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JPH11150652A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法

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JPH11150652A
JPH11150652A JP9313445A JP31344597A JPH11150652A JP H11150652 A JPH11150652 A JP H11150652A JP 9313445 A JP9313445 A JP 9313445A JP 31344597 A JP31344597 A JP 31344597A JP H11150652 A JPH11150652 A JP H11150652A
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健太郎 矢野
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/52Circuits or arrangements for halftone screening

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  • Signal Processing (AREA)
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  • Image Processing (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブルーノイズマスクを用いて量子化する際
に、1色の量子化結果に基づく中間調画像だけでなく、
複数色の量子化データによって形成される混合色の中間
調画像もブルーノイズ特性を表現することができる画像
処理装置及び画像処理方法を提供する。 【解決手段】 複数色の入力画像データをそれぞれ異な
るブルーノイズマスク70、80を用いてそれぞれ入力
したビット数よりも小さいビット数の量子化データに量
子化し、量子化された複数色の量子化データに基づいて
カラー画像を形成する。ここで、マスク70、80はそ
れぞれ、1つのブルーノイズマスク50から変換器60
で形成され、この2つのマスクからの量子化結果に基づ
き形成される混合色はブルーノイズ特性を表現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多値原画像情報を
記録装置の記録レベルに量子化する画像処理装置及び画
像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年パソコンやワープロなどのOA機器
が広く普及してきており、これら機器で入力した情報を
プリントアウトする方法として、例えばインクジェット
方式、電子写真方式、ワイヤードット方式など種々の記
録方式が開発されてきている。現状のこれら記録方式で
は記録媒体上にドット(記録画素)を記録するかしない
かのいわゆる2値記録方式が主流であるが、記録画像は
パソコンやワープロなどの機能の進化に伴い写真画像や
DTP画像の出力なども一般的になってきており、清ら
かな中間調表現の実現が強く望まれてきている。
【0003】上記2値記録装置で中間調を表現する代表
的な方法として「ディザ法」と「ED(誤差拡散)法」
が知られているが、該2種類の方式について以下で簡単
に説明する。
【0004】ディザ法は、始めに階調を表現する単位マ
トリクスを決定し、該マトリクス内に記録する記録画素
数を制御することによって階調表現を行う。例えば4*
4の単位マトリクスを規定した場合、該規定マトリクス
に記録する記録画素数を0ドットから16ドットまで制
御することにより17段階の階調表現を実現させる階調
表現方法である。
【0005】一方ED法は、文献R.W.Floyd
and L.Steinberg“An Adapti
ve Algorithm for Spatial
Gray Scale”SID 75 Digest
(1976)にその原理が公開されているように、原画
像の個々の原画画素濃度と、量子化後記録装置により記
録される記録画素濃度との濃度差(誤差データ)を演算
し、該演算結果である誤差データを量子化前の周辺画素
に特定の重み付けを施して分散させながら量子化してい
く階調表現方法である。
【0006】前記記録装置は、上記各種の方式を用いて
量子化記録データを生成し記録を行う。シリアル方式の
記録装置にあっては記録媒体上を記録ヘッドを主走査方
向に走査させ1ライン分の記録を行い、該1ラインの記
録終了後記録媒体を副走査方向に所定量送って再び記録
ヘッドを走査させる動作を繰り返すことにより記録を行
う(詳細は後述)。またライン方式の記録装置にあって
は記録媒体の幅方向全域に記録手段が配されており連続
的に記録媒体を走査させることによって記録を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の量
子化方法、該量子化方法を用いた記録装置にあっては次
のような不具合がある。
【0008】前記ディザ法では、基本マトリクスサイズ
によって表現できる階調数が制限される。また基本マト
リクスの繰り返しで階調表現を行うので原画像パターン
によっては該基本マトリクスの周期と同調して基本マト
リクス周期で記録画像にテクスチャーと称される周期ム
ラが現れることがある。該周期ムラは特に中間調画像に
於いて著しい不具合として出力画像に現れてしまうの
で、総じて該ディザ法は写真調の自然画像には不向きな
量子化方法といえる。
【0009】上記対策として特開昭56−146361
号公報に開示されているように色毎にディザマスクパタ
ーンを異ならせるなど、ディザ法で中間調の画質改善を
試みる提案は幾つかなされているが該特開昭56−14
