JPH11227314A - 変色性積層体 - Google Patents
変色性積層体Info
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- JPH11227314A JPH11227314A JP4880098A JP4880098A JPH11227314A JP H11227314 A JPH11227314 A JP H11227314A JP 4880098 A JP4880098 A JP 4880098A JP 4880098 A JP4880098 A JP 4880098A JP H11227314 A JPH11227314 A JP H11227314A
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Abstract
互いに異なる様相の像が視認されたり、同一像が色調変
化を生じたり、乾燥状態で視認される像が、吸液状態で
は新たに現出する像と混在して視認される色彩変化或い
は様相変化に富む変色性積層体を提供する。 【解決手段】 支持体2上に、着色層3、低屈折率顔料
及び着色剤をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させ
た多孔質層A4、低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に
分散状態に固着させた多孔質層B5を順次設けた変色性
積層体1。
Description
る。更に詳細には、水等の液体を吸液した状態と乾燥し
た状態で互いに異なる様相又は色調の像が視認される変
色性積層体に関する。
に設けた透明フィルムを任意の印刷物に貼り合わせ、前
記塗布層に水等の液体が吸液することにより透明化して
印刷物が視認できるように構成した水像シートが開示さ
れている(特開昭58−199185公報)。前記水像
シートは、乾燥した状態で全面が同一色を呈するため装
飾性に乏しく、乾燥状態と吸液状態で像の色調が変化し
たり、異なる様相の像が現出することが望まれる玩具や
教習具等への適用には不適であった。又、乾燥状態と吸
水状態で異なる像を視認させるシートとしては、低屈折
率顔料を含む塗布層及び塗布層上に表面画像を設けた透
明フィルムを、着色された面に画像を有する台紙に貼り
合わせた水像シートが開示されている(特開昭63−2
60478号公報)。前記水像シートは、乾燥状態で塗
布層によって下層の画像が隠蔽されるため表面画像のみ
が視認され、吸液状態で塗布層が透明化し、且つ、表面
画像が台紙或いは下層の画像の色調と同調して視認され
難くなり、下層の画像のみが視認されるよう構成したも
のであって、異なる像が視認されるとしても、表面画像
を下層の画像及び/又は台紙の色調と同調させるために
同系色或いは薄い色調にしたり、表面画像と下層の画像
ができる限り重ならないように配慮することを余儀なく
される。従って、像の色調及びデザインに制限があると
共に変化前後の色調変化も乏しくなる。又、表面画像を
設けた透明フィルムを台紙に貼り合わせる際、接着剤を
用いたり、貼り合わせる位置を特定する工程が煩雑且つ
コスト高になり、実用性を満足させていなかった。
シートの不具合を解消しようとするものであって、即
ち、簡易に製造できると共に乾燥状態と吸液状態でコン
トラストの高い、互いに異なる様相の像が視認された
り、同一像が色調変化を生じたり、乾燥状態で視認され
る像が、吸液状態では新たに現出する像と混在して視認
されるといった、色彩変化或いは様相変化に富み、玩具
分野、装飾分野、デザイン分野等、多様な分野への応用
性に優れた変色性積層体を提供しようとするものであ
る。
ンダー樹脂と共に分散状態に固着させた乾燥状態で有色
不透明化して着色層を隠蔽し、吸液状態で有色透明又は
有色半透明化して着色層を視認させる多孔質層A、低屈
折率顔料をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた
乾燥状態で白色不透明化し、吸液状態で透明又は半透明
化する多孔質層Bを順次設けた積層体であって、前記着
色層と多孔質層Bが像を形成してなり、乾燥状態と吸液
状態で異なる様相の像を択一的に視認できる変色性積層
体。 2.支持体上に低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に分
散状態に固着させた乾燥状態で白色不透明化し、吸液状
態で透明又は半透明化する多孔質層C、低屈折率顔料及
び着色剤をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた
乾燥状態で有色不透明化し、吸液状態で有色透明又は有
色半透明化する多孔質層Dを順次設けた積層体であっ
て、前記支持体と多孔質層Cが互いに異なる色調を呈
し、且つ、多孔質層Dが像を形成してなり、乾燥状態と
吸液状態で異なる色調の像を視認できる変色性積層体。 3.前記多孔質層Cは、着色剤を含有する乾燥状態で有
色不透明化し、吸液状態で有色透明又は有色半透明化す
る層であり、且つ、多孔質層Cと多孔質層Dは互いに異
なる色調を呈する2項に記載の変色性積層体。 4.支持体上に着色層、低屈折率顔料バインダー樹脂と
共に分散状態に固着させた乾燥状態で白色不透明化し、
吸液状態で透明又は半透明化する多孔質層E、低屈折率
顔料及び着色剤をバインダー樹脂と共に分散状態に固着
させた乾燥状態で有色不透明化し、吸液状態で有色透明
又は有色半透明化する多孔質層Fを順次設けた積層体で
あって、前記着色層と多孔質層Fが像を形成してなり、
乾燥状態で多孔質層Fの像が視認され、吸液状態で着色
層と多孔質層Fの混在した像が視認される変色性積層
体。 5.前記多孔質層は、低屈折率顔料として湿式法で製造
される微粒子状珪酸を含んでなる1項乃至4項に記載の
いずれかの変色性積層体。 6.前記多孔質層は、バインダー樹脂としてウレタン系
樹脂を含んでなる1項乃至5項に記載のいずれかの変色
性積層体。 を要件とする。
た状態と乾燥した状態で互いに異なる様相が視認される
変色性積層体、或いは、互いに異なる色調の同一像が視
認される変色性積層体、或いは、乾燥状態で視認される
像が、吸液状態では新たに現出する像と混在して視認さ
れる変色性積層体であって、それぞれについて以下に説
明する。
態で互いに異なる様相が視認される系の変色性積層体と
しては、適宜支持体上に着色像(着色層)を設け、前記
着色像上に乾燥状態で有色不透明化して着色像を隠蔽
し、吸液状態で有色透明又は有色半透明化して着色像を
視認させる多孔質層Aを設け、更に、乾燥状態で白色不
透明化し、吸液状態で透明又は半透明化する多孔質層B
を設けてなり、前記多孔質層Bが像を形成してなる構成
が挙げられる。前記多孔質層Aは、乾燥状態で下層を隠
蔽するため着色像は視認されず、且つ、有色を呈するこ
とから多孔質層Bによる白色像を鮮明に視認させること
ができる。又、吸液状態においては、多孔質層Bによる
白色像は透明化して視認されなくなると共に、多孔質層
Aも有色透明化するため、着色像が視認されることとな
る。尚、吸液状態で視認される着色像の色調は、多孔質
層Aの色調と混色となった色調である。従って、乾燥状
態における多孔質層Bによる白色像と、吸液状態におけ
る多孔質層Aの色調が混色となった着色像を択一的に視
認することができ、しかも、変化前後の像のコントラス
トが高い変色性積層体が得られる。又、前記多孔質層A
は、乾燥状態において視認される多孔質層Bによる白色
像を鮮明に視覚させるために着色剤を含んでなるが、吸
液状態では下層の着色像が視認されるように着色剤の種
類及び添加量を調節して有色透明化又は有色半透明化さ
せ、前記着色像を視覚させることが必要となる。
状態で互いに異なる色調の同一像が視認される系の変色
性積層体としては、適宜支持体上に乾燥状態で白色不透
明化し、吸液状態で透明又は半透明化する多孔質層Cを
設け、前記多孔質層C上に乾燥状態で有色不透明化し、
吸液状態で有色透明又は有色半透明化する多孔質層Dを
設けてなり、前記支持体と多孔質層Cが互いに異なる色
調を呈すると共に多孔質層Dが像を形成してなる構成が
挙げられる。前記多孔質層Cは、乾燥状態で下層を隠蔽
するため白色不透明化し、多孔質層Dは有色不透明化す
る。よって、白地に多孔質層Dによる像が視認されるこ
ととなる。又、吸液状態では多孔質層Cが透明化し、且
つ、多孔質層Dによる像は有色透明化するため、多孔質
層Cとは色調の異なる支持体の色調が視認されることと
なる。よって、多孔質層Dによる像は支持体の色調が混
色となった像であり、それ以外の部分は支持体の色調が
視認される。この場合、支持体と多孔質層Cが互いに異
なる色調を呈する必要があるが、支持体が白色の場合
は、着色層を設けた支持体を用いる必要がある。前記の
ようにして、多孔質層Dによる像は変化しないものの、
乾燥状態と吸液状態で同一像の色調及び背景色を変化さ
せることができる。又、多孔質層Cは白色不透明から透
明に変化するものに限らず、着色剤を含有して有色不透
明化から有色透明に変化する層であっても、同様の効果
が得られ、色調変化も多様化する。この場合、多孔質層
Cと多孔質層Dは互いに異なる色調を呈する必要があ
る。
では新たに現出する像と混在して視認される系の変色性
積層体としては、支持体上に着色層を設け、前記着色層
上に低屈折率顔料バインダー樹脂と共に分散状態に固着
させた乾燥状態で白色不透明化し、吸液状態で透明又は
