JPH11249193A - カメラの測光装置 - Google Patents
カメラの測光装置Info
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- JPH11249193A JPH11249193A JP10054549A JP5454998A JPH11249193A JP H11249193 A JPH11249193 A JP H11249193A JP 10054549 A JP10054549 A JP 10054549A JP 5454998 A JP5454998 A JP 5454998A JP H11249193 A JPH11249193 A JP H11249193A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カメラボディの製造誤差による測光誤差を簡
単に軽減することを可能にする。 【解決手段】 被写界の輝度を測光する測光部7と、基
準カメラボディに交換可能な複数の基準撮影レンズを装
着して、輝度の判明している被写体に対して、測光実験
を行った実験データを記憶し、対応する撮影レンズに内
蔵されたレンズ側メモリ11と、測光部からの測光デー
タとレンズ側メモリに記憶された実験データとに基づい
て、カメラボディの機種毎の測光補正演算を行う第1の
測光補正部13と、カメラボディにレンズ性能の異なる
少なくと2つの基準撮影レンズを装着して、輝度の判明
している被写体に対して、測光実験を行った実験データ
を記憶するボディ側メモリ12と、第1の測光補正部か
らの測光補正データとボディ側メモリからの実験データ
とに基づいて、カメラボディの個別の測光補正演算を行
う第2の測光補正部14とを備える。
単に軽減することを可能にする。 【解決手段】 被写界の輝度を測光する測光部7と、基
準カメラボディに交換可能な複数の基準撮影レンズを装
着して、輝度の判明している被写体に対して、測光実験
を行った実験データを記憶し、対応する撮影レンズに内
蔵されたレンズ側メモリ11と、測光部からの測光デー
タとレンズ側メモリに記憶された実験データとに基づい
て、カメラボディの機種毎の測光補正演算を行う第1の
測光補正部13と、カメラボディにレンズ性能の異なる
少なくと2つの基準撮影レンズを装着して、輝度の判明
している被写体に対して、測光実験を行った実験データ
を記憶するボディ側メモリ12と、第1の測光補正部か
らの測光補正データとボディ側メモリからの実験データ
とに基づいて、カメラボディの個別の測光補正演算を行
う第2の測光補正部14とを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レンズ交換可能
な一眼レフカメラのTTL測光に適したカメラの測光装
置に関し、特に、測光補正の方法を改良したカメラの測
光装置にするものである。
な一眼レフカメラのTTL測光に適したカメラの測光装
置に関し、特に、測光補正の方法を改良したカメラの測
光装置にするものである。
【0002】
【従来の技術】(測光装置の概要)図3(a)は、測光
光学系の基本構成を示す図である。撮影レンズ1を通過
した光束は、クイックリターンミラー2、焦点板3、ペ
ンタプリズム4、接眼レンズ5を通って撮影者の目に到
達する。一方、焦点板3によって拡散された光束の一部
は、ペンタプリズム4、測光用レンズ6を通して測光素
子7へ到達する。このときに、ファインダー光軸O1と
測光光軸O2とは、ずれているので、測光素子7の検出
面と焦点板3とは、斜めに配置されている(斜めににら
んでいる)こととなる。
光学系の基本構成を示す図である。撮影レンズ1を通過
した光束は、クイックリターンミラー2、焦点板3、ペ
ンタプリズム4、接眼レンズ5を通って撮影者の目に到
達する。一方、焦点板3によって拡散された光束の一部
は、ペンタプリズム4、測光用レンズ6を通して測光素
子7へ到達する。このときに、ファインダー光軸O1と
測光光軸O2とは、ずれているので、測光素子7の検出
面と焦点板3とは、斜めに配置されている(斜めににら
んでいる)こととなる。
【0003】図3(b)は、測光素子の受光部を示した
図である。測光素子7は、例えば、SPD(シリコン・
フォト・ダイオード)等の受光素子を用いて被写界(画
面)を5分割して測光する素子である。
図である。測光素子7は、例えば、SPD(シリコン・
フォト・ダイオード)等の受光素子を用いて被写界(画
面)を5分割して測光する素子である。
【0004】(測光補正の必要性)測光装置は、測光素
子7の5分割された各素子の出力に基づいて、測光演算
