JPH11339779A - ポリマー電池の製造方法 - Google Patents
ポリマー電池の製造方法Info
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- JPH11339779A JPH11339779A JP10143171A JP14317198A JPH11339779A JP H11339779 A JPH11339779 A JP H11339779A JP 10143171 A JP10143171 A JP 10143171A JP 14317198 A JP14317198 A JP 14317198A JP H11339779 A JPH11339779 A JP H11339779A
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- JP
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- sheet
- polymer
- solid electrolyte
- electrolyte
- polymer solid
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Primary Cells (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】シート状の正極および負極の間に高分子固体電
解質シートが接合された積層体を刃物で切断することに
より、所定寸法のシート状電池を得るポリマー電池の製
造方法において、得られたシート状電池に短絡が生じな
いようにする。 【解決手段】実験台1の上に平滑なガラスプレート2を
置き、このガラスプレートの平滑面上に高分子固体電解
質シート3を置く。この高分子固体電解質シート3に、
8mm×2.0mmの細長い押し付け面を有する押し付
けヘッド4を垂直上部から5mm/sの速度で押し付け
る。破断が生じた瞬間に高分子固体電解質シートに加わ
っている荷重を測定する。このようにして測定された圧
縮破壊点での荷重が0.48kgf以上である高分子固
体電解質シートを用いて、積層体を作製する。
解質シートが接合された積層体を刃物で切断することに
より、所定寸法のシート状電池を得るポリマー電池の製
造方法において、得られたシート状電池に短絡が生じな
いようにする。 【解決手段】実験台1の上に平滑なガラスプレート2を
置き、このガラスプレートの平滑面上に高分子固体電解
質シート3を置く。この高分子固体電解質シート3に、
8mm×2.0mmの細長い押し付け面を有する押し付
けヘッド4を垂直上部から5mm/sの速度で押し付け
る。破断が生じた瞬間に高分子固体電解質シートに加わ
っている荷重を測定する。このようにして測定された圧
縮破壊点での荷重が0.48kgf以上である高分子固
体電解質シートを用いて、積層体を作製する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状の積層体
を刃物で切断することにより所定寸法のシート状電池を
得るポリマー電池の製造方法に関する。
を刃物で切断することにより所定寸法のシート状電池を
得るポリマー電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子固体電解質をイオン移動媒体とす
るポリマー電池は、電解液をイオン移動媒体とする従来
の電池に比べて、液漏れがないため、電池の信頼性およ
び安全性が高い。また、電池の薄膜化や、パッケージの
簡略化および軽量化が期待される。さらに、高分子固体
電解質は加工柔軟性を有するため、電極との積層体形成
が容易であり、電極のイオン吸蔵放出による体積変化に
追随した界面保持もできる。
るポリマー電池は、電解液をイオン移動媒体とする従来
の電池に比べて、液漏れがないため、電池の信頼性およ
び安全性が高い。また、電池の薄膜化や、パッケージの
簡略化および軽量化が期待される。さらに、高分子固体
電解質は加工柔軟性を有するため、電極との積層体形成
が容易であり、電極のイオン吸蔵放出による体積変化に
追随した界面保持もできる。
【0003】このような高分子固体電解質の試みとして
は、Wrightにより、British Polym
er Jornal、7 p.319(1975)に、
ポリエチレンオキシドのアルカリ金属塩複合体が報告さ
れている。また、それ以来、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレンオキシド等のポリアルキレンエーテル系
材料をはじめ、ポリアクリロニトリル、ポリホスファゼ
ン、ポリシロキサン等を骨格とした高分子固体電解質に
ついての研究が活発になされている。この高分子固体電
解質は、ポリマー骨格に金属塩(電解質)が均一に固溶
しているものであり、ドライ系高分子固体電解質として
知られている。
は、Wrightにより、British Polym
er Jornal、7 p.319(1975)に、
ポリエチレンオキシドのアルカリ金属塩複合体が報告さ
れている。また、それ以来、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレンオキシド等のポリアルキレンエーテル系
材料をはじめ、ポリアクリロニトリル、ポリホスファゼ
ン、ポリシロキサン等を骨格とした高分子固体電解質に
ついての研究が活発になされている。この高分子固体電
解質は、ポリマー骨格に金属塩(電解質)が均一に固溶
しているものであり、ドライ系高分子固体電解質として
知られている。
【0004】しかしながら、このドライ系高分子固体電
解質のイオン伝導度は電解液に比べて著しく低いため、
これを用いた電池は、充放電の電流密度を高くできな
い、電池抵抗が高いなどの課題を有していた。したがっ
て、より高いイオン伝導度を有する高分子固体電解質が
求められている。
解質のイオン伝導度は電解液に比べて著しく低いため、
これを用いた電池は、充放電の電流密度を高くできな
い、電池抵抗が高いなどの課題を有していた。したがっ
て、より高いイオン伝導度を有する高分子固体電解質が
求められている。
【0005】そのため、例えば、電解質を溶解する有機
溶媒を高分子固体電解質中に含有させることにより、電
解質の解離度を高くしたり、高分子の分子運動を促進さ
せたりして、イオン伝導度を向上させることが提案され
