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JPH1152563A - 着色画像形成用感光液、これを用いたカラーフィルターの製造法及びカラーフィルター - Google Patents

着色画像形成用感光液、これを用いたカラーフィルターの製造法及びカラーフィルター

Info

Publication number
JPH1152563A
JPH1152563A JP21224297A JP21224297A JPH1152563A JP H1152563 A JPH1152563 A JP H1152563A JP 21224297 A JP21224297 A JP 21224297A JP 21224297 A JP21224297 A JP 21224297A JP H1152563 A JPH1152563 A JP H1152563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
colored image
resin
forming
photosensitive liquid
pigment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21224297A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Kobayashi
雄二 小林
Shiyouichi Sasaki
晶市 佐々木
Hiroyuki Sonobe
宏幸 園部
Satohiko Akahori
聡彦 赤堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP21224297A priority Critical patent/JPH1152563A/ja
Publication of JPH1152563A publication Critical patent/JPH1152563A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料を分散した感光材料から成る溶液を塗布
したときの問題点である塗布むらを解消し、塗膜の均一
性を著しく向上させることのできる着色画像形成用感光
液を提供する。 【解決手段】 (a)樹脂、(b)顔料、(c)光重合
性不飽和結合を分子内に2つ以上含有するモノマー及び
(d)光重合開始剤を含有してなる着色画像形成用感光
液にリン酸エステル系の界面活性剤を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示デバイ
ス、センサー、色分解デバイス等に用いられるカラーフ
ィルターの製造に用いられる着色画像形成用感光液、そ
れを用いてカラーフィルターを製造する方法、及びその
方法によって得られるカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示デバイス、センサー及び
色分解デバイス等にカラーフィルターが多用されてい
る。このカラーフィルターの製造法として、従来は、染
色可能な樹脂、例えば天然のゼラチンやカゼインに感光
性を付与したものをパターン露光して現像し、そこに、
主に染料を用いて染色することにより、着色画素を形成
する方法がとられていた。しかし、この方法で得た画素
は、材料からの制約で、耐熱性、耐光性が低いという問
題があった。
【0003】そこで、最近、耐熱性及び耐光性を改良す
る目的で、顔料を分散させて着色した感光性樹脂材料を
用い、これをパターン露光及び現像して着色画像を形成
する方法が注目され、多くの検討が行われるようになっ
た。この方法によれば、カラーフィルターの製法も簡略
化され、得られたカラーフィルターも安定で、寿命の長
いものになることが知られている。
【0004】しかし一方、基板上に画素形成材料を含む
感光液を塗布する場合、塗布むらが発生しやすいという
問題があった。特にスピンコート法を用いて塗布を行う
場合には、放射状むら(ストリエーション)、回転の中
心部が厚くなるむらや液の滴下した跡及び液の流れた跡
がむらとして残る問題があった。これらを解決するため
に従来、シリコン系やフッ素系のレベリング剤の添加な
どが行われてきた。しかしこれら従来のレベリング剤は
放射むら、液の流れ跡によるむらを改良する効果は認め
られるものの液の滴下跡のむらを解消することができな
かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、顔料を分散
した感光材料から成る溶液を塗布したときの問題点であ
る塗布むらを解消し、塗膜の均一性を著しく向上させる
ことのできる着色画像形成用感光液を提供することを目
的とする。
【0006】また、本発明は、この着色画像形成用感光
液を用いてカラーフィルターを製造する方法及びこの方
法によって得られるカラーフィルターを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の界面活性剤
を用いることにより、塗布時の塗膜外観、特に液の滴下
跡や液の流れ跡によるむらを改良することができ、か
つ、その効力を長期に持続させられることを見出し、こ
の知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(a)樹脂、(b)
顔料、(c)光重合性不飽和結合を分子内に2つ以上含
有するモノマー及び(d)光重合開始剤を含有してなる
着色画像形成用感光液において、該感光液がリン酸エス
テル系の界面活性剤を含むことを特徴とする着色画像形
成用感光液を提供する。
【0009】更に、本発明は上記の着色画像形成用感光
液を基板上に塗布し、次いで乾燥して膜を形成し、活性
光線を膜に対して画像状に照射して露光部を光硬化さ
せ、未露光部を現像により除去することにより画素を形
成することからなる工程を、異なった色の複数の着色画
像形成用感光液を用いて繰り返し行うことを特徴とする
カラーフィルターの製造法を提供する。