を行って適正露出を決定することになるが、実際に知り
たいのは、被写体の輝度である。しかし、この測光装置
は、図3(a)の測光光学系において、被写体が撮影レ
ンズ1により焦点板3に結像され、その結像光束の焦点
板4による拡散光を利用して、測光することになる。つ
まり、間接測光であり、素子出力は、直接には、被写体
の輝度を表してはいない。
子7の5分割された各素子の出力に基づいて、測光演算
を行って適正露出を決定することになるが、実際に知り
たいのは、被写体の輝度である。しかし、この測光装置
は、図3(a)の測光光学系において、被写体が撮影レ
ンズ1により焦点板3に結像され、その結像光束の焦点
板4による拡散光を利用して、測光することになる。つ
まり、間接測光であり、素子出力は、直接には、被写体
の輝度を表してはいない。
【0005】そこで、素子出力と被写体輝度とを、対応
付ける必要がある。この対応付けが「測光補正」と呼ば
れている。この測光補正は、撮影レンズ1のF値、射出
瞳の位置、焦点板3の拡散度合い、測光光学系の「にら
み角」などが複雑に関係する。特に、一眼レフカメラの
場合には、撮影レンズ1を換える度に、F値や射出瞳位
置がかわるのでより複雑となる。
付ける必要がある。この対応付けが「測光補正」と呼ば
れている。この測光補正は、撮影レンズ1のF値、射出
瞳の位置、焦点板3の拡散度合い、測光光学系の「にら
み角」などが複雑に関係する。特に、一眼レフカメラの
場合には、撮影レンズ1を換える度に、F値や射出瞳位
置がかわるのでより複雑となる。
【0006】(測光補正の手法)現在では、この複雑な
測光補正は、次のように行っている。 (1) まず、そのカメラ機種の測光基準ボディを用意
し、各種の交換レンズを取り付けて、輝度が判明してい
る被写体に対して、実際に測光素子の出力を測定する、
といった測光実験を行う。
測光補正は、次のように行っている。 (1) まず、そのカメラ機種の測光基準ボディを用意
し、各種の交換レンズを取り付けて、輝度が判明してい
る被写体に対して、実際に測光素子の出力を測定する、
といった測光実験を行う。
【0007】(2) 次に、その測光実験の結果とレン
ズ側メモリ(レンズROM,レンズCPU等)とのデー
タとの対応関係を付ける。つまり、現在の交換レンズ
は、レンズ側メモリを有しており、そのレンズ固有のデ
ータ(例えば、焦点距離、F値、射出瞳位置など)が格
納されている。そのデータのうち、測光に関係するもの
(一つとは限らない)と、前述した測光実験の結果との
対応関係を決定し、この対応関係(又は対応演算)を、
カメラ側メモリに記憶しておく。
ズ側メモリ(レンズROM,レンズCPU等)とのデー
タとの対応関係を付ける。つまり、現在の交換レンズ
は、レンズ側メモリを有しており、そのレンズ固有のデ
ータ(例えば、焦点距離、F値、射出瞳位置など)が格
納されている。そのデータのうち、測光に関係するもの
(一つとは限らない)と、前述した測光実験の結果との
対応関係を決定し、この対応関係(又は対応演算)を、
カメラ側メモリに記憶しておく。
【0008】(3) そして、カメラは、実際の測光時
に、測光素子の出力と交換レンズのデータとを用いて、
前述した対応関係(又は対応演算)に基づいて、被写体
の輝度を知ることになる。このようにして、測光補正が
行われるが、この明細書では、この補正を「第1の測光
補正」と呼ぶことにする。
に、測光素子の出力と交換レンズのデータとを用いて、
前述した対応関係(又は対応演算)に基づいて、被写体
の輝度を知ることになる。このようにして、測光補正が
行われるが、この明細書では、この補正を「第1の測光
補正」と呼ぶことにする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
のカメラの測光装置は、実際のカメラボディの測光光学
系には製造誤差があるので、上記測光基準ボディとは異
なったものとなっている。したがって、実際のカメラボ
ディは、上記対応関係が測光基準ボディとは異なるもの
となり、正確な測光が行えない可能性がある。
のカメラの測光装置は、実際のカメラボディの測光光学
系には製造誤差があるので、上記測光基準ボディとは異
なったものとなっている。したがって、実際のカメラボ
ディは、上記対応関係が測光基準ボディとは異なるもの
となり、正確な測光が行えない可能性がある。
【0010】前述した測光実験を各カメラボディ毎に行
えば、正確な測光を行うことができるが、この測光実験
には、時間と手間がかかり、各カメラボディ毎に実施す
ることは、現実的には不可能である。
