JPH11221584A - 加圧オゾン処理システム及び装置 - Google Patents
加圧オゾン処理システム及び装置Info
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- JPH11221584A JPH11221584A JP10022971A JP2297198A JPH11221584A JP H11221584 A JPH11221584 A JP H11221584A JP 10022971 A JP10022971 A JP 10022971A JP 2297198 A JP2297198 A JP 2297198A JP H11221584 A JPH11221584 A JP H11221584A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】加圧ポンプによる圧力でオゾン溶解,酸化反応
及び吸着処理を行い、その圧力を膜ろ過圧力に用いる処
理装置。 【解決手段】オゾン混合水を加圧して溶解反応槽で吸収
させ、酸化触媒により有機物の酸化反応を促進し、吸着
層で吸着除去した後、その圧力を減圧調整して膜ろ過処
理する。
及び吸着処理を行い、その圧力を膜ろ過圧力に用いる処
理装置。 【解決手段】オゾン混合水を加圧して溶解反応槽で吸収
させ、酸化触媒により有機物の酸化反応を促進し、吸着
層で吸着除去した後、その圧力を減圧調整して膜ろ過処
理する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高度浄水処理におけ
るオゾン処理方法および装置に係わり、特に加圧下にお
いてオゾンの溶解と酸化反応及び吸着の処理をした後、
膜ろ過に適する圧力に減圧調整してろ過処理する水処理
システム並びに水処理装置に関する。
るオゾン処理方法および装置に係わり、特に加圧下にお
いてオゾンの溶解と酸化反応及び吸着の処理をした後、
膜ろ過に適する圧力に減圧調整してろ過処理する水処理
システム並びに水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水道水源である湖沼や河川の汚濁が進行
し、藻類の発生による異臭味被害,塩素の過剰注入によ
る塩素臭や発ガン性物質の生成など、水道水の味と安全
性が問題となっている。このため、従来の凝集沈殿処理
に加えて、オゾンと活性炭により処理する高度浄水処理
システムが導入されている。オゾン処理は、被処理水中
にオゾンガスを吹き込み、被処理水中の汚濁物質である
臭気物質や溶解性有機物等をオゾンにより酸化分解す
る。現状は、水深6m(水圧0.6kg/cm2・G)のオゾ
ン接触池底部の散気管からオゾンを吹き込み、被処理水
と向流接触させてオゾンを被処理水中に吸収させるが、
オゾン吸収率は85〜90%程度である。そのため、オ
ゾンガスの吸収率を高める手段として、加圧して溶解さ
せる方法が提案されている。
し、藻類の発生による異臭味被害,塩素の過剰注入によ
る塩素臭や発ガン性物質の生成など、水道水の味と安全
性が問題となっている。このため、従来の凝集沈殿処理
に加えて、オゾンと活性炭により処理する高度浄水処理
システムが導入されている。オゾン処理は、被処理水中
にオゾンガスを吹き込み、被処理水中の汚濁物質である
臭気物質や溶解性有機物等をオゾンにより酸化分解す
る。現状は、水深6m(水圧0.6kg/cm2・G)のオゾ
ン接触池底部の散気管からオゾンを吹き込み、被処理水
と向流接触させてオゾンを被処理水中に吸収させるが、
オゾン吸収率は85〜90%程度である。そのため、オ
ゾンガスの吸収率を高める手段として、加圧して溶解さ
せる方法が提案されている。
【0003】オゾンの吸収はヘンリー則により加圧すれ
ば吸収率が高まることは公知であるが、例えば特開平6
−64904号公報に記載の発明では被処理水のポンプ吸引
側のエゼクタにオゾンガスを注入し、加圧オゾン溶解槽
に圧送して加圧オゾン水を製造する(従来例1)。特開
平7−275873 号公報記載の発明では、Uチューブ型オゾ
ン反応槽で二重管の内管に絞り弁を設置し、そこにオゾ
ンガスを吸引した被処理水を加圧ポンプで圧送してオゾ
ン吸収率を高めている(従来例2)が、いずれもオゾン
の吸収を加速することが主で、酸化反応は大気圧下で処
理されている。
ば吸収率が高まることは公知であるが、例えば特開平6
−64904号公報に記載の発明では被処理水のポンプ吸引
側のエゼクタにオゾンガスを注入し、加圧オゾン溶解槽
に圧送して加圧オゾン水を製造する(従来例1)。特開
平7−275873 号公報記載の発明では、Uチューブ型オゾ
ン反応槽で二重管の内管に絞り弁を設置し、そこにオゾ
ンガスを吸引した被処理水を加圧ポンプで圧送してオゾ
ン吸収率を高めている(従来例2)が、いずれもオゾン
の吸収を加速することが主で、酸化反応は大気圧下で処
理されている。
【0004】一方、効率的な酸化反応によるオゾン処理
を行うため、酸化促進処理が検討されている。オゾンと
触媒(高度浄水処理システム:明電時報,通巻,245
号,1995,No.6),オゾンと紫外線(UV)照射
あるいはオゾンと過酸化水素の併用処理が検討されてい
る(第6回日本オゾン協会年次研究講演会,平9.3)。
カビ臭や農薬にはオゾン/UV処理、カビ臭はオゾン/
過酸化水素処理が有効のようであるが、水道水を給水す
る時に添加する塩素と反応して発ガン性物質であるトリ
ハロメタンを生成する溶解性有機成分の除去効果は認め
られていない。その他、光触媒を用いる方法も提案され
ている。
を行うため、酸化促進処理が検討されている。オゾンと
触媒(高度浄水処理システム:明電時報,通巻,245
号,1995,No.6),オゾンと紫外線(UV)照射
あるいはオゾンと過酸化水素の併用処理が検討されてい
る(第6回日本オゾン協会年次研究講演会,平9.3)。
カビ臭や農薬にはオゾン/UV処理、カビ臭はオゾン/