【0010】更に、本発明は上記の製造方法によって製
造されたカラーフィルターを提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の着色画像形成用感光液の
(a)成分である樹脂は特に制限はないが、酸価20〜
300、重量平均分子量が1,500〜200,000
の樹脂が好ましく用いられ、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有重合性モ
ノマーと、メチルアクリレート、エチルアクリレート等
のアクリル酸エステル、メチルメタクリレート、エチル
メタクリレート等のメタクリル酸エステル、スチレンな
どの重合性モノマーとの共重合体が代表的なものとして
挙げられる。
【0012】また、感光液の光感度向上の観点から、光
重合性不飽和結合を有するカルボキシル基含有樹脂も樹
脂(a)の好ましい例として挙げられる。
【0013】光重合性不飽和結合を有するカルボキシル
基含有樹脂としては、例えば、上記のカルボキシル基含
有樹脂に、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジ
ルエーテル等のグリシジル基含有不飽和化合物や、アリ
ルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート等の不飽和アルコー
ルを反応させて得られる樹脂、水酸基を有するカルボキ
シル基含有樹脂に遊離イソシアネート基含有不飽和化合
物を反応させた樹脂、エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸
との付加反応物に多塩基酸無水物を反応させた樹脂、共
役ジエン重合体や共役ジエン共重合体と不飽和ジカルボ
ン酸無水物との付加反応物に水酸基含有重合性モノマー
を反応させた樹脂、下記一般式(I)で表される繰り返
し単位(I)、下記一般式(II)で表される繰り返し
単位(II)及び下記一般式(III)で表される繰り
返し単位(III)からなり、繰り返し単位(I)と繰
り返し単位(II)及び(III)の合計とのモル比、
(I)/{(II)+(III)}が1〜5である樹脂
などが挙げられ、中でも、画素の耐熱性、顔料の分散性
向上の観点から、上記の繰り返し単位(I)、(II)
及び(III)からなる樹脂が好ましい。
【0014】
【化3】 (上記式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2
水素原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基若し
くはアルコキシ基を示し、R3は各々独立に炭素数1〜
12のアルキル基を示し、R4は光重合性不飽和結合を
有する基を示す。)上記の繰り返し単位(I)、(I
I)及び(III)からなる樹脂の製造法としては、例
えば、繰り返し単位(I)及び(II)からなる前駆体
樹脂に、不飽和アルコール、例えばアリルアルコール、
2−ブテン−4−オール、フルフリルアルコール、オレ
イルアルコール、シンナミルアルコール、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、N−メチロールアクリルアミド等をエステル化
反応させて製造する方法、上記前駆体樹脂に、オキシラ
ン環とエチレン性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合
物、例えばグリシジルメタクリレート、グリシジルアク
リレート、アリルグリシジルエーテル、α−エチルグリ
シジルアクリレート、クロトニルグリシジルエーテル、
イタコン酸モノアルキルモノグリシジルエステル等を等
モル以下の割合で付加反応させて製造する方法などが挙
げられる。
【0015】繰り返し単位(I)及び(II)からなる
前駆体樹脂は、スチレン又はその誘導体と、マレイン酸
モノアルキルエステル(マレイン酸のハーフエステル)
とを共重合することにより得ることができる。
【0016】スチレン誘導体としては、例えば、α−メ
チルスチレン、m又はp−メチルスチレン、m又はp−
メトキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−メト
キシ−4−ヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシ−4−
メチルスチレン等が挙げられる。
【0017】マレイン酸モノアルキルエステルとして
は、例えば、マレイン酸モノ−C1-12アルキルエステ
ル、例えばマレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチ
ル、マレイン酸モノ−n−プロピル、マレイン酸モノ−
イソプロピル、マレイン酸モノ−n−ブチル、マレイン
酸モノ−n−ヘキシル、マレイン酸モノ−n−オクチ
ル、マレイン酸モノ−2−エチルへキシル、マレイン酸
モノ−n−ノニル、マレイン酸モノ−n−ドデシル等が
挙げられる。
【0018】このようにして得られる上記繰り返し単位
(I)、(II)及び(III)からなる樹脂の不飽和
当量は、600〜3,000とすることが好ましく、8
00〜2,000とすることがより好ましい。不飽和当
量が600未満では、顔料との分散時に一部硬化する傾
向があり、3,000を超えると光感度の向上効果が低
下する傾向がある。なお、ここで不飽和当量とは、不飽
和結合一つあたりの樹脂の分子量を意味している。ま
た、繰り返し単位(I)と繰り返し単位(II)及び
(III)の合計とのモル比、(I)/{(II)+
(III)}は1〜5であり、1〜3とすることがより
好ましい。このモル比が1未満であると画素の耐熱性が
低下することがあり、5を超えると塗膜の溶解性が低下
することがある。
【0019】(a)成分の樹脂の酸価は好ましくは20
〜300であり、より好ましくは40〜200であり、
特に好ましくは60〜150である。酸価が20未満で
は、アルカリ現像性が低下する傾向があり、また、30
