JPH11136892A - 永久磁石電動機 - Google Patents
永久磁石電動機Info
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- JPH11136892A JPH11136892A JP9314391A JP31439197A JPH11136892A JP H11136892 A JPH11136892 A JP H11136892A JP 9314391 A JP9314391 A JP 9314391A JP 31439197 A JP31439197 A JP 31439197A JP H11136892 A JPH11136892 A JP H11136892A
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- Japan
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- permanent magnet
- hole
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- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 永久磁石電動機において、リラクタンストル
クを大きくし、高効率のモータを得る。 【解決手段】 インナーロータ型の永久磁石電動機にお
いて、ロータコア10を中心孔15の軸方向に2つのコ
ア13,16に分け、この第1のコア13には永久磁石
11を埋設するとともに、この永久磁石11のコア内径
端部にフラックスバリア用の孔12を形成し、主にマグ
ネットトルクを発生する。第2のコア16には永久磁石
11の断面形状に含まれるフラックスバリア用の孔14
を形成し、かつステータコアからの磁束の磁路に沿った
形のスリット15を形成してd軸とq軸とのインダクタ
ンスの差を大きくし、つまり大きいリラクタンストルク
のみを発生する。また、永久磁石11の端部および第1
のコア12と第2のコア14との接触面において、各孔
12,14により磁束の短絡、漏洩を防止する。
クを大きくし、高効率のモータを得る。 【解決手段】 インナーロータ型の永久磁石電動機にお
いて、ロータコア10を中心孔15の軸方向に2つのコ
ア13,16に分け、この第1のコア13には永久磁石
11を埋設するとともに、この永久磁石11のコア内径
端部にフラックスバリア用の孔12を形成し、主にマグ
ネットトルクを発生する。第2のコア16には永久磁石
11の断面形状に含まれるフラックスバリア用の孔14
を形成し、かつステータコアからの磁束の磁路に沿った
形のスリット15を形成してd軸とq軸とのインダクタ
ンスの差を大きくし、つまり大きいリラクタンストルク
のみを発生する。また、永久磁石11の端部および第1
のコア12と第2のコア14との接触面において、各孔
12,14により磁束の短絡、漏洩を防止する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はコンプレッサ等に
用いるインナーロータ型の永久磁石電動機に係り、特に
詳しくはリラクタンストルクを有効利用して高効率化を
図る永久磁石電動機に関するものである。
用いるインナーロータ型の永久磁石電動機に係り、特に
詳しくはリラクタンストルクを有効利用して高効率化を
図る永久磁石電動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】永久磁石電動機のインナーロータ構成は
磁石埋込型界磁鉄心(ロータコア)に永久磁石を埋設し
ており、例えば図11や図12に示すものが提案されて
いる。図11において、24スロットのステータコア1
内のロータコア2には、当該永久磁石電動機の極数(例
えば4極)分だけ断面長方形(板状)の永久磁石3が外
径に沿ってコア円周方向に配置され、かつそれら隣接す
る永久磁石3の間に磁束の短絡、漏洩を防止するための
フラックスバリア4が形成されている。なお、5は中心
孔(シャフト用)である。
磁石埋込型界磁鉄心(ロータコア)に永久磁石を埋設し
ており、例えば図11や図12に示すものが提案されて
いる。図11において、24スロットのステータコア1
内のロータコア2には、当該永久磁石電動機の極数(例
えば4極)分だけ断面長方形(板状)の永久磁石3が外
径に沿ってコア円周方向に配置され、かつそれら隣接す
る永久磁石3の間に磁束の短絡、漏洩を防止するための
フラックスバリア4が形成されている。なお、5は中心
孔(シャフト用)である。
【0003】ここで、永久磁石3による空隙部(ステー
タコア1の歯と永久磁石3との間)の磁束分布が正弦波
状になっているものとすると、永久磁石電動機のトルク
TはT=Pn{Φa・Ia・cosβ−0.5(Ld−
Lq)・I2・sin2β}で表される。なお、Tは出
力トルク、Φaはd,q座標軸上の永久磁石による電機
子鎖交磁束、Ld,Lqはd,q軸インダクタンス、I
aはd,q座標軸上の電機子電流の振幅、βはd,q座
標軸上の電機子電流のq軸からの進み角、Pnは極対数
である。
タコア1の歯と永久磁石3との間)の磁束分布が正弦波
状になっているものとすると、永久磁石電動機のトルク
TはT=Pn{Φa・Ia・cosβ−0.5(Ld−
Lq)・I2・sin2β}で表される。なお、Tは出
力トルク、Φaはd,q座標軸上の永久磁石による電機
子鎖交磁束、Ld,Lqはd,q軸インダクタンス、I
aはd,q座標軸上の電機子電流の振幅、βはd,q座
標軸上の電機子電流のq軸からの進み角、Pnは極対数
である。
【0004】前記数式において、第1項は永久磁石3に
よるマグネットトルクであり、第2の2項はd軸インダ
クタンスとg軸インダクタンスとの差によって生じるリ
ラクタンストルクである。詳しくは、T.IEE Ja
pan,Vol.117―D,No7,1997の論文
を参照されたい。また、図12に示すロータコア2は図
11に示す永久磁石3と異なる形状の永久磁石6を有す
る構成になっているが、前記数式の適用は明かである。
よるマグネットトルクであり、第2の2項はd軸インダ
クタンスとg軸インダクタンスとの差によって生じるリ
ラクタンストルクである。詳しくは、T.IEE Ja
pan,Vol.117―D,No7,1997の論文
を参照されたい。また、図12に示すロータコア2は図
11に示す永久磁石3と異なる形状の永久磁石6を有す