過酸化水素処理が有効のようであるが、水道水を給水す
る時に添加する塩素と反応して発ガン性物質であるトリ
ハロメタンを生成する溶解性有機成分の除去効果は認め
られていない。その他、光触媒を用いる方法も提案され
ている。
【0005】また、オゾンの加圧吸収と酸化反応及び吸
着と膜ろ過を組み合わせた処理方法が提案されている。
特開平6−23379号公報記載の発明では、オゾンガスを混
入した被処理水を加圧ポンプでガス回収装置に圧送し、
気液分離したオゾン溶解水をさらにポンプで昇圧(16
〜100バール=16.3〜102kg/cm2)して触媒を
有する反応炉において有機物を酸化分解し、その後減圧
して活性炭流動炉で吸着させる。さらに、ガス除去した
後、再びろ過ポンプで加圧してメンブレン膜装置でろ過
する(従来例3)。
着と膜ろ過を組み合わせた処理方法が提案されている。
特開平6−23379号公報記載の発明では、オゾンガスを混
入した被処理水を加圧ポンプでガス回収装置に圧送し、
気液分離したオゾン溶解水をさらにポンプで昇圧(16
〜100バール=16.3〜102kg/cm2)して触媒を
有する反応炉において有機物を酸化分解し、その後減圧
して活性炭流動炉で吸着させる。さらに、ガス除去した
後、再びろ過ポンプで加圧してメンブレン膜装置でろ過
する(従来例3)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、オゾン
吸収率を高める手段に加圧する方法があるが、大気圧下
での酸化反応促進のための触媒あるいはUVを用いる処
理方法には、その効果に問題がある。また、従来例3の
ように、ポンプを多段にして反応炉を16〜100バール
(16.3〜102kg/cm2)まで昇圧させることは、ポ
ンプ動力が増加する。
吸収率を高める手段に加圧する方法があるが、大気圧下
での酸化反応促進のための触媒あるいはUVを用いる処
理方法には、その効果に問題がある。また、従来例3の
ように、ポンプを多段にして反応炉を16〜100バール
(16.3〜102kg/cm2)まで昇圧させることは、ポ
ンプ動力が増加する。
【0007】本発明の目的は、オゾンの溶解を高めるた
め加圧ポンプにより圧入し、その圧力においてオゾン吸
収と触媒による酸化反応により溶解性有機物を易吸着性
の有機物に酸化して吸着除去した後、前記圧力を膜ろ過
に必要な圧力に減圧調整して、膜ろ過装置によりろ過処
理する水処理システム及び装置を提供することにある。
め加圧ポンプにより圧入し、その圧力においてオゾン吸
収と触媒による酸化反応により溶解性有機物を易吸着性
の有機物に酸化して吸着除去した後、前記圧力を膜ろ過
に必要な圧力に減圧調整して、膜ろ過装置によりろ過処
理する水処理システム及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】オゾンを注入した被処理
水をポンプで送液して加圧し、オゾンの溶解と被処理水
中の有機物の酸化反応及び酸化した有機物の吸着をポン
プ加圧下において行い、その後、ろ過圧力に減圧調整し
て膜ろ過することを特徴とする加圧オゾン処理システム
である。
水をポンプで送液して加圧し、オゾンの溶解と被処理水
中の有機物の酸化反応及び酸化した有機物の吸着をポン
プ加圧下において行い、その後、ろ過圧力に減圧調整し
て膜ろ過することを特徴とする加圧オゾン処理システム
である。
【0009】請求項1に記載の発明は、オゾンを含むオ
ゾン化ガスを混入した被処理水をポンプで送液して加圧
し、オゾンを溶解させる溶解槽と酸化触媒を充填して酸
化反応させる反応槽により処理し、減圧してからその後
段に吸着材を設置して被処理水中の有機物を吸着除去す
る吸着槽及び膜ろ過装置を設置して処理する方法におい
て、前記オゾン溶解槽と触媒による酸化反応槽及び吸着
槽の各槽が前記ポンプ加圧による圧力下において処理さ
れ、その後段に前記圧力を膜ろ過に要するろ過圧力に減
圧調整する手段を設け、減圧調整した圧力により膜ろ過
装置でろ過処理するように構成したことを特徴とする加
圧オゾン処理システムにある。
ゾン化ガスを混入した被処理水をポンプで送液して加圧
し、オゾンを溶解させる溶解槽と酸化触媒を充填して酸
化反応させる反応槽により処理し、減圧してからその後
段に吸着材を設置して被処理水中の有機物を吸着除去す
る吸着槽及び膜ろ過装置を設置して処理する方法におい
て、前記オゾン溶解槽と触媒による酸化反応槽及び吸着
槽の各槽が前記ポンプ加圧による圧力下において処理さ
れ、その後段に前記圧力を膜ろ過に要するろ過圧力に減
圧調整する手段を設け、減圧調整した圧力により膜ろ過
装置でろ過処理するように構成したことを特徴とする加
圧オゾン処理システムにある。
【0010】請求項2に記載の発明は、減圧調整手段を
ろ過圧力の変化に対応するように制御をすることを特徴
とする加圧オゾン処理装置にある。
ろ過圧力の変化に対応するように制御をすることを特徴
とする加圧オゾン処理装置にある。
【0011】請求項3に記載の発明は、溶解槽における
未溶解オゾンを含むガスを前記吸着槽に導入する処理水
中に注入してオゾンを除去し、吸着槽から排出されるガ
ス及び吸着槽から流出する処理水を減圧調整する時放出
されるオゾンが除去されたガスを圧力制御して排気する
ことを特徴とする加圧オゾン処理装置にある。
未溶解オゾンを含むガスを前記吸着槽に導入する処理水
中に注入してオゾンを除去し、吸着槽から排出されるガ
ス及び吸着槽から流出する処理水を減圧調整する時放出
されるオゾンが除去されたガスを圧力制御して排気する
ことを特徴とする加圧オゾン処理装置にある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明するが、本発明は以下の実施例に限られるものでな
い。
明するが、本発明は以下の実施例に限られるものでな
い。
【0013】図1は、従来の浄水処理システムに本発明
による処理システムを適用した処理フローを示す。図示