0を超えると画像パターンの形状が不鮮明となる傾向が
ある。
【0020】また、(a)成分の樹脂の重量平均分子量
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
で測定し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて換算
したもの)は好ましくは1,500〜200,000で
あり、より好ましくは5,000〜100,000であ
り、特に好ましくは10,000〜50,000であ
る。重量平均分子量が1,500未満では、顔料の分散
安定性が低下する傾向があり、また、200,000を
超えると、感光液にしたときの粘度が高くなり、基板上
に塗布する際の塗布性が低下し、均一な塗膜が得られに
くくなる傾向がある。
【0021】なお、(a)成分の樹脂として例示した上
記の各種樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上
を併用してもよい。画素の耐熱性及び顔料の分散性の向
上を目的として上記の繰り返し単位(I)、(II)及
び(III)からなる光重合性不飽和基を有する樹脂を
用いる場合には、(a)成分の樹脂の合計量に対し、こ
の光重合性不飽和基を有する樹脂の割合を10〜100
重量%とすることが好ましく、30〜100重量%とす
ることがより好ましい。
【0022】本発明における(a)成分の樹脂の使用量
は、樹脂(a)、顔料(b)、モノマー(c)及び光重
合開始剤(d)の総量に対して、10〜85重量%、好
ましくは20〜60重量%、より好ましくは25〜50
重量%とする。この使用量が10重量%未満では、顔料
の分散安定性が低下する傾向があり、85重量%を超え
ると、感光液にしたときの粘度が高くなり、基板上にス
ピンコート法により塗布して製膜したりする際の塗布性
が低下する傾向がある。
【0023】本発明に用いられる(b)成分の顔料とし
ては、無機顔料、有機顔料のいずれも使用可能である
が、通常、黒色のカーボンブラック(無機顔料)、黒鉛
(無機顔料)等をのぞいては、色調の豊富さなどから有
機顔料が好ましい。
【0024】有機顔料としては、例えば、アゾ系、フタ
ロシアニン系、インジゴ系、アントラキノン系、ペリレ
ン系、キナクリドン系、メチン・アゾメチン系、イソイ
ンドリノン系等が挙げられる。
【0025】本発明の着色画像形成用感光液をカラーフ
ィルターに適用する場合には、赤、緑、青及び黒色等の
着色画像に適した各顔料系が好ましく用いられる。
【0026】赤色の着色画像には、単一の赤色顔料系を
用いてもよいし、黄色顔料系を赤色顔料系に混合して調
色を行ってもよい。
【0027】赤色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントレッド9、123、
155、168、177、180、217、220、2
24等が挙げられる。
【0028】黄色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントイエロー20、2
4、83、93、109、110、117、125、1
39、147、154等が挙げられる。
【0029】これらの赤色顔料系及び黄色顔料系は、そ
れぞれ2種以上を混合して用いることもできる。なお、
赤色顔料系と黄色顔料系を混合して用いる場合には、黄
色顔料系を赤色顔料系と黄色顔料系の総量100重量部
に対して、50重量部以下で用いることが好ましい。
【0030】緑色の着色画像には、単一の緑色顔料系を
用いてもよいし、上記の黄色顔料系を緑色顔料系に混合
して調色を行ってもよい。
【0031】緑色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントグリーン7、36、
37等が挙げられる。
【0032】これらの緑色顔料系及び黄色顔料系は、そ
れぞれ2種以上を混合して用いることもできる。なお、
緑色顔料系と黄色顔料系を混合して用いる場合には、黄
色顔料系を緑色顔料系と黄色顔料系の総量100重量部
に対して、50重量部以下で用いることが好ましい。
【0033】青色の着色画像には、単一の青色顔料系を
用いてもよいし、紫色顔料系を青色顔料系に混合して調
色を行ってもよい。
【0034】青色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントブルー15、15:
3、15:4、15:6、22、60等が挙げられる。
【0035】紫色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントバイオレット19、
23、29、37、50等が挙げられる。
【0036】これらの青色顔料系及び紫色顔料系は、そ
れぞれ2種以上を混合して用いることもできる。なお、
青色顔料系と紫色顔料系を混合して用いる場合には、紫
色顔料系を青色顔料系と紫色顔料系の総量100重量部
に対して、50重量部以下で用いることが好ましい。
【0037】黒色の着色画像には、例えば、カーボンブ
ラック、チタンカーボン、酸化チタン、鉄黒、二酸化マ
ンガン、銅−マンガン−鉄複合酸化物等の黒色顔料系が
用いられる。
【0038】本発明における(b)成分の顔料の使用量
は、樹脂(a)、顔料(b)、モノマー(c)及び光重
合開始剤(d)の総量に対して、5〜50重量%とする
ことが好ましく、10〜40重量%とすることがより好
ましく、15〜30重量%とすることが特に好ましい。
この使用量が5重量%未満では、画像の色濃度が低くな
る傾向があり、また、50重量%を超えると、光感度が
低下する傾向がある。
【0039】本発明に用いられる(c)成分の光重合性
不飽和結合を分子内に2つ以上有するモノマーとして
は、例えば、EO変性ビスフェノールAジアクリレート
(ここで、EOはエチレンオキシドを意味する。以下も
同じ。)、ECH変性ビスフェノールAジアクリレート
(ここで、ECHはエピクロルヒドリンを意味する。以