る構成になっているが、前記数式の適用は明かである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記永久磁石
電動機においては、d軸の磁路に透磁率の小さい永久磁
石3,4がほぼ直角に介在するため、d軸インダクタン
スLdがもともと小さく、q軸の磁路に比べて比較的大
きい永久磁石3,4が磁路に沿って埋込まれていること
から、q軸インダクタンスLqはLdと大差ない。この
ように、q軸インダクタンスLqが小さいことから、前
記数式におけるパラメータのインダクタンス差(Ld−
Lq)の値が小さく、したがってリラクタンストルクが
小さいという欠点がある。
電動機においては、d軸の磁路に透磁率の小さい永久磁
石3,4がほぼ直角に介在するため、d軸インダクタン
スLdがもともと小さく、q軸の磁路に比べて比較的大
きい永久磁石3,4が磁路に沿って埋込まれていること
から、q軸インダクタンスLqはLdと大差ない。この
ように、q軸インダクタンスLqが小さいことから、前
記数式におけるパラメータのインダクタンス差(Ld−
Lq)の値が小さく、したがってリラクタンストルクが
小さいという欠点がある。
【0006】この発明は前記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的はd軸とq軸のインダクタンス差を大き
くし、リラクタンストルクを大きくすることができ、高
効率のモータを得ることができるようにした永久磁石電
動機を提供することにある。
あり、その目的はd軸とq軸のインダクタンス差を大き
くし、リラクタンストルクを大きくすることができ、高
効率のモータを得ることができるようにした永久磁石電
動機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明はロータコアを内部に有する永久磁石電動
機において、前記ロータコアを中心孔の軸方向に複数の
コアに分け、少なくとも該複数のコアのうち1つのコア
に永久磁石を埋設し、他のコアに前記永久磁石の断面形
状に含まれる孔およびd軸とq軸のインダクタンスの差
を大きくするためのスリットを形成してなることを特徴
としている。
に、この発明はロータコアを内部に有する永久磁石電動
機において、前記ロータコアを中心孔の軸方向に複数の
コアに分け、少なくとも該複数のコアのうち1つのコア
に永久磁石を埋設し、他のコアに前記永久磁石の断面形
状に含まれる孔およびd軸とq軸のインダクタンスの差
を大きくするためのスリットを形成してなることを特徴
としている。
【0008】この発明はステータコア内に磁石埋込型界
磁鉄心(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機に
おいて、前記ロータコアを中心孔の軸方向に2つのコア
に分け、一方のコア(第1のコア)には少なくとも前記
永久磁石電動機の極数に合わせて永久磁石を埋設し、他
方のコア(第2のコア)には前記永久磁石に相対して同
永久磁石の断面形状に含まれるフラックスバリア用の孔
を形成するとともに、d軸とq軸のインダクタンスの差
を大きくするためのスリットを前記ステータコアからの
磁束の磁路に沿って形成してなることを特徴としてい
る。
磁鉄心(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機に
おいて、前記ロータコアを中心孔の軸方向に2つのコア
に分け、一方のコア(第1のコア)には少なくとも前記
永久磁石電動機の極数に合わせて永久磁石を埋設し、他
方のコア(第2のコア)には前記永久磁石に相対して同
永久磁石の断面形状に含まれるフラックスバリア用の孔
を形成するとともに、d軸とq軸のインダクタンスの差
を大きくするためのスリットを前記ステータコアからの
磁束の磁路に沿って形成してなることを特徴としてい
る。
【0009】この場合、前記第1のコアの永久磁石を断
面長方形で半径方向に向け、かつ当該永久磁石電動機の
極数分だけ等間隔にコア円周方向に配置して磁極の境界
線上とし、かつ該永久磁石のコア内径側端部の間にフラ
ックスバリア用の孔を形成し、前記第2のコアのフラッ
スバリア用の孔を前記永久磁石の断面長方形に含め、か
つ前記スリットを前記ステータコアからの磁束の磁路に
沿った形に形成するとよい。
面長方形で半径方向に向け、かつ当該永久磁石電動機の
極数分だけ等間隔にコア円周方向に配置して磁極の境界
線上とし、かつ該永久磁石のコア内径側端部の間にフラ
ックスバリア用の孔を形成し、前記第2のコアのフラッ
スバリア用の孔を前記永久磁石の断面長方形に含め、か
つ前記スリットを前記ステータコアからの磁束の磁路に
沿った形に形成するとよい。
【0010】前記第1のコアの永久磁石を断面長方形で
逆ハの字形に直角に配置して当該永久磁石の磁極を構成
するとともに、該逆ハの字形で直角に配置した永久磁石
の組を当該永久磁石電動機の極数分だけ等間隔にコア円
周方向に配置し、前記第2のコアのフラックスバリア用
の孔を前記永久磁石の断面長方形に含め、かつ前記スリ
ットを前記孔よりコア外径側に前記ステータコアからの
磁束の磁路に沿った形に形成するとよい。
逆ハの字形に直角に配置して当該永久磁石の磁極を構成
するとともに、該逆ハの字形で直角に配置した永久磁石
の組を当該永久磁石電動機の極数分だけ等間隔にコア円
周方向に配置し、前記第2のコアのフラックスバリア用
の孔を前記永久磁石の断面長方形に含め、かつ前記スリ
ットを前記孔よりコア外径側に前記ステータコアからの
磁束の磁路に沿った形に形成するとよい。
【0011】前記第1のコアの永久磁石を断面長方形で
コア内径に沿って当該永久磁石電動機の極数分だけ等間
隔にコア円周方向に配置し、かつ該永久磁石の両端部か
らコア外径方向に延びるフラックスバリア用の孔を形成
し、前記第2のコアのフラックスバリア用の孔を前記永
久磁石の断面長方形およびフラックスバリア用の孔の形
状に含め、かつ前記スリットを前記ステータコアからの
磁束の磁路に沿った形に形成するとよい。また、前記第
1のコアの永久磁石に希土類磁石を使用するとよい。
コア内径に沿って当該永久磁石電動機の極数分だけ等間
隔にコア円周方向に配置し、かつ該永久磁石の両端部か
らコア外径方向に延びるフラックスバリア用の孔を形成
し、前記第2のコアのフラックスバリア用の孔を前記永
久磁石の断面長方形およびフラックスバリア用の孔の形