6361号公報に開示の技術もディザマトリクスは単純
に乱数で作成するなどの手法であり十分な中間調画質を
再現できるレベルには至っていない。
【0010】一方ED法では、原画濃度と出力濃度との
誤差データを空間的に清算していくので、ディザ処理の
ようにマトリクスサイズによる階調数の制約がないばか
りか、原画像濃度に忠実な出力画像を再現することがで
きるのでディザ法と比べて忠実な中間調記録を実現する
ことが可能である。またED法はディザ処理で問題とな
っている階調数と解像度の両立を可能としている。よっ
て、特に近年ニーズの増えた写真画像を出力する場合に
於いて総じてED法はディザ法よりも高画質化を実現で
きる手段として受け入れられている。しかしED法は1
画素を処理するのに要する工程数がディザ法に比べて格
段に多いので膨大な処理時間を要する。高画質化のニー
ズは記録装置の記録解像度の急速な増加を誘導している
が、処理する画素数は更にその2乗に比例して増大して
いく。従ってED法の処理速度が記録装置の記録速度を
支配してしまう状況も現れてきているのが実状である。
【0011】中間調の階調を前記記録装置で再現するに
あたり、ディザ法の高速性とED法の中間調の再現性の
良さを兼ね備えた量子化技術の確立が強く望まれてきて
いるがその実現手段の一案として例えば米国特許511
1310号明細書には、十分に大きなディザマトリクス
を用い量子化制御上は従来のディザ法と同等で高速処理
の特徴を継続しつつ、該マトリクスにブルーノイズと称
される空間周波数特性を示すパターンを割り付けること
でED調の中間調再現を実現させる量子化技術が開示さ
れている(以後本文中ではブルーノイズディザ法と称す
る)。ブルーノイズディザ法の詳細は、「Digita
l Halftoning」Robert Ulich
neey(The Mit Press Cambri
dge,Massachusetts London、
England)を始めとして多くの文献が発表されて
いる。ブルーノイズディザ法は人間の目の感度の優れた
低周波成分のパワースペクトルを抑えて出力画像のノイ
ズ感を低減するディザマトリクスを用いて量子化を行う
手法である。
【0012】しかしながら、このブルーノイズディザ法
は、各色毎にブルーノイズパターンとなるように、ディ
ザマトリクスが構成されている。従ってカラー画像に記
録装置において、各色毎にブルーノイズディザ処理して
その結果に基づき記録した混合色が、ブルーノイズパタ
ーンとはならない場合があり、これによりカラー画像の
画質が劣化する欠点があった。
【0013】本発明は上述した従来技術の課題に鑑みな
されたものであり、少なくとも2つの色で異なるマスク
を用い、異なるマスクにより量子化された2色の色を用
いて表現される2次色のドット配列が2つの色のドット
を含わせてブルーノイズパターンになるよう配列されて
いるマスクを用いて量子化することにより、記録装置の
有する記録色(1次色)の中間調画像だけではなく、記
録色の組み合せにより表現される混合色の中間調画像を
も含めた階調表現を、高速且つ高画質で再現することが
できる画像処理装置及び画像処理方法の提供を目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め本発明の画像処理装置は、複数色の色画像データを入
力する入力手段と、前記複数色の色画像データをそれぞ
れ異なるマスクを用い、それぞれ入力したビット数より
も小さいビット数の量子化データに量子化処理する量子
化手段と、前記量子化手段からの複数色の量子化データ
を出力する出力手段とを有し、前記量子化手段は、前記
複数色の量子化データによって形成される混合色の画像
が、ブルーノイズ特性を有するように複数色の色画像デ
ータのそれぞれを異なるマスクを用い量子化処理するこ
とを特徴とする。
【0015】又、本発明の画像処理方法は、複数色の色
画像データを入力する入力工程と、前記複数色の色画像
データをそれぞれ異なるマスクを用い、それぞれ入力し
たビット数よりも小さいビット数の量子化データに量子
化処理する量子化工程と、前記量子化工程からの複数色
の量子化データを出力する出力工程とを有し、前記量子
化工程は、前記複数色の量子化データによって形成され
る混合色の画像が、ブルーノイズ特性を有するように複
数色の色画像データのそれぞれを異なるマスクを用い量
子化処理することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】〈概要〉本実施の形態における量
子化処理では、量子化方法として前記ディザ法を用い、
ディザマトリクスとしてブルーノイズパターンを用い
る。更に、少なくとも2つの色の該マスクのパターンは
異なるパターンのマスクとし、該異なる2色により表現
される2次色の該2つの色のドットの並びがブルーノイ
ズパターンとなるよう最適化する。即ち、該2つの色を
用いて記録を行う2次色がブルーノイズパターンとなる
性質を有する。
【0017】このように、複数の記録色を用いて記録を
行うカラー記録装置に於いて、2次色がブルーノイズパ
ターンとなるマスクを用いることにより、記録色(1次
色)の中間調だけではなく、複数の記録色の組み合わせ
により表現される混合色の中間調をも含めた階調表現
を、高速且つ高画質で再現することが可能な画像処理装
置及び画像処理方法を提供することができる。
【0018】〔第1の実施の形態〕次に図面を参照して
具体的に説明する。図2は本発明が通用される画像処理
システムを示した図である。図においてホスト100は
CPU101と、メモリ102と、外部記憶部103
と、入力部104と、プリンタとのインターフェイス1
05とを備えている。CPU101はメモリ102に格
納されたプログラムを実行することで後述する色処理、
量子化処理の手順などを実現する。このプログラムは外
部記憶部103に記憶され、外部装置部から供給され
る。なお、ホスト100は量子化処理のためのハードウ
エアを備え量子化処理をハードウエアで行わせることも
