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JPH11114800A - 円筒体の鏡面研磨方法 - Google Patents

円筒体の鏡面研磨方法

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Publication number
JPH11114800A
JPH11114800A JP30484597A JP30484597A JPH11114800A JP H11114800 A JPH11114800 A JP H11114800A JP 30484597 A JP30484597 A JP 30484597A JP 30484597 A JP30484597 A JP 30484597A JP H11114800 A JPH11114800 A JP H11114800A
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JP
Japan
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cylindrical body
polishing
grindstone
pva
mirror
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JP30484597A
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Etsuji Yamagami
悦二 山上
Mori Shigeta
核 重田
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THINK LAB KK
Think Laboratory Co Ltd
Original Assignee
THINK LAB KK
Think Laboratory Co Ltd
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バフ研磨によらないで砥石研磨によって迅速
かつ高精度な鏡面研磨が行える研磨砥石による円筒体の
鏡面研磨方法。 【解決手段】 円筒体Wを両端チャックして回転し、該
円筒体Wをフリー回転自在なPVA砥石27bの砥石端
面で押圧しかつ押圧箇所に潤滑液をかけつつ円筒体の回
転にPVA砥石27bを連れ回りさせPVA砥石27b
を移動することにより、円筒体WとPVA砥石27bの
線接触箇所に微小な相対速度を生じさせて円筒体Wを鏡
面研磨する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、円筒研磨する前
の円筒体の円筒精度が低くても、また円筒研磨精度が低
い円筒研磨装置を用いても、円筒体を全長にわたり均一
な直径となるように極めて高い円筒研磨精度が短時間に
得られ、さらにバフ研磨によらないで砥石研磨によって
迅速かつ高精度な鏡面研磨が行える研磨砥石による円筒
体の鏡面研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被製版ロールの中程の直径が両端
部の直径よりも大きいか小さいと、印刷が行われないの
で、被製版ロールは極めて高い円筒精度が要求される。
また、圧延ロールは更に高い円筒精度が要求される。し
かるに、砥石研磨装置で円筒体の円筒研磨を行うと、研
磨砥石の表面が漸次に崩壊していくので、その分につい
て補正をかけて円筒研磨を行うことで円筒精度を出すよ
うになっている。さらに、被製版ロールと圧延ロールの
いずれも鏡面研磨が施される必要がある。従来、200
0番〜3000番位の目が細かい炭化珪素製の研磨砥石
で円筒体を研磨しても鏡面研磨することは不可能であっ
た。従来において、移動可能かつ回転不能な平滑な研磨
砥石を回転される円筒体に押しつけると鏡面になること
が知られているが、これは、研磨砥石の目が直ぐに埋ま
ってしまうことから、円筒体の表面を研磨しているので
なく目が埋まった砥石をこすりつけて光沢をだしている
ものであり、均一な鏡面研磨が不可能であった。従来、
