JPH1086586A - 滑り押し具付きシャープペンシル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャープペンシルの芯を出し入れする時、
肘・腕の動作を無くし、手・指の動作を少なくして、動
作に要する負担を軽減すると同時に筆記の能率を上げる
ための、滑り押し具付きシャープペンシルを提供する。 【解決手段】 （イ）シャープペンシルの軸Ａ（２）
の、滑り押し具摺動面に面して、滑り押し具（１）を設
ける。 （ロ）滑り押し具（１）は円筒状のもので内面側には押
し具片（１５）を設ける。 （ハ）滑り押し具摺動面（９）には押し具移動案内用溝
（１０）を設ける。 （ニ）芯ケース（８）には、固着リング（７）を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、シャープペンシ
ルの芯を出し入れする時、肘・腕の動作を無くし、手・
指の動作を少なくして、動作に要する負担を軽減すると
同時に筆記の能率をあげるための、滑り押し具付きシャ
ープペンシルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来よりシャープペンシルの芯を出すに
は、 イ、後部突端に押し具がついているタイプのものでは、
片方の手指でシャープペンシルを持ち替えてから、後部
突端の押し具を指でノックをしている。 ロ、シャープペンシルを振るタイプのものでは、手指で
シャープペンシル全体を前後に振っている。 ハ、軸横の一部に押し具を付けたタイプのものでは、押
し具とノックをする手指を合わせてからノックをしてい
る。 又、シャープペンシルの芯を引っ込めるには、 イ、後部突端に押し具がついているタイプのものでは、
片方の手指でシャープペンシルを持ち替えてから、後部
突端の押し具を指でノックをしている間に、芯の先端を
他の物に押し当てて、芯を引っ込めている。 ロ、シャープペンシルを振るタイプのものでは、芯を引
っ込めるにはやはり後部突端の押し具を指でノックをし
ている間に、芯の先端を他の物に押し当てて、芯を引っ
込めている。 ハ、軸横の一部に押し具を付けたタイプのものでは、押
し具とノックをする手指を合わせてからノックをしてい
る間に、芯の先端を他の物に押し当てて、芯を引っ込め
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】シャープペンシルの芯
を出し入れするとき、 イ、シャープベンシルを握っている手及び芯先を筆記面
から、一旦離さなければならない。 ロ、シャープペンシルを握り替えしなければならない。 ハ、シャープペンシルを握っている手先の動作だけでは
済まずに、肘や腕までも使うことが多い。 ニ、手指の動作回数が７〜１０回位と多い。 ホ、手指や肘・腕を動かすと同時に動きが大きくかつ、
動作の回数も多いので、筆記が遅れたり芯を引っ込めた
りするのに手間がかかる。 ヘ、押し具をノックする度にいちいち、押し具と手指を
合わせている。 ト、病気で手指や肘腕の弱い人、手指や肘腕の不自由な
人ではシャープペンシルの持ち替えや握り替えが多く
て、負担が大きいと同時に不便である。 チ、軸横の一部に押し具が付いているものでは、ノック
する度に手指と押し具を合わせなければならず不便で
又、軸横の一部が押し具になっていて凸状になっている
ので、握り具合も悪く筆記もしずらい。又、芯ケースの
内部には押し具用部品が入っているので、芯の補給時に
は、押し具用部品に芯が当たってしまい、芯の補給がス
ムーズにいかない。 本発明は、これらの欠点を解決するために発明されたも
のである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

イ、シャープペンシルの軸Ａ（２）の滑り押し具摺動面
（９）に接して、滑り押し具（１）を設ける。 ロ、滑り押し具（１）は円筒状のもので内面側に押し具
片（１５）を設ける。 ハ、軸Ａ（２）の滑り押し具摺動面（９）に、押し具移
動案内用溝（１０）を設ける。 ニ、芯ケース（８）には固着リング（７）を設ける。 ホ、押し具片（１５）は滑り押し具（１）の中心部から
少し、軸Ｂ（３）寄りに設ける。 ヘ、滑り押し具（１）の表面は中央部が平坦で両端に向
かって傾斜を付ける。 ト、軸Ａ（２）及び軸Ｂ（３）で滑り押し具（１）の両
端が入り込む部分は全周にわたり、Ｖ字状溝（１６）及
びＶ字状溝（１７）を設けると共に、両端傾斜部表面と
の間には隙間を設ける。