下も同じ。)、ビスフェノールAジメタクリレート、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチ
レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、EO変性リン酸
ジアクリレート、ECH変性フタル酸ジアクリレート、
ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ポリプ
ロピレングリコール400ジメタクリレート、テトラエ
チレングリコールジアクリレート、ECH変性1,6−
ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、EO変性リン酸トリアクリレート、EO変性
トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性ト
リメチロールプロパントリアクリレート(ここで、PO
はプロピレンオキシドを意味する。以下も同じ。)、ト
リス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタア
クリレート等のアクリレート、これらに対応するメタク
リレート等が代表的な例として挙げられる。これらのモ
ノマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いら
れる。
【0040】本発明における(c)成分のモノマーは、
樹脂(a)、顔料(b)、モノマー(c)及び光重合開
始剤(d)の総量に対して、2〜50重量%とすること
が好ましく、5〜40重量%とすることがより好まし
く、10〜30重量%とすることが特に好ましい。モノ
マーの割合が2重量%未満では、光感度が低い傾向があ
る。また、50重量%を超えると、顔料の分散安定性が
低下する傾向がある。
【0041】本発明に用いられる(d)成分の光重合開
始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、2−ベンジル
−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)ブタン−1−オン、N,N′−テトラエチル−4,
4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−
ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジ
エトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチ
ルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル
ジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノ
ン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル
−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリ
ノ−1−プロパン、t−ブチルアントラキノン、1−ク
ロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノ
ン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチ
ルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−
フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、
1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアント
ラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフ
ェニルイミダゾール二量体等が挙げられる。これらの光
重合開始剤は単独で又は2種類以上を組み合わせて用い
られる。
【0042】本発明の(d)成分の光重合開始剤の使用
量は、樹脂(a)、顔料(b)、モノマー(c)及び光
重合開始剤(d)の総量に対して、0.01〜25重量
%とすることが好ましく、2〜20重量%とすることが
より好ましく、5〜15重量%とすることが特に好まし
い。この使用量が0.01重量%未満では、光感度が低
くなる傾向があり、また、25重量%を超えると、密着
性が低下する傾向がある。
【0043】本発明におけるリン酸エステル系の界面活
性剤としては、下記一般式(IV)で表される構造を持
つ界面活性剤が好ましく用いられる。
【0044】
【化4】 (ここで、R5は炭素数1〜18のアルキル基又は炭素
数7〜14のアルキルアリール基、R6はOH又はR5
(CH2CH2O)nを表し、nはエチレンオキサイドの
付加モル数を表す0〜20の整数である。)具体的に
は、ラウリルリン酸、ポリオキシエチレン(n=2、
4)ラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレン(n
=2、3、4、6、8、9)ノニルエーテルリン酸、ポ
リオキシエチレン(n=3、6、9)アルキル(C12
15)エーテルリン酸、ポリオキシエチレン(n=2、
3)ステアリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレン
(n=4)オレイルエーテルリン酸、ポリオキシエチレ
ン(n=4、6)アルキル(C1〜C8)フェニルエーテ
ルリン酸、ポリオキシエチレン(n=4)アルキル(C
1〜C8)エーテルリン酸、ポリオキシエチレン(n=
8、11、15)ジアルキル(C1〜C8)フェニルエー
テルリン酸、ポリオキシエチレン(n=6)フェニルエ
ーテルリン酸等を使用することができる。これらはリン
酸モノエステル及びリン酸ジエステルの混合物であり、
市販されている。
【0045】リン酸エステル系の界面活性剤の添加量
は、樹脂(a)、顔料(b)、モノマー(c)及び光重
