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JPH11181413A - 撥水撥油性粉体および該粉体を含有する化粧料 - Google Patents

撥水撥油性粉体および該粉体を含有する化粧料

Info

Publication number
JPH11181413A
JPH11181413A JP36529997A JP36529997A JPH11181413A JP H11181413 A JPH11181413 A JP H11181413A JP 36529997 A JP36529997 A JP 36529997A JP 36529997 A JP36529997 A JP 36529997A JP H11181413 A JPH11181413 A JP H11181413A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
water
oil
repellent
treated
Prior art date
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Pending
Application number
JP36529997A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Hosomi
恵児 細見
Masahiko Hishikawa
昌彦 菱川
Hiroaki Konishi
宏明 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nonogawa Shoji Ltd
Original Assignee
Nonogawa Shoji Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nonogawa Shoji Ltd filed Critical Nonogawa Shoji Ltd
Priority to JP36529997A priority Critical patent/JPH11181413A/ja
Publication of JPH11181413A publication Critical patent/JPH11181413A/ja
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  • Cosmetics (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 撥水撥油性に優れ、且つ使用感、特に平滑性
の優れた有機粉体および該粉体を含有し、撥水撥油性に
優れ、化粧持ちが良好であり、且つ肌上での伸びが良好
な化粧料の提供。 【構成】 有機粉体を撥水撥油剤および反応助剤で処理
して撥水撥油性粉体を構成し、その撥水撥油性粉体を含
有させて化粧料を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水撥油性に優れ、且
つ使用感、特に平滑性の優れた有機粉体および該粉体を
含有する化粧料に関する。さらに詳しくは、有機粉体を
撥水撥油剤および反応助剤で処理して得られる撥水撥油
性粉体、および該粉体を含有した撥水撥油性に優れ、化
粧持ちが良好であり、且つ肌上での伸びが良好な化粧料
に関する。
【0002】
【従来の技術】化粧料用粉体を含有する化粧料形態とし
て、ファンデーション、ほほ紅、アイブロウ、アイシャ
ドウ、ボディパウダーなどがある。従来、使用感の向
上、特に肌上での伸び、平滑性の向上を目的として、こ
れらの化粧料には、ナイロン、ポリメチルメタクリレー
トなどの有機粉体が配合されてきた。
【0003】しかしながら、これらの有機粉体は、それ
自体では撥水撥油性が十分ではなく、肌上に生じた汗お
よび皮脂により容易に化粧崩れを起こすという問題があ
った。
【0004】一方、粉体の撥水撥油性を向上させ、汗、
皮脂などによる化粧崩れを防止することを目的として、
近年、粉体をフッ素化合物で処理する手法が提案されて
いる。具体的には、パーフルオロアルキルリン酸エステ
ルジエタノールアミン塩で粉体を処理する(特公平5−
86984)手法やパーフルオロアルキルシランで粉体
を処理する(特開平2−218603、特開平4−19
3816)手法が提案されている。
【0005】しかしながら、パーフルオロアルキルシラ
ンで粉体を処理する手法では、アルミナ、酸化チタンな