半透明化する多孔質層Eを設け、前記多孔質層E上に低
屈折率顔料及び着色剤をバインダー樹脂と共に分散状態
に固着させた乾燥状態で有色不透明化し、吸液状態で有
色透明又は有色半透明化する多孔質層Fを順次設けてな
り、前記着色層と多孔質層Fが像を形成してなる構成が
挙げられる。前記多孔質層Eは、乾燥状態で下層を隠蔽
するため白色不透明化し、多孔質層Fは有色不透明化す
る。よって、白地に多孔質層Fによる像が視認されるこ
ととなる。又、吸液状態では多孔質層Eが透明化し、且
つ、多孔質層Fによる像は有色透明化するため、着色層
と多孔質層Fの像が混在した像を視認することができ
る。この場合、多孔質層Fによる像と着色像が重なった
部分は混色となり、より変化性のある積層体となる。
又、多孔質層Fによる像が支持体及び/又は着色像と同
系色であると、吸液状態で支持体及び/又は着色像と同
化して視覚されなくなるため、異なる色調にする必要が
ある。尚、多孔質層Eに、多孔質層Fと色調の異なる着
色剤を含有したり、支持体と多孔質層Eを互いに異なる
色調とすることにより、更に色彩変化に富む積層体を得
ることができる。
であれば特に限定されないが、織布、編布、起毛布、植
毛布、パイル生地等の布帛、合成紙、フィルム、プラス
チック、ゴム、合成皮革、レザー、ガラス、陶磁器、木
材、石材等が挙げられる。又、耐水性に乏しい材質、例
えば、上質紙、中質紙、アート紙、キャストコート紙、
コート紙等であっても、フィルムによるラミネート、樹
脂を塗工又は含浸する等の方法により、支持体として用
いることができる。前記支持体形態としては平面状のも
のが好ましいが、凹凸状の形態であってもよい。
一般有色染料、顔料、又は、蛍光染料、顔料が用いら
れ、所望によりパール顔料、金属粉顔料、蓄光性顔料、
二酸化チタン等の白色顔料等を用いることもできる。前
記着色剤は、膜形成材料であるバインダー中に分散され
て、インキ、塗料等の色材として適用され、着色層を形
成できる。又、前記着色層が像を形成する場合、前記像
の形状は特に限定されるものではないが、図柄、文字、
記号等が挙げられる。
ー樹脂と共に分散状態に固着させた層であって、乾燥状
態では下層を隠蔽し、水等の媒体を吸液すると透明又は
半透明化して下層を視認でき、前記吸液した部分が乾燥
すると再び元の状態に戻る層である。又、多孔質層中に
着色剤を含む場合、乾燥状態では有色透明化して下層を
隠蔽し、水等の媒体を吸液すると有色透明又は有色半透
明化して下層を視認でき、前記吸液した部分が乾燥する
と再び元の状態に戻る層である。前記着色剤としては一
般有色染料、顔料、又は、蛍光染料、顔料が挙げられ、
所望によりパール顔料、金属粉顔料等を用いることもで
きる。前記低屈折率顔料としては、微粒子状珪酸、バラ
イト粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、沈降性炭
酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイ
ト、塩基性炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈
折率が1.4〜1.7の範囲にあり、水を吸液すると良
好な透明性を示すものである。前記低屈折率顔料の粒径
は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0
μmのものが好適に用いられる。又、前記低屈折率顔料
は2種以上を併用することもできる。尚、好適に用いら
れる低屈折率顔料としては微粒子状珪酸が挙げられる。
微粒子状珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、そ
の製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素
の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以
下、乾式法微粒子状珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウ
ム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法による
もの(以下、湿式法微粒子状珪酸と称する)とに大別さ
れ、いずれを用いることも可能であるが、湿式法微粒子
状珪酸を用いた場合、乾式法微粒子状珪酸の系に較べて
常態での隠蔽性が大きいため、微粒子状珪酸に対するバ
インダー樹脂の混合比率を大きくすることが可能とな
り、多孔質層の皮膜強度を向上させることができるの
で、より好適に用いられる。前記した如く多孔質層の常
態での隠蔽性を満足させるために用いられる微粒子状珪
酸としては、湿式法微粒子状珪酸が好ましい。これは、
乾式法微粒子状珪酸と、湿式法微粒子状珪酸とでは構造
が異なり、前記乾式法微粒子状珪酸は以下に示されるよ
うな珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対し
て、
縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部
分を有している。従って、前記乾式法微粒子状珪酸と比
較して分子構造が粗になるため、湿式法微粒子状珪酸を
多孔質層に適用した場合、乾式法微粒子状珪酸を用いる
系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よ
って、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
媒体が主に水であることから、適度の親水性を有するこ
とが望ましい。従って、湿式法微粒子状珪酸は乾式法微
粒子状珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在
する水酸基が多く存在するため親水性が高く、好適に用
いられる。
して用いる場合、湿式法微粒子状珪酸の種類、粒子径、
比表面積、吸油量等の性状に左右されるが、常態での隠
蔽性と吸水状態での透明性を共に満足するためには、塗
布量が1g/m2 〜30g/m2 であることが好まし
く、より好ましくは、5g/m2 〜20g/m2 であ
る。1g/m2 未満では、常態で十分な隠蔽性を得るこ
とが困難であり、又、30g/m2 を越えると吸水時に
十分な透明性を得ることが困難である。
剤として含むビヒクル中に分散して塗布した後、揮発分
を乾燥させて多孔質層を形成する。前記バインダー樹脂
としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル
樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共
重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹
脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン
−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合
樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹
脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セ
ルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
塗膜と比較して顔料に対するバインダー樹脂の混合比率
が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。よって、
耐洗濯性、耐擦過性が必要となる用途においては、上述
のバインダー樹脂としてウレタン系樹脂又はナイロン樹
脂を用いるか、或いは前記樹脂を少なくとも含有するこ
とが好ましい。前記ウレタン系樹脂としては、ポリエス
テル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹
脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を
併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散し
たウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウ
レタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基に
より乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に
溶解及至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウ
レタン樹脂を用いることもできる。尚、前記ウレタン系
樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のい
ずれを用いることもできるが、水性ウレタン系樹脂、殊
に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレ
タン系樹脂が好適に用いられる。前記ウレタン系樹脂は
単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必
