JPH11171784A - 皮膚外用剤 - Google Patents
皮膚外用剤Info
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- JPH11171784A JPH11171784A JP9361743A JP36174397A JPH11171784A JP H11171784 A JPH11171784 A JP H11171784A JP 9361743 A JP9361743 A JP 9361743A JP 36174397 A JP36174397 A JP 36174397A JP H11171784 A JPH11171784 A JP H11171784A
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- JP
- Japan
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- skin
- glucan
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 表皮細胞機能を正常化するとともに、真皮線
維芽細胞の代謝活性を活性化し、皮膚を健康な状態に保
ち、さらに加齢や紫外線等の種々のストレスによるし
わ,しみの発生、皮膚弾性の低下といった皮膚老化症状
の防止或いは改善に有効で、抗炎症作用,創傷治癒促進
作用及び抗アレルギー作用をも有する皮膚外用剤を得
る。 【解決手段】 構成糖であるグルコースの2位又は6位
を硫酸化したβ-1,3-グルカン、及び構成糖であるグル
コースの2位及び6位を硫酸化したβ-1,3-グルカンよ
り選ばれる1種又は2種以上と、ヤブコウジ科植物であ
るヤブコウジ(Ardisia japonica Blume),シシアクチ
(A.quinquegona Blume),及びモクタチバナ(A.siebo
ldi Miq.)の抽出物より選ばれる1種又は2種以上と
を、外用剤基剤に含有させる。
維芽細胞の代謝活性を活性化し、皮膚を健康な状態に保
ち、さらに加齢や紫外線等の種々のストレスによるし
わ,しみの発生、皮膚弾性の低下といった皮膚老化症状
の防止或いは改善に有効で、抗炎症作用,創傷治癒促進
作用及び抗アレルギー作用をも有する皮膚外用剤を得
る。 【解決手段】 構成糖であるグルコースの2位又は6位
を硫酸化したβ-1,3-グルカン、及び構成糖であるグル
コースの2位及び6位を硫酸化したβ-1,3-グルカンよ
り選ばれる1種又は2種以上と、ヤブコウジ科植物であ
るヤブコウジ(Ardisia japonica Blume),シシアクチ
(A.quinquegona Blume),及びモクタチバナ(A.siebo
ldi Miq.)の抽出物より選ばれる1種又は2種以上と
を、外用剤基剤に含有させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表皮細胞機能を正
常化するとともに、真皮線維芽細胞の代謝活性を活性化
し、皮膚を健康な状態に保ち、さらに加齢や紫外線等の
種々のストレスによるしわ,しみの発生、皮膚弾性の低
下といった皮膚老化症状の防止或いは改善に有効で、抗
炎症作用,創傷治癒促進作用及び抗アレルギー作用をも
有する皮膚外用剤に関する。さらに詳しくは、構成糖で
あるグルコースの2位及び/又は6位を硫酸化したβ-
1,3-グルカンと、特定のヤブコウジ科植物の抽出物とを
含有して成る皮膚外用剤に関する。
常化するとともに、真皮線維芽細胞の代謝活性を活性化
し、皮膚を健康な状態に保ち、さらに加齢や紫外線等の
種々のストレスによるしわ,しみの発生、皮膚弾性の低
下といった皮膚老化症状の防止或いは改善に有効で、抗
炎症作用,創傷治癒促進作用及び抗アレルギー作用をも
有する皮膚外用剤に関する。さらに詳しくは、構成糖で
あるグルコースの2位及び/又は6位を硫酸化したβ-
1,3-グルカンと、特定のヤブコウジ科植物の抽出物とを
含有して成る皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚表皮は外界刺激に対し防御機能を有
し、このバリヤー機能の低下が肌荒れを惹き起こし、ま
たアトピー性皮膚炎等種々の皮膚疾患を増悪させる一因
ともなっている。一方、加齢や紫外線等外来ストレスに
より生じるしわ,しみの発生、皮膚弾性の低下といった
皮膚の老化症状には、皮膚真皮の線維芽細胞の機能低下
や、マトリックス線維の減少又は分解が重要な要因とな
っている。また、真皮線維芽細胞におけるマトリックス
線維の生成は、炎症の進行,創傷の治癒過程において重
要な役割を担うことが報告されている。
し、このバリヤー機能の低下が肌荒れを惹き起こし、ま
たアトピー性皮膚炎等種々の皮膚疾患を増悪させる一因
ともなっている。一方、加齢や紫外線等外来ストレスに
より生じるしわ,しみの発生、皮膚弾性の低下といった
皮膚の老化症状には、皮膚真皮の線維芽細胞の機能低下
や、マトリックス線維の減少又は分解が重要な要因とな
っている。また、真皮線維芽細胞におけるマトリックス
線維の生成は、炎症の進行,創傷の治癒過程において重
要な役割を担うことが報告されている。
【0003】従って、低下した皮膚防御機能を補うべ
く、表皮角質層に対し水分保持力又は閉塞性を付与する
試みが多くなされ、多価アルコールやアミノ酸,核酸,
多糖類,スフィンゴ脂質等の保湿剤、エステル油,高級
アルコール等のエモリエント剤などの応用が検討されて
きた。
く、表皮角質層に対し水分保持力又は閉塞性を付与する
試みが多くなされ、多価アルコールやアミノ酸,核酸,
多糖類,スフィンゴ脂質等の保湿剤、エステル油,高級
アルコール等のエモリエント剤などの応用が検討されて
きた。
【0004】また、皮膚の老化の防止,改善や、創傷治
癒作用を有する皮膚外用剤を得るため、線維芽細胞賦活
作用或いは増殖促進作用を有する成分や、コラゲナーゼ
阻害剤、コラーゲン,ヒアルロン酸の産生促進剤等の検
索と配合が試みられてきた。たとえば、線維芽細胞の賦
活或いは増殖促進剤としては、ビワ抽出物(特公平5−
17206),α-ヒドロキシ酢酸(特開平5−112
422),α-ヒドロキシ酸のステロールエステル(特
開平8−104632),6-ベンジルアミノプリン(特
開平7−233037),特定のリボヌクレアーゼ(特
開平7−309778),L-リシル-L-グリシル-L-ヒス
チジン(特開平7−316192),乳汁由来線維芽細
胞増殖因子(特開平8−119867),酸化型コエン
ザイムA(特開平8−175961)等が、コラーゲン
代謝改善剤としてはケイ酸関連物質(特開平7−188
036)が、コラーゲン合成促進剤としてはグリシン,
プロリン,アラニン併用系(特開平7−194375)
が、ヒアルロン酸産生促進剤としては、牛血清の分子量
5,000以下の低分子量画分(特開平8−23940
4),酵母エキス(特開平8−163983)等が開示
されている。
癒作用を有する皮膚外用剤を得るため、線維芽細胞賦活
作用或いは増殖促進作用を有する成分や、コラゲナーゼ
阻害剤、コラーゲン,ヒアルロン酸の産生促進剤等の検
索と配合が試みられてきた。たとえば、線維芽細胞の賦
活或いは増殖促進剤としては、ビワ抽出物(特公平5−
17206),α-ヒドロキシ酢酸(特開平5−112
422),α-ヒドロキシ酸のステロールエステル(特
開平8−104632),6-ベンジルアミノプリン(特
開平7−233037),特定のリボヌクレアーゼ(特
開平7−309778),L-リシル-L-グリシル-L-ヒス
チジン(特開平7−316192),乳汁由来線維芽細
胞増殖因子(特開平8−119867),酸化型コエン
ザイムA(特開平8−175961)等が、コラーゲン
代謝改善剤としてはケイ酸関連物質(特開平7−188
036)が、コラーゲン合成促進剤としてはグリシン,
プロリン,アラニン併用系(特開平7−194375)
が、ヒアルロン酸産生促進剤としては、牛血清の分子量
5,000以下の低分子量画分(特開平8−23940
4),酵母エキス(特開平8−163983)等が開示
されている。
【0005】さらに抗炎症作用や抗アレルギー作用を得
るため、従来よりβ-グルチルレチン酸,グリチルリチ
ン酸,それらの塩及び誘導体、アラントイン及びその誘
導体、アズレン等の他、フラボノイド類といった抗炎症
剤が使用され、最近では植物や海藻の抽出物に抗炎症活
性又は抗アレルギー活性を有するものが求められてお
り、たとえばエンゴサク(特開平7−10764),ウ
ルシ科植物(特開平7−10765),ワサビノキ(特
開平7−304685),ミズハッカ(特開平7−33
0624),米(特開平8−92113),石菖根,ビ
ワ葉(特開平8−127511),赤糠(特開平8−1