状に含め、かつ前記スリットを前記ステータコアからの
磁束の磁路に沿った形に形成するとよい。また、前記第
1のコアの永久磁石に希土類磁石を使用するとよい。
【0012】さらに、前記第1のコアおよび第2のコア
は電磁鋼板をプレスによって打ち抜く自動積層方式で形
成しており、前記第2のコアのスリットの孔については
全てのコアを対象に打ち抜き、前記第1のコアの永久磁
石の孔については必要なコアを対象に打ち抜き、該打ち
抜いた電磁鋼板をプレス、積層した後前記永久磁石を埋
設、着磁するとよい。さらにまた、前記コアをロータコ
アとして組み込んでDCブラシレスモータとするとよ
い。
は電磁鋼板をプレスによって打ち抜く自動積層方式で形
成しており、前記第2のコアのスリットの孔については
全てのコアを対象に打ち抜き、前記第1のコアの永久磁
石の孔については必要なコアを対象に打ち抜き、該打ち
抜いた電磁鋼板をプレス、積層した後前記永久磁石を埋
設、着磁するとよい。さらにまた、前記コアをロータコ
アとして組み込んでDCブラシレスモータとするとよ
い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1ないし図10を参照して詳しく説明する。この発明の
永久磁石電動機は、永久磁石を有するコアと永久磁石を
有しないコアとによりインナーコアを構成すれば、つま
り主にマグネットトルクを発生するコアとリラクタンス
トルクを大きくするコアでインナーコアを構成すれば、
モータの高効率化が可能であることに着目にしたもので
ある。
1ないし図10を参照して詳しく説明する。この発明の
永久磁石電動機は、永久磁石を有するコアと永久磁石を
有しないコアとによりインナーコアを構成すれば、つま
り主にマグネットトルクを発生するコアとリラクタンス
トルクを大きくするコアでインナーコアを構成すれば、
モータの高効率化が可能であることに着目にしたもので
ある。
【0014】そのため、図1ないし図3示すように、こ
の永久磁石電動機のロータコア(磁石埋込型界磁鉄心)
10は、断面長方形の永久磁石11を半径方向に向けて
当該永久磁石電動機の極数(4極)分だけ等間隔に円周
方向に配置して磁極を形成し(つまり永久磁石11を磁
極の境界線上とし)、かつ永久磁石11のコア内径側端
部の間にフラックスバリア用の孔12を形成してなる第
1のコア(鉄心)13と、永久磁石を有せず、永久磁石
11の断面形状に相対してフラックスバリア用の孔14
および同孔14よりコア外径側にスリット15を形成し
た第2のコア(鉄心)16とからなる。なお、17は中
心孔(シャフト用)である。また、第1のコア13はロ
ータコア10の半分以上、つまり後述するコアを積層し
た長さ(全積層長)の半分以上とする。
の永久磁石電動機のロータコア(磁石埋込型界磁鉄心)
10は、断面長方形の永久磁石11を半径方向に向けて
当該永久磁石電動機の極数(4極)分だけ等間隔に円周
方向に配置して磁極を形成し(つまり永久磁石11を磁
極の境界線上とし)、かつ永久磁石11のコア内径側端
部の間にフラックスバリア用の孔12を形成してなる第
1のコア(鉄心)13と、永久磁石を有せず、永久磁石
11の断面形状に相対してフラックスバリア用の孔14
および同孔14よりコア外径側にスリット15を形成し
た第2のコア(鉄心)16とからなる。なお、17は中
心孔(シャフト用)である。また、第1のコア13はロ
ータコア10の半分以上、つまり後述するコアを積層し
た長さ(全積層長)の半分以上とする。
【0015】したがって、第1のコア13の孔12は永
久磁石11の磁束の短絡、漏洩を防止し、第2のコア1
6の孔14は第1のコア13と第2のコア16の接触面
において永久磁石11の磁束の短絡、漏洩を防止するフ
ラックスバリア機能を発揮する。また、図3および図4
に示すように、第2のコア16のスリット15はステー
タコア18からの磁束の磁路に沿った形であり、d軸と
q軸とのインダクタンス差を大きくする。
久磁石11の磁束の短絡、漏洩を防止し、第2のコア1
6の孔14は第1のコア13と第2のコア16の接触面
において永久磁石11の磁束の短絡、漏洩を防止するフ
ラックスバリア機能を発揮する。また、図3および図4
に示すように、第2のコア16のスリット15はステー
タコア18からの磁束の磁路に沿った形であり、d軸と
q軸とのインダクタンス差を大きくする。
【0016】図4に示す永久磁石電動機の構成図につい
て説明すると、24スロットのステータコア18は24
スロットで、三相(U相、V相およびW相)の電機子巻
線を有しているが、スロット数や電機子巻線数が異なっ
ていてもよい。なお、ステータコア18の電機子巻線
は、例えば外径側の巻線をU相、内径側の巻線をW相、
その中間の巻線をV相としている。
て説明すると、24スロットのステータコア18は24
スロットで、三相(U相、V相およびW相)の電機子巻
線を有しているが、スロット数や電機子巻線数が異なっ
ていてもよい。なお、ステータコア18の電機子巻線
は、例えば外径側の巻線をU相、内径側の巻線をW相、
その中間の巻線をV相としている。
【0017】次に、前記構成のロータコアについて説明
すると、第1のコア14においては、永久磁石11を半
径方向に向いた断面長方形としているが、例えば希土類
磁石を材料とすることにより必要な磁束密度を十分発生
させることができ、つまり必要なマグネットトルクを発
生させることができる。また、図2の曲線の実線矢印に
示すように、ステータコア18からの磁束の磁路に対し
て永久磁石の介在しない領域が存在するため、q軸イン
ダクタンスが大きく、これによりd軸とq軸のインダク
タンスの差が大きく、リラクタンストルクの発生を見る
ことができる。
すると、第1のコア14においては、永久磁石11を半
径方向に向いた断面長方形としているが、例えば希土類
磁石を材料とすることにより必要な磁束密度を十分発生
させることができ、つまり必要なマグネットトルクを発
生させることができる。また、図2の曲線の実線矢印に
示すように、ステータコア18からの磁束の磁路に対し
て永久磁石の介在しない領域が存在するため、q軸イン
ダクタンスが大きく、これによりd軸とq軸のインダク
タンスの差が大きく、リラクタンストルクの発生を見る
ことができる。
【0018】第2のコア16においては、永久磁石を有
しないため、マグネットトルクの発生はないが、スリッ
ト15によりd軸インダクタンスが極めて小さくなる一
方、大きいq軸インダクタンスに対する影響が小さいた