ど表面に水酸基を有する無機粉体については、粉体とパ
ーフルオロアルキルシランとの間で化学結合が生じ、撥
水撥油性が向上するものの、有機粉体は概して表面に水
酸基を持たず、これらの有機粉体についてはパーフルオ
ロアルキルシランで粉体の処理を行っても、化学結合に
関与するのはごく僅かであり、撥水撥油性が十分ではな
いという欠点があった。
【0006】前記特開平4−193816号公報におい
ても、実施例で挙げられている粉体は無機粉体のみであ
る。また、前記特開平2−218603号公報において
は、実施例で球状ナイロン粉末が挙げられているもの
の、複数の無機粉体とともに一度に処理しており、この
手法では前述した通り、無機粉体に対してはパーフルオ
ロアルキルシランは化学結合し、撥水撥油性は向上する
ものの、ナイロン粉末に対しては撥水撥油性が向上しな
い。また、有機粉体として挙げられているのはナイロン
粉末のみであり、他の有機粉体は挙げられていない。
【0007】また、パーフルオロアルキルリン酸エステ
ルジエタノールアミン塩で粉体を処理する手法では、有
機粉体とパーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノ
ールアミン塩が化学結合しているのではなく、物理的に
吸着しているため、撥水撥油性が十分ではないと共に、
使用感の面で、処理する前と比べて平滑性が悪くなると
いう欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、撥
水撥油性に優れ、且つ使用感、特に平滑性の優れた有機
粉体および該粉体を配合した化粧料を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
事情に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、有機粉体を撥水撥
油剤および反応助剤で処理することにより、撥水撥油性
に優れ、且つ使用感、特に平滑性の優れた有機粉体が得
られることを見出し本発明を完成した。すなわち、本発
明は有機粉体を撥水撥油剤および反応助剤で処理して得
られる撥水撥油性粉体及び該粉体を含有することにより
撥水撥油性に優れ化粧持ちが良好で、且つ肌上での伸び
が良好な化粧料を提供するものである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明に用いられる有機粉体には、通常化
粧料として用いられるものであれば全て適用できる。例
えばナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、セルロース、アセチル化セルロー
ス、ポリウレタン、ジビニルベンゼン・スチレン共重合
体、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ビニル樹脂、シルクパウダーなどの
高分子、赤色104号、赤色201号、赤色206号、
黄色4号、青色1号などの有機系色素が挙げられる。ま
た、2種以上の粉体を用いても構わない。同様に基材粉
体の形状、粒径に関しても、特に限定されない。また、
これらの粉体に対して撥水撥油剤および反応助剤との反
応性を向上させることを目的に、プラズマ処理、酸、ア
ルカリなどによるエッチングまたは官能基の導入を行っ
てもよい。
【0012】本発明の撥水撥油剤とは、撥水性と撥油性
との両方の性質をともに合わせ持ち、且つ基材粉体表面
および/または反応助剤と強固に結合できるものをい
い、例えばパーフルオロアルキルシラン、パーフルオロ
アルキルシラザン、パーフルオロ基含有オルガノシロキ
サン、パーフルオロアルコール、パーフルオロカルボン
酸、パーフルオロエポキシ化合物、パーフルオロアルキ
ルリン酸塩などが挙げられる。この中でも、基材粉体表
面および/または反応助剤と化学結合できることから、
特にパーフルオロアルキルシラン、パーフルオロアルキ
ルシラザン、パーフルオロ基含有オルガノシロキサンが
好ましい。
【0013】本発明のパーフルオロアルキルシランと
は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数4以上のパーフルオロ
アルキル基または当該パーフルオロアルキル基のフッ素
原子のうち1個を水素原子で置換した基を有するシラン
化合物を指す。具体的には、パーフルオロアルキルシラ
ンとしては例えば次の化合物が挙げられる。
【0014】
【化1】
【0015】本発明のパーフルオロアルキルシラザンと