できる。ホスト100はインターフェイス105を介し
て記録装置200と接続されており、色処理を施した画
像データを記録装置200に送信して印刷記録を行わせ
る。
【0019】〈記録装置〉図3は図2の記録装置200
の斜視説明図である。ここでは例として、インクジェッ
ト方式の記録装置を説明する。
【0020】先ず記録装置200の全体構成を説明する
と、図3に於いて1は紙或いはプラスチックシートより
なる記録シートであって、カセット等に複数枚積層され
たシート1が給紙ローラ(不図示)によって一枚ずつ供
給され、一定間隔を隔てて配置され、夫々個々のステッ
ピングモータ(図示せず)によって駆動する第1搬送ロ
ーラ対3及び第2搬送ローラ対4によって矢印A方向に
搬送されるごとく構成されている。
【0021】5は前記記録シート1に記録を行うための
インクジェット式の記録ヘッドである。インクは不図示
のインクカートリッジより供給され、ノズルから画信号
に応じて吐出される。この記録ヘッド5及びインクカー
トリッジはキャリッジ6に搭載され、該キャリッジ6に
はベルト7及びブーリ8a,8bを介してキャリッジモ
ータ23が連結している。従って、前記キャリッジモー
タ23の駆動により前記キャリッジ6がガイドシャフト
9に沿って往復走査するように構成されている。
【0022】前記構成により、記録ヘッド5が矢印B方
向に移動しながら画信号に応じてインクを記録シート1
に吐出してインク像を記録し、必要に応じて記録ヘッド
5はホームポジションに戻ってインク回復装置2により
ノズルの目づまりを解消すると共に、搬送ローラ対3,
4が駆動して記録シート1を矢印A方向に1行分搬送す
る。これを繰り返すことによって記録シート1に所定記
録を行うものである。
【0023】次に記録装置200の各部材を駆動させる
為の制御系について説明する。
【0024】この制御系は図3に示すように、例えばマ
イクロプロセッサ等のCPU20a,該CPU20aの
制御プログラムや各種データを格納しているROM20
b,及びCPU20aのワークエリアとして使用される
と共に、記録画像データなどの各種データの一時保管等
を行うRAM20c等を備えた制御系20、インターフ
ェイス21、操作パネル22、各モータ(キャリッジ駆
動用のモータ23、給紙モータ駆動用モータ24、第1
搬送ローラ対駆動用のモータ25、第2搬送ローラ対駆
動用モータ26)を駆動するためのドライバー27、及
び記録ヘッド駆動用ドライバー28からなる。
【0025】上記制御部20はインターフェイス21を
介して操作パネル22からの各種情報(例えば文字ピッ
チ、文字種類等)や、外部装置29との画信号などのI
/O(情報の入出力)を行う。また前記制御部20はイ
ンターフェイス21を介して各モータ23〜26を駆動
させるためのON,OFF信号、及び画信号を出力し、
該画信号によって各部材を駆動させる。
【0026】〈画像処理部〉次に、前記記録装置で記録
を行う記録データをホスト100で生成する場合の画像
処理方法について説明する。
【0027】ホスト100における画像処理は外部に記
憶部103の格納しているプログラムに基づきCPU1
01が実行する。又ハードウエアにより実現することも
できる。
【0028】図5は該画像処理を説明する図で、入力さ
れるRGB各8ビット(256階調)画像データをCM
YK各色1ビットデータとして出力する処理フローであ
る。
【0029】RGB各色8ビットデータはまず輝度濃度
変換ステップS1でCMY各色8ビットデータに変換さ
れる。本実施の形態では以下に記すログ変換が行われ
る。
【0030】 C0=(−255/2.4)*(log10〔R/25
5〕) M0=(−255/2.4)*(log10〔G/25
5〕) Y0=(−255/2.4)*(log10〔B/25
5〕)
【0031】次にC0、M0、Y0の各8ビットデータ
はマスキングステップS2により色空間変換のためにマ
スキング変換される。本実施の形態では入力CMYデー
タに〔3*3〕の行列変換が施されC1,M1,Y1各
色8ビットのデータが出力される。
【0032】次に黒生成のUCR/BG処理がステップ
S3で施される。本UCR/BGステップの処理では下
色除去と黒生成が行われ、C1、M1、Y1各色8ピッ
トデータがC2,M2,Y2,K2各色8ビットデータ
に変換される。具体的にはC1,M1,Y1の各色記録
データの最小値uc(uc=min〔CMY〕)をアン
ダーカラーとして各C1,M1,Y1から除去(リムー
プ)し、該除去した最小値ucに応じてC1,M1,Y
1及びKに黒生成成分を追加してC2、M2、Y2、K
2を生成する。
【0033】 C2=C1−uc+CGR〔uc〕 M2=M1−uc+MGR〔uc〕 Y2=Y1−uc+YGR〔uc〕 K2=BGR〔uc〕 ここでCGR〔uc〕、MGR〔uc〕、YGR〔u
c〕がすべてのucに対してゼロの時、黒生成はKイン
ク画像のみにより行われる。該CGR〔uc〕、MGR
〔uc〕、YGR〔uc〕がucに応じて値を有するこ
とにより、アンダーカラーとして除去した黒成分の一部
がKインクのデータとして、残りがC,M,Yのカラー
成分の混含(コンポジットBk)として表現されること
となる。
【0034】この後、出力γ補正がステップS4で施さ
れ色処理は完了し、出力γ補正後のC3,M3,Y3,
K3各色8ビットデータが、2値化処理ステップS5で
前記ランダムディザの面積階調表現処理によりCMYK
各色1ビット情報に変換されて「印字する/しない」を
表わす2値記録データとなり、記録装置に転送され記録
が行われる。具体的にはC3,M3,Y3,K3の8ビ
ットデータをそれぞれのディザマスク内の閾値を比較し
その大小により1ビット情報に変換する。
【0035】本実施の形態で用いるランダムディザは前
記ブルーノイズディザであるが、該ブルーノイズディザ
のマトリクスマスク生成方法やその特徴については前記
「USP5111310」、「Journal of