していないが、河川から取水した原水は沈砂池から混和
池1に流入し、凝集剤(PAC)を添加して急速撹拌を
行い、凝集沈殿池2で原水中の懸濁物が凝集フロックと
なり沈降分離して除去される。凝集処理された上澄水は
砂ろ過池3でろ過され、殺菌のための塩素を添加して浄
水4として給水されるのが、従来の浄水処理である。高
度浄水処理は従来の浄水処理に加えて、凝集処理水ある
いは砂ろ過水である浄水4をオゾンと活性炭により処理
する方法である。
による処理システムを適用した処理フローを示す。図示
していないが、河川から取水した原水は沈砂池から混和
池1に流入し、凝集剤(PAC)を添加して急速撹拌を
行い、凝集沈殿池2で原水中の懸濁物が凝集フロックと
なり沈降分離して除去される。凝集処理された上澄水は
砂ろ過池3でろ過され、殺菌のための塩素を添加して浄
水4として給水されるのが、従来の浄水処理である。高
度浄水処理は従来の浄水処理に加えて、凝集処理水ある
いは砂ろ過水である浄水4をオゾンと活性炭により処理
する方法である。
【0014】本発明は、オゾンと活性炭による高度浄水
処理の範囲に関し、オゾン含有ガスを被処理水である浄
水4に注入し、加圧ポンプで送液して加圧する加圧オゾ
ン処理装置を備えた水処理システムの構成を示した。こ
の水処理システムの主な構成は、オゾン発生機5と加圧
ポンプ6,溶解槽と反応槽を一体化した溶解反応槽7と
吸着槽8及び膜ろ過装置11からなる。
処理の範囲に関し、オゾン含有ガスを被処理水である浄
水4に注入し、加圧ポンプで送液して加圧する加圧オゾ
ン処理装置を備えた水処理システムの構成を示した。こ
の水処理システムの主な構成は、オゾン発生機5と加圧
ポンプ6,溶解槽と反応槽を一体化した溶解反応槽7と
吸着槽8及び膜ろ過装置11からなる。
【0015】本発明の範囲の詳細な構成を図2に示し、
以下動作について説明する。従来の浄水処理で処理され
た浄水4は定流量弁4aで一定流量に制御され、加圧ポ
ンプ6の吸引側に配管されている。オゾン発生機5で発
生したオゾンガス51は、加圧ポンプ6吸引側の配管に
設けられたエゼクタ5Aから浄水4中に注入し、加圧ポ
ンプ6で混合しながら送液して溶解反応槽7下部のノズ
ル61から圧入する。溶解反応槽7内には酸化触媒71
を充填し、槽上部にはリリーフ弁7Aと処理水流出部に
は圧力調整弁7bが設けられている。
以下動作について説明する。従来の浄水処理で処理され
た浄水4は定流量弁4aで一定流量に制御され、加圧ポ
ンプ6の吸引側に配管されている。オゾン発生機5で発
生したオゾンガス51は、加圧ポンプ6吸引側の配管に
設けられたエゼクタ5Aから浄水4中に注入し、加圧ポ
ンプ6で混合しながら送液して溶解反応槽7下部のノズ
ル61から圧入する。溶解反応槽7内には酸化触媒71
を充填し、槽上部にはリリーフ弁7Aと処理水流出部に
は圧力調整弁7bが設けられている。
【0016】吸着槽8には吸着材層81を充填し、槽上
部にはリリーフ弁8Aと処理水取り出し部には圧力調整
弁8Bが設けられ、溶解反応槽7と吸着槽8は配管78
で連結されている。溶解反応槽7の気相部のガスは槽上
部のリリーフ弁7aで圧力制御され、余剰ガスが溶解反
応槽7から吸着槽8に流通する配管78のエゼクタ78
Aから被処理水である浄水4に再注入するようになって
いる。
部にはリリーフ弁8Aと処理水取り出し部には圧力調整
弁8Bが設けられ、溶解反応槽7と吸着槽8は配管78
で連結されている。溶解反応槽7の気相部のガスは槽上
部のリリーフ弁7aで圧力制御され、余剰ガスが溶解反
応槽7から吸着槽8に流通する配管78のエゼクタ78
Aから被処理水である浄水4に再注入するようになって
いる。
【0017】吸着槽8の気相部に溜まった余剰ガスは、
リリーフ弁8aにより圧力制御されて槽外に排気され
る。吸着槽8で吸着処理された処理水10は、圧力調整
弁8Bにより後段の膜ろ過装置11のろ過圧力に適する
圧力に減圧制御され、アキュムレータ9で気液分離して
膜ろ過装置11に流入させる。膜ろ過装置11の膜モジ
ュール(図中では11A,11B)は複数とし、例えば
電磁弁11a,11cを開いて膜モジュール11Aでろ
過し、処理水12として貯水槽13に貯水される。
リリーフ弁8aにより圧力制御されて槽外に排気され
る。吸着槽8で吸着処理された処理水10は、圧力調整
弁8Bにより後段の膜ろ過装置11のろ過圧力に適する
圧力に減圧制御され、アキュムレータ9で気液分離して
膜ろ過装置11に流入させる。膜ろ過装置11の膜モジ
ュール(図中では11A,11B)は複数とし、例えば
電磁弁11a,11cを開いて膜モジュール11Aでろ
過し、処理水12として貯水槽13に貯水される。
【0018】溶解反応槽7及び吸着槽8は、あらかじめ
コンプレッサ等(図示せず)により所定の圧力に調整し
ておく。実際のテストでは、溶解反応槽7の設定圧力を
4〜5kg/cm2・G、吸着槽8は3〜4kg/cm2・Gとし
た。
コンプレッサ等(図示せず)により所定の圧力に調整し
ておく。実際のテストでは、溶解反応槽7の設定圧力を
4〜5kg/cm2・G、吸着槽8は3〜4kg/cm2・Gとし
た。
【0019】オゾン発生機5で発生したオゾンガス51
は、加圧ポンプ6の吸引側の配管に設けられたエゼクタ
5Aから被処理水である浄水4に注入して混合され、加
圧ポンプ6により溶解反応槽7下部のノズル61から噴
射して圧入する。溶解反応槽7は円筒形状にし、ノズル
を接線方向に設置して旋回流で噴射すると、撹拌混合が
向上する。配管径は旋回流を与えるために流速を1〜2
m/秒程度に設定することが好ましい。また、オゾンガ
スは加圧ポンプで混合され、ノズルから微細気泡で噴射
し、加圧することにより吸収速度が大幅に向上する。
は、加圧ポンプ6の吸引側の配管に設けられたエゼクタ
5Aから被処理水である浄水4に注入して混合され、加
圧ポンプ6により溶解反応槽7下部のノズル61から噴
射して圧入する。溶解反応槽7は円筒形状にし、ノズル
