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JPH11279159A - 光学活性なピペラジンカルボン酸エステルの製造方法 - Google Patents

光学活性なピペラジンカルボン酸エステルの製造方法

Info

Publication number
JPH11279159A
JPH11279159A JP10095385A JP9538598A JPH11279159A JP H11279159 A JPH11279159 A JP H11279159A JP 10095385 A JP10095385 A JP 10095385A JP 9538598 A JP9538598 A JP 9538598A JP H11279159 A JPH11279159 A JP H11279159A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
represented
bis
phenylmethyl
menthyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10095385A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsumasa Takada
光正 高田
Tetsuya Kato
哲也 加藤
Yukio Hirai
幸男 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soda Co Ltd filed Critical Nippon Soda Co Ltd
Priority to JP10095385A priority Critical patent/JPH11279159A/ja
Publication of JPH11279159A publication Critical patent/JPH11279159A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 好収率で光学活性なピペラジンカルボン酸エ
ステルの製造方法を提供する。 【解決手段】 (S)−1,4−ビス(フェニルメチ
ル)−2−ピペラジンカルボン酸−L−メンチルエステ
ルまたは該エステルを塩基存在下、加熱する事でラセミ
化させた後、光学分割することにより(R)−1,4−
ビス(フェニルメチル)−2−ピペラジンカルボン酸−
L−メンチルエステルを好収率で製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は式(III)で示される
光学活性の(R)−1,4−ビス(フェニルメチル)−
2−ピペラジンカルボン酸−L−メンチルエステルの工
業的に有用な製造方法に関するものである。式(V)で
示される(R)−4−(3−ホスホノ−2−プロペニ
ル)−2−ピペラジンカルボン酸は、スイスサンド社で
開発された優れた抗欝病、抗アルツハイマー病薬(特開
昭63−203691)であり、式(III)で表される化
合物は(V)の中間体として有用である。
【0002】
【化5】
【0003】
【化6】
【0004】
【従来の技術】従来、式(III)で表される(R)−1,
4−ビス(フェニルメチル)−2−ピペラジンカルボン
酸−L−メンチルエステル(R体)の合成法は、1,4
−ビス(フェニルメチル)−2−ピペラジンカルボン酸
低級アルキルエステルとL−メントールとのエステル交
換反応を行わせた後、得られたジアステレオマー化合物
の溶解度差により、ジアステレオマーを分割し、R体
(III)を得ていた。その際、母液の主成分である式
(I)で表される(S)−1,4−ビス(フェニルメチ
ル)−2−ピペラジンカルボン酸−L−メンチルエステ
ル(S体)は不要となり、収率も低かった(特開昭63
−203691)。
【0005】
【化7】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから、不要
となったS体(I)を再利用する方法の開発が望まれて
いた。本発明は不要なS体(I)をラセミ化させ、R,
S混合物とし、さらにその混合物からR体(III)を取り
出し、収率の向上を計る事を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
について検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち本発明はS体またはS体を主成分とす
る溶液を塩基存在下、加熱し、R,S混合物(II)とし
た後、光学分割することを特徴とするR体(III)の製造
方法である。
【0009】
【化8】
【0010】本発明の塩基存在下の塩基とは、有機塩基
及び無機塩基であり、好ましくは無機塩基類で、例えば
ソジウムハイドライド、ソジウムメチラート、t−ブト
キシカリウムが挙げられる。
【0011】本発明の塩基の使用量は、S体(I)に対
して、理論的には等モルであるが、触媒量でも反応が進
行し、例えば、(I)に対して10〜20mol%でも
よい。
【0012】本発明の溶媒については反応に不活性な溶
媒が好ましく、例えばベンゼンやトルエンである。
【0013】本発明の反応温度については温度を加えた
方が良く、好ましくは、110〜120℃で反応する。
【0014】本発明の反応時間については短時間で進行
するが、好ましくは2〜3時間反応する。
【0015】本発明の晶析条件は、塩酸水溶液に有機溶
剤を加えて、晶析することを、何度か繰り返す。これに
よって、より純度のよいR体(III)を得る事ができる。
【0016】本発明の晶析条件の有機溶剤とは極性溶媒
であり、例えばエーテルやエタノールである。
【0017】本発明のS体(I)をラセミ化させ、R体
(III)を得る方法は、何度でもリサイクル可能である。
【0018】本発明の製造方法を工業的に行なうために
は次の2つの方法が可能である。
【0019】(1)S体(I)またはS体(I)を主成
分とする溶液を式(IV)で表されるN,N′−ジベンジ
ルピペラジン−2−カルボン酸低級アルキルエステルと
L−メントールとの反応液に加え、エステル交換反応を
行なわせながらラセミ化させた後、光学分割を行なう。
【0020】(2)S体(I)を加熱し、ラセミ化した