要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用す
ることもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂
を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前
記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形
分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。前
記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋
剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を
向上させることができる。前記バインダー樹脂には、媒
体との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせ
ることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、
浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、
適宜分散剤を添加して前記調整をコントロールすること
ができる。
としては図柄、文字、記号等が挙げられるが、形状は特
に限定されるものではない。尚、下層に着色像を設ける
構成の場合は、多孔質層は多数の線の組み合わせからな
る像が好適である。前記像とは、多数の平行線、交叉
線、線の組み合わせにより形成されるハニカム状、網
状、格子状、方眼状、亀甲模様、その他の幾何学模様が
有効である。尚、前記線は実線、破線等の直線は勿論、
曲線、スパイラル線、屈曲線等であってもよく、又、線
の太さや密度は、積層体や着色像の大きさ、形状によっ
て適宜決められる。前記した多数の線の組み合わせから
なる像を設けることにより、乾燥状態で多孔質層が完全
に着色像を隠蔽していなくても、視覚的に隠蔽したよう
な効果を得ることができる。即ち、前記多数の線の組み
合わせからなる像は着色像による残像を部分的に隠蔽
し、且つ、残像を視覚的にカムフラージュする効果を有
するからである。
の二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄−二酸化チタン被覆雲
母、酸化鉄被覆雲母、グアニン、絹雲母、塩基性炭酸
鉛、酸性砒酸鉛、オキシ塩化ビスマス等の金属光沢顔料
を添加して色変化を多様にすることもできる。
の方法、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グ
ラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手
段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流
し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装、等の手段により形成
することができる。
には、必要によって、二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄−
二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、グアニン、絹
雲母、塩基性炭酸鉛、酸性砒酸鉛、オキシ塩化ビスマス
等の金属光沢顔料を含むインキを塗布して金属光沢層を
設けたり、温度変化により可逆的に変色する可逆熱変色
性組成物を含む熱変色層を設けたり、或いは、前記多孔
質層中に可逆熱変色性組成物を含有させることにより、
媒体による様相変化と共に熱又は冷熱による様相変化を
付与して変化性を高めることもできる。前記可逆熱変色
性組成物としては、例えば、(イ)電子供与性呈色性有
機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び、(ハ)前記
両者の呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体の
三成分を含む可逆熱変色性組成物、液晶、Ag2 HgI
4 、Cu2 HgI4 等が用いられる。前記電子供与性呈
色性有機化合物と電子受容性化合物と呈色反応を可逆的
に生起させる有機化合物媒体の三成分を含む可逆熱変色
性組成物としては、具体的には、特公昭51−3541
4号公報、特公昭51−44706号公報、、特公昭5
1−44708号公報、特公昭52−7764号公報、
特公平1−29398号公報、特開平7−186546
号公報等に記載のものが挙げられる。前記は所定の温度
(変色点)を境としてその前後で変色し、変化前後の両
状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在しえな
い。即ち、もう一方の状態は、その状態が発現するのに
要する熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、
前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態
に戻る、所謂、温度変化による温度−色濃度について小
さいヒステリシス幅(ΔH)を示して変色するタイプで
ある。
54号公報、特開平7−179777号公報、特開平7
−33997号公報等に記載されている大きなヒステリ
シス特性を示して変色する感温変色性色彩記憶性組成
物、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットし
た曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から温度
を上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から
下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色
するタイプであり、低温側変色点と高温側変色点の間の
常温域において、前記低温側変色点以下又は高温側変色
点以上の温度で変化させた状態を記憶保持できる特徴を
有する可逆熱変色性組成物も有効である。
子受容性化合物と呈色反応を可逆的に生起させる有機化
合物媒体の三成分を含む可逆熱変色性組成物は、そのま
まの適用でも有効であるが、マイクロカプセルに内包し
て使用するのが好ましい。即ち、種々の使用条件におい
て可逆熱変色性組成物は同一の組成に保たれ、同一の作
用効果を奏することができるからである。前記マイクロ
カプセルに内包させることにより、化学的、物理的に安
定な顔料を構成でき、粒子径0.1〜100μm、好ま
しくは1〜50μm、より好ましくは2〜30μmの範
囲が実用性を満たす。尚、マイクロカプセル化は、従来
より公知の界面重合法、in Situ重合法、液中硬
化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分
離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードラ
イング法等があり、用途に応じて適宜選択される。更に
マイクロカプセルの表面には、目的に応じて更に二次的
な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を
改質させて実用に供することもできる。
護層や光安定剤層を適宜設けることもできる。具体的に
は、前記光安定剤層は紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化
防止剤、一重項酸素消光剤、スーパーオキシドアニオン
消光剤、オゾン消色剤、可視光線吸収剤、赤外線吸収剤
から選ばれる光安定剤を分散状態に固着した層である。
尚、老化防止剤、帯電防止剤、極性付与剤、揺変性付与
剤、消泡剤等を必要に応じて各層に添加して機能を向上
させることもできる。
が簡易性、安全性、コスト面から好適に用いられるが、
乾燥速度を調整して印像の可視時間を延長化させるため
にプロピレングリコール等、微量の水溶性有機溶剤を配
合することもできる。
らず、凹凸状、立体状等、様々な形態が有効である。
又、具体的な実施形態としては、例えば、ぬいぐるみ、
人形、レインコート等の人形用衣装、傘や鞄等の人形用
付属品、水鉄砲の標的、車や船を模した模型、人間と人
形の手形や足形等の形跡を現すボード等の玩具類、水筆
紙、水筆シート等の教習具類、文房具類、ドレス、水
着、レインコート等の衣類、雨靴等の靴類、防水加工を
施した本、カレンダー等の印刷物類、スタンプカード、
パズル、各種ゲーム等の娯楽用具類、ウェットスーツ、
浮袋、水泳用浮板等の遊泳又は潜水用具類、コースタ
ー、コップ等の台所用具類、その他、傘、造花、当りく
じ等が挙げられる。又、各種インジケーターとして適用
することもでき、例えば、配管、パイプ、水槽、タンク
等の液洩れ検知、禁水性薬品の輸送や保管場所での水濡
れ検知、結露、降雨等の検知、使い捨ておむつの尿の検
知、各種容器やプールの液量、水深検知、土壌中の水分
検知等が挙げられる。
量部を示す。 実施例1(図1乃至3参照) 支持体2として、白色の合成紙(大きさ100mm×6
0mm、厚み110μm)上に、ピンク色顔料3部、ア