を接線方向に設置して旋回流で噴射すると、撹拌混合が
向上する。配管径は旋回流を与えるために流速を1〜2
m/秒程度に設定することが好ましい。また、オゾンガ
スは加圧ポンプで混合され、ノズルから微細気泡で噴射
し、加圧することにより吸収速度が大幅に向上する。
【0020】従来は、水深6m下からオゾンガスを吹き
込み、水と5〜6分向流接触させるが、前記加圧下での
微細気泡による旋回流噴射ではオゾンガスの接触時間は
1〜2分で十分であることがわかった。このため、溶解
領域は小さくてよいことから反応領域と一体化した溶解
反応槽7とした。
込み、水と5〜6分向流接触させるが、前記加圧下での
微細気泡による旋回流噴射ではオゾンガスの接触時間は
1〜2分で十分であることがわかった。このため、溶解
領域は小さくてよいことから反応領域と一体化した溶解
反応槽7とした。
【0021】オゾンが吸収された浄水4は、溶解反応槽
7の酸化触媒層71において溶解性有機物との酸化反応
が促進され、溶存オゾンが消費されると共に自己分解が
進む。そして、圧力調整弁7Bにより流量調整されて配
管78から吸着槽8下部に導入される。この時、溶解反
応槽7上部の気相部に分離した未溶解オゾンを含む余剰
ガスは槽上部のリリーフ弁7Aで圧力調整され、溶解反
応槽7から吸着槽8に流通する配管78のエゼクタ78
Aから被処理水に再注入する。吸着槽8下部に導入され
た被処理水は吸着槽8を上昇し、吸着材層81に接触す
る。酸化反応により低分子化した有機物は、易吸着性の
有機物となり容易に吸着除去される。これらの処理は加
圧下(3〜4kg/cm2.G)で行われる。
7の酸化触媒層71において溶解性有機物との酸化反応
が促進され、溶存オゾンが消費されると共に自己分解が
進む。そして、圧力調整弁7Bにより流量調整されて配
管78から吸着槽8下部に導入される。この時、溶解反
応槽7上部の気相部に分離した未溶解オゾンを含む余剰
ガスは槽上部のリリーフ弁7Aで圧力調整され、溶解反
応槽7から吸着槽8に流通する配管78のエゼクタ78
Aから被処理水に再注入する。吸着槽8下部に導入され
た被処理水は吸着槽8を上昇し、吸着材層81に接触す
る。酸化反応により低分子化した有機物は、易吸着性の
有機物となり容易に吸着除去される。これらの処理は加
圧下(3〜4kg/cm2.G)で行われる。
【0022】オゾン濃度は被処理水である浄水4に注入
された時が高く、溶解反応槽7において吸収され、酸化
触媒層71において反応して消費されるが、未溶解オゾ
ンが気相部に溜まる場合がある。この未溶解オゾンは、
溶解反応槽7から吸着槽8に流通する配管78に設けた
エゼクタ78Aから被処理水に再注入して溶解させ、吸
着材層81に接触させる。
された時が高く、溶解反応槽7において吸収され、酸化
触媒層71において反応して消費されるが、未溶解オゾ
ンが気相部に溜まる場合がある。この未溶解オゾンは、
溶解反応槽7から吸着槽8に流通する配管78に設けた
エゼクタ78Aから被処理水に再注入して溶解させ、吸
着材層81に接触させる。
【0023】本実施例によれば、発生オゾン濃度20g
/Nm3,G/L=0.1(オゾン注入率2mg/L)の場
合、溶解反応槽7の圧力4.2kg/cm2・Gでは、気相部
に溜まった余剰ガスのオゾン濃度は0.1ppm以下(オゾ
ン吸収率99%以上)、吸着槽8からの排出ガスにはオ
ゾン計(検出精度0〜50g/L)では検出されなかっ
た。
/Nm3,G/L=0.1(オゾン注入率2mg/L)の場
合、溶解反応槽7の圧力4.2kg/cm2・Gでは、気相部
に溜まった余剰ガスのオゾン濃度は0.1ppm以下(オゾ
ン吸収率99%以上)、吸着槽8からの排出ガスにはオ
ゾン計(検出精度0〜50g/L)では検出されなかっ
た。
【0024】溶解反応槽7の触媒層71でのオゾン酸化
反応により低分子化した被処理水中の溶解性有機物は、
その後、吸着槽8の吸着材層81で吸着除去される。吸
着材に活性炭を用いた場合、オゾンは活性炭との酸化還
元作用により炭酸ガス(CO2)と酸素(O2 )に分解して
除去されるため、吸着槽8の気相部に溜まるガス中には
オゾンはほとんど検出されない。
反応により低分子化した被処理水中の溶解性有機物は、
その後、吸着槽8の吸着材層81で吸着除去される。吸
着材に活性炭を用いた場合、オゾンは活性炭との酸化還
元作用により炭酸ガス(CO2)と酸素(O2 )に分解して
除去されるため、吸着槽8の気相部に溜まるガス中には
オゾンはほとんど検出されない。
【0025】この結果、吸着槽8に溜まった余剰ガスは
排出規制値以下(0.1ppm以下)のガスとして排気で
き、従来装置に設置されている酸化触媒による排オゾン
処理装置等を省略できる。また、オゾンの酸化により低
分子化した有機物は活性炭に吸着されやすくなり、除去
性能が高まる。
排出規制値以下(0.1ppm以下)のガスとして排気で
き、従来装置に設置されている酸化触媒による排オゾン
処理装置等を省略できる。また、オゾンの酸化により低
分子化した有機物は活性炭に吸着されやすくなり、除去
性能が高まる。
【0026】膜ろ過処理装置11は中空糸の限外ろ過膜
(UF膜)モジュール11を複数有し、ろ過処理する被
処理水の導入及びろ過水の流通経路を電磁弁11a,1
1b,11c,11dにより切り換えるように構成す
る。溶解反応槽及び吸着槽で処理された処理水10は、
圧力調整弁8bにより膜ろ過装置のろ過圧力に減圧調整
(前記反応槽3〜4kg/cm2・Gからろ過圧力1.4kg/c
m2・G)する。減圧調整された処理水10中には、溶存
ガスが放出するため、処理水10配管に設けたアキュム
レータ9に分離し、圧力調整弁8cにより圧力調整され
て排気される。処理水10は膜モジュール11Aでろ過
され、ろ過水12となる。
(UF膜)モジュール11を複数有し、ろ過処理する被
処理水の導入及びろ過水の流通経路を電磁弁11a,1
1b,11c,11dにより切り換えるように構成す