51320),フキタンポポ,インチンコウ(特開平8
−175958),ハイビスカス(特開平9−8718
8),ザクロ(特開平9−110710),甜茶(特開
平9−118626),ダーリア科ダーリア属(特開平
9−176035),イヌカタヒバ(特開平9−263
526)等の抽出物などが例示される。
るため、従来よりβ-グルチルレチン酸,グリチルリチ
ン酸,それらの塩及び誘導体、アラントイン及びその誘
導体、アズレン等の他、フラボノイド類といった抗炎症
剤が使用され、最近では植物や海藻の抽出物に抗炎症活
性又は抗アレルギー活性を有するものが求められてお
り、たとえばエンゴサク(特開平7−10764),ウ
ルシ科植物(特開平7−10765),ワサビノキ(特
開平7−304685),ミズハッカ(特開平7−33
0624),米(特開平8−92113),石菖根,ビ
ワ葉(特開平8−127511),赤糠(特開平8−1
51320),フキタンポポ,インチンコウ(特開平8
−175958),ハイビスカス(特開平9−8718
8),ザクロ(特開平9−110710),甜茶(特開
平9−118626),ダーリア科ダーリア属(特開平
9−176035),イヌカタヒバ(特開平9−263
526)等の抽出物などが例示される。
【0006】しかしながら、上記した保湿剤やエモリエ
ント剤は表皮の細胞機能を根本的に正常化させるもので
はなく、それらの作用効果は一過性であり、皮膚に対し
べたつきなどの好ましくない感触を与えるものも多かっ
た。また真皮線維芽細胞賦活効果や抗炎症作用等を有す
る成分の中には、作用効果が不十分であったり、安定性
が悪かったりして、皮膚外用剤基剤中に含有させた場
合、有効な効果を得るにはかなりの量を含有させなけれ
ばならないものも存在していた。また、好ましくない副
作用や刺激性等を有していたり、製剤安定性に悪影響を
及ぼすものや、臭いや色の点で外用剤に配合しにくいも
の、一定の作用,品質を維持することの困難なものも多
かった。
ント剤は表皮の細胞機能を根本的に正常化させるもので
はなく、それらの作用効果は一過性であり、皮膚に対し
べたつきなどの好ましくない感触を与えるものも多かっ
た。また真皮線維芽細胞賦活効果や抗炎症作用等を有す
る成分の中には、作用効果が不十分であったり、安定性
が悪かったりして、皮膚外用剤基剤中に含有させた場
合、有効な効果を得るにはかなりの量を含有させなけれ
ばならないものも存在していた。また、好ましくない副
作用や刺激性等を有していたり、製剤安定性に悪影響を
及ぼすものや、臭いや色の点で外用剤に配合しにくいも
の、一定の作用,品質を維持することの困難なものも多
かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明において
は、表皮の細胞機能を正常化させるとともに、真皮線維
芽細胞の代謝活性を向上させてマトリックス線維を充実
させ、さらに正常な状態を維持することにより、肌荒れ
を改善して皮膚を健康な状態に保ち、さらに紫外線等の
外来ストレスにより生じる皮膚の傷害や老化をも有効に
防止或いは改善し、抗炎症作用,抗アレルギー作用及び
創傷治癒促進作用にも優れる皮膚外用剤を得ることを目
的とした。
は、表皮の細胞機能を正常化させるとともに、真皮線維
芽細胞の代謝活性を向上させてマトリックス線維を充実
させ、さらに正常な状態を維持することにより、肌荒れ
を改善して皮膚を健康な状態に保ち、さらに紫外線等の
外来ストレスにより生じる皮膚の傷害や老化をも有効に
防止或いは改善し、抗炎症作用,抗アレルギー作用及び
創傷治癒促進作用にも優れる皮膚外用剤を得ることを目
的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明者は表皮の細胞機能を正常化する作用及び真
皮線維芽細胞の代謝活性化作用と、抗炎症作用及び抗ア
レルギー作用とを同時に発揮し得る皮膚外用剤を得るべ
く検討を行った。その結果、構成糖であるグルコースの
2位及び/又は6位の水酸基に硫酸基を導入したβ-1,3
-グルカンと、ヤブコウジ科植物であるヤブコウジ(Ard
isia japonica Blume),シシアクチ(A.quinquegona B
lume),及びモクタチバナ(A.sieboldi Miq.)の抽出
物より選ばれる1種又は2種以上とを併用して皮膚外用
剤に含有させることにより、優れた効果が得られること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
め、本発明者は表皮の細胞機能を正常化する作用及び真
皮線維芽細胞の代謝活性化作用と、抗炎症作用及び抗ア
レルギー作用とを同時に発揮し得る皮膚外用剤を得るべ
く検討を行った。その結果、構成糖であるグルコースの
2位及び/又は6位の水酸基に硫酸基を導入したβ-1,3
-グルカンと、ヤブコウジ科植物であるヤブコウジ(Ard
isia japonica Blume),シシアクチ(A.quinquegona B
lume),及びモクタチバナ(A.sieboldi Miq.)の抽出
物より選ばれる1種又は2種以上とを併用して皮膚外用
剤に含有させることにより、優れた効果が得られること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】なお、ヤブコウジ科植物であるヤブコウジ
(Ardisia japonica Blume),シシアクチ(A.quinqueg
ona Blume),及びモクタチバナ(A.sieboldi Miq.)の
抽出物の老化防止作用,抗炎症作用及び美白作用につい
ては本発明者がすでに見いだし、これらを含有する皮膚
外用剤に関して出願を行っている(特願平8−1730
82)が、硫酸化β-1,3-グルカンと併用することによ
り、表皮細胞正常化作用,真皮線維芽細胞代謝活性化作
用,抗炎症作用及び抗アレルギー作用が相乗的に向上す
ることについては、今回新たに見いだしたものである。
(Ardisia japonica Blume),シシアクチ(A.quinqueg
ona Blume),及びモクタチバナ(A.sieboldi Miq.)の
抽出物の老化防止作用,抗炎症作用及び美白作用につい
ては本発明者がすでに見いだし、これらを含有する皮膚
外用剤に関して出願を行っている(特願平8−1730
82)が、硫酸化β-1,3-グルカンと併用することによ
り、表皮細胞正常化作用,真皮線維芽細胞代謝活性化作
用,抗炎症作用及び抗アレルギー作用が相乗的に向上す
ることについては、今回新たに見いだしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において有効成分として皮
膚外用剤に含有させる硫酸化β-1,3-グルカンは、β-1,
3-グルカンの構成糖であるグルコースの2位又は6位、
或いは2位及び6位に硫酸基を導入するか、2位及び/
又は6位の水酸基をスルホン化して得ることができる。
硫酸基の導入は、他の水酸基をアセチル基やベンジル基
等により保護した後、硫酸を加えて加熱する方法や、硫
酸基転移酵素を用いた硫酸エステル化により行うことが
できる。またスルホン化は、同様に他の水酸基を保護し
た後、クロルスルホン酸-ピリジン,三酸化イオウ-N,N-
ジメチルホルムアミド等のスルホン化試薬を反応させて
行うことができる。
膚外用剤に含有させる硫酸化β-1,3-グルカンは、β-1,
3-グルカンの構成糖であるグルコースの2位又は6位、
或いは2位及び6位に硫酸基を導入するか、2位及び/
又は6位の水酸基をスルホン化して得ることができる。
硫酸基の導入は、他の水酸基をアセチル基やベンジル基
等により保護した後、硫酸を加えて加熱する方法や、硫
酸基転移酵素を用いた硫酸エステル化により行うことが
できる。またスルホン化は、同様に他の水酸基を保護し
た後、クロルスルホン酸-ピリジン,三酸化イオウ-N,N-
ジメチルホルムアミド等のスルホン化試薬を反応させて
行うことができる。
【0011】硫酸化させるβ-1,3-グルカンとしては、
分子量900〜20,000程度のものが好ましく使用
でき、グルコースを化学的にβ-1,3-結合させて得たも
のの他、酵母細胞壁や担子菌子実体より得たものや、カ
ードラン等細菌により菌体外に産生されるものを使用す
ることができる。
分子量900〜20,000程度のものが好ましく使用
でき、グルコースを化学的にβ-1,3-結合させて得たも
のの他、酵母細胞壁や担子菌子実体より得たものや、カ
ードラン等細菌により菌体外に産生されるものを使用す
ることができる。
【0012】β-1,3-グルカンの硫酸化度は、硫酸化さ
れたグルコースのモル%にして15〜80%、すなわち
硫酸基を導入した水酸基/全水酸基のモル比がほぼ0.