クリル酸エステルエマルジョン(固形部50%)50
部、シリコーン系消泡剤0.2部、増粘剤3部、湿潤剤
2部、レベリング剤1部、水10部、エポキシ系架橋剤
2.5部を均一に混合、攪拌してなるピンク色スクリー
ン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン
版にて「当たり」の文字(大きさ70mm×30mm)
を印刷して、着色層3を形成した。次いで、前記着色層
3上に、低屈折率顔料として湿式法により製造される微
粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本シ
リカ工業(株)製〕15部、青色顔料0.5部、バイン
ダー樹脂として水性ウレタンエマルジョン〔商品名:ハ
イドランAP−10、ポリエステル系ウレタン樹脂、固
形分30%、大日本インキ化学工業(株)製〕50部、
水30部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ増
粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系
架橋剤2部を均一に混合、攪拌してなる青色スクリーン
印刷用インキを用いて、80メッシュのスクリーンにて
全面ベタ印刷して多孔質層A4を形成した。次いで、前
記多孔質層A4上に、低屈折率顔料として湿式法により
製造される微粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−20
0A、日本シリカ工業(株)製〕15部、バインダー樹
脂として水性ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドラ
ンAP−10、ポリエステル系ウレタン樹脂〔固形分3
0%、大日本インキ化学工業(株)製〕50部、水30
部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ増粘剤3
部、エチレングリコール1部、水系インキ用架橋剤2部
を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用イン
キを用いて、180メッシュの格子柄のスクリーン版に
て格子模様の多孔質層B5を形成して変色性積層体1を
得た。
テル調の青色の多孔質層A4上に白色格子模様の多孔質
層B5が視認されるが(図1)、水を含ませた筆で変色
性積層体1に水を付着させると、多孔質層B5は透明化
し、且つ、多孔質層A4が青色透明化するため、全面が
青色の積層体に、前記多孔質層A4の青色と着色層3の
ピンク色が混色となった紫色の「当たり」の文字が現出
した(図2)。前記した様相は温度24℃、湿度50%
の室内では、約3分間、この状態を示していたが、乾燥
するにつれて徐々に多孔質層A4と多孔質層B5が不透
明化して「当たり」の文字は視認され難くなると共に白
色格子模様が現出し、約10分後には水を付着させる前
の状態、即ち、パステル調の青色上に白色格子模様が描
かれた状態となり、「当たり」の文字は全く視覚されな
くなった。前記変色性積層体1は、前述のように乾燥状
態では「当たり」の文字は完全に隠蔽されており、パス
テル調の青色と白色格子模様による図柄が鮮明且つ綺麗
に視覚され、水が付着した吸液状態では、白色格子模様
が消えて、鮮明な紫色の「当たり」の文字が視覚される
ことから、乾燥状態と吸液状態で全く異なった図柄に変
化するため、当りくじとして有用であることは勿論、玩
具性も十分に兼ね備えている。又、前記様相変化は、水
を付着させることにより何度も繰り返し行なうことがで
きた。
100mm×60mm、厚み150μm)上に、青色顔
料3部、アクリル酸エステルエマルジョン(固形部50
%)50部、シリコーン系消泡剤0.2部、増粘剤3
部、湿潤剤2部、レベリング剤1部、水10部、エポキ
シ系架橋剤2.5部を均一に混合、攪拌してなる青色ス
クリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスク
リーン版にて「はずれ」の文字(大きさ80mm×20
mm)を印刷して、着色層を形成した。次いで、前記着
色層上に、低屈折率顔料として湿式法により製造される
微粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本
シリカ工業(株)製〕15部、ピンク色顔料1.5部、
バインダー樹脂として水性ウレタンエマルジョン〔商品
名:ハイドランAP−10、ポリエステル系ウレタン樹
脂、固形分30%、大日本インキ化学工業(株)製〕5
0部、水30部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系イ
ンキ増粘剤3部、エチレングリコール1部、水系インキ
用架橋剤2部を均一に混合、攪拌してなる青色スクリー
ン印刷用インキを用いて、80メッシュのスクリーン版
にてベタ印刷を施して多孔質層Aを形成した。次いで、
前記多孔質層A上に、低屈折率顔料として湿式法により
製造される微粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−20
0A、日本シリカ工業(株)製〕15部、バインダー樹
脂として水性ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドラ
ンAP−10、ポリエステル系ウレタン樹脂、固形分3
0%、大日本インキ化学工業(株)製〕50部、水30
部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ増粘剤3
部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤
2部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用
インキを用いて、180メッシュの「当たりくじ」の文
字が印刷できるように製版されたスクリーン版にて「当
たりくじ」の文字を印刷して多孔質層Bを形成し、変色
性積層体を得た。
テル調のピンク色の多孔質層A上に、多孔質層Bによる
白色の「当たりくじ」の文字が視認されるが、水を含ま
せた筆で変色性積層体上に水を付着させると、多孔質層
Bが透明化すると共に多孔質層Aもピンク色透明化する
ため、全面がピンク色の積層体に、前記多孔質層Aのピ
ンク色と着色層の青色が混色となった紫色の「はずれ」
の文字が現出した。前記様相は温度24℃湿度50%の
室内で約3分間その状態を示していたが、乾燥するにつ
れて徐々に多孔質層Aと多孔質層Bが不透明化して「は
ずれ」の文字は視認され難くなると共に「当たりくじ」
の文字が現出し、約10分後には水を付着させる前の状
態、即ち、即ち、パステル調のピンク色上に白色の「当
たりくじ」の文字が描かれた状態となり、「はずれ」の
文字は全く視覚されなくなった。前記変色性積層体は、
前述のように乾燥状態では「はずれ」の文字は完全に隠
蔽されており、パステル調のピンク色と「当たりくじ」
の文字が鮮明且つ綺麗に視覚され、水が付着した吸液状
態では、「当たりくじ」の文字が消えて、鮮明な紫色の
「はずれ」の文字が視覚されることから、乾燥状態と吸
液状態で全く異なった図柄に変化するため、当りくじと
して有用であることは勿論、玩具性も十分に兼ね備えて
いる。又、前記様相変化は、水を付着させることにより
何度も繰り返し行なうことができた。
部、アクリル酸エステルエマルジョン(固形部50%)
50部、シリコーン系消泡剤0.2部、増粘剤3部、湿
潤剤2部、レベリング剤1部、水10部、エポキシ系架
橋剤2.5部を均一に混合、攪拌してなる黄色スクリー
ン印刷用インキ、及び、ピンク顔料2部、アクリル酸エ
ステルエマルジョン(固形部50%)50部、シリコー
ン系消泡剤0.2部、増粘剤3部、湿潤剤2部、レベリ
ング剤1部、水10部、エポキシ系架橋剤2.5部を均
一に混合、攪拌してなるピンク色スクリーン印刷用イン
キを用いて、180メッシュのスクリーン版にて黄色と
ピンク色の比較的小さい花柄を印刷して、着色層を形成
した。次いで、前記着色層上に、低屈折率顔料として湿
式法により製造される微粒子珪酸〔商品名:ニップシー
ルE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15部、青
色顔料1.5部、バインダー樹脂として水性ウレタンエ
マルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエス
テル系ウレタン樹脂、固形分30%、大日本インキ化学
工業(株)製〕50部、水30部、シリコーン系消泡剤
0.5部、水系インキ増粘剤3部、エチレングリコール
1部、水系インキ用架橋剤2部を均一に混合、攪拌して
なる青色スクリーン印刷用インキを用いて、80メッシ
ュのスクリーン版にてベタ印刷を施して多孔質層Aを形
成した。次いで、前記多孔質層A上に、低屈折率顔料と
して湿式法により製造される微粒子珪酸〔商品名:ニッ
プシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15
部、バインダー樹脂として水性ウレタンエマルジョン
〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエステル系ウレ
タン樹脂、固形分30%、大日本インキ化学工業(株)
製〕50部、水30部、シリコーンインキ系消泡剤0.