る。溶解反応槽及び吸着槽で処理された処理水10は、
圧力調整弁8bにより膜ろ過装置のろ過圧力に減圧調整
(前記反応槽3〜4kg/cm2・Gからろ過圧力1.4kg/c
m2・G)する。減圧調整された処理水10中には、溶存
ガスが放出するため、処理水10配管に設けたアキュム
レータ9に分離し、圧力調整弁8cにより圧力調整され
て排気される。処理水10は膜モジュール11Aでろ過
され、ろ過水12となる。
【0027】本実施例では、膜ろ過処理はクロスフロー
式を採用し、循環濃縮水を圧力調整弁8bの下流の任意
位置に戻した。一定時間膜ろ過すると懸濁物により膜が
目塞りし、ろ過抵抗が上昇して透過水量が低下するた
め、逆流洗浄いわゆる逆洗して透過性能を回復させる操
作を行う。この場合、図示してないが膜モジュールの入
口・出口の圧力差を検出し、あるいはろ過時間を一定時
間に設定し、その信号により逆洗するように制御する。
式を採用し、循環濃縮水を圧力調整弁8bの下流の任意
位置に戻した。一定時間膜ろ過すると懸濁物により膜が
目塞りし、ろ過抵抗が上昇して透過水量が低下するた
め、逆流洗浄いわゆる逆洗して透過性能を回復させる操
作を行う。この場合、図示してないが膜モジュールの入
口・出口の圧力差を検出し、あるいはろ過時間を一定時
間に設定し、その信号により逆洗するように制御する。
【0028】また、膜ろ過圧力の上昇に対応させて圧力
調整弁8bの圧力制御を行う。膜モジュール11aの逆
洗信号が出ると、電磁弁11aと電磁弁11cが閉じら
れ、電磁弁11b,11dを開き、処理水10の通水が
膜モジュール11bに切り換えられてろ過される。ま
た、膜モジュール11aは、逆洗信号を受け、逆洗ポン
プ13によりろ過水12を透過側の反対から流通し、膜
を逆洗する。逆洗排水14は排水貯槽15に入り、自然
沈降で懸濁物を分離して上澄水は従来の浄水処理前段に
適宜戻す。ろ過されたろ過水は図示していないが塩素消
毒して水道水として給水する。
調整弁8bの圧力制御を行う。膜モジュール11aの逆
洗信号が出ると、電磁弁11aと電磁弁11cが閉じら
れ、電磁弁11b,11dを開き、処理水10の通水が
膜モジュール11bに切り換えられてろ過される。ま
た、膜モジュール11aは、逆洗信号を受け、逆洗ポン
プ13によりろ過水12を透過側の反対から流通し、膜
を逆洗する。逆洗排水14は排水貯槽15に入り、自然
沈降で懸濁物を分離して上澄水は従来の浄水処理前段に
適宜戻す。ろ過されたろ過水は図示していないが塩素消
毒して水道水として給水する。
【0029】図3は、図2に示した溶解反応槽8及び吸
着槽の触媒層及び吸着材層を拡大して示したものであ
る。槽形状は溶解反応槽を示し、オゾンガスの溶解領域
は小さくした。加圧ポンプからの配管は溶解反応槽7下
部の円筒接線方向に設置し、旋回流を与える。オゾン溶
解領域の上部に触媒層71を設けてある。
着槽の触媒層及び吸着材層を拡大して示したものであ
る。槽形状は溶解反応槽を示し、オゾンガスの溶解領域
は小さくした。加圧ポンプからの配管は溶解反応槽7下
部の円筒接線方向に設置し、旋回流を与える。オゾン溶
解領域の上部に触媒層71を設けてある。
【0030】触媒層71の触媒には、例えば二酸化チタ
ンからなる触媒を用いることができる。触媒層は、例え
ば触媒を所定の形状をした基材に担時することにより構
成される。基材の形状は任意でよい。例えばAのように
触媒をスパイラルシートにコーティングしたものでもよ
いし、Bのようにセラミックハニカムに触媒をコーティ
ングしたものでもよい。また、Cのように円筒の充填
材、いわゆるラシヒリングに触媒をコーティングしても
よい。実テストでは、二酸化チタン触媒をセラミックハ
ニカムにコーティングした図3のBに示すものを用い
た。
ンからなる触媒を用いることができる。触媒層は、例え
ば触媒を所定の形状をした基材に担時することにより構
成される。基材の形状は任意でよい。例えばAのように
触媒をスパイラルシートにコーティングしたものでもよ
いし、Bのようにセラミックハニカムに触媒をコーティ
ングしたものでもよい。また、Cのように円筒の充填
材、いわゆるラシヒリングに触媒をコーティングしても
よい。実テストでは、二酸化チタン触媒をセラミックハ
ニカムにコーティングした図3のBに示すものを用い
た。
【0031】後段の吸着槽8の吸着材は、例えば、Aの
ようなハニカム状をしたものでもよいし、Bのようなス
パイラル状をしたものでもよい。また、Cのようにろ過
器タイプでもよい。ハニカム状の吸着材層は、例えば活
性炭をハニカム状に成型あるいはセラミックハニカムの
基材に活性炭をコーティングすることにより作ることが
できる。スパイラル状の吸着材層は、例えば繊維状活性
炭のシートをスパイラルに巻くことにより簡便に作るこ
とができる。実験では、繊維状活性炭のスパイラルシー
トを用いた。
ようなハニカム状をしたものでもよいし、Bのようなス
パイラル状をしたものでもよい。また、Cのようにろ過
器タイプでもよい。ハニカム状の吸着材層は、例えば活
性炭をハニカム状に成型あるいはセラミックハニカムの
基材に活性炭をコーティングすることにより作ることが
できる。スパイラル状の吸着材層は、例えば繊維状活性
炭のシートをスパイラルに巻くことにより簡便に作るこ
とができる。実験では、繊維状活性炭のスパイラルシー
トを用いた。
【0032】本実施例では、溶解反応槽7でオゾンの吸
収及び気相部の余剰ガスが注入された被処理水を吸着槽
8の下部から流入させるため気泡が同伴する。このた
め、触媒及び活性炭はハニカムやスパイラルシート型と
して、気泡が滞留しない形状とすることが好ましい。吸
着材は粒状活性炭による流動層としてもよい。
収及び気相部の余剰ガスが注入された被処理水を吸着槽
8の下部から流入させるため気泡が同伴する。このた
め、触媒及び活性炭はハニカムやスパイラルシート型と
して、気泡が滞留しない形状とすることが好ましい。吸
着材は粒状活性炭による流動層としてもよい。