め、前述したようにd軸とq軸のインダクタンスの差
(Lq−Ld)を大きく、つまり大きいリラクタンスト
ルクを発生させることができる。さらに、前述したよう
に、第1のコア13の孔12より永久磁石11のコア内
径側端部における磁束の短絡、漏洩を防止し、また第2
のコア16の孔14により永久磁石11の上面端部にお
ける磁束の短絡、漏洩を防止するため、磁束密度の誤差
を防止することができる。
しないため、マグネットトルクの発生はないが、スリッ
ト15によりd軸インダクタンスが極めて小さくなる一
方、大きいq軸インダクタンスに対する影響が小さいた
め、前述したようにd軸とq軸のインダクタンスの差
(Lq−Ld)を大きく、つまり大きいリラクタンスト
ルクを発生させることができる。さらに、前述したよう
に、第1のコア13の孔12より永久磁石11のコア内
径側端部における磁束の短絡、漏洩を防止し、また第2
のコア16の孔14により永久磁石11の上面端部にお
ける磁束の短絡、漏洩を防止するため、磁束密度の誤差
を防止することができる。
【0019】このように、主としてマグネットトルクを
第1のコア12で発生し、リラクタンストルクのみを第
2のコア17で発生している。したがって、第1のコア
13ではリラクタンストルクを考慮せず、マグネットト
ルクが極力大きくなるように永久磁石11の大きさを決
めることができ、また第2のコア14ではリラクタンス
トルクが最大になるようにスリット15を決めることが
できるため、高効率のモータを得ることができる。ま
た、第2のコア16においてリラクタンストルクを大き
くすることができるため、第1のコア13の永久磁石1
の材料として、例えば高価な希土類磁石を用いた場合そ
の希土類磁石の量を多くせずに済み(永久磁石11を大
きくせずに済み)、低コストのモータを実現することが
できる。
第1のコア12で発生し、リラクタンストルクのみを第
2のコア17で発生している。したがって、第1のコア
13ではリラクタンストルクを考慮せず、マグネットト
ルクが極力大きくなるように永久磁石11の大きさを決
めることができ、また第2のコア14ではリラクタンス
トルクが最大になるようにスリット15を決めることが
できるため、高効率のモータを得ることができる。ま
た、第2のコア16においてリラクタンストルクを大き
くすることができるため、第1のコア13の永久磁石1
の材料として、例えば高価な希土類磁石を用いた場合そ
の希土類磁石の量を多くせずに済み(永久磁石11を大
きくせずに済み)、低コストのモータを実現することが
できる。
【0020】ところで、ロータコア10の製造において
は、コアプレス金型を用いて自動プレスで電磁鋼板を打
ち抜き、金型内でかしめて第1および第2のコア13,
16を一体的に形成するコア積層方式(自動積層方式)
を採用する。このプレス加工工程では、第1のコア13
を打ち抜くとき、少なくとも第2のコア16のスリット
15に相当する孔を打ち抜かず、第2のコア16を打ち
抜くとき、第1のコア13の永久磁石11の孔および孔
12を打ち抜かない。例えば、第1のコア13の永久磁
石11の孔および孔12は必要とするコアのみを対象に
打ち抜かれ、第2のコア16の孔14は全てのコアを対
象に打ち抜かれるとともに、第2のコア16のスリット
15は必要とするコアのみを対象に打ち抜かれる。そし
て、自動的にプレス、積層されたコアをかしめた後、永
久磁石11の孔に希土類磁石等の永久磁石11を収納し
て蓋をし、かつ永久磁石11を着磁する。
は、コアプレス金型を用いて自動プレスで電磁鋼板を打
ち抜き、金型内でかしめて第1および第2のコア13,
16を一体的に形成するコア積層方式(自動積層方式)
を採用する。このプレス加工工程では、第1のコア13
を打ち抜くとき、少なくとも第2のコア16のスリット
15に相当する孔を打ち抜かず、第2のコア16を打ち
抜くとき、第1のコア13の永久磁石11の孔および孔
12を打ち抜かない。例えば、第1のコア13の永久磁
石11の孔および孔12は必要とするコアのみを対象に
打ち抜かれ、第2のコア16の孔14は全てのコアを対
象に打ち抜かれるとともに、第2のコア16のスリット
15は必要とするコアのみを対象に打ち抜かれる。そし
て、自動的にプレス、積層されたコアをかしめた後、永
久磁石11の孔に希土類磁石等の永久磁石11を収納し
て蓋をし、かつ永久磁石11を着磁する。
【0021】このように、既に利用されている自動積層
方式によってロータコア10を製造することができるこ
とから、製造能率を落とすことなく、つまりコスト的に
は従来と変わらず、コストアップにならずに済む。ま
た、前述により形成されるロータコア10を組み込んで
DCブラシレスモータとし、空気調和機の圧縮機モータ
等として利用すれば、コストをアップすることなく、空
気調和機の性能アップ(運転効率の上昇、振動や騒音の
低下)を図ることができる。
方式によってロータコア10を製造することができるこ
とから、製造能率を落とすことなく、つまりコスト的に
は従来と変わらず、コストアップにならずに済む。ま
た、前述により形成されるロータコア10を組み込んで
DCブラシレスモータとし、空気調和機の圧縮機モータ
等として利用すれば、コストをアップすることなく、空
気調和機の性能アップ(運転効率の上昇、振動や騒音の
低下)を図ることができる。
【0022】図5に示すように、第1のコア13の各磁
極を2つの永久磁石19a,19bで構成してもよく、
これは図2に示す永久磁石11をコア半径方向に分割し
た形である。つまり、前実施の形態の永久磁石11は隣
接磁極の共有の形を採っているが、この実施の形態では
各磁極を2つの永久磁石19a,19bの組で構成して
いる。したがって、永久磁石19a,19bは断面長方
形で、逆ハの字形に直角をないして配置され、この永久
磁石19a,19bを等間隔で4組配置して当該磁極
(4極)を形成している。
極を2つの永久磁石19a,19bで構成してもよく、
これは図2に示す永久磁石11をコア半径方向に分割し
た形である。つまり、前実施の形態の永久磁石11は隣
接磁極の共有の形を採っているが、この実施の形態では
各磁極を2つの永久磁石19a,19bの組で構成して
いる。したがって、永久磁石19a,19bは断面長方
形で、逆ハの字形に直角をないして配置され、この永久
磁石19a,19bを等間隔で4組配置して当該磁極
(4極)を形成している。
【0023】一方、図6および図7に示すように、永久