円筒体の鏡面研磨は、もっぱらバフ研磨により行われて
いた。詳述すると、800番位の目が粗い炭化珪素製の
研磨砥石で円筒研磨してから2000番〜3000番位
の目の細かい炭化珪素製の研磨砥石で精密円筒研磨して
からバフ研磨により鏡面研磨していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、円筒研
磨する前の円筒体の円筒精度が低い場合、上記従来の補
正をかけた円筒研磨を行っても円筒精度が高くなるとは
限らない。高い円筒精度を有する砥石研磨装置で補正を
かけて大きな研磨代をとって一回で円筒体の一端から他
端まで円筒研磨すると、円筒研磨する前の円筒体の円筒
精度がそのまま反映した円筒研磨精度しか得られない。
円筒研磨する前の円筒体の円筒精度が低くても、高い円
筒精度を得るには、極めて高い円筒精度を有する砥石研
磨装置を使用しかつ研磨砥石の表面が漸次に崩壊してい
く分について補正をかけて極めて微小な研磨代となるよ
うに円筒研磨を行うことを何回も反復して円筒体の中程
と両端部の直径の差を解消していく必要があった。そし
て、円筒研磨後は円筒体を取外し測定器に載置して円筒
精度を測定する必要があり、もしも、円筒精度が出てい
ないときは、円筒体を再び精密円筒研磨して再び円筒精
度を測定することを反復していたので、大変煩雑である
とともに時間がかかっていた。また、円筒研磨を反復す
ると、円筒体の直径が小さくなり過ぎる惧れがあった。
バフ研磨により円筒体を鏡面研磨すると、塵埃、騒音の
解消が問題となり、鏡面研磨に要する時間も長く、かつ
熟練が必要であった。
【0004】本発明は、上述した点に鑑み案出したもの
で、円筒研磨する前の円筒体の円筒精度が低くても、ま
た円筒研磨精度が低い円筒研磨装置を用いても、円筒体
を全長にわたり均一な直径となるように極めて高い円筒
研磨精度が短時間に得られ、さらにバフ研磨によらない
で砥石研磨によって迅速かつ高精度な鏡面研磨が行える
研磨砥石による円筒体の鏡面研磨方法を提供することを
目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明は、円筒体を両
端チャックして回転し、該円筒体をフリー回転自在なP
VA砥石の砥石端面で押圧しかつ押圧箇所に潤滑液をか
けつつ円筒体の回転にPVA砥石を連れ回りさせPVA
砥石を移動することにより、円筒体とPVA砥石の線接
触箇所に微小な相対速度を生じさせて円筒体を鏡面研磨
することを特徴とする円筒体の鏡面研磨方法を提供する
ものである。また本願発明は、円筒体を両端チャックし
て回転し、該円筒体にフリー回転自在なPVA砥石で押
圧しかつ潤滑液をかけつつ移動して仕上げ研磨を行い、
次いで、円筒体を仕上げ研磨時の回転数よりも大きな回
転数で回転し該円筒体に前記PVA砥石を前記研磨時の
駆動源との接続を解いてフリー回転自在として前記研磨
圧力の数倍の一定圧で押圧しかつ押圧箇所に潤滑液をか
けて円筒体の回転にPVA砥石を移動することにより、
円筒体とPVA砥石の線接触箇所に微小な相対速度を生
じさせて円筒体を鏡面研磨することを特徴とする円筒体
の鏡面研磨方法を提供するものである。さらに本願発明
は、円筒体を両端チャックして回転し、該円筒体に回転
駆動される粗研磨砥石の端面を押圧し潤滑液をかけつつ
移動して全長が均一径となるように研磨し、次いで、円
筒体を逆回転して粗研磨砥石により円筒体に付いたピッ
チ縞を除去する研磨を行い、次いで、円筒体に回転駆動
されるPVA砥石で押圧しかつ潤滑液をかけつつ移動し
て仕上げ研磨を行い、次いで、円筒体を仕上げ研磨時の
回転数よりも大きな回転数で回転しフリー回転自在とし
た前記PVA砥石を前記研磨圧力の数倍の一定圧で押圧
しかつ潤滑液をかけて円筒体の回転にPVA砥石を移動
することにより、円筒体とPVA砥石の線接触箇所に微
小な相対速度を生じさせて円筒体を鏡面研磨することを
特徴とする円筒体の鏡面研磨方法を提供するものであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】先ず、本願発明の円筒体の鏡面研
磨方法を実施するための円筒研磨装置を図1及び図2を
