JPH11224510A

JPH11224510A - 面光源装置

Info

Publication number: JPH11224510A
Application number: JP10027597A
Authority: JP
Inventors: Keiji Isamoto; 圭史諫本; Masayuki Shinohara; 正幸篠原; Shigeru Aoyama; 茂青山
Original assignee: Omron Corp; Omron Tateisi Electronics Co
Current assignee: Omron Corp
Priority date: 1998-02-09
Filing date: 1998-02-09
Publication date: 1999-08-17

Abstract

(57)【要約】【課題】面光源装置において、拡散パターンを導光板
自体に設けるのではなく、薄い導光板に拡散パターンを
作製し、その導光板をパターンのない導光板に貼り付け
ることにより、大きいサイズの拡散パターン付き導光板
を容易かつ安価に作製することができ、照明装置に好適
なものとする。【解決手段】導光板２とパターン付き薄型透明媒体８
は、透明樹脂９で接着される。この薄型透明媒体８とし
ては、導光板２に比べて厚みの薄いシート状のものを用
いることが可能で、大きいサイズの拡散パターン付き導
光板を容易かつ安価に作製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、点又は線状光源か
らの光を面状に拡げて出射させる面光源装置に係り、特
に、屋内等の照明に適用可能な技術に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の面光源装置の光源とし
て、半導体を用いた固体発光素子であるＬＥＤが広く用
いられており、ＬＥＤは小型、高輝度で、電気−光変換
効率が高く長寿命であるといった特長を有し、電光掲示
板や各種機器の液晶（ＬＣＤ）のバックライト等に用い
られている。もともと点光源であるＬＥＤを光源とする
面光源装置は、導光板を用いることにより面光源に変換
している。

【０００３】従来の、ＬＣＤのバックライト等に用いら
れる面光源装置を図１０の斜視図及び図１１の断面図に
より示す。面光源装置１００は、光を閉じ込めるための
導光板２と、発光部３と、反射板４とから構成されてい
る。導光板２は、ポリカーボネイト樹脂やメタクリル樹
脂等の透明で屈折率の大きな樹脂により成形されてお
り、導光板２の下面には凹凸加工や拡散反射インクのド
ット印刷等によって拡散パターンＰが形成されている。
発光部３は、回路基板３ａ上に複数の発光ダイオード
（ＬＥＤ）等のいわゆる点光源３ｂを実装したものであ
って、導光板２の側面（光入射面７）に対向している。
反射板４は、反射率の高い、例えば白色樹脂シートによ
って形成されており、両面テープ１２によって両側部を
導光板２の下面に貼り付けられている。

【０００４】しかして、図１１に示すように、発光部３
から出射されて光入射面７から導光板２の内部に導かれ
た光ｆは、導光板２内部で全反射することによって導光
板２内部に閉じ込められる。導光板２内部の光ｆは、拡
散パターンＰに入射すると、拡散反射され、光出射面６
へ向けて全反射の臨界角よりも小さな角度で反射された
光ｆが、光出射面６から外部へ取り出される。また、導
光板２下面の拡散パターンＰの存在しない箇所を透過し
た光ｆは、反射板４によって反射されて、再び導光板２
内部へ戻るので、導光板２下面からの光量損失を防止さ
れる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、現在、省エ
ネルギー効率が高い上に、丈夫で長持ちする新しいタイ
プの室内照明装置（将来のあかり）の開発が望まれてお
り、そのために、ＬＥＤを室内照明器具として活用する
ことで、消費電力を白熱灯のほぼ１／８、蛍光灯のほぼ
１／２に抑えると共に、耐用年数も高めるとの構想があ
る。

【０００６】そこで、このような構想を実現するため
に、上述したようなＬＥＤを用いた面光源装置を、室内
等の照明分野で利用することを検討した。しかしなが
ら、ＬＣＤのバックライト等に用いられる面光源装置
は、そのサイズが高々６インチ（１５．２ｃｍ）程度の
ものである。それに比べて、一般の室内照明器具では、
広範囲を均一に照明できる面光源である必要があり、数
メートル（ｍ）サイズの大きさが要求される。すなわ
ち、照明の場合には、導光板のサイズが、従来のバック
ライトの場合に比べて１０倍以上の大きさとなる。

【０００７】上述した従来の拡散パターン付き導光板
は、エッチング等によってパターンを作製した原盤をも
とに、金型を起こし、射出成型によって作製するか、導
光板に拡散反射インクドットをプリントすることによっ
て作製されており、金型による作製が可能であるため、
出射パターンは導光板と一体になっている。それに対し
て、数ｍサイズの大きな面積を有する導光板となると、
大きい金型が必要となり、そのような金型を作製するこ
とや、大きい導光板自体に精度良くパターンをプリント
することは困難となる。