5部、水系インキ増粘剤3部、エチレングリコール1
部、水系インキ用架橋剤2部を均一に混合、攪拌してな
る白色スクリーン印刷用インキを用いて、180メッシ
ュのスクリーン版にて水玉模様を印刷して多孔質層Bを
形成し、変色性積層体得た。
ル調の青色の多孔質層A上に多孔質層Bによる白色の水
玉模様が視認されるが、前記積層体を水に浸漬させる
と、多孔質層Bが透明化すると共に多孔質層Aも青色透
明化するため、青地に前記多孔質層Aの青色と着色層の
黄色及びピンク色が混色となった緑色及び紫色の花柄模
様が現出する。前記積層体を水中から取り出すと、温度
24℃、湿度50%の室内で約5分間その状態を示して
いたが、 乾燥するにつれて徐々に多孔質層Aと多孔質
層Bが不透明化して花柄模様は視認され難くなると共に
白色の水玉模様が現出し、約10分後には水を付着させ
る前の状態、即ち、パステル調の青地上に白色の水玉模
様が描かれた状態となり、花柄模様は全く視覚されなく
なった。前記変色性積層体は、前述のように乾燥状態で
は花柄模様は完全に隠蔽されており、パステル調の青色
と白色の水玉模様が鮮明且つ綺麗に視覚され、水が付着
した吸液状態では、水玉模様が消えて鮮明な緑色と紫色
の花柄模様が視覚されることから、乾燥状態と吸液状態
で全く異なった図柄に変化するため、玩具性も十分に兼
ね備えている。又、前記様相変化は、水を付着させるこ
とにより何度も繰り返し行なうことができた。
成形して得た青色のミニチュアカーのボディ上に、円形
をくり抜いたマスキングを施し、低屈折率顔料として湿
式法により製造される微粒子珪酸〔商品名:ニップシー
ルE−1011、日本シリカ工業(株)製〕15部、バ
インダー樹脂として水性ウレタンエマルジョン〔商品
名:パーマリンUA−150、ポリエーテル系ウレタン
樹脂、固形分30%、三洋化成工業(株)製〕50部、
水30部、イソプロピルアルコール10部、シリコーン
系消泡剤0.5部、レベリング剤3部イソシアネート系
架橋剤2部を均一に混合、攪拌してなる白色水性スプレ
ーインキを用いてスプレー塗装し、更に70℃で約30
分間加温硬化させ、多孔質層C6を形成した。次いで、
上記多孔質層C6上に、ピンク色顔料3.0部、低屈折
率顔料として湿式法により製造される微粒子珪酸〔商品
名:ニップシールE−1011、日本シリカ工業(株)
製〕15部、バインダー樹脂として水性ウレタンエマル
ジョン〔商品名:パーマリンUA−150、ポリエーテ
ル系ウレタン樹脂、固形分30%、三洋化成工業(株)
製〕50部、水30部、イソプロピルアルコール10
部、シリコーン系消泡剤0.5部、レベリング剤3部イ
ソシアネート系架橋剤2部を均一に混合、攪拌してなる
ピンク色水性スプレーインキを用いて「A」の文字をス
プレー塗装して70℃で約30分間加温硬化させ、多孔
質層D7を形成して変色性積層体1を得た。
のミニチュアカーに白色円形の多孔質層C6と、前記円
形内に多孔質層D7によるピンク色の「A」の文字が描
かれたデザインを示していたが(図4)、水に浸漬させ
ると、多孔質層C6が透明化すると共に多孔質層D7も
ピンク色透明化するため、全面が青色のミニチュアカー
に、前記多孔質層D7のピンク色と支持体2の青色が混
色となった紫色の「A」の文字が視認された(図5)。
前記積層体を水中から取り出すと、乾燥するにつれて徐
々に多孔質層C6と多孔質層D7が不透明化し、完全乾
燥状態で元の状態、即ち、青色のミニチュアカーに白色
円形と、前記円形内にピンク色の「A」の文字が描かれ
たデザインが視覚された。前記変色性積層体は、前述の
ように乾燥状態と吸液状態で像の形状が変化し、且つ、
乾燥状態におけるピンク色の「A」の文字と吸液状態に
おける紫色の「A」の文字は鮮明且つ綺麗に視覚され、
玩具性も十分に兼ね備えている。又、前記様相変化は、
水を付着させることにより何度も繰り返し行なうことが
できた。
形して得た青色のミニチュアカーのボディ上に、円形を
くり抜いたマスキングを施し、低屈折率顔料として湿式
法により製造される微粒子珪酸〔商品名:ニップシール
E−1011、日本シリカ工業(株)製〕15部、バイ
ンダー樹脂として水性ウレタンエマルジョン〔商品名:
パーマリンUA−150、ポリエーテル系ウレタン樹
脂、固形分30%、三洋化成工業(株)製〕50部、水
30部、イソプロピルアルコール10部、シリコーン系
消泡剤0.5部、レベリング剤3部イソシアネート系架
橋剤2部を均一に混合、攪拌してなる白色水性スプレー
インキを用いてスプレー塗装し、更に70℃で約30分
間加温硬化させ、多孔質層Cを形成した。次いで、前記
多孔質層C上に、ピンク色顔料3.0部、低屈折率顔料
として湿式法により製造される微粒子珪酸〔商品名:ニ
ップシールE−1011、日本シリカ工業(株)製〕1
5部、バインダー樹脂として水性ウレタンエマルジョン
〔商品名:パーマリンUA−150、ポリエーテル系ウ
レタン樹脂、固形分30%、三洋化成工業(株)製〕5
0部、水30部、イソプロピルアルコール10部、シリ
コーン系消泡剤0.5部、レベリング剤3部イソシアネ
ート系架橋剤2部を均一に混合、攪拌してなるピンク色
水性スプレーインキを用いて「A」の文字、及び、黄色
顔料3.0部、低屈折率顔料として湿式法により製造さ
れる微粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−1011、
日本シリカ工業(株)製〕15部、バインダー樹脂とし
て水性ウレタンエマルジョン〔商品名:パーマリンUA
−150、ポリエーテル系ウレタン樹脂、固形分30
%、三洋化成工業(株)製〕50部、水30部、イソプ
ロピルアルコール10部、シリコーン系消泡剤0.5
部、レベリング剤3部イソシアネート系架橋剤2部を均
一に混合、攪拌してなる黄色水性スプレーインキを用い
て「B」の文字をスプレー塗装し、更に70℃で約30
分間加温硬化させて多孔質層Dを形成して変色性積層体
を得た。
のミニチュアカーに白色円形の多孔質層Cと、前記円形
内に多孔質層Dによるピンク色の「A」の文字及び黄色
の「B」の文字が描かれたデザインを示していたが、水
に浸漬させると、多孔質層Cが透明化すると共に多孔質
層Dもピンク色透明化及び黄色透明化するため、全面が
青色のミニチュアカーに、前記多孔質層Dのピンク色と
支持体の青色が混色となった紫色の「A」の文字、及び
多孔質層Dの黄色と支持体の青色が混色となった緑色の
「B」の文字が視認された。前記積層体を水中から取り
出すと、乾燥するにつれて徐々に多孔質層Cと多孔質層
Dが不透明化し、完全乾燥状態で元の状態、即ち、青色
のミニチュアカーに白色円形と、前記円形内にピンク色
