JPH11278880A - 高強度・高流動コンクリート用セメント組成物 - Google Patents
高強度・高流動コンクリート用セメント組成物Info
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- JPH11278880A JPH11278880A JP10085357A JP8535798A JPH11278880A JP H11278880 A JPH11278880 A JP H11278880A JP 10085357 A JP10085357 A JP 10085357A JP 8535798 A JP8535798 A JP 8535798A JP H11278880 A JPH11278880 A JP H11278880A
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- Japan
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- cement
- strength
- concrete
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- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高層鉄筋コンクリート構造物や鋼管充填コン
クリート(CFT)構造物等の施工に用いられる設計基
準強度80N/mm2 程度以下の高強度・高流動コンクリート
に関し、低い水セメント比で高い流動性かつ低い粘性を
示し、また熱履歴を受けた場合でも高い強度発現性を示
し、しかも自己収縮量の低い高強度・高流動コンクリー
トを提供することを課題とする。 【解決手段】 高強度・高流動コンクリートを得るため
のセメントであって、セメントクリンカー中のAl2O3
とFe2O3が、Al2O3/Fe2O3比で0.05〜0.62であ
り、2CaO・SiO2含有量が35〜65重量%としたこ
とを特徴とする。
クリート(CFT)構造物等の施工に用いられる設計基
準強度80N/mm2 程度以下の高強度・高流動コンクリート
に関し、低い水セメント比で高い流動性かつ低い粘性を
示し、また熱履歴を受けた場合でも高い強度発現性を示
し、しかも自己収縮量の低い高強度・高流動コンクリー
トを提供することを課題とする。 【解決手段】 高強度・高流動コンクリートを得るため
のセメントであって、セメントクリンカー中のAl2O3
とFe2O3が、Al2O3/Fe2O3比で0.05〜0.62であ
り、2CaO・SiO2含有量が35〜65重量%としたこ
とを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高層鉄筋コンクリ
ート構造物や鋼管充填コンクリート(CFT)構造物等
の施工に用いられる設計基準強度80N/mm2 程度以下の高
強度・高流動コンクリートに関するものである。
ート構造物や鋼管充填コンクリート(CFT)構造物等
の施工に用いられる設計基準強度80N/mm2 程度以下の高
強度・高流動コンクリートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高層鉄筋コンクリート構造物や鋼
管充填コンクリート(CFT)構造物等の施工において
は、設計基準強度45N/mm2 程度以下の場合には、普通ポ
ルトランドセメントや混合セメントが使用されており、
設計基準強度45N/mm2 程度以上〜80N/mm2 程度以下の場
合には、低熱ポルトランドセメントが使用されている。
管充填コンクリート(CFT)構造物等の施工において
は、設計基準強度45N/mm2 程度以下の場合には、普通ポ
ルトランドセメントや混合セメントが使用されており、
設計基準強度45N/mm2 程度以上〜80N/mm2 程度以下の場
合には、低熱ポルトランドセメントが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、普通ポルトラ
ンドセメントの場合、水セメント比が30%(設計基準強
度60N/mm2 クラス)近くまで低くなると、コンクリート
の粘性が顕著に高くなり、ポンプ圧送が難しくなる。
ンドセメントの場合、水セメント比が30%(設計基準強
度60N/mm2 クラス)近くまで低くなると、コンクリート
の粘性が顕著に高くなり、ポンプ圧送が難しくなる。
【0004】従って、一般には設計基準強度50N/mm2 程
度以下でしか使用できない。
度以下でしか使用できない。
【0005】また、混合セメントの場合、普通ポルトラ
ンドセメントに比べ同一水セメント比ではコンクリート
の粘性は低くなるが、強度発現性が劣るために同一強度
を得ようとすると普通ポルトランドセメントよりも水セ
メント比を小さくする必要があり、そのためにコンクリ
ートの粘性が増加し、結果的に普通ポルトランドセメン
トと同じレベルの強度までしか使用できない。
ンドセメントに比べ同一水セメント比ではコンクリート
の粘性は低くなるが、強度発現性が劣るために同一強度
を得ようとすると普通ポルトランドセメントよりも水セ
メント比を小さくする必要があり、そのためにコンクリ