えば、正確な測光を行うことができるが、この測光実験
には、時間と手間がかかり、各カメラボディ毎に実施す
ることは、現実的には不可能である。
【0011】本発明の課題は、カメラボディの製造誤差
による測光誤差を簡単に軽減することができるカメラの
測光装置を提供することである。
による測光誤差を簡単に軽減することができるカメラの
測光装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、撮影レンズを交換可能なカメラ
ボディに内蔵されたカメラの測光装置において、被写界
の輝度を測光する測光部(7)と、基準カメラボディに
交換可能な複数の基準撮影レンズを装着して、輝度の判
明している被写体に対して、測光実験に基づくデータを
記憶し、対応する撮影レンズに内蔵されたカメラ側記憶
部(11)と、前記測光部からの測光データと前記カメ
ラ側記憶部に記憶されたデータとに基づいて、前記カメ
ラボディの機種毎の測光補正演算を行う機種別測光補正
部(13)と、前記カメラボディにレンズ性能の異なる
少なくと2つの基準撮影レンズを装着して、輝度の判明
している被写体に対して、測光実験を行った実験データ
を記憶するボディ側記憶部(12)と、前記機種別測光
補正部からの測光補正データと前記ボディ側記憶部から
の実験データとに基づいて、前記カメラボディの個別の
測光補正演算を行う個別測光補正部(14)と、を備え
たことを特徴とするカメラの測光装置である。
に、請求項1の発明は、撮影レンズを交換可能なカメラ
ボディに内蔵されたカメラの測光装置において、被写界
の輝度を測光する測光部(7)と、基準カメラボディに
交換可能な複数の基準撮影レンズを装着して、輝度の判
明している被写体に対して、測光実験に基づくデータを
記憶し、対応する撮影レンズに内蔵されたカメラ側記憶
部(11)と、前記測光部からの測光データと前記カメ
ラ側記憶部に記憶されたデータとに基づいて、前記カメ
ラボディの機種毎の測光補正演算を行う機種別測光補正
部(13)と、前記カメラボディにレンズ性能の異なる
少なくと2つの基準撮影レンズを装着して、輝度の判明
している被写体に対して、測光実験を行った実験データ
を記憶するボディ側記憶部(12)と、前記機種別測光
補正部からの測光補正データと前記ボディ側記憶部から
の実験データとに基づいて、前記カメラボディの個別の
測光補正演算を行う個別測光補正部(14)と、を備え
たことを特徴とするカメラの測光装置である。
【0013】請求項2の発明は、請求項1に記載された
カメラの測光装置において、前記カメラ側記憶部は、F
値の異なる少なくとも2つの基準撮影レンズを用いた実
験データを記憶することを特徴とするカメラの測光装置
である。
カメラの測光装置において、前記カメラ側記憶部は、F
値の異なる少なくとも2つの基準撮影レンズを用いた実
験データを記憶することを特徴とするカメラの測光装置
である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面などを参照して、本発
明の実施の形態をあげ、さらに詳細に説明する。 (測光装置の構成)図1は、本発明によるカメラの測光
装置の実施形態を示したブロック図である。この実施形
態の測光装置が適用されるカメラは、測光素子7と、レ
ンズ側メモリ11と、ボディ側メモリ12と、第1の測
光補正部13と、第2の測光補正部14と、露出演算部
16と、露出制御装置17などを備えている。
明の実施の形態をあげ、さらに詳細に説明する。 (測光装置の構成)図1は、本発明によるカメラの測光
装置の実施形態を示したブロック図である。この実施形
態の測光装置が適用されるカメラは、測光素子7と、レ
ンズ側メモリ11と、ボディ側メモリ12と、第1の測
光補正部13と、第2の測光補正部14と、露出演算部
16と、露出制御装置17などを備えている。
【0015】測光素子7は、前述した図3(b)に示す
ように、5分割測光を行う素子である。レンズ側メモリ
11は、交換レンズ内に設けられたメモリであり、例え
ば、EEPROMなどが用いられている。ボディ側メモ
リ12は、カメラボディ内に設けられたメモリであり、
例えば、EEPROMなどが用いられている。
ように、5分割測光を行う素子である。レンズ側メモリ
11は、交換レンズ内に設けられたメモリであり、例え
ば、EEPROMなどが用いられている。ボディ側メモ
リ12は、カメラボディ内に設けられたメモリであり、
例えば、EEPROMなどが用いられている。
【0016】第1の測光補正部13は、測光素子7から
検出された測光データと、ボディ側メモリ12に記憶さ