0375〜0.4の範囲とすることが、表皮細胞機能の
正常化及び真皮線維芽細胞の活性化作用等の点で好まし
い。なお皮膚外用剤への配合量としては、製剤安定性へ
の影響やバイオアベイラビリティ等を考慮すると、0.
0001〜10重量%程度が適当である。
れたグルコースのモル%にして15〜80%、すなわち
硫酸基を導入した水酸基/全水酸基のモル比がほぼ0.
0375〜0.4の範囲とすることが、表皮細胞機能の
正常化及び真皮線維芽細胞の活性化作用等の点で好まし
い。なお皮膚外用剤への配合量としては、製剤安定性へ
の影響やバイオアベイラビリティ等を考慮すると、0.
0001〜10重量%程度が適当である。
【0013】一方、本発明において硫酸化β-1,3-グル
カンと併用する、ヤブコウジ(Ardisia japonica Blum
e)は、日本,韓国,台湾,中国などの暖地に広く分布
する高さ10〜30cmの常緑小低木で、長い地下茎を
有する。またシシアクチ(A. quinquegona Blume)及び
モクタチバナ(A. sieboldi Miq.)もヤブコウジ属に属
し、前者は屋久島,種子島,沖縄,中国南部に産する大
形の低木、後者は四国及び九州の暖地,沖縄,台湾,中
国南部などに産する大形の低木である。これらの抽出物
は、これら植物の葉,樹皮,花,果実,根,地下茎等、
いずれの部位を用いて調製しても良いが、葉の抽出物が
特に好ましい。これらの各部位は、生のまま抽出操作に
供してもよいが、抽出効率を考えると、細切,乾燥,粉
砕等の処理を行った後抽出を行うことが好ましい。抽出
は、抽出溶媒に浸漬して行う。抽出効率を上げるため攪
拌を行ったり、抽出溶媒中でホモジナイズすることもで
きる。抽出温度としては、5℃〜抽出溶媒の沸点以下の
温度とするのが適切であり、抽出時間としては、4時間
〜2週間程度である。
カンと併用する、ヤブコウジ(Ardisia japonica Blum
e)は、日本,韓国,台湾,中国などの暖地に広く分布
する高さ10〜30cmの常緑小低木で、長い地下茎を
有する。またシシアクチ(A. quinquegona Blume)及び
モクタチバナ(A. sieboldi Miq.)もヤブコウジ属に属
し、前者は屋久島,種子島,沖縄,中国南部に産する大
形の低木、後者は四国及び九州の暖地,沖縄,台湾,中
国南部などに産する大形の低木である。これらの抽出物
は、これら植物の葉,樹皮,花,果実,根,地下茎等、
いずれの部位を用いて調製しても良いが、葉の抽出物が
特に好ましい。これらの各部位は、生のまま抽出操作に
供してもよいが、抽出効率を考えると、細切,乾燥,粉
砕等の処理を行った後抽出を行うことが好ましい。抽出
は、抽出溶媒に浸漬して行う。抽出効率を上げるため攪
拌を行ったり、抽出溶媒中でホモジナイズすることもで
きる。抽出温度としては、5℃〜抽出溶媒の沸点以下の
温度とするのが適切であり、抽出時間としては、4時間
〜2週間程度である。
【0014】抽出溶媒としては、水の他、メタノール,
エタノール,プロパノール,イソプロパノール等の低級
アルコール、1,3-ブチレングリコール,プロピレングリ
コール,ジプロピレングリコール等の多価アルコール、
エチルエーテル,プロピルエーテル等のエーテル類、酢
酸エチル,酢酸ブチル等のエステル類、アセトン,エチ
ルメチルケトン等のケトン類などの極性の高い有機溶媒
を用いることができ、これらより1種又は2種以上を選
択して用いる。また、生理食塩水,リン酸緩衝液,リン
酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。
エタノール,プロパノール,イソプロパノール等の低級
アルコール、1,3-ブチレングリコール,プロピレングリ
コール,ジプロピレングリコール等の多価アルコール、
エチルエーテル,プロピルエーテル等のエーテル類、酢
酸エチル,酢酸ブチル等のエステル類、アセトン,エチ
ルメチルケトン等のケトン類などの極性の高い有機溶媒
を用いることができ、これらより1種又は2種以上を選
択して用いる。また、生理食塩水,リン酸緩衝液,リン
酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。
【0015】ヤブコウジ(Ardisia japonica Blume)等
の抽出物はそのままでも外用剤基剤に添加できるが、濃
縮,乾固したものを水や極性溶媒に再度溶解したり、或
いは本発明の効果を損なわない範囲で脱色,脱臭,脱塩
等の精製処理を行った後に添加してもよい。また保存の
ためには、精製処理の後凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解
させて用いることが好ましい。皮膚外用剤への配合量と
しては、これら植物の粗抽出物の状態で、0.0001
〜10重量%程度が適切である。
の抽出物はそのままでも外用剤基剤に添加できるが、濃
縮,乾固したものを水や極性溶媒に再度溶解したり、或
いは本発明の効果を損なわない範囲で脱色,脱臭,脱塩
等の精製処理を行った後に添加してもよい。また保存の
ためには、精製処理の後凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解
させて用いることが好ましい。皮膚外用剤への配合量と
しては、これら植物の粗抽出物の状態で、0.0001
〜10重量%程度が適切である。
【0016】さらに本発明に係る皮膚外用剤には、他の
活性酸素消去剤,抗炎症剤,美白剤,皮膚細胞賦活剤,
殺菌剤の他、油類,界面活性剤,保湿剤,紫外線吸収
剤,粉体,香料,防腐剤等、一般的な外用剤及び化粧料
用原料をも含有させることができる。
活性酸素消去剤,抗炎症剤,美白剤,皮膚細胞賦活剤,
殺菌剤の他、油類,界面活性剤,保湿剤,紫外線吸収
剤,粉体,香料,防腐剤等、一般的な外用剤及び化粧料
用原料をも含有させることができる。
【0017】本発明に係る皮膚外用剤は、ローション
剤,乳剤,ゲル剤,クリーム剤,軟膏等の剤型で提供す
ることができ、さらに化粧水,乳液,クリーム,パック
等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション,メイ
クアップベースクリーム,液状又はクリーム状或いは軟
膏型のファンデーション,アイカラー,チークカラーと
いったメイクアップ化粧料、ハンドクリーム,レッグク
リーム,ボディローション等の身体用化粧料などとして
も提供することができる。
剤,乳剤,ゲル剤,クリーム剤,軟膏等の剤型で提供す
ることができ、さらに化粧水,乳液,クリーム,パック
等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション,メイ
クアップベースクリーム,液状又はクリーム状或いは軟
膏型のファンデーション,アイカラー,チークカラーと
いったメイクアップ化粧料、ハンドクリーム,レッグク
リーム,ボディローション等の身体用化粧料などとして
も提供することができる。
【0018】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0019】まず、本発明に係る皮膚外用剤に含有させ
る硫酸化β-1,3-グルカンの製造例を表1に示した。こ
れらはβ-1,3-グルカンの硫酸基を導入する基以外の水
酸基をアセチル化して保護した後、三酸化イオウ-N,N-
ジメチルホルムアミド複合体により水酸基をスルホン化
して得た。なお三酸化イオウ-N,N-ジメチルホルムアミ
ド複合体は、N,N-ジメチルホルムアミド1,500ml
に、三酸化イオウ900gを氷冷下攪拌しながら添加し
て調製した。スルホン化は、各製造例について部分的に
アセチル化したβ-1,3-グルカン100gをN,N-ジメチ
ルホルムアミド700mlと混合し、これに三酸化イオ
ウ-N,N-ジメチルホルムアミド複合体を、硫酸化度の程
度に応じて250〜500g添加し、15℃以下の温度
で約3時間反応させることにより行った。硫酸化β-1,3
-グルカンは反応混合物を氷水に溶解し、希水酸化ナト
リウムを添加して中和してろ過した後、ろ液に等容量の
メタノールを加えて沈殿させた。この沈殿を回収し、
5,000mlの精製水に溶解し、3日間透析した後、
メタノールにより再度沈殿させて精製した。
る硫酸化β-1,3-グルカンの製造例を表1に示した。こ
れらはβ-1,3-グルカンの硫酸基を導入する基以外の水
酸基をアセチル化して保護した後、三酸化イオウ-N,N-
ジメチルホルムアミド複合体により水酸基をスルホン化
して得た。なお三酸化イオウ-N,N-ジメチルホルムアミ
ド複合体は、N,N-ジメチルホルムアミド1,500ml
に、三酸化イオウ900gを氷冷下攪拌しながら添加し
て調製した。スルホン化は、各製造例について部分的に
アセチル化したβ-1,3-グルカン100gをN,N-ジメチ
ルホルムアミド700mlと混合し、これに三酸化イオ
ウ-N,N-ジメチルホルムアミド複合体を、硫酸化度の程
度に応じて250〜500g添加し、15℃以下の温度
で約3時間反応させることにより行った。硫酸化β-1,3