合開始剤(d)の総量に対して、好ましくは0.01〜
10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%、さら
に好ましくは0.1〜1重量%である。0.01重量%
未満では塗布むらの改良効果が小さく、10重量%を超
えると感度が低下したり、硬化膜の耐現像液性が低下す
る傾向がある。界面活性剤としてはこの他にシリコン系
界面活性剤やフッ素系界面活性剤を併用してもよい。
【0046】本発明の着色画像形成用感光液には、必須
成分である(a)樹脂、(b)モノマー、(c)顔料、
(d)光重合開始剤及びリン酸エステル系の界面活性剤
以外に、暗反応を抑制するためのハイドロキノン、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブ
チルカテコール等の熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化
防止剤等の各種添加剤を必要に応じて適宜使用すること
ができる。
【0047】また、本発明の着色画像形成用感光液に
は、塗膜とガラス基板との密着性を向上させるためのビ
ニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基等を有す
るシランカップリング剤を使用してもよい。シランカッ
プリング剤の使用量は、通常、(a)、(b)、(c)
及び(d)からなる固形分総量100重量部に対して
0.2〜20重量部とすることが好ましい。
【0048】本発明の着色画像形成用感光液は、必要に
応じてさらに(e)有機溶剤を含有していてもよい。本
発明の着色画像形成用感光液は、各成分が均一に分散さ
れた感光液を基板に直接塗布して乾燥し塗膜を形成する
か、又はいったん支持体に塗布して乾燥し塗膜を形成し
たのち基板にラミネートするなどして基板表面に膜を形
成する。その後、露光、現像を行い、目的とする画像パ
ターンを得る。
【0049】(b)成分の顔料が均一に分散された感光
液を得るには、(a)成分の樹脂、(b)成分の顔料及
び前記界面活性剤を(e)成分の有機溶剤と混合し、こ
の混合物を超音波分散機、三本ロール、ボールミル、サ
ンドミル、ビーズミル、ホモジナイザー、ニーダー等の
分散/混練装置を用いて分散させることが好ましい。
【0050】(e)成分の有機溶剤としては特に制限は
なく、例えば、ケトン系、セロソルブ系、アルコール
系、芳香族系等が挙げられる。具体的には、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチロセロソルブ、メチルセ
ロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブ
チロセロソルブアセテート、エチレングリコールモノプ
ロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコール
ジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メト
キシブタノール、3−メチル−3−メトキシブチルアセ
テート、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシ
メチル−2−ピロリドン、メチルアルコール、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、酢酸エチル等の有機溶剤が挙げられ
る。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用
される。
【0051】この分散工程の際、ポリカルボン酸型高分
子活性剤、ポリスルホン酸型高分子活性剤等のアニオン
系顔料分散剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピ
レンブロックポリマー等のノニオン系顔料分散剤などの
顔料分散剤、アントラキノン系、ペリレン系、フタロシ
アニン系、キナクリドン系等の有機顔料にカルボキシル
基、スルホン酸基、スルホン酸塩基、カルボン酸アミド
基、スルホン酸アミド基、水酸基等の置換基を導入した
有機色素の誘導体などを加えると、顔料の分散性や分散
安定性が良好になり好ましい。
【0052】これら顔料分散剤や有機色素の誘導体は、
顔料100重量部に対して50重量部以下で用いること
が好ましい。
【0053】また、顔料分散時に(c)成分のモノマー
及び(d)成分の光重合開始剤を加えてもよく、顔料分
散後に(c)成分のモノマー及び(d)成分の光重合開
始剤を加えてもよい。
【0054】(a)成分の樹脂は、全量を分散時に顔料
と共に用いてもよく、樹脂の一部を分散後に加えてもよ
い。ただし、樹脂は顔料100重量部に対して、分散時
に少なくとも20重量部以上用いることが好ましい。樹
脂の使用量が分散時に20重量部未満では顔料の分散安
定性が低下する傾向がある。
【0055】同様に、(e)成分の有機溶剤も顔料の分
散時に全量用いてもよく、有機溶剤の一部を分散後に加
えてもよい。ただし、有機溶剤は分散時の顔料及び樹脂
の全量100重量部に対して、分散時に、少なくとも1
00重量部以上用いることが好ましい。有機溶剤の使用
量が分散時に100重量部未満では、分散時の粘度が高
すぎて、特にボールミル、サンドミル、ビーズミル等で
分散する場合には、分散が困難になる可能性がある。
【0056】(e)成分の有機溶剤は、感光液中の
(a)、(b)、(c)及、(d)成分及び界面活性剤
を含む全固形分が5〜40重量%の範囲になるように用
いられることが好ましい。
【0057】次に本発明のカラーフィルターの製造法に
ついて説明する。
【0058】本発明のカラーフィルターの製造法は、上
記本発明の着色画像形成用感光液を基板上に塗布し、次
いで乾燥して膜を形成し、活性光線を膜に対して画像状
に照射して露光部を光硬化させ、未露光部を現像により
除去することにより画素を形成することからなる工程
を、異なった色の複数の着色画像形成用感光液を用いて