れた実験データ(前述したもの)に基づいて、前述した
第1の測光補正を行う部分であり、その出力は、第2の
測光補正部14に接続されている。
検出された測光データと、ボディ側メモリ12に記憶さ
れた実験データ(前述したもの)に基づいて、前述した
第1の測光補正を行う部分であり、その出力は、第2の
測光補正部14に接続されている。
【0017】第2の測光補正部14は、第1の測光補正
部13の出力と、ホディ側メモリ12に記憶された実験
データ(後述するもの)に基づいて、第2の測光補正を
行う部分であり、その出力は、露出演算部15に接続さ
れている。
部13の出力と、ホディ側メモリ12に記憶された実験
データ(後述するもの)に基づいて、第2の測光補正を
行う部分であり、その出力は、露出演算部15に接続さ
れている。
【0018】ボディ側メモリ12は、各カメラボディ毎
に、ある特定の交換レンズ(基準撮影レンズ)によっ
て、輝度の判明している被写体に対して、測光実験を行
い、その結果を誤差データとして、その特定の交換レン
ズのレンズデータとともに記憶する。第2の測光補正部
14は、その特定の交換レンズ以外の交換レンズが取り
付けられたときには、その交換レンズのレンズデータ
と、この誤差データとに基づいて、実際の誤差量を推定
し、この誤差量分を補正することにする(この補正を
「第2の測光補正」と呼ぶ)。
に、ある特定の交換レンズ(基準撮影レンズ)によっ
て、輝度の判明している被写体に対して、測光実験を行
い、その結果を誤差データとして、その特定の交換レン
ズのレンズデータとともに記憶する。第2の測光補正部
14は、その特定の交換レンズ以外の交換レンズが取り
付けられたときには、その交換レンズのレンズデータ
と、この誤差データとに基づいて、実際の誤差量を推定
し、この誤差量分を補正することにする(この補正を
「第2の測光補正」と呼ぶ)。
【0019】露出演算部15は、第2の測光補正部14
からの出力とフィルム感度情報などとに基づいて、適正
露出値を演算する部分であり、その適正露出値は、絞り
値とシャッター値に分解されて、露出制御部16へ出力
される。
からの出力とフィルム感度情報などとに基づいて、適正
露出値を演算する部分であり、その適正露出値は、絞り
値とシャッター値に分解されて、露出制御部16へ出力
される。
【0020】露出制御部16は、露出演算部15からの
適正露出値に基づいて、ミラー2、絞り装置(不図示)
及びシャッタ装置(不図示)により、露出制御する部分
であり、レリーズスイッチからのレリーズ信号が入力さ
れると、まず、クイックリターンミラー2を跳ね上げ、
絞りを所定値まで絞り込んだ後に、シャッタを走行させ
る。なお、第1及び第2の測光補正部13,14、露出
演算部15などは、1つのCPU20内で行われてい
る。
適正露出値に基づいて、ミラー2、絞り装置(不図示)
及びシャッタ装置(不図示)により、露出制御する部分
であり、レリーズスイッチからのレリーズ信号が入力さ
れると、まず、クイックリターンミラー2を跳ね上げ、
絞りを所定値まで絞り込んだ後に、シャッタを走行させ
る。なお、第1及び第2の測光補正部13,14、露出
演算部15などは、1つのCPU20内で行われてい
る。
【0021】(第2の測光補正の前提)ここで、前述し
たように、測光光学系は、焦点板3を斜めからにらんで
いる。この「にらみ角」は、カメラの機種によるがほぼ
7〜10゜程度である。F5.6の交換レンズの光束の
広がり角は、片側5゜程度であるので、この「にらみ
角」は、大きい。すなわち、もし、焦点板4に拡散作用
がなければ、F5.6の交換レンズでは、焦点板4の中
心から測光光学系へは、光が到達しないことになる。と
ころが、F2.8の光束の広がり角は、片側10゜程度
であるので、たとえ焦点板4に拡散作用がなくても、測
光光学系へは光が到達することになる。このように、F
値が大きい暗い交換レンズほど、測光光学系、すなわ
ち、測光素子7へ光が到達しにくいので、F値が大きい
暗い交換レンズほど、測光光学系に製造誤差があった場
合に、その影響を受けやすくなる。逆に、F値が小さい
明るい交換レンズでは、製造誤差の影響を受けにくい。
たように、測光光学系は、焦点板3を斜めからにらんで
いる。この「にらみ角」は、カメラの機種によるがほぼ
7〜10゜程度である。F5.6の交換レンズの光束の
広がり角は、片側5゜程度であるので、この「にらみ
角」は、大きい。すなわち、もし、焦点板4に拡散作用
がなければ、F5.6の交換レンズでは、焦点板4の中
心から測光光学系へは、光が到達しないことになる。と