の「A」の文字及び黄色の「B」の文字が描かれたデザ
インが視覚された。前記変色性積層体は、前述のように
乾燥状態と吸液状態で像の形状が変化し、且つ、乾燥状
態におけるピンク色の「A」の文字及び黄色の「B」の
文字と、吸液状態における紫色の「A」の文字及び緑色
の「B」の文字は鮮明且つ綺麗に視覚され、玩具性も十
分に兼ね備えている。又、前記様相変化は、水を付着さ
せることにより何度も繰り返し行なうことができた。
色のミニチュアカーボディ上の全面に、黄色顔料と油性
アクリル系樹脂と溶剤からなる油性黄色スプレーインキ
を用いてスプレー塗装し、乾燥させて、着色層3を形成
した。次いで、前記着色層3上の全面に、低屈折率顔料
として湿式法により製造される微粒子珪酸〔商品名:ニ
ップシールE−1011、日本シリカ工業(株)製〕1
5部、バインダー樹脂として水性ウレタンエマルジョン
〔商品名:パーマリンUA−150、ポリエーテル系ウ
レタン樹脂、固形分30%、三洋化成工業(株)製〕5
0部、水30部、イソプロピルアルコール10部、シリ
コーン系消泡剤0.5部、レベリング剤3部イソシアネ
ート系架橋剤2部を均一に混合、攪拌してなる白色水性
スプレーインキを用いてスプレー塗装し、70℃で約3
0分間加温硬化させ、多孔質層C6を形成した。次い
で、前記多孔質層C6上に、青色顔料3.0部、低屈折
率顔料として湿式法により製造される微粒子珪酸〔商品
名:ニップシールE−1011、日本シリカ工業(株)
製〕15部、バインダー樹脂として水性ウレタンエマル
ジョン〔商品名:パーマリンUA−150、ポリエーテ
ル系ウレタン樹脂、固形分30%、三洋化成工業(株)
製〕50部、水30部、イソプロピルアルコール10
部、シリコーン系消泡剤0.5部、レベリング剤3部イ
ソシアネート系架橋剤2部を均一に混合、攪拌してなる
青色水性スプレーインキを用いて「A」の文字をスプレ
ー塗装し、70℃で約30分間加温硬化させ、多孔質層
D7を形成して変色性積層体1を得た。
色のミニチュアカーに多孔質層D7による青色の「A」
の文字が描かれたデザインを示していたが、水をかける
と多孔質層C6が透明化すると共に多孔質層D7も青色
透明化するため、全面が黄色のミニチュアカーに、前記
多孔質層D7の青色と着色層3の黄色が混色となった緑
色の「A」の文字が視認された。前記積層体は乾燥する
につれて徐々に多孔質層C6と多孔質層D7が不透明化
し、完全乾燥状態で元の状態、即ち、白色のミニチュア
カーに青色の「A」の文字が描かれたデザインが視覚さ
れた。前記変色性積層体は、前述のように乾燥状態にお
ける青色の「A」の文字と、吸液状態における緑色の
「A」の文字は鮮明且つ綺麗に視覚され、且つ、「A」
の文字を設けていない部分も変色するため、玩具性を十
分に兼ね備えている。又、前記様相変化は、水を付着さ
せることにより何度も繰り返し行なうことができた。
リコット生地上に、低屈折率顔料として湿式法により製
造される微粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−200
A、日本シリカ工業(株)製〕15部、黄色顔料3.0
部、バインダー樹脂として水性ウレタンエマルジョン
〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエステル系ウレ
タン樹脂、固形分30%、大日本インキ化学工業(株)
製〕50部、水30部、シリコーン系消泡剤0.5部、
水系インキ増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソ
シアネート系架橋剤2部を均一に混合、攪拌してなる黄
色スクリーン印刷用インキを用いて、80メッシュのス
クリーン版にてベタ印刷を施して多孔質層Cを形成し
た。次いで、前記多孔質層C上に、青色顔料0.5部、
低屈折率顔料として湿式法により製造される微粒子珪酸
〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業
(株)製〕15部、バインダー樹脂として水性ウレタン
エマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエ
ステル系ウレタン樹脂、固形分30%、大日本インキ化
学工業(株)製〕50部、水30部、シリコーン系消泡
剤0.5部、水系インキ増粘剤3部、エチレングリコー
ル1部、水系インキ用架橋剤2部を均一に混合、攪拌し
てなる青色スクリーン印刷用インキを用いて、180メ
ッシュの水玉柄のスクリーン版にて水玉模様を印刷して
多孔質層Dを形成し、変色性積層体を得た。
質層Cによるパステル調の黄色と、多孔質層Dによるパ
ステル調の青色の水玉模様が視覚されていたが、水を付
着させると多孔質層Cが黄色透明化すると共に多孔質層
Dも青色透明化するため、全面が支持体と多孔質層Cの
色調が混色となった赤色の布帛に、支持体と多孔質層C
と多孔質層Dの色調が混色となった茶色の水玉模様が視
認された。前記積層体は乾燥するにつれて徐々に多孔質
層Cと多孔質層Dが不透明化し、完全乾燥状態で元の状
態、即ち、パステル調の黄色の布帛にパステル調の青色
の水玉模様が描かれたデザインが視覚された。前記変色
性積層体は、前述のように乾燥状態における青色の水玉
模様と、吸液状態における茶色の水玉模様は鮮明且つ綺
麗に視覚され、且つ、水玉模様を設けていない部分も変
色するため、玩具性を十分に兼ね備えている。又、前記
様相変化は、水を付着させることにより何度も繰り返し
行なうことができた。
300mm×250mm、厚さ50μm)上に、ピンク
顔料3部、水性ポリエステルエマルジョン〔商品名:フ
ァインテックスES−675、大日本インキ工業(株)
製〕50部、シリコーン系消泡剤0.2部、増粘剤3
部、湿潤剤3部、レベリング剤2部、水10部、エポキ
シ系架橋剤2.5部を均一に混合、攪拌してなるピンク
色スクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュの
スクリーン版にて直径150mmの円形を印刷して着色
層3を形成した。次いで、前記着色層3上に、低屈折率
顔料として湿式法により製造される微粒子珪酸〔商品
名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業(株)
製〕15部、バインダー樹脂として水性ウレタンエマル
ジョン〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエステル
系ウレタン樹脂、固形分30%、大日本インキ化学工業
(株)製〕50部、水30部、シリコーン系消泡剤0.