Electronic lmaging/Januar
y 1994/Vol.3(1)P92−97]や
〔J.Opt.Soc.AmA/Vol.9,Noll
/November 1992(Digltal Ha
lftonIng TechnIque Uslng
a Blue−Noize Mask)〕に開示されて
おり当業者には公知の技術であるのでここでの更なる詳
細な説明は省略する。
【0036】〈量子化処理〉前記画像処理では量子化方
法としてランダムディザ法を用いているので前述したよ
うにED法を用いる場合と比べて格段に処理負担が少な
くて済むので記録速度の高速化が実現できるのに加え、
前記従来のディザ法を用いる場合と比較して高画質中間
調画像記録を実現することができる。以上のように必要
処理容量と出力画質のバランスから該ランダムディザは
最良の選択技の1つといえる。しかしランダムディザに
も前述の問題は包含している。即ち、中間調の特にハイ
ライト部に若干のノイズ感が出やすい問題である。該ハ
イライト部にノイズ感が生じる原因は多々存在する。代
表的なものを以下で考察する。
【0037】1つは画像の低周波領域に存在するパワー
スペクトルである。前記のように人間の目の感度は低周
波領域の感度の方が高周波領域の感度に比べ格段に敏感
であるために、該低周波領域に周期性を持っている(パ
ワースペクトルが存在する)とノイズ感として違和感を
生じさせてしまうことが知られている。ブルーノイズ法
を用いたディザマトリクスマスクを用いても、すべての
中間調領域において完全に低周波スペクトルを除去する
ことは困難であり該一部残った低周波領域のパワースペ
クトルがノイズ感の原因となる場合がある。これは、全
階調領域の出力画像の低周波スペクトルを完全にゼロに
するようなディザマトリクスを生成することは極めて困
難であるためである。ディザマトリクスを生成する場
合、マトリクスに閾値を当てはめていくに従って閾値の
取りうる自由度が制約されてくる。仮に該マトリクスに
0から255の閾値を配する時に127を基準に順にマ
トリクスを生成していくと最後の255の閾値はその時
点で開いている場所に自動的に閾値を当てはめるしか方
法がなくなる。つまり最後の閾値255に関しては閾値
を配する場所の自由度は全くないこととなる。1つのデ
ィザマトリクスに閾値を当てはめていく場合必ず最初に
割り付ける閾値に対して後から割り付ける閾値の位置自
由度は下がるのですべての階調領域に於いて完全なブル
ーノイズパターンを確立することは困難となる。よっ
て、実用されるマトリクスパターンでは低周波数のパワ
ースペクトルを完全には排除しきれず、その結果出力画
像にノイズ感が生じてしまう。
【0038】また、原理的に完全なブルーノイズパター
ンを実現していたとしても、記録装置には記録に際し各
種のばらつき要因を持つ。例えば前記のようにシリアル
プリンタでは記録ヘッドを記録媒体上を走査させながら
1ラインの記録を行い、1ラインの記録の終了後記録媒
体を該1ライン相当搬送することを繰り返して記録を行
っていくが、該記録ヘッドや記録媒体を走査する該走査
量のばらつき、或いは各色の記録ヘッドを取り付けてい
る取りつけ位置のばらつきなど極々のばらつき要因によ
って記録画素の記録される位置はばらつく。該ばらつき
に起因して実印字画像の周波数特性はブルーノイズ特性
からホワイトノイズ特性に移行してしまい全体にノイズ
感の広がったざらついた感じの出力画像となってしま
う。
【0039】上記各種ばらつき要因による影響は、出力
画像の階調値にはよらずすべての画像領域で同等に生じ
ているが、詳細に記録画像を観察すると目視上ではハイ
ライト部の低階調領域ほどノイズ感が強く感じられる。
記録画素の記録位置が低階調領域の記録時に際立って悪
くなることは考えづらい。即ち、同じように記録位置が
ずれてブルーノイズ特性がホワイトノイズ特性に移行し
ているにもかかわらずその視覚的影響は中高階調部では
受けづらい。視覚上の影響は心理値であり明確な究明は
容易ではないが、大きな要因の1つは記録画素のコント
ラストの差であると考えられる。ハイライト部は白い記
録媒体に記録ドットがまばらに記録されている状態であ
り個々の記録画素の位置が明瞭である。それに対して、
ある程度以上の濃度に達する階調部では多くの記録ドッ
トが一定エリアの中に集中して存在しており、目視上は
全体としてグレーと受けとられている。無論2値記録で
中間調を表現しているのであるから、ドット密度の疎密
は感じられ、記録ドット位置が全体にホワイトノイズ化
されていればそのノイズ感は判別するが、ノイズ感は背
景色の中の記録ドットの位置の周期性を判断するもので
あるから、ハイライト部と比較して中高階調部のほぼグ
レーと化している背景の中に存在する記録ドットのコン
トラストが十分に低い為にその周期性に依存するノイズ
感を視覚上強く感じないものと思われる。ここで重要な
ことは、単位面積当たりに印字によってカバーされてい
る印字領域をエリアファクターと定義した場合に、該エ
リアファクターの高い(即ち紙の白地の残っている比率
が少ない)画像の方が、エリアファクターの低い画像に
比べてホワイトノイズに起因したノイズ感を視覚上受け
難いという事実である。
【0040】即ち、2値記録画像の中間調領域で生じる
ノイズ感を低減するのにエリアファクターを高める手段
は有効な手法の1つといえる。一方、中間調の忠実な再
現が強く期待される写真調の画像にあっては様々な色相
の色が使われるが、一般的なカラー記録装置が有する記
録色はC,M,Yの3色なので該1次色(C,M,Y)
を組み合わせることによって様々な色調を再現する。従
って、画像全体からノイズ感を低減するためには1次色
の色の中間調画像を向上されるだけでは不十分で2次色
以上の混合色のノイズ感を低減することが重要となる。
混合色が1次色のドットの組み合わせにより生成するの
であるから混合色を作る際にエリアファクターが大きく
なるように各1次色の各ドットが極力重ならないように