【０００５】

【発明の実施の形態】

イ、本発明の、滑り押し具（１）を手指でキャップ
（５）の方向に動かすと、芯が動き出る。滑り押し具
（１）を押している手指を離すと、滑り押し具（１）も
元に戻る。芯の先を引っ込める時は、手指で滑り押し具
（１）をキャップ（５）の方向に押し滑らせたままにし
ておいて、芯の先を他の物に当てて引っ込める。 ロ、本発明の、滑り押し具（１）を設けてあるシャープ
ペンシルの芯を出し入れする時、シャープペンシルを握
っている手や芯先を筆記面から殆ど離すこと無く、シャ
ープペンシルの握り替えもしないで済む。又、ノックを
するための手指の動作回数も２〜３回程度で済み、簡単
かつ迅速になり筆記の遅れも無くなる。又、滑り押し具
（１）は軸Ａ（２）及び軸Ｂ（３）とじく、円筒状なの
で握り易く違和感が無い。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 イ、滑り押し具（１）は円筒状（図１、図９、図１０参
照）で外周表面の中央部は長手方向に平らで、両端に向
かっては、Ｖ字状溝（１６）及びＶ字状溝（１７）に滑
り込み易いようにかつ、手指の握りに違和感の無いよう
に傾斜を付けてある。 ロ、滑り押し具（１）の両端の傾斜部は、Ｖ字状溝（１
６）及びＶ字状溝（１７）に滑り込むようにしてある。 ハ、滑り押し具（１）の内面は滑り押し具摺動面（９）
で平滑に動けるように、長手方向に対して平らで、周り
方向に対しては円形である。 ニ、滑り押し具摺動面（９）及び押し具片移動案内用溝
（１０）は、滑り押し具（１）が平滑に動けるように、
長手方向に対して平らで、周り方向に対しては円形であ
る。（図３、図１１参照） ホ、滑り押し具（１）の内面に設けてある、押し具片
（１５）は、十分な硬度と強度をもたせてあり、固着リ
ング（７）に安定かつ確実に当たり、芯ケース（８）も
安定かつ確実に動かせるように、中央部より少し軸Ｂ
（３）寄りに、対称的で剥がれないように固着してあ
る。 ヘ、押し具片（１５）は、押し具片移動案内溝（１０）
の中を、ガタつきや引っ掛かりがなく動き易いように、
押し具片移動案内用溝（１０）の溝幅より少し狭くし
て、押し具片（１５）の両端が押し具片移動案内用溝
（１０）に当たる部分は角を落として丸みをつけてあ
る。 ト、固着リング（７）は、芯ケース（８）に動かないよ
うに固着させてある。又、固着リング（７）の外径はシ
ャープペンシルの組立及び分解時に通り易いように、雄
ネジ（１１）と雄ネジ（１２）の内径より少し小さくし
てある。 チ、滑り押し具（１）の長手方向の長さは１５〜４０ｍ
ｍ位で、外径は軸Ａ（２）及び軸Ｂ（３）と殆ど同じ位
にすると握り具合が良くて、使い易い。 リ、材質については、滑り押し具（１）・軸Ａ（２）・
軸Ｂ（３）固着リング（７）押し具片（１５）の何れ
も、プラスチック等の合成樹脂製で充分であるが、金属
製なら丈夫でなお良い。 ヌ、組立は、図２〜図６に示すような、順である。 ル、滑り押し具（１）を動かしていない時は、Ｖ字状溝
（１６）の隙間は大きく、Ｖ字状溝（１７）の隙間は小
さくなるようにしてある。 ヲ、滑り押し具（１）をキャップ（５）の方向に押し滑
らせて動かしている時は、Ｖ字状溝（１７）の隙間は大
きく、Ｖ字状溝（１６）の隙間は小さくなるようにして
ある。 ワ、芯ケース（８）の内部には押し具用等の部品等は入
ってはいない。 カ、押し具（４）は、設けてあると便利であるが無くて
も良い。 本発明は、以上の構成よりなっている。本発明を使用す
る時は、滑り押し具（１）を手指でキャップ（５）の方
向に動かすと、押し具片（１５）が固着リング（７）に
当たり、芯ケース（８）ごとキャップ（５）の方向に動
いて芯が動き出る。滑り押し具（１）を押している手指
を離すと、押し縮められているバネ（６）の復元力によ
り、芯ケース（８）及び固着リング（７）が軸Ｂ（３）
の後端の方向に戻ると同時に、固着リング（７）に押し
具片（１５）が当たり、滑り押し具（１）も元に戻る。
又、芯の先を引っ込める時は、手指で滑り押し具（１）
をキャップ（５）の方向に押し滑らせたままにしておい
て、芯の先を他の物に当てて引っ込める。従って、シャ
ープペンシルの芯を出し入れする時、シャープペンシル
を握っている手及び芯先を筆記面から離す必要が殆ど無
く、シャープペンシルの握り替えの必要も無く肘や腕も
使わないで手先の、それも１〜２本の指先だけを１〜２
回動かせば済み簡単迅速になるので、わずらわしさや筆
記の遅れもなくなる。又、押し具をノックするたびに押
し具と手指をことさらに合わせる必要も殆ど無く、シャ
ープペンシルの軸Ａ（２）・軸Ｂ（３）及び滑り押し具
（１）とも、周り方向は凹凸が無く円形なので、握り具
合も良く筆記もし易い。又、芯ケース内部には押し具用
部品などは入っていないので、芯の補給はスムーズにで
きる。