5部、水系インキ増粘剤3部、エチレングリコール1
部、水系インキ用架橋剤2部を均一に混合、攪拌してな
る白色スクリーン印刷用インキを用いて、80メッシュ
のスクリーン版にてフィルム全面にベタ印刷を施して多
孔質層E8を形成した。次いで、前記多孔質層E8上
に、低屈折率顔料として湿式法により製造される微粒子
珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリカ
工業(株)製〕15部、青色顔料1.0部、バインダー
樹脂として水性ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイド
ランAP−10、ポリエステル系ウレタン樹脂、固形分
30%、大日本インキ化学工業(株)製〕50部、水3
0部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ増粘剤
3部、エチレングリコール1部、水系インキ用架橋剤2
部を均一に混合、攪拌してなる青色スクリーン印刷用イ
ンキを用いて、180メッシュのスクリーン版にて水玉
模様(直径20mmの円形、30mmの間隔で均等に配
置)を印刷して多孔質層F9を形成し、変色性積層体1
を得た。
の多孔質層E8上に青色の水玉模様の多孔質層F9が視
認されるが(図8)、水を含ませた筆で変色性積層体1
に水を付着させると、多孔質層F9は青色透明化し、且
つ、多孔質層E8が透明化するため、着色層3のピンク
色の円形が現出して多孔質層F9の水玉模様と混在した
像が視認される。尚、着色層3を設けた部分と重なった
部分の多孔質層F9の水玉模様は、前記着色層3のピン
ク色と混色になった紫色の水玉模様であり、着色層3と
重なっていない部分の多孔質層F9の水玉模様は青色の
ままであった。前記した様相は乾燥するにつれて徐々に
多孔質層E8と多孔質層F9が不透明化してピンク色の
円形は視認され難くなり、完全に乾燥した段階では、再
び、白地にパステル調の青色の水玉模様が視覚された 前記変色性積層体1は、前述のように乾燥状態における
青色の水玉模様と、吸液状態における紫色及び青色の水
玉模様とピンク色の円形が混在した像は鮮明且つ綺麗に
視覚され、玩具性を十分に兼ね備えている。又、前記様
相変化は、水を付着させることにより何度も繰り返し行
なうことができた。
ンク顔料3部、水性ポリエステルエマルジョン〔商品
名:ファインテックスES−675、大日本インキ工業
(株)製〕50部、シリコーン系消泡剤0.2部、増粘
剤3部、湿潤剤3部、レベリング剤2部、水10部、エ
ポキシ系架橋剤2.5部を均一に混合、攪拌してなるピ
ンク色スクリーン印刷用インキを用いて、180メッシ
ュのスクリーン版にて薔薇の花を印刷し、着色層3を形
成した。次いで、前記着色層3上に、低屈折率顔料とし
て湿式法により製造される微粒子珪酸〔商品名:ニップ
シールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15
部、バインダー樹脂として水性ウレタンエマルジョン
〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエステル系ウレ
タン樹脂、固形分30%、大日本インキ化学工業(株)
製〕50部、水30部、シリコーン系消泡剤0.5部、
水系インキ増粘剤3部、エチレングリコール1部、水系
インキ用架橋剤2部を均一に混合、攪拌してなる白色ス
クリーン印刷用インキを用いて、80メッシュのスクリ
ーン版にてサテン生地の全面にベタ印刷を施して多孔質
層E8を形成した。次いで、前記多孔質層E8上に、低
屈折率顔料として湿式法により製造される微粒子珪酸
〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業
(株)製〕15部、青色顔料1.0部、バインダー樹脂
として水性ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドラン
AP−10、ポリエステル系ウレタン樹脂、固形分30
%、大日本インキ化学工業(株)製〕50部、水30
部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ増粘剤3
部、エチレングリコール1部、水系インキ用架橋剤2部
を均一に混合、攪拌してなる青色スクリーン印刷用イン
キを用いて、180メッシュのスクリーン版にて薔薇の
葉と茎の図柄を着色層3を設けていない部分に近接する
ように印刷して孔質層F9を形成し、変色性積層体1を
得た。
の多孔質層E8上に多孔質層F9による青色の薔薇の葉
及び茎のみ視認されるが、水を含ませた筆で変色性積層
体1に水を付着させると、多孔質層F9は有色透明化
し、且つ、多孔質層E8が透明化するため、支持体2の
黄色と着色層3のピンク色の薔薇の花が視認され、多孔
質層F9の薔薇の葉及び茎と混在した像が視認される。
尚、支持体2と重なった部分の多孔質層F9の薔薇の葉
及び茎は、前記支持体2の黄色と混色になった緑色の像
であった。前記した様相は乾燥するにつれて徐々に多孔
質層E8と多孔質層F9が不透明化してバラの花は視認
され難くなり、完全に乾燥した段階では、再び、白地に
パステル調の青色の薔薇の葉及び茎の像のみが視覚され
た前記変色性積層体1は、前述のように乾燥状態におけ
る青色の薔薇の葉及び茎の像と、吸液状態におけるピン
ク色の薔薇の花と緑色の薔薇の葉及び茎が混在した像は
鮮明且つ綺麗に視覚され、且つ、薔薇の花、葉及び茎の
像を設けていない部分も変色するため、玩具性を十分に
兼ね備えている。又、前記様相変化は、水を付着させる
ことにより何度も繰り返し行なうことができた。
m×250mm、厚さ50μm)上に、ピンク顔料3
部、水性ポリエステルエマルジョン〔商品名:ファイン
テックス ES−675、大日本インキ工業(株)製〕
50部、シリコーン系消泡剤0.2部、増粘剤3部、湿
潤剤3部、レベリング剤2部、水10部、エポキシ系架
橋剤2.5部を均一に混合、攪拌してなるピンク色スク
リーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリ
ーン版にて直径150mmの円形を印刷し、着色層を形
成した。次いで、前記着色層上に、低屈折率顔料として
湿式法により製造される微粒子珪酸〔商品名:ニップシ
ールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15部、
黄色顔料1.5部、バインダー樹脂として水性ウレタン
エマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエ
ステル系ウレタン樹脂、固形分30%、大日本インキ化
学工業(株)製〕50部、水30部、シリコーン系消泡
剤0.5部、水系インキ増粘剤3部、エチレングリコー
ル1部、水系インキ用架橋剤2部を均一に混合、攪拌し
てなる黄色スクリーン印刷用インキ用いて、80メッシ
ュのスクリーン版にてベタ印刷を施して多孔質層Eを形
成した。次いで、前記多孔質層E上に、低屈折率顔料と
して湿式法により製造される微粒子珪酸〔商品名:ニッ
プシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15
部、青色顔料1.0部、バインダー樹脂として水性ウレ
タンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、ポ
リエステル系ウレタン樹脂、固形分30%、大日本イン
キ化学工業(株)製〕50部、水30部、シリコーン系
消泡剤0.5部、水系インキ増粘剤3部、エチレングリ
コール1部、水系インキ用架橋剤2部を均一に混合、攪
拌してなる青色スクリーン印刷用インキを用いて、18
0メッシュのスクリーン版にて水玉模様(直径10mm
の円が10mmの間隔で均等に配置)を印刷して多孔質
層Fを形成し、変色性積層体を得た。
多孔質層E上に多孔質層Fによる青色の水玉模様が視認
されるが、水を含ませた筆で変色性積層体に水を付着さ
せると、多孔質層E及び多孔質層Fが有色透明化するた
め、着色層の円形が視認され、多孔質層Fの水玉模様と
混在した像が視認される。尚、着色層による円形は多孔
質層Eの黄色と混色となった赤色であり、着色層を設け
た部分と重なった部分の多孔質層の水玉模様は、前記着
色層のピンク色及び多孔質層Eの黄色と混色になった茶
色の水玉模様であり、着色層と重なっていない部分の多
孔質層の水玉模様は多孔質層Eの黄色と混色になった緑
色の水玉模様になる。前記した様相は乾燥するにつれて
徐々に多孔質層Eと多孔質層Fが不透明化して円形は視
認され難くなり、完全に乾燥した段階では、再び、黄色
地に青色の水玉模様が視覚された前記変色性積層体は、
前述のように乾燥状態における青色の水玉模様と、吸液
状態における茶色及び緑色の水玉模様と赤色の円形が混
在した像は鮮明且つ綺麗に視覚され、玩具性を十分に兼
ね備えている。又、前記様相変化は、水を付着させるこ
とにより何度も繰り返し行なうことができた。
部、水性ポリエステルエマルジョン〔商品名:ファイン
テックスES−675、大日本インキ工業(株)製〕5
0部、シリコーン系消泡剤0.2部、増粘剤3部、湿潤
剤3部、レベリング剤2部、水10部、エポキシ系架橋
剤2.5部を均一に混合、攪拌してなるピンク色スクリ
ーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリー
ン版にて薔薇の花を印刷し、着色層を形成した。次い
で、前記着色層上に、低屈折率顔料として湿式法により
製造される微粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−20
0A、日本シリカ工業(株)製〕15部、黄色顔料1.