ている(特開昭57−143356号公報等参照)。特
に、高分子固体電解質中に有機溶媒を大量に含有させた
ものは、液体と固体の中間的な性質を有するハイブリッ
ド電解質として、比較的高いイオン伝導度が得られるこ
とが報告されている(例えば、Gozdzらの米国特許
第5296318号明細書参照)。
溶媒を高分子固体電解質中に含有させることにより、電
解質の解離度を高くしたり、高分子の分子運動を促進さ
せたりして、イオン伝導度を向上させることが提案され
ている(特開昭57−143356号公報等参照)。特
に、高分子固体電解質中に有機溶媒を大量に含有させた
ものは、液体と固体の中間的な性質を有するハイブリッ
ド電解質として、比較的高いイオン伝導度が得られるこ
とが報告されている(例えば、Gozdzらの米国特許
第5296318号明細書参照)。
【0006】一方、シート状のポリマー電池を製造する
際には、シート状の正極および負極の間に高分子固体電
解質シートが接合された積層体を作製する必要がある。
そして、シート状のポリマー電池を大量に且つ生産性良
く製造するためには、正極シート、負極シート、および
高分子固体電解質シートをそれぞれロールで用意し、各
ロールから各シートを繰り出しながら加熱プレスを行う
ことにより帯状の積層体を作製し、この積層体を必要な
寸法に連続的に刃物で切り出す方法を採用することが好
ましい。
際には、シート状の正極および負極の間に高分子固体電
解質シートが接合された積層体を作製する必要がある。
そして、シート状のポリマー電池を大量に且つ生産性良
く製造するためには、正極シート、負極シート、および
高分子固体電解質シートをそれぞれロールで用意し、各
ロールから各シートを繰り出しながら加熱プレスを行う
ことにより帯状の積層体を作製し、この積層体を必要な
寸法に連続的に刃物で切り出す方法を採用することが好
ましい。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
方法を採用すると、切断時に積層体に加わる力によって
高分子固体電解質シートの切断部分近傍が破壊したり、
電極の切断部分にバリが生じたりして、正極と負極が短
絡するという問題がある。
方法を採用すると、切断時に積層体に加わる力によって
高分子固体電解質シートの切断部分近傍が破壊したり、
電極の切断部分にバリが生じたりして、正極と負極が短
絡するという問題がある。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題点を
解決するためのものであり、シート状の正極および負極
の間に高分子固体電解質シートが接合された積層体を刃
物で切断することにより、所定寸法のシート状電池を得
るポリマー電池の製造方法において、得られたシート状
電池に短絡が生じないようにできる方法を提供すること
を課題とする。
解決するためのものであり、シート状の正極および負極
の間に高分子固体電解質シートが接合された積層体を刃
物で切断することにより、所定寸法のシート状電池を得
るポリマー電池の製造方法において、得られたシート状
電池に短絡が生じないようにできる方法を提供すること
を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、シート状の正極および負極
の間に高分子固体電解質シートが接合された積層体を刃
物で切断することにより、所定寸法のシート状電池を得
るポリマー電池の製造方法において、高分子固体電解質
シートを固体の平滑面上に置き、この高分子固体電解質
シートに対して垂直上部から5mm/sの速度で、8m
m×0.2mmの細長い押し付け面を有する押し付けヘ
ッドを押し付けることにより、高分子固体電解質シート
に荷重を加えて圧縮し、この圧縮により破断が生じた瞬
間の荷重が0.48kgf以上である高分子固体電解質
シートを用いて、前記積層体を作製することを特徴とす
るポリマー電池の製造方法を提供する。
に、請求項1に係る発明は、シート状の正極および負極
の間に高分子固体電解質シートが接合された積層体を刃
物で切断することにより、所定寸法のシート状電池を得
るポリマー電池の製造方法において、高分子固体電解質
シートを固体の平滑面上に置き、この高分子固体電解質
シートに対して垂直上部から5mm/sの速度で、8m
m×0.2mmの細長い押し付け面を有する押し付けヘ
ッドを押し付けることにより、高分子固体電解質シート
に荷重を加えて圧縮し、この圧縮により破断が生じた瞬
間の荷重が0.48kgf以上である高分子固体電解質
シートを用いて、前記積層体を作製することを特徴とす
るポリマー電池の製造方法を提供する。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1の方法に
おいて、フッ化ビニリデン系樹脂と電解液とがゲル化に
より一体化された構造の高分子固体電解質シートを用い
たことを特徴とする。
おいて、フッ化ビニリデン系樹脂と電解液とがゲル化に
より一体化された構造の高分子固体電解質シートを用い
たことを特徴とする。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項2の方法に
おいて、フッ化ビニリデン系樹脂として、独立泡および
/または貫通孔を有する多孔性ポリフッ化ビニリデン系
樹脂を用いたことを特徴とする。
おいて、フッ化ビニリデン系樹脂として、独立泡および
/または貫通孔を有する多孔性ポリフッ化ビニリデン系
樹脂を用いたことを特徴とする。
【0012】本発明の方法によれば、積層体を作製する
高分子固体電解質シートとして、上記測定方法により測
定した圧縮破壊点での荷重が0.48kgf以上である
ものを用いることにより、作製された積層体を刃物で切
断する際に、切断時に積層体に加わる力によって高分子
固体電解質シートの切断部分近傍が破壊したり、電極の
切断部分にバリが生じたりすることが防止される。その
結果、積層体を所定寸法に切断して得られたシート状電
池に短絡が生じ難くなる。
高分子固体電解質シートとして、上記測定方法により測
定した圧縮破壊点での荷重が0.48kgf以上である
ものを用いることにより、作製された積層体を刃物で切
断する際に、切断時に積層体に加わる力によって高分子
固体電解質シートの切断部分近傍が破壊したり、電極の
切断部分にバリが生じたりすることが防止される。その
結果、積層体を所定寸法に切断して得られたシート状電