繰り返し行い、基板上に異なった複数の色の画素を形成
する。
【0059】上記本発明の着色画像形成用感光液を基板
上に塗布する方法としては、例えば、ロールコーター塗
布、スピンコーター塗布、スプレー塗布、ホエラー塗
布、ディップコーター塗布、カーテンフローコーター塗
布、ワイヤーバーコーター塗布、グラビアコーター塗
布、エアナイフコーター塗布などにより行われる。
【0060】この際に用いる基板としては、用途により
選択されるが、例えば、白板ガラス、青板ガラス、シリ
カコート青板ガラス等の透明ガラス基板、ポリエステル
樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂等の合成樹脂製シート、フィルム又は基板、アル
ミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属
基板、その他セラミック基板、光電変換素子を有する半
導体基板などが挙げられる。
【0061】塗布後、塗膜の乾燥は、塗膜に対し加熱さ
れた空気(乾燥風)を吹きつけるか、又は基板を加熱さ
れたホットプレート上に載置することによって行うこと
が好適である。乾燥風又はホットプレートの加熱温度
は、通常、30〜200℃、特に50〜130℃の温度
が好適であり、1〜30分間加熱することにより膜を形
成することができる。加熱温度は乾燥中一定に保っても
よいが、段階的に上昇させてもよい。
【0062】このようにして基板表面に形成した乾燥塗
膜の厚みは、用途によって適宜定まるが、通常、0.1
〜300μmの範囲で使用される。、好ましくは0.2
〜5μmの範囲である。
【0063】次いで、画像パターンを形成する方法につ
いて説明すると、上記の方法で得られた基板上の膜に、
活性光線を画像状に照射し、露光部の膜を硬化させる。
この際、基板上の膜の表面にポリビニルアルコール等の
酸素遮断膜を0.5〜30μmの厚みで形成し、その上
から露光してもよい。
【0064】活性光線の光源としては、例えば、カーボ
ンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンラン
プ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステン
ランプ、可視光レーザー等が好ましく用いられる。これ
らの光源を用いてフォトマスクを介したパターン露光
や、走査による直接描画などにより画像状に活性光線が
照射される。露光の光量は、通常、10〜1000mJ
/cm2、好ましくは50〜500mJ/cm2である。
【0065】続いて、未露光部を除去する現像工程によ
り、画像に対応した硬化膜の着色画像パターンを得るこ
とができる。
【0066】現像方法としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム
等の無機アルカリや、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイド、トリエチルアミン、n−
ブチルアミン等の有機塩基や塩を含む水溶液を吹きつけ
る方法、これら水溶液に浸漬する方法などが挙げられ
る。
【0067】現像後、更に、着色画像パターンを高圧水
銀灯等を用いて0.5〜5J/cm 2の光量を照射して
後露光するか、60〜200℃の温度で1〜60分間後
加熱を行うことが好ましい。この後露光、後加熱によ
り、画像パターンがより強固となる。
【0068】以上の工程を、複数の異なった色の複数の
着色画像形成用感光液を用いて繰り返して行うことによ
り、異なった複数の色の画素を有するカラーフィルター
を製造することができる。
【0069】具体例として液晶表示素子に用いるカラー
フィルターの作製法を例示すると、例えばガラス基板上
に本発明の着色画像形成材料を用いて、前記した方法を
繰り返して行うことにより、赤、緑、青等の着色画素を
形成した後、この着色画素のすき間に、黒色の着色画像
をブラックマトリックスとして形成する方法や、先にク
ロム蒸着や黒色の着色画像等によりブラックマトリック
スを形成した後、上記と同様に、赤、緑、青等の着色画
素を形成してカラーフィルターを作製する方法などがあ
る。
【0070】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0071】実施例1 (a)成分として、表1に示す樹脂Α24g、(b)成
分として、カーボンブラック40gをプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル200gに加え、これをビーズ
ミルを用いて2時間分散した。この分散液に、(c)成
分としてトリメチロールプロパントリアクリレート18
g、(d)成分としてベンゾフェノン10g、N,N′
−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン1
0g、さらにγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン(信越シリコーン(株)製、商品名KBM−50
3)1.5g、ポリオキシエチレンステアリルエーテル
リン酸(フォスファール RS−210、東邦化学工業
株式会社商品名)0.5g並びにプロピレングリコール
モノメチルエーテル200gを加えて混合し、本発明の
黒色着色画像形成用感光液を得た。
【0072】この感光液を、ガラス基板(コーニング社
製、商品名7059)上にスピンコート法により塗布
し、更に80℃、5分の乾燥を行い、膜厚1.0μmの
膜を形成した。塗布膜の評価結果を表2に示す。
【0073】得られた膜に、ネガマスクを通して超高圧
水銀灯により、格子状に150mJ/cm2の露光を行
い、次いで、トリエタノールアミンを6重量%含む水溶
液により現像を行い、ブラックマトリックスパターンを
得た。
【0074】実施例2 (a)成分として、表1に示す樹脂Α40g、(b)成
分として、カラーインデックス名で、ピグメントレッド