参照して簡単に説明する。この円筒研磨装置は、ツーヘ
ッド型研磨装置である。図1及び図2において、円筒体
Wは、図示しないモータにより回転されるチャックコー
ン21aと図示しない直動装置のブラケットに枢支され
たチャックコーン21bにより両端チャックされ回転さ
れるようになっている。符号22はXテーブルでありX
方向(円筒体Wの円筒面に平行)に移動自在である。符
号23a,23bはX−Yテーブルであり、Xテーブル
22に搭載されていてXテーブル22と一体にX方向に
移動自在であるとともにXテーブル22に取り付けられ
たY方向移動装置24a,24bによりY方向(円筒体
Wの円筒軸と直角方向)に移動自在である。符号25
a,25bは可動ブラケットでありX−Yテーブル22
に設けられたシリンダ装置26a,26a、26b,2
6bのピストンによって支持されY方向に移動自在であ
る。符号27aは目の粗さが800番の炭化珪素製の研
磨砥石であり、シャフト28aがX−Yテーブル23a
に設けられた軸受29aによって枢支されかつX−Yテ
ーブル23に設けられたモータ30aにより高速回転さ
れるようになっており、また符号27bは目の粗さが6
000番のPVA研磨砥石(通称、スポンジ砥石とい
う。炭化珪素に接着剤としてPVA(ポリビニールアル
コール)とフェノールを添加し焼結してなる。)であ
り、シャフト28bがX−Yテーブル23bに設けられ
た軸受29bによって枢支されかつX−Yテーブル23
bに設けられたモータ30bにより高速回転されるよう
になっている。符号31は高圧空気発生用ブロアーであ
り、Xテーブル22に搭載されていて高圧空気をシリン
ダ装置26a,26a、26b,26bに供給する。図
示しないコントローラは、シリンダ装置26a,26
a、26b,26bに付設されている図示しない圧力セ
ンサの信号を入力することにより、研磨砥石27を円筒
体Wに押圧する研磨圧力がコントローラに指示した研磨
データに一致するようにシリンダ圧力を自由に調整でき
る。従って、この円筒研磨装置は、研磨砥石27aまた
は27bを円筒体Wに近接してから円筒体Wを回転しシ
リンダ装置26a,26aまたは26b,26bを伸長
作動すると、研磨砥石27aまたは27bを円筒体Wに
密着して一定圧力で研磨することができ、Xテーブル2
2を移動すれば円筒研磨ができる。
【0007】次に、本願発明の実施の形態にかかる円筒
体の鏡面研磨方法を説明する。この円筒体の鏡面研磨方
法は、図1に示すように、円筒体Wを両端チャックして
回転し、該円筒体Wに回転駆動される例えば800番の
炭化珪素製の研磨砥石27aの端面を押圧し潤滑液をか
けつつ図2(a),(b)に示す移動順序で移動して全
長が均一径となるように研磨し、次いで、円筒体Wを逆
回転して研磨砥石27aにより円筒体Wに付いたピッチ
縞を除去する研磨を行い、次いで、図3に示すように、
円筒体Wに回転駆動される例えば2000番から600
0番のPVA砥石27bで押圧しかつ潤滑液をかけつつ
移動して仕上げ研磨を行い、次いで、円筒体Wを仕上げ
研磨時の回転数よりも2から3倍大きな回転数で回転し
モータ30bを駆動停止してフリー回転自在としたPV
A砥石27bを前記研磨圧力の2から3倍の一定圧で押
圧することにより、PVA砥石27bを円筒体Wの回転
に連れ回り回転させ、もって、図4に示すように、PV
A砥石27bにおいて回転半径に比例した速度分布を得
るようにして、これにより、図5に示すように、PVA
砥石27bの線接触箇所において円筒体Wに対する微小
な相対速度を得て、そうして、円筒体WとPVA砥石2
7bの接触箇所に潤滑液をかけつつPVA砥石27bを
移動することにより円筒体Wを鏡面研磨するものであ
る。
【0008】次に、図2(a)、図2(b)を参照して
円筒体の全長が均一径となるように研磨する移動順序を
説明する。図2(a)は、チャックコーン21aとチャ
ックコーン21bにより両端チャックされ回転される円
筒体Wを研磨砥石27aで研磨する所を示すもので、図
中の数値は、円筒体Wの一定ピッチ毎に各区間の計測直
径値を補正した研磨前直径値を示す。図2(a)は、円
筒体Wの一端から10mm離れた位置の直径を計測し、