池に短絡が生じ難くなる。
【0013】本発明の方法において、積層体の作製方法
としては、高分子固体電解質シートをシート状の正極お
よび負極の間に挟んで加熱プレスする方法が採用でき、
加熱プレスの方法としては、平板プレス法、ロールラミ
ネーション法等が挙げられる。切断に使用する刃物とし
ては、カッターナイフ等の薄刃の刃物を用いることが好
ましい。
としては、高分子固体電解質シートをシート状の正極お
よび負極の間に挟んで加熱プレスする方法が採用でき、
加熱プレスの方法としては、平板プレス法、ロールラミ
ネーション法等が挙げられる。切断に使用する刃物とし
ては、カッターナイフ等の薄刃の刃物を用いることが好
ましい。
【0014】本発明の方法で使用可能な高分子固体電解
質としては、有機高分子化合物と電解液とがゲル化によ
り一体化された高分子固体電解質(ゲル状高分子固体電
解質)が好ましい。
質としては、有機高分子化合物と電解液とがゲル化によ
り一体化された高分子固体電解質(ゲル状高分子固体電
解質)が好ましい。
【0015】このようなゲル状高分子固体電解質を構成
する有機高分子化合物(支持ポリマー)としては、例え
ば、ポリアルキレングリコール類、ポリ(メタ)アクリ
レート類、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリフッ化ビ
ニリデン系樹脂、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン
等が挙げられる。これらのうち、特にリチウムイオン電
池用高分子固体電解質の支持ポリマーとしては、イオン
伝導度が高いことからポリアクリロニトリル系樹脂やポ
リフッ化ビニリデン系樹脂が好ましい。中でもポリフッ
化ビニリデン系樹脂は、電気化学的安定性にも優れてい
るため特に好ましい。
する有機高分子化合物(支持ポリマー)としては、例え
ば、ポリアルキレングリコール類、ポリ(メタ)アクリ
レート類、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリフッ化ビ
ニリデン系樹脂、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン
等が挙げられる。これらのうち、特にリチウムイオン電
池用高分子固体電解質の支持ポリマーとしては、イオン
伝導度が高いことからポリアクリロニトリル系樹脂やポ
リフッ化ビニリデン系樹脂が好ましい。中でもポリフッ
化ビニリデン系樹脂は、電気化学的安定性にも優れてい
るため特に好ましい。
【0016】ポリフッ化ビニリデン系樹脂としては、ポ
リビニリデンフルオライドや、ポリビニリデンフルオラ
イドを主成分とする共重合体(共重合成分として、ポリ
ヘキサフルオロプロピレン、ポリパーフルオロビニルエ
ーテル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフル
オロプロピレンオキシド、またはポリフルオロエチレン
等を含むもの)が挙げられる。
リビニリデンフルオライドや、ポリビニリデンフルオラ
イドを主成分とする共重合体(共重合成分として、ポリ
ヘキサフルオロプロピレン、ポリパーフルオロビニルエ
ーテル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフル
オロプロピレンオキシド、またはポリフルオロエチレン
等を含むもの)が挙げられる。
【0017】ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる支持
ポリマーとしては、バルク構造以外に、独立泡や貫通孔
を有する多孔質構造、架橋構造を有するものがあり、本
発明ではこれらのいずれのものも使用可能であるが、独
立泡や貫通孔を有する多孔性ポリフッ化ビニリデン系樹
脂を支持ポリマーとして用いることが好ましい。これに
より、機械的強度とイオン伝導度の両方を高くすること
ができる。なお、独立泡を有するポリフッ化ビニリデン
系樹脂成形体の製造方法についてはWO97−1859
6号公報等に、貫通孔を有するポリフッ化ビニリデン系
樹脂成形体の製造方法についてはWO97−48106
号公報等に記載されている。
ポリマーとしては、バルク構造以外に、独立泡や貫通孔
を有する多孔質構造、架橋構造を有するものがあり、本
発明ではこれらのいずれのものも使用可能であるが、独
立泡や貫通孔を有する多孔性ポリフッ化ビニリデン系樹
脂を支持ポリマーとして用いることが好ましい。これに
より、機械的強度とイオン伝導度の両方を高くすること
ができる。なお、独立泡を有するポリフッ化ビニリデン
系樹脂成形体の製造方法についてはWO97−1859
6号公報等に、貫通孔を有するポリフッ化ビニリデン系
樹脂成形体の製造方法についてはWO97−48106
号公報等に記載されている。
【0018】また、ゲル状高分子固体電解質を構成する
電解液は、電解質を有機溶媒に溶解したものであり、電
解質としては、無機塩、有機塩、無機酸、有機酸のいず
れもが使用可能である。無機酸としては、テトラフルオ
ロホウ酸、過塩素酸、硝酸、および塩酸等が挙げられ
る。有機酸としては、トリフルオロメタンスルホン酸、
酢酸、プロピオン酸等が挙げられる。無機塩および有機
塩としては、これらの無機酸および有機酸の塩が挙げら
れる。
電解液は、電解質を有機溶媒に溶解したものであり、電
解質としては、無機塩、有機塩、無機酸、有機酸のいず
れもが使用可能である。無機酸としては、テトラフルオ
ロホウ酸、過塩素酸、硝酸、および塩酸等が挙げられ
る。有機酸としては、トリフルオロメタンスルホン酸、
酢酸、プロピオン酸等が挙げられる。無機塩および有機
塩としては、これらの無機酸および有機酸の塩が挙げら
れる。
【0019】塩型の電解質は有機溶媒に溶解して、プロ
トンや、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金
属、および遷移金属のカチオンを生じるが、電解液には
これらのカチオンが単独で含まれていても二つ以上含ま
れていてもよい。
トンや、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金
属、および遷移金属のカチオンを生じるが、電解液には
これらのカチオンが単独で含まれていても二つ以上含ま
れていてもよい。
【0020】ゲル状高分子固体電解質を用いてリチウム