磁石を有しない第2のコア16には前実施の形態と同様
に永久磁石19a,19bの断面形状に含まれる孔20
a,20bを形成し、かつ孔20a,20bの内側でコ
ア外径側にステータコア18からの磁束の磁路に沿った
形のスリット21を形成する。なお、図5ないし図7
中、図2ないし図4と同一部分、相当する部分には同一
符号を付して重複説明を省略する。この実施の形態で
は、前実施の形態と同様に、第1のコア13においては
主にマグネットトルクを発生し、第2のコア16におい
てはリラクタンストルクのみを発生するため、前実施の
形態で説明した効果と同様の効果を奏し、またコア製造
にあっても前実施の形態同様の作用、効果を奏し、さら
にこのロータコアをDCブラシレスモータに用いれば前
実施の形態同様の効果を奏することが明らかである。
磁石を有しない第2のコア16には前実施の形態と同様
に永久磁石19a,19bの断面形状に含まれる孔20
a,20bを形成し、かつ孔20a,20bの内側でコ
ア外径側にステータコア18からの磁束の磁路に沿った
形のスリット21を形成する。なお、図5ないし図7
中、図2ないし図4と同一部分、相当する部分には同一
符号を付して重複説明を省略する。この実施の形態で
は、前実施の形態と同様に、第1のコア13においては
主にマグネットトルクを発生し、第2のコア16におい
てはリラクタンストルクのみを発生するため、前実施の
形態で説明した効果と同様の効果を奏し、またコア製造
にあっても前実施の形態同様の作用、効果を奏し、さら
にこのロータコアをDCブラシレスモータに用いれば前
実施の形態同様の効果を奏することが明らかである。
【0024】また、図8に示すように、第1のコア13
の磁極を永久磁石22で構成してもよく、この永久磁石
22は断面長方形でコア内径(中心孔17の円周)に沿
って等間隔に極数(4極)分だけ配置される。永久磁石
22の両端部にはコア外径方向に延びる孔23a,23
b、つまりフラックスバリア用の孔を形成する。一方、
図9および図10に示すように、永久磁石を有しない第
2のコア16には、永久磁石22および孔23a,23
bの形状に含まれる孔24を形成し、孔24よりコア外
径側にステータコア18からの磁束の磁路に沿った形の
スリット25を形成する。なお、図8ないし図10中、
図2ないし図4と同一部分、相当する部分には同一符号
を付して重複説明を省略する。この場合、孔24の形状
としては、永久磁石22と孔23a,23bとの接面部
分(鈍角部分)を曲線に丸めてもよい。また、孔24は
一体でなくともよく、例えば永久磁石22、孔23aお
よび孔23bに相対して3つの孔としてもよい。
の磁極を永久磁石22で構成してもよく、この永久磁石
22は断面長方形でコア内径(中心孔17の円周)に沿
って等間隔に極数(4極)分だけ配置される。永久磁石
22の両端部にはコア外径方向に延びる孔23a,23
b、つまりフラックスバリア用の孔を形成する。一方、
図9および図10に示すように、永久磁石を有しない第
2のコア16には、永久磁石22および孔23a,23
bの形状に含まれる孔24を形成し、孔24よりコア外
径側にステータコア18からの磁束の磁路に沿った形の
スリット25を形成する。なお、図8ないし図10中、
図2ないし図4と同一部分、相当する部分には同一符号
を付して重複説明を省略する。この場合、孔24の形状
としては、永久磁石22と孔23a,23bとの接面部
分(鈍角部分)を曲線に丸めてもよい。また、孔24は
一体でなくともよく、例えば永久磁石22、孔23aお
よび孔23bに相対して3つの孔としてもよい。
【0025】この実施の形態では、前述した実施の形態
と同様に、第1のコア13においては主にマグネットト
ルクを発生し、第2のコア16においてはリラクタンス
トルクのみを発生するため、前実施の形態で説明した効
果と同様の効果を奏するが、第1のコア13における永
久磁石22がコア内径側であることから、第1のコア1
3におけるリラクタンストルクをより大きくすることが
可能である。また、コア製造にあっても前実施の形態同
様の作用、効果を奏し、さらにこのロータコアをDCブ
ラシレスモータに用いれば前実施の形態同様の効果を奏
することが明らかである。
と同様に、第1のコア13においては主にマグネットト
ルクを発生し、第2のコア16においてはリラクタンス
トルクのみを発生するため、前実施の形態で説明した効
果と同様の効果を奏するが、第1のコア13における永
久磁石22がコア内径側であることから、第1のコア1
3におけるリラクタンストルクをより大きくすることが
可能である。また、コア製造にあっても前実施の形態同
様の作用、効果を奏し、さらにこのロータコアをDCブ
ラシレスモータに用いれば前実施の形態同様の効果を奏
することが明らかである。
【0026】さらにまた、前述した実施の形態の第1の
コア13の永久磁石11,19a,19b,22は全て
断面長方形であり、つまり曲線部分がないため、低コス
トの直線加工(研磨)で永久磁石11,19a,19
b,22を得ることができる。なお、前述した実施の形
態では、当該永久磁石電動機の極数を4極とした例で説
明したが、他の極数の場合、同極数に応じた永久磁石を
用いれば、前述した効果を得ることができることは明か
である。
コア13の永久磁石11,19a,19b,22は全て
断面長方形であり、つまり曲線部分がないため、低コス
トの直線加工(研磨)で永久磁石11,19a,19
b,22を得ることができる。なお、前述した実施の形
態では、当該永久磁石電動機の極数を4極とした例で説
明したが、他の極数の場合、同極数に応じた永久磁石を
用いれば、前述した効果を得ることができることは明か
である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この永久磁石電動
機の請求項1記載の発明によると、ロータコアを内部に
有する永久磁石電動機において、前記ロータコアを中心
孔の軸方向に複数のコアに分け、少なくともこの複数の
コアのうち1つのコアに永久磁石を埋設し、他のコアに
前記永久磁石の断面形状に含まれる孔およびd軸とq軸
のインダクタンスの差を大きくするためのスリットを形
成したので、他のコアにおいてリラクタンストルクのみ
を発生し、かつそのリラクタンストルクを大きくするこ
とができ、高効率のモータを得ることができるという効
果がある。
機の請求項1記載の発明によると、ロータコアを内部に