ドットを生じさせる制御が望ましい。つまり、ランダム
ディザの色毎のマスクパターンを色毎に異ならせておく
ことで混合色の中間調画像の記録を行う際のエリアファ
クターを相対的に高めることが可能となり、様々な色相
の色で構成されている写真調の中間調画像の高画質化が
実現できる。
【0041】だが、無規則に色毎のマスクパターンを異
ならせるだけではノイズ感の低減は達成できない場合が
ある。ノイズ感を低減するために各1次色のランダムデ
ィザマスクパターンをブルーノイズパターンとしても、
中間調画像を重視する写真調の画像では前述の通り混合
色で記録される画像が多いために、色毎のドットの組み
合わせによっては混合色を構成するドットをトータルで
見た場合、ドット配列がブルーノイズ配列でなくなって
しまっている場合がある。ノイズ感を低減するためにエ
リアファクター低減を狙って色毎にマスクをずらしたこ
とで、背景色とのドットコントラストは低減してドット
単体は目立たなくなったが、ドット配列の空間周波数特
性が低周波側にシフトしてしまい総合的にノイズ感の低
減が図れなくなってしまう場合がある。
【0042】よって、1次色の中間調記録画像の空間周
波数特性をブルーノイズとし、エリアファクターを増大
させる目的で色毎のディザマスク、特に低明度でノイズ
感に影響を与えやすいC,Mのディザマスクを別マスク
として設定し、該C,Mの混合色であるB(ブルー)の
中間調画像を再現する時のCとMの混合ドット配列もブ
ルーノイズ特性を保持するC,Mのディザマスクを用い
ることで、混合色の中間調画像を多く含む写真調の出力
画像のノイズ感を低減した中間調記録を行わせる。
【0043】図1は上記条件を満足するディザマスクパ
ターンを作成するブロック図である。図1において、5
0は既知の方式により生成されたブルーノイズディザマ
スクパターンであり、空間周波数特性がブルーノイズ特
性を示す。該パターンのマトリクスサイズは〔256*
256〕で、0から255までの評価値(閾値)がそれ
ぞれ各256個ずつ配されている。70、80、90、
95はC,M,Y,Kそれぞれの色のディザマスクパタ
ーンであり、該マスクパターンは前記ベースマスクパタ
ーン50から、変換部60のデータ変換により生成され
る。前記ベースマスクパターン50のx行y列の評価値
をP(x,y)、C,M,Y,Kそれぞれのディザマス
クパターン70、80、90、95のx行y列の評価値
をそれぞれC(x,y)、M(x,y)、Y(x,
y)、K(x,y)とすると、P(x,y)の評価値に
応じてC(x,y)、M(x,y)、Y(x,y)、K
(x,y)の値は変換部60により以下の通り生成され
る。
【0044】 P(x,y)<32の時、C(x,y)=P(x,y)
+224 M(x,y)=P(x,y) Y(x,y)=P(x,y) K(x,y)=P(x,y) P(x,y)≧32の時、C(x,y)=P(x,y)
+32 M(x,y)=P(x,y) Y(x,y)=P(x,y) K(x,y)=P(x,y) 以上のように各色のディザマスクパターンを設定するこ
とにより、CとMの1次色の混合色として再現されるB
(ブルー)系統の色が以下のように再現される。
【0045】階調値32(32/255)以下の低階調
のB画像印字時、Cのドットの生起位置がMの32階調
目以降に印字されるドット位置から印字されはじめるの
で、例えばBの32階調目の画像のCとMのドットを論
理和したドット位置は、M64階調のMのドット位置と
同じになる。前記の通り、階調値が上がってエリアファ
クターが上がるほど空間周波数特性が同じであってもノ
イズ感は低減される。よって、前記C,Mのマスクパタ
ーンを設定することによりB系統の画像は、1次色の同
低階調画像と比べてエリアファクターが大きく且つC,
Mのドットをあわせたドットパターンがブルーノイズ特
性を示すので、相乗的にノイズ感が抑制される。無論本
実施の形態によるマスクパターンの設定では64階調目
以降はB色系統の画像であってもCとMのドットが重な
って印字されるのでエリアファクターを増大させる効果
は薄れるが、階調値が高い(高濃度部)ではノイズ感は
低減されるので問題はない。
【0046】勿論ノイズ感が低減される臨界点は記録装
置の解像度やドット濃度などに影響されるためすべての
記録装置で同じではないので、本実施の形態のように階
調値64以下のノイズ感を抑制するだけでは不十分な系
の場合や、逆にもっと低階調部ですでにノイズ感が認識
できない系もあるので、対象とする系において最適値は
設定するべきものであり、本実施の形態の64階調目に
限定されるものではない。
【0047】また、本実施の形態におけるブルーノイズ
特性を以下の通り定義する。ドットのグリッド間隔を
「R」、印字比率を「g」とするとき主周波数(カット
オフ周波数)fgを以下のように定義した場合に、 fg=g^(1/2)/R(但し、g≦1/2)(1/
2=50%) fg=(1−g)^(1/2)/R(但し、g>1/
2) 出力画像のfgを基点としてfg以上の高周波数側のパ
ワースペクトルの積分値(総和)が、fg未満の低周波
数側のパワースペクトルの積分値(総和)よりも大きい
空間周波数特性を有し、且つ空間周波数に対するパワー
スペクトルの変化が滑らかに連続する出力画像特性と定
義する。
【0048】この様に第1の実施の形態によれば、ディ
ザマトリクスを用いて多値データを記録装置の量子化レ
ベルに量子化し記録を行う記録装置に於いて、量子化処
理で用いられるマスクパターンを少なくとも2つの色で
異なるマスクを用い、異なるマスクにより量子化された
2色の色を用いて表現される2次色のドット配列が2つ
の色のドットを含わせてブルーノイズパターンになるよ
う配列されているマスクを用いて量子化することによ
り、記録装置の有する記録色(1次色)の中間調画像だ
けではなく、記録色の組み合わせにより表現される混合
色の中間調画像をも含めた階調表現を、高速且つ高画質
で再現することが可能となる。
【0049】(第2の実施の形態)次に色毎のマスクを