電池を構成する場合には、電解質としてリチウム塩を用
いることが好ましい。リチウム塩の具体例としては、L
iAsF6 、LiBF4 、LiPF6 、LiClO4 、
LiCF3 SO3 、LiN(CF3 SO2 )2 、LiC
(CF3 SO2 )3 などが挙げられる。
電池を構成する場合には、電解質としてリチウム塩を用
いることが好ましい。リチウム塩の具体例としては、L
iAsF6 、LiBF4 、LiPF6 、LiClO4 、
LiCF3 SO3 、LiN(CF3 SO2 )2 、LiC
(CF3 SO2 )3 などが挙げられる。
【0021】電解質を溶解させる有機溶媒としては、プ
ロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブ
チロラクトン、1、2−ジメトキシエタン、1、3−ジ
オキソラン、テトラヒドロフラン、蟻酸メチル、アセト
ニトリル、ジメチルスルホキシド、2−メチルテトラヒ
ドロフラン、3−メチルー1、3−オキソザリジン−2
−オン、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネート、ジエチルエーテル、スル
ホラン等が、単独でまたは混合溶媒として用いられる。
ロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブ
チロラクトン、1、2−ジメトキシエタン、1、3−ジ
オキソラン、テトラヒドロフラン、蟻酸メチル、アセト
ニトリル、ジメチルスルホキシド、2−メチルテトラヒ
ドロフラン、3−メチルー1、3−オキソザリジン−2
−オン、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネート、ジエチルエーテル、スル
ホラン等が、単独でまたは混合溶媒として用いられる。
【0022】また、これらの有機溶媒に、ポリエチレン
オキシド、ポリプロピレンオキシドなどの脂肪族ポリエ
ーテル、ポリビニリデンフルオライド系重合体、ポリア
クリロニトリル、脂肪族ポリエステル、脂肪族カーボネ
ートなどのポリマーを溶解させた混合物に、電解質を溶
解させてもよい。
オキシド、ポリプロピレンオキシドなどの脂肪族ポリエ
ーテル、ポリビニリデンフルオライド系重合体、ポリア
クリロニトリル、脂肪族ポリエステル、脂肪族カーボネ
ートなどのポリマーを溶解させた混合物に、電解質を溶
解させてもよい。
【0023】ゲル状高分子固体電解質は、例えば、支持
ポリマーを電解液中に所定時間浸漬して、支持ポリマー
を電解液で膨潤させることにより作製される。また、こ
の膨潤工程は、電解液をアセトン、テトラヒドロフラン
などの低沸点溶媒と混合した混合溶液に、支持ポリマー
を所定時間浸漬した後、低沸点の溶媒を揮発させること
により行ってもよい。
ポリマーを電解液中に所定時間浸漬して、支持ポリマー
を電解液で膨潤させることにより作製される。また、こ
の膨潤工程は、電解液をアセトン、テトラヒドロフラン
などの低沸点溶媒と混合した混合溶液に、支持ポリマー
を所定時間浸漬した後、低沸点の溶媒を揮発させること
により行ってもよい。
【0024】ポリマー電池がリチウム電池の場合には、
電極の正極および負極の活物質として、リチウムイオン
が吸蔵放出可能な活物質を用いる。リチウム電池の正極
活物質としては、負極に対して高い電位を有する材料を
用いる。この例としては、Li(1-x) CoO2 、Ln
(1-x) NiO2 、Li(1-x)Mn2 O4 、Li(1-x) M
O2 (0<x<1、MはCo、Ni、Mn、Feの混合
体を表す。)、Li(2-y) Mn2 O4 (0<y<2)、
結晶性Li(1-x) V2O5 、アモルファス状Li(2-y)
V2 O5 (0<y<2)、Li(1.2-x')Nb2O5 (0
<x’<1.2)などの酸化物、Li(1-x) TiS2 、
Li(1-x) MoS2 、Li(3-z) NbSe3 (0<z<
3)などの金属カルコゲナイド、ポリピロール、ポリチ
オフェン、ポリアニリン、ポリアセン誘導体、ポリアセ
チレン、ポリチエニレンビニレン、ポリアリレンビニレ
ン、ジチオール誘導体、ジスルフィド誘導体などの有機
化合物を挙げることができる。
電極の正極および負極の活物質として、リチウムイオン
が吸蔵放出可能な活物質を用いる。リチウム電池の正極
活物質としては、負極に対して高い電位を有する材料を
用いる。この例としては、Li(1-x) CoO2 、Ln
(1-x) NiO2 、Li(1-x)Mn2 O4 、Li(1-x) M
O2 (0<x<1、MはCo、Ni、Mn、Feの混合
体を表す。)、Li(2-y) Mn2 O4 (0<y<2)、
結晶性Li(1-x) V2O5 、アモルファス状Li(2-y)
V2 O5 (0<y<2)、Li(1.2-x')Nb2O5 (0
<x’<1.2)などの酸化物、Li(1-x) TiS2 、
Li(1-x) MoS2 、Li(3-z) NbSe3 (0<z<
3)などの金属カルコゲナイド、ポリピロール、ポリチ
オフェン、ポリアニリン、ポリアセン誘導体、ポリアセ
チレン、ポリチエニレンビニレン、ポリアリレンビニレ
ン、ジチオール誘導体、ジスルフィド誘導体などの有機
化合物を挙げることができる。
【0025】リチウム電池の負極活物質としては、上記
正極に対して低い電位を有する材料を用いる。この例と
しては、金属リチウム、アルミニウム・リチウム合金、
マグネシウム・アルミニウム・リチウム合金などの金属
リチウム合金、AlSb、Mg2 Ge、NiSi2 など
の金属間化合物、グラファイト、コークス、低温焼成高
分子などの炭素系材料、SnM系酸化物(MはSi,G
e,Pbを表す。)、Si(1-y) M′y Oz (M′は
W,Sn,Pb,B等を表す。)の複合酸化物、酸化チ
タン、酸化鉄などの金属酸化物のリチウム固溶体、Li
7 MnN4 、Li 3 FeN2 、Li(3-x) Cox N、L
i(3-x) NiN、Li(3-x) Cux N、Li3 BN2 、
Li3 AlN2 、Li3 SiN3 の窒化物などのセラミ
ックス等が挙げられる。
正極に対して低い電位を有する材料を用いる。この例と
しては、金属リチウム、アルミニウム・リチウム合金、
マグネシウム・アルミニウム・リチウム合金などの金属
リチウム合金、AlSb、Mg2 Ge、NiSi2 など
の金属間化合物、グラファイト、コークス、低温焼成高
分子などの炭素系材料、SnM系酸化物(MはSi,G
