JPH11224761A - 高電圧サージアブソーバ - Google Patents
高電圧サージアブソーバInfo
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- JPH11224761A JPH11224761A JP2585898A JP2585898A JPH11224761A JP H11224761 A JPH11224761 A JP H11224761A JP 2585898 A JP2585898 A JP 2585898A JP 2585898 A JP2585898 A JP 2585898A JP H11224761 A JPH11224761 A JP H11224761A
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- gas
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Abstract
封入性も良く、短時間で容易に作製することができる高
電圧サージアブソーバを提供する。 【解決手段】 SF6 よりも分解温度が高く且つイオン
化し易いCF4 ,C2 F6 ,C3 F8 ,C4 F8 を含む
封入ガスを用いた高電圧サージアブソーバ。
Description
れる外部入力端子や、CRT接続部分などの異常電圧が
侵入する部分のサージ対策に使用される放電管型高電圧
サージアブソーバに関する。
デム等の通信機器用の電子機器に印加されるサージ電圧
を吸収したり、継続的な過電圧又は過電流が電子機器に
侵入して当該電子機器やこれを搭載するプリント基板が
熱的損傷又は発火するのを防止したりするためのサージ
アブソーバとして、従来、図1,3,4に示す如く、マ
イクロギャップを有するサージ吸収素子を不活性ガスと
ともに絶縁管(ガラス管)に封止(hermetic seal) した
放電型のサージアブソーバが提供されている。
ミック素体1の表面にマイクロギャップ2Aを有する導
電性皮膜2が形成されたマイクロギャップ式サージ吸収
素子3の両端に、フランジ付キャップ電極4A,4Bを
被着したものを、絶縁管(鉛ガラスからなるガラス管
5)内に不活性ガスと共に挿入し、ガラス管5の両端を
封止電極6A,6Bで封止したものである。7A,7B
はリード線を示す。
めるために、多重マイクロギャップ方式としたものであ
り、サージ吸収素子3の導電性皮膜2に、マイクロギャ
ップ2Aが多数形成されている点が図1に示すサージア
ブソーバと異なる。また、図4に示すサージアブソーバ
は、サージ吸収素子3にリード線付キャップ電極8A,
8Bを被着したものをガラス管5内に封入したものであ
る。
ラス管5内を不活性ガスで置換して両端を封止電極9
A,9Bで封着したボタン型アレスタと称されるもので
ある。このサージアブソーバでは、封止電極9A,9B
間がギャップとなる。
る部材には同一符号を付してある。
サージアブソーバを作製する場合、図2に示す如く、大
きなギャップ形成する;図3に示す如く、多重マイクロ
ギャップ方式とする;図4のようなサージアブソーバに
おいて、封入ガスとしてSF6 を封入する方式が採用さ
れている。
来の高電圧化法では、それぞれ次のような欠点があっ
た。
合:容易に高電圧化できるが、大ギャップを形成するた
め、作製されたサージアブソーバが大型になる。
場合:例えば6000V以上の放電開始電圧を得るため
には、マイクロギャップを20本以上形成しなければな
らない。このため、マイクロギャップを形成するのに非
常に時間がかかり、かつ素子も大型化する。さらに個々
のマイクロギャップに印加される電圧が不均一になるた
め、多重マイクロギャップに印加される電圧が放電開始
電圧に近くなるにつれ、コロナ放電による漏れ電流が多
くなる。
SF6 ガスは分解温度が低いため、カーボンヒータもし
くは、トンネル炉などを利用した雰囲気中における全体
加熱方式では、SF6 ガスが分解してガラス管を劣化さ
せるため封入ができない。
電流等の問題がなく、小型化が可能で、封入性も良く、
短時間で容易に作製することができる高電圧サージアブ
ソーバを提供することを目的とする。
ブソーバは、CF4 ,C2 F6 ,C3 F8 及びC4 F8
よりなる群から選ばれる1種又は2種のガス(以下にお
いて、これらのガスを「フッ素化カーボンガス」と称
す。)を含む封入ガス、或いは、このガスにCO2 ,A
r,N2 ,Ne,He及びXeよりなる群から選ばれる
1種又は2種以上を混合した封入ガスを用いたことを特
徴とする。
ップや多重マイクロギャップの形成で高電圧化するもの
ではないため、サージアブソーバの小型化を図ることが
でき、漏れ電流の問題もなく、短時間で容易に作製でき
る。また、SF6 よりも分解温度が高く、かつイオン化
し易いフッ素化カーボンガスを封入ガスとして用いるた
め、封入ガスの分解の問題がなく、全体加熱方式による
封入で容易に高電圧サージアブソーバを作製できる。
に説明する。
6 よりも分解温度が高く且つイオン化し易いフッ素化カ
ーボンガスを含む封入ガスを用いたことを特徴とし、そ