生成する第2の実施の形態について説明する。
【0050】前記実施の形態ではC(シアン)のディザ
マスクはM(マゼンタ)のディザマスクをオフセットし
て用いたが、次のようにマスクを生成してもよい。
【0051】図6は第2の実施の形態におけるマスク生
成方法である。図6でPはブルーノイズ特性を有する
「256*256」画素のYマスクであるとともに、C
(シアン)、M(マゼンタ)のマスクを生成する元とな
るベースマスクである。該ベースマスクPは、階調が前
記実施の形態同様8ビット(256)階調であるので、
0から255までの数値(以下、評価値と称する)がそ
れぞれ256個ずつ配されている。ここで、ベースマス
クPの千鳥/逆千鳥のポジションの評価値を抜き出しP
C0、PM0マスクを生成する。千鳥位置の評価値を抜
き出した該PC0マスクも0から255までの評価値が
存在するが、該0から255の評価値を1/2した(2
で割って整数部の商をとった)PC1マスクを生成す
る。該PC1は0から127までの数値をとるマスクと
なる。同様に、PM0の評価値1/2したPM1マスク
を生成する。そしてC(シアン)マスクとして、「千鳥
位置にはPC1マスクの評価値」を、そして逆千鳥位置
には「PM1マスクの各評価価値に128を加算」した
評価値を組み合わせたCのディザマスクPCを生成す
る。同様に「逆千鳥にPMlマスクの評価値」を、そし
て千鳥位置に「PC1マスクの各評価値に128を加
算」した評価値を組み合わせたMのディザマスクPMを
生成する。
【0052】以上のように評価値を組み合わせて、C,
Mマスクを生成することにより、50%階調値までのB
(ブルー)中間調画像は、同階調値の1次色の中間調画
像と比べて2倍のエリアファクターとすることができ、
且つ明度が低くノイズ感が目立ちやすいB系統の中間調
画像の空間周波数特性をブルーノイズ特性で再現できる
ので、写真調の画像などを高画質で記録することが可能
となる。
【0053】(その他の実施の形態)前記実施の形態で
はC(シアン)とM(マゼンタ)のディザマスクに特化
して説明してきたが、Y(イエロー)や、その他記録装
置が有する各1次色のマスクを各1次色の混合色を再現
する時にエリアファクターが向上するように最適化する
ことも勿論可能である。又、実施の形態では、ブルーノ
イズ特性を有するマスクを説明してきたが、記録画像の
空間周波数特性が相対的に〔低周波数部のパワースペク
トル〕<〔高周波高周波部のパワースペクトル〕を満た
す記録画像であれば本発明の効果は享受できる。
【0054】また、前記実施の形態では1つのブルーノ
イズ特性を示すベースマスクから複数色のマスクパター
ンを生成したが、例えば図6のように予めドットを印字
できるポジションを千鳥位置、或いは逆千鳥位置などの
ように規定し、読取りうる位置の中でブルーノイズ特性
を示すパターンを別個に生成しても勿論良い。この時該
ポジションを千鳥/逆千鳥に限定する必要はないが、混
合色が印字される際、同色が固まってしまうと美しい混
合色の再現が妨げられてしまうので、極力分散されてい
ることが望ましい。
【0055】なお、以上の実施の形態において、特にイ
ンクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせる
ために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生
する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、
前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる
方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達
成できる。
【0056】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、米国特許第4
740796号明細書に開示されている基本的な原理を
用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデ
マンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能で
あるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(イン
ク)が保持されているシートや液路に対応して配置され
ている電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰
を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動
信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネル
ギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生
じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液
体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。こ
の気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イ
ンク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。
この駆動信号バルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0057】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、米国特許第43452
62号明細書に記載されているようなものが適してい
る。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米