e,Pbを表す。)、Si(1-y) M′y Oz (M′は
W,Sn,Pb,B等を表す。)の複合酸化物、酸化チ
タン、酸化鉄などの金属酸化物のリチウム固溶体、Li
7 MnN4 、Li 3 FeN2 、Li(3-x) Cox N、L
i(3-x) NiN、Li(3-x) Cux N、Li3 BN2 、
Li3 AlN2 、Li3 SiN3 の窒化物などのセラミ
ックス等が挙げられる。
【0026】ポリマー電池の正極および負極は、所定の
活物質材料を所定形状に加工することにより形成され
る。この加工形態としては連続体、または活物質粒子が
バインダーで結着された活物質層を有する構造等が挙げ
られる。連続体の加工方法としては、電解析出法、電解
溶解法、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、溶融加
工法、焼結成形法、および圧縮成形法等が挙げられる。
活物質材料を所定形状に加工することにより形成され
る。この加工形態としては連続体、または活物質粒子が
バインダーで結着された活物質層を有する構造等が挙げ
られる。連続体の加工方法としては、電解析出法、電解
溶解法、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、溶融加
工法、焼結成形法、および圧縮成形法等が挙げられる。
【0027】活物質層は、例えば、粉末状の活物質をバ
インダーおよび有機溶媒と混合したものをシート状に塗
布し、溶媒を乾燥させることにより得ることができる。
バインダーとしては、ポリビニリデンフロライド、ポリ
(ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド)
共重合体などポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリテトラ
フルオロエチレン等のフッ素系ポリマー、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
等の炭化水素系ポリマー等が用いられる。また、活物質
層は、電気抵抗の低い材料からなる集電体上に形成して
もよい。
インダーおよび有機溶媒と混合したものをシート状に塗
布し、溶媒を乾燥させることにより得ることができる。
バインダーとしては、ポリビニリデンフロライド、ポリ
(ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド)
共重合体などポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリテトラ
フルオロエチレン等のフッ素系ポリマー、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
等の炭化水素系ポリマー等が用いられる。また、活物質
層は、電気抵抗の低い材料からなる集電体上に形成して
もよい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。 [実施例1]ゲル状高分子固体電解質シートの作製は、
以下のようにして行った。
説明する。 [実施例1]ゲル状高分子固体電解質シートの作製は、
以下のようにして行った。
【0029】先ず、高分子固体電解質をなす有機高分子
化合物として、ヘキサフルオロプロピレンを3重量%含
有するポリ(ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロ
プロピレン)樹脂の粉末を用意した。また、高分子固体
電解質をなす電解液を以下のようにして調合した。すな
わち、エチレンカーボネート(EC)1体積部とガンマ
ブチロラクタム(γ−BL)1体積部を混合し、この混
合溶媒にLiBF4 を溶解させて、LiBF4 濃度が
1.0Mである電解液を得た。
化合物として、ヘキサフルオロプロピレンを3重量%含
有するポリ(ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロ
プロピレン)樹脂の粉末を用意した。また、高分子固体
電解質をなす電解液を以下のようにして調合した。すな
わち、エチレンカーボネート(EC)1体積部とガンマ
ブチロラクタム(γ−BL)1体積部を混合し、この混
合溶媒にLiBF4 を溶解させて、LiBF4 濃度が
1.0Mである電解液を得た。
【0030】次に、前記樹脂の粉末を温度230℃で粉
末成形することにより、膜厚35μmのシートを得た。
次に、このシートに、フロンHFC134a(ダイキン
工業(株)製「ダイフロン134a(商品名)」)を7
重量%の含有率となるように含浸させた後、このシート
を180℃で加熱した。これにより、このシートは独立
泡を有する白色発泡体(発泡倍率4倍)となり、その膜
厚は70μmとなった。
末成形することにより、膜厚35μmのシートを得た。
次に、このシートに、フロンHFC134a(ダイキン
工業(株)製「ダイフロン134a(商品名)」)を7
重量%の含有率となるように含浸させた後、このシート
を180℃で加熱した。これにより、このシートは独立
泡を有する白色発泡体(発泡倍率4倍)となり、その膜
厚は70μmとなった。
【0031】このシートを活栓付容器内に入れた後、こ
の容器内に前記電解液をシート全体が電解液に浸るまで
入れた。この状態で容器内の温度を80℃に保持し、シ
ートに対する電解液の含浸を6時間行った。これによ
り、独立泡を有する多孔性構造のポリ(ビニリデンフル
オライド−ヘキサフルオロプロピレン)に電解液がゲル
化により一体化された高分子固体電解質シートが得られ
た。この高分子固体電解質シートの膜厚は100μmで
あった。
の容器内に前記電解液をシート全体が電解液に浸るまで
入れた。この状態で容器内の温度を80℃に保持し、シ
ートに対する電解液の含浸を6時間行った。これによ
り、独立泡を有する多孔性構造のポリ(ビニリデンフル
オライド−ヘキサフルオロプロピレン)に電解液がゲル
化により一体化された高分子固体電解質シートが得られ
た。この高分子固体電解質シートの膜厚は100μmで
あった。
【0032】この高分子固体電解質シートの圧縮破断試
験を以下のようにして行った。先ず、図1に示すよう
に、実験台1の上に平滑なガラスプレート2を置き、こ
のガラスプレートの平滑面上に、上述のようにして得ら
れた高分子固体電解質シート3を置いた。次に、この高
分子固体電解質シート3に対して、先端に細長い押し付