は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数4以上のパーフルオロ
アルキル基または当該パーフルオロアルキル基のフッ素
原子のうち1個を水素原子で置換した基を有するシラザ
ン化合物を指す。具体的には、パーフルオロアルキルシ
ラザンとしては例えば次の化合物が挙げられる。
【0016】
【化2】
【0017】本発明のパーフルオロ基含有オルガノシロ
キサンとは、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数4以上のパー
フルオロアルキル基または当該パーフルオロアルキル基
のフッ素原子のうち1個を水素原子で置換した基を有す
るポリシロキサン化合物を指す。具体的には、パーフル
オロ基含有オルガノシロキサンとしては例えば次の化合
物が挙げられる。
【0018】
【化3】
【0019】反応助剤とは、撥水撥油剤とともに有機粉
体表面に処理される場合、有機粉体表面の吸着水と反応
して有機粉体表面に結合し、撥水撥油剤の有機粉体への
結合を促進させ撥水撥油剤と有機粉体との結合を強力に
し、さらに有機粉体表面に結合した撥水撥油剤間に充填
され架橋作用により被覆層を緻密化させるものをいう。
このようなものとして、例えばシランアルコキシド、チ
タンアルコキシド、アルミニウムアルコレートなどの金
属アルコキシド、無水ケイ酸塩、硫酸チタニル、酢酸亜
鉛などの無機金属塩が挙げられる。この中でも均一被覆
の容易さおよび溶剤との相溶性から金属アルコキシドが
好ましい。具体的には、シランアルコキシドとしては、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
プロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラクロ
ロシラン、テトラブロモシラン、テトラアセトキシシラ
ン、テトラアリロキシシラン、テトライソシアネートシ
ラン、テトラキス(エトキシエトキシ)シラン、テトラ
キス(メトキシエトキシ)シラン、テトラキス(メトキ
シプロポキシ)シランなどが挙げられる。チタンアルコ
キシドとしては、テトラエトキシチタン、テトライソプ
ロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラステア
リルオキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオ
キシ)チタン、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセ
トナト)チタン、ジブトキシ・ビス(トリエタノールア
ミナト)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレン
グリコレート、チタニウムステアレートなどが挙げられ
る。アルミニウムアルコレートとしては、アルミニウム
エチレート、アルミニウムイソプロピレート、モノse
c−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミ
ニウムsec−ブチレートなどが挙げられる。
【0020】撥水撥油剤および反応助剤は、上記化合物
のうちそれぞれ1種または2種以上を混合して用いるこ
とができる。
【0021】本発明で用いる表面処理において、撥水撥
油剤は、基材粉体の重量に対して0.1〜100重量%
が好ましい。さらに好ましくは1〜20重量%である。
0.1重量%未満では本発明の効果である撥水撥油性が
十分ではなく、100重量%を越えて処理しても、効果
の増強は望めず、コストの面でも効率が悪い。
【0022】また、反応助剤は、基材粉体の重量に対し
て0.1〜50重量%が好ましい。さらに好ましくは1
〜20重量%である。0.1重量%未満では基材粉体と
撥水撥油剤間の架橋作用が十分ではなく、そのため撥水
撥油性が十分ではない。また、50重量%を越えると基
材粉体間の凝集が著しくなり、平滑性が損なわれる。
【0023】本発明で用いられる表面処理の手法として
は、湿式法、乾式法などが挙げられるが、均一被覆が容
易な湿式法が好ましい。本発明でいう湿式法とは、粉体
を適当な溶剤に分散させ、撥水撥油剤、反応助剤および
必要に応じて酸またはアルカリを添加し、攪拌混合後溶
剤を除去し、乾燥、場合によっては粉砕して得られる手
法を指す。溶剤の例としては、ヘキサン、トルエン、キ
シレン、ベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、アセ