ートの粘性が増加し、結果的に普通ポルトランドセメン
トと同じレベルの強度までしか使用できない。
【0006】さらに、低熱ポルトランドセメントの場
合、普通ポルトランドセメントに比べ同一水セメント比
ではコンクリートの粘性が低くなり、強度発現性も同等
であるので、普通ポルトランドセメントよりも高強度領
域、具体的には設計基準強度60N/mm2 クラスまでは汎用
のポンプを用いた圧送が可能である。
合、普通ポルトランドセメントに比べ同一水セメント比
ではコンクリートの粘性が低くなり、強度発現性も同等
であるので、普通ポルトランドセメントよりも高強度領
域、具体的には設計基準強度60N/mm2 クラスまでは汎用
のポンプを用いた圧送が可能である。
【0007】しかしながら、粘性の低下が十分でないた
め、設計基準強度を80N/mm2 クラス(水セメント比で25
%程度)まで高めた場合、粘性が顕著に増加するため汎
用のポンプでは圧送することができず、ポンプの機種及
び圧送条件が限定される。
め、設計基準強度を80N/mm2 クラス(水セメント比で25
%程度)まで高めた場合、粘性が顕著に増加するため汎
用のポンプでは圧送することができず、ポンプの機種及
び圧送条件が限定される。
【0008】また、使用骨材、特に細骨材の性状によっ
てはポンプ圧送不可となる場合がある。
てはポンプ圧送不可となる場合がある。
【0009】そこで、上記のような問題点に鑑みて、近
年においては種々の高流動コンクリートや高強度コンク
リート等のセメントを主とする結合材料の多いコンクリ
ートが使用されているが、これらのコンクリートは優れ
た性状を有する反面、コンクリートの自己収縮が増大す
るという問題点を有している。
年においては種々の高流動コンクリートや高強度コンク
リート等のセメントを主とする結合材料の多いコンクリ
ートが使用されているが、これらのコンクリートは優れ
た性状を有する反面、コンクリートの自己収縮が増大す
るという問題点を有している。
【0010】本発明は、このような問題点をすべて解決
するためになされたもので、低い水セメント比で高い流
動性かつ低い粘性を示し、また熱履歴を受けた場合でも
高い強度発現性を示し、しかも自己収縮量の低い高強度
・高流動コンクリートを提供することを課題とするもの
である。
するためになされたもので、低い水セメント比で高い流
動性かつ低い粘性を示し、また熱履歴を受けた場合でも
高い強度発現性を示し、しかも自己収縮量の低い高強度
・高流動コンクリートを提供することを課題とするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決せんとするもので、その課題を解決するための
手段は、高強度・高流動コンクリートを得るためのセメ
ントであって、セメントクリンカー中のAl2O3とFe
2O3が、Al2O3/Fe2O3比で0.05〜0.62であり、2
CaO・SiO2含有量が35〜65重量%としたことにあ
る。
題を解決せんとするもので、その課題を解決するための
手段は、高強度・高流動コンクリートを得るためのセメ
ントであって、セメントクリンカー中のAl2O3とFe
2O3が、Al2O3/Fe2O3比で0.05〜0.62であり、2
CaO・SiO2含有量が35〜65重量%としたことにあ
る。
【0012】セメント中の3CaO・Al2O3(以下、
C3Aという)は、水和反応性が高く、水和発熱量も多
く、また自己収縮量も大きくなることが知られており、
中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメン
トを製造する場合、C3Aを普通ポルトランドセメント
の9重量%程度から、2〜4重量%程度に減少させてい
る。
C3Aという)は、水和反応性が高く、水和発熱量も多
く、また自己収縮量も大きくなることが知られており、
中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメン
トを製造する場合、C3Aを普通ポルトランドセメント
の9重量%程度から、2〜4重量%程度に減少させてい
る。
【0013】セメントクリンカーのIMが0.62付近で、
ボーグ式で計算した場合の間隙質は、フェライト(C4
AF)のみとなり、C3Aが計算上生成しなくなる。
ボーグ式で計算した場合の間隙質は、フェライト(C4
AF)のみとなり、C3Aが計算上生成しなくなる。
【0014】さらに、IMを低下させることにより、間
隙質はC6AF2さらにはC2F組成のフェライトへと変
化していく。
隙質はC6AF2さらにはC2F組成のフェライトへと変
化していく。
【0015】これにより、水和反応性が高く、水和発熱
量も多く、また自己収縮の最も大きいC3Aを無くすこ
とにより、流動性の向上と自己収縮の低減が可能とな
る。
量も多く、また自己収縮の最も大きいC3Aを無くすこ
とにより、流動性の向上と自己収縮の低減が可能とな
る。
【0016】さらに、IMの低減によりフェライトの組
成がC4AFからC6AF2と変化するにつれ、セメント
の水和発熱量が低下し、流動性が向上する。
成がC4AFからC6AF2と変化するにつれ、セメント
の水和発熱量が低下し、流動性が向上する。