-グルカンは反応混合物を氷水に溶解し、希水酸化ナト
リウムを添加して中和してろ過した後、ろ液に等容量の
メタノールを加えて沈殿させた。この沈殿を回収し、
5,000mlの精製水に溶解し、3日間透析した後、
メタノールにより再度沈殿させて精製した。
【表1】
【0020】次に、ヤブコウジ(Ardisia japonica Blu
me),シシアクチ(A.quinquegonaBlume),及びモクタ
チバナ(A.sieboldi Miq.)の抽出物の調製例を示す。
me),シシアクチ(A.quinquegonaBlume),及びモクタ
チバナ(A.sieboldi Miq.)の抽出物の調製例を示す。
【0021】[調製例1] ヤブコウジ葉エタノール抽
出物 ヤブコウジ(Ardisia japonica Blume)の葉の乾燥粉末
500gを、50容量%エタノール水溶液1,000m
lに浸漬し、室温にて7日間静置した。その後植物粉末
をろ別除去し、溶媒を減圧留去して得られた固形分を5
0容量%エタノール水溶液50mlにて再溶解し、調製
例1とした。
出物 ヤブコウジ(Ardisia japonica Blume)の葉の乾燥粉末
500gを、50容量%エタノール水溶液1,000m
lに浸漬し、室温にて7日間静置した。その後植物粉末
をろ別除去し、溶媒を減圧留去して得られた固形分を5
0容量%エタノール水溶液50mlにて再溶解し、調製
例1とした。
【0022】[調製例2] シシアクチ葉エタノール抽
出物 シシアクチ(Ardisia. quinquegona Blume)の葉の乾燥
粉末500gを、50容量%エタノール水溶液1,00
0mlに浸漬し、室温にて7日間静置した。その後植物
粉末をろ別除去し、溶媒を減圧留去して得られた固形分
を50容量%エタノール水溶液50mlにて再溶解し、
調製例2とした。
出物 シシアクチ(Ardisia. quinquegona Blume)の葉の乾燥
粉末500gを、50容量%エタノール水溶液1,00
0mlに浸漬し、室温にて7日間静置した。その後植物
粉末をろ別除去し、溶媒を減圧留去して得られた固形分
を50容量%エタノール水溶液50mlにて再溶解し、
調製例2とした。
【0023】[調製例3] モクタチバナ葉エタノール
抽出物 モクタチバナ(Ardisia. sieboldi Miq.)の葉の乾燥粉
末500gを、50容量%エタノール水溶液1,000
mlに浸漬し、室温にて7日間静置した。その後植物粉
末をろ別除去し、溶媒を減圧留去して得られた固形分を
50容量%エタノール水溶液50mlにて再溶解し、調
製例3とした。
抽出物 モクタチバナ(Ardisia. sieboldi Miq.)の葉の乾燥粉
末500gを、50容量%エタノール水溶液1,000
mlに浸漬し、室温にて7日間静置した。その後植物粉
末をろ別除去し、溶媒を減圧留去して得られた固形分を
50容量%エタノール水溶液50mlにて再溶解し、調
製例3とした。
【0024】[調製例4] ヤブコウジ葉リン酸緩衝液
抽出物 ヤブコウジ(Ardisia. japonica Blume)の葉500g
を、0.05Mリン酸緩衝液(pH7.0)1,000
ml中に浸漬してホモジナイズし、室温にて一晩抽出す
る。抽出液をセファデックスG-15カラムクロマトグ
ラフィーにより脱塩した後凍結乾燥した。この凍結乾燥
粉末を、10.0(w/v)%となるように前記リン酸緩衝
液に溶解し、調製例4とした。
抽出物 ヤブコウジ(Ardisia. japonica Blume)の葉500g
を、0.05Mリン酸緩衝液(pH7.0)1,000
ml中に浸漬してホモジナイズし、室温にて一晩抽出す
る。抽出液をセファデックスG-15カラムクロマトグ
ラフィーにより脱塩した後凍結乾燥した。この凍結乾燥
粉末を、10.0(w/v)%となるように前記リン酸緩衝
液に溶解し、調製例4とした。
【0025】[調製例5] シシアクチ全木エタノール
抽出物 シシアクチ(Ardisia. quinquegona Blume)全木500
gを、50.0容量%エタノール水溶液1,000ml
中に浸漬してホモジナイズし、室温にて一晩抽出する。
抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、乾固物を50.0
容量%1,3-ブチレングリコール水溶液50mlに再度溶
解し、活性炭処理して調製例5とした。
抽出物 シシアクチ(Ardisia. quinquegona Blume)全木500
gを、50.0容量%エタノール水溶液1,000ml
中に浸漬してホモジナイズし、室温にて一晩抽出する。
抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、乾固物を50.0
容量%1,3-ブチレングリコール水溶液50mlに再度溶
解し、活性炭処理して調製例5とした。
【0026】[調製例6] モクタチバナ全木グリセリ
ン抽出物 モクタチバナ(Ardisia. sieboldi Miq.)全木500g
を細切し、20容量%グリセリン1,000ml中に攪
拌しながら5日間20℃で浸漬した。抽出液をろ別し、
活性炭処理した後100mlまで濃縮して調製例6とし
た。
ン抽出物 モクタチバナ(Ardisia. sieboldi Miq.)全木500g
を細切し、20容量%グリセリン1,000ml中に攪
拌しながら5日間20℃で浸漬した。抽出液をろ別し、
活性炭処理した後100mlまで濃縮して調製例6とし
た。
【0027】[調製例7] ヤブコウジ地下茎水抽出物 ヤブコウジ(Ardisia. japonica Blume)の地下茎50
0gを乾燥粉砕し、それぞれ精製水500ml中に浸漬
して攪拌し、50℃にて6時間抽出した。各抽出液をセ
ファデックスG-15カラムクロマトグラフィーにより
脱塩した後100mlまで濃縮し、調製例7とした。
0gを乾燥粉砕し、それぞれ精製水500ml中に浸漬
して攪拌し、50℃にて6時間抽出した。各抽出液をセ
ファデックスG-15カラムクロマトグラフィーにより
脱塩した後100mlまで濃縮し、調製例7とした。
【0028】[調製例8] シシアクチ樹皮及びモクタ
チバナ樹皮水抽出物 シシアクチ(Ardisia. quinquegona Blume)及びモクタ
チバナ(Ardisia. sieboldi Miq.)の樹皮各500gを
乾燥粉砕し、精製水1,000ml中に浸漬して攪拌
し、50℃にて6時間抽出した。抽出液をセファデック
スG-15カラムクロマトグラフィーにより脱塩した後
200mlまで濃縮し、調製例8とした。
チバナ樹皮水抽出物 シシアクチ(Ardisia. quinquegona Blume)及びモクタ
チバナ(Ardisia. sieboldi Miq.)の樹皮各500gを
乾燥粉砕し、精製水1,000ml中に浸漬して攪拌
し、50℃にて6時間抽出した。抽出液をセファデック
スG-15カラムクロマトグラフィーにより脱塩した後
200mlまで濃縮し、調製例8とした。
【0029】続いて、本発明の実施例の処方を示す。
【0030】 [実施例1] 皮膚用ローション剤 (1)エタノール 10.0(重量%) (2)ヒドロキシエチルセルロース 1.0 (3)2-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例1) 0.2 (4)ヤブコウジ葉エタノール抽出物(調製例1) 1.0 (5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (6)精製水 87.7 製法:(1)〜(6)を混合し均一とする。
【0031】 [実施例2] 皮膚用乳剤 (1)ステアリン酸 0.2(重量%) (2)セタノール 1.5 (3)ワセリン 3.0 (4)流動パラフィン 7.0 (5)ポリオキシエチレン(10E.O.)モノオレイン酸 1.5 エステル (6)酢酸トコフェロール 1.0 (7)グリセリン 5.0 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (9)トリエタノールアミン 1.0 (10)精製水 76.2 (11)6-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例2) 1.0 (12)シシアクチ葉エタノール抽出物(調製例2) 2.5 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解
し、70℃に保つ。一方、(7)〜(10)の水相成分を混
合,加熱して均一とし、70℃とする。この水相成分に
前記油相成分を攪拌しながら徐々に添加して乳化し、冷
却した後40℃にて(11),(12)を添加,混合する。
し、70℃に保つ。一方、(7)〜(10)の水相成分を混
合,加熱して均一とし、70℃とする。この水相成分に
前記油相成分を攪拌しながら徐々に添加して乳化し、冷
却した後40℃にて(11),(12)を添加,混合する。