177を25g及びピグメントイエロー1395gをプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル167gに加
え、これをビーズミルを用いて2時間分散した。この分
散液に、(c)成分としてトリメチロールプロパントリ
アクリレート27g、(d)成分としてベンゾフェノン
6g、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベ
ンゾフェノン10g、さらにN−β−(N−ビニルベン
ジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン・塩酸塩(東レ・ダウコーニングシリコーン
(株)製、商品名SZ−6032)1.5g、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテルリン酸(フォスファールR
A−600、東邦化学工業株式会社商品名)0.5g並
びにプロピレングリコールモノメチルエーテル280g
を加えて混合し、本発明の着色画像形成用感光液を得
た。
【0075】この感光液を、ガラス基板(コーンビング
社製、商品名7059)上にスピンコート法により塗布
し、更に80℃、5分の乾燥を行い、膜厚2.0μmの
膜を形成した。塗布膜の評価結果を表2に示す。
【0076】得られた膜に、ネガマスクを通して超高圧
水銀灯により、画像状に150mJ/cm2の露光を行
い、次いで、トリエタノールアミンを6重量%含む水溶
液により現像を行い、赤色の画像パターンを得た。
【0077】実施例3 (a)成分として、表1に示す樹脂B40g、(b)成
分として、カラーインデックス名で、ピグメントグリー
ン36を18g及びピグメントイエロー836gをプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル200gに加え、
これをビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液
に、(c)成分としてペンタエリスリトールテトラアク
リレート35g、(d)成分としてベンゾフェノン12
g、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベン
ゾフェノン3g、さらにn−β−(N−ビニルベンジル
アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン・塩酸塩(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)
製、商品名SZ−6032)0.7g、ポリオキシエチ
レンオレイルエーテルリン酸(フォスファール RB−
410、東邦化学工業株式会社商品名)0.5g並びに
プロピレングリコールモノメチルエーテル185gを加
えて混合し、本発明の着色画像形成用感光液を得た。
【0078】この感光液を実施例1と同様にガラス基板
上に塗布、乾燥し、膜厚2.0μmの膜を形成した。塗
布膜の評価結果を表2に示す。
【0079】得られた膜に、実施例1と同様な方法及び
条件で露光、現像を行い、緑色の画像パターンを得た。
【0080】実施例4 (a)成分として、表1に示す樹脂溶液B36g、
(b)成分として、カラーインデックス名でピグメント
ブルー15:6を18g及びピグメントバイオレット2
3 1gをプロピレングリコールモノメチルエーテル2
00gに加え、これをビーズミルを用いて2時間分散し
た。この分散液に、上記の樹脂溶液70g(固形分3
8.5g)、(c)成分として1,4−ブタンジオール
ジアクリレート35g、(d)成分としてベンゾフェノ
ン10g、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミ
ノベンゾフェノン2g、さらにγ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン(信越シリコーン(株)製、商
品名KBM−503)5g、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテルリン酸(フォスファール RD−510Y、
東邦化学工業株式会社商品名)0.7g並びにプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル205gを加えて混合
し、本発明の着色画像形成用感光液を得た。
【0081】この感光液を、実施例1と同様にガラス基
板上に塗布、乾燥し、膜厚2.0μmの膜を形成した。
塗布膜の評価結果を表2に示す。
【0082】得られた膜に、実施例1と同様な方法及び
条件で露光及び現像を行い、青色の画像パターンを得
た。
【0083】実施例5 実施例1でブラックマトリックスを形成したガラス基板
上に、実施例2と同様な方法及び条件で赤色の画像パタ
ーンを形成した後、150℃で10分間の後加熱を行っ
た。次いで、その基板を用いて、実施例3と同様な方法
及び条件で、赤色画像パターンの隣に緑色の画像パター
ンを形成した。その後、150℃で10分間の後加熱を
行った。次いで、その基板を用いて、実施例4と同様な
方法及び条件で、緑色画像パターンの隣に青色の画像パ
ターンを形成した。その後、200℃で10分間の後加
熱を行った。以上により、1つの画素が、30μm×1
00μmの赤、緑色及び青色の三色からなるモザイク状
に画素が並んだカラーフィルターを作製した。
【0084】比較例1 実施例1の中でポリオキシエチレンステアリルエーテル
リン酸0.5gを除いた以外は、実施例1と同様な組成
及び方法、条件で感光液を得た。
【0085】この感光液を用いて、実施例1と同様な方
法及び条件で膜厚1.0μmの膜を形成した。得られた
塗膜の評価結果を表1に示す。
【0086】比較例2 実施例2の中でポリオキシエチレンアルキルエーテルリ
ン酸0.5gを除いた以外は、実施例2と同様な組成及
び方法、条件で感光液を得た。
【0087】この感光液を用いて、実施例2と同様な方
法及び条件で膜厚2.0μmの膜を形成した。得られた