ころが、F2.8の光束の広がり角は、片側10゜程度
であるので、たとえ焦点板4に拡散作用がなくても、測
光光学系へは光が到達することになる。このように、F
値が大きい暗い交換レンズほど、測光光学系、すなわ
ち、測光素子7へ光が到達しにくいので、F値が大きい
暗い交換レンズほど、測光光学系に製造誤差があった場
合に、その影響を受けやすくなる。逆に、F値が小さい
明るい交換レンズでは、製造誤差の影響を受けにくい。
【0022】一方、現在のカメラは、TTL位相差型の
焦点検出装置が装備されているのが主流となってきてい
る。この焦点検出装置は、入射瞳位置が撮影レンズの射
出瞳位置と一致しているのが望ましい。この理由は、一
致していないと、撮影レンズの射出光束が焦点検出装置
の入射瞳をカバーできず、焦点検出装置に光が到達しな
くなり、焦点検出が不可能となってしまうからである。
焦点検出装置が装備されているのが主流となってきてい
る。この焦点検出装置は、入射瞳位置が撮影レンズの射
出瞳位置と一致しているのが望ましい。この理由は、一
致していないと、撮影レンズの射出光束が焦点検出装置
の入射瞳をカバーできず、焦点検出装置に光が到達しな
くなり、焦点検出が不可能となってしまうからである。
【0023】撮影レンズのF値が十分明るい場合には、
瞳位置が一致していなくても、ある程度カバーすること
ができるが、F値が暗い撮影レンズでは、特に、一致し
ていることが望まれる。したがって、現在の撮影レンズ
では、F値が暗い場合には、射出瞳位置がどの撮影レン
ズもほぼ等しくなっている。撮影レンズ1からの主光線
が焦点板4となす角は、射出瞳位置により、一意的に決
定される。したがって、F値も射出瞳位置も等しい2つ
の撮影レンズ1の測光性能はほぼ等しいといえる(ヴィ
グネッティングのちがい等により完全には一致しな
い)。逆に、F値が小さい暗いレンズの場合には、射出
瞳位置は、撮影レンズ1によらず、ほぼ一定であるの
で、F値のみによって、測光性能が決定されるといって
よい。
瞳位置が一致していなくても、ある程度カバーすること
ができるが、F値が暗い撮影レンズでは、特に、一致し
ていることが望まれる。したがって、現在の撮影レンズ
では、F値が暗い場合には、射出瞳位置がどの撮影レン
ズもほぼ等しくなっている。撮影レンズ1からの主光線
が焦点板4となす角は、射出瞳位置により、一意的に決
定される。したがって、F値も射出瞳位置も等しい2つ
の撮影レンズ1の測光性能はほぼ等しいといえる(ヴィ
グネッティングのちがい等により完全には一致しな
い)。逆に、F値が小さい暗いレンズの場合には、射出
瞳位置は、撮影レンズ1によらず、ほぼ一定であるの
で、F値のみによって、測光性能が決定されるといって
よい。
【0024】(第2の測光補正量の測定方法)測定ボデ
ィに、特定レンズ(基準レンズ)を装着して、測光実験
を行い、その測光誤差をボディ側メモリ12に記憶す
る。測定ボディは、5分割の測光素子7を有しているも
のとする。測光時に、各分割素子からは、出力値Sdi
(i =1〜5)が出力される。この出力値に第1の測光
補正を施して、被写体の輝度値Kdiを得る。
ィに、特定レンズ(基準レンズ)を装着して、測光実験
を行い、その測光誤差をボディ側メモリ12に記憶す
る。測定ボディは、5分割の測光素子7を有しているも
のとする。測光時に、各分割素子からは、出力値Sdi
(i =1〜5)が出力される。この出力値に第1の測光
補正を施して、被写体の輝度値Kdiを得る。
【0025】まず、特定レンズは、2本用意し、第1の
特定レンズのF値をF1,第2の特定レンズのF値をF
2とする。ここでは、F1=4、F2=8とする。つい
で、一様輝度の被写体(輝度箱)を用意する。この輝度
をKo とする。測定ボディに、第1の特定レンズを装着
し、上記被写体によって測光を行い、第1の測光補正を
行った後の輝度値Kd1i (i =1〜5)を得る。この
とき、測定ボディの測光系が、測光基準ボディと同じよ
うにできていれば、 Kd1i =Ko (i =1〜5) …(1) となる。ところが、一般に、測定ボディには、それぞれ
固有の製造誤差があり、上式(1)は成立しない。この
誤差を下式(2)により算出する。 d1i =Kd1i −Ko (i =1〜5) …(2)
特定レンズのF値をF1,第2の特定レンズのF値をF
2とする。ここでは、F1=4、F2=8とする。つい
で、一様輝度の被写体(輝度箱)を用意する。この輝度
をKo とする。測定ボディに、第1の特定レンズを装着
し、上記被写体によって測光を行い、第1の測光補正を
行った後の輝度値Kd1i (i =1〜5)を得る。この