トン、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール、
エタノール、メタノール、水などが挙げられる。また、
酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸などが、アルカリ
としては、アンモニア、ピリジン、アミンなどが挙げら
れる。また、乾式法とは、ヘンシェルミキサー、ボール
ミル、スーパーミキサーなどの攪拌混合装置で粉体を混
合しながら、撥水撥油剤、反応助剤をそのまま、または
適当な溶剤に希釈して添加し、攪拌混合後乾燥、場合に
よっては粉砕して得られる手法を指す。撥水撥油剤、反
応助剤を希釈する溶剤としては、湿式法による処理で挙
げた溶剤を用いることができる。その他、スプレードラ
イ法、流動造粒法などが挙げられるが、いかなる方法で
あれ、撥水撥油剤および反応助剤が基材粉体表面に被覆
されていれば構わない。
【0024】また、基材粉体を撥水撥油剤および反応助
剤で表面処理する際、撥水撥油剤および反応助剤で同時
に処理する手法でも、基材粉体を反応助剤で処理した後
撥水撥油剤で処理する手法でもどちらでも構わない。湿
式法で例えると、撥水撥油剤および反応助剤で同時に処
理する手法とは、粉体、撥水撥油剤および反応助剤を溶
剤中に同時に添加して攪拌混合後溶剤を除去し、乾燥、
場合によっては粉砕して得られる手法を指す。粉体を反
応助剤で処理した後撥水撥油剤で処理する手法とは、粉
体および反応助剤を溶剤中に添加して攪拌混合後溶剤を
除去し、乾燥、場合によっては粉砕し、得られた反応助
剤処理粉体を撥水撥油剤とともに溶剤中に添加して攪拌
混合後溶剤を除去し、乾燥、場合によっては粉砕して得
られる手法を指す。
【0025】以上、説明した本発明の処理粉体は、撥水
撥油性に優れ、且つ使用感、特に平滑性に優れるため、
化粧料用粉体に好適である。
【0026】次に本発明の処理粉体を配合してなる、本
発明の化粧料について詳述する。本発明の化粧料は、一
般に従来の化粧料用粉体を含有する化粧料であれば特に
限定されない。例えば、ファンデーション、ほほ紅、白
粉、プレストパウダー、チークカラー、アイブロウ、ア
イシャドウ、口紅、ボディパウダー、乳液、ローショ
ン、日焼け止め化粧料などが挙げられる。本発明の処理
粉体を化粧料に配合する場合の配合量は、化粧料の形態
によって異なるが、通常0.1〜99重量%である。
【0027】本発明の化粧料の上記粉体以外の成分とし
ては、目的とする化粧料の形態に応じて、通常の化粧料
に配合される成分から選択して用いることができる。こ
れらの成分としては、例えば、ワセリン、各種ワック
ス、ロウ類、高級脂肪酸、高級アルコール、炭化水素、
エステル、動植物油、シリコン油、フッ素油、各種ポリ
マー、界面活性剤、多価アルコール、エタノール、無機
および有機顔料、色材、防腐剤、酸化防止剤、pH調整
剤、キレート剤、香料、紫外線吸収剤、殺菌剤、保湿剤
などが挙げられ、本発明の目的を損なわない範囲内で配
合可能である。
【0028】本発明の化粧料は、通常の方法に従って製
造することができる。
【0029】
【実施例】次に本発明の一層の理解のために、実施例を
あげて更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0030】実施例1 12−ナイロン100gをトルエン900gに分散させ
た後、化4に示す構造を有するパーフルオロアルキルシ
ラン5gおよびテトライソプロポキシチタン5gを加
え、25℃で6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧
留去し、乾燥、粉砕して表面処理ナイロンを得た。
【0031】実施例2 12−ナイロン100gをトルエン900gに分散させ
た後、化5に示す構造を有するパーフルオロアルキルシ
ラザン5gおよびテトライソプロポキシチタン3gを加
え、25℃で6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧
留去し、乾燥、粉砕して表面処理ナイロンを得た。
【0032】実施例3 12−ナイロン100gをトルエン900gに分散させ
た後、化6に示す構造を有するパーフルオロアルキル基
含有オルガノシロキサン7gおよびテトライソプロポキ
シチタン5gを加え、25℃で6時間攪拌した。その
後、トルエンを減圧留去し、乾燥、粉砕して表面処理ナ
イロンを得た。
【0033】実施例4 ポリメチルメタクリレート100gをヘキサン900g