塗膜の評価結果を表1に示す。
【0088】比較例3 実施例3でポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸
0.5gを除いた以外は、実施例3と同様な組成及び方
法、条件で感光液を得た。
【0089】この感光液を用いて、実施例3と同様な方
法及び条件で膜厚2.0μmの膜を形成した。得られた
塗膜の評価結果を表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】 塗膜の評価:バックライト上にガラス基板をおいて目視
で評価 表1から、本発明におけるリン酸エステル系界面活性剤
を使用しない場合(比較例1、比較例2、比較例3)、
塗膜にむらが生じ、塗膜の均一性が低下する。特に、B
M用の黒では遮光性が不均一となり表示品質が低下する
ことがわかる。
【0092】それに対し、本発明のリン酸エステル系界
面活性剤を使用した実施例1から実施例4の場合は、塗
膜に塗布むらがなくなり、膜の均一性を向上させること
ができ、良好な画像パターンを得ることができる。
【0093】このように従来になく特性良好な着色画像
形成材料を用いて、作製したカラーフィルター(実施例
6)は、塗膜均一性に優れ、画像表示素子として極めて
有効であることを確認した。
【0094】
【発明の効果】本発明の着色画像形成材料から成る感光
液は、塗布時に生じるむらを抑制することができ、塗膜
の均一性を著しく向上させることができる。
【0095】また、これらの感光液を用いる本発明のカ
ラーフィルターの製造法によ製造したカラーフィルター
は、光学特性の優れた画像表示素子として用いることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/028 G03F 7/028 7/033 7/033 7/038 501 7/038 501 (72)発明者 赤堀 聡彦 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)樹脂、(b)顔料、(c)光重合
    性不飽和結合を分子内に2つ以上含有するモノマー及び
    (d)光重合開始剤を含有してなる着色画像形成用感光
    液において、該感光液がリン酸エステル系の界面活性剤
    を含むことを特徴とする着色画像形成用感光液。
  2. 【請求項2】 樹脂(a)が、酸価が20〜300、重
    量平均分子量が1,500〜200,000の樹脂であ
    る請求項1記載の着色画像形成用感光液。
  3. 【請求項3】 樹脂(a)が、下記一般式(I)で表さ
    れる繰り返し単位(I)、下記一般式(II)で表され
    る繰り返し単位(II)及び下記一般式(III)で表
    される繰り返し単位(III)からなり、繰り返し単位
    (I)と繰り返し単位(II)及び(III)の合計と
    のモル比、(I)/{(II)+(III)}が1〜5
    である樹脂を含有するものである請求項1又は2記載の
    着色画像形成用感光液。 【化1】 (上記式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2
    水素原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基若し
    くはアルコキシ基を示し、R3は各々独立に炭素数1〜
    12のアルキル基を示し、R4は光重合性不飽和結合を
    有する基を示す。)
  4. 【請求項4】 リン酸エステル系の界面活性剤が下記一
    般式(IV)で表される構造を持つ界面活性剤である請
    求項1記載の着色画像形成用感光液。 【化2】 (ここで、R5は炭素数1〜18のアルキル基又は炭素
    数7〜14のアルキルアリール基、R6はOH又はR5
    (CH2CH2O)nを表し、nはエチレンオキサイドの
    付加モル数を表す0〜20の整数である。)
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか記載の着色画像形
    成用感光液を基板上に塗布し、次いで乾燥して膜を形成
    し、活性光線を膜に対して画像状に照射して露光部を光
    硬化させ、未露光部を現像により除去することにより画
    素を形成することからなる工程を、異なった色の複数の
    着色画像形成用感光液を用いて繰り返し行うことを特徴
    とするカラーフィルターの製造法。
  6. 【請求項6】 赤色着色画像形成用感光液、緑色着色画
    像形成用感光液及び青色着色画像形成用感光液を用いて
    行う請求項5記載のカラーフィルターの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の方法によって製造
    されたカラーフィルター。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057813A (ja) * 2001-08-14 2003-02-28 Jsr Corp カラーフィルタ用感放射線性組成物、カラーフィルタおよびカラー液晶表示素子
JP2006276352A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Toppan Printing Co Ltd ブラックレジスト組成物及びカラーフィルタ
JP2011203467A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Kureha Corp 近赤外線吸収フィルターおよびその製造方法
KR20220119002A (ko) 2019-12-20 2022-08-26 도레이 카부시키가이샤 감광성 수지 조성물, 경화막, 유기 el 디스플레이 및 표시장치, 및 경화막의 제조 방법

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