【0033】また、上記オゾンを加圧して溶解する手段
として、オゾンガスを加圧ポンプ吸い込み側に設置して
吸引するため、オゾンガスの注入が容易である。オゾン
ガスは加圧下の溶解領域において吸収が加速され、臭気
成分や溶解性有機物の二重結合などの着色成分の酸化は
極めて速いが、高分子有機物の酸化には効果は低い。高
分子有機物の酸化には、現状のオゾン注入率2mg/Lの
数倍の高濃度オゾン注入が必要で、オゾン発生機の電力
コストから現実的でない。本発明による触媒層71によ
れば、酸化対象物の高分子有機物の酸化がオゾン酸化単
独より向上した。さらに、残存する溶存オゾンを消費さ
せる。このため、オゾン溶解領域の未溶解オゾンあるい
は溶存オゾンは触媒層71で酸化反応あるいは消費させ
られる。このため、溶解反応槽7に溜まったガス中のオ
ゾン濃度及び吸着槽8に流入する処理水中の溶存オゾン
は極低濃度となる。さらに、吸着槽8の活性炭に接触さ
せて酸化還元してから大気に排気することから、排オゾ
ン処理装置を設置する必要がない。設置する場合でも、
簡便な活性炭充填層を設置することで対応できる。
として、オゾンガスを加圧ポンプ吸い込み側に設置して
吸引するため、オゾンガスの注入が容易である。オゾン
ガスは加圧下の溶解領域において吸収が加速され、臭気
成分や溶解性有機物の二重結合などの着色成分の酸化は
極めて速いが、高分子有機物の酸化には効果は低い。高
分子有機物の酸化には、現状のオゾン注入率2mg/Lの
数倍の高濃度オゾン注入が必要で、オゾン発生機の電力
コストから現実的でない。本発明による触媒層71によ
れば、酸化対象物の高分子有機物の酸化がオゾン酸化単
独より向上した。さらに、残存する溶存オゾンを消費さ
せる。このため、オゾン溶解領域の未溶解オゾンあるい
は溶存オゾンは触媒層71で酸化反応あるいは消費させ
られる。このため、溶解反応槽7に溜まったガス中のオ
ゾン濃度及び吸着槽8に流入する処理水中の溶存オゾン
は極低濃度となる。さらに、吸着槽8の活性炭に接触さ
せて酸化還元してから大気に排気することから、排オゾ
ン処理装置を設置する必要がない。設置する場合でも、
簡便な活性炭充填層を設置することで対応できる。
【0034】高度浄水処理のオゾン接触池の排オゾン処
理装置には、一般にマンガン触媒が用いられているが、
排ガスの除湿あるいはマンガン触媒の加熱再生等装置お
よびエネルギーコストが大であるため、その省略効果は
大きい。
理装置には、一般にマンガン触媒が用いられているが、
排ガスの除湿あるいはマンガン触媒の加熱再生等装置お
よびエネルギーコストが大であるため、その省略効果は
大きい。
【0035】図4に本発明に関わるオゾン溶解特性の実
験結果及び実験方法を図中に示した。実験条件を表1に
示す。
験結果及び実験方法を図中に示した。実験条件を表1に
示す。
【0036】
【表1】
【0037】水深6mの散気式向流実験ではオゾン吹き
込み開始から徐々に溶存オゾン濃度が増加し、オゾン注
入時間25分後で溶存オゾン濃度が3.3mg/L で一定
となった。これに対して、加圧実験は溶解槽での接触時
間1分において排オゾン濃度が約0.1mg/L程度検出
された。
込み開始から徐々に溶存オゾン濃度が増加し、オゾン注
入時間25分後で溶存オゾン濃度が3.3mg/L で一定
となった。これに対して、加圧実験は溶解槽での接触時
間1分において排オゾン濃度が約0.1mg/L程度検出
された。
【0038】加圧水状態の溶存オゾンは測定困難なた
め、注入オゾン濃度と排オゾン濃度から溶存オゾン濃度
を求め、ほぼ99%溶解しているものとした。実験条件
が異なり、同一比較はできないが、加圧することにより
オゾン溶解が飛躍的に加速する。すなわち、接触時間の
短縮は、装置小型化が可能である。
め、注入オゾン濃度と排オゾン濃度から溶存オゾン濃度
を求め、ほぼ99%溶解しているものとした。実験条件
が異なり、同一比較はできないが、加圧することにより
オゾン溶解が飛躍的に加速する。すなわち、接触時間の
短縮は、装置小型化が可能である。
【0039】図5は本発明によるオゾン溶解領域のオゾ
ン注入率と排オゾン濃度との関係を示す。図4中の実験
方法の如く、加圧ポンプ吸引側にガス量/液量比0.1
にしてオゾンガスを吸引させ、容積7L(内径140m
m)の円筒圧力容器下部の接線方向から液量2.5L/mi
nの旋回流で圧入し、滞留量5Lすなわち接触時間2分
で流通した。オゾンガス濃度を変化させ、圧力容器上部
の気相部のガスをオゾン計で測定した。酸化触媒は充填
していない。通常のオゾン注入率2mg/Lの場合、排オ
ゾンは圧力2kg/cm2・G 以上ではほとんど検出されな
い程度に吸収されているが、本発明では排ガスを後段の
吸着槽への配管に再注入し、残存オゾン対策とした。
ン注入率と排オゾン濃度との関係を示す。図4中の実験
方法の如く、加圧ポンプ吸引側にガス量/液量比0.1
にしてオゾンガスを吸引させ、容積7L(内径140m
m)の円筒圧力容器下部の接線方向から液量2.5L/mi
nの旋回流で圧入し、滞留量5Lすなわち接触時間2分
で流通した。オゾンガス濃度を変化させ、圧力容器上部
の気相部のガスをオゾン計で測定した。酸化触媒は充填
していない。通常のオゾン注入率2mg/Lの場合、排オ
ゾンは圧力2kg/cm2・G 以上ではほとんど検出されな
い程度に吸収されているが、本発明では排ガスを後段の
吸着槽への配管に再注入し、残存オゾン対策とした。
【0040】図6は溶解性有機物として水溶性フミン酸
試薬を用い、オゾンと触媒併用による酸化分解の効果を
過マンガン酸カリウム消費量(CODMn)の除去で調
べた結果を示す。触媒は酸化チタン(Ti)を粒径1.0
mm程度の粒状に成型して、図4の散気式実験の中間層に
懸濁させ、触媒の有無によるCODMn除去効果をみ
た。実験条件はフミン酸濃度5.0mg/L に調整し、大
気圧下で水温16度、pH6.8で接触時間10分であ