に分散させた後、化4に示す構造を有するパーフルオロ
アルキルシラン8gおよびテトラブトキシチタン8gを
加え、25℃で6時間攪拌した。その後、ヘキサンを減
圧留去し、乾燥、粉砕して表面処理ポリメチルメタクリ
レートを得た。
【0034】実施例5 ポリメチルメタクリレート100gをヘキサン900g
に分散させた後、化5に示す構造を有するパーフルオロ
アルキルシラザン6gおよびテトラブトキシチタン5g
を加え、25℃で6時間攪拌した。その後、ヘキサンを
減圧留去し、乾燥、粉砕して表面処理ポリメチルメタク
リレートを得た。
【0035】実施例6 ポリメチルメタクリレート100gをヘキサン900g
に分散させた後、化6に示す構造を有するパーフルオロ
アルキル基含有オルガノシロキサン10gおよびテトラ
ブトキシチタン8gを加え、25℃で6時間攪拌した。
その後、ヘキサンを減圧留去し、乾燥、粉砕して表面処
理ポリメチルメタクリレートを得た。
【0036】実施例7 ポリウレタン100gをトルエン900gに分散させた
後、化4に示すパーフルオロアルキルシラン3.5gお
よびテトラエトキシシラン5gを加え、25℃で24時
間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去し、乾燥、粉
砕して表面処理ポリウレタンを得た。
【0037】実施例8 ポリウレタン100gをトルエン900gに分散させた
後、化5に示すパーフルオロアルキルシラザン5gおよ
びテトラエトキシシラン5gを加え、25℃で24時間
攪拌した。その後、トルエンを減圧留去し、乾燥、粉砕
して表面処理ポリウレタンを得た。
【0038】実施例9 ポリウレタン100gをトルエン900gに分散させた
後、化6に示すパーフルオロアルキル基含有オルガノシ
ロキサン7.5gおよびテトラエトキシシラン6gを加
え、25℃で24時間攪拌した。その後、トルエンを減
圧留去し、乾燥、粉砕して表面処理ポリウレタンを得
た。
【0039】比較例1 12−ナイロン100gをトルエン900gに分散させ
た後、化4に示したパーフルオロアルキルシラン5gを
加え、実施例1と同様の手法で処理して得られた粉体を
比較例1とした。
【0040】比較例2 ポリメチルメタクリレート100gをヘキサン900g
に分散させた後、化5に示したパーフルオロアルキルシ
ラザン6gを加え、実施例5と同様の手法で処理して得
られた粉体を比較例2とした。
【0041】比較例3 ポリウレタン100gをトルエン900gに分散させた
後、化6に示したパーフルオロアルキル基含有オルガノ
シロキサン7.5gを加え、実施例9と同様の手法で処
理して得られた粉体を比較例3とした。
【0042】次に、上記のようにして得られた実施例1
〜9および比較例1〜3の処理粉体および未処理粉体1
〜3について撥水撥油性を調べた。ここで、未処理粉体
1は12−ナイロンであり、未処理粉体2はポリメチル
メタクリレート、未処理粉体3はポリウレタンである。
その結果を表1に示す。
【0043】撥水撥油性の試験方法は次の通りである。
【0044】<撥水撥油性試験>各実施例、比較例およ
び未処理粉体について一定容器に入れ、一定荷重で押し
固めた表面に水、油の液滴をのせてその接触角を測定し
た。水として蒸留水を、油としてスクワランを用いた。
【0045】表1
【0046】本発明の処理粉体は、いずれも水および油
に対する接触角が90°以上を示し、撥水性および撥油
性に優れることがわかった。また、比較例は撥油性に劣
り、このことから反応助剤の必要性が明らかになった。
【0047】次に、本発明の撥水撥油性粉体を含有した
化粧料の実施例について説明する。なお、成分の配合割
合は重量%である。
【0048】実施例10および比較例4、5(パウダー
ファンデーション) 表2に示す組成のパウダーファンデーションを製造し、
汗および皮脂に対する化粧持ちおよび使用感について評
価した。その結果を表3に示す。
【0049】(製法)顔料を混合、粉砕してヘンシェル
ミキサーに移し、残りの成分を加熱混合し均一にしたも
のを顔料に混合した後、再び粉砕してふるいに通した。
これを金皿に圧縮成型してパウダーファンデーションを
得た。
【0050】(評価方法)化粧持ちおよび使用感につい
て10人の専門パネラーにより官能評価を行い、次の基
準で示した。 〇:8人以上が良いと感じた △:4〜7人が良いと感じた ×:4人未満が良いと感じた
【0051】表2
【0052】表3
【0053】表3から明らかなように、上記のパウダー