次いで30mmピッチで直径を計測し、最後の計測箇所
から円筒体Wの他端まで10mm離れている所を示す。
直径計測は、小数点第三位まで計測して小数点第三位を
四捨五入した。研磨砥石27aは、円筒体Wに密着し研
磨圧力を一定に保って一方向へ移動するときの一回の研
磨寸法が2.5ミクロンとなるように、研磨圧力が調整
されて研磨を行えるようになっており、研磨砥石27a
が一往復研磨すると円筒体Wは直径が10ミクロン小さ
くなるように研磨される。従って、各区間の研磨前直径
値の最小位は、小数点第二位であるので研磨砥石の一回
の研磨寸法が2.5ミクロンであるから該一回の研磨寸
法の四倍となるように値に補正されている。図2(b)
は、円筒体の各区間の研磨前直径値をブロック積みの棒
グラフで示しかつブロックを取り除く順序を矢印と番号
で示すことにより研磨砥石の移動を説明するものであ
る。図中、左の数値は直径値であり、一目盛りは5ミク
ロンである。従って、一つのブロックの高さは5ミクロ
ンある。研磨砥石の一回の研磨寸法が2.5ミクロンで
あるので、研磨砥石を一往復することにより一つのブロ
ックを取り除くことができる。以下に、ブロックを取り
除く順序の説明を通して、直径が最終的に均一になるこ
とを概念的に説明する。ブロックが積まれたものである
ならば、下段のブロックを取り除くとその上に積まれて
いるブロックは一段下がる。実際の研磨は内部から先に
行うことはできない。しかし、ある区間の研磨を最上段
のブロックに対する研磨ではなく下段のブロックに対す
る研磨に相当するものと概念的に決めて直径を小さく研
磨していく考えることができる。しかして、研磨砥石2
7aを円筒体Wに密着し一回の研磨寸法が2.5ミクロ
ンとなるように研磨圧力を一定に保って図2(b)中の
矢印に付けた符号1から符号18に示す順序で往復移動
を繰り返しつつ研磨することにより、一往復研磨したブ
ロックを取り除いていくと、円筒体全長を研磨前最小直
径値よりも一往復研磨した小さい均一径に研磨すること
ができる。図2(b)中の1から18に示す往復移動の
順序は以下の規則に従っている。研磨前最小直径値より
も大きな研磨代部分に相当するブロックは、図2(b)
中の矢印に付けた符号1、2、4、6、8、10、1
2、14、16の順序で往復研磨を完了した順に取り除
く。従って、ブロックが研磨前直径値に比例して積まれ
ているので、各区間の研磨前最小直径値よりも大きな研
磨代部分に相当するブロックは、積まれているブロック
の数だけ研磨移動を往復したときに全部取り除くことが
できる。図2(b)中の例えば符号1の往復研磨を行う
ことで概念的に同じ段のブロックの取り除くことは、各
区間の研磨代部分が連続して存在するときはその連続す
る区間を往復研磨することを意味している。また、図2
(b)中の例えば符号2の往復研磨を行って概念的に同
じ段のブロックの取り除くように連続する区間を往復研
磨すると、符号4の往復区間のブロックと符号6の往復
区間のブロックとに別れる。そこで、研磨砥石は、符号
3の矢印区間のブロックの符号3の方向に研磨して符号
4の往復研磨を行って符号4の矢印区間のブロックを取
り除き、次いで、符号5の矢印区間のブロックの符号5
の方向に研磨して符号6の往復研磨を行って符号6の矢
印区間のブロックを取り除くようにして、研磨砥石の研
磨圧力を零にしたりさらに研磨砥石を円筒体から離した
りしない。すなわち、往復研磨を少なくとも一回行って
なお存在する研磨代部分が離れるときは、既に研磨前最
小直径値に研磨した区間を円筒体の一端から他端に向か
って研磨移動する。さらに、図2(b)中の符号16の
往復研磨を行うと、研磨前最小直径値よりも大きな研磨
代部分がなくなるまで研磨したことになるので、引き続
いて、符号17の方向に既に研磨前最小直径値に研磨し
た区間を研磨する。もって、円筒体の全長を研磨前最小
直径値よりも一方向に一回研磨した小さい均一径となる
ように断続して研磨したことになる。そこで、最後に、
円筒体の他端から一端に向かって図2(b)中の符号1
8の復動研磨を行う。これによって、円筒体の全長を研
磨前最小直径値よりも一往復研磨した小さい均一径とな