後、この溶液を式(IV)で表される化合物とL−メント
ールとを反応させて得られたジアステレオマー化合物溶
液に加え同時に光学分割を行なう。
【0021】以上いずれの方法を採用した場合でも、前
記述べたとおり、何度でもリサイクル可能である。
【0022】以下に実施例を挙げ本発明を詳細に説明す
る。
【0023】
【実施例】(R)−1,4−ビス(フェニルメチル)−
2−ピペラジンカルボン酸−L−メンチルエステルの合
成:N,N′−ジベンジルピペラジン−2−カルボン酸
メチルエステル36.7g(114mmol)をトルエ
ン100mlを溶媒として用いて撹拌し、室温でL−メ
ントール26.1g(167mmol)を加え、ディー
ンスタークトラップを用いて30分加熱還流を行い、ト
ルエンを脱水した。反応液を冷却後、NaH(分散物、
55〜60%)1g(26mmol)を添加し、3時間
加熱還流を行った。この時、60mlのトルエンを留去
し、新しいトルエン60mlを加えるという方法で、脱
メタノールを行った。反応液を冷却した後、2N HC
l 60ml、エーテル150mlを加え、20〜25
℃で1時間、撹拌をすると結晶が析出し、その結晶をろ
取し、乾燥することにより、(R)−1,4−ビス(フ
ェニルメチル)−2−ピペラジンカルボン酸−L−メン
チルエステル−塩酸塩−水和物32.4g(ジアステレ
オマー純度65.8%d.e.)を得た。
【0024】さらにこの混合物を0.2N HCl 6
0ml、EtOH 100mlで再結晶を行い、最終的
に(R)−1,4−ビス(フェニルメチル)−2−ピペ
ラジンカルボン酸−L−メンチルエステル−塩酸塩−水
和物20.2g(収率35%、ジアステレオマー純度9
8.8%d.e.)を得た。
【0025】この時、得られた2回分のろ液に28%N
aOHを適量加え、pH12としてトルエン30mlで
3回抽出した。有機層は硫酸マグネシウムで乾燥し、濃
縮乾固し、オイル38.7g(R/S=2/7)を得
た。このオイルにトルエン100mlを加え、ディーン
スタークを用いて30分加熱還流を行い、トルエンを脱
水した。反応液を冷却後、NaH(分散物、55〜60
%)1g(26mmol)を添加し、3時間加熱還流を
行った。(この時、反応液をチェックすると、(R/S
=1/1)にラセミ化していた。)反応液を冷却した
後、2N HCl60ml、エーテル150mlを加
え、20〜25℃で1時間、撹拌すると結晶が析出し、
その結晶をろ取し、乾燥することにより、(R)−1,
4−ビス(フェニルメチル)−2−ピペラジンカルボン
酸−L−メンチルエステル−塩酸塩−水和物17.6g
(ジアステレオマー純度75.0%d.e.)を得た。
【0026】さらにこの混合物を0.2N HCl 6
0ml、EtOH 100mlで再結晶を行い、最終的
に(R)−1,4−ビス(フェニルメチル)−2−ピペ
ラジンカルボン酸−L−メンチルエステル−塩酸塩−水
和物12.0g(収率21%、ジアステレオマー純度9
6.1%d.e.)を得た。この結果、ラセミ化リサイ
クル1回を加えたトータル収率はY=56.2%(3
2.2g)と向上した。
【0027】
【発明の効果】本発明の製造法は優れた抗欝病、抗アル
ツハイマー病薬(特開平7−23387)の医薬品の中
間体として有用な光学活性な(R)−1,4−ビス(フ
ェニルメチル)−2−ピペラジンカルボン酸−L−メン
チルエステルを効率良く製造できる工業的に優れた製造
方法である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)で表される(S)−1,4−ビ
    ス(フェニルメチル)−2−ピペラジンカルボン酸−L
    −メンチルエステルまたは該エステルを主成分とする溶
    液を塩基存在下加熱し、式(II)で表される(R)−と
    (S)−1,4−ビス(フェニルメチル)−2−ピペラ
    ジンカルボン酸−L−メンチルエステル混合物とした
    後、光学分割することを特徴とする式(III)で表される
    (R)−1,4−ビス(フェニルメチル)−2−ピペラ
    ジンカルボン酸−L−メンチルエステルの製造方法。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 式(I)で表される化合物または該化合
    物を主成分とする溶液を式(IV)で表されるN,N′−
    ジベンジルピペラジン−2−カルボン酸低級アルキルエ
    ステルとL−メントールとの反応液に加え、エステル交
    換反応を行ないながら式(II)で表される化合物とし、
    化学分割を行う請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 式(I)で表される化合物または該化合
    物を主成分とする溶液を塩基存在下加熱し、式(II)で
    表される化合物とした後、式(IV)で表される化合物と
    L−メントールとのエステル交換反応を行なわせた反応
    液に加え、同時に光学分割する請求項1記載の製造方
    法。 【化4】 (式中、Rは低級アルキル基を示す。)
JP10095385A 1998-03-24 1998-03-24 光学活性なピペラジンカルボン酸エステルの製造方法 Withdrawn JPH11279159A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002040457A1 (en) * 2000-11-20 2002-05-23 Biovitrum Ab Piperazinylpyrazines compounds as antagonists of serotonin 5-ht2 receptor
US6756377B2 (en) 2000-11-20 2004-06-29 Biovitrum Ab Compounds and their use
JP2010529187A (ja) * 2007-06-11 2010-08-26 ハンミ ファーム. シーオー., エルティーディー. ベポタスチンの製造方法及びそれに用いられる中間体

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Effective date: 20050607