【0032】 [実施例3] 皮膚用ゲル剤 (1)ジプロピレングリコール 10.0(重量%) (2)カルボキシビニルポリマー 0.5 (3)水酸化カリウム 0.1 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (5)精製水 87.3 (6)2-O-,6-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例3) 1.5 (7)モクタチバナ葉エタノール抽出物(調製例3) 0.5 製法:(5)に(2)を均一に溶解した後、(1)に(4)を溶解し
て添加し、次いで(3)を加えて増粘させ、(6),(7)を添
加,混合する。
て添加し、次いで(3)を加えて増粘させ、(6),(7)を添
加,混合する。
【0033】 [実施例4] 皮膚用クリーム (1)ミツロウ 6.0(重量%) (2)セタノール 5.0 (3)還元ラノリン 8.0 (4)スクワラン 27.5 (5)グリセリル脂肪酸エステル 4.0 (6)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.0 (7)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 5.0 モノラウリン酸エステル (8)プロピレングリコール 5.0 (9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (10)精製水 34.2 (11)2-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例4) 1.0 (12)2-O-,6-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例8) 0.2 (13)ヤブコウジ葉リン酸緩衝液抽出物(調製例4) 1.0 (14)シシアクチ樹皮,モクタチバナ樹皮水抽出物 1.0 (調製例8) 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合,溶解して75℃に加
熱する。一方、(8)〜(10)の水相成分を混合,溶解して
75℃に加熱する。次いで、上記水相成分に油相成分を
添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化
し、冷却後40℃にて(11)〜(14)を添加,混合する。
熱する。一方、(8)〜(10)の水相成分を混合,溶解して
75℃に加熱する。次いで、上記水相成分に油相成分を
添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化
し、冷却後40℃にて(11)〜(14)を添加,混合する。
【0034】 [実施例5] 水中油型乳剤性軟膏 (1)白色ワセリン 25.0(重量%) (2)ステアリルアルコール 25.0 (3)グリセリン 12.0 (4)ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 (5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (6)精製水 34.5 (7)2-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例1) 0.3 (8)6-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例5) 0.3 (9)2-O-,6-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例6) 0.3 (10)ヤブコウジ葉エタノール抽出物(調製例1) 0.5 (11)シシアクチ全木エタノール抽出物(調製例5) 0.5 (12)モクタチバナ全木グリセリン抽出物(調製例6) 0.5 製法:(1)〜(4)の油相成分を混合,溶解して均一とし、
75℃に加熱する。一方、(5)を(6)に溶解して75℃に
加熱し、これに前記油相成分を添加して乳化し、冷却後
40℃にて(7)〜(12)を添加,混合する。
75℃に加熱する。一方、(5)を(6)に溶解して75℃に
加熱し、これに前記油相成分を添加して乳化し、冷却後
40℃にて(7)〜(12)を添加,混合する。
【0035】 [実施例6] 化粧水 (1)エタノール 10.00(重量%) (2)1,3-ブチレングリコール 5.00 (3)2-O-,6-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例3) 0.01 (4)2-O-,6-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例7) 0.01 (5)ヤブコウジ地下茎水抽出物(調製例7) 0.02 (6)香料 0.10 (7)精製水 84.86 製法:(1)〜(6)を順次(7)に添加して均一に混合,溶解
する。
する。
【0036】 [実施例7] 美容液 (1)グリセリン 2.0(重量%) (2)1,3-ブチレングリコール 3.0 (3)ポリオキシエチレン(25E.O.)オレイルエーテル 0.5 (4)2-O-,6-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例10) 2.5 (5)ヤブコウジ葉エタノール抽出物(調製例1) 0.1 (6)シシアクチ葉エタノール抽出物(調製例2) 0.1 (7)エタノール 15.0 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (9)香料 0.1 (10)精製水 76.6 製法:(8),(9)を(7)に溶解し、これを(1)〜(6)ととも
に(10)に添加して均一に混合,溶解する。
に(10)に添加して均一に混合,溶解する。
【0037】 [実施例8] エモリエントクリーム(油中水型) (1)流動パラフィン 30.00(重量%) (2)マイクロクリスタリンワックス 2.00 (3)ワセリン 5.00 (4)ジグリセリルジオレイン酸エステル 5.00 (5)L-グルタミン酸ナトリウム 1.60 (6)L-セリン 0.40 (7)プロピレングリコール 3.00 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (9)精製水 52.72 (10)香料 0.10 (11)2-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例9) 0.05 (12)シシアクチ全木エタノール抽出物(調製例5) 0.02 (13)モクタチバナ全木グリセリン抽出物(調製例6) 0.01 製法:(5),(6)を(9)の一部に溶解して50℃とし、5
0℃に加熱した(4)に攪拌しながら徐々に添加する。こ
れをあらかじめ混合し70℃に加熱溶解した(1)〜(3)に
均一に分散し、これに(7),(8)を(9)の残部に溶解して
70℃に加熱したものを攪拌しながら添加し、ホモミキ
サーにて乳化する。冷却後、40℃にて(10)〜(13)を添
加,混合する。
0℃に加熱した(4)に攪拌しながら徐々に添加する。こ
れをあらかじめ混合し70℃に加熱溶解した(1)〜(3)に
均一に分散し、これに(7),(8)を(9)の残部に溶解して
70℃に加熱したものを攪拌しながら添加し、ホモミキ
サーにて乳化する。冷却後、40℃にて(10)〜(13)を添
加,混合する。
【0038】 [実施例9] メイクアップベースクリーム (1)ステアリン酸 12.00(重量%) (2)セタノール 2.00 (3)グリセリルトリ2-エチルヘキサン酸エステル 2.50 (4)自己乳化型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.00 (5)プロピレングリコール 10.00 (6)水酸化カリウム 0.30 (7)精製水 69.52 (8)酸化チタン 1.00 (9)ベンガラ 0.10 (10)黄酸化鉄 0.40 (11)香料 0.10 (12)6-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例2) 0.02 (13)2-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例9) 0.01 (14)ヤブコウジ地下茎水抽出物(調製例7) 0.05 製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、75℃に加熱して
均一とする。一方(5)〜(7)の水相成分を混合し、75℃
に加熱,溶解して均一とし、これに(8)〜(10)の顔料を
添加し、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相
成分に前記油相成分を添加し、ホモミキサーにて乳化し
た後冷却し、40℃にて(11)〜(14)を添加,混合する。
均一とする。一方(5)〜(7)の水相成分を混合し、75℃
に加熱,溶解して均一とし、これに(8)〜(10)の顔料を
添加し、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相