有する永久磁石電動機において、前記ロータコアを中心
孔の軸方向に複数のコアに分け、少なくともこの複数の
コアのうち1つのコアに永久磁石を埋設し、他のコアに
前記永久磁石の断面形状に含まれる孔およびd軸とq軸
のインダクタンスの差を大きくするためのスリットを形
成したので、他のコアにおいてリラクタンストルクのみ
を発生し、かつそのリラクタンストルクを大きくするこ
とができ、高効率のモータを得ることができるという効
果がある。
【0028】請求項2記載の発明によると、ステータコ
ア内に磁石埋込型界磁鉄心(ロータコア)を配置してな
る永久磁石電動機において、前記ロータコアを中心孔の
軸方向に2つのコアに分け、一方のコア(第1のコア)
には少なくとも前記永久磁石電動機の極数に合わせて永
久磁石を埋設し、他方のコア(第2のコア)には前記永
久磁石に相対して同永久磁石の断面形状に含まれるフラ
ックスバリア用の孔を形成するとともに、d軸とq軸の
インダクタンスの差を大きくするためのスリットを前記
ステータコアからの磁束の磁路に沿って形成したので、
第1のコアにおいては主としてマグネットトルクを従来
と同様に発生し、第2のコアにおいてはリラクタンスト
ルクのみを発生させることができ、しかもそのリラクタ
ンスを大きくすることができ、高効率のモータを得るこ
とができるという効果がある。
ア内に磁石埋込型界磁鉄心(ロータコア)を配置してな
る永久磁石電動機において、前記ロータコアを中心孔の
軸方向に2つのコアに分け、一方のコア(第1のコア)
には少なくとも前記永久磁石電動機の極数に合わせて永
久磁石を埋設し、他方のコア(第2のコア)には前記永
久磁石に相対して同永久磁石の断面形状に含まれるフラ
ックスバリア用の孔を形成するとともに、d軸とq軸の
インダクタンスの差を大きくするためのスリットを前記
ステータコアからの磁束の磁路に沿って形成したので、
第1のコアにおいては主としてマグネットトルクを従来
と同様に発生し、第2のコアにおいてはリラクタンスト
ルクのみを発生させることができ、しかもそのリラクタ
ンスを大きくすることができ、高効率のモータを得るこ
とができるという効果がある。
【0029】請求項3記載の発明によると、請求項2に
おいて第1のコアの永久磁石を断面長方形で半径方向に
向け、かつ当該永久磁石電動機の極数分だけ等間隔にコ
ア円周方向に配置して磁極の境界線上とし、かつこの永
久磁石のコア内径側端部の間にフラックスバリア用の孔
を形成し、前記第2のコアのフラッスバリア用の孔を前
記永久磁石の断面長方形に含め、かつ前記スリットを前
記ステータコアからの磁束の磁路に沿った形に形成した
ので、請求項2の効果に加え、永久磁石の磁束の短絡、
漏洩を端部および第1のコアと第2のコアとの接触面で
防止することができるとともに、磁束密度の誤差を防止
することができ、ひいてはモータの品質向上が図れると
いう効果がある。また、第1のコアにおいてステータコ
アからの磁束の磁路に永久磁石の介在しない領域が生じ
ることから、リラクタンストルクの発生が期待できると
いう効果がある。
おいて第1のコアの永久磁石を断面長方形で半径方向に
向け、かつ当該永久磁石電動機の極数分だけ等間隔にコ
ア円周方向に配置して磁極の境界線上とし、かつこの永
久磁石のコア内径側端部の間にフラックスバリア用の孔
を形成し、前記第2のコアのフラッスバリア用の孔を前
記永久磁石の断面長方形に含め、かつ前記スリットを前
記ステータコアからの磁束の磁路に沿った形に形成した
ので、請求項2の効果に加え、永久磁石の磁束の短絡、
漏洩を端部および第1のコアと第2のコアとの接触面で
防止することができるとともに、磁束密度の誤差を防止
することができ、ひいてはモータの品質向上が図れると
いう効果がある。また、第1のコアにおいてステータコ
アからの磁束の磁路に永久磁石の介在しない領域が生じ
ることから、リラクタンストルクの発生が期待できると
いう効果がある。
【0030】請求項4記載の発明によると、請求項2に
おいて第1のコアの永久磁石を断面長方形で逆ハの字形
に直角に配置して当該永久磁石の磁極を構成するととも
に、この逆ハの字形で直角に配置した永久磁石の組を当
該永久磁石電動機の極数分だけ等間隔にコア円周方向に
配置し、前記第2のコアのフラックスバリア用の孔を前
記永久磁石の断面長方形に含め、かつ前記スリットを前
記孔よりコア外径側に前記ステータコアからの磁束の磁
路に沿った形に形成したので、請求項2の効果に加え、
請求項3と同様の効果を奏する。
おいて第1のコアの永久磁石を断面長方形で逆ハの字形
に直角に配置して当該永久磁石の磁極を構成するととも
に、この逆ハの字形で直角に配置した永久磁石の組を当
該永久磁石電動機の極数分だけ等間隔にコア円周方向に
配置し、前記第2のコアのフラックスバリア用の孔を前
記永久磁石の断面長方形に含め、かつ前記スリットを前
記孔よりコア外径側に前記ステータコアからの磁束の磁
路に沿った形に形成したので、請求項2の効果に加え、
請求項3と同様の効果を奏する。
【0031】請求項5記載の発明によると、請求項2に
おいて前記第1のコアの永久磁石を断面長方形でコア内
径に沿って当該永久磁石電動機の極数分だけ等間隔にコ
ア円周方向に配置し、かつ該永久磁石の両端部からコア
外径方向に延びるフラックスバリア用の孔を形成し、前
記第2のコアのフラックスバリア用の孔を前記永久磁石
の断面長方形およびフラックスバリア用の孔の形状に含
め、かつ前記スリットを前記ステータコアからの磁束の
磁路に沿った形に形成したので、請求項2の効果に加
え、請求項3または4と同様の効果を奏し、しかも第1
のコアにおいてより大きいリタクタンストルクの発生が
期待できることから、リラクタンストルクの大きいモー
タが得られる。
おいて前記第1のコアの永久磁石を断面長方形でコア内
径に沿って当該永久磁石電動機の極数分だけ等間隔にコ
ア円周方向に配置し、かつ該永久磁石の両端部からコア
外径方向に延びるフラックスバリア用の孔を形成し、前
記第2のコアのフラックスバリア用の孔を前記永久磁石
の断面長方形およびフラックスバリア用の孔の形状に含
め、かつ前記スリットを前記ステータコアからの磁束の
磁路に沿った形に形成したので、請求項2の効果に加
え、請求項3または4と同様の効果を奏し、しかも第1
のコアにおいてより大きいリタクタンストルクの発生が
期待できることから、リラクタンストルクの大きいモー
タが得られる。
【0032】請求項6記載の発明によると、請求項2,