国特許第4313124号明細書に記載されている条件
を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0058】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558383号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0059】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0060】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0061】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0062】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範
囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲に
あるように温度制御するものが一般的であるから、使用
記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよ
い。
【0063】加えて積極的に熱エネルギーによる昇温を
インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギ
ーとして使用せしめることで積極的に防止するため、ま
たはインクの燕発を防止するため、放置状態で固化し加
熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにし
ても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイン
クが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体
に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、
熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のイン
クを使用する場合も本発明は適用可能である。このよう
な場合インクは、特開昭54−56847号公報あるい
は特開昭60−71260号公報に記載されるような、
多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物とし
て保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するよ
うな形態としてもよい。本発明においては、上述した各
インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式
を実行するものである。
【0064】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、更には送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0065】また本発明は、例えば、ホストコンピュー
タ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタ等の複数の
デバイスによって構成されるシステムにも適用でき、更
に、例えば、複写機、ファクシミリ装置等の単体の装置
に適用できる。
【0066】又、前述した実施形態の機能を実現するソ
フトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、
システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは
装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒
体に格納されたプログラムコードを読出し実行すること
にも適用できる。
【0067】この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が、上述した実施形態の機能を実現す
ることになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒
体は本発明を構成することになる。プログラムコードを
供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー
ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディス
ク、CD−ROM,CD−R,磁気テープ、不揮発性の
メモリカード、ROM等を用いることができる。
【0068】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムコードを実行することにより、上述した実施形態の機
能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指
示に基づき、コンピュータ上で稼働している OS(オ
ペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または
全部を行い、その処理によって、上述した実施形態の機
能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0069】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの・指
示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに
備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって、上述した実施形態の機能が実現され
る場合も含まれることは言うまでもない。