けヘッド4を備えた加圧機(株式会社イマダ社製デジタ
ルフォースゲージDPRSX)を用い、この押し付けヘ
ッド4を垂直上部から5mm/sの速度で押し付けた。
験を以下のようにして行った。先ず、図1に示すよう
に、実験台1の上に平滑なガラスプレート2を置き、こ
のガラスプレートの平滑面上に、上述のようにして得ら
れた高分子固体電解質シート3を置いた。次に、この高
分子固体電解質シート3に対して、先端に細長い押し付
けヘッド4を備えた加圧機(株式会社イマダ社製デジタ
ルフォースゲージDPRSX)を用い、この押し付けヘ
ッド4を垂直上部から5mm/sの速度で押し付けた。
【0033】図2に示すように、この押し付けヘッド4
はアルミニウム製の平板であって、平板面に垂直な細長
い面が押し付け面41となっている。この押し付け面4
1の長手方向の寸法aは8mmであり、幅方向の寸法b
は0.2mmである。この押し付け面41の反対側の面
の中央部に、この面から垂直に延びる軸部材5が固定さ
れており、この軸部材5の上部に加圧機構が接続されて
いる。
はアルミニウム製の平板であって、平板面に垂直な細長
い面が押し付け面41となっている。この押し付け面4
1の長手方向の寸法aは8mmであり、幅方向の寸法b
は0.2mmである。この押し付け面41の反対側の面
の中央部に、この面から垂直に延びる軸部材5が固定さ
れており、この軸部材5の上部に加圧機構が接続されて
いる。
【0034】したがって、加圧機構を作動させて押し付
けヘッドを押し付けることにより、高分子固体電解質シ
ートに荷重が加わるため、高分子固体電解質シートは圧
縮されていずれは破断するが、この破断が生じた瞬間に
高分子固体電解質シートに加わっている荷重を測定し
た。
けヘッドを押し付けることにより、高分子固体電解質シ
ートに荷重が加わるため、高分子固体電解質シートは圧
縮されていずれは破断するが、この破断が生じた瞬間に
高分子固体電解質シートに加わっている荷重を測定し
た。
【0035】このようにして測定されたこの高分子固体
電解質シートの圧縮破断点での荷重は2.4kgfであ
った。正極シートは以下のようにして作製した。平均粒
径10μm のコバルト酸リチウム(LiCoO2 )の粉
末とカーボンブラックを、ポリビニリデンフロライドの
N−メチルピロリドン溶液(ポリビニリデンフロライド
濃度5重量%)に均一に分散させることにより、乾燥重
量混合比でコバルト酸リチウムを85%、カーボンブラ
ックを8%、バインダーであるポリビニリデンフロライ
ドを7%含有するスラリーを得た。このスラリーをアル
ミニウムシート上にドクターブレードを用いて塗布した
後、乾燥させることにより、集電体上に膜厚115μm
の活物質層が形成された正極シートを得た。
電解質シートの圧縮破断点での荷重は2.4kgfであ
った。正極シートは以下のようにして作製した。平均粒
径10μm のコバルト酸リチウム(LiCoO2 )の粉
末とカーボンブラックを、ポリビニリデンフロライドの
N−メチルピロリドン溶液(ポリビニリデンフロライド
濃度5重量%)に均一に分散させることにより、乾燥重
量混合比でコバルト酸リチウムを85%、カーボンブラ
ックを8%、バインダーであるポリビニリデンフロライ
ドを7%含有するスラリーを得た。このスラリーをアル
ミニウムシート上にドクターブレードを用いて塗布した
後、乾燥させることにより、集電体上に膜厚115μm
の活物質層が形成された正極シートを得た。
【0036】負極シートは以下のようにして作製した。
平均粒径12μm のニードルコークス粉末を、ポリビニ
リデンフロライドのN−メチルピロリドン溶液(ポリビ
ニリデンフロライド濃度5重量%)に均一に分散させる
ことにより、乾燥重量混合比でニードルコークスを92
%、バインダーであるポリビニリデンフロライドを8%
含有するスラリーを得た。このスラリーを、銅シート上
にドクターブレードを用いて塗布した後、乾燥させるこ
とにより、集電体上に膜厚125μm の活物質層が形成
された負極シートを得た。
平均粒径12μm のニードルコークス粉末を、ポリビニ
リデンフロライドのN−メチルピロリドン溶液(ポリビ
ニリデンフロライド濃度5重量%)に均一に分散させる
ことにより、乾燥重量混合比でニードルコークスを92
%、バインダーであるポリビニリデンフロライドを8%
含有するスラリーを得た。このスラリーを、銅シート上
にドクターブレードを用いて塗布した後、乾燥させるこ
とにより、集電体上に膜厚125μm の活物質層が形成
された負極シートを得た。
【0037】このようにして作製した高分子固体電解質
シートを11cm×19cmの大きさに切り出した。正
極シートおよび負極シートはそれぞれ10cm×18c
mの大きさに切り出した。切り出された高分子固体電解
質シートを切り出された正極シートと負極シートとの間
に挟んで、日本オートマチック株式会社製卓上油圧プレ
ス機(HYP305H)により、110℃、60kgf
/cm2 の条件で加熱プレスを行った。これにより、正
極と負極との間に高分子固体電解質が接合された積層体
を得た。同じ積層体を30個作製した。
シートを11cm×19cmの大きさに切り出した。正
極シートおよび負極シートはそれぞれ10cm×18c
mの大きさに切り出した。切り出された高分子固体電解
質シートを切り出された正極シートと負極シートとの間
に挟んで、日本オートマチック株式会社製卓上油圧プレ
ス機(HYP305H)により、110℃、60kgf
/cm2 の条件で加熱プレスを行った。これにより、正
極と負極との間に高分子固体電解質が接合された積層体
を得た。同じ積層体を30個作製した。
【0038】この積層体をカッターナイフを用いて切断
することにより、一つの積層体から10cm×3cmの
シート状電極を6枚得た。各積層体毎に、得られた6枚
のシート状電極を積層して6層構造のポリマー電池を作
製した。このようにして30個のポリマー電池を作製
し、全てのポリマー電池を北斗電工101SM型充放電
試験機に接続して、電流密度1mA/cm2 で充電を行
うことにより短絡が生じているかどうかを確認した。そ
の結果、30個とも短絡は見られなかった。 [実施例2]エチレンカーボネート(EC)1体積部、
プロピオンカーボネート(PC)1体積部、およびガン
マブチロラクタム(γ−BL)2体積部を混合し、この
混合溶媒にLiBF4 を溶解させることにより、LiB