るように研磨したことになる。実際の研磨は内部から先
に行うことは不可能であるが、上記のブロックを取り除
く順序で説明するように砥石研磨の移動を行うと、円筒
体の直径が小さくなる状態が、り、あたかも下段のブロ
ックを取り除くと上段のブロックが一段落ち、かつブロ
ックが取り除かれる順番に対応するように概念的に把握
することができ、結果として、必要最小限の砥石研磨の
移動により、円筒体の全長を研磨前最小直径値よりも一
往復研磨した小さい均一径となるように精密研磨するこ
とができる。なお、図2(b)中の符号18の研磨を行
うことは、本願発明の必須要件ではない。その理由は、
符号17の研磨を終了した時点で均一径となるからであ
る。また、符号18の研磨を行うことを必須要件とすれ
ば、符号17の研磨を終了した時点で円筒体を取外し別
の研磨装置に取り付けて符号18の研磨を行うことが考
えられるからである。
【0009】図6は、研磨砥石の別の移動順序を示す図
である。この移動順序によれば、研磨開始位置及び研磨
終了位置が円筒体の中程になっている。符号1と3の往
復研磨と符号13と19の往復研磨はストロークの大小
と研磨順の関係が逆転している。このことは、本願発明
の円筒体の砥石研磨方法における研磨砥石の移動順序の
決定に幅があることを示している。すなわち、下側のブ
ロックに相当する研磨が上側のブロックに相当する研磨
よりも先に行われることは必須要件ではない。
【0010】
【発明の効果】以上説明してきたように、本願第一及び
第二の発明の円筒体の鏡面研磨方法によれば、 1)鏡面研磨した粉が研磨砥石の目を潰すことがなく、砥
石研磨により円筒体の鏡面研磨ができる。従って、例え
ば800番の砥石で研磨してから例えば3000番から
6000番のPVA砥石で研磨して、その後そのPVA
砥石で鏡面研磨ができる。本願発明は、例えば3000
番から6000番のPVA砥石を円筒体に強く押しつけ
て連れ回り回転させることにより微小な相対回転速度を
得てこの微小な相対回転速度が円筒体に対して方向性が
ない微小な研磨効果を果巣古都により鏡面研磨ができ。
これに対して、3000番から6000番のPVA砥石
を駆動回転して回転駆動される円筒体に押しつけて移動
してもけっして鏡面研磨が実現できない。 2)砥石研磨により円筒体の鏡面研磨ができるので、バフ
研磨に比べて短時間に精密な研磨ができる。 3)砥石研磨により円筒体の鏡面研磨ができるので、熟練
を要することなく自動研磨ができる。 4)バフ研磨は騒音・塵埃が発生し研磨時間が長くかかる
欠点があるが、本願の発明の円筒体の鏡面研磨方法によ
れば、このような欠点が解消される。本願第三の発明の
円筒体の鏡面研磨方法によれば、上記効果に加えて以下
の効果を有する。 5)円筒研磨する前の円筒体の円筒精度が低くても、短時
間の軽研磨加工で円筒体を全長にわたり均一な直径に精
密研磨することができる。 6)研磨回数を直径の大きさに比例させかつ圧力を一定に
保って研磨するので、研磨装置の研磨砥石を円筒体に沿
って移動する直動精度が低くても円筒体を全長にわたり
均一な直径に研磨することができ、円筒研磨精度が低い
研磨装置をソフト面から円筒研磨精度が極めて高くなる
ように改善できる。 7)圧力を一定に保って研磨するので、研磨砥石の表面が
漸次に崩壊していく分について補正をかける必要はな
い。 8)円筒体全長を研磨して取り外して計測し直径の大きい
ところを検出し再び研磨装置にチャックして研磨するこ
とを何回も繰り返す従来の円筒体研磨方法に比べ、はる
かに短時間に高精密な円筒体研磨ができる。 9)研磨中に研磨砥石が減った分の微小寸法を検出して随
時補正を加える従来の円筒体研磨方法に比べて、高精密
な円筒体研磨ができる。 10)円筒体の一端から他端まで連続する円筒研磨を行わ
ないで往復研磨を反復して移動していくだけで円筒体を
全長にわたり均一な直径に研磨することができ、円筒体
の一端から他端まで連続する円筒研磨は一回で足りる。
円筒体の直径が小さくなり過ぎる惧れがない。従って、
被製版ロールのバラードメッキの厚みを従来よりも小さ
くすることができ、経済的である。 11)円筒精度の測定作業は円筒研磨前の一回で足り、円