【0070】
【発明の効果】以上説明した如く本発明によれば、少な
くとも2つの色で異なるマスクを用い、異なるマスクに
より量子化された2色の色を用いて表現される2次色の
ドット配列が2つの色のドットを含わせてブルーノイズ
パターンになるよう配列されているマスクを用いて量子
化することにより、記録装置の有する記録色(1次色)
の中間調画像だけではなく、記録色の組み合せにより表
現される混合色の中間調画像をも含めた階調表現を、高
速且つ高画質で再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における各色の量子化ディザマス
クの生成方法を示した図である。
【図2】本実施の形態における画像処理システムを示し
たブロック図である。
【図3】記録装置の主要部の機構を示す斜視図である。
【図4】記録装置の制御ロジックを説明するブロック図
である。
【図5】画像処理の流れを説明する図である。
【図6】第2の実施の形態におけるマスクの生成方法を
説明するための図である。
【符号の説明】
1 記録シート 2 インク回復装置 3 第1搬送ローラ 4 第2搬送ローラ 5 記録ヘッド 6 キャリッジ 7 ベルト 8a,8b プーリ 9 ガイドシャフト 10 インクカートリッジ 20 制御部 20a CPU 20b ROM 20c RAM

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数色の色画像データを入力する入力手
    段と、 前記複数色の色画像データをそれぞれ異なるマスクを用
    い、それぞれ入力したビット数よりも小さいビット数の
    量子化データに量子化処理する量子化手段と、 前記量子化手段からの複数色の量子化データを出力する
    出力手段とを有し、 前記量子化手段は、前記複数色の量子化データによって
    形成される混合色の画像が、ブルーノイズ特性を有する
    ように複数色の色画像データのそれぞれを異なるマスク
    を用い量子化処理することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記ブルーノイズ特性とは、前記複数色
    の量子化データによって形成される画像の低周波数領域
    のパワースペクトルが高周波数領域のパワースペクトル
    より小さい特性であることを特徴とする請求項1記載の
    画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記量子化手段は、前記複数色の量子化
    データによって形成される画像の主周波数(カットオフ
    周波数)fgを基点に、形成される画像がfg以上の高
    周波数側のパワースペクトルの積分値(総和)が、fg
    未満の低周波数側のパワースペクトルの積分値(総和)
    以上となるように複数色の色画像データのそれぞれを異
    なるマスクを用い量子化処理することを特徴とする請求
    項1記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記fgは、記録ドットのグリッド間隔
    をR、印字比率をgとするとき、 fg=g^(1/2)/R(但し、g≦1/2)(1/
    2=50%) fg=(1−g)^(1/2)R(但し、g>1/2) であることを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記複数色の量子化データによって形成
    される混合色の画像の単位面積当たりの記録ドットによ
    って覆われる記録媒体の比率(エリアファクター)が、
    同じ階調を1色で記録した場合のエリアファクターより
    も大きく、混合色の画像の空間周波数特性がブルーノイ
    ズ特性を有することを特徴とする請求項1記載の画像処
    理装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも、1つの色の画像データを量
    子化する為に用いるマスクは、他の色の画像データを量
    子化するために用いるマスクの1部を階調方向にオフセ
    ットしたマスクであることを特徴とする請求項1記載の
    画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記出力手段からの複数色の量子化デー
    タに基づきカラー画像を記録形成する記録手段を更に有
    することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記記録手段はインク液滴を記録媒体に
    付着させることによってカラー画像を記録形成すること
    を特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 複数色の色画像データを入力する入力工
    程と、前記複数色の色画像データをそれぞれ異なるマス
    クを用い、それぞれ入力したビット数よりも小さいビッ
    トの量子化データに量子化処理する量子化工程と、前記
    量子化工程からの複数色の量子化データを出力する出力
    工程とを有し、前記量子化工程は、前記複数色の量子化
    データによって形成される混合色の画像が、ブルーノイ
    ズ特性を有するように複数色の色画像データのそれぞれ
    を異なるマスクを用い量子化処理することを特徴とする
    画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記ブルーノイズ特性とは、前記複数
    色の量子化データによって形成される画像の低周波数領
    域のパワースペクトルが高周波数領域のパワースペクト
    ルより小さい特性であることを特徴とする請求項9記載
    の画像処理方法。
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