F4 濃度が1.0Mである電解液を得た。この電解液を
用い、実施例1で作製した70μmの白色発泡体シート
に対する電解液の含浸を、90℃1時間の浸漬条件で行
った。
することにより、一つの積層体から10cm×3cmの
シート状電極を6枚得た。各積層体毎に、得られた6枚
のシート状電極を積層して6層構造のポリマー電池を作
製した。このようにして30個のポリマー電池を作製
し、全てのポリマー電池を北斗電工101SM型充放電
試験機に接続して、電流密度1mA/cm2 で充電を行
うことにより短絡が生じているかどうかを確認した。そ
の結果、30個とも短絡は見られなかった。 [実施例2]エチレンカーボネート(EC)1体積部、
プロピオンカーボネート(PC)1体積部、およびガン
マブチロラクタム(γ−BL)2体積部を混合し、この
混合溶媒にLiBF4 を溶解させることにより、LiB
F4 濃度が1.0Mである電解液を得た。この電解液を
用い、実施例1で作製した70μmの白色発泡体シート
に対する電解液の含浸を、90℃1時間の浸漬条件で行
った。
【0039】これにより、独立泡を有する多孔性構造の
ポリ(ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピ
レン)に電解液がゲル化により一体化された高分子固体
電解質シートが得られた。この高分子固体電解質シート
の膜厚は、110μmであった。
ポリ(ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピ
レン)に電解液がゲル化により一体化された高分子固体
電解質シートが得られた。この高分子固体電解質シート
の膜厚は、110μmであった。
【0040】この高分子固体電解質シートの圧縮破断点
での荷重を、実施例1と同じ測定方法で測定したところ
0.48kgfであった。このようにして作製した高分
子固体電解質シートを用いた以外は実施例1と同じ方法
で、30個のポリマー電池を作製し、全てのポリマー電
池について、実施例1と同じ方法で短絡が生じているか
どうかを確認した。その結果、30個とも短絡は見られ
なかった。 [比較例1]ゲル状高分子固体電解質膜の作製は、以下
のようにして行った。
での荷重を、実施例1と同じ測定方法で測定したところ
0.48kgfであった。このようにして作製した高分
子固体電解質シートを用いた以外は実施例1と同じ方法
で、30個のポリマー電池を作製し、全てのポリマー電
池について、実施例1と同じ方法で短絡が生じているか
どうかを確認した。その結果、30個とも短絡は見られ
なかった。 [比較例1]ゲル状高分子固体電解質膜の作製は、以下
のようにして行った。
【0041】先ず、高分子固体電解質をなす有機高分子
化合物として、ヘキサフルオロプロピレンを5重量%含
有するポリ(ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロ
プロピレン)樹脂を用意した。また、高分子固体電解質
をなす電解液を以下のようにして調合した。先ず、エチ
レンカーボネート(EC)1体積部、プロピレンカーボ
ネート(PC)1体積部、およびガンマブチロラクタム
(γ−BL)2体積部を混合し、次に、この混合溶媒に
LiBF4 を溶解させて、LiBF4 濃度が1.5mo
l/lである電解液を得た。
化合物として、ヘキサフルオロプロピレンを5重量%含
有するポリ(ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロ
プロピレン)樹脂を用意した。また、高分子固体電解質
をなす電解液を以下のようにして調合した。先ず、エチ
レンカーボネート(EC)1体積部、プロピレンカーボ
ネート(PC)1体積部、およびガンマブチロラクタム
(γ−BL)2体積部を混合し、次に、この混合溶媒に
LiBF4 を溶解させて、LiBF4 濃度が1.5mo
l/lである電解液を得た。
【0042】次に、前記樹脂を加熱押し出し成形するこ
とにより、膜厚80μmのシートを得た。このシートに
照射量15Mradで電子線照射を行った。これによ
り、このシートを架橋構造とした。
とにより、膜厚80μmのシートを得た。このシートに
照射量15Mradで電子線照射を行った。これによ
り、このシートを架橋構造とした。
【0043】このシートを活栓付容器内に入れた後、こ
の容器内に前記電解液をシート全体が電解液に浸るまで
入れた。この状態で容器内の温度を100℃に保持し、
シートに対する電解液の含浸を2時間行った。これによ
り、架橋構造のポリ(ビニリデンフルオライド−ヘキサ
フルオロプロピレン)シートに電解液がゲル化により一
体化された高分子固体電解質シートが得られた。この高
分子固体電解質シートの膜厚は140μmであった。
の容器内に前記電解液をシート全体が電解液に浸るまで
入れた。この状態で容器内の温度を100℃に保持し、
シートに対する電解液の含浸を2時間行った。これによ
り、架橋構造のポリ(ビニリデンフルオライド−ヘキサ
フルオロプロピレン)シートに電解液がゲル化により一
体化された高分子固体電解質シートが得られた。この高
分子固体電解質シートの膜厚は140μmであった。
【0044】この高分子固体電解質シートの圧縮破断点
での荷重を、実施例1と同じ測定方法で測定したところ
0.16kgfであった。このようにして作製した高分
子固体電解質シートを用いた以外は実施例1と同じ方法
で、30個のポリマー電池を作製し、全てのポリマー電
池について、実施例1と同じ方法で短絡が生じているか
どうかを確認した。その結果、30個中3つに短絡が見
られた。 [比較例2]比較例1と同じ電解液を用い、比較例1で
作製した膜厚80μmの架橋構造のシートに対する電解
液の含浸を、100℃3時間の浸漬条件で行った。
での荷重を、実施例1と同じ測定方法で測定したところ
0.16kgfであった。このようにして作製した高分
子固体電解質シートを用いた以外は実施例1と同じ方法
で、30個のポリマー電池を作製し、全てのポリマー電
池について、実施例1と同じ方法で短絡が生じているか
どうかを確認した。その結果、30個中3つに短絡が見
られた。 [比較例2]比較例1と同じ電解液を用い、比較例1で
作製した膜厚80μmの架橋構造のシートに対する電解
液の含浸を、100℃3時間の浸漬条件で行った。
【0045】これにより、架橋構造のポリ(ビニリデン
フルオライド−ヘキサフルオロプロピレン)に電解液が