【０００８】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、拡散パターンを導光板自体に設
けるのではなく、薄い導光板に拡散パターンを作製し、
その導光板をパターンのない導光板に貼り付けることに
より、高価で大型の金型を必要とすることなく、大きい
サイズの拡散パターン付き導光板を容易かつ安価に作製
することができ、照明装置に好適な面光源装置を提供す
ることを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、点又は線状光源からの光を面状に拡げて出
射させる面光源装置において、導光板と、前記導光板の
端面から光が入射するように設置された光源と、光拡散
作用を持つパターンを形成した薄板状透明媒体とを備
え、前記導光板と前記薄板状透明媒体は、透明樹脂で接
着されたものである。この構成においては、透明樹脂で
もって導光板に薄板状透明媒体を貼り付けることで、拡
散パターン付き導光板を作製することができる。この薄
板状透明媒体としては、導光板に比べて厚みの薄いもの
を用いることが可能であので、従来の構成・作製方法に
比べて、大きいサイズの拡散パターン付き導光板を容易
かつ安価に作製することができる。

【００１０】また、前記薄板状透明媒体としては、シー
ト状のものを用いることができる。この構成において
は、大きいサイズの拡散パターン付き導光板を容易に作
製することができる。

【００１１】また、前記薄板状透明媒体としては、２枚
以上に分割されているものを用いることができる。この
構成においては、大きいサイズの拡散パターン付き導光
板を容易に作製することができる。

【００１２】また、前記光拡散作用を持つパターンがド
ット状のものから形成され、前記薄板状透明媒体に、前
記１つのドットより小さい複数の貫通穴を設けたものと
する。この構成においては、導光板に薄板状透明媒体を
貼り付ける時に、気泡の除去が容易となる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面を参照して説明する。図１は本発明の面光源
装置の一実施形態による導光型照明装置の概略外観図、
図２は図１のＡ部の拡大図である。導光型照明装置１
は、透明アクリル樹脂等でなる導光板２と、この導光板
２の端面（光入射面）から光が入射するように設置され
た点又は線状の光源３と、導光板２の出射側の面（図１
では下面）に配置される光拡散用のパターン５が形成さ
れた薄型透明媒体８と、導光板２の非出射側の面に配置
される薄板状の反射板４とから構成され、導光板２と薄
型透明媒体８とは透明樹脂９で接着される。導光板２に
は何もパターンが設けられていないのに対して、薄型透
明媒体８には、光拡散効果を持つエポキシ樹脂等で成る
ドット状のパターン５が設けられている。ドット状のパ
ターン５は、薄型透明媒体８の全面に分布させていて、
光出射面から均一に光を出射する機能を持つ。光源３に
は、白色又はＲ，Ｇ，Ｂの３色を混合するＬＥＤモジュ
ールを用いればよい。導光板２のサイズは、例えば１ｍ
×１ｍのものを用いる。

【００１４】図３は導光型照明装置１の端面図、図４
（ａ）（ｂ）（ｃ）は図３のＢ部の拡大図で、薄型透明
媒体８に形成される３種類のパターン例を示す。図４の
（ａ）は薄型透明媒体８の非接着側にドット状の凹パタ
ーン５ａを形成したもの、（ｂ）は薄型透明媒体８の非
接着側にドット状の凸パターン５ｂを形成したもの、
（ｃ）は薄型透明媒体８の接着側にドット状の拡散イン
クによるパターン５ｃを形成したものである。パターン
には、光を均一に出射できるように、後述するように粗
密の分布が設けられている。パターン５ａ，５ｂはシー
ト状の薄型透明媒体８に機械又は化学処理により凹凸を
形成することができ、パターン５ｃは印刷により形成す
ることができ、いずれも大面積パターン作製が容易とな
る。薄型透明媒体８は、複数に分割されたものを組み合
わせてもよい。拡散インクによるパターン５ｃの場合
は、作製が容易であると共に、透明樹脂９と屈折率の異
なるインクを用いることで、薄型透明媒体８の接着側に
パターンがあっても構わないので、パターン保護にもな
る。

【００１５】導光型照明装置１の光出射面から光を取り
出す機構は、基本的には上述の従来技術で説明したのと
同等であり、光入射面から導光板２内に導入された光は
導光板２内で全反射し、拡散用のパターン５（５ａ，５
ｂ，５ｃ）に入射すると拡散反射され、反射板４にて光
出射面に向けて全反射の臨界角よりも小さな角度で反射
された光が外部へ出射される。導光板２の屈折率ｎ１
と、透明樹脂９の屈折率ｎ２と、パターン付きの薄型透
明媒体８の屈折率ｎ３との関係は、ｎ１≦ｎ２≦ｎ３で
あることが出射効率の向上には望ましい。

【００１６】図５は、導光型照明装置におけるパターン
付き薄型透明媒体の他の実施形態を示す平面図である。
この薄型透明媒体８には、パターン５を構成する１ドッ
トよりも小さい空気穴１０を開けている。この構成によ
り、薄型透明媒体８を導光板２に透明樹脂９で貼り付け
る時に、薄型透明媒体８と導光板２との間に気泡が発生
することを防止することができる。空気穴１０は、光拡
散効果もあるので、パターン５の１ドットよりも十分に
小さくしておく（数１０〜１００μｍ）。その他の構成
は、上記第１実施形態の基本構成と同様である。