3,4または5における第1のコアの永久磁石に希土類
磁石を使用したので、請求項2,3,4または5の効果
に加え、リラクタンストルクが大きい分、希土類磁石の
量を多くせずに済み(使用量を抑えることができ)、低
コストのモータの実現が可能となる。
3,4または5における第1のコアの永久磁石に希土類
磁石を使用したので、請求項2,3,4または5の効果
に加え、リラクタンストルクが大きい分、希土類磁石の
量を多くせずに済み(使用量を抑えることができ)、低
コストのモータの実現が可能となる。
【0033】請求項7記載の発明によると、請求項2,
3,4,5または6における第1のコアおよび第2のコ
アは電磁鋼板をプレスによって打ち抜く自動積層方式で
形成しており、前記第2のコアのスリットの孔について
は全てのコアを対象に打ち抜き、前記第1のコアの永久
磁石の孔については必要なコアを対象に打ち抜き、該打
ち抜いた電磁鋼板をプレス、積層した後前記永久磁石を
埋設、着磁してなるので、請求項2,3,4,5または
6の効果に加え、製造能率を落とすことなく、つまりコ
スト的には従来と変わらず、コストアップにならずに済
むという効果がある。
3,4,5または6における第1のコアおよび第2のコ
アは電磁鋼板をプレスによって打ち抜く自動積層方式で
形成しており、前記第2のコアのスリットの孔について
は全てのコアを対象に打ち抜き、前記第1のコアの永久
磁石の孔については必要なコアを対象に打ち抜き、該打
ち抜いた電磁鋼板をプレス、積層した後前記永久磁石を
埋設、着磁してなるので、請求項2,3,4,5または
6の効果に加え、製造能率を落とすことなく、つまりコ
スト的には従来と変わらず、コストアップにならずに済
むという効果がある。
【0034】請求項8記載の発明によると、請求項1,
2,3,4,5,6または7におけるコアをロータコア
として組み込んでDCブラシレスモータとしたので、請
求項1,2,3,4,5,6または7の効果に加え、そ
のDCブラシレスモータを空気調和機等のコンプレッサ
等に用いれば、コストをアップすることなく、空気調和
機等の機器の性能アップ(運転効率の上昇、振動や騒音
の低下)を図ることができるという効果がある。
2,3,4,5,6または7におけるコアをロータコア
として組み込んでDCブラシレスモータとしたので、請
求項1,2,3,4,5,6または7の効果に加え、そ
のDCブラシレスモータを空気調和機等のコンプレッサ
等に用いれば、コストをアップすることなく、空気調和
機等の機器の性能アップ(運転効率の上昇、振動や騒音
の低下)を図ることができるという効果がある。
【図1】この発明の実施の形態を示す永久磁石電動機の
ロータコアの概略的縦断面図。
ロータコアの概略的縦断面図。
【図2】図1に示すロータコアを構成する第1のコアの
概略的平面図。
概略的平面図。
【図3】図1に示すロータコアを構成する第2のコアの
概略的平面図。
概略的平面図。
【図4】図1に示すロータコアを有する永久磁石電動機
の概略的平面図。
の概略的平面図。
【図5】この発明の他の実施の形態を示すロータコアを
構成する第1のコアの概略的平面図。
構成する第1のコアの概略的平面図。
【図6】図5に示す第1のコアと組み合わせてロータコ
アを構成する第2のコアの概略的縦断面図。
アを構成する第2のコアの概略的縦断面図。
【図7】図5および図6によるロータコアを有する永久
磁石電動機の概略的平面図。
磁石電動機の概略的平面図。
【図8】この発明の他の実施の形態を示すロータコアを
構成する第1のコアの概略的平面図。
構成する第1のコアの概略的平面図。
【図9】図8に示す第1のコアと組み合わせてロータコ
アを構成する第2のコアの概略的縦断面図。
アを構成する第2のコアの概略的縦断面図。
【図10】図8および図9によるロータコアを有する永
久磁石電動機の概略的平面図。
久磁石電動機の概略的平面図。
【図11】従来の永久磁石電動機ロータの概略的平面
図。
図。
【図12】従来の永久磁石電動機ロータの概略的平面
図。
図。
10 ロータコア(磁石埋込型界磁鉄心) 11,19a,19b,22 永久磁石(希土類磁石) 12,14,20a,20b,23a,23b,24
孔(フラックスバリア用) 13 第1のコア 15,21,25 スリット 16 第2のコア 17 中心孔(シャフト用) 18 ステータコア
孔(フラックスバリア用) 13 第1のコア 15,21,25 スリット 16 第2のコア 17 中心孔(シャフト用) 18 ステータコア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河合 裕司 神奈川県川崎市高津区末長1116番地 株式 会社富士通ゼネラル内 (72)発明者 相馬 裕治 神奈川県川崎市高津区末長1116番地 株式 会社富士通ゼネラル内 (72)発明者 河西 宏治 神奈川県川崎市高津区末長1116番地 株式 会社富士通ゼネラル内 (72)発明者 福田 好史 神奈川県川崎市高津区末長1116番地 株式 会社富士通ゼネラル内
Claims (8)
- 【請求項1】 ロータコアを内部に有する永久磁石電動
機において、前記ロータコアを中心孔の軸方向に複数の
コアに分け、少なくとも該複数のコアのうち1つのコア
に永久磁石を埋設し、他のコアに前記永久磁石の断面形
状に含まれる孔およびd軸とq軸のインダクタンスの差
を大きくするためのスリットを形成してなることを特徴
とする永久磁石電動機。 - 【請求項2】 ステータコア内に磁石埋込型界磁鉄心
(ロータコア)を配置してなる永久磁石電動機におい
て、前記ロータコアを中心孔の軸方向に2つのコアに分
け、一方のコア(第1のコア)には少なくとも前記永久
磁石電動機の極数に合わせて永久磁石を埋設し、他方の
コア(第2のコア)には前記永久磁石に相対して同永久
磁石の断面形状に含まれるフラックスバリア用の孔を形
成するとともに、d軸とq軸のインダクタンスの差を大
きくするためのスリットを前記ステータコアからの磁束
の磁路に沿って形成してなることを特徴とする永久磁石
電動機。 - 【請求項3】 前記第1のコアの永久磁石を断面長方形
で半径方向に向け、かつ当該永久磁石電動機の極数分だ
け等間隔にコア円周方向に配置して磁極の境界線上と
し、かつ該永久磁石のコア内径側端部の間にフラックス
バリア用の孔を形成し、前記第2のコアのフラッスバリ
ア用の孔を前記永久磁石の断面長方形に含め、かつ前記
