・・すこし匂う ×・・・強く匂う
【0028】実施例2 実施例1において得られたゼリー状物を1ケ月保存せ
ず、直ちに温水10gを添加し、スラリー状とした後、
市販ミルク90gを加えて撹拌しγ−リノレン酸含有飲
料とした。該飲料について実施例1と同様に評価を行っ
た。また該ゼリー状物についても実施例1と同様に評価
を行った。
ず、直ちに温水10gを添加し、スラリー状とした後、
市販ミルク90gを加えて撹拌しγ−リノレン酸含有飲
料とした。該飲料について実施例1と同様に評価を行っ
た。また該ゼリー状物についても実施例1と同様に評価
を行った。
【0029】実施例3 実施例1において、ゼリー状物を調製する際に、糖類で
ある水あめ36.1部、砂糖27.1部、ソルビトール
4.5部の添加を省略した(ゲル化剤21.1%、水5
8.2%、γ−リノレン酸を含有する油脂20.2%)
以外は同様に行ってγ−リノレン酸含有飲料を調製し、
該飲料について実施例1と同様に評価を行った。また該
ゼリー状物についても実施例1と同様に評価を行った。
ある水あめ36.1部、砂糖27.1部、ソルビトール
4.5部の添加を省略した(ゲル化剤21.1%、水5
8.2%、γ−リノレン酸を含有する油脂20.2%)
以外は同様に行ってγ−リノレン酸含有飲料を調製し、
該飲料について実施例1と同様に評価を行った。また該
ゼリー状物についても実施例1と同様に評価を行った。
【0030】比較例1 実施例1においてゼリー状物を調製する際に、ゲル化剤
であるゼラチン6.0部の添加を省略し、実施例1と同
様に組成物を得た後、γ−リノレン酸含有飲料を調製
し、該飲料について実施例1と同様に評価を行った。な
お該組成物はゼリー状物とならず、上記の評価はでき
なかった。
であるゼラチン6.0部の添加を省略し、実施例1と同
様に組成物を得た後、γ−リノレン酸含有飲料を調製
し、該飲料について実施例1と同様に評価を行った。な
お該組成物はゼリー状物とならず、上記の評価はでき
なかった。
【0031】比較例2 実施例1において、ゼリー状物を調製する際に水9.0
部の添加を省略し、実施例1と同様に組成物を得た後、
γ−リノレン酸含有飲料を調製し、該飲料について実施
例1と同様に評価を行った。なお該組成物はゼリー状物
とならず、上記の評価はできなかった。実施例及び比
較例の評価結果を表1に示した。
部の添加を省略し、実施例1と同様に組成物を得た後、
γ−リノレン酸含有飲料を調製し、該飲料について実施
例1と同様に評価を行った。なお該組成物はゼリー状物
とならず、上記の評価はできなかった。実施例及び比
較例の評価結果を表1に示した。
【0032】
【表1】 *比較例1では、組成物が液状になり、また比較例2で
はγ−リノレン酸を含む油脂が該組成物中に混合できな
かったのでゼリー状物の評価はできなかった。
はγ−リノレン酸を含む油脂が該組成物中に混合できな
かったのでゼリー状物の評価はできなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明のγ−リノレン酸含有飲料は、γ
−リノレン酸を含有する油脂、ゲル化剤、水からなる組
成物を飲料に溶解しており、かかる組成物が保存安定性
に優れるため、飲料中でのγ−リノレン酸の保存安定性
がよく、γ−リノレン酸の有効性を損なうことがなく、
その効果を十分発揮することができる。
−リノレン酸を含有する油脂、ゲル化剤、水からなる組
成物を飲料に溶解しており、かかる組成物が保存安定性
に優れるため、飲料中でのγ−リノレン酸の保存安定性
がよく、γ−リノレン酸の有効性を損なうことがなく、
その効果を十分発揮することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/23 ABX A61K 31/23 ABX ACB ACB ACD ACD ADN ADN A23L 2/00 E (72)発明者 木口 美紀子 大阪市北区大淀中一丁目1番88号 梅田ス カイビルタワーイースト 日本合成化学工 業株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 γ−リノレン酸を含有する油脂、ゲル化
剤、水からなる組成物を飲料に溶解させてなることを特
徴とするγ−リノレン酸含有飲料。 - 【請求項2】 γ−リノレン酸を含有する油脂、ゲル化
剤、水、糖類からなる組成物を飲料に溶解させてなるこ
とを特徴とするγ−リノレン酸含有飲料。 - 【請求項3】 組成物がゼリー状物であることを特徴と
する請求項1あるいは2記載のγ−リノレン酸含有飲
料。 - 【請求項4】 ゼリー状物を30〜95℃の水に溶解し
た状態で飲料と混合することを特徴とする請求項3記載
のγ−リノレン酸含有飲料。 - 【請求項5】 飲料がミルクまたはジュースであること
を特徴とする請求項1〜4いずれか記載のγ−リノレン
酸含有飲料。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP9241921A JPH1156315A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | γ−リノレン酸含有飲料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9241921A JPH1156315A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | γ−リノレン酸含有飲料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1156315A true JPH1156315A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=17081548
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP9241921A Pending JPH1156315A (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | γ−リノレン酸含有飲料 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH1156315A (ja) |
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