とき、測定ボディの測光系が、測光基準ボディと同じよ
うにできていれば、 Kd1i =Ko (i =1〜5) …(1) となる。ところが、一般に、測定ボディには、それぞれ
固有の製造誤差があり、上式(1)は成立しない。この
誤差を下式(2)により算出する。 d1i =Kd1i −Ko (i =1〜5) …(2)
【0026】同様に、測定ボディに、第2の特定レンズ
を装着して、測光を行い、誤差を算出する。 d2i =Kd2i −Ko (i =1〜5) …(3) このときに、F1、d1i (i =1〜5)、F2、d2
i (i =1〜5)の計12個の補正用データを、この測
定ボディのボディ側メモリ12に記憶する。
を装着して、測光を行い、誤差を算出する。 d2i =Kd2i −Ko (i =1〜5) …(3) このときに、F1、d1i (i =1〜5)、F2、d2
i (i =1〜5)の計12個の補正用データを、この測
定ボディのボディ側メモリ12に記憶する。
【0027】(測光補正の動作)図2は、本発明による
カメラの測光装置の測光演算ルーチンを示すフローチャ
ートである。本実施形態の測光演算ルーチンは、前述し
た第1の測光補正と、第2の測光補正とを用いて行うも
のである。S101において、CPU20は、測光素子
7から、測光データ(Sdi)を読み込む。添え字i は、
それぞれの分割素子を示している。
カメラの測光装置の測光演算ルーチンを示すフローチャ
ートである。本実施形態の測光演算ルーチンは、前述し
た第1の測光補正と、第2の測光補正とを用いて行うも
のである。S101において、CPU20は、測光素子
7から、測光データ(Sdi)を読み込む。添え字i は、
それぞれの分割素子を示している。
【0028】S102において、CPU20は、交換レ
ンズのレンズ側メモリ11から、レンズデータRdjを読
み込む。なお、添え字のj は、複数個であることを示し
ている。また、この中には、撮影レンズのF値(F)も
含まれている。
ンズのレンズ側メモリ11から、レンズデータRdjを読
み込む。なお、添え字のj は、複数個であることを示し
ている。また、この中には、撮影レンズのF値(F)も
含まれている。
【0029】S103において、CPU20は、第1の
測光補正を行う。すなわち、CPU20は、測光データ
SdiとレンズデータRdjとに基づいて、ニューロ演算
(Nh)により、各分割素子の領域に対応する被写体領
域の輝度値Kdiを算出する。
測光補正を行う。すなわち、CPU20は、測光データ
SdiとレンズデータRdjとに基づいて、ニューロ演算
(Nh)により、各分割素子の領域に対応する被写体領
域の輝度値Kdiを算出する。
【0030】これが第1の測光補正である。製造誤差が
なければ、この第1の測光補正だけで十分であるが、製
造誤差はどうしても避けられない。そして、製造誤差
は、そのカメラ特有のものである。したがって、そのカ
メラ独自の個別補正が必要となる。これが第2の測光補
正である。
なければ、この第1の測光補正だけで十分であるが、製
造誤差はどうしても避けられない。そして、製造誤差
は、そのカメラ特有のものである。したがって、そのカ
メラ独自の個別補正が必要となる。これが第2の測光補
正である。
【0031】S104において、CPU20は、ボディ
側メモリ12から補正用データを読み込む。
側メモリ12から補正用データを読み込む。
【0032】S105において、CPU20は、第2の
測光補正を行う。前述した式の推定関数gとレンズデー
タのF値とを用いて、被写体の輝度値Kdiを補正する。
結果のHdiは、Kdiよりも実際の被写体の輝度値に近い
ものとなる。
測光補正を行う。前述した式の推定関数gとレンズデー
タのF値とを用いて、被写体の輝度値Kdiを補正する。
結果のHdiは、Kdiよりも実際の被写体の輝度値に近い
ものとなる。
【0033】次に、第2の測光補正について、詳細に説
明する。上記ボディに、撮影レンズ(任意)を装着し、
任意の被写体を測光し、第1の測光補正を行い、被写体
の輝度値Kdi (i =1〜5)を得る。しかし、この輝
度値が、実際の被写体の輝度値からズレていることは、
上述の通りである。そこで、第2の測光補正を行う必要
がある。
明する。上記ボディに、撮影レンズ(任意)を装着し、
任意の被写体を測光し、第1の測光補正を行い、被写体
の輝度値Kdi (i =1〜5)を得る。しかし、この輝
度値が、実際の被写体の輝度値からズレていることは、
上述の通りである。そこで、第2の測光補正を行う必要
がある。