【0017】また、C4AFはC3Aに次いで自己収縮が
大きく、さらにC6AF2は自己収縮が小さいため、上記
のような組成変化により自己収縮性もさらに低減される
こととなる。
大きく、さらにC6AF2は自己収縮が小さいため、上記
のような組成変化により自己収縮性もさらに低減される
こととなる。
【0018】このように、単にC3Aを無くすことによ
る効果以上に、セメントクリンカーのIMを低減するこ
とによるフェライト組成の変更が、課題解決の有効手段
であることが本発明により明らかとなった。
る効果以上に、セメントクリンカーのIMを低減するこ
とによるフェライト組成の変更が、課題解決の有効手段
であることが本発明により明らかとなった。
【0019】尚、間隙質が、C2F組成のフェライト
(IM=0付近)では、モルタル圧縮強さの伸びが不十
分であることから、IMの下限値を0.05に設定した。こ
れは、C2Sへの微量成分固溶量の変化による影響に加
え、セメントクリンカー中のAl2O3量が少なくなるこ
とにより、C2Sの結晶が大きくなり、セメントへの粉
砕過程でC2Sが粉砕されにくくなることも原因の1つ
と考えられる。
(IM=0付近)では、モルタル圧縮強さの伸びが不十
分であることから、IMの下限値を0.05に設定した。こ
れは、C2Sへの微量成分固溶量の変化による影響に加
え、セメントクリンカー中のAl2O3量が少なくなるこ
とにより、C2Sの結晶が大きくなり、セメントへの粉
砕過程でC2Sが粉砕されにくくなることも原因の1つ
と考えられる。
【0020】セメントクリンカー中のC2Sの含有量が3
5重量%未満であると相対的にC3Sの含有量が多くな
り、コンクリートの発熱量が大きくなり、熱履歴を受け
た場合の強度発現性が低下する。
5重量%未満であると相対的にC3Sの含有量が多くな
り、コンクリートの発熱量が大きくなり、熱履歴を受け
た場合の強度発現性が低下する。
【0021】逆に、65重量%を超えると強度発現速度が
遅くなり、材齢28日或いは91日で所定の強度が得られな
くなる。
遅くなり、材齢28日或いは91日で所定の強度が得られな
くなる。
【0022】分散剤は、低い水セメント比でセメント粒
子を分散させてセメントペーストの降伏値を小さくして
流動性を確保する目的で使用するものであり、その組成
はセメント粒子を分散させるものならば特に限定される
ものではなく、市販の高性能減水剤や高性能AE減水剤
を使用することができる。
子を分散させてセメントペーストの降伏値を小さくして
流動性を確保する目的で使用するものであり、その組成
はセメント粒子を分散させるものならば特に限定される
ものではなく、市販の高性能減水剤や高性能AE減水剤
を使用することができる。
【0023】本発明のセメントを高強度・高流動コンク
リートに適用する場合、セメント、水、骨材及び分散剤
等の配合を特に制限するものではないが、コンクリート
の粘性が顕著に増加する水セメント比30%程度以下の高
強度・高流動コンクリートに適用すると最も効果的であ
る。
リートに適用する場合、セメント、水、骨材及び分散剤
等の配合を特に制限するものではないが、コンクリート
の粘性が顕著に増加する水セメント比30%程度以下の高
強度・高流動コンクリートに適用すると最も効果的であ
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0025】(試験例1)セメント、細骨材、粗骨材、
混和剤、及び水からなる材料を用いて、水セメント比3
0、25、20%、単位水量175kg/m3のコンクリートを二軸
強制練りミキサーを用いて混練し、回転粘度計を用いて
ツーポイント法により見掛け粘度を測定し、JIS A 1108
により圧縮強度を測定した。
混和剤、及び水からなる材料を用いて、水セメント比3
0、25、20%、単位水量175kg/m3のコンクリートを二軸
強制練りミキサーを用いて混練し、回転粘度計を用いて
ツーポイント法により見掛け粘度を測定し、JIS A 1108
により圧縮強度を測定した。
【0026】また、水セメント比30%、単位水量175kg/
m3、単位セメント量580kg/m3のコンクリートについて、
社団法人日本コンクリート工学協会の「セメントペース
ト、モルタル、コンクリートの自己収縮及び自己膨張試
験方法(案)」により自己収縮量を測定した。
m3、単位セメント量580kg/m3のコンクリートについて、
社団法人日本コンクリート工学協会の「セメントペース
ト、モルタル、コンクリートの自己収縮及び自己膨張試
験方法(案)」により自己収縮量を測定した。
【0027】使用材料中のセメントとしては、鉱物組成
が表1に示すような7種類のクリンカー(実施例1乃至
実施例4及び比較例1乃至比較例3)に、石膏をSO3
換算で1.0 %添加して粉砕したものを用いた。
が表1に示すような7種類のクリンカー(実施例1乃至
実施例4及び比較例1乃至比較例3)に、石膏をSO3
換算で1.0 %添加して粉砕したものを用いた。
【0028】セメントの粉末度は、ブレーン比表面積で
3100〜3300cm2/g とした。
3100〜3300cm2/g とした。
【0029】細骨材としては、野洲川産の川砂で比重2.