筒研磨後に円筒体を取外し測定器に載置して円筒精度を
測定する必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の円筒体の鏡面研磨方法を実施するた
めの円筒研磨装置の概略正面図であって、円筒体の鏡面
研磨方法の構成要素である円筒体の全長を均一径に研磨
する状態を示す。
【図2】本願発明の第一の実施の形態にかかる円筒体の
鏡面研磨方法の構成要素の円筒体の全長を均一径に研磨
するための移動順序を説明するための図である。(a)
は、円筒体を研磨砥石で研磨するに際して、円筒体の一
定ピッチ毎の研磨前直径値を示す。(b)は、円筒体の
各区間の研磨前直径値をブロック積みの棒グラフで示し
かつブロックを取り除く順序を矢印と番号で示すことに
より研磨砥石の移動を説明するための図である。
【図3】本願発明の円筒体の鏡面研磨方法を実施するた
めの円筒研磨装置の概略正面図であって、円筒体を鏡面
研磨する状態を示す。
【図4】本願発明の円筒体の鏡面研磨方法を説明するた
めの図であって、円筒体に研磨砥石を接触させたときの
線接触箇所の速度分布を示す図。
【図5】本願発明の円筒体の鏡面研磨方法を説明するた
めの図であって、円筒体に研磨砥石を接触させたときの
線接触箇所の中点の速度が円筒体の速度に等しいと見な
したときの相対速度分布を示す図。
【図6】本願発明の第二の実施の態様にかかる円筒体の
砥石研磨方法を説明するための図であって、円筒体の各
区間の研磨前直径値をブロック積みの棒グラフで示しか
つブロックを取り除く順序を矢印と番号で示すことによ
り研磨砥石の移動を説明するための図である。
【符号の説明】
W ・・・円筒体 27a ・・・研磨砥石 27b ・・・PVA砥石

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒体を両端チャックして回転し、該円
    筒体をフリー回転自在なPVA砥石の砥石端面で押圧し
    かつ押圧箇所に潤滑液をかけつつ円筒体の回転にPVA
    砥石を連れ回りさせPVA砥石を移動することにより、
    円筒体とPVA砥石の線接触箇所に微小な相対速度を生
    じさせて円筒体を鏡面研磨することを特徴とする円筒体
    の鏡面研磨方法。
  2. 【請求項2】 円筒体を両端チャックして回転し、該円
    筒体にフリー回転自在なPVA砥石で押圧しかつ潤滑液
    をかけつつ移動して仕上げ研磨を行い、次いで、円筒体
    を仕上げ研磨時の回転数よりも大きな回転数で回転し該
    円筒体に前記PVA砥石を前記研磨時の駆動源との接続
    を解いてフリー回転自在として前記研磨圧力の数倍の一
    定圧で押圧しかつ押圧箇所に潤滑液をかけて円筒体の回
    転にPVA砥石を移動することにより、円筒体とPVA
    砥石の線接触箇所に微小な相対速度を生じさせて円筒体
    を鏡面研磨することを特徴とする円筒体の鏡面研磨方
    法。
  3. 【請求項3】 円筒体を両端チャックして回転し、該円
    筒体に回転駆動される粗研磨砥石の端面を押圧し潤滑液
    をかけつつ移動して全長が均一径となるように研磨し、
    次いで、円筒体を逆回転して粗研磨砥石により円筒体に
    付いたピッチ縞を除去する研磨を行い、次いで、円筒体
    に回転駆動されるPVA砥石で押圧しかつ潤滑液をかけ
    つつ移動して仕上げ研磨を行い、次いで、円筒体を仕上
    げ研磨時の回転数よりも大きな回転数で回転しフリー回
    転自在とした前記PVA砥石を前記研磨圧力の数倍の一
    定圧で押圧しかつ潤滑液をかけて円筒体の回転にPVA
    砥石を移動することにより、円筒体とPVA砥石の線接
    触箇所に微小な相対速度を生じさせて円筒体を鏡面研磨
    することを特徴とする円筒体の鏡面研磨方法。
JP30484597A 1997-10-20 1997-10-20 円筒体の鏡面研磨方法 Expired - Lifetime JP3936448B2 (ja)

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