【０００７】

【発明の効果】本発明を使用することによって、肘や腕
を動かす必要が無くなり、手指を１〜２回動かすだけで
良いので、芯の出し入れ動作の負担が無くなり、筆記も
スムーズにできて能率も上がる。又、手や指が不自由な
人の芯の出し入れ動作の不便さも極めて少なくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の平面図。

【図２】本発明の固着リングを装着した芯ケースの平面
図。

【図３】本発明の軸Ａの平面図。

【図４】本発明の滑り押し具とキャップの平面図。

【図５】本発明の軸Ｂの平面図。

【図６】本発明の平面図。

【図７】本発明の正面図。

【図８】本発明の作動状態を示す平面図。

【図９】本発明の滑り押し具の正面図。

【図１０】本発明の滑り押し具の側面図。

【図１１】本発明の軸Ａの正面図。

【図１２】本発明の固着リングを装着した芯ケースの正
面図。

【符号の説明】 １ 滑り押し具 ２ 軸Ａ ３ 軸Ｂ ４ 押し具 ５ キャップ ６ バネ ７ 固着リング ８ 芯ケース ９ 滑り押し具摺動面 １０ 押し具片移動案内用溝 １１ 雄ネジ １２ 雄ネジ １３ 雌ネジ １４ 雌ネジ １５ 押し具片 １６ Ｖ字状溝 １７ Ｖ字状溝

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】（イ）シャープペンシルの軸Ａ（２）の、
   滑り押し具摺動面（９）に面して、滑り押し具（１）を
   設ける。 （ロ）滑り押し具（１）は円筒状のもので内面側には押
   し具片（１５）を設ける。 （ハ）滑り押し具摺動面（９）には、押し具移動案内用
   溝（１０）を設ける。 （ニ）芯ケース（８）には、固着リング（７）を設け
   る。 以上の構成よりなる、滑り押し具付きシャープペンシ
   ル。