59のものを用いた。
59のものを用いた。
【0030】また、粗骨材としては、高槻産の砕石で比
重2.70のものを用いた。
重2.70のものを用いた。
【0031】さらに、分散剤としては、高性能AE減水
剤であるFP300UB(FPK 製)を用い、その添加量は、コン
クリートのスランプフロー値が60±5cmとなる量とし
た。
剤であるFP300UB(FPK 製)を用い、その添加量は、コン
クリートのスランプフロー値が60±5cmとなる量とし
た。
【0032】水は、水道水を用いた。
【0033】試験結果を表1及び図1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1からも明らかなように、IMが0.62を
超える比較例1及び比較例2の場合は見掛け粘度の低下
が不十分であるが、IMが0.62以下である実施例1乃至
実施例4及び比較例3の場合は、見掛け粘度が顕著に低
下することが分かった
超える比較例1及び比較例2の場合は見掛け粘度の低下
が不十分であるが、IMが0.62以下である実施例1乃至
実施例4及び比較例3の場合は、見掛け粘度が顕著に低
下することが分かった
【0036】一方、IMが0.06未満である比較例3の場
合は、強度発現性に劣ることが分かった。
合は、強度発現性に劣ることが分かった。
【0037】さらに、図1からも明らかなように、IM
が0.62を超える比較例1及び比較例2の場合は、自己収
縮が顕著であったが、IMが0.62以下の各実施例では自
己収縮量が著しく低減されることが分かった。
が0.62を超える比較例1及び比較例2の場合は、自己収
縮が顕著であったが、IMが0.62以下の各実施例では自
己収縮量が著しく低減されることが分かった。
【0038】(試験例2)セメント、細骨材、粗骨材、
混和剤、及び水からなる材料を用いて、水セメント比25
%、単位水量175kg/m3のコンクリートを二軸強制練りミ
キサーを用いて混練し、JIS A 1108 により圧縮強度を
測定した。
混和剤、及び水からなる材料を用いて、水セメント比25
%、単位水量175kg/m3のコンクリートを二軸強制練りミ
キサーを用いて混練し、JIS A 1108 により圧縮強度を
測定した。
【0039】使用材料中のセメントとしては、鉱物組成
が表2に示すような5種類のクリンカー(実施例5乃至
実施例7並びに比較例4及び比較例5)に、石膏をSO
3換算で1.0 %添加して粉砕したものを用いた。
が表2に示すような5種類のクリンカー(実施例5乃至
実施例7並びに比較例4及び比較例5)に、石膏をSO
3換算で1.0 %添加して粉砕したものを用いた。
【0040】セメントの粉末度は、ブレーン比表面積で
3100〜3300cm2/g とした。
3100〜3300cm2/g とした。
【0041】細骨材としては、野洲川産の川砂で比重2.