ゲル化により一体化された高分子固体電解質シートが得
られた。この高分子固体電解質シートの膜厚は160μ
mであった。
フルオライド−ヘキサフルオロプロピレン)に電解液が
ゲル化により一体化された高分子固体電解質シートが得
られた。この高分子固体電解質シートの膜厚は160μ
mであった。
【0046】この高分子固体電解質シートの圧縮破断点
での荷重を、実施例1と同じ測定方法で測定したところ
0.08kgfであった。この高分子固体電解質シート
を用いた以外は実施例1と同じ方法で、30個のポリマ
ー電池を作製し、全てのポリマー電池について、実施例
1と同じ方法で短絡が生じているかどうかを確認した。
その結果、30個中10個に短絡が見られた。
での荷重を、実施例1と同じ測定方法で測定したところ
0.08kgfであった。この高分子固体電解質シート
を用いた以外は実施例1と同じ方法で、30個のポリマ
ー電池を作製し、全てのポリマー電池について、実施例
1と同じ方法で短絡が生じているかどうかを確認した。
その結果、30個中10個に短絡が見られた。
【0047】これらの結果から分かるように、積層体を
作製する高分子固体電解質シートとして、上記測定方法
により測定した圧縮破壊点での荷重が0.48kgf以
上であるものを用れば、この積層体を刃物で切断して得
られたシート状電池に短絡が生じない。
作製する高分子固体電解質シートとして、上記測定方法
により測定した圧縮破壊点での荷重が0.48kgf以
上であるものを用れば、この積層体を刃物で切断して得
られたシート状電池に短絡が生じない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、積層体を所定寸法に切断して得られたシート状電
池に短絡が生じ難くなるため、シート状電池の製造方法
として、正極シート、負極シート、および高分子固体電
解質シートをそれぞれロールで用意し、各ロールから各
シートを繰り出しながら加熱プレスを行うことにより帯
状の積層体を作製し、この積層体を必要な寸法に連続的
に刃物で切り出す方法を採用することが可能になる。そ
の結果、シート状のポリマー電池を大量に且つ生産性良
く製造することができるようになる。
れば、積層体を所定寸法に切断して得られたシート状電
池に短絡が生じ難くなるため、シート状電池の製造方法
として、正極シート、負極シート、および高分子固体電
解質シートをそれぞれロールで用意し、各ロールから各
シートを繰り出しながら加熱プレスを行うことにより帯
状の積層体を作製し、この積層体を必要な寸法に連続的
に刃物で切り出す方法を採用することが可能になる。そ
の結果、シート状のポリマー電池を大量に且つ生産性良
く製造することができるようになる。
【0049】特に、請求項2の方法によれば、イオン伝
導度が高く、電気化学的安定性にも優れたポリマー電池
が得られる。特に、請求項3の方法によれば、機械的強
度とイオン伝導度の両方に優れたポリマー電池が得られ
る。
導度が高く、電気化学的安定性にも優れたポリマー電池
が得られる。特に、請求項3の方法によれば、機械的強
度とイオン伝導度の両方に優れたポリマー電池が得られ
る。
【図1】本発明の実施形態で行った高分子固体電解質シ
ートの圧縮破断試験方法を説明する説明図である。
ートの圧縮破断試験方法を説明する説明図である。
【図2】本発明の実施形態で高分子固体電解質シートの
圧縮破断試験に使用した押し付けヘッドを示す斜視図で
ある。
圧縮破断試験に使用した押し付けヘッドを示す斜視図で
ある。
1 実験台 2 ガラスプレート(固体の平滑面) 3 高分子固体電解質シート 4 押し付けヘッド 5 軸部材 41 押し付け面 a 押し付け面の長手方向寸法 b 押し付け面の幅方向寸法
Claims (3)
- 【請求項1】 シート状の正極および負極の間に高分子
固体電解質シートが接合された積層体を刃物で切断する
ことにより、所定寸法のシート状電池を得るポリマー電
池の製造方法において、 高分子固体電解質シートを固体の平滑面上に置き、この
高分子固体電解質シートに対して垂直上部から5mm/
sの速度で、8mm×0.2mmの細長い押し付け面を
有する押し付けヘッドを押し付けることにより、高分子
固体電解質シートに荷重を加えて圧縮し、この圧縮によ
り破断が生じた瞬間の荷重が0.48kgf以上である
高分子固体電解質シートを用いて、前記積層体を作製す
ることを特徴とするポリマー電池の製造方法。 - 【請求項2】 フッ化ビニリデン系樹脂と電解液とがゲ
ル化により一体化された構造の高分子固体電解質シート
を用いたことを特徴とする請求項1記載のポリマー電池
の製造方法。 - 【請求項3】 フッ化ビニリデン系樹脂として、独立泡
および/または貫通孔を有する多孔性ポリフッ化ビニリ
デン系樹脂を用いたことを特徴とする請求項2記載のポ
リマー電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10143171A JPH11339779A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | ポリマー電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10143171A JPH11339779A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | ポリマー電池の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11339779A true JPH11339779A (ja) | 1999-12-10 |
Family
ID=15332575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10143171A Withdrawn JPH11339779A (ja) | 1998-05-25 | 1998-05-25 | ポリマー電池の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11339779A (ja) |
-
1998
- 1998-05-25 JP JP10143171A patent/JPH11339779A/ja not_active Withdrawn
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