成分に前記油相成分を添加し、ホモミキサーにて乳化し
た後冷却し、40℃にて(11)〜(14)を添加,混合する。
【0039】 [実施例10] 乳液状ファンデーション (1)ステアリン酸 2.00(重量%) (2)スクワラン 5.00 (3)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.00 (4)セタノール 1.00 (5)デカグリセリルモノイソパルミチン酸エステル 9.00 (6)1,3-ブチレングリコール 6.00 (7)水酸化カリウム 0.10 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (9)精製水 53.15 (10)酸化チタン 9.00 (11)タルク 7.40 (12)ベンガラ 0.50 (13)黄酸化鉄 1.10 (14)黒酸化鉄 0.10 (15)香料 0.15 (16)2-O-,6-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例7) 0.15 (17)モクタチバナ葉エタノール抽出物(調製例3) 0.25 製法:(1)〜(5)の油相成分を混合し、75℃に加熱して
均一とする。一方(6)〜(9)の水相成分を混合し、75℃
に加熱,溶解して均一とし、これに(10)〜(14)の顔料を
添加し、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相
成分に前記油相成分を添加し、ホモミキサーにて均一に
乳化した後冷却し、40℃にて(15)〜(17)を添加,混合
する。
均一とする。一方(6)〜(9)の水相成分を混合し、75℃
に加熱,溶解して均一とし、これに(10)〜(14)の顔料を
添加し、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相
成分に前記油相成分を添加し、ホモミキサーにて均一に
乳化した後冷却し、40℃にて(15)〜(17)を添加,混合
する。
【0040】 [実施例11] ハンドクリーム (1)セタノール 4.0(重量%) (2)ワセリン 2.0 (3)流動パラフィン 10.0 (4)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.5 (5)ポリオキシエチレン(60E.O.)グリセリル 2.5 イソステアリン酸エステル (6)酢酸トコフェロール 0.5 (7)グリセリン 20.0 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (9)精製水 58.0 (10)2-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例1) 0.2 (11)6-O-硫酸化β-1,3-グルカン(製造例5) 0.2 (12)ヤブコウジ葉リン酸緩衝液抽出物(調製例4) 0.5 (13)ヤブコウジ地下茎水抽出物(調製例7) 0.5 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,溶解して75℃に加
熱する。一方、(7)〜(9)の水相成分を混合,溶解して7
5℃に加熱する。次いで、上記水相成分に油相成分を添
加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し
て冷却し、40℃にて(10)〜(13)を添加,混合する。
熱する。一方、(7)〜(9)の水相成分を混合,溶解して7
5℃に加熱する。次いで、上記水相成分に油相成分を添
加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し
て冷却し、40℃にて(10)〜(13)を添加,混合する。
【0041】上記本発明の実施例のうち実施例1〜実施
例5について、紫外線によるしわの発生に対する防止効
果を評価した。なお、実施例1及び実施例3において硫
酸化β-1,3-グルカンを精製水に代替したものを比較例
1及び比較例3、実施例2及び実施例4においてヤブコ
ウジ葉等の抽出物を精製水に代替したものを比較例2及
び比較例4、実施例5において硫酸化β-1,3-グルカン
及びヤブコウジ葉等の抽出物をすべて精製水に代替した
ものを比較例5とした。しわ発生防止効果は、ヘアレス
マウス5匹を1群とし、各群について実施例及び比較例
をそれぞれ1日1回背部に塗布し、1J/cm2/週の
長波長紫外線(UVA)を50週間照射し、ヘアレスマ
ウスにおけるしわの発生状況を観察し、表2に示す判定
基準に従って点数化して行った。この際、精製水のみを
塗布した群を対照とした。結果は各群の平均値を算出
し、UVA照射日数との関係により表3に示した。
例5について、紫外線によるしわの発生に対する防止効
果を評価した。なお、実施例1及び実施例3において硫
酸化β-1,3-グルカンを精製水に代替したものを比較例
1及び比較例3、実施例2及び実施例4においてヤブコ
ウジ葉等の抽出物を精製水に代替したものを比較例2及
び比較例4、実施例5において硫酸化β-1,3-グルカン
及びヤブコウジ葉等の抽出物をすべて精製水に代替した
ものを比較例5とした。しわ発生防止効果は、ヘアレス
マウス5匹を1群とし、各群について実施例及び比較例
をそれぞれ1日1回背部に塗布し、1J/cm2/週の
長波長紫外線(UVA)を50週間照射し、ヘアレスマ
ウスにおけるしわの発生状況を観察し、表2に示す判定
基準に従って点数化して行った。この際、精製水のみを
塗布した群を対照とした。結果は各群の平均値を算出
し、UVA照射日数との関係により表3に示した。
【表2】
【0042】
【表3】 表3に示されるように、対照群においては、UVA照射
日数が40週を超える頃には形成されたしわの深さは中
程度にまで達し、50週後には深いしわの発生が認めら
れていた。これに対し、本発明の実施例塗布群では、い
ずれにおいても50週後に微小なしわが認められたのみ
で、しわの発生は顕著に抑制されていた。一方比較例塗
布群については、硫酸化β-1,3-グルカン,ヤブコウジ
葉等の抽出物のいずれか一方を含有する比較例1〜比較
例4の各塗布群では、しわの発生抑制が認められたが、
その程度は各実施例塗布群に比べて若干小さくなってい
た。また、硫酸化β-1,3-グルカン及びヤブコウジ葉等
の抽出物のいずれをも含有しない比較例5塗布群では、
有意なしわの発生防止或いは軽減は認められなかった。
日数が40週を超える頃には形成されたしわの深さは中
程度にまで達し、50週後には深いしわの発生が認めら
れていた。これに対し、本発明の実施例塗布群では、い
ずれにおいても50週後に微小なしわが認められたのみ
で、しわの発生は顕著に抑制されていた。一方比較例塗
布群については、硫酸化β-1,3-グルカン,ヤブコウジ
葉等の抽出物のいずれか一方を含有する比較例1〜比較
例4の各塗布群では、しわの発生抑制が認められたが、
その程度は各実施例塗布群に比べて若干小さくなってい
た。また、硫酸化β-1,3-グルカン及びヤブコウジ葉等
の抽出物のいずれをも含有しない比較例5塗布群では、
有意なしわの発生防止或いは軽減は認められなかった。
【0043】続いて、本発明の実施例1〜実施例5と、
上記比較例1〜比較例5について、抗炎症作用及び創傷
治癒促進効果を評価した。人工的に炎症又は創傷を形成
した1群5匹のマウスを用い、各群において、実施例及
び比較例をそれぞれ0.5gずつ1日2回、炎症部位又
は創傷部位に7日間塗布し、7日目に各部位の状態を観
察した。抗炎症作用については「有効」,「やや有
効」,「無効」、創傷治癒促進効果については「完全治
癒」,「ほぼ治癒」,「治癒不完全」の3段階でそれぞ
れ評価し、各評価を得たマウスの数にて表4に示した。
上記比較例1〜比較例5について、抗炎症作用及び創傷
治癒促進効果を評価した。人工的に炎症又は創傷を形成
した1群5匹のマウスを用い、各群において、実施例及
び比較例をそれぞれ0.5gずつ1日2回、炎症部位又
は創傷部位に7日間塗布し、7日目に各部位の状態を観
察した。抗炎症作用については「有効」,「やや有
効」,「無効」、創傷治癒促進効果については「完全治
癒」,「ほぼ治癒」,「治癒不完全」の3段階でそれぞ
れ評価し、各評価を得たマウスの数にて表4に示した。
【0044】
【表4】 表4より明らかなように、抗炎症作用については、本発
明の実施例塗布群ではすべてのマウスにおいて有効な抗
炎症作用が認められていた。また創傷治癒促進効果につ
いても、本発明の実施例塗布群では創傷治癒の不完全な
マウスはいずれにおいれも認められておらず、4例以上
のマウスで完全な治癒を認めていた。これに対し比較例
塗布群では、比較例1〜比較例4塗布群で有意な抗炎症
作用及び創傷治癒促進作用が認められたが、有効な抗炎
症作用の認められたマウスが2例〜4例、完全な創傷治
癒を認めたマウスは1〜3例にとどまっていた。また、
比較例5塗布群では、抗炎症作用の認められたマウスは
見られず、全例において創傷治癒は不完全であった。
明の実施例塗布群ではすべてのマウスにおいて有効な抗