の基本的な構造には特に制限はないが、封入性が良く、
また、次のような利点を有することから、特に、図1に
示す構造のサージアブソーバとするのが好ましい。
封止する際に、サージ吸収素子3がガラス管5の略中央
に位置せずに、ガラス管5の一方の壁面に接近してしま
うと、放電時の熱でガラス管5が溶融する場合がある。
これに対して、図1に示す如く、フランジ付キャップ電
極4A,4Bを用いたサージアブソーバであれば、フラ
ンジが、ガラス管5の内面に向って突設されているた
め、これにより、サージ吸収素子3がガラス管5内の軸
心付近に配置されるように容易に位置決めすることがで
き、サージ吸収素子3の偏心によるガラス管の熱溶融の
問題を生起することなく、容易に作製可能である。
て、サージ吸収素子3を構成するセラミック素体1とし
ては、ムライト、アルミナ、ベリリア、ステアライト、
フォルステライト、ジルコン、普通磁器、ガラスセラミ
ック、窒化ケイ素、窒化アルミ、炭化ケイ素等の絶縁性
セラミックスよりなるものが用いられる。
0.3〜0.5μm程度のSnO2皮膜が用いられ、こ
のような導電性皮膜2は、スパッタリング法、蒸着法、
イオンプレーティング法、めっき法、CVD法等の各種
薄膜形成法により形成される。マイクロギャップ2A
は、このようにして形成された導電性皮膜2をレーザ加
工することで、通常の場合、10〜200μmの幅に形
成される。なお、対過電圧特性を要求されないサージア
ブソーバの場合、導電性皮膜2はSnO2 だけでなく、
Ti,TiN,W,SiC,Nb,Mo,BaAl等広
く導電性の材質が適用できる。
ものが好適であり、ガラス管5の内径は、セラミック素
体1の外径の2〜3倍とするのが好ましい。
0.1〜0.2mm程度のステンレス鋼板をプレス加工
してフランジ部を形成したものが用いられる。
メット線を用いるのが好適である。
ソーバの封入ガスとして、SF6 よりも分解温度が高く
且つイオン化し易いフッ素化カーボンガス、即ちC
F4 ,C2 F6 ,C3 F8 ,C4 F8 を用いる。これら
のフッ素化カーボンガスは、1種を単独で用いても、2
種以上を併用しても良い。また、放電特性の調整のため
に、これらのフッ素化カーボンガスに、CO2 ,Ar,
N2 ,Ne,He,Xe等の不活性ガスの1種又は2種
以上を併用しても良い。これらの不活性ガスを併用する
場合、その使用割合は、フッ素化カーボンガス3体積%
以上、例えば、3〜50体積%に対して、不活性ガス9
7体積%以下、例えば97〜50体積%である。フッ素
化カーボンガスが3体積%未満ではフッ素化カーボンガ
スを用いることによる高電圧化が図れず、フッ素化カー
ボンガスが50体積%を超えると高電圧化が得られる。
バは、封入ガスとしてフッ素化カーボンガス或いはフッ
素化カーボンガスと不活性ガスとの混合ガスを用いるこ
と以外は常法に従って製作することができ、特に、封入
ガスの封入に当り、分解温度の高いフッ素化カーボンガ
スを用いることで、全体加熱方式を採用することが可能
となり、効率的な封入を行える。
り具体的に説明する。
取り付けたサージ吸収素子3を入れ、ガラス管5の両端
に封止電極6A,6Bを取り付け、全体加熱方式により
750℃に加熱することにより、図1に示すサージアブ
ソーバを作製した。なお、封入ガスとしては表1に示す
ものを用いた。また、用いた部品の寸法、材質等は次の
通りである。
るセラミック素体1の表面に、表1に示すマイクロギャ
ップ2Aを有するSnO2 導電性皮膜(厚さ2〜3μ
m)2を形成したもの,直径1.8mm,長さ5.5m
m フランジ付キャップ電極4A,4B:ステンレス製,フ
ランジ部外径2.9mm,肉厚0.2mm ガラス管5:鉛ガラス製軟化点625℃,外径5.3m
m,内径4.3mm,長さ11.0mm 封止電極6A,6B:量産向のジュメット(表面に亜酸
化銅層が形成されたNi−Fe合金)製,直径3.1m
m,長さ2又は3mm リード線7A,7B:線径0.5mmのcp銅被覆鋼製
リード線 得られた高電圧サージアブソーバについて、下記の性能
評価を行い、サージアブソーバの外形寸法、マイクロギ
ャップの形成に要した時間と共に結果を表1に示した。
なお、比較例1,2では封入ができなかった(ガラスビ
ーズとガラス管とが融着されていない)ため測定不可能
であった。
放電電流が1mAになった時点の電圧を求めた。
状態で測定した。
入不可のものを不良とした。
素化カーボンガスを用いたものは、漏れ電流がなく、外
形寸法も小さく、初期特性も良好で、封入性にも優れる
ことがわかる。
SF6 とArの混合ガスを用いた比較例1,2では、S
F6 の分解で封入を行うことができない。
たサージアブソーバを、封入ガスとしてArを用い、7
50℃で加熱することにより作製し、その特性、寸法等
を調べ、結果を表1に示した。
ソーバでは、特性面では良好であるものの、ギャップ間
距離(封止電極間距離)を確保する上で、寸法が大きく
なり、小型化ができない。
化を図ったサージアブソーバを、封入ガスとしてArを
用い、750℃で加熱することにより作製し、その特
性、寸法等を調べ、結果を表1に示した。
ソーバでは、多重マイクロギャップ形成のために時間が