59のものを用いた。
59のものを用いた。
【0042】また、粗骨材としては、高槻産の砕石で比
重2.70のものを用いた。
重2.70のものを用いた。
【0043】さらに、分散剤としては、高性能AE減水
剤であるマイティー3000S(花王株式会社製)を用い、そ
の添加量は、コンクリートのスランプフロー値が60±5
cmとなる量とした。
剤であるマイティー3000S(花王株式会社製)を用い、そ
の添加量は、コンクリートのスランプフロー値が60±5
cmとなる量とした。
【0044】水は、水道水を用いた。
【0045】圧縮強度試験用の供試体の養生は、20℃、
水中の標準養生と、熱履歴を受けた場合の強度を確認す
るために厚さ10cmの発泡スチロール容器中に供試体を入
れ、空間に発泡スチロールビーズを充填した簡易断熱養
生の2種類とした。
水中の標準養生と、熱履歴を受けた場合の強度を確認す
るために厚さ10cmの発泡スチロール容器中に供試体を入
れ、空間に発泡スチロールビーズを充填した簡易断熱養
生の2種類とした。
【0046】また、簡易断熱養生においては、熱電対を
用いてコンクリート温度の測定も行った。
用いてコンクリート温度の測定も行った。
【0047】試験結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2からも明らかなように、2CaO・S
iO2含有量が35重量%以上である実施例5乃至実施例
7及び比較例5の場合は問題はないが、35重量%未満で
ある比較例4の場合は、相対的に3CaO・SiO2含
有量が多くなり、熱履歴を受けた場合の強度発現性が低
下することが分かった。
iO2含有量が35重量%以上である実施例5乃至実施例
7及び比較例5の場合は問題はないが、35重量%未満で
ある比較例4の場合は、相対的に3CaO・SiO2含
有量が多くなり、熱履歴を受けた場合の強度発現性が低
下することが分かった。
【0050】一方、2CaO・SiO2含有量が65重量
%を超える比較例5の場合は、強度発現が顕著に遅くな
ることが分かった。
%を超える比較例5の場合は、強度発現が顕著に遅くな
ることが分かった。
【0051】
【発明の効果】叙上のように、本発明のセメント組成物
を使用すると、低い水セメント比で高い流動性且つ低い
粘性を示し、熱履歴を受けた場合でも高い強度発現性を
示す高強度・高流動コンクリートを得ることができる。
を使用すると、低い水セメント比で高い流動性且つ低い
粘性を示し、熱履歴を受けた場合でも高い強度発現性を
示す高強度・高流動コンクリートを得ることができる。
【0052】これにより、設計基準強度を80N/mm2 クラ
スの高強度・高流動コンクリートでもポンプの機種や圧
送条件が限定されることなく施工することが可能とな
り、また使用可能な骨材も制限されることがなくなり、
容易に高強度・高流動コンクリートの製造が可能とな
る。
スの高強度・高流動コンクリートでもポンプの機種や圧
送条件が限定されることなく施工することが可能とな
り、また使用可能な骨材も制限されることがなくなり、
容易に高強度・高流動コンクリートの製造が可能とな
る。
【0053】また、自己収縮量も低減できることとな
り、自己収縮に伴うひび割れの発生を防止できるととも
に、耐久性も向上させることができ、高強度・高流動コ
ンクリートとしての高機能化を促進することができる。
り、自己収縮に伴うひび割れの発生を防止できるととも
に、耐久性も向上させることができ、高強度・高流動コ
ンクリートとしての高機能化を促進することができる。
【図1】自己収縮量の測定結果のグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安本 礼持 大阪市大正区南恩加島7丁目1番55号 住 友大阪セメント株式会社セメント・コンク リート研究所内 (72)発明者 秋山 達志 大阪市大正区南恩加島7丁目1番55号 住 友大阪セメント株式会社セメント・コンク リート研究所内 (72)発明者 山本 貴憲 大阪市大正区南恩加島7丁目1番55号 住 友大阪セメント株式会社セメント・コンク リート研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 高強度・高流動コンクリートを得るため
のセメントであって、セメントクリンカー中のAl2O3
とFe2O3が、Al2O3/Fe2O3比で0.05〜0.62であ
り、2CaO・SiO2含有量が35〜65重量%であるこ
とを特徴とする高強度・高流動コンクリート用セメント
組成物。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10085357A JPH11278880A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 高強度・高流動コンクリート用セメント組成物 |
US09/423,669 US6419741B1 (en) | 1997-05-27 | 1998-05-23 | Cement clinker and cement containing the same |
EP98921829A EP1044937B1 (en) | 1997-05-27 | 1998-05-25 | Cement containing cement clinker |
RU99128022A RU2199498C2 (ru) | 1997-05-27 | 1998-05-25 | Цементный клинкер, цемент, содержащий цементный клинкер, и бетон, содержащий цемент |
AU74526/98A AU752254B2 (en) | 1997-05-27 | 1998-05-25 | Cement clinker and cement containing the same |
DE69838733T DE69838733D1 (de) | 1997-05-27 | 1998-05-25 | Zementklinker enthaltender Zement |
CNB988055376A CN1185176C (zh) | 1997-05-27 | 1998-05-25 | 水泥熟料和含有该水泥熟料的水泥 |
CA002291843A CA2291843C (en) | 1997-05-27 | 1998-05-25 | Cement clinker and cement containing the cement clinker |
PCT/JP1998/002322 WO1998054106A1 (en) | 1997-05-27 | 1998-05-25 | Cement clinker and cement containing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10085357A JPH11278880A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 高強度・高流動コンクリート用セメント組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11278880A true JPH11278880A (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=13856461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10085357A Pending JPH11278880A (ja) | 1997-05-27 | 1998-03-31 | 高強度・高流動コンクリート用セメント組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11278880A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001181005A (ja) * | 1999-12-28 | 2001-07-03 | Taiheiyo Cement Corp | 鋼管充填用コンクリート |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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