炎症作用が認められていた。また創傷治癒促進効果につ
いても、本発明の実施例塗布群では創傷治癒の不完全な
マウスはいずれにおいれも認められておらず、4例以上
のマウスで完全な治癒を認めていた。これに対し比較例
塗布群では、比較例1〜比較例4塗布群で有意な抗炎症
作用及び創傷治癒促進作用が認められたが、有効な抗炎
症作用の認められたマウスが2例〜4例、完全な創傷治
癒を認めたマウスは1〜3例にとどまっていた。また、
比較例5塗布群では、抗炎症作用の認められたマウスは
見られず、全例において創傷治癒は不完全であった。
【0045】次に、角質の異常増殖や不全角化等の皮膚
症状を有するパネラー20名を1群として用い、上記実
施例及び比較例を各群にそれぞれブラインドにて、1日
2回1gずつ患部に1カ月間使用させ、使用前及び使用
後にテープストリッピング法により採取した角質細胞の
状態を観察した。結果は表5の判定基準により点数化
し、20名の平均値を算出して表6に示した。
症状を有するパネラー20名を1群として用い、上記実
施例及び比較例を各群にそれぞれブラインドにて、1日
2回1gずつ患部に1カ月間使用させ、使用前及び使用
後にテープストリッピング法により採取した角質細胞の
状態を観察した。結果は表5の判定基準により点数化
し、20名の平均値を算出して表6に示した。
【表5】
【0046】
【表6】 表6より明らかなように、使用前には採取した角質細胞
の形態はほとんどのパネラーで悪く、有核細胞の存在率
も高く、多重剥離も高頻度に認められていたが、本発明
の実施例使用群では、いずれにおいても使用後には細胞
形態の回復が認められ、有意な有核細胞数及び多重剥離
度の低下が見られた。一方、比較例2及び比較例4使用
群ではほぼ良好な細胞形態の回復,有核細胞数及び多重
剥離度の低下が認められていたが、比較例1及び比較例
3使用群では前記効果は認められるものの、各実施例使
用群に比べてその程度は小さく、比較例5使用群では、
角化の状態において全く改善は認められなかった。
の形態はほとんどのパネラーで悪く、有核細胞の存在率
も高く、多重剥離も高頻度に認められていたが、本発明
の実施例使用群では、いずれにおいても使用後には細胞
形態の回復が認められ、有意な有核細胞数及び多重剥離
度の低下が見られた。一方、比較例2及び比較例4使用
群ではほぼ良好な細胞形態の回復,有核細胞数及び多重
剥離度の低下が認められていたが、比較例1及び比較例
3使用群では前記効果は認められるものの、各実施例使
用群に比べてその程度は小さく、比較例5使用群では、
角化の状態において全く改善は認められなかった。
【0047】次に、本発明の実施例1〜実施例5と比較
例1〜比較例5について、6カ月間の実使用試験を行っ
た。パネラーとしては、顕著な肌荒れ症状を有する20
才〜50才代の女性と、顕著なしわや皮膚弾性の低下と
いった皮膚症状を有する40才〜60才代の女性を用
い、1群20名とした。使用試験は、肌荒れ症状を有す
るパネラー及び皮膚老化症状を有するパネラーの各群に
実施例及び比較例のそれぞれをブラインドにて使用させ
て行った。使用試験開始前及び使用試験終了後に皮膚の
状態を観察し、肌荒れ症状については表7に示す判定基
準に従って評価し、20名の平均値を算出して表8に示
した。しわ及び皮膚弾性については、各試料の使用によ
り症状の改善が見られたかどうかを、「改善」,「やや
改善」,「変化なし」の3段階にて評価し、各評価を得
たパネラー数にて表9に示した。なお、肌荒れの状態及
びしわの程度については写真撮影及びレプリカにより、
皮膚弾性についてはキュートメーターにより測定して評
価した。
例1〜比較例5について、6カ月間の実使用試験を行っ
た。パネラーとしては、顕著な肌荒れ症状を有する20
才〜50才代の女性と、顕著なしわや皮膚弾性の低下と
いった皮膚症状を有する40才〜60才代の女性を用
い、1群20名とした。使用試験は、肌荒れ症状を有す
るパネラー及び皮膚老化症状を有するパネラーの各群に
実施例及び比較例のそれぞれをブラインドにて使用させ
て行った。使用試験開始前及び使用試験終了後に皮膚の
状態を観察し、肌荒れ症状については表7に示す判定基
準に従って評価し、20名の平均値を算出して表8に示
した。しわ及び皮膚弾性については、各試料の使用によ
り症状の改善が見られたかどうかを、「改善」,「やや
改善」,「変化なし」の3段階にて評価し、各評価を得
たパネラー数にて表9に示した。なお、肌荒れの状態及
びしわの程度については写真撮影及びレプリカにより、
皮膚弾性についてはキュートメーターにより測定して評
価した。
【表7】
【0048】
【表8】 表8に示されるように、本発明の実施例使用群では肌荒
れ症状は顕著に改善されていた。比較例1〜比較例4塗
布群においても肌荒れ症状の改善が見られたが、その程
度は各実施例塗布群に比べて若干小さかった。また比較
例5塗布群では、肌荒れ症状の明確な改善は認められな
かった。
れ症状は顕著に改善されていた。比較例1〜比較例4塗
布群においても肌荒れ症状の改善が見られたが、その程
度は各実施例塗布群に比べて若干小さかった。また比較
例5塗布群では、肌荒れ症状の明確な改善は認められな
かった。
【0049】
【表9】 また、表9に示されるようにしわの改善状況について
は、本発明の実施例使用群ではすべてにおいて改善傾向
が認められ、80%以上のパネラーにおいて明確な改善
が認められていた。皮膚弾性の改善状況についても、実
施例使用群ではすべて改善傾向が認められており、85
%以上のパネラーで明確な改善を認めていた。一方比較
例1〜比較例4使用群でもしわ及び皮膚弾性ともに良好
な改善が認められたが、明確な改善を認めたパネラー
は、しわについては55%〜75%、皮膚弾性について
は60%〜75%にとどまっていた。また比較例5使用
群では、しわ及び皮膚弾性ともに明確な改善を認めたパ
ネラーはおらず、しわについては90%、皮膚弾性につ
いては85%のパネラーで症状の改善を認めなかった。
は、本発明の実施例使用群ではすべてにおいて改善傾向
が認められ、80%以上のパネラーにおいて明確な改善
が認められていた。皮膚弾性の改善状況についても、実
施例使用群ではすべて改善傾向が認められており、85
%以上のパネラーで明確な改善を認めていた。一方比較
例1〜比較例4使用群でもしわ及び皮膚弾性ともに良好
な改善が認められたが、明確な改善を認めたパネラー
は、しわについては55%〜75%、皮膚弾性について
は60%〜75%にとどまっていた。また比較例5使用
群では、しわ及び皮膚弾性ともに明確な改善を認めたパ
ネラーはおらず、しわについては90%、皮膚弾性につ
いては85%のパネラーで症状の改善を認めなかった。
【0050】さらに、実施例1〜実施例5及び比較例1
〜比較例5について、抗アレルギー作用を評価した。評
価は、じんましん,アトピー性皮膚炎等のアレルギー性
皮膚疾患を呈する患者20名を1群とした使用試験によ
り行った。各群に実施例及び比較例のそれぞれをブライ
ンドにて、2カ月間1日2回患部に使用させ、皮膚症状
及び掻痒感の改善状況を調査して行った。皮膚症状につ
いては、患部を観察し、使用前の状態に比べた改善度を
「改善」,「やや改善」,「変化なし」の三段階にて評
価した。掻痒感については、試料の使用により改善され
たかどうかを患者に前記三段階で評価させた。いずれに
ついても、各評価を得たパネラー数にて表10に示し
た。
〜比較例5について、抗アレルギー作用を評価した。評
価は、じんましん,アトピー性皮膚炎等のアレルギー性
皮膚疾患を呈する患者20名を1群とした使用試験によ
り行った。各群に実施例及び比較例のそれぞれをブライ
ンドにて、2カ月間1日2回患部に使用させ、皮膚症状
及び掻痒感の改善状況を調査して行った。皮膚症状につ
いては、患部を観察し、使用前の状態に比べた改善度を
「改善」,「やや改善」,「変化なし」の三段階にて評
価した。掻痒感については、試料の使用により改善され
たかどうかを患者に前記三段階で評価させた。いずれに
ついても、各評価を得たパネラー数にて表10に示し
た。
【0051】
【表10】 表10より明らかなように、本発明の実施例使用群で
は、いずれにおいても良好な皮膚症状及び掻痒感の改善
が得られており、皮膚症状については70%、掻痒感に
ついては75%以上のパネラーで明確な改善が認められ
ていた。これに対し、ヤブコウジ葉等の抽出物を含有す
る比較例1及び比較例3においてかなり良好な皮膚症状
及び掻痒感の改善を認めたが、明確な改善を認めたパネ
ラーは皮膚症状については45%及び35%、掻痒感に
ついては50%及び55%にとどまっていた。また、硫
酸化β-1,3-グルカンのみを含有する比較例2及び比較
例4使用群では、皮膚症状及び掻痒感について明確な改
善の見られたパネラーは2〜4名にとどまり、皮膚症状
については55%及び50%、掻痒感については45%
及び50%のパネラーで全く改善を認めなかった。な
お、硫酸化β-1,3-グルカン及びヤブコウジ葉等の抽出
物のいずれをも含有していない比較例5使用群では、ほ
とんど皮膚症状及び掻痒感の改善は見られなかった。