る。原水のフミン酸分析値はCODMn4.0mg/Lで
あった。オゾン注入率は2mg/Lである。オゾン単独処
理では散気,加圧とも変化は少なく、滞留接触でCOD
Mn3.9mg/L に減少したが、オゾン−触媒併用処理
では3.0mg/Lまで減少した。CODMn1.0mg/L
が触媒作用による除去効果となる。
試薬を用い、オゾンと触媒併用による酸化分解の効果を
過マンガン酸カリウム消費量(CODMn)の除去で調
べた結果を示す。触媒は酸化チタン(Ti)を粒径1.0
mm程度の粒状に成型して、図4の散気式実験の中間層に
懸濁させ、触媒の有無によるCODMn除去効果をみ
た。実験条件はフミン酸濃度5.0mg/L に調整し、大
気圧下で水温16度、pH6.8で接触時間10分であ
る。原水のフミン酸分析値はCODMn4.0mg/Lで
あった。オゾン注入率は2mg/Lである。オゾン単独処
理では散気,加圧とも変化は少なく、滞留接触でCOD
Mn3.9mg/L に減少したが、オゾン−触媒併用処理
では3.0mg/Lまで減少した。CODMn1.0mg/L
が触媒作用による除去効果となる。
【0041】オゾンの酸化反応により高分子の溶解性有
機物が低分子化され活性炭吸着性能が向上する効果は知
られている。そこで、上記オゾン処理水を耐圧活性炭筒
(直径140mm,活性炭充填層100mm)に流通して、
CODMnの除去効果をみた。活性炭充填層の通水条件
は空塔速度10h- とした。吸着により大気解放でCO
DMn1.5mg/L,加圧で1.8mg/L程除去されて、
圧力下での吸着が僅かに大きい。これは、初期CODM
n濃度が低く、吸着成分の他の成分が難吸着性有機物の
ためのもので、両者の差異が小さい。しかし、加圧下で
の吸着効果は高くなると考える。本発明は、これらの基
礎実験の結果をもとになされたものである。
機物が低分子化され活性炭吸着性能が向上する効果は知
られている。そこで、上記オゾン処理水を耐圧活性炭筒
(直径140mm,活性炭充填層100mm)に流通して、
CODMnの除去効果をみた。活性炭充填層の通水条件
は空塔速度10h- とした。吸着により大気解放でCO
DMn1.5mg/L,加圧で1.8mg/L程除去されて、
圧力下での吸着が僅かに大きい。これは、初期CODM
n濃度が低く、吸着成分の他の成分が難吸着性有機物の
ためのもので、両者の差異が小さい。しかし、加圧下で
の吸着効果は高くなると考える。本発明は、これらの基
礎実験の結果をもとになされたものである。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば以下の効果がある。
【0043】1)加圧ポンプによる加圧によりオゾンの
溶解と酸化触媒による反応及び吸着を行い、その圧力を
減圧して膜ろ過装置のろ過圧に利用できる。
溶解と酸化触媒による反応及び吸着を行い、その圧力を
減圧して膜ろ過装置のろ過圧に利用できる。
【0044】2)液中において酸化触媒と活性炭に接触
させて酸化還元することにより残留オゾンを除去してか
ら大気に排気するため、排オゾン処理装置を省略するこ
とができる。
させて酸化還元することにより残留オゾンを除去してか
ら大気に排気するため、排オゾン処理装置を省略するこ
とができる。
【図1】本発明の一実施例を示す加圧オゾン水処理シス
テムの全体構成図。
テムの全体構成図。
【図2】本発明の実施例を示す加圧オゾン水処理システ
ムの構成図。
ムの構成図。
【図3】溶解反応槽の触媒層及び吸着槽の吸着材層の拡
大詳細図。
大詳細図。
【図4】本発明によるオゾン溶解実験の結果を示す図。
【図5】本発明による排オゾンとオゾン注入率の関係を
示す特性図。
示す特性図。
【図6】本発明によるオゾンと触媒併用による過マンガ
ン酸カリウム消費量除去の基礎実験結果を示す特性図。
ン酸カリウム消費量除去の基礎実験結果を示す特性図。
1…混和池、2…凝集沈殿池、3…砂ろ過池、4…浄
水、5…オゾン発生機、6…加圧ポンプ、7…溶解反応
槽、8…吸着槽、9…アキュムレータ、10…処理水、
11…膜ろ過装置、11A,11B…膜モジュール、1
2…ろ過水、13…貯水槽、14…逆洗ポンプ、15…
逆洗排水槽、51…オゾンガス、61…ノズル、71…
酸化触媒層、81…吸着材層。
水、5…オゾン発生機、6…加圧ポンプ、7…溶解反応
槽、8…吸着槽、9…アキュムレータ、10…処理水、
11…膜ろ過装置、11A,11B…膜モジュール、1
2…ろ過水、13…貯水槽、14…逆洗ポンプ、15…
逆洗排水槽、51…オゾンガス、61…ノズル、71…
酸化触媒層、81…吸着材層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/44 C02F 1/44 D 9/00 502 9/00 502R 502H 502E 503 503C (72)発明者 渡辺 昭二 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 中沢 正光 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 相馬 憲一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】オゾンを含むオゾン化ガスを混入した被処
理水をポンプで送液して加圧し、加圧下でオゾンを溶解
させる溶解槽と酸化触媒を充填して酸化反応させる反応
槽により処理し、減圧してからその後段に吸着材を設置
して被処理水中の有機物を吸着除去する吸着槽及び膜ろ
過装置を設置して処理する方法において、前記溶解槽,
反応槽及び吸着槽は前記ポンプ加圧により処理し、吸着
槽の後段に膜ろ過に要するろ過圧力まで減圧調整する手
段を設け、減圧調整した圧力により膜ろ過処理するよう
に構成したことを特徴とする加圧オゾン処理システム。 - 【請求項2】請求項1記載の減圧調整手段は、ろ過圧力
の変化に対応するように制御をすることを特徴とする加