【0034】ここで、以下の誤差推定関数を定義する。 gi (F)=[d2i ・Log2 (F/F1)+d1i ・Log2 (F2/F )]/Log2 (F2/F1) …(4)
【0035】ただし、Fは、現在装着されているレンズ
のF値、F1,F2は、ボディ側メモリ12に記憶され
た第1の特定レンズ、第2の特定レンズのF値、d1i
、d2i は、ボディ側メモリ12に記憶された第1の
特定レンズ、第2の特定レンズの誤差データである。
のF値、F1,F2は、ボディ側メモリ12に記憶され
た第1の特定レンズ、第2の特定レンズのF値、d1i
、d2i は、ボディ側メモリ12に記憶された第1の
特定レンズ、第2の特定レンズの誤差データである。
【0036】第2の測光補正は、誤差推定関数を用い
て、次式に基づいて行われる。 Hdi =Kdi −gi (F)(i =1〜5) …(5) いま、F=5.6(実際には4√2)とすると、F1=
4、F2=8としたので、誤差推定関数値は、 gi (F)=0.5・(d1i +d2i ) …(6) となる。すなわち、 Hdi =Kdi −0.5・(d1i +d2i )(i =1〜5) …(7) となる。
て、次式に基づいて行われる。 Hdi =Kdi −gi (F)(i =1〜5) …(5) いま、F=5.6(実際には4√2)とすると、F1=
4、F2=8としたので、誤差推定関数値は、 gi (F)=0.5・(d1i +d2i ) …(6) となる。すなわち、 Hdi =Kdi −0.5・(d1i +d2i )(i =1〜5) …(7) となる。
【0037】この第2の測光補正の後に得られる、被写
体の輝度値Hdi は、実際の被写体の輝度値により近い
ものとなる。
体の輝度値Hdi は、実際の被写体の輝度値により近い
ものとなる。
【0038】S106において、CPU20は、前述し
たHdiを用いて、適正露出値Bv をニューロ演算(N
b)より決定する。適正露出値の演算方法は、本出願人
が提案している特開平6−214285号に開示されて
いるので、ここでは、詳しい説明を省略する。
たHdiを用いて、適正露出値Bv をニューロ演算(N
b)より決定する。適正露出値の演算方法は、本出願人
が提案している特開平6−214285号に開示されて
いるので、ここでは、詳しい説明を省略する。
【0039】(変形形態)以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。第2の測光補正に
使用される推定関数は、前述した式に限定されるもので
はなく、実験的に適当に設定してよい。また、誤差デー
タの測定において、2本の特定レンズを使用している
が、これも、この2本に限ったものではない。特定レン
ズの種類が多ければ、推定誤差がより正確となるが、測
光実験に時間がかかってしまう。逆に、少ないと実験に
時間はかからないが、あまり正確な推定値が得られない
ので、両者の兼ね合いから決定することが好ましい。
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。第2の測光補正に
使用される推定関数は、前述した式に限定されるもので
はなく、実験的に適当に設定してよい。また、誤差デー
タの測定において、2本の特定レンズを使用している
が、これも、この2本に限ったものではない。特定レン
ズの種類が多ければ、推定誤差がより正確となるが、測
光実験に時間がかかってしまう。逆に、少ないと実験に
時間はかからないが、あまり正確な推定値が得られない
ので、両者の兼ね合いから決定することが好ましい。
【0040】
【発明の効果】以上の説明したように、本発明によれ
ば、カメラボディの測光系に製造誤差があっても、その
誤差の影響をカメラボディごとに個別に補正することが
できるので、より正確に測光を行うことができる、とい
う効果がある。
ば、カメラボディの測光系に製造誤差があっても、その
誤差の影響をカメラボディごとに個別に補正することが
できるので、より正確に測光を行うことができる、とい
う効果がある。
【図1】本発明によるカメラの測光装置の実施形態を示
したブロック図である。
したブロック図である。
【図2】本発明によるカメラの測光装置の実施形態の測
光演算ルーチンを示すフローチャートである。
光演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】図3(a)は、測光光学系の基本構成を示す
図、図3(b)は、測光素子の受光部を示した図であ
る。
図、図3(b)は、測光素子の受光部を示した図であ
る。