ファンデーションは本発明の撥水撥油性粉体を用いるこ
とにより、化粧持ちに優れ、使用感の良好なものであっ
た。
【0054】実施例11 ほほ紅 実施例10と同様にして目的のほほ紅を得た。 組成(%) 1 フッ素化合物処理タルク 55.6 2 フッ素化合物処理マイカ 15.0 3 フッ素化合物処理酸化チタン 5.0 4 フッ素化合物処理ベンガラ 2.0 5 実施例1の粉体 10.0 6 スクワラン 6.0 7 ジメチルポリシロキサン 6.0 8 防腐剤 0.2 9 香料 0.2
【0055】実施例12 パウダーアイシャドウ 実施例10と同様にして目的のパウダーアイシャドウを
得た。 組成(%) 1 フッ素化合物処理セリサイト 20.0 2 フッ素化合物処理マイカ 54.6 3 フッ素化合物処理ベンガラ 1.0 4 フッ素化合物処理黄酸化鉄 2.0 5 実施例2の粉体 8.0 6 スクワラン 8.0 7 ジメチルポリシロキサン 6.0 8 防腐剤 0.2 9 香料 0.2
【0056】実施例13 プレストパウダー 実施例10と同様にして目的のプレストパウダーを得
た。 組成(%) 1 フッ素化合物処理セリサイト 20.0 2 フッ素化合物処理タルク 57.89 3 フッ素化合物処理ベンガラ 0.2 4 フッ素化合物処理黄酸化鉄 0.5 5 フッ素化合物処理黒酸化鉄 0.01 6 フッ素化合物処理酸化チタン 3.0 7 実施例3の粉体 10.0 8 スクワラン 4.0 9 ジメチルポリシロキサン 4.0 10 防腐剤 0.2 11 香料 0.2
【0057】実施例14 乳化型ファンデーション 組成(%) 1 フッ素化合物処理セリサイト 3.0 2 フッ素化合物処理酸化チタン 7.0 3 フッ素化合物処理ベンガラ 0.4 4 フッ素化合物処理黄酸化鉄 1.4 5 フッ素化合物処理黒酸化鉄 0.2 6 実施例4の粉体 3.0 7 ペンタステアリン酸デカグリセリル 3.0 8 スクワラン 10.0 9 デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0 10 グリセリン 5.0 11 塩化ジメチルジステアリルアンモニウム 処理ベントナイト 2.0 12 1,3−ブチレングリコール 3.0 13 精製水 41.6 14 防腐剤 0.2 15 香料 0.2 (製法)成分7〜10の均一混合溶液に成分1〜6およ
び11を添加、分散させる。これに成分12〜14の水
相を攪拌しながら添加して乳化し、次いで成分15を添
加して乳化型ファンデーションを得た。
【0058】実施例11〜14で得られた化粧料はいず
れも使用感に優れ、化粧持ちが極めて良好なものであっ
た。
【0059】
【発明の効果】本発明の化粧料用粉体は、撥水撥油性に
優れ、且つ使用感、特に平滑性の優れたものである。ま
た、本発明の化粧料用粉体を含有する本発明の化粧料
は、肌上に生じた汗、皮脂による化粧崩れの防止効果に
優れ、且つ肌上での伸びが良く、使用感、特に平滑性の
優れたものである。
【化4】
【化5】
【化6】
【表1】
【表2】
【表3】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機粉体を撥水撥油剤および反応助剤で
    処理して得られる撥水撥油性粉体。
  2. 【請求項2】 撥水撥油剤が、パーフルオロアルキルシ
    ラン、パーフルオロアルキルシラザン、パーフルオロ基
    含有オルガノシロキサンから少なくとも1種以上選択さ
    れることを特徴とする請求項1記載の撥水撥油性粉体。
  3. 【請求項3】 反応助剤が金属アルコキシドから少なく
    とも1種以上選択されることを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の撥水撥油性粉体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の撥水撥油性粉体を含
    有する化粧料。
JP36529997A 1997-12-20 1997-12-20 撥水撥油性粉体および該粉体を含有する化粧料 Pending JPH11181413A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36529997A JPH11181413A (ja) 1997-12-20 1997-12-20 撥水撥油性粉体および該粉体を含有する化粧料

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