【００１７】図６は導光型照明装置におけるパターン付
き薄型透明媒体のさらに他の実施形態を示す平面図であ
る。この薄型透明媒体８では、空気抜きのための穴５ｄ
で拡散パターンを形成している。この穴５ｄは空気抜き
と拡散のために兼用できる。導光板２からの光の取り出
し能率を高めるには、穴５ｄで成る拡散パターンを高密
度に配置することが望ましい。

【００１８】図７は、パターン付き薄型透明媒体の導光
板２への接着の仕方の他の実施形態を示す端面図であ
る。この例では、上記実施形態の透明樹脂９に代えて、
両面接着テープ９を用い、薄型透明媒体８を導光板２に
貼り付ける。両面接着テープ９を予め、薄型透明媒体８
側に付けておくことで、組み立てが容易となる。

【００１９】図８は、光源３が線状である場合の拡散パ
ターンの実施形態による模式図である。この光源３には
ＬＥＤモジュールを用い、拡散パターン５は、線状に印
刷により形成され、出射光の均一性を向上するために、
ＬＥＤモジュールに近い程、粗で、遠い程、密としてい
る。パターン幅、及び最短パターンピッチはいずれも３
００μｍ程度とする。

【００２０】図９は、光源３が点光源の場合（ほぼ点光
源と見なせるような場合を含む）の拡散パターンの実施
形態による模式図である。拡散パターン５は、出射光の
均一性を向上するために、光源３を中心として同心円状
とし、光源３に近い程、粗であり、遠い程、密とされて
いる。最小パターンサイズ、及び最小パターン間距離は
いずれも３００μｍ程度とする。このように薄型透明媒
体８にパターン５を設ける構成を採用することで、シー
ト上にパターンを作製すればよいので、大面積パターン
の作製が容易になる。

【００２１】なお、本発明は上記実施形態の構成に限ら
れず種々の変形が可能であり、要は、拡散パターンが予
め薄型透明媒体８側に作製され、それらをパターンのな
い導光板２に貼り付けて照明装置を作製することによ
り、上述した効果が得られる。また、上記では図示して
いないが、薄型透明媒体８は複数に分割されたものであ
ってもよい。また、上記実施形態の反射板４がないもの
としてもよく、その場合は、両面に光を出射するものと
なる。また、この面光源装置を用いて、静的な画像を表
示する表示板を構成することも可能である。

【００２２】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、導光板
と、光拡散作用を持つパターンを形成した平板状透明媒
体とを透明樹脂で接着して拡散パターン付き導光板を作
製するものであるので、拡散パターンを導光板とは別の
シート状部材等に形成することができ、従来の導光板自
体に拡散パターンを作製するものに比べて、容易かつ安
価に大きいサイズの拡散パターン付き導光板を作製する
ことができ、照明装置に好適な面光源装置を提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の面光源装置の一実施形態による導光型
照明装置の概略外観図である。

【図２】図１のＡ部の拡大図である。

【図３】導光型照明装置の端面図である。

【図４】（ａ）（ｂ）（ｃ）は図３のＢ部の拡大図であ
る。

【図５】導光型照明装置におけるパターン付き薄型透明
媒体の他の実施形態を示す平面図である。

【図６】導光型照明装置におけるパターン付き薄型透明
媒体のさらに他の実施形態を示す平面図である。

【図７】パターン付き薄型透明媒体の導光板への接着の
仕方の他の実施形態を示す端面図である。

【図８】光源が線状である場合の拡散パターンの実施形
態による模式図である。

【図９】光源が点光源の場合の拡散パターンの実施形態
による模式図である。

【図１０】従来の面光源装置の斜視図である。

【図１１】従来の面光源装置の断面図である。

【符号の説明】

１導光型照明装置２導光板３光源５，５ａ，５ｂ，５ｃ光拡散用のパターン５ｄ穴８薄型透明媒体（薄板状透明媒体）９透明樹脂１０空気穴（貫通穴）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】点又は線状光源からの光を面状に拡げて
出射させる面光源装置において、導光板と、前記導光板の端面から光が入射するように設置された光
源と、光拡散作用を持つパターンを形成した薄板状透明媒体と
を備え、前記導光板と前記薄板状透明媒体は、透明樹脂で接着さ
れたことを特徴とする面光源装置。
【請求項２】前記薄板状透明媒体は、シート状のもの
であることを特徴とする請求項１に記載の面光源装置。
【請求項３】前記薄板状透明媒体は、２枚以上に分割
されていることを特徴とする請求項１又は請求項２に記
載の面光源装置。
【請求項４】前記光拡散作用を持つパターンがドット
状のものから形成され、前記薄板状透明媒体に、前記１
つのドットより小さい複数の貫通穴を設けたことを特徴
とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載の面光源
装置。