圧オゾン処理装置。 - 【請求項3】請求項1記載の溶解槽における未溶解オゾ
ンを含むガスを前記吸着槽に導入する処理水中に注入し
てオゾンを除去し、吸着槽から排出されるガス及び吸着
槽から流出する処理水を減圧調整する時放出されるオゾ
ンが除去されたガスを圧力制御して排気することを特徴
とする加圧オゾン処理装置。 - 【請求項4】請求項1記載の処理装置において、被処理
水中の有機物をオゾンにより酸化反応を促進するための
酸化触媒が、白金,パラジウム,銀のいずれかと酸化チ
タン,二酸化アルミニウム,ゼオライト,活性炭のいず
れかを組み合わせた触媒あるいは触媒を被覆してなる充
填材であることを特徴とする加圧オゾン処理装置。 - 【請求項5】請求項1記載の処理装置において、酸化処
理された被処理水中の有機物を吸着除去する吸着材が、
活性炭,ゼオライト,イオン交換樹脂のいずれかである
ことを特徴とする加圧オゾン処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10022971A JPH11221584A (ja) | 1998-02-04 | 1998-02-04 | 加圧オゾン処理システム及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10022971A JPH11221584A (ja) | 1998-02-04 | 1998-02-04 | 加圧オゾン処理システム及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11221584A true JPH11221584A (ja) | 1999-08-17 |
Family
ID=12097468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10022971A Pending JPH11221584A (ja) | 1998-02-04 | 1998-02-04 | 加圧オゾン処理システム及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11221584A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000030539A (ko) * | 2000-03-06 | 2000-06-05 | 조상휘 | 오존 용해 및 산화 정수장치 |
EP1188473A1 (en) * | 1999-04-27 | 2002-03-20 | Kurita Water Industries Ltd. | Apparatus for producing water containing dissolved ozone |
JP2009090276A (ja) * | 2007-09-18 | 2009-04-30 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 飲料用水濾過システム |
WO2011030385A1 (ja) * | 2009-09-11 | 2011-03-17 | Ikuta Kazumasa | コンテナ型浄水処理装置 |
JP2011072939A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Hitachi Ltd | 膜処理設備 |
JP2012096202A (ja) * | 2010-11-05 | 2012-05-24 | Hitachi Ltd | 膜処理設備 |
JP2015509824A (ja) * | 2012-03-14 | 2015-04-02 | 日本碍子株式会社 | 膜分離用前処理装置、膜分離システム及び膜分離方法 |
JPWO2018021551A1 (ja) * | 2016-07-28 | 2019-02-28 | 株式会社Ihi | 廃水処理装置及び廃水処理方法 |
-
1998
- 1998-02-04 JP JP10022971A patent/JPH11221584A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1188473A1 (en) * | 1999-04-27 | 2002-03-20 | Kurita Water Industries Ltd. | Apparatus for producing water containing dissolved ozone |
EP1188473A4 (en) * | 1999-04-27 | 2005-10-12 | Kurita Water Ind Ltd | WATER PRODUCTION APPARATUS CONTAINING DISSOLVED OZONE |
KR20000030539A (ko) * | 2000-03-06 | 2000-06-05 | 조상휘 | 오존 용해 및 산화 정수장치 |
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JP2021006347A (ja) * | 2016-07-28 | 2021-01-21 | 株式会社Ihi | 廃水処理装置及び廃水処理方法 |
US11279640B2 (en) | 2016-07-28 | 2022-03-22 | Ihi Corporation | Wastewater treatment device and wastewater treatment method |
US12060288B2 (en) | 2016-07-28 | 2024-08-13 | Ihi Corporation | Wastewater treatment device and wastewater treatment method |
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