スリットを前記ステータコアからの磁束の磁路に沿った
形に形成した請求項2記載の永久磁石電動機。 - 【請求項4】 前記第1のコアの永久磁石を断面長方形
で逆ハの字形に直角に配置して当該永久磁石の磁極を構
成するとともに、該逆ハの字形で直角に配置した永久磁
石の組を当該永久磁石電動機の極数分だけ等間隔にコア
円周方向に配置し、前記第2のコアのフラックスバリア
用の孔を前記永久磁石の断面長方形に含め、かつ前記ス
リットを前記孔よりコア外径側に前記ステータコアから
の磁束の磁路に沿った形に形成した請求項2記載の永久
磁石電動機。 - 【請求項5】 前記第1のコアの永久磁石を断面長方形
でコア内径に沿って当該永久磁石電動機の極数分だけ等
間隔にコア円周方向に配置し、かつ該永久磁石の両端部
からコア外径方向に延びるフラックスバリア用の孔を形
成し、前記第2のコアのフラックスバリア用の孔を前記
永久磁石の断面長方形およびフラックスバリア用の孔の
形状に含め、かつ前記スリットを前記ステータコアから
の磁束の磁路に沿った形に形成した請求項2記載の永久
磁石電動機。 - 【請求項6】 前記第1のコアの永久磁石に希土類磁石
を使用した請求項2,3,4または5記載の永久磁石電
動機。 - 【請求項7】 前記第1のコアおよび第2のコアは電磁
鋼板をプレスによって打ち抜く自動積層方式で形成して
おり、前記第2のコアのスリットの孔については全ての
コアを対象に打ち抜き、前記第1のコアの永久磁石の孔
については必要なコアを対象に打ち抜き、該打ち抜いた
電磁鋼板をプレス、積層した後前記永久磁石を埋設、着
磁してなる請求項2,3,4,5または6記載の永久磁
石電動機。 - 【請求項8】 前記コアをロータコアとして組み込んで
DCブラシレスモータとした請求項1,2,3,4,
5,6または7記載の永久磁石電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9314391A JPH11136892A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 永久磁石電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9314391A JPH11136892A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 永久磁石電動機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11136892A true JPH11136892A (ja) | 1999-05-21 |
Family
ID=18052788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9314391A Pending JPH11136892A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 永久磁石電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11136892A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003018777A (ja) * | 2001-04-25 | 2003-01-17 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電動機 |
US6563246B1 (en) | 1999-10-14 | 2003-05-13 | Denso Corporation | Rotary electric machine for electric vehicle |
US6844647B2 (en) * | 2002-08-27 | 2005-01-18 | Seiberco Incorporated | Permanent magnet motor having flux density characteristics that are internally variable |
US6853106B2 (en) | 2000-06-02 | 2005-02-08 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Brushless motor |
JP2005307845A (ja) * | 2004-04-21 | 2005-11-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 密閉型圧縮機 |
US7482724B2 (en) | 2004-02-05 | 2009-01-27 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Ipm electric rotating machine |
US7635039B2 (en) | 2004-01-13 | 2009-12-22 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Series hybrid electric vehicle |
JP2012050331A (ja) * | 2011-12-05 | 2012-03-08 | Mitsubishi Electric Corp | 電動機 |
CN103441592A (zh) * | 2013-08-12 | 2013-12-11 | 浙江大学 | 新型磁通可调永磁同步电机 |
JP2015139234A (ja) * | 2014-01-20 | 2015-07-30 | アイチエレック株式会社 | 回転子および永久磁石電動機 |
DE112022000333T5 (de) | 2021-02-15 | 2023-09-21 | Fanuc Corporation | Kernblock für Motor und Verfahren zur Herstellung eines Kernblocks für Motor |
-
1997
- 1997-10-30 JP JP9314391A patent/JPH11136892A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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