1 撮影レンズ 2 クイックリターンミラー 3 焦点板 4 ペンタプリズム 5 接眼レンズ 6 測光用レンズ 7 測光素子 11 レンズ側メモリ 12 ボディ側メモリ 13 第1の測光補正部 14 第2の測光補正部 15 露出演算部 16 露出制御装置 20 CPU
Claims (2)
- 【請求項1】 撮影レンズを交換可能なカメラボディに
内蔵されたカメラの測光装置において、 被写界の輝度を測光する測光部と、 基準カメラボディに交換可能な複数の基準撮影レンズを
装着して、輝度の判明している被写体に対して、測光実
験に基づくデータを記憶し、対応する撮影レンズに内蔵
されたカメラ側記憶部と、 前記測光部からの測光データと前記カメラ側記憶部に記
憶されたデータとに基づいて、前記カメラボディの機種
毎の測光補正演算を行う機種別測光補正部と、 前記カメラボディにレンズ性能の異なる少なくと2つの
基準撮影レンズを装着して、輝度の判明している被写体
に対して、測光実験を行った実験データを記憶するボデ
ィ側記憶部と、 前記機種別測光補正部からの測光補正データと前記ボデ
ィ側記憶部からの実験データとに基づいて、前記カメラ
ボディの個別の測光補正演算を行う個別測光補正部と、
を備えたことを特徴とするカメラの測光装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載されたカメラの測光装置
において、 前記カメラ側記憶部は、F値の異なる少なくとも2つの
基準撮影レンズを用いた実験データを記憶することを特
徴とするカメラの測光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10054549A JPH11249193A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | カメラの測光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10054549A JPH11249193A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | カメラの測光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11249193A true JPH11249193A (ja) | 1999-09-17 |
Family
ID=12973772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10054549A Pending JPH11249193A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | カメラの測光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11249193A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007163862A (ja) * | 2005-12-14 | 2007-06-28 | Nikon Corp | 測光装置およびカメラ |
JP2008292901A (ja) * | 2007-05-28 | 2008-12-04 | Canon Inc | 測光装置および撮像装置 |
JP2009047956A (ja) * | 2007-08-21 | 2009-03-05 | Sony Corp | 撮像装置 |
JP4524852B2 (ja) * | 2000-05-09 | 2010-08-18 | 株式会社ニコン | カメラの測光装置 |
-
1998
- 1998-03-06 JP JP10054549A patent/JPH11249193A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4524852B2 (ja) * | 2000-05-09 | 2010-08-18 | 株式会社ニコン | カメラの測光装置 |
JP2007163862A (ja) * | 2005-12-14 | 2007-06-28 | Nikon Corp | 測光装置およびカメラ |
JP2008292901A (ja) * | 2007-05-28 | 2008-12-04 | Canon Inc | 測光装置および撮像装置 |
JP2009047956A (ja) * | 2007-08-21 | 2009-03-05 | Sony Corp | 撮像装置 |
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