は、いずれにおいても良好な皮膚症状及び掻痒感の改善
が得られており、皮膚症状については70%、掻痒感に
ついては75%以上のパネラーで明確な改善が認められ
ていた。これに対し、ヤブコウジ葉等の抽出物を含有す
る比較例1及び比較例3においてかなり良好な皮膚症状
及び掻痒感の改善を認めたが、明確な改善を認めたパネ
ラーは皮膚症状については45%及び35%、掻痒感に
ついては50%及び55%にとどまっていた。また、硫
酸化β-1,3-グルカンのみを含有する比較例2及び比較
例4使用群では、皮膚症状及び掻痒感について明確な改
善の見られたパネラーは2〜4名にとどまり、皮膚症状
については55%及び50%、掻痒感については45%
及び50%のパネラーで全く改善を認めなかった。な
お、硫酸化β-1,3-グルカン及びヤブコウジ葉等の抽出
物のいずれをも含有していない比較例5使用群では、ほ
とんど皮膚症状及び掻痒感の改善は見られなかった。
【0052】なお、本発明の実施例1〜実施例11につ
いては、25℃で6カ月間保存した場合にも、含有成分
の析出,分離,凝集、変色,変臭といった状態変化は全
く見られなかった。また、男性パネラー30名による4
8時間の背部閉塞貼付試験において、皮膚刺激性反応や
皮膚感作性反応を示したパネラーも存在しなかった。
いては、25℃で6カ月間保存した場合にも、含有成分
の析出,分離,凝集、変色,変臭といった状態変化は全
く見られなかった。また、男性パネラー30名による4
8時間の背部閉塞貼付試験において、皮膚刺激性反応や
皮膚感作性反応を示したパネラーも存在しなかった。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、表
皮細胞機能を正常化するとともに、真皮線維芽細胞の代
謝活性を活性化し、皮膚を健康な状態に保ち、さらに加
齢や紫外線等の種々のストレスによるしわ,しみの発
生、皮膚弾性の低下といった皮膚老化症状の防止或いは
改善に有効で、抗炎症作用,創傷治癒促進作用及び抗ア
レルギー作用をも有する皮膚外用剤を得ることができ
た。
皮細胞機能を正常化するとともに、真皮線維芽細胞の代
謝活性を活性化し、皮膚を健康な状態に保ち、さらに加
齢や紫外線等の種々のストレスによるしわ,しみの発
生、皮膚弾性の低下といった皮膚老化症状の防止或いは
改善に有効で、抗炎症作用,創傷治癒促進作用及び抗ア
レルギー作用をも有する皮膚外用剤を得ることができ
た。
Claims (3)
- 【請求項1】 構成糖であるグルコースの2位又は6位
を硫酸化したβ-1,3-グルカン、及び構成糖であるグル
コースの2位及び6位を硫酸化したβ-1,3-グルカンよ
り選ばれる1種又は2種以上と、ヤブコウジ科植物であ
るヤブコウジ(Ardisia japonica Blume),シシアクチ
(A.quinquegona Blume),及びモクタチバナ(A.siebo
ldi Miq.)の抽出物より選ばれる1種又は2種以上とを
含有して成る、皮膚外用剤。 - 【請求項2】 β-1,3-グルカンについて、硫酸化され
た構成糖の割合が、15〜85モル%であることを特徴
とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。 - 【請求項3】 皮膚外用剤が化粧料であることを特徴と
する、請求項1又は請求項2に記載の皮膚外用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9361743A JPH11171784A (ja) | 1997-12-09 | 1997-12-09 | 皮膚外用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9361743A JPH11171784A (ja) | 1997-12-09 | 1997-12-09 | 皮膚外用剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11171784A true JPH11171784A (ja) | 1999-06-29 |
Family
ID=18474725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9361743A Pending JPH11171784A (ja) | 1997-12-09 | 1997-12-09 | 皮膚外用剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11171784A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11130636A (ja) * | 1997-10-28 | 1999-05-18 | Noevir Co Ltd | 毛髪用化粧料 |
JP2002087973A (ja) * | 2000-09-08 | 2002-03-27 | Kao Corp | 化粧料 |
KR20030087383A (ko) * | 2002-05-08 | 2003-11-14 | 강상모 | 효모벽 추출물의 베타-글루칸을 이용한 건강증진 방법 |
KR100613422B1 (ko) * | 2001-06-29 | 2006-08-17 | (주)아모레퍼시픽 | 피부 보습용 화장료 조성물 |
KR100585613B1 (ko) * | 1999-12-30 | 2007-04-12 | 주식회사 태평양 | 베타-1,3-글루칸과 인삼사포닌을 함유하는 피부 외용제조성물 |
KR100872454B1 (ko) | 2007-02-24 | 2008-12-05 | 제주대학교 산학협력단 | 식물에서 기능성 화장품 성분 추출 방법 |
CN102920810A (zh) * | 2012-11-20 | 2013-02-13 | 汉仲月 | 一种用于白塞氏综合征的粘膜护理物 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49130478A (ja) * | 1973-04-18 | 1974-12-13 | ||
JPS6075442A (ja) * | 1983-09-30 | 1985-04-27 | Otsuka Pharmaceut Co Ltd | 1,4−ベンゾキノン誘導体 |
JPH02223525A (ja) * | 1988-11-16 | 1990-09-05 | Takeda Chem Ind Ltd | 血管新生阻害剤 |
JPH03204804A (ja) * | 1989-12-28 | 1991-09-06 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 皮膚化粧料 |
JPH04300888A (ja) * | 1991-03-28 | 1992-10-23 | Dainippon Ink & Chem Inc | カルボン酸オリゴ糖エステル硫酸化物 |
JPH101438A (ja) * | 1996-06-11 | 1998-01-06 | Noevir Co Ltd | 皮膚外用剤 |
JPH11116604A (ja) * | 1997-10-20 | 1999-04-27 | Noevir Co Ltd | 皮膚外用剤 |
JPH11130636A (ja) * | 1997-10-28 | 1999-05-18 | Noevir Co Ltd | 毛髪用化粧料 |
-
1997
- 1997-12-09 JP JP9361743A patent/JPH11171784A/ja active Pending
Patent Citations (8)
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JP2002087973A (ja) * | 2000-09-08 | 2002-03-27 | Kao Corp | 化粧料 |
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KR20030087383A (ko) * | 2002-05-08 | 2003-11-14 | 강상모 | 효모벽 추출물의 베타-글루칸을 이용한 건강증진 방법 |
KR100872454B1 (ko) | 2007-02-24 | 2008-12-05 | 제주대학교 산학협력단 | 식물에서 기능성 화장품 성분 추출 방법 |
CN102920810A (zh) * | 2012-11-20 | 2013-02-13 | 汉仲月 | 一种用于白塞氏综合征的粘膜护理物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060330 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060327 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060901 |