5部、バインダー樹脂として水性ウレタンエマルジョン
〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエステル系ウレ
タン樹脂、固形分30%、大日本インキ化学工業(株)
製〕50部、水30部、シリコーン系消泡剤0.5部、
水系インキ増粘剤3部、エチレングリコール1部、水系
インキ用架橋剤2部を均一に混合、攪拌してなる黄色水
性スクリーン印刷用インキを用いて、80メッシュのス
クリーン版にて全面にベタ印刷を施して多孔質層Eを形
成した。次いで、前記多孔質層E上に、低屈折率顔料と
して湿式法により製造される微粒子珪酸〔商品名:ニッ
プシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15
部、青色顔料1.0部、バインダー樹脂として水性ウレ
タンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、ポ
リエステル系ウレタン樹脂、固形分30%、大日本イン
キ化学工業(株)製〕50部、水30部、シリコーン系
消泡剤0.5部、水系インキ増粘剤3部、エチレングリ
コール1部、水系インキ用架橋剤2部を均一に混合、攪
拌してなる青色水性スクリーン印刷用インキを用いて、
180メッシュのスクリーン版にて薔薇の葉と茎の図柄
を着色層を設けていない部分に近接するように印刷して
多孔質層Fを形成し、変色性積層体を得た。
多孔質層E上に多孔質層Fによる青色の薔薇の葉及び茎
の像が視認されるが、水を含ませた筆で変色性積層体に
水を付着させると、多孔質層E及び多孔質層Fが有色透
明化するため、着色層の薔薇の花が視認され、多孔質層
Fの薔薇の葉及び茎と混在した像が視認される。尚、着
色層による薔薇の花は多孔質層Eの黄色と混色となった
赤色であり、多孔質層Fの薔薇の葉及び茎は、多孔質層
Eの黄色と混色になった緑色の像であった。前記した様
相は乾燥するにつれて徐々に多孔質層Eと多孔質層Fが
不透明化して薔薇の花は視覚され難くなり、完全に乾燥
した段階では、再び、黄色地に青色の薔薇の葉及び茎の
像が視覚された前記変色性積層体は、前述のように乾燥
状態における青色の薔薇の葉及び茎の像と、吸液状態に
おける赤色の薔薇の花と緑色の薔薇の葉及び茎が混在し
た像は鮮明且つ綺麗に視覚され、玩具性を十分に兼ね備
えている。又、前記様相変化は、水を付着させることに
より何度も繰り返し行なうことができた。
ラストの高い、互いに異なる様相の像が視認されたり、
同一像が色調変化を生じたり、乾燥状態で視認される像
が、吸液状態では新たに現出する像と混在して視認さ
れ、色彩変化或いは様相変化に富み、玩具分野、装飾分
野、デザイン分野等、多様な分野への応用性に優れた変
色性積層体を提供できる。
る。
斜視図である。
る。
斜視図である。
ある。
る。
斜視図である。
である。
Claims (6)
- 【請求項1】 支持体上に着色層、低屈折率顔料及び着
色剤をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた乾燥
状態で有色不透明化して着色層を隠蔽し、吸液状態で有
色透明又は有色半透明化して着色層を視認させる多孔質
層A、低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に分散状態に
固着させた乾燥状態で白色不透明化、吸液状態で透明又
は半透明化する多孔質層Bを順次設けた積層体であっ
て、前記着色層と多孔質層Bが像を形成してなり、乾燥
状態と吸液状態で異なる様相の像を択一的に視認できる
変色性積層体。 - 【請求項2】 支持体上に低屈折率顔料をバインダー樹
脂と共に分散状態に固着させた乾燥状態で白色不透明化
し、吸液状態で透明又は半透明化する多孔質層C、低屈
折率顔料及び着色剤をバインダー樹脂と共に分散状態に
固着させた乾燥状態で有色不透明化し、吸液状態で有色
透明又は有色半透明化する多孔質層Dを順次設けた積層
体であって、前記支持体と多孔質層Cが互いに異なる色
調を呈し、且つ、多孔質層Dが像を形成してなり、乾燥
状態と吸液状態で異なる色調の像を視認できる変色性積
層体。 - 【請求項3】 前記多孔質層Cは、着色剤を含有する乾
燥状態で有色不透明化し、吸液状態で有色透明又は有色
半透明化する層であり、且つ、多孔質層Cと多孔質層D
は互いに異なる色調を呈する請求項2記載の変色性積層
体。 - 【請求項4】 支持体上に着色層、低屈折率顔料バイン
ダー樹脂と共に分散状態に固着させた乾燥状態で白色不
透明化し、吸液状態で透明又は半透明化する多孔質層
E、低屈折率顔料及び着色剤をバインダー樹脂と共に分
散状態に固着させた乾燥状態で有色不透明化し、吸液状
態で有色透明又は有色半透明化する多孔質層Fを順次設
けた積層体であって、前記着色層と多孔質層Fが像を形
成してなり、乾燥状態で多孔質層Fの像が視認され、吸
液状態で着色層と多孔質層Fの混在した像が視認される
変色性積層体。 - 【請求項5】 前記多孔質層は、低屈折率顔料として湿
式法で製造される微粒子状珪酸を含んでなる請求項1乃
至4記載のいずれかの変色性積層体。 - 【請求項6】 前記多孔質層は、バインダー樹脂として
ウレタン系樹脂を含んでなる請求項1乃至5記載のいず
れかの変色性積層体。
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11227314A true JPH11227314A (ja) | 1999-08-24 |
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- 1998-02-13 JP JP04880098A patent/JP4160648B2/ja not_active Expired - Fee Related
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