かかり、また、寸法も大きい上に、漏れ電流の問題があ
る。
ガスバーナーでガラス管を封止することで封入ガスとし
てArとSF6 の混合ガスを封入して図4に示すサージ
アブソーバを作製し、その特性、寸法等を調べ、結果を
表1に示した。
ソーバは全体加熱方式ではないために、SF6 を用いて
も良好な封入を行える反面、封入圧力が低く高電圧化が
不十分である上に、寸法も大きく、小型化が図れない。
ような優れた効果を有する高電圧サージアブソーバが提
供される。 (1) 小型化が可能である。 (2) 封入性に優れる。 (3) 高電圧が印加された状態でも漏れ電流の問題が
ない。 (4) 短時間で容易に作製できる。
る。
る。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 CF4 ,C2 F6 ,C3 F8 及びC4 F
8 よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を含む封入
ガスを用いたことを特徴とする高電圧サージアブソー
バ。 - 【請求項2】 請求項1において、該封入ガスがC
O2 ,Ar,N2 ,Ne,He及びXeよりなる群から
選ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とする高電
圧サージアブソーバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2585898A JPH11224761A (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | 高電圧サージアブソーバ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2585898A JPH11224761A (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | 高電圧サージアブソーバ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11224761A true JPH11224761A (ja) | 1999-08-17 |
Family
ID=12177530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2585898A Pending JPH11224761A (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | 高電圧サージアブソーバ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11224761A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004031016A (ja) * | 2002-06-24 | 2004-01-29 | Mitsubishi Materials Corp | サージアブソーバおよびそのマイクロギャップ形成方法 |
JP2006236970A (ja) * | 2005-01-26 | 2006-09-07 | Mitsubishi Materials Corp | サージアブソーバ及びサージアブソーバの製造方法並びに電子部品及び電子部品の製造方法 |
CN102184824A (zh) * | 2011-04-13 | 2011-09-14 | 深圳市硕凯电子有限公司 | 多路气体放电管 |
-
1998
- 1998-02-06 JP JP2585898A patent/JPH11224761A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004031016A (ja) * | 2002-06-24 | 2004-01-29 | Mitsubishi Materials Corp | サージアブソーバおよびそのマイクロギャップ形成方法 |
JP2006236970A (ja) * | 2005-01-26 | 2006-09-07 | Mitsubishi Materials Corp | サージアブソーバ及びサージアブソーバの製造方法並びに電子部品及び電子部品の製造方法 |
CN102184824A (zh) * | 2011-04-13 | 2011-09-14 | 深圳市硕凯电子有限公司 | 多路气体放电管 |
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Date | Code | Title | Description |
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A521 | Written amendment |
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A521 | Written amendment |
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